視点が定まらない抽象的な大花柄、視線を集める正面位置に決めたマルチカラーの3つの巻き薔薇に対して初めて発見した「役割」【1092】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

連続製作中の「インテリア収納袋」、過去の生地在庫を短い期間で一掃する製作活動です。

このたびは、4サイズの中ではやや小ぶりな「小」、その下に「ミニ」がありますので、「小」とはいえややゆったりめなのです。

黒ベースの花柄なのですが、非常に抽象的であり、確かに美しくはあるのですが、見た目のモヤモヤ感を「ある1つの工夫」ではっきりとさせてみました。

どうぞ、このたびの製作品をご覧くださいませ。

かわいらしさのあまり装飾性ばかりに注目しがちな「巻き薔薇」、この度発見した抽象柄をはっきりとまとめる「役割的存在」を見た感動

「インテリア収納袋:小」:<サイズ>縦22cmx横19/34cmxマチ15cm。真ん中に巻き薔薇を3個設置。

柄に馴染んで一体化していますね。これで良いのです↓。

<表地>ポリエステル合繊、ポリエステル/100%、日本製。そこそこ厚みがあり、使いやすい生地です。織物。

曖昧なラインの柄の中に、存在感ある3つのマルチカラーの巻き薔薇の存在は、「花柄ですよ」と説得力のある言葉を放ってくれているかのよう。

<裏地>生地名不明、ポリエステル/100%、日本製。綾織が美しいです。高貴な紫色はバッグの高級感に貢献。

抽象的な大花柄を小さめの巾着という面積の狭い一角にまとめているわけで、そうした時に真ん中にワンポイントとしての巻き薔薇の設置が効果的になったと思います。

本来、大花柄は大きいサイズのアイテムに材料として使った方が柄が生き生きと広がり躍動的に感じるものです。

しかし、そこまでも分量のなかったこのたび、狭い面積にぼんやりと入り込んだ柄に対して、もう1つの附属品の「巻き薔薇」の「機能性」を感じることが出来て心底感動致しました。

江戸打ち紐にも数種類の混率の違いがあることを知る、ツヤの無い風合いはナイロン100%、ツヤのある風合いはレーヨン/100%

使用の「江戸打ち紐」は、ナイロン/100%でした。いつものレーヨン/100%に比べて弾力性があります。

感じたメリットは、紐先がレーヨン/100%よりもほつれにくいです。

ただ、レーヨンにあるつるりとしたエレガントさとはこちらは対照的で、ナイロンはガサッとしていてカジュアル。

アクリル/100%もナイロンに類似の風合いです。

製作品の隅々まで細かに検討する場合に、「江戸打ち紐」1つにしても素材感の感じ方の違いがあるということを是非。

あとがき

現在の過去の生地のストックで残っていた大半が「プリント柄」でした。

普段、ジャガードやフクレ加工など凹凸感ある素材に特化していますが、数が足りないためにプリント柄にも手を出していったからでした。

馴染みのないプリント柄を使用して思うこと、意外にも「カジュアルテイスト」であるということです。

一見エレガントのように見えますが、もともと生地自体に凹凸感が演出されているジャガードやフクレ加工などを見てきたのでそう感じたのです。

こんな微妙な感想も是非ご共有いただけると大変嬉しいですし、実際に比べてどう感じるかを是非体験してみてくださいませ(^-^)。

マルチカラー大花プリントリネン生地の中のカーキグリーンとの相性に「遠州生地」の1パーツを選択した結果、ハリコシと味わい深さが出た【956】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

インテリアで入れ物として使うことに特化した「インテリア収納袋」の連続製作企画をしています。

インテリアでの収納だけに注視した仕様ですので、お出かけ用で製作するものに比べれば柔らかく、ポケットも無く、セキュリティー性も高くはありません。

ただ、そのおかげで柔軟性があり、たたみやすいので、必要な時だけ引き出しから取り出して使える融通性があります。

そうしますと、動きの少ない室内で使うわけですから傷みも少なく、結果長持ちなバッグになると思います。

とはいえ、しっかりと4本ステッチの持ち手であり、何らお出かけ用とは変わりのない作り方をしています。

このたびは、このシリーズの2点目。

もともと生地幅が108cm程である上に、わずかな長さの調達でしたので、ビッグサイズとまではいかず、中くらいのサイズのバッグになりました。

感じの良いマルチカラーがベースのサンドベージュの麻に非常に相性が良いです。

では、この度の完成したバッグを是非ご覧くださいませ。

二重織の大花プリントリネン、裏地にフル使いの1パーツの「遠州生地」の活躍ぶりが大きかった

<表地:オフベージュ>リネンWガーゼプリント、麻/100%、日本製。まだひもを入れていません。
<裏地:ライトオリーブグリーン>無地ネップ木綿、綿/100%、日本製。節が美しく、ハリコシが特徴です。

表地も裏地もとても良い生地です。

表地は人気の麻素材、ハンドメイドバッグの麻素材は不動の人気であるとお見受けします。

この素材、丈夫な織り方である二重織の一種で、「ダブルガーゼ」という名前の生地です。

作っている最中に2枚がくっついている構造を感じました。

そして、裏地はごわっとした綿素材、何とも言えない淡いグリーン色が特徴です。

この生地だけ見ていると黒白かと思うのですが、他の黒などと比べるとグリーンなのです。

いずれも接着芯を貼り、丁寧にお仕立てをしていきました。

せっかく取っ手が付いているので、フックに掛けたり、壁に掛けてインテリアを兼ねた入れ物として使うことができそうです。

サイズは、縦24cmx横26/46cmxマチ20cmです。

中ぐらいと申し上げましたが、容量は結構あるのです。

このサイズ感は、救急箱としてなどインテリアにおいては、使い道が豊富なサイズ感、実際に同じようなサイズ感の巾着袋をインテリアで使っています。

納得いくまで江戸打ち紐のカラーをいろいろ試してみた変遷

その後届いた巾着ひも、色がだいぶずれてしまいました。

マルチカラーのグリーンとはかけ離れた抹茶色。腑に落ちません(*_*)。

新たな色が生まれてしまってマルチカラーの柄の中の1つの色とマッチしていないです。

ピンクは結構色としては合ったのですが、コットン素材の紐はバッグが田舎っぽくなってしまいます。
最終的には、このツヤのあるブルーグレーに落ち着きました。ぴったりではないのですが、既製品あるあるです。

あとがき

このたびの裏地の遠州生地についてなのですが、もともとごわっとした風合いが特徴です。

ダブル織である表地のリネンは確かにしっかりしてはいますが、バッグとしてはもう一押しハリコシが欲しいところ。

そんな時に裏地のこのごわつきが上手く機能してくれていると思うのです。

裏地を表地の附属品と思うことをせず、表地と裏地のコーデであるとしてきた考え方が功を奏した結果と見ています(^-^)。

職業用ミシンで何とか縫えた美しい花柄の厚手インテリア生地のリュック、ボツになった理由は口の隙間の危うさ【259】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ペールカラー」とも呼ばれ近年「癒しのカラー」としてインテリアに積極的に取り入れられている「中間色」というのは本当に綺麗です。

落ち着いていて、柔らかい雰囲気たっぷりなのです。

今回は、まさに中間的な色だというような色のピンクの表地と裏地を濃淡で組み合わせた場合の厚手生地でハンドメイドリュックを製作。

トートバッグのその先に少し機能を加えたデザインです。

裏地なのに極厚を選んでしまっても最低限の重なりを意識すれば大丈夫

通常裏地は薄手です。

表地をチョイスした後に附属品としてチョイスしていくもの。

けれども、裏地にもデザイン性やおしゃれ感を取り入れたいというスタンスでこれまで裏地には特に工夫を重ねて製作してまいりました。

今回の表地は非常に難しい色でした。ピンクと言っても青みがかったものではなく、サーモンピンクのようなオレンジみが入っているのです。

茶色寄りだという見方もできます。

左:表地-インテリアファブリック、ポリエステル/100%、ベルギー製。
右:パイルカーテン地、ポリエステル/100%、ベルギー製。

表地のインテリアファブリックは、薔薇の柄が浮き出た凹凸感が非常に美しいと思います。

毛羽だった生地は毛並みがありますので、見る向きにより色が濃淡に分かれます。

この向きから見た時に薔薇の柄が濃く映るその色と裏地がぴったり相性良くマッチしました。

どうしてもこれを裏地として使いたいと思ったのです。

そうすると表地の厚みと裏地の厚みが重なり、ミシンの針が通るのかという心配をしながらの製作でした。

こんなに厚みがあるものを裏地にしました。これ以外ベストマッチな裏地が見つからなかったからです。

今回は、このような厚い裏地をどうのように工夫して縫っていったかということを見ていただきたいと思います。

そして、最終的には、限界の部分もあらわになりましたので、貴重な体験として記録にしっかりと残したいと思います。

接着芯:接着芯のみ使います。選んだ接着芯はごわっとした硬めのタイプ。

これ以上、ハードな芯地は貼りません。

サイドのリボンひもが別生地である事情は、本来は裏地のところを厚みのある裏地を避けたからです。

同じような手触りの感じが似たスエードプリントというポリエステル/100%、日本製の薔薇柄プリント生地で取り付けました。

片玉縁風のポケット:いつもと同じように。ただ、入り口の伸び止めテープは省略。接着芯が貼ってあれば十分。
フラップポケット:上の片玉縁風の反対側に付ける貼り付けポケット。フラップに表地を使用。
取っ手の取り付け:取っ手は、間に挟み込む方法では到底難しく、縫い付け。

ここ最近取り入れ始めた先端に「変六角形」のタブを取り付ける方法がとてもしっくり来ています。

この変六角形は、縫い代が見えたままの先端を隠すと同時にバッグの顔のようにも見える大切な部分でデザイン性を表していくという2つの役割があります。

取っ手の中の作り:今回のような厚手は、取っ手にも接着芯のみというのが正解。
底板:底板は、1.5mm厚のベルポーレンという割れないプラスチック底板です。これをこの瞬間に内蔵。
入り口の留め具:リボンひもで、に口の開きをこのようにDカンとナスカンで口を閉めました。

ただ、リュックとしては、この入り口の絞り具合に限界がありました。

この入り口の隙間だらけのせいで結局リュックの機能としては不合格ということになってしまいました。

トートバッグの領域を越え、リュックとしても十分使える物にはなれなかったのです。

タブの縫い付け:タブは、単独でまずタブの重なりを縫い付けておくのが作業しやすいです。

以上、せっかく厚手の生地に挑んだわけですが、これ以上口を閉じるにはまだまだ機能が不足で、不安が残るデザインとなったため、廃止の方向です。

入り口の隙間をどう解消していけばよいのかの1つのアイデア、タブを設置し巾着として絞り切る機能

<餅巾着:ピンク薔薇ジャカードVER>縦27cmx横27cmxマチ11cm。

トートバッグ使いはそれほど問題がありませんがリュックデザインに使うととたんに不安が高まります。

それは、視界から遠ざかる背中に移動するからです。

<餅巾着の内側リボンをしぼった時のデザイン>ショルダーの長さは、ナスカンも含めて91cm。

この状態で背負うと中身が丸見えと言うほど背中で口が開いてしまいます。

この数年後に考えたのが、タブを複数設置した巾着ホールを作り、そこへひもを通してしぼる機能です。

そうすると、別で取り付けたショルダーが不要になり、全然別のモデルに変わってしまいました。

取っ手はこの後案のアイデアでは付けることができないのです。

というのも、付けると巾着によりタックの影響を受けてラインが崩れるのです。

ということで、取っ手をあきらめざるを得ませんでした。

ナップサック型:口をしぼるひもとショルダーが兼用になっていることが無駄がないと考案のデザイン。

このデザインはこれで完成型です。

よって、前案のトート型の取っ手付きはリュックにはならないまま廃版ということになりました。

あとがき

ということで、結局は、今回の取っ手付きのトートバッグにもなるリュックというデザインは実現不可能として廃止です。

とはいえ、たくさん学びがありこの段階は非常に貴重でした。

こうして、「本当に必要な機能なのか」の精査をしながらのモデルチェンジです。

ただ、取っ手はあるとありがたいことも多いのでなくなるということは価値が減るのは確かです。