「コスチュームジュエリー展」で拝見した多数の模造品、ヨーロッパとアメリカとのデザインの違いに表れる気質や文化【626】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

巡回型の「コスチュームジュエリー展」に足を運んできました。

場所は美術館。

「コスチュームジュエリー展」:2024.04.26-2024.06.30愛知県美術館(愛知芸術文化センター10F)にて開催。

そもそもコスチュームジュエリー展が美術館で開催というところにもうすでにコスチュームジュエリーに対する扱いが見て取れます。

ジュエリーを「芸術品」なるものとしてとらえているということになります。

ファッション小物とは一線を画すようなそのコスチュームジュエリーが生まれたのは、「ポール・ポワレ」という男性が先駆者と言われています。

その後同じ考え方の、ドレスのコルセットを解放した自由な服装への提案をコンセプトにした「ガブリエル・シャネル」様の影響は大きいです。

ライバルであったような存在の「エルザ・スキャパレッリ」、そして「クリスチャン・ディオール」もコスチュームジュエリーを多くの人に広めていった功労があったということです。

このたびは、実際に現物を拝見したことに伴い、展示会内でも説明のあった「ヨーロッパとアメリカのデザインの違い」に焦点を当てた切り口でコスチュームジュエリーについて綴りたいと思います。

工業製品であるコスチュームジュエリーはある意味自由自在、にもかかわらずヨーロッパがお花や葉っぱのモチーフに固執した理由

これも趣味嗜好が関係してくることだと思うのですが、植物などを美しくかたどったジュエリーのデザイン一辺倒のヨーロッパに対して、アメリカ生まれのコスチュームジュエリーは虫とか新しい分野のモチーフをどんどん取り入れていきました。

その違いが文化や気質の違いとして作品に表れていました。

カジュアル過ぎるアメリカのモチーフよりも、クラシックさを曲げないお花や葉っぱなどのモチーフをずっと作り続けるヨーロッパの作品が好きです。

それはお洋服のテイストにも現れて「エレガント」ベースだからです。

この違いは本当に対極にあるテイストであり、元はヨーロッパからの発信をアメリカは独自のアレンジでもって表現していったということが言えると思います。

伝統に固執するヨーロッパの良さももちろんあり、変化を楽しむアメリカの良さも大いにあると思うのです。

あとがき

YouTubeの中でお話させていただきました切り口と当ブログ記事の切り口が違いますので、両方見ていただけると2倍の情報になります。

コスチュームジュエリーに対してはとても有難いジュエリーだと利用させていただいております。

何せ、活動的な場面で高級ジュエリーはハラハラドキドキせねばならないことでその本来の目的が十分に楽しめなくなってしまうかもしれないからです。

例えば遠方へのお出かけにはそれにふさわしいジュエリーとしては、コスチュームジュエリーの出番があると思っておりまして、「気軽さ」があります。

もし、破損したり失くしたりしても代わりが利くというのも「工業製品」のメリットです。

ただ実際はコスチュームジュエリーさえも1点物のような物を選んでいるので、大切にしていくということになります。

コスチュームジュエリーが偽物だということは見た目で重々承知のもと。

分かっていてイミテーションパールや模造トルコ石のジュエリーを装うことに対して、肩の力が抜けて付けられる良さがあるのです。

それでも、こんな工夫も考えました↓。

大ぶりなコスチュームジュエリーをあえて小ぶりで集めること。

小さいということが、遠目で見て「本物かもしれない」というまやかしを起こします。

「偽物」なのに「本物」に見えるというアイデアを自らのアウトプットとしてお伝えしたいと思います(^-^)。