マチ無しでも広々と利用できるA4横、落ち着いたセピアカラーが大人向けのギンガムチェックの提案になった【1463】

アイキャッチ画像1463

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年は残暑が長期間に渡り、10月後半でやっと雨と共に小寒くなってきたと感じる異様さ。

当ハンドメイドバッグ活動の製作においては、夏のイメージが強い白を秋半ばまで持ち越してしまいました(計画の実行のずれです(^_^;))。

このたびは、白のセルヴィッチデニムを主役としたA4横マチ無しショルダーバッグが完成。

こちらは研究製作の1つであり定番モデル以外のデザインです。

大きい面積の残布や定番モデルでは表地と裏地のコンビがどうしても見つからなかった余り生地、これらを更なる新しい展開として改めてコンビを見つけていきます。

そして、最終的にはすべての生地を丁寧に使い切っていくというスタイルです。

ネット画像検索で「A4 マチ無し バッグ」と入力すると、出てくる画像は大半が「A4縦」。

少数派が気になる私としましては、是非A4横に挑もうというのがこのたびの決意でした。

「A4バッグマチ無し」の検索では大半が縦長、ややレアな大人風な白デニムで「A4横マチ無し」をスタイリッシュに製作

すでにメイン製作を終えた残布を利用した表地、【1446】でナップサック「餅巾着」を製作した時の残布です。

A4横をゆったりと入れられるたっぷりな容量が実現できました。

初めての作業が2点ありましたので、先にそれらをお伝えしたいと思います。

ファスナーのサイドタブx8個の設置:入り口の2周ステッチで一緒に縫い付け。【1448】のA4縦とは違うやり方。

類似品のA4縦バージョンの【1448】、この時はタブを浮かせたまま表地と裏地のみを固定しました。

その結果、最終的にファスナーが盛り上がって浮いてしまいまして、結局は後からこのたびの姿と同じように固定し直したということがありました。

それならば、入り口の2周ステッチと同時の方が無駄なく進めていけるのです。

使用生地(全3種):表地(白)-セルビッジデニム8oz、綿/100%、日本製。裏地(カーキ)-コットン生地チェック柄、綿/100%、原産国不明。別布(カーキ)-麻混無地、麻/55%、ポリエステル/45%、日本製。
A4横マチ無しショルダーバッグ完成(白セルヴィッチデニム):<サイズ>縦29cmx横40cmxマチ無し。
サイドと底:ボックスキルトがハギ目でピタリと重なり、支柱が前後で重なるすっきり感を徹底。
ファスナーサイドタブ:本体との接結の橋渡しのような役割。直接ファスナー縫い付けは強度が弱く曖昧です。

A4縦型の【1448】ではサイドタブは全6個でしたが、A4横型では全8個。

ファスナー自体のタブと全く同じ面積で入り口のセキュリティー性を均等に隙間の偏りをまやかします。

裏面のポケットのコントラスト:大人の可愛さを表現、カーキ色が白とのコンビで良きセピア色の世界観を演出。
ファスナーのはみ出し:横40cmの出来上がりに対して選んだ40cm。左右2cmずつがはみ出します。
お洋服とのコーデ例:グレーイッシュな濃淡はバッグのセピアカラーに良き相性。黒が入らない優しい表現です。

あとがき

白のセルヴィッチデニムを生地で初めて手にした時、「何てシンプル過ぎるのだろう」と思わず心の中でつぶやいてしまったことを思い出します。

そんな表地を、同じく「何となく味気ないな」という第一印象だったカーキ色のギンガムチェックと組み合わせたことで新しい姿が生まれました。

生地の詳細が存分には分からない生地でしたが、裏地のギンガムチェックにはセンスがあったのです。

生地だけを見ていては気付かなかった良さ、随分鈍感なバッグ製造者が表地と裏地とのコーデによって新しい希望を見つけた回でした(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

マチ無しショルダーバッグへ入れ込むコーデのご提案、裏地の美しいタイダイ柄を通じた製作者からのメッセージ【1448】

アイキャッチ画像1448

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、ある一定の期間「研究製作」をしていくと決めた1点目のバッグの完成です。

こうした企画に至った理由は、2025年の上半期をフルに費やした100点以上のバッグの表地と裏地の調達と組み合わせにあります。

必ずすっきりとすべてがペアになるわけではない、ペアが決まらなかった生地があったのです。

そうした生地は、いったん諦めて別にまとめて保管していました。

実はその続きがあり、日にちの経過と共に浮かぶ新しいアイデアを待ちます。

そして、ほぼ納得のいくペアがすべて決まった最後に、その残りの生地の中だけで考案していくという方法。

一見当たり前のように感じるかもしれませんが、これが不思議。

最初に全体のテイストの中では外れた分だけの集まりでは、新しいイメージが浮かんだのです。

当然この中だけでペアなど生まれません。

更なる組み合わせ生地を追加することで本当にすべてのペアが決まっていくことになりました。

1点目として製作したのは、「マチ無しショルダーバッグ」です。

ここ数年リュックばかりを製作してきたのでショルダーは久しぶり。

一番お伝えしたいポイントは、ファスナーの取り付け易さも伴うセキュリティー性の追求の1つのアイデアです。

あまり見たことがないファスナー周りの構造、是非ご覧下さればと思います。

美しいタイダイの「手捺染」の裏地、マチ無しショルダーバッグを通じた製作者からのお洋服コーデのご提案になった

マチ無しショルダーバッグ(カーキブラウンボックスキルト):<サイズ>縦35cmx横31cmxマチ無し。
表地(カーキブラウン):薄手リネン、麻/100%、原産国不明(「チェックアンドストライプ」様のお品で欧州原産の最終染色日本の日本製であると予想)。
裏地(グリーンミックスタイダイ柄):手捺染プリント、綿/100%、日本製。
パーツ作り:ファスナーを直接本体に設置する困難を緩和したデザイン性を兼ねたタブ付きアレンジ。
ファスナー設置:均等に隙間ができるタブ付けはリスクゾーンをまやかし、セキュリティー性対策の1つに。

ファスナーの上下のタブのサイズと同じサイズがその他6個均等に配置されるという姿、すっきりとしたスタイリッシュなデザイン性も高めてくれました。

取っ手付け根タブ(変8角形):型紙は7.5cm四方の四隅をバイヤスにカットし、1cmの縫い代で均等に折り込み。

裏には接着芯・ハード薄芯共に貼っていまして、1cmに折り込んだらタブ単独で1周ステッチをかけ固定しておくのです。

本体への縫い付けは、あらかじめかけたステッチの上を2周に渡りなぞるだけです。

いかにも細かそうな作業に見えるかもしれませんが、いたって単純で簡単なやり方です。

取っ手付け根タブの設置位置:先に取っ手を縫い付けたその先端をカバーするような位置。左上角からスタート。
4cm四方のボックスキルトの柄合わせ:ハギ目であるサイドを合わせる意識をします。ボックス柄=チェック柄。

あとがき

マチ無しタイプでは特に困難な入り口のファスナー付け。

1つの解決方法としてこのたびのタブ式が最近浮かんだアイデアでした。

これまで長くバッグ製作をしてきたにもかかわらず、未だに初めて浮かぶアイデアが起こったことに心より感謝致します<m(__)m>。

このリュック全盛期の時代、それでもニーズがあるショルダーバッグの存在感を考えてみました。

全体のお洋服コーデに軽々とした抜け感はマチ無しショルダーならではの感覚です。

マチ無しのコンパクトさはリュックのような背負うという程の大袈裟な持ち方とは別のスタイル、「軽さ」こそショルダーバッグの存在意義なのではないかと考えます。

そして、このたびのような美しい柄を内部に持ってくるという配置、裏地の美しいタイダイ柄は、合わせるお洋服を閃くヒントをお伝えするメッセージなのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク