「翡翠+彫り」のペンダントトップを「洋」のテイストに解釈、同じグリーンの別のストーン「トルマリン」使いの効果【815】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

翡翠には、「ジェダイト:硬玉翡翠」と「ネフライト:軟玉翡翠」に分かれていることを聞いたことがありますでしょうか。

実は希少な「ジェダイト」だと言われているようなのですが、普通に簡単にどちらかが見分けられるようなたやすいものではありません。

それなら結局ネフライトであっても素敵だと感じればそれも1つの見た目の判断、決して浅くもなく直感的な優れた判断だと考えます。

このたびは、「ジェダイト」であるというペンダントトップを中心に3点セットを組み合わせてみました。

「和」のイメージの強い翡翠を「洋」に寄せていった時の後押しになったのはどんな点なのか、他のジュエリーのサポートもあったのではないか、というところにもご注目いただいて、完成の組み合わせを見ていただければと思います。

柄がボタニカルであったことが「洋」への分岐点だった、同じグリーンの他のストーン「トルマリン」も取り入れた「洋」テイストの翡翠セット

ペンダントトップ:硬玉翡翠(ジェダイト)。縦が4cm近くあるビッグサイズの透かし彫り。K18YG台。
あえてロングチェーン80cmを設置。アクティブな動きをしてくれるペンダントが個性的になります。

80cmチェーンは「レア」です。40cm周辺の長さとの感じるテイストの違いが大きいです。

ブレスレット:K18YG台。トップと同じ楕円が敷き詰められたトルマリンのマルチカラー。グリーンがリンク。
リング:ネフライトの方です。こちらも楕円がブレスやペンダントとリンク。縁のデザインがエレガント。
3点セット:「洋」に映る細かないくつかの要素が集まってこのようになりました。

すべてのアイテムにグリーンが入ります。

とはいえ、グリーンに寄り過ぎる「クセ」をブレスのトルマリンのピンクが緩和。

良いカラーバランスがあり、イエローゴールドの地金の存在も前向きさをくれるようでかなり重要です。

あとがき

ペンダントトップの柄をよく見るとお花やつぼみや実のような装飾がとても可愛らしいです。

こうした彫りのある柄はその柄のラインや雰囲気をじっくり感じ取ると、他のジュエリーとの組み合わせにつなげやすいと思います。

形で言うとこのたびのどれにも共通した「楕円」もキーポイントです。

楕円は丸とももちろん相性が良いですし、ピッタリである必要は無く、丸いラインと丸いウェーブなどの組み合わせも有効です(^-^)。

ラベンダーのイメージを優先させた赤みは「染色」、本来グレーイッシュな天然色の翡翠の見極め【749】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

翡翠はグリーンのイメージが強いですが、もっと色の展開のあるストーンです。

このたびは、その多色展開の中の1つ、有名どころの「ラベンダー翡翠」のリングをご紹介したいと思います。

ラベンダーとは呼ぶものの、あのラベンダー程の赤みは本当は違います。

もっと抑えられた色のグレーイッシュなトーンが本当のラベンダー翡翠。

ほとんどが魅力的に赤みがかった色付け処理がされているのです。

ラベンダー翡翠を魅力的に見せるために、そして商品が売れるようにとのことでしょうが、自然なままの曖昧な姿こそ美しく本物であるという見方がこのたびのご紹介を通じてお伝えしたいことです。

もっと逆説的に品物を見るべき、「ここまでのぼんやりした冴えない色の姿こそ本物だ」と

「処理」ということが宝石にほどこされることが多々あります。

エメラルドが有名で、大きな割合でこの繊細な質を強く保つために割れ目などに樹脂を入れていくような処理がありまして、「含侵:がんしん」と呼ばれています。

ラベンダー翡翠というのは、本来わずかに色が付いているか付いていないかの微妙なカラーが本当のナチュラルな天然カラーであるようです。

今回のラベンダー翡翠のリングはその点ではなかなか正直です。

きれいすぎる赤みをおびた紫色はおそらく処理がほどこされ、簡単に言ってしまえば人工的に作った色ということになってしまいます。

それでも、カラー重視なのか、あくまで天然の色を尊重したお品を選んでいくのかということでいうと、後者の方がロマンチックではないですか。

この辺りは価値観もありますが、天然であることの価値というのは業界では高く評価されていて、その点が価格にも反映されているのです。

ラベンダー翡翠のリング:K18YG台の枠がデザイン性があります。大粒で優れたリングだと見ています。

この色目とても微妙です。

処理をすることで、よりはっきりとパープルであると目には映るのでしょうが、赤みがかった紫というのが人工的な色という解釈で良いかと思います。

微妙なよく分からないこの写真のような淡い藤色はなかなか正直な姿だと思います。

ただ、本当のことは分かりませんが、いかにも赤みをおびた処理になっていないことは無染色の可能性もあります。

どうしても商業的に寄り「売れるための色作り」をしてしまうもの。

曖昧でぼんやりした色こそ本来の正直な姿、そこが美しいと言えるのではないかと思うのです。

あとがき

他の例では、真珠のグレー色なども、鼠や鉄の色をしていれば間違いなく染色です。

本当の真珠のグレー色はそんなはっきりした色ではないからです。

しかも、いくつも均一に連に出来るような数が同時に揃わないというのが現実。

曖昧な色目こそが宝石が自然から生まれたものである証、色のパンチが無いことがかえって生粋の姿だという逆説的な見方は天然石を見る際には有効です(^-^)。

翡翠のあの特徴あるグリーン色は元は無色、どんな物質が入るとあの色になるのか【544】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

かつて幼少の頃、おばあちゃんが指にはめていたグリーンの指輪。

楕円形のエレガントな形をしていた記憶、おそらく「翡翠」であったと思います。

昭和時代には年配の女性は翡翠を愛で、装飾品として実際に身に付けていたことがあったのです。

現在翡翠の存在は、どちらかというとお洋服に溶け込むような日常使いではなく、ヴィンテージ品として箪笥の奥で先祖の形見とか、遺留品として眠ったままであることも多いでしょう。

真ん丸の珠をつなげたネックレスや18金の枠に覆われたリングがイメージしやすい王道の翡翠。

このイメージのグリーンの実際のカラーの作られ方についてこのたびは深堀り致しました。

このグリーン色、葉っぱのような色をしていますが、全く無関係で、鉱物に色が付いていく自然界では、カラーの正体は「物質」「不純物」であることがほとんどなのです。

では、そのグリーン色の本当の正体をお伝えしたいと思います。

翡翠の色のマルチカラー展開は混じる「成分」の違いにあり

翡翠のグリーン色の正体は「鉄など」です。グレーではなくグリーンというのが興味深いです。

結論を先にお伝えしますと、あのグリーン色は「鉄など」が正体です。

もともと、翡翠は「ヒスイ輝石(きせき)」という鉱物で、無色透明。

どのような天然石も生粋のオリジナルというのは無色透明であることが多いです。

そこへ、結晶化していく途中の段階で、「鉄」などが含まれることによるグリーン色だとのことです。

他の色では、ラベンダー翡翠と呼ばれるあの藤色は、「チタン」が入ります。

青色の翡翠もあります。

黒い翡翠は、「石墨(せきぼく)」という物質を多く含み、褐色や赤は「酸化鉄」がしみこむことで色が決まっていくのです。

翡翠のマルチカラーも自然の中での鉱物と他の物質との出会いが決めた「偶然と必然の入り混じり」の出来事だと言えます。

あとがき

翡翠がグリーンのイメージがありますのも、「鉄など」がしみこむ機会が多いということでしょう。

ところで、人気のパープルカラーが特徴の「ラベンダー翡翠」。

藤色といってもグレーに近いため、ある品物の中には発色を高めエレガントに寄せるために赤紫に色を変化させる「処理」なるものを施していることが多々あるようです。

色が付けてあってより良い雰囲気の赤紫になっているお品があるみたいなので、決してその美しさだけに騙されるのはよく注意せねばなりません。

参考の為、そうではない「無処理」の藤色のリングをここでアップしておきますので、ラベンダー翡翠を見極めるご参考にどうぞ↓。

ラベンダー翡翠:藤色の域を超えることが無いのが無着色の特徴。ものすごく曖昧ですがこれが正解です。

赤みにギリギリのところで寄らずに藤色をキープしています。

角度によってはグレーにも見えるのです。

これがラベンダー翡翠の良い物を見分ける私からのコツになります。

他のストーンでもこの考え方は引用できまして、「曖昧過ぎる」というところに「本来のカラー」というところがつながってくることが多いです。

「処理」を施した色というのは、「はっきり」しているからです。

やはり、知識が得られると良質な品物の中に混じるごまかされた品物を見抜くための引き出しになります。

鉱物の歴史が大きく変わることは無いので、昔の本や図鑑でもカラーの写真でその色の様子をよく記憶に残しておくことをお勧めしたいです。

何か違和感を感じた時の「あれ?」という感覚、これが大事です(^-^)。

簡単に入手できるものではない、ジェダイトの連から自作のマルチカラーが際立つエキゾチックな翡翠ジュエリーコレクション【428】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2010年代にパワーストーンブームも相まって、自作ネックレスやブレスをどんどん自作していった時期がありました。

その後、パワーストンブームも下火になってきた2015-2016年頃は、製作の分量は落ち着きましたが、ストーンの希少度やレベルも見分けたりする学びをするようになっていきました。

そして、2016年頃久しぶりに作ったのが、ジェダイトのネックレスとブレス。

翡翠の連を自作しようと石問屋様で探している最中に出会ったのが、なんとマルチカラー。

「これは素敵だ!」と大玉の素敵なジェダイトの連を購入したのでした。

留め具は18金イエローゴールドです。

では、めいっぱい翡翠の素敵な世界観溢れたセットをご紹介したいと思います。

グリーンがエキゾチック、18金のツタの葉の透かしリングを思わず合わせたジェダイトのセット

5点セット:ジェダイト中心にこのようにまとめました。カラーが整然とリンクしています。
〇ネックレス:濃淡がマルチカラーの12mm珠の天然翡翠(ジェダイト)。留め具は、K18YG製。長さは42cm。
〇ブレスレット: ネックレスよりも少し小さめの10mm珠。天然翡翠(ジェダイト)。留め具は、K18YG製。
〇リング:左-天然翡翠の濃淡くり抜きリング2点 はいずれもサイズ13号。右-K18YG製の巾13mm。16号。

リングも濃淡で立体感を演出です。

ここへ18金のみでできたツタの葉リングを入れた効果は大きいです。

翡翠をエキゾチックなテイストととらえたのです。

あとがき

2020年にスタートの当「本物志向のレンタルジュエリー」では、その後こうした天然石の連物をすべて廃止。

その後は、「高級地金+宝石」の組み合わせに特化していきました。

ただ、この時のこのジェダイトのような連は、なかなか見つけることができません。

濃厚で大粒のはっきりとしたマルチカラーはこの時の2016年の出会いのパワーで見つかったものだと思います。

留め具をK18YGにしたことでストーンの価値も発揮されるもの。

こうした仕立ての連物は、今後も個人のコレクションの中では活きるものになると思っております。

よって、このたびの記録をブログ記事に残しておきたいと思いました。

レンタルジュエリーでは分野を特化させていただいておりますが、ご提案としては幅広く、レベル関係なしに「おしゃれ度」重視でこのようにご紹介させていただくスタンスでございます。

親しみやすく緊張せずに身に付けられるシーン用のジュエリーも必要ですので、そんなジュエリーであってもレベルは確かであるところをポイントにお伝えしてまいりたいと思います(^-^)。