かわいい巾着袋の中でひときわクールな存在、大花柄が特徴の高級フクレジャガードニット素材で作ったシックな巾着袋【1111】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ずっと連続製作をしていますインテリア収納袋の巾着型ですが、ここへ来てモノトーンが増えてきました。

もともと、生地ストックを全部使っていこうということで考えた製作で、比較的早く完成できる巾着袋デザインか時々トートデザインを入れ込んでいます。

今回は巾着袋で、モノトーンでも黒xグレーのバイカラー使い。

夕方の撮影でグレーに赤みが差していることをここで前もってお詫びしたいと思います<m(__)m>。

実際はねずみ色と呼ばれるような青味のグレーですので。

表地も裏地もニットで製作の巾着袋の雰囲気を味わう

「インテリア収納袋:小」:<サイズ>縦22cmx横19/34cmxマチ15cm。

柄がぷっくりと浮き出ていて非常に美しいです。

<表地:黒xねずみ色グレー>フクレジャカードニット、ポリエステル/62%、再生繊維(テンセル)/35%、ポリウレタン/3%、日本製。・・・このお写真が実際の色です。撮影以外の別の時の写真を引用致しました。グレー部分はねずみ色です。
<裏地:黒>ちりめんニット無地、アセテート/72%、ポリエステル/25%、ポリウレタン/3%、日本製。
ひもは、5mmという太めの江戸打ち紐、レートん/100%、日本製。その先のすずらんループエンドは、「アイリス」社製。ネットではあまり広まっておらず(こんなにかわいいのに)、アイリス様からの直接の仕入です。

このすずらんループエンドは今回はシルバー。ゴールドとシルバーが調達してありますが、生地によって使い分けています。

お気づきだとは思いますが、今回は、表地もニット、裏地もニットです。

ニットの巾着袋ってこんなにふんわりやわらかな雰囲気なんだと思われたことでしょう。

よく伸びるタイプのニットであれば、表地も裏地も両方ニットの方が一緒に動いて相性が良いです。

硬めのニットの場合は裏地に織物を持ってくることもあります。

ニットを縫う場合も糸は変えていません。通常のスパン糸かテトロン糸です。

その代わり、接着芯に融通を利かせます。

ニット芯を使って伸びる表地に沿うようにしながら、縫い糸にも柔軟に接着芯の方側から糸へ対応していく形で、全体が上手くおさまります。

こうした巾着バッグであれば、洋服とは違い、大きく力がかかって動きが複雑だったり、長-く伸ばすこともないのでこの辺りの対策で十分だと思っています。

糸をニット専用に変えると糸を持ちすぎて使わない時は余計なストックが増えますものね。

そう考えると、接着芯は常にニット芯で織物にもニットにも両方を兼ねると考えると、ニット芯をまず手持ちに置いておかれることがお勧めですね。

ただ、織芯にもその良さがある種類もあり、ハリコシがニット芯よりもよく出る種類のものもあるので、余裕があると使い分けもそれぞれの良き味わいが活かされるかと思います。

あとがき

この製作どこまで行くのでしょうか。

残りの生地はこうしたモノトーンが結構ありますが、他のカラーの色もまだ残っています。

裁断済のもので、20点くらいかな。

年内に作ってしまいたいと思います。

もとは、在庫を一掃することで、生地販売も並行していますが、完成品にしていく方向も同時にしています。

やはり、生地の方が全体としては手ごたえがありますが、イメージというのは人それぞれで、浮かばなさそうなものは、生地でも手ごたえがないものとなっているようです。

そういったものは無表情っぽい生地がやはり多いです。

華やかなぱっと見の生地はやはり目を引くみたいな単純なことのようで、そちらは、生地のままでもお届けできる可能性が高いです。

一方、そうでない、なかなか煙たがられる存在のような難しいものを製作で私が変化を付けていきたいと思います。

真っ黒の無地なども生地だと何ら特徴がないように見えますが、そういったことも年末までにその生地の良さが分かりやすく伝わるものに作って行きたいと思います(^-^)。

抽象的な大花柄の巾着袋-巻き薔薇添え【1092】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回も完成しました。「インテリア収納袋:小」です。

2つお伝えしたいお話がありますので、項目に章を分けますね。

1)花柄が抽象的なので、巻き薔薇ではっきりさせてみた工夫

「インテリア収納袋:小」:<サイズ>縦22cmx横19/34cmxマチ15cm。・・・真ん中に巻き薔薇を3個縫い付けました。柄になじんで一体化していますね。これで良いのです。
<表地>ポリエステル合繊、ポリエステル/100%、日本製。・・・そこそこ厚みがあり、使いやすい生地です。ニットみたいにも見えますが、織物です。
<裏地>生地名不明、ポリエステル/100%、日本製。・・・綾織が美しいですね。紫色も写真だと赤みに映りますが、別の赤紫と比べると、これでも青紫寄りなんです。少しカジュアル気味なこの裏地は表地の質によく合います。表地も少しがさっとしていますので。

それで、この巻き薔薇のお話ですが、これを縫い付ける効果が感じられています。

抽象的な大花柄を小さめの巾着という面積の狭い一角にまとめているわけで、そうした時に真ん中にワンポイントとしての巻き薔薇の設置が効果的になっていると思います。

2)江戸打ち紐にも数種類の混率の違いがあること

今回の江戸打ち紐は、ナイロン/100%でした。いつものレーヨン/100%に比べて縦によく伸び弾力性があります。メリットは、紐先がレーヨン/100%よりもほつれにくいです。ただ、レーヨンにあるつるりとしたエレガントさとはこちらは対照的で、がさっとしていてカジュアルなんです。そんな江戸打ち紐の微妙な種類の違いを感じた今回でした。まだアクリル/100%というのもあるみたいなので、それを入手した際には違いをご紹介したいと思いました。

今回のナイロン/100%のカジュアル寄りな質の紐は、本体の生地とよくマッチしました。

レーヨン/100%はツヤがあり、エレガントな生地によくマッチします。

微妙ですが、この使い分けは有りなのではないでしょうか。

あとがき

今回のような柄は、裏地としてもよかったかもしれません。

巻き薔薇の件は表地に使ったからこそ工夫してみようと思ったことでしたので、今回の使い方によって工夫が生まれ結果は良き学びが得られたということになります。

花柄も人それぞれ随分好みが分かれますね。

どちらかというと今回の柄は大人っぽいです。

デフォルメされた可愛いお花が好きな方も多いかもしれません。

お花柄は癒しであり、出来上がった巾着袋も入れ物として機能を果たすと同時にインテリアで時々眺める飾りみたいな役割もあります(^-^)。

摩擦や動きの少ないインテリア収納袋の生地に使用した生地と日常使いの生地の比較【984】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、現在連続製作中のインテリア収納袋の製作を振り返り、なぜその生地をインテリア収納袋に採用したのか、一方、その他のシーンの素材はどんなものを採用なのかとの比較で華やかなお花柄生地が選ばれた理由をお話させていただこうと思います。

中間発信、ここ最近のインテリア収納袋の連続製作を振り返って。。。

<インテリアシリーズ>:ピックアップではありますが、こんな感じで、生地のストックを最大限利用した大きな巾着袋やトートバッグをインテリア収納用に製作しています。

長年、内部の機能とか、リュックをお作りしてきた私としては、こういったシンプルなデザインというか基本的なデザインは易しめです。

ただ、間違いなく、難関の物にトライしてきた中での作りが活かされたものになっていると思います。

全パーツに接着芯を貼る、すべて裏地付き、お花柄がマルチカラーになっている、フクレジャガードに拘っている、日本製orイタリア製で集めた素材、江戸打ち紐を利用、すずらんループエンドを利用など、シンプルながらもある分野にまとまったお品達です。

こういった生地は、いわゆる一発屋も多く、その時に入手した機会以降は生産が無かったりすることが生地でよくあるみたい。

多種にわたる分、定番の連続生産があるものが少ないと思います。

ということで、古いものでは、2019年のストックも今、2022年にやっと使用したりすることもありますが、何ら美しさがあせないという所が有難いです。

この<インテリアシリーズ>は、生地ストックをいったん「ゼロ」にする今年2022年の目標がありますことと、だいたい1日で完成していくので早く作業が進みます。

このペースでないと今年だってもうあっという間です。

このように、花柄、ジャカード、フクレなどをストックの中でもインテリア用製作にチョイスした理由としては、基本的に生地がそれっきりのものがほとんどで、「レア」ということがまずあります。

レアの生地だと大切に使いたいです。そうなると、アクティブなシーンの摩擦の多い外出用のリュックなどを作ると、確かに個性的で素敵ではあるのですが、消耗してしまうことがもったいなさすぎます。

生地も高級です。もったいないということの中にはコスパの面もあるし、素敵な生地が短い間でダメになってしまうかもしれないという気持ち的な面も両方あるのです。

華やかな生地は繊細であったりもするので、ごついナイロン生地やデニムに比べると見た目の丈夫さはないかもしれません。

そういったことから、動きのない静止状態で使うインテリア用というのは、損傷のリスクも少なく、実際、私が収納用に使っているゴブラン織りのボストンバッグなども長持ちです。

物を入れているだけなので、消耗していかないようです。

こういったことを今回の製作の途中で改めて気づきました。

では、アクティブなシーンの素材は。。。となると、その逆で、地味かもしれないけれどお洋服に合わせやすく、ごつい織り目のしっかりした無地などは適していると思います。

そんな使い分けがあると、それぞれのコスパが良いかと思います。

アクティブなシーンで利用する生地は、いずれは消耗するのだけれどその消耗に至るまでの長さをキープする丈夫さを兼ね備えているものということになります。

そうすると、今回のインテリア収納袋用のチョイスの生地はもったいなさすぎるというわけですね。

とりあえず、上の写真のような花柄がエレガントなテイストを優先的に製作してきています。

もう1つ、同じ種類のジャガード類などの生地で、「幾何柄」もストックにはあるんです。これらは後半ですかね。

私は、自分自身が薔薇柄でインテリアを敷き詰めているので、幾何柄をインテリアに使うということが無いので、花柄以外がやや後回しになってしまいました(^_^;)。

幾何柄テイストのお部屋や無地ライクなお部屋なら合いそうですね。幾何柄もなかなか素敵なんです。

前向きに考えていきたいと思います。

柄のニーズは簡単ではないようなので、とりあえず、作ってみるしかないかもしれません。

あとがき

前回の記事でも触れましたように、できるだけ生地を目いっぱい使って大きいものを作るということで価値を高めています。

そこそこのよくあるサイズだと、「一番」ではない印象が。

余り布で作った感があると、もう1つメインがあっての2番目だと思ってしまうのです。

はぎれは、ちゃんと「はぎれ」で作りましたと謳う私ですので、そうでないメイン生地はその1点に全力をそそぐような体勢の1つとして、生地を余すところなくめいっぱい使うということで、そのような大きなサイズはあまり見かけないというレアな感じが生まれるかと。

なので、そういった考え方をしていると、自然とサイズ展開の4種の「大、中、小、ミニ」の内、「大、中」が多くなるかと思います。

壁やフックにかけて使える取っ手付きのリネン大花柄マルチカラーが美しいインテリア専用の巾着袋【956】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近スタートしたインテリアバッグを作る企画です。

作り手の私としても毎日1点ずつ仕上がり、テンポがとても軽やかで気持ちが良いです。

特に凝ったデザインではないものの、きちんとした素材や縫いを徹底。

過去の1週間ほど完成までにかかるお出かけ用のバッグがいかに大変な作業かを実感します。

今やっている企画のインテリアバッグの製作を通して、今一度お出かけ用の素材などの見直しのきっかけになりそうです。

違ったシーンのバッグを作ることで新しい発見がもうすでにありますので、今回の企画をやってみて良かったと思います。

とはいえ、まだまだ最初の数点ですので、今後もっとたくさん作って行きます。

今回は2点目になります。

1点目のトートバッグとデザインが変わります。

マチ付きの巾着袋。

そして、巾着袋ではあるけれど取っ手も付けるということも今回できましたので、使い道が少し広がるかもしれません。

二重織の丈夫さを製作しながら感じたお話

まだひもを入れていない状態の巾着袋
・・・<表地:オフベージュ>リネンWガーゼプリント、麻/100%、日本製。
遠州の和柄を使用した裏地は、淡いオリーブ色です・・・<裏地:ライトオリーブグリーン>無地ネップ木綿、綿/100%、日本製。

表地も裏地もとても良い生地です。

表地の方は、人気の麻素材。

バッグをお作りになる方の間では麻生地は人気のようにお見受けします。

この素材、丈夫な織り方である二重織の一種で、ダブルガーゼという名前の生地です。

作っている最中に2枚がくっついているように思えた時がありました。

実際2枚仕立てのような構造になっているので、とても丈夫です。

そして、裏地は、ごわっとした綿素材。

何とも言えない淡いグリーン色が特徴です。

この生地だけ見ていると黒白かと思うのですが、他の黒などと比べるとグリーンなのです。

その中間的な糸の色がとても魅力。

使うシーンの想定

せっかく取っ手が付いているので、フックに掛けたり、壁に掛けてインテリアを兼ねたりした入れ物として使うことができそうです。

サイズが、縦24cmx横26/46cmxマチ20cmです。

容量が結構あると想像できますね。

実際に私が現在使用中のビニール袋ストックの入れ物としてキッチンで使っている似た素材の袋がありますが、こんなサイズ感です。

時々ビニールであふれかえりながら、ある程度収縮性のあるビニール袋入れには柔軟に対応できます。

また、似たサイズ感の巾着袋を救急箱的に使っています。

中には、綿棒、バンドエード、皮膚用の薬、鎮痛剤など、いかにも救急箱に入っているような内容をこの巾着袋に入れて、インテリアの1つとしてちょんと棚に置かれています。

時々その袋のゴブラン織り調の綺麗な見栄えにふと目をやることがあり、見た目の可愛さというのは、かなり毎日の生活のほんの1コマの癒しや心地よさに間違いなく影響していると思います。

これを毎日持ち歩いて擦れて行くような使い方よりも、静止状態のインテリアやキッチンで入れ物として使うのが断然長持ちです。

あとがき

その後届いた巾着ひもですが、色がだいぶずれました。

マルチカラーのグリーンとはかけ離れた抹茶色。腑に落ちません(*_*)。

新たな色が生まれてしまってマルチカラーの柄の中の1つの色とマッチしていないです。

グリーンよりは少しだけ良いかもしれませんが、このピンクの紐も色の具合がぴったりではありませんでした(^_^;)。既製品の紐は色合わせが難しいですね。色の展開が少ないです(*_*)。それにコットン紐で、やはりつるりとした江戸打ちと呼ばれる高級感あるひもには負けます(*_*)。これもなあ。。
マルチカラーの中のわずかな青色部分と少し関連付く部分を感じ、江戸打ち紐のブルーグレーです。これがとりあえず一番しっくりきました。ひもの色、むずっ(^_^;)。

ゴールドラメの内側が花柄のハンドメイドリュックの完成レビュー【755】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「餅巾着:もちきんちゃく」というデザインのリュックが1点完成しました。

前回のグレー色のメッシュに引き続いて、今回もメッシュシリーズを続行しています。

色や生地の種類が変わり、ゴールドが今回の特徴です。

そして、表面に凹凸感あるピケみたいな織柄が大変楽しいリュックになりました。

完成レビューしてみます。

「餅巾着」:<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ11cm

素材の硬さが貫禄になっているようです。

なかなか写真ではゴールドが際立ちませんが、そういう生地ですね。凹凸があるので、半分くらいへこんだ部分に隠れるのかなあなんて思います。

<表地>生地名不明(メッシュ生地)、混率不明(おそらくナイロン/100%とのこと)、日本製。
生地のごわつきがいい具合に影響して、リュックのショルダーなどもポンと浮きます。とても立体感が感じられる後ろ姿。。というか、こちらが背負うと背中に当たる部分ですね。
上から見た写真です。巾着がいかにセキュリティー性が弱いかが隙間で分かります。その工夫が内部にほどこされます↓。
巾着ひもが二重ですが、太い方が本体のサイドのメインリボン。細い方は、内部に設置の巾着袋のお部屋の巾着ひもです。これらの大花柄の裏地は、生地名が不明なのですが、綿/100%に撥水がかかっている生地です。原産国が不明ですが、海外のお品とのこと。異国情緒あふれた花柄です。ラメも入っていて、表地によく合います。
まず、メインリボンをほどくと、こうして、内部に設置した二重仕立ての巾着袋の黒色がのぞきます。この状態でも、巾着の中に入っているものが守られます。
巾着ひもをほどきました。内側の暗いお部屋の中に大切な物を収納できます。この巾着袋は、マチ部分で縫い付けしてあり、本体と一体化していますが、底などは縫い付けていないので、底にすき間があり、お部屋になっています。ここを隠し部屋にも可能です。ちなみに、底には底板が設置。内蔵なので、底の隠し部屋にもい底板が見えることはない更なる内蔵です。とてもいろんなお部屋が多いタイプです。

型紙修正があった件

今回、何度目かの製作をこの餅巾着でしていますが、それでも、型紙修正がありました。

今後用ということで今回までは前のままでいきましたが、今後変えた部分をご紹介。

このフラップのパーツの根っこの部分が縫い代がやや短くて大変縫いにくくなっています。一般的な分量はとってあるのですが、丁度縫いにくくなっているような分量のようでした。
よって、もっと深く入れ込むように2.5cm長さをアップ。今後その作り方で効果をまたレビューしてまいりますね(^-^)。

こういう箇所っていろいろ混み合ってやりにくいですし、縫い閉じる時に難関の箇所などと考えます。

それをこのパーツの長さの短さが更に困難にしていることが今回分かりました。1.5cmで縫い代を折り曲げる時にすべって、スポンと抜けるような懸念があり、それを意識するあまり縫い線がやや曲がります。

この浅い根っこの部分を2.5cm長くして、深く入れ込むことで抜ける心配をなくし、作業をやりやすく、綺麗に仕上げる目的です。

あとがき

まだまだメッシュ素材が控えています。

こんな感じで、次回もメッシュ素材のまた違う種類の生地で作る「餅巾着」をお楽しみにどうぞ(^-^)。

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職業用ミシンで何とか縫えた美しい花柄の厚手インテリア生地のリュック、ボツになった理由は口の隙間の危うさ【259】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ペールカラー」とも呼ばれ近年「癒しのカラー」としてインテリアに積極的に取り入れられている「中間色」というのは本当に綺麗です。

落ち着いていて、柔らかい雰囲気たっぷりなのです。

今回は、まさに中間的な色だというような色のピンクの表地と裏地を濃淡で組み合わせた場合の厚手生地でハンドメイドリュックを製作。

トートバッグのその先に少し機能を加えたデザインです。

裏地なのに極厚を選んでしまっても最低限の重なりを意識すれば大丈夫

通常裏地は薄手です。

表地をチョイスした後に附属品としてチョイスしていくもの。

けれども、裏地にもデザイン性やおしゃれ感を取り入れたいというスタンスでこれまで裏地には特に工夫を重ねて製作してまいりました。

今回の表地は非常に難しい色でした。ピンクと言っても青みがかったものではなく、サーモンピンクのようなオレンジみが入っているのです。

茶色寄りだという見方もできます。

左:表地-インテリアファブリック、ポリエステル/100%、ベルギー製。
右:パイルカーテン地、ポリエステル/100%、ベルギー製。

表地のインテリアファブリックは、薔薇の柄が浮き出た凹凸感が非常に美しいと思います。

毛羽だった生地は毛並みがありますので、見る向きにより色が濃淡に分かれます。

この向きから見た時に薔薇の柄が濃く映るその色と裏地がぴったり相性良くマッチしました。

どうしてもこれを裏地として使いたいと思ったのです。

そうすると表地の厚みと裏地の厚みが重なり、ミシンの針が通るのかという心配をしながらの製作でした。

こんなに厚みがあるものを裏地にしました。これ以外ベストマッチな裏地が見つからなかったからです。

今回は、このような厚い裏地をどうのように工夫して縫っていったかということを見ていただきたいと思います。

そして、最終的には、限界の部分もあらわになりましたので、貴重な体験として記録にしっかりと残したいと思います。

接着芯:接着芯のみ使います。選んだ接着芯はごわっとした硬めのタイプ。

これ以上、ハードな芯地は貼りません。

サイドのリボンひもが別生地である事情は、本来は裏地のところを厚みのある裏地を避けたからです。

同じような手触りの感じが似たスエードプリントというポリエステル/100%、日本製の薔薇柄プリント生地で取り付けました。

片玉縁風のポケット:いつもと同じように。ただ、入り口の伸び止めテープは省略。接着芯が貼ってあれば十分。
フラップポケット:上の片玉縁風の反対側に付ける貼り付けポケット。フラップに表地を使用。
取っ手の取り付け:取っ手は、間に挟み込む方法では到底難しく、縫い付け。

ここ最近取り入れ始めた先端に「変六角形」のタブを取り付ける方法がとてもしっくり来ています。

この変六角形は、縫い代が見えたままの先端を隠すと同時にバッグの顔のようにも見える大切な部分でデザイン性を表していくという2つの役割があります。

取っ手の中の作り:今回のような厚手は、取っ手にも接着芯のみというのが正解。
底板:底板は、1.5mm厚のベルポーレンという割れないプラスチック底板です。これをこの瞬間に内蔵。
入り口の留め具:リボンひもで、に口の開きをこのようにDカンとナスカンで口を閉めました。

ただ、リュックとしては、この入り口の絞り具合に限界がありました。

この入り口の隙間だらけのせいで結局リュックの機能としては不合格ということになってしまいました。

トートバッグの領域を越え、リュックとしても十分使える物にはなれなかったのです。

タブの縫い付け:タブは、単独でまずタブの重なりを縫い付けておくのが作業しやすいです。

以上、せっかく厚手の生地に挑んだわけですが、これ以上口を閉じるにはまだまだ機能が不足で、不安が残るデザインとなったため、廃止の方向です。

入り口の隙間をどう解消していけばよいのかの1つのアイデア、タブを設置し巾着として絞り切る機能

<餅巾着:ピンク薔薇ジャカードVER>縦27cmx横27cmxマチ11cm。

トートバッグ使いはそれほど問題がありませんがリュックデザインに使うととたんに不安が高まります。

それは、視界から遠ざかる背中に移動するからです。

<餅巾着の内側リボンをしぼった時のデザイン>ショルダーの長さは、ナスカンも含めて91cm。

この状態で背負うと中身が丸見えと言うほど背中で口が開いてしまいます。

この数年後に考えたのが、タブを複数設置した巾着ホールを作り、そこへひもを通してしぼる機能です。

そうすると、別で取り付けたショルダーが不要になり、全然別のモデルに変わってしまいました。

取っ手はこの後案のアイデアでは付けることができないのです。

というのも、付けると巾着によりタックの影響を受けてラインが崩れるのです。

ということで、取っ手をあきらめざるを得ませんでした。

ナップサック型:口をしぼるひもとショルダーが兼用になっていることが無駄がないと考案のデザイン。

このデザインはこれで完成型です。

よって、前案のトート型の取っ手付きはリュックにはならないまま廃版ということになりました。

あとがき

ということで、結局は、今回の取っ手付きのトートバッグにもなるリュックというデザインは実現不可能として廃止です。

とはいえ、たくさん学びがありこの段階は非常に貴重でした。

こうして、「本当に必要な機能なのか」の精査をしながらのモデルチェンジです。

ただ、取っ手はあるとありがたいことも多いのでなくなるということは価値が減るのは確かです。