取っ手を美しく取り付けるためには付け根タブも美しくあるべき、オクタゴンデザインをきちんと設置するための細かな裏面の策【312】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在5点同時進行のリュックを作っています。

その5点の中の内訳というのが、同じデザインで3点が違う生地、他2点はそれぞれ違うデザインで同じ生地という5点のミックスです。

さすがに5点はなかなか進まず、効率が良かったかどうかは完成した日付である程度分かると思いますが、現在はまだまだ進捗度は十分ではないです。

来年から素材の色や種類を特化した「黒系」で製作する計画がありますので、このたびの素材3種(マルチカラーのジャカード生地)は今年の集大成なのです。

よって思い切って5点を進めている次第です。

5点分の取っ手は合計10本にも上りました。

取っ手の付け根タブの綺麗な作り方のポイント2点が見つかる

取っ手付け根タブというのは、バッグの顔の目のような感じに見えてしょうがない時があります。

それくらい一番視線が行く場所であり大切な部分です。

ということは、綺麗に整った作りができるということを目指すということになりました。

早速、綺麗ではないいびつな出来上がりをしてしまいました↓。

もうすでにほどき始めている写真になりますが、左右のラインの長さが違うのが分かります。

型紙はとても正確に裁断した前提があれば、均等に縫い代を折れていないということが原因です。

そこで、2つのポイントが表れました。

1つは、そもそもチャコペンシルではなく「極細のペン」で縫い代の印を「実線で」付けるべきでした。

もう1つは、縫い代を1つ飛ばしで折っていく「順番」の重視。

手芸専用の消える極細ペンで縫い代を印します。チャコペンシルは芯が太く微妙なずれが出来上がりの歪みに。。
紫色の線が縫い代の印付けの線です。結構繊細に書けますので効果がありました。

折る順番は、まずは両サイドからのスタートで1つ飛ばしで折っていきます。

残りは後で折るという順番。

折る順番が違うだけで、縫い代がはっきり見えなくなってしまうことがありましたので、とにかく綺麗にできるためには縫い代がはっきりと見やすい折り順ということになったのです。

そして、こんな風に端から2mm程度を縫い付け、あらかじめアップリケのように固定。
とても良い形に変わりました。整って安定した8角形です。正8角形ではないので、向きがあります。

生地の縦と横の地の目をすべてのパーツそろえるように裁断し、最終的に本体に縫い付ける時も本体と地の目を意識して見ながらです。

あとがき

取っ手の付け根パーツを綺麗に作るとバッグに迫力が出ます。

そして、見る人を引き付けることができるところに向かいます。

前述のように、取っ手付け根タブは、顔の目のような位置にあり目立つということもありますし、何しろパーツの数が多いのがこのたびならでは。

1点につき4個なので、5点分だとすべて合計で20個も同じオクタゴン(8角形)のこのパーツを作ることになるのでした。

この数からも、綺麗に徹底して作らない手はありません。

さて、このたびの作業はここまでです。

この後は、作業としては、取っ手と取っ手の付け根タブを本体の表地のみに縫い付けていく作業があります。

それを5点分の20箇所行って、やっと5点完成までの進捗度が、3分の1になると思います。

まだ、ショルダータブなどをこれまた複数作る作業がその後にひかえていますことと、ファスナー付け、裏地と表地の合体などが待っています。

このたびの付け根タブは、段階としては最初の方でしたが、第一印象では最も見る場所としては非常に重要視致しました。

3種の生地すべてがイタリア製の生地です、素敵に出来上がるよう頑張っていきます(^-^)。

フラップポケットのてっぺんのストレートラインこそ力を入れたい、先に縫い代を折ってからひっくり返す順番で美しさを実現【309】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

来年からスタートするテイストの凹凸感ある真っ黒生地というのをここ最近調達しています。

有難いことに、以前はなかなかネットでは見つけられなかった私がまさに探しているピンポイントの生地が最近見つかるようになりました。

もしかして、コロナ禍で店舗からネットへ移行したお店が増えたのでしょうか。

実際に手に取ってみないと。。と目で確認した生地のみに目を向けていましたが、写真もかなり具体的になり、1枚だけでなく、複数枚、しかも立体感のある角度からの撮影もあります。

これは大変安心でとても見つけやすくなりました。

ネットで生地を探す時に、サイトを最初から絞ってしまうと渾身の1点にたどり着けないことがあります。

お勧めのやり方は、検索の「画像」というところから目で見た画像を元に探していく方法です。

結果、楽天市場だったりamazon内の商品だったりすることもありますが、意外に「自社ホームページ」に個性的なレアものを販売してみえる会社様にたどり着くことが多いです。

その方がとても広い視野で探していることになるではないかと思うことがあります。

さて、このたびは、せっかくの良い生地を丁寧に仕立てていくための1つ、「まっすぐライン」の追求のお話です。

今まで当たり前にやってきたやり方を見直し、技術アップに大きくつながることなのでした。

最初から縫い代を折っておく、そうするとひっくり返しの後まっすぐなラインが出やすい

ひっくり返しの作業というものは、縫い代を隠すにあたって、ハンドメイドバッグではよく登場します。

いかにこのひっくり返しを綺麗にするかでラインの綺麗さが決まることが多く、とても重要です。

分かってはいたものの、ではどのようにすることが綺麗になるのかをいろいろ工夫してきた中で大きく気づくことが今までは有りませんでした。

このたび、これで徹底という事項がやっと出来ました。

フラップの上のラインの真っすぐさが実現できるやり方です。

これまでのやり方:ひっくり返した円形をアイロンで折るのでどうしても左右サイドが坂のようなラインに。。

半月型の2枚のパーツを中表にしてとりあえず、一番上のラインを返し口として開けてひっくり返しをして最後に縫い閉じたやり方です。

まず2枚のパーツを用意。
縫い代の印を付けたら、すぐに待ち針していたのがこれまでのやり方。

この場面をこのたび変えていきます。

まず、待ち針をする前に線が歪みがちな返し口になるまっすぐなラインの場所をアイロンするのです。

返し口となるまっすぐのラインをあらかじめ縫い代1cm分アイロンで折っておくのです。
考え方としましては、このアイロンで折った真っすぐが最後まで固定されることになるということです。
折った状態のまま待ち針します。そして、印をつけた縫い代をUの字に縫いましてカーブの切込みをカット。

その後、アイロンで綺麗にカーブも割り、ひっくり返して、縁をぐるり1周縫い固定。

この時にせっかく最初に付けた縫い代のアイロンの真っすぐ線をキープする待ち針を打って行います。

ミシンで、カーブのラインを縫います。
アイロンで仕上げます。
今回の新しいやり方は下側。古いやり方は縁はすっきりしていますが、目に映るのは上部ラインの綺麗さです。
上下を比較。新しいやり方の下側が断然綺麗。カーブのラインまで下の方が綺麗に見えます。
フラップのひっくり返しと同様、ポケットの袋に関しても事は全く同じです。

ポケットの袋布に関しても同じ考え方でやります。

てっぺんのラインの真っすぐさがこちらも重要なのです。

フラップポケットの完成:すっきりとした良い形に出来上がったと言えます。

あとがき

些細な事かもしれませんが、なかなかの影響力でした。

ひっくり返しのパーツがハンドメイドバッグにはあまりにも多くあるので、この度のやり方の影響は多大です。

長いこと同じやり方をしてきたのに、突然気づくこともあります。

長いこと綺麗にならないやり方でやり続けてきたことが、いかに、思い込みや、固定観念に縛られていたのかを思い知ります。

常に客観的にも見ることができる視点は持っていたいもので、フィードバックやアンテナも重要なのです(^-^)。

バッグの巾着型の安全性の強化策、裏地付きの良いお仕立ての巾着袋の設置により中と外両方に物が入れられる構造の実現【307】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

実際にバッグを目の行き届かない背中に背負う際にすき間が開いていることに対して、わずかながらも不安が残るものです。

多くが入り口をファスナーで覆うことで安全性を高められていますが、巾着バッグというのはそうはいきません。

なぜなら、きゅっと絞る動きとファスナーのストレートな頑強さは相容れない関係にあるからです。

よって、巾着タイプにはファスナーが組み合わされることはほとんどありません。

絞って口を閉めてる方法はどうしても完璧な密閉にならず隙間が空きます。

そこで発想を転換します。

外のセキュリティー性はそのままでも、内側を完全密閉にしてみては。。

そして、次のような案を考え始めたのでした

内袋を裏地付きで立派に作って底で縫い付け設置してしまう構造

入り口の隙間は、どうしても限界がありますが、できる範囲内でのめいっぱいの事をしてみました。

まず1つは、裏地のサイドに巾着ひもを取り付けて蝶々結びをするということで口をある程度狭くするという機能。

もう1つは、表地にナスカンとDカンを取り付けて入口にちょっとした屋根で覆う工夫で中が良く見えないようにするというもの。

それでも隙間が完全に解消されるわけではないことを内側でフォローしていきます。

入り口付近ではこのように2つの安全対策をします。①両サイドリボンひも②フラップと留め具。

そして、内側には、巾着袋を裏地付きでしっかりと作っていきまして、マチ部分で両サイドを縫い付け固定します。

つまり、バッグの一部となる巾着袋パーツということになります。

設置して縫い付ける前の裏地付き巾着袋。しっかりと立っているところにご注目を。

これはあくまで、パーツとなります。

その証拠たるもの、マチの部分が縫い代が見えたままです。

あえてそうしていまして、後に本当の裏地のマチに挟み込んで縫い付けるからです。

ここで縫い代を隠してしまうと、分離した一般的な巾着袋が完成してしまい、そうではないということと、ごわつかないように隠れる部分であるわけですのでこの時点では切りっぱなしが都合が良いのです。

本来の縫い代1.5cmより浅い部分の7mm程度の箇所でこのパーツだけの固定をしておきます。
こちら、逆サイドです。こちらも同じように袋の表地と裏地のマチをぴったり重ねて縫っておきます。

その後の作業でこのままもっと深くに本体に挟み込めば、バッグに両サイドが完全に挟み込めて設置されます。

そして、この袋の入り口は、共布紐の巾着できゅっと口が閉じられますので、中身のセキュリティー性が高まります。

こうしたセキュリティー性の高め方は「バッグinバッグ」からの引用になります。

あとがき

この機能の設置は、難易度はそれほどありません。

巾着袋の裏地付きの作り方が習得できれば、難しい構造でもありません。

効果は実際に使ってみないと分からないことですが、こうした発想は実は別のことにも応用できるのです。

長財布の小銭スペースが非常に取り出し辛く、小銭入れだけを別で持つ方もいらっしゃるほどです。

そこで、小銭入れとして使わず、カード入れとして使うことを長財布新調の際にやり始めました↓。

小銭入れはカード類を入れていた場所へペタンコのものを入れ込みます。

小銭は別のリムーバブルなケースの中に入っているのです。

そうすると、アイテムすべてが必ず袋の中に完全に密閉されます。

小銭も個別になっているので取りやすいですし、小銭ケース自体がファスナー付きなのでこぼれることもありません。

そんな長財布の使い方がなかなかうまくいっています(^-^)。

ミニボストンリュックを3展開の生地違いで製作開始、偏ったカラーのマルチジャガード柄に合う無地のコーデを楽しむ回【302】

アイキャッチ画像302

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびから、新しい製作に入っていきます。

「ミニボストンリュック」というデザインを「かまぼこ」と名付け、ボストンバッグなのにリュックになる点が攻めている点です。

タイトルの通り、同じデザインで生地違い3展開をほぼ同時進行していく効率性を検証する回です。

全く同じ量産製造とは違い、1点物でありながら効率化がはかれるのかどうかを確かめたいということで、まずは裁断からまとめて行いました。

このたびの進捗度は、接着芯貼りまでとなりますわずかなものでしたが、3点それぞれが違った生地の種類であることでなかなか濃厚な回となりました。

裏地の選定やファスナーの色選びの理由などをしっかりとお伝えできればと思います。

共通のミニボストンリュックを赤系・グリーン系・紺系の3種のマルチカラージャガードで展開、偏色に対する裏地とファスナーの選び方

ではまず、表地と裏地の組み合わせから始め、その後選んだファスナーも集まった全体のカラーバランスを見ていきます。

使用生地①:表地-ジャカード、ポリエステル/70%、レーション/30%、イタリア製。裏地-エルテルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。

表地のデイジー柄のジャガード生地は、モカ色ベースの落ち着いた朱色の濃淡です。

随分偏ったマルチカラー、表地の中からは特に濃い朱色を裏地に選びました。

使用生地②:表地-ジャカード、ポリエステル/100%、イタリア製。裏地-エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。

こちらは、表地の割合ではグリーンが勝ることのコントラストとして、弱めのペールピンクの部分を裏地に選択し、バッグ内部をピンク寄りに広げます。

グリーンに寄りがちな全体をピンクを増やしてバランスをとったということです。

使用生地③:表地-ジャカード、アセテート/53%、ポリエステル/27%、ナイロン/20%、イタリア製。裏地-モンキーブリッジスラブ、ポリエステル/100%、日本製。

こちらはシンプルながらも一応マルチカラーの定義の3色以上で成り立つ紺系のデイジー柄。

ここには、登場のゴールドカラーの花びらとリンクした黄土色のツヤがあるピンタックキルトもかけてある特殊な生地を選択。

生地においては、ベージュ・黄土色・ブロンズ茶などにツヤがあればゴールドになり得ます。

ファスナー選び:何とか既製品でここまで合わせられました。大変有難かったです。

過去からの経験なのですが、例えば一番上に対してモカ茶の部分に合わせて茶色のファスナーなどを選択すると汚く映ります。

ファスナーは馴染むカラーで可能な限り濃く際立たせない方が良いと思います。

裁断風景:あらかじめ粗裁ちした裏地に接着芯も粗裁ち貼り、最後に裁断するとカーブラインがクリアです。
裁断後の3点:どれも接着芯貼りまでの進捗度が共通でこのたびの製作を終了しました。

あとがき

当ハンドメイドバッグ製作活動においては、裏地もかなり重視しておりまして、時々表地よりも購入価格が高額になることもあります。

その理由は、生地すべてをフラットに見ているからです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

夜景柄のミニボストンリュック、ゴブランの一歩手前のジャガード生地の適度なハリコシがはっきりしたラインを作ってくれた【300】

アイキャッチ画像300

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ゴッホ」様の「夜のカフェテラス」という絵画。。その人気は、夜の暗闇を黒のみで表現しない青と黄色の補色効果の美しさあってのもの。

そんな絵画みたいな美しさの生地を入手、このたびは「ミニボストンリュック」に完成した記録です。

製作過程は、【297】【298】からの続きでございまして、このたびは最終段階の「組み立て縫い」の場面です。

しばらくこの完成モデルと同じものを複数の生地でこの後製作していきますので、今後しばらくは生地の違いによる比較や面白味をご覧いただけると思います。

比較的緊張感あるカーブラインがクリアな「外表構造」のボストンリュック、元の生地の厚み加減と程好いごわつきのおかげ

本体面プレートの完成:この後は「外表」の組み立て縫いが待つのみです。ショルダータブも設置済み。
ファスナーが裏地とは違う色:表地のベースカラーの青色に近い紺色を選択。ファスナーサイドの固定は2列。

この2列のステッチの糸の色は、ファスナーに馴染む同色の紺が綺麗です。

外側の2本目ステッチの存在も大切、ファスナーの不安定さに安定感をもたらす役割があります。

ファスナーつまみとショルダーの設置:飾りは本革レザーとすずらんループエンド、ショルダーは裏地の共布。

ショルダーのグリーンは裏地の生地を使用、既製品よりも共布製作の方が味わい深いです。

ポケット2種:前後面に各1個ずつをデザイン違いの「フラップ型」「片玉縁風」で設置。
ミニボストンリュック完成(夜景柄):<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm。
少し斜めの角度:縁のカーブラインがクリアに仕上がりました。何といっても生地の良きバランスのおかげです。

あとがき

このデザインを、「かまぼこ」と名付けました。

その後は、生地違いで3点同時完成をもって、この「かまぼこ」モデルは廃止へ。

廃止理由は、底のカーブの困難さが成功率を下げるためです。

このたび良きラインが出たのも生地のおかげ以外にはない、他の生地だと失敗する可能性があるのです。

そして、カーブのコンパスの半径を大きくした緩やかなカーブの四角型と台形型を作っていく過程が後に続いていきます。

こうして作ってみなければ分からなかったこと、当製作も必要な過程だったと後で振り返ります。

実は、このたびの記事は最初の投稿の2020.12.11からおよそ5年後の2025.10.30にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在ではその後に半径を緩やかにしたタイプのも作っていません。

生地の良さを最大限に活かせない面積の狭さの課題は、ミニバッグだからということのみならずぶつ切り裁断のデメリットなのです。

そしてもう1点、こうした柄生地を表地に使うことを2025年では滅多にしないという方針、2025年ではこのたびの表地は裏地になる生地です。

ここまで5年の間に考え方が変わりました。

確かに美しい柄生地は表に見せたいものの、お洋服との組み合わせに余計な悩みが生まれてしまうのです。

しかし、2025年ではその辺りの多様な価値観に対応するべき、最初は表地を無地で製作しておきますが、その後に自由に解体しリメイクがしやすいデザインにしています。

2025年の定番モデル「餅巾着」というナップサックは、このたびの製作と同じリュック型、しかもたっぷりとした横幅95cmに及ぶ1枚生地から作られる構造です。

この構造ならば、仕立て直して表地に柄を出した逆転配置の2回目のバッグの使い方ができる、つまり「リメイク可能なバッグ」へと発展していくのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

セキュリティー性の追求を試みたバッグのポケット、その後安全性とスムーズな取り出しのバランスも追求したデザインの変遷【298】

アイキャッチ画像298

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ミニボストンリュック」を生地を替えながら連続製作中です。

このたびは、製作の途中段階のポケットが完成する裏側の様子を動画に記録したYouTube投稿だったのですが、【296】のブログ投稿の際にこのことも掲載しております。

内容が重なることから、このたびは新たな切り口を考え直しました。

2007年からスタートしたハンドメイドバッグ製作活動における、ポケットのデザインの変遷についてお伝えする回と致します。

初期型からのその後のデザインに見直したその理由、セキュリティー性を確保したいものの実用的な使用のスムーズさも重要であると考え直したからなのです。

大いに納得できる意味と確かな作り、徹底されたパーツが集まって1点のバッグになってゆく過程をお伝えできればと思う

YouTubeの内容に合わせたサブタイトルになりますが、当記事ではポケット2種同時設置をも更に見直したしたその後の発展も含みます。

ポケットの数の2個は本当に1個よりも豊富だと言えるのか。。たった1点の混合型のポケットがかえって非常に豊かだと感じ、2個という数のみの豊富さを越えていったのでした。

初期型①:「吊り下げ式ポケット」と呼んでいます。接着芯無しで作るタイプなので材料が最低限で良い利点付き。

初期の接着芯も何も貼らない生地のみで進行していく作りのエコバッグ・マチ付きポーチ・マチ無しポーチの3種を1/3の分量ずつ100点を分配し、生地を替えながらどんどん作っていき完売した時代がありました。

その時に記憶が薄いほどのどこかの情報で教えていただいた作り方です。

よくサブバッグなどに設置されているタイプですが、デメリットもあります。

背面の柄が反対向きになってしまうことで、「わ」1枚仕立てで作ることが原因です。

初期型②:もう1種初期型がありまして、「貼り付け型」です。表地にも裏地にも配置をアレンジしながら設置。

当然ながら、物がこぼれやすいデメリットが否めません。

そして、どこか田舎っぽさを感じるベタ付けデザインそのものを見直したのです。

最も安全なポケットへ:「ファスナーポケット」を導入、「玉縁:たまぶち」の手法。袋が隠れ口が完全密閉。

確かに完璧な安全性なのですが、現実的な使用場面での開閉の煩わしさとストレスを生むことに気付きました。

片手で取り出しが困難なこともあり、安全性が極めて必要な時のみに引用することに見直しました。

このデザイン自体は非常に良いものだと完全廃止にはしておりません。

安全性とスムーズさのバランスのとり方:それぞれの良し悪しを持つ2種を前後面にそれぞれ配置するという方針。

これらが今回のYouTubeの内容の完成した姿です。

左の「片玉縁風」は見た目がスタイリッシュで、ファスナーが付かないことで取り出しがしやすくなりました。

セキュリティー性を少し緩めた形です。

その分右のフラップポケットのフラップは「覆い」の役割をしていますし、こちらもマジックテープやファスナーを付けません。

おしゃれ度と安全性のバランスを1本化:上のポケット2種を1つにまとめたような混合型で完全に腑に落ちました。

片玉縁風のみでは口が開くこともあるポケットの上にフラップで覆うというカバーのし方です。

ポケットそのものがコントラスト効果あるワンポイントデザインにもなっています。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.09からおよそ5年後の2025.10.28にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在も<最終改良型>と同じモデルを納得しながら続行。

改良の末行き着いたデザインでたった1つのポケットを設置する究極さは、2個付けよりも立派な姿ではないかと。

この「たった1つのポケット」の中には、これまでの変遷が詰め込まれているということになります(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

接着芯を不使用のバッグ製作を初期に体感した者がお伝えできること、生地・接着芯両方の粗裁ち後の裁断のきめ細やかさ【297】

アイキャッチ画像297

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.08からおよそ5年後の2025.10.27にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

初めて「ハンドメイドバッグ道」に入ったのは2007年でした。

随分この20年近くに及ぶ年月の中で様々な変遷を経ています。

その中でも初期の頃の非常に著しい発展としましては、接着芯を使用するようになったことです。

事の発端は、2007年のスタート時にとりあえず100点(内訳は1/3ずつでファスナー付きエコバッグ・ファスナー付きマチ無しポーチ・ファスナー付きマチ付きポーチ)を作って完売の、一重仕立てのファスナー付きペタンコバッグとポーチの時のフィードバッグでした。

「ふにゃふにゃだからもっとしっかりとした方が良い」という内容。

なかなか自分では客観的に見えにくいものであり、そのお言葉で目が覚めました。

フィードバックは客観的に見つめる、早急なる改善のチャンスなのです。

もしその言葉をしっかりと受け止めなかったら、いつまでも接着芯を避けて使わない期間が長引いたかもしれないのです。

その後、接着芯全面貼り→更なる不織布芯の部分使用と製作内容に応じての使用の必要性の判断もするようになっていきました。

このたびは、更なる材料の望ましい活かし方や、裁断との関わりを新しい生地でのボストンリュックの製作の入り口の過程と共にお伝えしたいと思います。

生地の粗裁ち・接着芯粗裁ちからスタート、安定感ある接着芯付きバッグ用素材の裁断はカーブラインを正確に出しやすい

使用生地:表地(紺系マルチカラー風景柄)-ジャカード、ポリエステル/100%、イタリア製。裏地(グリーン)-ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。

表地は美しい油絵のような風景画の肉厚生地、裏地はこれまで色違いで何度も利用させていただいたハリコシに優れたラメ入り衣装生地です。

表地の接着芯貼りと裁断:たまたま長方形なのではみ出してはいませんがこれも粗裁ちです。

ストレートラインなのである程度ぴったりに近いサイズで裁断していますが、四方八方にはみ出してもこの段階では大丈夫、それこそが「粗裁ち」の姿です。

裏地の裁断:生地自体の粗裁ち後、接着芯の上に載せて接着芯も粗裁ち。最後に型紙を当て本裁断です。
ボストンバッグの本体面の裏地の裁断:4箇所のカーブが美しく裁断できました。

もしこれを生地のみで裁断してから接着芯を貼るという順番であると、際どいカーブや細かいカットが不正確であることを体感として得ています。

裁断終了の全パーツ:左は表地で赤色の織物接着芯を貼りました。右は裏地で茶色のニット接着芯を貼りました。

他の投稿で改めてお伝えしていることですが、表地と裏地の生地の性質は、当然混率が違うので接着芯の「織芯・ニット芯」の区別も重要でした。

表地は織芯でも大丈夫ですが、裏地のサテンは混率にナイロンが40%も入っています。

ここに織芯を貼ってしまうと、アイロンの熱でナイロンの弾力性が反応、「熱が入った時に縮み、熱が冷めた時に伸びて戻る」その動きで気泡だらけになった体験がございます。

40%もの分量のナイロンが入るのであれば、ニット芯がマストという結論です。

あとがき

このたびは、進捗度がそれほど行きませんでしたので、「粗裁ち」の重要性についてのみお伝えする回となりました。

織芯が対応できる生地はニット芯もすべて対応できますので、お手持ちはニット芯のみというミニマムさでも製作活動が成り立ちます。

しかし、細かい風合いとして見てみると分かるのですが、乾いたようなごわついた織芯が良き風合いになることもあり、個人的にはこちらの方が実は好みです。

切り落とすもったいなさがある「粗裁ち」ですが、長い目で見て美しいカーブラインやシャープな先端を表現したい場合にはその時だけのもったいなさのみを重視するのは狭い見方であるとも言えるのです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

美しく繊細な服地のバッグデザインへの落とし込み方、柔らかなエレガントな生地は断然巾着型との相性が良いと紐解いた【296】

アイキャッチ画像296

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、1点のコンパクトなボストンリュックが完成しました。

リュックにハンドバッグ用の取っ手がフルに2個付いている点が珍しいことと、そもそもボストンバッグにショルダーが付いてリュックになる意外性が特徴です。

このたびは、後半の製作過程の様子と、総まとめとしてこの製作について振り返る回と致します。

素材に最も合うデザインの見極めの甘さ、柔らかなマルチフクレジャガードが強固であるべきボストンリュックのラインを崩した

「中表」ひっくり返し後:表地と裏地の縫い代をあらかじめ解決、その後は「外表」で組み立て縫いで完成へ。
メインファスナーをマチ布に設置:上はハード薄芯への作図で下は裏地部分、これらも予め合体しておきます。
ファスナー設置前の玉縁作り:裏地を「ラッピング布」と兼用、「中表」で外側から内側へ返しました。
ファスナーの設置:ファスナーが内側で丸見えの点は課題。その後表地と裏地の間に挟む設置が新案。
片方の面の縫い付け後の姿:この角度から内面を見ることができるのもこれが最後です。
本体面の設置前の仕付け糸:カーブ部分の縫いがずれやすく、仕付け糸を二重にして固定する方法を採用。
くるみ底板の設置:裏地と同じ共布で、「ベルポーレン」を内蔵し、縁は多角形のデザイン。
ショルダーの設置:丁寧な4本ステッチを裏地と同じ生地で共布製作。取り外しが可能なタイプです。
設置されたファスナー:たまたま相性が良かった抹茶色のファスナー・すずらんループエンド・本革ひも。
ミニボストンリュック完成(マルチフクレジャガード):<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm。
その他の角度:別の斜め方向からと背負う面。ややラインが曖昧な点が残念である点です。

このたびのストレッチフクレジャガードという繊細な服地での思い切ったバッグの製作は、非常に大切な学びを得ました。

そもそもこのボストンバッグ型との相性は良くなかったかと思うのです。

こうした柔らかい生地は、しっかりハード芯を貼ってもラインの出方に限界がありました。

ボストン型のカーブのラインの見た目のシャープさは思いの他重要だったのでした。

あとがき

当ブログ記事は最初の投稿の2020.12.07からおよそ5年後の2025.10.26にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年では迷うことなく、この美しい生地は巾着型のナップサックで製作すると思います。

一期一会の生地。。しかし、もしももう一度この生地に出会えることがあったならば、是非納得する巾着型で作りたい。。そのように思う現在です。

一番望ましいと後で振り返る巾着デザイン:広々とした1面で作られる構造も柄の美しさが存分に活かされます。

こうして、体感としてデザインと生地との相性を得ていきました。

とにかく柄がうっとりするような生地はそのままの状態に近い方が美しい、切り刻むことさえじっくり検討するべきだという学びです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

布製の柔らかさに甘えて曖昧に形作ることを決してしない、1つ1つのパーツの裏側が確かな部品になっていることの証明【294】

アイキャッチ画像294

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

美しいマルチカラーのフクレジャガード生地で製作を始めたミニボストンバッグ(リュック型)。

バッグ自体の完成は後の投稿の【296】でご覧いただけます。

このたびは、製作途中のパートにおける部品パーツの作りの裏面を特に中心にお伝えする回と致します。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.05からおよそ5年後の2025.10.24にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

せっかくのこの機会、5年後には同じパーツを引用しているのか、それとも。。

5年の間に起こった考え方やスタイルの変遷も同時にお伝えできればと思います。

取っ手・付け根カバー・Dカンタブ・ポケットが寄せ集まって1点のバッグになっている、完成では決して見えない裏側の構造の実態

大半が完成品の華やかさに重点を置いたショットを大切にされていることだと思います。

華々しい完成の姿は、魔法のように出来上がっていったかのようなまやかしがあります。

失敗しては改良を重ねいくうちに、2025年現在では堂々と裏面の構造を解説出来ることこそが完成の姿よりもむしろ大切であると思うようになりました。

そもそも5年で大きく変化した点は、こうした製作者自らの姿勢にあります。

では、コンパクトなボストンバッグ(リュック仕様)の製作途中の各パーツをご紹介しながら、2025年ではどう考えているのかということも一緒にお伝えしてまいります。

フラップポケット:前後両面に合計2個付くポケットの1つ。貼り付け型の袋の角が変形することが多く廃止へ。

ただ、後のポケットモデルではどうしても切り込む際のあまりのほつれのリスクや困難がある場合には、ただ貼り付けるだけのこのポケットを採用することもありまして、完全廃止でもありません。

ゆったりとした覆いのフラップはセキュリティー性もあり、可愛くて優しいライン、引き続き存続の部分です。

片玉縁風ポケット:もう1つの方。こちらが2025年ではメインで、上のフラップが更に付くハイブリッド型へ。
完成した2個のポケット:結局は、分かれていた2個のポケットは1個の混合型へその後は変化していったのです。
Dカンタブ:リュックの三角形位置に設置の大切な支えです。真ん中は「ハード薄芯」。このおかげで頑強に。

2020年当時は、5cm四方の型紙を三つ折り観音開き折りでしたが、足をもっと長くし、安定的に深く埋め込むのが2025年のスタイル。

Dカンタブは、「縫い」のパワーによるものですので、しっかり縫って設置するその舵取りは製造者本人の裁量に委ねられる点が安心。

打ち込みパーツなどの強度は「カシメ」る力に委ねられることに比較すると、「確かな手応えを伴う設置」だと言えます。

取っ手付け根カバー:変8角形を採用。等辺ではなく型紙の2.5cmの印を有効に利用し、斜めカットを入れます。

パーツ自体にも「接着芯」に加え、「ハード薄芯」を貼ることでラインを整え、本体への設置の裏面に「ハード厚芯」を当て芯します。

2025年では、このパーツは定番モデルではないのですが、「研究製作」では大いに利用しています。

取っ手がスタイリッシュに作り上げられる過程を製造者自らも楽しめます。

取っ手:共布のこのたび、別布の場合もあります。革は使用しません。

取っ手のみをバッグに途中で取り付けるということの強度の弱さは、一重仕立てのエコバッグ作りの2025年では「支柱ベルト」によって解決。

とは言え、持ち上げた時に力がかからないようなコンパクトなこうしたバッグでは取っ手のみを途中に縫い付けても全く問題がありません。

こちらも「研究製作:大きめ残布を利用」における生地が取っ手の分量しか余っていない場合などには有効です。

「支柱ベルト」は長いパーツであり生地が必要なのです。

あとがき

2020年の製作では、かなり2025年へのきっかけが固まっていたと見ています。

では、2025年はどこまでに完璧なのか。。日々学びの連続で決してゴールとは言えません。

そして、こうしたボストンバッグ型のモデルについては。。なのですが、この後に続いていきます生地違いで何度か製作する中で底の角の急カーブ過ぎる点が課題になっていきます。

さらに、その課題解決の緩やかカーブへの変更後は廃止したモデルです。

理由は、生地をぶつ切りにすることで本来の元生地の壮大な美しさが十分活きないという理由です。

2025年では、面積が最も広く経年後気持ちの変化から解体してリメイクの「仕立て直し」が可能なモデルへとシフトしていきました。

とは言えこの過程あってのその後の見直しであって、非常に後に影響する大切な時期だったと言えます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

<硬めバッグ作り⑤最終>急カーブ縫い合わせの成功、途中でミシンを止め反対側から縫い直す2回分けの縫い方の勧め【290】

アイキャッチ画像290

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

難易度があるハードなハンドバッグの「フラップバッグ」をゆっくり研究しながら成功まで目指していくという企画<硬めバッグ作り>がこのたび最終回となりました。

前回の④では、さらっと通過してしまっていた側面パーツの縫い付け、実は本当に難しいものであったその実際のシーンに立ち戻り、このたびはポイントとしてじっくりお伝えしたいと思います。

後半は完成したバッグをご覧いただけまして、当然ながら突っ込みどころの多い未熟な場所をしっかりと把握したいと思います。

ただ、これも美しい生地のおかげ、それなりに様になったことは本当に有難かったです。

平面で立体を縫うことの解決、急カーブの側面底周辺を別の2方向から2度分けで区切って縫うと良い

側面パーツを縫い付ける直前:「外表」で組み立てるように合体して完成に向かいます。
しつけ糸(丈夫めに行う):力が加わりずれやすいので、しつけ糸らしくない頑丈さで行いました。
2度分けの外表縫い:本体と側面をくっつけるステッチ。途中半分くらいで一度区切り、半対面から縫う方法。
側面パーツの縫い付け完了:なかなかぴったりに出来ましたが100%ではないです。二度縫いをしてあります。
課題点である蓋のバランスの悪さ:蓋が覆う正面の分量は納得ですが、側面ではフルに蓋が覆っていないです。
ヒネリ錠(ツメ式)のごつさ:本来スタイリッシュでありたい部分、タブに設置ではなく本体付けが一番ですね。
フラップバッグ完成(白地ファンシーツイード):<サイズ>縦19cmx横27cmxマチ7cm。
斜めからの見た目:蓋の馴染みの悪さが際立ちます。根本的に見直す必要がある部分です。

そして、そもそも底が真っすぐラインではないことで、平面に置くことができないバッグ、「これはあり得ない」と猛省。

底面と内部:表面の白地のあっさり感に対するコントラストはこれぐらいが面白いです。

ピンク以外でも黄色、グリーン、ブルー、オレンジなど様々な可能性が見込めます。

あとがき

このたびの製作が大変拙い姿ながら、実はこのバッグはその後ご購入いただけたのでした。

受け入れていただいたたことに、心より感謝申し上げたいと思います。

おそらくこの生地のあまりの美しさが、その出来の拙さをカバーしてくれたに違いありません。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.01からおよそ5年後の2025.10.20に、ブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

製作技術と並行するかのように、ブログ記事の文章に関しても未熟だった過去を、全文綴り直しによって磨き上げている最中なのです。

2025年現在ではバッグ製作に対しては、もっと根本のところを見直したスタイルに行き着いています。

そもそも、このような美しい生地をこのフラップバッグにするということ自体2025年では「もったいない」「生地の良さが活きない」という見方。

もうその後は二度と出会うことがなかったこのドイツ製の@¥7,000/mという高級生地。

2025年では、生地の美しさそのものを広々と活かせる一繋ぎのバッグを優しいラインの巾着型でナップサックとして作り上げています。

もし何年か後に、このたびのようなバッグを持ちたいという気持ちが持ち主様に芽生えたとしても、広々とした縦60cmx横95cmの面積は解体による「リメイク」によって可能になります。

自由なリメイクや、そうした製品を販売する商業利用さえもOKという内容の「著作権フリー」スタイルも決めました。

最初から製造者がモデルを「これ一択」と決めてしまうのではなく、その後をユーザー様に委ねたいと思うようになったのです。

全5投稿に渡りお伝えしました<硬めバッグ作り>の記録、製造者にとっても非常に有意義でした。

未熟なのに高級生地を使ってしまったもったいなさはありましたが、もし安全に格安の生地を利用していたら、かえってここまで踏み込む製作はできなかったと思うのです。

生地との出会いも一期一会、その後この生地の類似品をネットで見かける現在。

しかし生地入手当時の2019年には登場していなかった、かなり先手のファンシーツイードでした。

このたびの製作体験からはその他、二次元のミシンの「限界」や良い意味での「諦め」も伴い新しい気持ちが生まれました。

出会った生地に感謝する気持ちを製作に落とし込みたいと思うようになったのです。

自分がバッグ生み出すすごさなど追求するものではなく、この材料なくして作ることはできなかったというお礼の気持ちです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク