まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
この記事アップの季節はそろそろ秋の入口。
このたび「サッカー」という凹凸感のある生地に決定しました。
夏特有の素材と言われている素材ではあるものの、黒色ベースで、秋口の雰囲気あるセピアカラーの薔薇柄が入っているのです。
この生地を利用させていただき、ミニボストンショルダーバッグを作っていきまして、当【44】はその前半部分、完成は【45】でご覧いただけます。
ボストンバッグには極めて重要なパーツの「ファスナー」の取り付け。
かなり独自の取り付け方をしておりまして、その理由と共にご紹介したいと思います。
構造が分かりやすいという明快さがトライすることに後押ししてくれました。
色の展開の少ないロングファスナー、必ず見つかる定番色の黒は生地に溶け込みボストンバッグ製作の悩みを解決

こちらは元は服地、ボコボコした凹凸感が、お洋服となって着用する時に、肌に触れる部分と触れない部分が約半分ずつの面積に分かれる織り方なのです。
およそ面積の半分しか肌に触れる部分がないことで、通気性を伴う涼しい肌触りに感じるという理論です。

ざっくりと、こうした凹凸感を「シボ」「畝:うね」などと呼んでいます。

左上から右に見ていきますと、①まずはボックス枠を1周作図通りにステッチ。
②Y字にカット③「中表」に①と共に縫い付けてあったラッピング布を裏面へひっくり返しアイロンや待ち針で整えます。
④ボックス枠を固定ステッチ1周。
この後、ファスナーを生地の馴染む黒色で設置。
ファスナーの先端は薔薇柄でタブを作りカバーして装飾性を高めます。

長さは60cm、これぐらいの長さになると色展開が少ないのです。

あとがき

このたびは、必ず定番カラーとして入手できる黒ベースであったことでスムーズでしたが、同じようにすべてがスムーズとは限りません。
例えば、ファスナーは黒でも、裏地には黒が来ない場合は全く違った状況になるのです。
そういった場合に工夫することは、ファスナーの色に合わせた糸のカラーを使い分けるということで、上糸と下糸が別の色であることはしょっちゅうです。
それならなぜファスナーの両サイド布を内部に隠し込む一般的なやり方をしないのか。。
それは、「穴問題」、そのやり方をした後にファスナー先端の隙間を隠すような新たな作業は必要であり、作業の際にカバーして隠すために生地が重なり、ファスナーの凹凸感が邪魔になるのです。
そういった経緯から、あらかじめファスナーの先端のみをタブで覆い、丸見えでも大丈夫なスタイリッシュな映りに工夫したこのたびの丸見えのやり方に行き着きました。
どのやり方にしても、結局はそれぞれの悩みが生まれるわけで、どこを重視していくかを選択することで探ると良いと思います。
「あらかじめ縫い代を隠してその後組み立てるだけ」という作り方は、縫いにくい苦労を解消するために考えていった理由のあるやり方なのです(^-^)。
