その後の玉止め作業で針に糸が一発貫通できますよう、縫い終わりのテトロン糸が裂けずにカットできる方法【1371】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作しておりますが好む糸の種類、それはテトロン糸。

ミシン糸には、主にスパン糸とテトロン糸がありまして、多くの方がスパン糸を使われるかと思います。

それは、縫う生地が綿/100%のブロードなどのプリント生地が人気であるから相性も良いと見ています。

そんな中、少々変わり者なのでしょうか、好む生地というのは綿/100%はほとんどありませんでして、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどのツヤのある素材を好んできました。

それに対してマッチする糸というのがテトロン糸であったことと、テトロン糸そのもののツヤがエレガントであることで現在の全120本程度の糸の中ではテトロン糸の割合が高い(2/3程度)です。

いずれも30番を使用しております。

さて、このたびはここ最近たくさん作ってきたクッションカバーやカーテンの製作の中でテトロン糸の性質というものを実感する機会がございました。

それは、最後の縫い終わりの場面です。

縫い終わりに始末をきちんとしたいがために、玉止めを裏側に隠すことを毎回しています。

その時に、針に残った糸を通して裏側へ通す作業があるのですが、テトロン糸は最後に引っ張ったことで必ず糸の先が裂けているのです。

この「裂け」が起こらない方が、その後針に通す作業が断然スムーズ。

ということで、糸の先が裂けにくいカットの仕方というのをご紹介したいと思います。

糸切りばさみも大いに関係することですので、今後の小ばさみの選定にも何かヒントになればと考えます。

テンション(糸が張った状態)がかかったまま糸をカットした時のテトロン糸とスパン糸の違い

上:スパン糸30番/下:テトロン糸30番・・・同じように引っ張りながらカットするとテトロン糸は裂けます。

実際の縫い終わりでは、ボリュームのある重い物を塗った時には、テンションが強くかかるので、スパン糸であっても多少裂けることがあります。

それでも、テトロン糸は少しのテンションでもこうして避けるのが通常なのです。

ただ、縫い終わりに引っ張らずして完了することができません。

よって2段階を踏んでいます。

一回目は裂けた状態で仕方がないのですが、2回目にもう一度糸だけを今度はテンションをかけずにゆったりとした状態でカットするのです。

こんな風に糸を張らずにカット。鋏(はさみ)の刃をちゃんと使いますので鋏の良質さも重要。
上:糸を張らずににテトロン糸をカット/下:糸を張ってテトロン糸をカット・・・違いが明らかです。

なぜ、糸が裂けないような上のようなカットを目指したいのかというのが、次に玉止めの作業があるからです。

縫い終わりの後には、バッグ製作であっても、クッションであっても、カーテンであってもすべての箇所を玉止めします。

そして、その際に縫い終わりの糸を反対側、もしくは、見えない溝へ隠し込むということを針に糸を通してやっているからです。

この作業の為には糸が針に通しやすい裂けていない状態が大変望ましいのです。

針の穴にも一発通しが出来れば作業もスムーズですね。

1つの品物を製作する際に、何度も縫い終わりの場面が登場します。

よってその縫い終わりのある回数分玉止めの作業もありますので、今回のようなテトロン糸が裂ける場面も並行するのです。

これはテトロン糸の性質における「デメリット」であると思いますが、それでもテトロン糸の良さも多くあり、こういった対策で乗り越えています。

あとがき

こうして見てみるとスパン糸よりもテトロン糸は手間が増えます。

ただ、その出来上がりのステッチの美しさはうっとりするほどのツヤ感で品物が華やぎます。

細いのに強度があるテトロン糸。

デメリットを吹き飛ばす程の美しいお品物を完成されますよう、応援致します。

そして、途中でも少し触れましたが、小ばさみに関しても良質な切れ味の良い状態で持つということです。

糸切り専用でついでに他のものを切るなどというような使い方は刃が速く傷んでしまうと思われます。

糸切りばさみも陰ながら毎回役に立っていてくれることを忘れてはならないと思います(^-^)。

今までありがとう、2000m巻のテトロン30番ミシン糸、その最後の役目を終える瞬間を写しました【685】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「共有型のハンドメイドバッグ」という事業活動をしています。

ハンドメイドバッグを作ってきた15年来のノウハウをアウトプットし、ハンドメイド文化なるものが広まっていけるような夢を持っています。

ハンドメイドバッグに使う糸は30番。

テトロン糸とスパン糸を生地別に使い分けます。

白いミシン糸と言っても、真っ白なのか、少しグレーがかっているのか、生成なのか、ピンクがかっているのか、こんな感じで実はバラエティーに富んでいるものです。

反対に純白カラーを使うことの方が実際は少なく、中間的な白の方が使いやすくなじみやすいということが分かってきました。

このたび、最近よく使っていた生成がいよいよ使い切りの時が来まして、その最後の瞬間を動画に映しました。

何でもないことではありますが、1コーン2000m巻の役目を終えた糸に「感謝」の気持ちをこめ、記事を綴りたいと思います。

テトロン糸30番生成、最後の瞬間!コーンから糸が離れた瞬間からしばらくはまだ縫っていける

2000m巻というのは、大きな工業用のタイプの中ではそれほどボリュームあるものではないのかもしれません。

しかし、様々なカラーの中からのチョイスで少しずつ使っているとなかなか最終の使い切りの場面には遭遇しないものです。

このたびは、たくさんのステッチをほどこし、単色使いであったことから、1コーンを終える場面がやってきました。

糸がコーンから離れた瞬間:いよいよ最終場面です。ただ、糸が針穴に近くなるまでの距離はまだ縫えます。

何かとても爽快でした。

この糸は非常に質が良かったです。

主に、大きく3パーツ程に分かれて撚(よ)りがかけられていて、ぎゅっと引っ張っても丈夫です。

テトロン糸は、スパン糸に比べて細いですが丈夫さは勝ります。

切れにくいということで、強靭なのです。

シールで情報が掲載:いろんなメーカー様の30番糸をがありますが、多くが150Dとなっていました。

この「ビニモ」という「クラレ」様の商品、大変良質だと感じています。

メロングリーン色の縦長コーンが特徴です。

あとがき

バッグ1点を製作するには、糸はどのくらいのm数使用するのかということろですが、平均的には、200m程度くらいかなと。

そうしますと、このたびの2000m巻はバッグを10点作っての使い切りのような計算になります。

もともと糸もアパレル用工場のような在庫品を途中から使用させていただいております。

そうすることで豊富にカラー展開を持ち備えるということをしてまいりました。

よって元々フルに2000m巻あるとも限らないのでこうした最後の瞬間はほんのたまに遭遇することがあります。

ステッチによってバッグが縫われ、中に重い物を入れてもその「縫い」が底力となってくれているのです。

簡単に縫った糸がちぎれることはありません。

ましてやバッグでは30番を二重縫いで地縫いを固めておりますので非常に頑強です。

糸には常々感謝しております、糸メーカー様、ありがとうございます(^-^)。

これからも大切に使っていきたい、エレガントなツヤ感の貴重なテトロンミシン糸30番の崩れにくい収納の仕方【132】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

整理整頓が好きな私です。

お部屋の整理整頓はもはや趣味や特技の1つ。

インテリアも考慮した、整理整頓の仕上がりにきらりとオーラが光るような出来上がりを目指します。

整理整頓は、個人物でも事業物でも差別なく、同等にきちんとしていきたいスタンスでいます。

今回は、ハンドメイドバッグの材料であるミシン糸の整理整頓例です。

ミシン糸はハンドメイドバッグには共通に使う材料であり、当たり前の物品であるからこそ、大切にしたいものです。

整理整頓が行き届かないことで、持ち合わせていることを忘れ、重複した糸の色を複数調達してしまったなどということは避けたいものです。

色のグループに分けることで気持ちよくスムーズに使っていけるような環境づくり、そんなポイントをこの度ご紹介したいと思います。

これまでの糸収納に関する悩み、テトロン糸がすぐにコーンからほどけやすい件の解決策

実は、これまで糸を収納する中で悩みがありました。

私はほとんどがテトロン糸を使用します。スパン糸は割合では2割程度。

高級感あるツヤと細くても丈夫なその性質が、エレガントなものを丈夫に作りたい私の意向にとても合っているのです。

よってほとんどがテトロン糸なわけですが、テトロン糸が寄り集まって互いに重なったりすると問題が起きるのです。

テトロン糸はツルツルなので、すぐに糸のコーンの巻きから外れやすいです。

スパン糸はパサっと毛羽立っているので、何もしなくても糸のコーンに引っ付いていてくれるのです。

この大きな違いにより、テトロン糸の収納に問題を生じさせます。

収納して、糸を探しているうちに糸がぐちゃぐちゃとほつれてくるのです(;'∀')。

これは困ったもので、変な位置である上の方からほつれると、まとめてたくさん巻き直しせねばならないことがありました。

その対策として、これまで糸ネットをすべての糸にかけていたのですが、それも実際はあまり効果がなかったという結論に達した現在です。

ということで、今回、糸カバーなるネットも取りやめて、もっと密閉されたほつけにくい対策をしようと試みました。

チャック袋のA6にひらめき、きちんと口も閉じればほつれることが回避できる

ネットも頭と底が空いているのでただかぶせるだけでした。

そうすると隣の糸との接触などをきっかけにネットが外れたりして、前と同じように糸がほぐれる事態がたくさん起きていました。

これじゃあ何も変わっていない、と変化が薄かった前回の対策を見直しました。

そこで、ほどよく空間を保ちながらピッタリの糸が入るサイズのケースを考察。。

そして、チャック袋を見つけました。

ポリ袋はネットよりも見つけやすく豊富でエコノミーです。

チャック袋のサイズも大切です。

あまりにぴったりすぎても、これも中で糸がほつける原因に。

適度に隙間があり、ゆったりと無駄のない空間に収納できるようなサイズ、縦17cmx横12cmxマチ無しの規格「A6サイズ」を発見したのです。

A4とかB4などのコピー用紙サイズにしかこれまで目を向けてこなかったサイズ規格。

A6などというサイズがあったこと自体新しい学びでした。

チャック袋:A6サイズ・・・100枚入りなので、これ1パックで手持ちの糸50本強に十分対応できます。
その後増やしていってもその分の袋の数も見込めます、わーい(^o^)丿。

箱はパンダン製のインテリアボックスへ収納

さて、実際にテトロン糸を1点1点チャック袋へ詰め込みます。

もう、コーンの切れ込みに糸をひっかけるという収納はせず。

これは、デメリットもあり、外す時に糸が裂けることが多く、あまり好みません。

よって糸の終わり目はそのままでチャック袋へゆったり収納します。

そして、パンダンボックスへ色別に固めて収納します。

色別の良さというのは、糸が探しやすいところ。

100コーン近くの糸の量を持つと多少糸選びに手間取ることがあります。

そんな場面を少しでも解消するには、ある程度の色のグループにまとめて配置しておくこと。

ピンク、紫、青の寒色系を近く同士に、ベージュ、オレンジ、赤などの暖色系を近く同士になどの工夫も良いでしょう。

そして、私の場合、黒、白を別の箱に、グレー系を多く持っているので、グレー系ばかりの箱を1つもうけました。

少しの割合で持ち合わせていますスパン糸の30番は、スパン糸だけでまとめました。

ということで、全部で5ボックス作りました。

今回のチャック袋A6は、あくまでもテトロン糸のみです。

スパン糸には必要がないので、わざわざ個別に1コーンずつスパン糸をチャック袋に入れる必要はありません。

ほつけないのでわざわざ入れても意味がないからです。

糸の収納が終了しました。チャック袋A6サイズのおかげですっきりとしています。
上から時計回りに、テトロン糸、スパン糸、ロック糸用90番(バニティ)です。

糸ブランドと糸を製造されたメーカー様についての研究ルポ

糸は、バッグを縫うにあたってとてもベースの大切なアイテム。

今回、私はこの整理整頓で、これらの糸がいろいろなメーカー様が製造した糸だということに今更ながら驚きました。

1社では決してない、様々な会社様の糸が同じテトロン糸で存在しているのです。

そのことがとても興味深く思えてきました。

例えば、一番この中で多かった「エースクラウン」、私はエースクラウンという会社があるのかなどという変な勘違いをしていましたが、違いました。

エースクラウンは糸のブランド名。

エースクラウンの糸を製造している会社は、「大貫繊維(株)」様だったことが分かりました。

エースクラウンは王道の糸なので、この名前がかなり目立っていて有名です。

しかし、このエースクラウンの糸を製造している会社さんはどこなのかにスポットを当てたかったのです。

なかなかネットをググっても簡単に答えが見つからず、ある会社様のホームページを発見。

それが大貫繊維様でした。社名の下にエースクラウンという文字が並んでいたので、自社ブランドである証拠です。

確認のため、私はお問い合わせからアプローチ。

そして、快くお返事をいただき、その通り「テイジン社(帝人)」様との共同企画の元、70年間エースクラウンの糸を製造している会社は間違いなく大貫繊維(株)様であるとのことです。

しかも、「ポリエステル糸を一番最初に作った会社」でもあり、ものすごい情報をいただきました。

大貫繊維様、素晴らしいです、ありがとうございます。

そのほか、「グンゼ:グンゼ社」様、「ビニモ:クラレ社」様、「キング:フジックス社」様、「キンバスパン:アズマ社」様、「地球兎(ちきゅううさぎ):ムラガキ社」様が製造だということが、今回の私の持っている糸の内訳内容になります。

糸には、ブランド名だけしか記されておらず、それぞれの製造会社はググって調べました。

やはり最初のエースクラウンが製造会社まで行きつくのが一番難しかったです。

テイジンの名前が入っているとテイジン社様が製造したかと思ってしまいがち。

しかし、コーン部分のシールにある記載の仕方で、いや、この糸を製造した会社が別にあるはずと思って研究していってたどりつきました。

お返事までいただいたことが大変意義ある糸の整理整頓だったのでした(^-^)。

あとがき

こんな風に、今回のように、ちょっとした疑問をよくメーカー様などに質問しています。

だいたい活躍されているこういったメーカー様のお返事は大変丁寧で、迅速なのが特徴。

今回大変助かりましたし、こんな風に製造メーカー様から生のお声と返答をお聞きできることが素晴らしい経験です。

大貫繊維(株)様、本当にありがとうございました<m(__)m>。今後ともよろしくお願いします。

糸をスパン糸とテトロン糸とで使い分けていく中で、メリットデメリットはそれぞれあるものの、私はテトロン糸(つるつるした方)が使いやすく好みます。

スパン糸はぱさっとしていて、カジュアル向きだと考えます。

純粋なスパン糸というのはぷっつんと糸が切れやすく、現在は「テトロンスパン」という名前でテトロン寄りに寄ったタイプがほとんどのようです。

それでも純粋なテトロン糸と比べるとやはりスパン糸らしい特徴になるので、テトロンスパンもスパン糸という括りで良いと私は思っています。

時々はカジュアルテイストな素材も取り扱うのでスパン糸が必要な時があります。

同じ30番という糸番手でも見かけの太さがテトロン糸とスパン糸でかなり違います。

テトロン糸は細い割にかなり丈夫でひっぱっても切れないです。これは、長繊維。

スパン糸は太いのだけれど引っ張ると切れやすい。短繊維なのです。

しかし、スパン糸は、玉止めをすればその止め機能は確実です。テトロン糸は玉止めはよほどぎゅぎゅっと力を加えないとほつけます。

こんな違いもある2種の糸。

それぞれのメリットをうまく利用して、大切に使っていきたいです。