まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
これまで個人的な好みでは、薔薇柄一辺倒でした。
2019年で複数の高級生地で美しいフクレジャガードなどをバッグ製作に使わせていただく中で、デイジーの花柄にたくさん出会い、その可愛らしさを知ることに。。
このたびは、デイジー柄がかわいい赤味ベースのジャガード生地でバニティーバッグを製作。
ジャガードの特徴としては、裏面の反転の出方も美しければこちらも使えること。
1種のみの生地で表地と裏地の配分を、表面使いと裏面使いという分け方で製作したのがこのたびです。
同じ生地を表地にも裏地にも使ったその製作の注意点を、その出来上がりの「感触」と共にお伝えしたいと思います。
バニティの二重ポケットの「アタリ」がくれた1つの答え、違った顔を持つジャガードの表面と裏面の同時使いは不可
ジャガードと呼ばれる生地は、基本表面と裏面が同じ柄となります。
面白いのが、全くの反転でもないこと、もう少し糸の折り込み具合が複雑なようなのです。
じっくり見ても不思議なもので、「表側の色のそのままの反対側が本当にこの色?」という意外性があります。
ぎっしりと咲き誇ったデイジーの花。
表面の赤xブロンズx薄グレーが本来の表面、下のサーモンピンク中心にモカなどの色が混じった色の方が本来の裏面になります。
裏面は何となくセピア色の風景と言った感じ。
極端な話、どちらが表として使っても様(さま)になるというのがジャガードのメリットです。
生地の厚みは中肉で柔らかめですが、表地と裏地の厚みに差が無かったことで起こった致命的な問題がありました↓。
こうして作ってみて初めて、この生地の本当の性質に気付きます。
このことは、今後の裏面の選択への貴重な失敗であり、同じ製作に両面を同時に使うのは避けた方が良いとも言える例でした。
何のために裏地を別生地で選ぶのかの1つの答えをいただいたのだと思います。
あとがき
当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.17からおよそ5年半後の2025.01.26にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしてまいりました。
このモデルは、カーブが半径2.5cmの円の一部を利用というスクエアライクであることで縫いにくさを伴っていました。
その後、半径7.5cmの円の一部を利用したデザインへ大きくシフト。
縫いやすい型紙へのチェンジも良質なバッグを作るにあたり非常に大切なことなのです。
そして、正方形のネックパーツの正位置の徹底と縫い付けステッチの内部での完全カバー(覆い隠してしまう)ことを研究していきました。
最終的には、歪みがどうしても解消できない二次元ミシンでの製作の限界を感じ、このデザインを終わらせたのでした。
とはいえ、非常に貴重な体験ですし、なんやかんや20点以上はこのモデルを製作したのでした。
もし、2025年現在にこの形を作るとしたら、縦に長いリュックに引用できないかを考えると思います。
しかし、歪みの問題はどうしても付いてくると思いますので、成功率の低いデザインだという情報はしっかりと持っておきます。