グレーのギンガムチェックのバニティーバッグ、取っ手縫い付け位置は楕円面の十文字に徹底の印付けがベース【52】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、高級服地の絹/100%のグレーのギンガムチェックのバニティーショルダーバッグが完成。

製作過程の中で特にお伝えしたい場面は、てっぺんの取っ手の付け位置の徹底です。

これがベースで、取っ手付けがまっすぐに付くのか、そして、本体と楕円の蓋や底との縫い合わせがぴったりと重なるのかというところに影響するのです。

非常に大切な「十文字」の考え方は、その他の楕円底バッグなどにも活かされます。

バニティーバッグの要であるたった1つの取っ手、ソフト厚芯を内蔵し正位置に取り付ける際の十文字印の大切さ

まずは、取っ手そのものを作る場面からお伝えしていきます。

中にソフト厚芯を入れ込むことは、入れない場合とでは雲泥の差だと感じました。

丈夫さ・持ち心地の良さ・美しさという複数の良き効果が出ています。

ただ、この「ソフト厚芯」もこれっきりの反であり同じ物が見つけられなくなりました(2024年をもって「ソフト厚芯」の在庫が終了)。

そして、こうした取っ手が要のハンドバッグの製作そのものを取りやめていったのでした。

「ソフト厚芯」の内蔵場面:「ソフト厚芯」自体の先端は折り込まずに、縫い代の中へまっすぐ差し込みます。

表地の短い辺は1.5cmの縫い代で綺麗に折り込みます(左下)。

ぐるり1周(外枠2mm内側程)にステッチで固定、続いては真ん中2本の合計4本ステッチが丈夫です(右下)。

取っ手の位置決め:十文字の位置は縦横それぞれを二つ折りすることで把握。裏面にはっきりと印付けをします。

その後の作業で何度もこの十文字の4つの印が必要になってくるのです。

サイドは縫い代込み左右の端から4cmの位置に取っ手を設置、縦のど真ん中は2cm幅の取っ手のど真ん中を見ます。

取っ手の両端部分の当て芯:「ハード厚芯」というごわついた芯地を支えとして当て芯に利用しました。
その他の箇所:裏地の「塩縮プリント」という黒い生地が裏地。実は生地不足で、底面も裏地と同じ生地です。
バニティ―ショルダーバッグ完成:<サイズ>27cmx横23cmxマチ12cm程。
完成品の取っ手の付け位置の確認:合格なのではないでしょうか。柄のおかげで付け位置が把握しやすかった。
その他の角度から:左上から時計回りに、正面・後ろ面、サイド。自己評価としては非常に未熟な完成品だと。。
コーデ例:綺麗なカラーよりも無彩色のお洋服の方が、よりシルク製であるバッグの良質さを引き立てます。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.09.13からおよそ5年半後の2025.02.21にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この後も様々な生地でこのデザインを作っていき、全20点程製作。

角をもっと緩やかに楕円らしくしていったその後の改良も劇的でした(後の投稿でご覧いただけます)。

このバッグは、平面ミシンで立体的に作り上げることの限界を感じるデザインであったと振り返ります。

なかなか美しくは作らせてくれないのです。

だからこそ挑戦し甲斐はあるのですが、生地が高級であるにもかかわらず技術が追い付かずその価値が無駄になるもったいなさを感じたこのたびの完成。

ここまでその時の精一杯で作っても結果はボツ品にしかなりませんでした。

他のバニティーバッグにつきましては、ブログ記事の検索機能で「バニティ」を入力していただくとヒットしやすくたどり着くことができます。

最終的にこのデザインにはお手上げしたわけですが、そうはいってもやることをやって何度もトライした結果なのです。

難易度の高いレアアイテムであることも相まって、ご購入もしていただきました。

苦い結果ではありますが、こうして記録に残しまして、各箇所の工夫を、特にこのデザインではなくても引用できる部分があればと願います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

多角形を利用したミシン縫いの大花アップリケをバッグの正面に配置、四角は花芯・変形六角形は花びらへ【51】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バニティー型ショルダーバッグの製作にとりかかりました。

利用させていただく生地が単調なギンガムチェック、とは言え随分な高級品です。

この単調な柄にもう1つ立体感を表現しようと、このたび「アップリケ」の世界に足を踏み入れたのです。

特に表情を持たない「幾何柄」のようにと、多角形モチーフで作るシンプルなフラワーアップリケ。

元の型紙と作った手順を根こそぎお伝えしながら、その完成の様子をご覧いただく回としたいと思います。

無彩色カラーのバニティーバッグに自らの主張やメッセージを入れ込む、多角形パーツで作る四つ花アップリケ

表地(グレー):シルクサッカー、絹/100%、日本製。裏地(黒):塩縮プリント、綿/100%日本製、黒。

グレーのギンガムチェックは結構珍しく、黒白チェックとはまた別のマイルドさがあります。

更に絹/100%であり、高級服地なのです。

表地のサッカーのぷくぷくとふくらんだ様相に歩調を合わせた膨らみ加工の1つの「塩縮:えんしゅく」という加工の生地に出会い、こちらを採用。

更にストライプのプリントになっています。

黒の同色でプリントというところもなかなか個性的、一見ジャガードみたい。

このたびは、アップリケの場面をじっくりとお伝えします製作の前半部分となりまして、バニティーショルダーバッグ完成は次の番号の【52】の投稿でご覧いただけます。

型紙:2種。下の方に映る5cm四方は花芯の部分で1枚のみ、その他は花びらパーツで複数、縦7.5cmの台形。

このたびは、この角度をとりましたが可能性はいろいろありそうです。

花芯の5cm四方は、縦横共に真ん中に折り込み縫い代を隠しますと、およそ2.5cm四方の四角パーツが出来上がりまして完成。

花びらの折り方は少し複雑、下の6コマで左上から右の順番でお伝えします↓。

花びらパーツの折り手順:縫い代は1.5cmでやりましたが1cmで良いと後で考え直しました。

①縫い代の印付け②縦の長い線の左右を折る③トップを折る④折った時に水平な横ラインができるよう斜めに折る(これが結構分かりにくいですかね)⑤下辺を折る。。これで完成しました。

右下が花びら1枚の完成、所謂変形6角形です。

出来上りでは短い辺の方は、実は折る時には、上部だったという向きです。

縫い付け前のシミュレーション:最初花びらの数を6枚くらいにしていましたが、結果は4枚に決断。
本体への縫い付け:最初に花芯。続いて花びらを順にバランスよく縫い付け。向きの違いで見た目も変わります。
1枚目の花びらの縫い付け:これで方向性が決まる大切な瞬間。花芯の四角に並行に花びらの下辺を配置。
残りの花びらの縫い付け:4枚と正方形は位置が分かりやすいという難易度の低さでした。アイデアは様々です。
アップリケ完成:花びらを小さくすると四つ花以外がまた違った感じでできますし、重なった薔薇なども可能。

あとがき

この、多角形の利用は上述の薔薇のお花に発展した形でその後の製作に引用していきました↓。

薔薇のアップリケ:この度と同じ2種のみの多角形で重なる部分も作りながらたくさんのパーツを配置。

後の製作では考える余裕が生まれ、背景のバッグの本体との関連付きとして、コードレーンという先染めストライプ生地に相性が良い同じストライプばかりに特化して、良い意味で「クセ」を出していったのです。

元々、芸術的センスがあるかというとそうではありませんので、同じパーツをひたすら重ねて表現しただけの薔薇。

ここからの更なる発展で、パーツを大小に変化を付けたり形をもっと複数に展開することでそれぞれの芸術品になるのではないでしょうか。

その後の別の製作品でもフラワーアップリケを何度か引用していきますので、また引き続きブログ記事にお立ち寄りいただければと思います。

アップリケは子供っぽくなりがち、いかにクールに表現するのかという点では、表情をあまり感じない幾何柄モチーフはあっさりとしているのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク