<マチ>トートバッグの型紙の5cm四方のマチが2倍の10cmに出来上がる時に、縫い代1.5cmを見込まなくても良いのはなぜか【807】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

YouTubeの投稿の中では圧倒的に視聴数をいただいていますのが、「マチの計算」の動画です。

久しぶりに確認のためにネットをググると過去のマチの計算に関する投稿がずらりと出てきた多くがpicturesque(ピクチャレスク)本人の投稿だったことに驚き。

驚いたと同時に責任も感じておりまして、理解が深まる分かりやすい別の切り口からもお伝えしていこうと思ったのがこの度の投稿です。

マチの綺麗な仕立て方などは別の投稿にございますが、このたびは、そもそもの基本、型紙を作る際に出来上がりのマチの寸法の間半分(÷2)だけでよい、縫い代は計算には含めなくて良いのはなぜなのか。。を実際の型紙そのまま使って縫ってみて証明していきます。

この記事には、続きもございまして、このたびの【807】は、マチのサイズが違っても同じことなのかという検証と縫い代が1.5cmではなくそれ以外の縫い代でも同じことになるのかという条件からも同じ結果になるというところから導く検証です。

そして、続きの投稿は【915】と番号が飛ぶのですが、実際に型紙自体を縫ったこのたびの糸をほどき、その跡を赤マーカーで示して、「型紙のどこをどれだけの寸法縫ったのか」を調べることで、最終的に縫い代をマチの計算に含めないことが正解な理由を証明していきます。

では、このたびの、条件を変えるという前者の検証記録をどうぞ。

マチのサイズを5cm(出来上がりは10cm)、7.5cm(出来上がりは15cm)それぞれで型紙そのものにマチを縫った結果

とても大胆で、紙にステッチをかけるなどあまり望ましくはないので頻繁にはやらないことです。

実験用の型紙:右がマチのサイズを変えた左右で検証するもの。上下を中表に合わせて縫います。裏がこの面。
マチの型紙7.5cm(出来上がり15cm)の方:中表にし、サイドと底を実際にミシンでステッチしました。
垂直に折ってマチを作成+縫い代1.5cmをステッチ。出来上がりは15cmちゃんとになっていました。

次に、マチのサイズを小さくした5cmの型紙で10cm仕上がりの方をやってみます↓。

5cmのマチの型紙の方:垂直に折ることで等脚台形が形作られます。上から同じ1.5cmの縫い代で縫います。
出来上がりはちゃんと10cmになっています。この後、実際のバッグのようにこのままこれをひっくり返します↓。
実際の表面のマチはここです。先ほどの縫ったラインの10cmがここに表れました。真ん中のハギ目はサイド。

縫い代を1.5cmの場合と2cmの場合とで比較、同じ5cmの型紙のマチはいずれも10cmに仕上がった

では、次に縫い代を変えて同じ5cmの型紙が10cmのマチに仕上がるかを検証です。

縫い代1.5cmの方は、先ほど済んでいるので、そのままこの結果を使います↓。

先程の実験と同じことです。縫い代1.5cmでマチ5cmの型紙は10cmのマチに確かに出来上がっています。
縫い代が2cmの場合:内側は1.5cmの所に印だけ付けてしまいましたが、下の方の線が実際の2cmのところ。
確かに2cmの縫い代で10cmのマチに仕上がりました。縫い代を変えても型紙の2倍のみの計算が証明。

これらの写真のそれぞれの縫い代をもう一度隅々まで写真で確認していただきたいのですが、台形の真ん中に移った縫い代は、バッグの「サイド」の縫い代に当たります。

これらもマチのステッチの縫い代と同じにしたという条件もあります。

これこそが型紙の見積もりに等しい実際の作業でありまして、例えば、型紙では2cmの縫い代を見積もったのに、実際にマチを縫う時に急に適当に目分量でやってしまうなどしますと、下の写真のようにマチの出来上がりが変わってしまうのです↓。

5cmのマチの型紙を縫い代2cmの計画で、側面も2cmの縫い代でやりました。
本体の両サイドの縫い代が2cmであることをものさしで確かめています。
縫い代2cmでやった方は、ちゃんと10cmにマチが出来上がりました。型紙の見積もりに沿ったと言えます。
縫い代1.5cmでやった方は、マチが減ってしまい8.5cm。型紙の見積もりに背いてしまったと言えます。

あとがき

こうして、思った通りのマチのサイズに仕上げることは見積もった型紙の通りに実行すれば確実にできるということが分かってきました。

まだまだこれではお伝えし足りないのが、元のぺたんこの型紙のどこを実際に縫われたのかということ。。興味深いですよね。

次回【915】では、番号は飛びますが、この【807】の続編としまして、実際に糸で縫った型紙の糸をほどき、その跡をたどった赤マーカーでなぞりながら別の切り口から解明していきます。

少しでもマチの寸法の理解が深まり、今度は他の方へ教えるくらいに腑に落ちるまで、ここで考えてみることをお勧めしたいです(^-^)。

<カーテン作り①>コスパ良く高級カーテンを作る、生地を真ん中でハギにした合計4枚の用尺の計算の仕方【1344】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、カーテンを初めて本格的に作ることになりました。

実家の新築のお部屋のカーテン類を作っていくことになります。

まずは、大きな窓の縦200cmx横180cmが2枚というサイズのカーテンをいきなり作っていきます。

とはいえ、過去に「なんちゃって風」に、色違いの上下の柄の生地(遮光機能などは無し)をつなげた簡単なカーテンは経験済です。

今度はしっかりと仕様書を生地屋様にいただきまして、仕様書に沿いながら他の方のYouTube動画を参考にさせていただきながら作っていきます。

そんな実体験をこうして記録におさめ、YouTubeに投稿させていただきます。

シリーズ物になっておりまして、①-⑦くらいまでの区切りで作業の段階ごとに分けてブログも並行して書いていきます。

このたびは、まずスタート時点の生地選びに関しての「用尺」「寸法」の解説です。

縦が200cmの窓には縫い代はどのくらい見込んで生地を購入すればよいのか。

横幅は窓が180cmもあるのに生地幅は155cmしかないからどのように作っていくのか。

いろんな不安や疑問をクリアしながら、「なぜ」とそうして作業した「理由」などに重点を置きたいと思います。

そうして、カーテン作りが楽しく、余計な費用をかけずに素敵なインテリアになるのだという証明が出来たらいいなあと思っております。

カーテンには「ひだ」が必要である、「1.5倍ひだ」の意味

現在の住まいのメインカーテン:モカ色でドットジャガードが気に入り2002年に購入。
現在のイオン(旧ジャスコ)のワゴンにて。
現在の住まいのレースカーテン:こちらも既製品。同じくイオン(旧ジャスコ)のワゴンにて2002年に購入。

いずれも一般的によくあるカーテンのイメージです。

この写真は私の現在の住まいのカーテンなので、今回作りたい実家の窓よりも横幅は狭いですが、この1.5倍ひだは同じ形に出来上がるイメージとしてはズバリです。

今回作るカーテンの窓のサイズ。図の横の縮尺が悪く、こんな縦長ではないですが<m(__)m>。。
下に影で見えているのは窓、ベージュはカーテン地、窓の1.5倍分の生地はこのくらいの余分。

1.5倍ひだというのは、ひだによってつままれてクシュっと縮んだ分にもっていかれる生地の余分が窓の横の長さの半分の寸法必要だという意味。

上下の余分は多めの縫い代です。

よって、生地購入は窓の180cmx1.5=270cm、ここへ左右の三つ折りの縫い代分3cmずつを足して、270+3+3=276cmが片方の窓分の用尺です。

しかしです。売られている生地幅の現実的なことを考えますと、276cmも幅がある生地はほとんどありません。

どれもがせいぜい150cm程度まで。

そうすると、2枚はぎにして生地をつなぐということをする必要があります。

そうすると、生地ははぎがある左と右それぞれで合計4枚必要だということです。

そこで、少し心配ごとが起きます、「余分過ぎないかな?」という思いです。

それは正解です。

計算で、どのくらい余分なのかを確かめます。

155cmx2=310cm。縫い代をここからおよそで引いていきます。

310-3-3=304cm。

この304cmは本来必要であった276cmに対してどのくらい余分なのか。

304-276=28cmと出ます。

どうでしょうか。カーテンのような大ぶりな横に広がるクシュクシュしたアイテムでの28cmなど大した余分ではないと考えられます。

もちろんこの28cmで最後にベルトを作ることもできるので、ここで本当に欲しい276cmへのカットも良いかと思います。

ただ、このまま作っていくということが反対に楽ちんなのです。

よって、このまま作っていくことにしました。

その余った分は大丈夫なのかなのですが、後の段階でひだを作っていく時に生地屋様にいただいた計算式に当てはめる際に、縫い代などをステッチした出来上がりの横幅を測ってから行いますので、その時に28cmの余分は均等にならされるのです。

この28cmの影響がどこに出るのかというと、ひだ山の高さやひだ同士の間隔が狭くなるなど。

それでもたくさんのひだ山分に28cmが割り振られて消えてしまうような感覚です。

よって心配はご無用だと見て取れます。

文章では28cmが余っていたのに、ここでは34cmと書いてあります。
縫い代の左右計6cmを引いていないからで、34-6=28cmに一致しますのであしからず<m(__)m>。

あとがき

カーテンは、見せるためのもの。

閉じていてもインテリア、開いていてもインテリアとして映えさせたいものです。

そこに「ひだ」が役割として活躍します。

ひだが無ければ、カーテンを開けた時に上のラインが手前にぐおーんと突き出しみっともないのです。

その突き出しをひだをあらかじめ作って収縮しておくことで突き出していないように見えるという「機能」なのです。

さらに、そのひだ自体も美しく作るために「メッシュの芯」を丈夫に内蔵することになります。

折って縫うだけのような単純作業の集まりのカーテンですが、どの作業も「機能美」の集まりだということに作りながら気づくことになります(^-^)。