数ある黒のナイロンバッグの中からひときわ魅力的な光を放つバッグにするためには。。を追求した黒のビジネスバッグ【347】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび1点のハンドメイドバッグが完成致しました。

名前は「テリーヌ」。

内側に柄が鮮やかに広がるビジネスシーンをイメージしたバッグです。

数ある溢れんばかりの黒のナイロンバッグの中で、どのような存在になっていくのか、どういった点が差別化なのかなどのお話を中心に綴りたいと思います。

黒と赤色タータンチェックのコンビが王道で美しい、ビジネスシーンを硬いものから笑顔が広がる楽しい瞬間へ

「テリーヌ」:<サイズ>縦29cmx横36cmxマチ10cm。こちらが実は正面。
リュック用のDカン:リュックを背負う場面が出てきた場合に備えたオプション的な設置の仕方、
内側の様子:出来上がりだと写真が写しにくいので途中段階の写真を掲載してみました。チェック柄が華やか。

もし、多くの黒のナイロンバッグにこの「テリーヌ」が埋もれていたら。。を想定してみました。

見てもらった時に目につくパッと見の特徴あるヶ所をまずはご説明したいと思います。

・リュックになるDカンの設置

リュックのショルダーまでは取り付けていなくても、リュックとして使いたい場合、例えば、自転車での外回りとか電車に乗って遠方まで出向く場合などは、背負う方が安全です。

このDカンの存在で、その後のアレンジでショルダーを付けることを想定でき、使い方の広がりを実現しやすい準備をさせていただいております。

Dカンの設置:もしこれがなければ、リュック仕様にしたいと思った時に大幅なリフォームになってしまいます。

・内側に広がる赤のタータンチェック

無表情で硬めなビジネスシーン、バッグをオープンした時に広がる鮮やかで楽しい柄。

内側にひっそりと笑顔になるきっかけを仕込みました。

・頑丈でセキュリティー性の高い内ポケットと出し入れにストレスの少ない柔軟性のある外ポケット

ポケットも時に、出し入れにストレスを感じることがあります。

頑丈に保護することだけが良いわけではないのだと思ったことがあります。

というわけで、外側に付けるポケットは、仕事中に携帯電話が取り出しやすいように外ポケットに細長い隠しポケットを設置。

携帯電話を入れる入り口にファスナーでは、かえって電話に傷を付けてしまう原因に。。

外ポケット:スマホが入るよう、ポケットが縦長の袋になっています。

スムーズに携帯電話が出し入れできるバランスはこれだと思いました。

その代わり、比翼的な型玉縁風の入り口の作りになって丸見えではない構造にしたことと、携帯電話がこぼれにくい状態を作っています。

内側の隠しポケットは、内側にあることもあり一番重要な物を入れますので、ファスナーをきちんと閉め、完全密封を徹底しています。

内側のポケット:ファスナーでシャットアウトし、中身を護衛。ファスナー周りやポケットの内袋も2重縫い。

・支柱の縫い付けが二重

支柱は、途中でそのまま取っ手になりまた支柱になる1本の長い生地を逆Uの字に縫い付けています。

途中でつぎはぎしていることはありません。

この支柱が重いものを外側からよいしょっと持ち上げる役割があるので、書類がたくさん入っていたり、少々重いパソコンが入っていても安心。

30番の太く頑丈な糸で二度縫いを徹底しています。

・リムーバルの底板の設置

底板がないと底が沈んで不格好であるとともに不安です。

底板が付くとびっくりするくらい底が水平。

本来、内側に内蔵してしまいたいのですが、それが可能なのはトート型のみです。

こういったデザインでは底部分で布の端が重なり合っていますので、1枚の板を入れ込むことが不可能。

そうするとリムーバブルな底板を最後に置くような形で設置することになります。

底板ベルポーレン(割れない強靭なプラスチック製のもの)に裏地でなじむように包み込んだ8角形の底板です。

8角形の底板カバー:四角デザインから変更。角を削り余分をそぎ落とした結果です。底に沿いやすくなりました。

・ふんわり心地よい持ち心地の取っ手

取っ手は支柱からずっと続いていますので、支柱全体ということになりますが、この全体にソフト厚芯を入れ込んでいます。

ソフト厚芯を入れる/入れないの実験でかなりの持ち心地の違いが確認できています。

ステッチの間にぷっくり膨らんだふんわり感を見ていただけるかと思いますが、持った時大変気持ちがよく持てるのです。

心地良さは2つで成り立つ:ソフト厚芯+ステッチ。

以上が、数多い黒のナイロンバッグの中での「テリーヌ」の存在感になる部分でした。

山のように積み上げられた同じ黒のナイロンバッグの中からこのバッグが選ばれる確率を高めた改良とたゆまぬ努力の結果です。

あとがき

その後の展開としましては、この黒の「ナイロンオックスはっ水加工」という生地が共通でも裏地を変えることで1点ずつの違いが表現できます。

ナイロンのはっ水生地はそれほど無限に種類があるわけでもなく、限られています。

そうすると変えていくと効果的なところは裏地だと思ったのです。

ところが、裏地に相応しいようなナイロンの柄物がとても少ないのも現状なのです。

ここを生地屋様にお願いしたいのが増やしてほしいという希望です。

そんな中でなんとか見つけた他の柄物の素敵な裏地もございまして、今後作った場合にはブログ記事にてお伝えしてまいりますね(^-^)。

お仕事用のナイロン製ビジネスバッグ作り、入り口ファスナーの表と裏のタブそれぞれの役割の違い【343】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在製作中の「テリーヌ」という名前のブリーフケース。

この名前は、そのフォルムがあのゼラチンでゼリーみたいに固められたカラフルなおしゃれな食べ物テリーヌにそっくりだからそう名付けました。

このテリーヌ型を現在黒無地のナイロンオックスはっ水加工生地と赤のタータンチェックとのコンビで製作中です。

このたびは、口布にファスナーを取り付ける作業を主に行いました。

その中で、1つご紹介したいヶ所が「ファスナータブ」です。

その名の通りファスナーとのコンビで取り付ける機能なのですが、実は【319】の記事でもこの部分について複数の柄や色違いのイメージと共に綴らせていただいております。

ファスナーを取り付けるのは、実際の所裏面に当たる場所。

表でファスナー開閉時に使う表のタブと、裏側にファスナー設置の際のファスナーの先端に取り付け更に本体に縫い付けるタブとは別物です。

そこまでは【319】の記事と同じなのですが、このたびの記事【343】ならではの特徴としましては、表に付けるタブが「わ」になったところが新しい点です。

なぜ、一重から「わ」にしたのかなどの理由もございますので是非このたびの記事で「ファスナータブの機能」の役割なるものをご覧くださいませ。

2種類の「ファスナータブ」はただのデザインなのか、それとも。。

お作りしていますファスナーの取り付け方は、カチャッとはめ込んでいるかのような取り付け方です。

ファスナー自体に袋を縫い付けてひっくり返す古典的な手法は複雑過ぎますし、実際には丈夫ではありません。

単純な当てているだけのような方法は、一目見て取り付け方が分かるような方法です。

その代わり、ファスナー自体もむき出しで、昔ながらの縫い付け方のファスナーの始末では隠れていたファスナーサイドが目に映る場所となっていきます。

表に見えるファスナーのタブというのは、ファスナー自体に付くのではなく、ファスナーの先端周辺に開閉時のつまみタブとして設置するものになります。

表側に取り付けるファスナーつまみタブ:ファスナー枠の先端がタブの「わ」に当たるような位置に縫い付け。

このタブは、開閉する時には重要な機能です。

もしこれがないと、開閉時にバッグのどこか本体の一部をつかむことになり、それがバッグの変形やしわの原因になります。

変な癖がつくことの積み重ねでバッグが早く傷むことになってしまいます。

よってこのタブを指で持ちながらファスナーを開閉していただくと、丁寧な優しい使い方ができるのです。

もっとも両開きファスナーなのでタブなしでもそこそこスムーズには開閉できます。

両開きファスナーを使うということ自体も持続的なバッグになる大きなポイントです。

さて、今回この小さなタブではありますが、今まで作ってきた作り方にもう少し新しさを加えます。

あらかじめこのように短い辺の方の縫い代を隠す際にアイロンで折った後、ステッチを入れます。
少し見にくいのですが、返し縫いをしない端っこを4箇所そのままぎゅっと玉止め。
そうして、長い辺を三つ折りして、裏側(左)から細長いボックス型に縫い付けます。
3度縫いx2列のステッチをかけます。これが1列だと本体の生地を部分的に傷めやすいので2列がグッド。
内側へ2列の端の糸を出して表側の見栄えをすっきりと整えます。
隣同士をペアに、2個のみの玉止めですっきり完了させます。結局裏側に付けるファスナータブでここが隠れます。
ファスナーの裏側に付けるタブ。直接ファスナーへ取り付け、その後タブの真ん中を二重ステッチで口布に固定。
もう片方のサイドも全く同じようにタブを付け、タブ自体を固定した二重ステッチ。このステッチは表に出ます。
先ほど表に出ると書きました裏側のファスナータブを固定した線が右の方に出ています。

このステッチが出ない方法としては、もっとファスナーを短くして、表側のつまみタブの下側に隠れるようにステッチを出すということも考えられます。

しかし、長さを短くせなばならないことで安定感が減りますし、いろんな作業が同じカ所に密集しすぎてしまい、別の意味で不安定になる部分が出てきます。

よって今のところステッチが見えるということで納得しています。

このファスナーつまみタブの向きは輪がファスナー側を向いていなければ機能としては良くないのでこの向きも大切です。

一重仕立ての時よりも力が加わった時に対応しやすいタブになったのが、「わ」のタイプ。

ナイロン/100%は地が薄いので「わ」にすることが十分可能。

「わ」は簡単には生地がヨレないので末永く良い状態のままのバッグをキープすることにつながり、全体としての経年の傷みのバランスがより平均的になると見ています。

あとがき

ファスナーというのは、開け閉めで負荷がかかる部分です。

バッグを持ち上げる時の「支柱・取っ手」に続いて力が加わる部分ではないでしょうか。

そうすると長持ちするには、頻繁に負荷がかかることで傷みやすいことをできる限り解消していく工夫が大切になります。

自身の製作のバッグも、ご購入者様はかなり実用的なアイテムとして考えておられることがほとんどです。

それを持って置いているだけでも価値がある「ハイブランド」様のバッグとは少し性質が異なるものかと。

見かけのかっこよさや美しさももちろんのこと、「機能」の面では大げさな話、ハイブランド様以上の部分がないといけないのではないかとさえ思っているのです。

「ここで購入すれば間違いない」とまで思っていただけるよう、ユーザー様の目線に立った追求をこれからも続けていきたいと思っております(^-^)。

定番で永久不滅なベストコンビ、黒と赤タータンチェックの組み合わせをハンドメイドバッグの表地と裏地に使った結果ご購入いただいた【342】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

製作中の「巻き寿司」デザインの途中ではありますが、「テリーヌ」デザインの製作も急ぐものであり、今回割り込みをしました。

割り込み、などということがその都度柔軟に行えてしまえるのもプチ事業者のメリット。

もともとあれこれ同時進行などということは、割と苦にならない性格、むしろ得意な方なのでこういう時にその性質が役立つものです。

では、割り込んでまで優先したという「テリーヌ」デザインの生地、そして途中までの製作場面をご紹介したいと思います。

黒x赤タータンチェックの組み合わせのロックっぽさは永久不滅のテイスト

<表地>ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。
<裏地>ナイロンタフタはっ水加工アクリルコーティング、ナイロン/100%、日本製。

遠目で見ると実際のぱっと見の雰囲気が分かります。

この黒と赤タータンチェックの組み合わせはロックっぽいテイストです。

パンクとかロックのミュージシャン様のパンツのイメージ。

上は革ジャンがイメージされます。

こんなミュージシャン様のアイテムの雰囲気の組み合わせをビジネスシーンに落とし込むのです。

その意表を突いたようなアイデアは面白いものになりそうです。

自身も、このぱっと目立つ典型的な赤タータンチェックについてはあこがれを持っていますが、洋服でもなかなかここまでの典型的な赤タータンは見つからないのです。

多くのヴィンテージ服好きの方はすでにこの柄には注目されているのではないでしょうか。

この赤タータンはバッグの裏地に使いますので、バッグを開けた時だけ広がる世界です。

ビジネスシーンに「笑顔」をお届けできたら良いと思っています。

赤のタータンチェックにグリーン色が入っていることで少し柔らかい雰囲気になっています。

進捗度のスムーズさはナイロン/100%ならでは

実は、ナイロン/100%は縫いやすく、進捗度は高めです。

ハリコシがあるとどんな作業もしやすいのです。

反対に時間がかかってしまうのはとろんとした柔らかい生地ですね。

バッグの場合、生地1枚の風合いはあまり関係ないですし、むしろ、とろんとした生地でもハリコシを出していかねばバッグらしい迫力が出ません。

よって、そもそも柔らかい生地をバッグには使わないという手もあるのですが、どうしてもその柄を使いたかったり、その生地で作りたい時には芯地の利用でハリコシを高めることができるのです。

<裁断・接着芯貼り>:ニット芯を貼ります。ナイロン/100%にはニット芯が必須。織芯だと気泡ができます。
<支柱/取っ手作り>:中に接着芯と、さらにソフト厚芯というふんわり芯を内蔵していきます。

このぷっくり感は、ソフト厚芯+ステッチのコンビの賜物です。

<外側の隠しポケット・支柱/取っ手>:外のポケットはスマホ入れをイメージ、キズ防止の為ファスナー無し。

この写真では分かりづらいですが、中に入れたソフト厚芯は、一番下の縫い代から1.5cmの分入れずに空洞とします。

その理由はひっくり返す時のラインが綺麗に出るよう厚みを軽減しているからです。

左右ともそのように1.5cm控えてソフト厚芯を入れ込んでいる作りです。

このことは今まで作ってきて、大変効果と手ごたえを感じている点です。

<中側の隠しポケット作り>:ビジネスシーンで使用の大切な物入れとして、ファスナーも付けます。

実際に会社員時代に外回りのお仕事をさせていただいていた時には、会社の大事な印鑑を持ち歩くことがあり、こういったポケットを利用していました。

今後印鑑は廃止になっていくかと思いますが、名刺を入れたり、何かバッグの中に1つ隠しポケットがあることはきっと役に立ってくれると思います。

書類でいっぱいの中に小さな小物が入ると、見失うこともありますので、こういったポケットを別のお部屋として使う保管がやはり安心です。

アップにしてみました。ファスナーの色と生地の色との相性も良いです。

あとがき

ナイロン/100%の生地というのは、接着芯を必ずニット芯にすることさえ確実に行えば、作りやすく、出来上がりはとても素敵なものになります。

ただ数が少なくて裏地の柄を探すのに苦労しているところです。

生地メーカー様、どうぞたくさんナイロン/100%の撥水加工の柄の生地をよろしくお願いしまーーす<m(__)m>。

実際の外回りのお仕事で使用したバッグの良し悪しを知る体験から生まれた内側が花柄のナイロンビジネスバッグ製作【115】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

この季節、そろそろ入社前だという学生様、転職者様、そして勤続し続け新たな年度を迎える会社員様など、ビジネス現場に新しい風が入ります。

4月という季節は特別です。

新しいことを始めるきっかけだったり、暖かくなってきて心にワクワク感が生まれます。

そんな4月というスタート要素の多いこの月に私が考えたバッグの企画、それはビジネスシーン用のバッグです。

このたび「ビジネスシリーズ」ということでお送りしたいと思います。

はんこ文化が根強い日本ではまだまだある、外回りのシーンで大切な印鑑と重要書類を入れるバッグの持ち歩きのお仕事

以前お世話になりました会社では、経理事務として外回りの仕事がありました。

経理事務のお仕事は、社内でひたすら数字関係を処理しているパソコンと計算機のイメージがあるかと思いますが、どこの会社も経理の仕事というのは、実際のところ、外出という仕事が1日の中で少し入ってくるものです。

預金の引き出し、債権持ち込み、そして、私が勤めていた輸入業の会社だと銀行の「外国為替(がいこくかわせ):外為(がいため)」にお立ち寄りし、貿易における手形の差し入れというお仕事がありました。

キャッシュレス化で企業もそれほど現金を直に入手したり、振込をATMで行うことは減ったものの、まだまだ現在は現金も必要な時があるものです。

そして、「印鑑主義」が根強いと言われている日本では特にですが、書類に印鑑を押す文化が健在で、印鑑を持ち歩いて書類に押すことを実際に銀行様へ当日出向くことで実行していくのです。

ということで、外回りといっても、営業様の外回りと内容は異なりますが、件数も多いので、1日10-20件程の輸入書類に関する手形の差し入れを実質2時間ほどオフィスの席を空けて外出をしている毎日でした。

そんな中で人と接したり、会話や、ちょっとした身の上話も時々盛り込み、担当者様との信頼関係を構築していきます。

この外回りから信頼関係を築いていく極意のようなことはまた別でお話させていただきたいと思います。

外回りの仕事のバッグに求める要望は、実体験した自身が分かる強み

そんな外回りの数時間を毎日繰り返す中で、バッグを私が自分で作った時もあれば、購入したものを使ったこともありました。

私なりに感じた会社の外回りのバッグに求める要望を自身の経験から挙げてみました。

①突然の雨にも書類が濡れないよう、撥水効果が効いたような素材であるべき。

②書類が分厚く重くなるので丈夫な作り。

③A4縦よりもA4横が断然書類が見やすい、取り出しやすい。

④やっぱりお洒落なバッグがいい。

とこんな感じです。

①突然の雨というのはよくあります。

毎日銀行には出向いていましたので、雨に遭遇する確率はとても上がります。

②については、紙というのは分量が増えると非常に重くなるものです。

よって、そんな重い物を丁寧に支えるような機能が求められます。

③は、実際の縦と横を持ってみての感想なので、やはり現場の声の1つということになりそうです。

取り出し口が広い横向きが断然使いやすいと言えます。

④のおしゃれ感を求めることは、これも実体験からそう思いました。

お洒落なバッグはそれをきっかけに銀行のご担当者様との会話も弾みました。

そして、中身を取り出す時に広がったお花柄は心が和みました。

ついでに書類くらっっちバッグも作った合計4点のビジネスバッグコレクション

1つは、ブリーフケース、もう1つはクラッチです。

ブリーフケースはA4書類が入るサイズ、クラッチは、A4書類も入り、ノート型パソコンなら入るというサイズです。

ブリーフケース:縦28cmx横36cmxマチ10cm。ビジネスクラッチ:縦26cmx横36cmxマチ無し。
黒はボックスキルト、真ん中のトロピカル柄はダイヤキルトをかけております。

前述の私が経理事務の仕事で外回りの仕事をしていたことからのの要望を挙げさせていただきましたが、それに沿ってこんなブリーフケースを作ったのが一番左です。

突然の雨に対応する素材、表地のベージュはナイロンオックス撥水加工の生地、ナイロン/100%です。

そして、裏地も同じくナイロン/100%の撥水用のコーティングが施された生地を使用しています。

そして、書類の重さに対応する②の要望には、この写真のように取っ手からつながる支柱(しちゅう)と私は呼んででいますが、これをしっかり縫い付けて、力を分散させ、一部だけに集中して破れてしまわぬよう、丁寧に持ち上げる働きをセッティング。

そしてA4横サイズであることは③に該当。

最後の④のおしゃれであるという要望には、控えめに中側に花柄を配置していくことで、パッと開けた時だけに見える暖色系の小花柄が時折心地良いというわけです。

右側の3点のクラッチバッグは、よく車内会議がされていた場面があり、会議も席を立って書類を持ち運んだり、時には別室の会議室へと足を運ぶ時もあります。

そんなシーンがあったことから、筆記用具、A4クリアファイル、書類、スマホ、貴重品、ノート型パソコンを入れて持ち歩くようなセカンドバッグがあったらいいのではと考えたものになります。

このクラッチは、ちょっとした近所の取引先への外出時にも書類を入れたりしてクラッチバッグの持ち方で脇にかかえてサクッと出かけられます。

そして、出張の時に大きなボストンバッグに詰め込む1つのバッグinバッグとしても機能します。

今回はキルトのデザインを黒のようにボックスキルト、トロピカル柄のようにダイヤキルトと2種考えてみました。

バラ柄は何もキルトはかかっていませんが、生地自体がキャンバス素材で分厚いので、生地の分厚さでクッション性が働いているという単純な考え方です。

黒はキルトがかかっていなくとも、ふんわり感のある素材ということでのクッション性がもともとあったのですが、ダメ押しでキルトしたのが、かえって、デザインみたいになってかっこよくなります。

機能とおしゃれが五分五分に役割を果たしてくれるようなクラッチになればということです。

あとがき

ビジネスシリーズの隠れテーマがありました。

それは、「堅苦しいビジネスシーンを素敵なお花柄で彩る」というようなキャッチフレーズで表現されます。

キルトに関しましても、地道にステッチしていきながらとてもワクワクして作業できました。

このブリーフケースやビジネスクラッチは素材を変えたりしていろいろバラエティーに富んだものになり得ます。

ここからは、その後のブログ投稿の手直しにより、書き加えた箇所になります。

この投稿当時ではまだまだ外回りのお仕事も存在していました。

その後、コロナ過を経て、そして、時代が大きく動き、はんこ文化もいよいよ消滅に向かいます。

完全には廃止にならずとも、そのせいで効率が悪い部分が見直され、人間のする仕事が激減していく未来が見えてきました。

よって、外回りで印鑑を押すようなお仕事が今後残るのかどうか、そして、営業と名の付く外回り専門のお仕事の形も変わってくるのではないかと思うようになりました。

また、経理部門では、「デジタル証憑」が2022年から本格的にスタートし、私も個人事業主の計上をデジタルオンリーで行っています。

紙で請求者やレシートをいただいた場合でも、あえて写真に写してJPGのデジタルで保存しています。

ここから思うことは、そもそも紙ベースの考え方である「A4サイズ」というサイズ感が必要なくなる時が来るということです。

ただ一方でこのようなことも思います。

時代がどんどん進んで、A4を基準にしたバッグが昔懐かしいヴィンテージになってゆくことです。

「A4用紙に基準を合わせたバッグが昔あったんだよ」というような時代が来るのかもしれません。

とはいえ、書類を入れるためのあれこれ工夫をしたその1時代の製作ができたこと、その中で工夫したことや考え方は、別にも活かせると思っています。

時代は移ろうものであり、仕方がないことです。

私にできることは、こんな書類入れというものが過去のアイテムになった時にも昔話として語れるエピソードなのかもしれません(^-^)。