ボックスキルトを四角モチーフとしてそろえて配置、表地・裏地・ポケットフラップがトリオのようにリズムを刻む【1427】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

最終の生地は広い面積で都合よく余るとは限りません。

このたびは、ぶつ切りに余った生地をパッチワークに繋げた、「四角」モチーフの表地に合わせる裏地の「ボックスキルト」の仕立て場面をご紹介します。

なぜボックスキルトを選択したのかには理由があるのです。

表地の楕円底パーツ:ロット違いのヘリンボン織の生地をブロックパッチワーク仕立てたもの。
上と同じ生地ですが、ストライプ状に2枚ずつ同じロットを繋げ大柄に見せています。

交互に配置しなかった理由は、ナップサックの完成の投稿の時にじっくりお話したいと思いますが、筒形になる状態での均等配分を考えたからです。

ところで、これらのぱっと見の雰囲気は、「四角い柄」という印象ではないでしょうか。

そこで、この表地にコンビとして選んだ、タータンチェックの裏地の楕円底パーツとポケットの無地のフラップパーツにボックスキルトをそれぞれかけました。

表地とも大きく関連した四角いモチーフのそろえ方のデモンストレーションのようなものとしてお伝えできればと思います。

四角モチーフで統一、底面のタータンチェックに馴染む変形ボックスキルトと無地のフラップにかける正ボックスキルト

楕円底(裏地)パーツ:ミックスのカラーの中の中間色のグリーンに「変形ボックスキルト」をかけました。
キルトをかける場所選び:ステッチは中間色グリーンの場所。他の茶色い部分にも共通して馴染む糸の色で。

選んだ線の5mmくらいの幅のど真ん中にステッチしていきます、ものさしは不要であるところからスムーズなタイパを得ることができます。

柄に沿った表側からかけるボックスキルトは「変形ボックスキルト」となります。

裏を見ると、柄の配置と同じピッチにステッチ糸が出るのです↓。

変形ボックスキルト:ピッチは違いますが、元の生地が良質であれば縦横がまっすぐにステッチが裏にも出ます。

↑このパーツはナップサックの裏地の底面です。

3cm正ボックスキルト:こちらは無地ライクの生地のグリーン色。同じボックスキルトでリズムを合わせます。

↑このパーツは裏地に付くポケットのフラップです。

ミックスのタータンチェックが周りにあるという位置ですので、ここにバイヤスキルトなどはカオス。

やはりボックスキルトの種類が一番良いと判断したのでした。

キルト完成:裏地の底面パーツと裏地のポケットのフラップパーツにキルトがかかり、糸が馴染み溶け込みます。

あとがき

当初、「サッカータータンチェック」は表地とのコンビとしては考えていませんでした(相性に気が付きませんでした)。

生地の整理整頓をして今後の製作を確認している最中にこれらの抜群の相性に気付いたのでした。

カーキグリーンという色1つにも青味寄りや黄色味寄りと色の違いの展開があるのです。

どちらかというと「モカ」の要素を持っていたカーキの表地に、偶然茶色とのコンビで織りなされたグリーン系タータンチェックが現れたというこのミラクル。

こうした良き偶然をキャッチすることも、ハンドメイド製造の醍醐味であり、製造者本人にしかできないことではないかと貴重に感じています(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

是非一緒にこの型紙を使いましょう、巾着バッグの入り口をスタイリッシュに締めてくれる「レンズストッパー」の相性の良い2枚の型紙【1424】

アイキャッチ画像1424

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前に【1293】の投稿で、じっくりと作り方を解説した「レンズストッパー」。

ハンドメイドバッグの巾着バッグの入り口開閉に使う「機能パーツ」。

附属品として既製品もあるのですが、豊富ということもなく、レンズのサイズが作りたいひものサイズに合うのかどうかが悩みの種です。

きっかけは、あるハイブランドバッグ。

ナイロンバッグを多く生み出したあのブランド様です。

持っていた巾着ポーチの入り口にナイロンの共布でこれが設置されていました。

細かい作り方などは分かりませんでしたが、「共布を使った布製で製作するレンズストッパー」というところを引用させていただきました。

触ると、内部には硬い芯も入れてあるようでした。

何らプラスチックや金属の既製品と変わらぬ働きだったっことに大いに心動かされ、その後ピクチャレスクの製作に引用させていただきました。

このたびは、型紙をご紹介し、そのサイズ感を感じ取っていただく回です。

作り方に関しましては、冒頭でご紹介の過去の【1293】にお立ち寄りいただければと思います。

定番記録として残します、5cm幅で作る観音開きのひもの出来上がり1.2cm幅が通るレンズストッパーの横の長さは型紙で11.5cmが良い

レンズの穴にひもが最もスムーズに無理なく通るレンズの穴を調整していく実験をした結果の型紙です↓。

巾着ひもの型紙:5cm幅。四つ折りに観音開きに細長く折って作る長いひもが出来上がり1.25cm幅へ。
レンズストッパーの型紙:縦10cmx横11.5cm。横は左右の縫い代1.5cmを含みます。

巾着ひもは、真ん中で折り、そこへ向かって更に両側から折る、そして最後まとめて折るということで観音開きに出来上がります。

レンズストッパーは、左右は1.5cmの縫い代を折り、上下は、真ん中で折り、そこへ向かって「三つ折り」で折り込みます。

そして、出来上がったこれまでのレンズストッパーがこちら、すべてこの型紙で作ったものです↓。

レンズストッパー:出来上がり縦3.5cmx横4.5cm程。なかなか貫禄があり安定したストッパーです。

ここで、細かく巾着ひもとレンズ穴のサイズ感をお伝えしておきます↓。

まず巾着ひもは、型紙が5cm幅を4等分なので、5÷4=1.25。

1.25cm幅の紐に出来上がります。

レンズストッパーは、型紙の横が11.5cmなので左右の縫い代1.5cmずつを引き二つ折りなので半分になります。

11.5-(1.5x2)=8.5、8.5÷2=4.25。

少し厚みがある折り目が膨張しておよそ4.5cmの出来上がりと表示しました。

この4.25cmの半分は4.25÷2=2.125。

巾着紐幅の出来上がり1.25cmが通るために2.125cmのホール幅が必要だと見ることができます。

2.125-1.25=0.875cm、この隙間を左右均等にならすと、0.875÷2=0.4375

穴の左右の隙間がひもよりもざっくりと5mmずつゆとりを見たというサイズ感のコンビなのです。

このサイズ感を引き出しに持っておけば、レンズストッパーがどんなサイズであろうと、ひも幅との関係が連動する時のめやすになります。

きつすぎてもスムーズではありませんし、緩すぎても入り口の締める機能を失うのです。

あとがき

是非、この型紙お使いいただければと思います。

ピクチャレスクの事業活動は、「共有型のハンドメイドバッグ」。

その名の通り「共有型」らしいスタイルが1つ実行できて大変良かったと思っております(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

三つ折りのみで出来上がるインテリアマットこそ自作の勧め、本当に妥協無しの自由な選択で生地を選べる喜びはその後の長持ちに繋がる【1423】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

年末の大掃除を12/26からゆっくりと合間を見ながら5日間かけてやっていきます。

その途中休憩のような時に、その場で思いついた新しいインテリアをその場で加えていきました。

「インテリアマット」は生地1枚を三つ折りステッチするのみ、比較的短い時間で完成します。

その時思いついた閃きをそのまま実行に移す、是非やってみてくださいま。

わずかなお掃除の合間に作ることが可能な三つ折り薔薇柄のインテリアマット、既製品にはなかなないデスク用特別サイズの60cmx105cm

大薔薇柄の生地は、大きな面積で使用するインテリアのマットには向いています。

小物を作ると柄が生き生きと出ないのです。

そういったメリットをこの時にこそ活かします。

少し使用して残った長方形の生地。これをフルに使ったマットを作ります。
二つに折り、余分のはみだしをカット。おおよそピッタリになるよう整えました。
アイロンでおよそ1cmずつ程の三つ折り。すべての辺を三つ折りし、ステッチの下準備をしておきます。
ぐるり1周内枠を一繋ぎでステッチします。
完成:縦60cmx横105cmのデスクマットです。周囲の余分のような垂れ下がりは木製デスクのキズ防止。
実際にパソコンと周辺機器を設置。リフレッシュした風景になりました。

あっという間に完成です。

特にものさしも使わず、目分量でも可能な1枚仕立ては立派なインテリアなのです。

美しく仕上げることはモットーとしておりますので、ものさしを使わなくてもある程度きちんと完成するもの、さすがに厳しいものとは区別するべきです。

インテリアマットは問題ないと判断したのでした。

あとがき

このたびはショート動画で投稿したYouTubeです。

投稿者としてはあまり価値が無いと感じてしまい、滅多に投稿していないショート動画です。

しかし、1分程で完結に作り方をまとめられることの気軽さは、ミシンをやってみようと思う方へのアプローチになるかもしれないと思いました。

たまたま短い時間で作れるインテリアマットはショート動画には向いていたと思います。

ただ、スマホで投稿せずに、編集しながらパソコンで投稿したことが初であり、やり方がよく分かりませんでした。

字幕を編集で入れたことで細長い画面に字幕が納まる具合が分からず、結果少しはみ出している字幕も。。

リズミカルに面白くお伝えするには時々利用させていただくかもしれません。

引き続きパソコンでのショート動画のノウハウを探りたいと思います。

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自由な特注サイズを自作できることが最大の喜び、横が2mのロングサイズを無地のごわついた生地の端に薔薇柄を配して作ったキッチンマット【1422】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

年末の大掃除を12/26からスタート。

昨年のやり方が非常に手応えがあったので、同じように数日間かけて、玄関の入り口付近からスタートし、順番に奥へ場所を移動していくやり方です。

時々、バケツを2個置きながら、交互に別のぞうきんを使いながらの作業、進捗度が分かりやすい点が良いです。

このたびは、12/27に行ったキッチン周辺の大掃除の時に間に休憩を挟みました。

キッチンが完全に終わった後というタイミングです。

そこで、これまでお気に入りで15年近く使ってきたキッチンマット(自作)のヘタレが目に付き、いよいよ新調することに。。

このたびももちろん自作、理由は既製品では思うようなサイズが見つからないのに長い時間を使って疲れるほどに探すことが苦痛だからです。

手持ちの生地の中から2種を組み合わせてこれまでのデザインから少し発展した形で作っていきました。

大掃除中の合間に短い時間で製作可能、元々ごわついた生地を活かした生地幅そのままを使える2mの長さのキッチンマット

最初はここからスタート。縦205cmで生地幅110cmをフルに使い中表の「わ」にして、耳の部分を重ね縫い。

この続きの作り方に関しましては、後に貼りますYouTubeが具体的ですので是非どうぞ。

ここでは、こうした自作の「心地」の部分をお伝えできればと思います。

そもそも、これまで15年あまりも使い続けてきた古い方の自作の使用期間の長さです。

以前は広げて敷きマットでした。2022年に折ってステッチしてキッチンマットにアレンジしていたものです。
この度完成したキッチンマット(自作):縦55cmx横200cm。縁の薔薇柄のラッピングがコントラスト。

カーキグリーンのリップクロスはごわついた素材。

このごわつきを活かします。

筒形にして、ハギ目を真ん中に、そしてひっくり返し縁を縫い、縫い代をラッピングして、長い辺の左右をピンタックステッチして固定して完成。

いとも短い時間で作ることができまして、この後、引き続き残りの掃除もするほどの短時間製作です。

生地(本体):リップクロス、綿/100%、日本製。配色(薔薇):生地名不明、綿/100%(予想)、原産国不明。

無地では味気ないマットになるかもしれないことをお洒落な方向へシフトしながら、縁をラッピングで飾ります。

縁の縫い代の始末をラッピングでカバーする「機能」も兼ねているのです。

あとがき

確かに15年間使い続けたピンクのバラのマットはお気に入りでした。

元は2007頃に一重で以前の住まいに床に敷いて使っていた大きなカーペットとしてスタートしていたのでした。

キッチンスペース2.5畳程のスペースのいびつな角の作りに忠実に複雑にカットしながら作ったもの。

その後、2022年に引っ越しに持っていき、でこぼこ部分カットし、一重を二つ折りにキッチンマットとしてアレンジ後およそ2年が経過。

よって、よく吟味して計ったサイズではなかった、致し方がなかった精一杯の横幅が170cmくらいともともと不足していたのでした。

左右が少しずつ足りないことは、時折ストレスを感じることがあったのです。

このたび、十分な200cmの完成で、端から端まで敷くことができました。

その心地は、大変満たされたものになり、いつもふと思っていた気がかりが解消できたのです。

きちんとしたマットらしい厚みはありませんが、もともと床にマットを敷いてあるのでこれで良いということもありました。

こうだと決まったルールは無し、自由に思うようにお部屋に合った製作ができるのも、自作の醍醐味です。

生地の縦の長さは無限ですので、もっと長いマットも製作可能、ネット通販などでは見つけられない超ロングサイズも実現できるのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

中間色のオリーブグリーンに青味のマルチカラーの抽象柄のコントラストが美しく映えたエコバッグ、サブバッグの存在を大きく超えていく可能性【1420】

紙袋型エコバッグの斜め45度向きとペタンコ

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグ作りは、おしゃれ度重視の製作スタイルであり、1点作る中でも生地の組み合わせで高まる素敵さを一番に重視。

これは、類似品との大きな差別化であり、組み合わせの「無限」に着目して普遍的なデザインがどこまでも1点物になれる可能性を追求していることでもあります。

このたびは、1つ前の投稿【1419】と全く同じ表地の「リップクロス」に対して、チェック柄から一転、抽象柄で挑んでみました。

マルチカラーが非常に美しい出来上がりになったと思います。

抽象柄のマルチカラーを支柱ベルトに設置したコントラストが美しい、レトロな雰囲気を昭和から引き連れてきてくれたようなエコバッグ【1420】

エコバッグ「切餅:きりもち」:<サイズ>縦41cmx横36cmxマチ18cm。取っ手:幅2cmx高さ23cm。
<表地>リップクロス、綿/100%、日本製。<配色>生地名不明(ローン風)、綿/100%、原産国不明(おそらく日本製)。

なぜ、配色生地の原産国が不明でありながら日本製と予想したのかというのは、年代物のストック生地であり、情報として「縫製工場のもの」ということだからです。

とはいえ、推測ですので原産国は不明としておいたのです。

この配色生地のこのたびの存在感は大変重要です。

思わず迷彩柄を合わせがちなミリタリーテイストを、新しい方向へいざなってくれたこのレトロ生地に感謝です。

「継ぎ目カバータブ」の顔の違い:前面と後ろ面で表情が違うのもこの四角いタブの柄の集まりの違いが影響。

全く同じではない面白さを感じていただければと思います。

それなりには、カラーの配分は左右では合わせているところもポイントです。

様々な角度:紙袋型に相応しい硬い生地の特性がうまく現れています。内部の縁のラッピング生地が見えます。
【1419】の投稿の時には失敗していた横ベルトの設置位置が正しくど真ん中にいきました。成功です。

あとがき

配色生地を変えていくだけなら簡単と思いきや、意外と難しいのが中間色のオリーブグリーンの悩み。

おそらく、この生地がなくなるまで様々な配色生地を見つけていく作業が待ち構えています。

素敵な生地に出会えますようにと願いながら、「著作権」の行使された生地、もしくは行使されるであろうと判断した生地は遠慮させていただきました。

しょうがないです、それが実体なのですから。

それでも何とかこの配色生地を使ったコントラストが美しい「切餅:きりもち」を引き続き製作してまいりたいと思います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

ミリタリー素材の定番のような「リップクロス」のカーキグリーン、配色生地をクラシックにした茶紺のギンガムチェックが新しい息吹を吹き込んでくれた【1419】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ道を含むファッション分野である事業活動すべてにおいて、大きなテーマは、「エレガント」。

このたび、エコバッグ型のリップクロスというミリタリーなイメージのカーキグリーン生地にクラシックなミニチェック柄を配し、1点完成しました。

一度大格子の配色で製作済みであり、今度は対極のミニ格子で変化を付けました。

自ら考案の仕様でありながら、自分が間違えるというハプニングもありながら、そのままの記録をお伝えしてまいります。

茶x紺のギンガムチェックを支柱ベルトに配したコントラストがクラシックな雰囲気のカーキグリーンの使い方になった瀟洒なエコバッグが生まれた

エコバッグ(切餅):<サイズ>縦41cmx横36cmxマチ18cm。取っ手:幅2cmx高さ(トップから)23cm。
失敗箇所:出来上がりとしては成功ですが仕様に対してはミス。横ベルトはマチの片方のど真ん中が正解。
仕様変更箇所:型紙を5cm四方から7.5cm四方へ変更したハギ目カバータブ。枠ステッチの安定感が目的。
見えない場所の工夫:上部の三つ折りでガタつかないよう、あらかじめ前後2枚の片方を斜めにカットしています。
内部の美しさ:縫い代はラッピングで。上糸がクリームベージュでも下糸はグリーンで行うことで内部が整然。
四つ角のピンタック:これを入れることできっちりとした紙袋型に整います。畳みやすさも生まれます。
リップクロスをエレガントなイメージへ:配色生地選びがカギを握り、クラシックなバッグになりました。

あとがき

リップクロス使いのエコバッグのスタートは、配色を使わず全部同じでしたが、ここへ来て随分おしゃれな方向へ発展できたと思います↓。

左から製作順に並べてみました。無地1色は2023年。右2点は2024年後半。この1年の間に違ったアイデアが誕生。

このリップクロス生地はまだストックがありますので、この生地をベースに配色を一発屋にして(1点物志向)、今後しばらく連続製作していきたいと思います。

もともと一重仕立てで単純なはずだったのですが、考案者本人も間違える部分があるような仕様であり、単純とも言い切れません。

一重仕立ての単純なバッグでも、1箇所ずつの意味や理由のある仕様にしていくと深みが生まれてくるものなのです。

ある意味一重仕立ては難易度があり、内部が見えてしまうことの試行錯誤の結果、裏地付きよりも究極なのです。

バッグを自作する方々がこうしたノウハウを共有して下さり、今後の製作の良きヒントになればと願っています(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

経糸が綿100%と緯糸が麻100%の味わい深いデニムライクの生地にダイヤキルトの大きめナップサック、カジュアル素材を瀟洒に製作【1417】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ2年くらい研究しながら製作してまいりましたナップサック型。

この半年くらいでは当初のトート型から、楕円底型へ変更しています。

そして、更にアンケートによるニーズの調査結果から、縦が40cm程度の容量の大きなタイプへと寸法を大きく改良。

寸法を大きくした新しい型紙での製作がこのたびの第一号。

この度のナップサックの完成をもって、今後ずっと作り続けていけるかもしれないという感触を得ました。

このデザインが完成型になった時には、「共有型のハンドメイドバッグ」の活動らしく、ノウハウをコンテンツにまとめていきたいと思います。

こうした「伝える」活動は、様々なケースにも対応できるようなすべてをカバーするオールマイティーなものでなければならない、そこがコンテンツ制作のお仕事の神髄なのではないかと考えております。

では、この度完成しました「ナップサック:大きめ」どうぞご覧くださいませ(^-^)。

大きめの縦40cmのナップサックの完成、デニムではごわつき過ぎる難しさを解決してくれた「デニムライク」生地の絶大なる可能性

「ナップサック(大)」:<サイズ>縦42cmx横32/42cmxマチ18cm。巾着を広げると正方形フォルム。
<表地>綿麻ネップ、経:綿/100%、緯:麻/100%、日本製。<裏地>先染リネン、麻/100%、日本製。

表地と裏地の生地同士の雰囲気や風合いのバランスを重視、同じ麻を共通に節がたくさん入り混じるコンビの素敵さをお伝えできればと思いました。

元はカジュアルな素材ながら、これを上品に作っていくには。。ということをよく考えながらお仕立て致しました。

その願いは実現できたと思います。

このデニムライクの生地、本当のセルヴィッチデニムに比べてごわつきが半分くらいであり、ブロードなどよりははるかにデニムっぽさが感じられる中間的厚みなのです。

出来上がったタブやショルダーベルトも、接着芯とステッチが重なることで、しっかりとしたものになりました。

ただ、あくまでも「ナップサックというサブバッグ的存在でありたい」というスタンスを貫きたいので、金具は最低限のDカン30mmのみ。

これ以上の「ナスカン」や調整用の「線コキ」無しで完成できたミニマムさこそ、サブバッグらしい出来上がりになったと思います。

あとがき

しばらく、この型紙で生地をどんどん替えながら製作を続けてまいります。

そして、高級生地を表地に使用のバージョンにも手を付けるつもりです。

一度裏地キルトを作ってしまうと、そのすっきり感にやめられない・止まらないの感覚が走ります。

裏地のみではどこかに皺が起こりますので、今後少なくとも裏地には共通してキルトをかけると思います。

表地はキルトをかける必要のある場合と、素材そのものを活かす厚手の場合とで分けて判断してまいりたいと思います。

トート型はハギ目が多いことから取りやめ、角が出来擦れが起こりやすいデメリットを解消した楕円底に変化、そしてサイズもニーズに応じたたっぷり感で、このたびはまずまずの出来上がりでした(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

コンパクトなバッグにも片面2個のポケットを設置することが可能である理由、袋が内部で隔離されているからである【1415】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

布製のバッグを作りながら、デザインを確定し、コンテンツ制作にまとめるという活動をしています。

研究段階や実際の引用の手ごたえとして、自らも製作活動を続けているのです。

バッグに付いているポケットの製作、これについては複数のデザインからここ近年1つだけの混合型に行き着きました。

貼り付けタイプのラインの歪みに別れを告げ、内袋タイプの型玉縁風へシフト。

ファスナー開閉は安全ですが、日常的な開け閉めはややストレス。

程良く間をとって、ファスナーを付けない、片玉縁風の比翼付きの入り口にフラップで覆うことで、そのフラップがワンポイント的装飾になると気づきます。

そして、現在は、裏地には表地の生地の余りをフラップにしてコントラスト効果を出したフラップポケットという1つだけのデザインをバッグで製作に取り入れています。

もうこれ以上のポケットは無いということでの良い所取りした混合型なのです。

フラップポケット:開けると片玉縁風のポケットが顔を出します。フラップは「装飾」「安全機能」の2つの役割。

このたびは、それほど面積の大きなバッグではなくて、コンパクトなタイプにおいてもポケットを2個並べることができるこのタイプのポケットの特性を活かした案をご紹介。

まだ作ってもいないのですが、先にアイデアをアウトプットして一人では到底追いつかない製作の部分を、「そのアイデアを広める」という形をとることで「共有型」に相応しい活動としています。

コンパクトなバッグでもできるだけたくさんの物を入れることができないかのアイデア、壁に設置のポケットの数の充実の片面2個案

貼り付けるタイプのポケットでは不可能な重なりが問題ない隠しポケットの性質を大いに利用します↓。

この配置は、縦長のバッグには最も有効だと思います。横幅が少ない分縦にポケットを配置でき、重なりも無し。

「なぜ、重ならないの?」ということについては、裏側の袋がそれぞれ分離しているので本当は重なっていてもポケットとしてはちゃんとお部屋が分かれているからです。

縦に配列から少し変化を付けたい場合に、このようにも配置できます↓。

この配置は縦の使用面積は変わりませんが、見た感じのデザイン性が違ってきます。サイズ違いも可能です。

ということで、片面に2個ポケットを付ける案が実現可能であるということにご理解いただけたかと思います。

トート型では、もう1つ面がありますので、合計4個のポケットが可能。

場合によっては、縦に2個並べ、横に細長1個も可能な場合も。。

ポケットのサイズがゆったりとしたものを好めば1面に1つの選択肢も持っていた方が良いです。

他の種類のポケットであれば、混合デザインで前後で重ねることも過去に体験しています↓。

過去の二重ポケットの製作:バニティーバッグに利用。貼り付けポケットの中にファスナーポケット構造。

ただ、こうした重ね方は、やはりどちらからが貼り付けポケットタイプにならざるを得ないと思いますので、結局は、貼り付けポケットのコの字ラインの歪みの悩みは解決できなかったのです。

あとがき

こうして、思い付いたアイデアはアウトプットしてまいりたいと思います。

実際に製作はしたいものの、現在進行中の製作が優先。

次々湧き出てきた案というのは、図案のみで先にお知らせすることで、どこかの誰かがこの投稿を見つけ、共感しトライしてくれるかもしれないからです。

その方が、ピクチャレスクの「共有型のハンドメイドバッグ」という名に相応しい活動の1つになるのではないかと。

巷では、独自のデザインに争いがあり「真似した・真似された」がキーワードに。。

それでも売れているデザイナー様はそのスタンスでも良いと思うのです。

しかし、そうではない分野の人間もいても良い、ピクチャレスクとしてはアイデアをネットで拾われても、真似され商業利用されても、むしろ「どうぞ」「OKです」というスタンスです。

それが、私の行き着いた現在の解釈であり、ハンドメイド作家としての華々しい人生とは別のルートということになります。

長い間もがきながら見つけたルートであり、これはこれで道としては未来へ伸びていると信じているのです(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

目立たないキルトステッチには意味がある、グレンチェックの柄を主役にボックスキルトを織り糸になじませたカラーで配したやり方【1414】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「キルトの役割って何だろう」、このことを自分なりに解釈した結果、2つの答えを出しています。

①装飾性:美しい配列の整然さは壮大な柄となりエレガントさの表現にもなると考えます。

②機能:直線を使用したステッチの意味がここにあります。生地に付加価値を高めるような頑強さをキルトが作ってくれると考えます。生地のサッカーやリップルと同じでキルトによる凹凸感は接触面を減らし傷みから逃れます。

このたびは、ナップサックの新しい寸法での第一回目の製作であり、表地にはダイヤキルト、裏地にはボックスキルトをかけるという両面キルト仕様で作っていきます。

その準備段階のキルトがけが完了したところで、6cmダイヤキルトと変形ボックスキルトのそれぞれの役割をお伝えできればと思います。

キルトにも種類がある、グレンチェックの柄の素敵さを引き立てるため、織り糸に馴染む固定の機能のみを有した変形ボックスキルト

表地は、一見デニムみたいな生地。

経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の混率が違っていて、味わい深い生地です。

こちらには、6cmのダイヤキルトをかけました↓。

6cmダイヤキルト:表地(黒)-綿麻ネップ、経糸-綿/100%、緯糸-麻/100%、日本製。

黒ですが、白糸が見える割合もあり濃グレーとも言えます。

まるで色落ちした素敵なブラックデニムのよう。

生地購入においては、セルヴィッチデニム自体もレアですが、セルヴィッチタイプは原反では、ノンウォッシュの濃い色ばかり。

色を落とす加工まではされていないことがほとんどです。

この味わい深さは、デニムとは言えない「デニムライク」ならではです。

麻による節が味わい深く表面に出ていることが、ウォッシュしたみたいな白っぽさに類似しているのです。

6cmダイヤキルトの裏面の様子:作図したその線をこちらの面を上糸側にしてまっすぐに1本ずつステッチ。

決してでエレガントなサラサラな表面ではなくカジュアルさがありますので、この歩調と非常に相性が良い麻/100%が裏地です↓。

変形ボックスキルト:裏地(黒)-先染リネン、麻/100%、日本製。

「え?キルトなんてかかっているの?」という疑問にお答えします。

「はい、間違いなくかかっております」と↓。

変形ボックスキルトの裏面の様子:変形ですので統一間隔ではないですが、交互には整っています。

これは、実は、表面から、作図をせずに柄の織り糸に沿ってかけたキルトなのです。

キルトの種類の使い分け:無地には装飾性も入れたダイヤキルトを、柄には遮らないよう余白の部分にステッチ。

グレンチェックの表面からかけたキルトステッチは、柄を俯瞰して眺めた時の白い線に沿って縦も横もなぞっています。

そうすることで、裏面には、作図に等しいステッチが自然に出来上がっているので作図は無しで行えました。

その代わり、内部分にも面のすべての箇所に均等に待ち針を打ちながら行うという慎重かつきめ細やかさが必要、油断するとタックやしわが簡単に寄ってしまうので気を付けたいものです。

このようなキルトは、冒頭の②の「機能」中心の役割であり、あくまでも主役はグレンチェックの柄、柄を邪魔しないようにひっそりと目立たない馴染むカラーの糸で固定だけに徹するのです。

キルトは飾り立てるものというだけでは決してないのだということが、これでお伝えできたのではないでしょうか。

あとがき

キルト1つとっても「理由や意味を込めたもの」というところを追求できるということです。

このたびの生地選びは、過去のストックがずっと残っていたグレンチェックの麻/100%を使うために探した表地でした。

同じ麻がどちらにも入っていて相性が良いです。

グレンチェックは、元はきっちりしたスーツのイメージで、毛/100%のイメージが一番にあります。

ただ、これもその時の生地との出会い、レアな麻/100%のグレンチェックを発見していたのでした。

スーツとなるとどこか砕けたような抜け感を感じるのが麻の性質の1つでしょう。

そうなるといくらクラシックなイメージのグレンチェックとは言え、テイストが変わっていきます。

このように、どんな伝統的な柄も本来のイメージとのギャップを拾い上げて、新しい形で演出していくことが出来るのです(^-^)。

 書き手:ピクチャレスク

大きなこたつ布団カバーの途中に付けるファスナーは真ん中のハギ目を生地の耳で利用、縁の余った布の縫い閉じのすっきりとした始末【1413】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1つ前の番号の【1412】では、230cmx250cmという大きなサイズのこたつ布団カバーを自作。

ここまで大きなサイズは通常の生地(原反)がせいぜい150cmの幅であるところから2枚ハギに繋げ、300cmくらいになったところを両端20cmくらいずつ切り落とすというようなイメージで作り上げていきます。

カーテンの感覚と非常に似ていまして、このことは現実的にどうしてもやらなければならない作業です。

このたびは、あまりに大きいサイズの現物の撮影が映しきれずにどこを縫っているのかさえ分かりにくかったと思いますことをお詫び申し上げたいと思います<m(__)m>。

そして、縮尺10分の1くらいの画面に収まるようなサイズのミニチュア版で再現製作してまいりたいと思います。

ファスナー自体に伸び止めテープ(平)を三重に貼り、生地の耳ならではのすっきりとしたステッチの見え方を追求した比翼ファスナーの仕立て方

ファスナー20cmの表面に伸び止めテープ(平)をはみ出さないようにカットして3重に貼りました。

実際の現物では、カットなどとてもできない長さなので、少しはみ出しましたが、そのままの9mm巾で3重にして使いました。

どうせはみ出すなら、内側寄りではなくファスナーのサイド側へはみ出した方が良いです。

比翼作り:ファスナーが被る分量を見込み、この10分の1のミニチュア版では3.5cm折ってステッチを事前準備。

<ステッチの位置>

①比翼の先端の三つ折り:折った場所から2mm内側へステッチ(よくある三つ折りステッチと位置が違いますので注意です)。

②比翼幅を決めるステッチ:三つ折りの状態で計った3.5cmを折った場所から2mm内側へステッチ。

③もう片方のファスナーサイドは、生地を三つ折りしてそのままファスナーにボックス状に二列に縫い付け。

裏面の様子:ファスナーに2列のステッチが配分よく乗り、美しいです。ファスナーの両端は共布タブを推奨。
【1412】の現物のファスナータブ:何かと玉止めなどをここに隠せるのでファスナータブがあった方が綺麗。
残りの生地をスタイリッシュに縫い閉じ:ファスナーの両縁を縦にステッチ含むボックスを描くように固定。
もう片方の面の真ん中はハギステッチのみ。
2枚を中表にして周りをステッチ、ひっくり返し、袋縫いで表に1周ステッチで完成へ。
完成:実物230cmx250cmの10分の1のミニチュア版のこたつ布団カバーの完成。
ハギの方の面:こちらをこたつのてっぺん側に持ってくることになるかもしれません。

ざっくりとした説明で申し訳ないです。

下に貼りますYouTubeがよりクリアになると思います。

是非ご視聴どうぞ↓。

あとがき

動画の途中で、ファスナと生地を合体させる三つ折りステッチの際に、片方をファスナーの始まりからステッチしていましたが、後で顧みますと、生地の縁からが良いと思いました。

そうすることで、その後の残りの生地の縫い閉じの時の折り位置が分かりやすくスムーズです。

このたびは、初めてこたつ布団カバーを作ったという経験をさせていただきました。

他のケースにも引用していただけそうなことをノウハウとしてお届けしたいと思います↓。

<ファスナー仕上げの美しく仕上がるためのメソッド>

①ファスナーに伸び止めテープ(平)を3重に貼る。

②ファスナーに二列ステッチをすることでヒラヒラが固定される。

③表に映るステッチは端から2mm程度が美しい。

こんなところです。

是非、仕立ての良い美しい物を作っていくことを目指して下さいませ。

原価や出費などは二の次、優れた物を世の中へアウトプットするという素敵さをもっと重視してくださいませ(^-^)。

書き手:picturesque(ピクチャレスク)