まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
ハンドメイドのミニポーチを製作、作った品物そのものに対してではなく、その後のご利用シーンを常に想定するべきであると思います。
そうしたことで、製造に入れ込むメッセージのようなものが増してゆくのです。
このたびは、どんな生地でも作ることが可能なミニミニポーチなのですが、とびっきり春の草原のボタニカルな風景を演出するような3点を製作致しました。
ミニサイズながら大きなサイズのバッグと変わらぬ手の込んだ仕立て
例えば、新しい音楽のメロディーを聴いて、「このミュージシャンの曲なのでは?」と分かったり、歌声だけを聴いて歌い手が予想できたりということがよくあります。
この例のように、商品をパッと見て、「あっ、これは〇〇社製だ」と一目見ただけでで分かってもらえることは大きな目標です。
生地の選定、デザインの特徴、雰囲気すべてにおいて特徴あるものとして伝わったらとても嬉しいものです。
ここで、小さなこういったポーチのようなケースの特徴あるお仕立ての工夫をご紹介します。
1)バッグに使用する接着芯と何ら変わらぬ芯地を全面に貼る
ハンドメイドバッグと何ら変わりのない同じことをします。
芯地の種類ももちろん同じで、小さいものだからといって種類を変えたりはせず、そのまま大きなものが小さくなっただけのような仕立てをしています。
2)マジックテープの補強に裏側にハード芯を当てる
こちらも1)と同様、ハンドメイドバッグと同じ手法です。
ハード芯は、ハード厚芯とハード薄芯の間のようなふんわりしていて硬くはないけれど、厚みは1mmほどあるような芯地を利用。
よく使う開閉の時のマジックテープ部分の補強に影の力として役立ってもらいます。
考えてみると、小さいからといってこの仕立てをしないということが反対に「なぜ?」と疑問に感じます。
3)裏地を取り付けるお仕立て
ハンドメイドバッグの作りと同じように、表地と裏地を合体する形なので、裏地もきちんと取り付けます。
裏地があることにより、更に特別な芯地を入れずとも、ふんわりとしたものになります。
はぎれですので、表地と同じ生地でやむなく作ることもあり、全く別生地であることもありますので、バッグで作った時の組み合わせと違う裏地になるところも1点物志向が貫けます。
今回の場合は同じ表地です。
裏地が付くことでぐんと高級感が増しますし、仕立てもひと手間かけた手の込んだものになります。
長い目で見たら、この方が断然良いと考えます。
以上の主に3点が仕立ての特徴です。
完成した3点が実際に使われるイメージをしてみる
とりあえず、「コスメケース3点セット」という名目なのですが、使い道は自由。
ボールペンを細長いケースに入れても良し、キャンディや鍵を入れても良いのです。
ただ、特に日本人の性質として、与えられたその使い道に忠実という傾向があるようで、入れ物の使い方に対しては受動的なのです。
蚤の市などでよく、「何を入れる物ですか」と聞いてしまうところ、以前販売したレンタルボックスでお世話になった時にも「入れる目的が思い浮かばない」などのフィードバックをいただきました。
しかし、こんな風にも考えられるのです。
「何にも縛られず自由に自分だけの使い道ができるケース」であると。
あとがき
「はぎれ」に対しては、こんな選択をしています↓。
はぎれなのだから手間暇かけずにさっと作るものなのか、大きなバッグを作った時と何なら変わらぬ同等の物に作るのかといったこと。
結局、後者を選びました。
バッグそのままの仕様で作ることがかえって自然であると。
出来上がるとじっくり眺める時間をとっています。
小さなものでも何かぐっとくるような感動がある品物を作った方が作った甲斐があるのです。
人生という「舞台」で、人間のさまざまな行動やちょっとした動きやしぐさは、すべて「演出」だと考えます。
1つ1つが素敵でエレガントなムーブメントでありたいものです。
バッグの中から、ボタニカルなミニポーチを取り出す「その人」が舞台の主人公なのです(^-^)。