そのジャガード生地、裏面も使える、2倍の価値を大いに活かした2度の使用から生まれる2つのテイスト【90】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれシリーズとして、コスメケース2点セットという2点の小さな専用ケースを作りました。

ジャガード生地の布製です。

意外と見ることが無い思い切ったサイズのミニミニポーチ。

お店では入手困難な出回っていないサイズのケースを高級はぎれで作り、希少価値のあるアイテムとしてコスメシーンに役立つものになればと思います。

裏面をメイン使いで可能性が2倍の価値のジャガード生地

エキゾチックな花柄と幾何柄が入り乱れたイタリア製の風通ジャガードという生地です。

風通ジャガードは今年から私が頻繁に取り入れてバッグを製作している生地。

この生地がはぎれとして余っていました。

そこで、わずかな余り布ではありますが、何か小さなものは作れそうだということです。

クッション性がある程度ある風通のふんわり加工をその使用目的に活かします。

ということで、割れたくないファンデーションケースと細長のペンシルケースとを作ることにしました。

2点のセットであるというところも可愛くなるかと思います。

今回は裏面使いをしていきます。

表面はもっとダークグリーンのような暗い色目です。

本来は裏面として表には向けられない面をあえてメイン使いをして、新鮮味を感じたいと思います。

裏面はエキゾチックな雰囲気で表面よりも色にややクセがあることが特徴なこの度の生地。

この「ひとクセ」こそがとてもエキゾチックな雰囲気なのです。

本来の表面がこちら。モスグリーンみたいな地で暗めで渋いですね。この裏面が少し意外なのです。
左-表地(ブルー):風通ジャガード、ポリエステル/75%、絹/22%、ナイロン/11%、イタリア製。
・・・合計100%にならないのが、混率の記載のミスのようです。
右-裏地(焦げ茶):ナイロンタフタ撥水アクリルコーティング、ナイロン/100%、日本製。

小さいケースでも裏地付きでバッグと同じ構造に仕立てる

今回は、前回のはぎれで作ったコスメケース3点セットとまた違ったテイスト。

裏地が付きます。

そして、何らバッグを作る作業と変わらないきちんとした仕立てを施します。

小さなものだからといい加減に作るのではない、何も差別を付けない大きなアイテムと同じ作りをするのです。

手を抜かずまめに作り上げると高級感のある素敵なものになります。

コスメケース2点セット:ファンデーションケースとペンシルケース

はぎれの製作では行き当たりばったり的な作業になるためハプニング続出。

その中で学び、別のバッグ製作に取り入れたり、活かしたりしています。

あとがき

はぎれだからといい加減には作ることには反対です。

やはり、製作というものは、そこへ没頭して時間を投じるわけですので、すべてのお品をきちんと丁寧に作って行く精神が望ましいと思っています。

1点1点熱を込め、工夫をして、使っている様子などを必ずイメージします。

ファンデーションを出し入れし、ペンシルケースを台に置きながらメイクする「ある人」を想像しながらです。

それが、後に、こういったものを自分使いから、他人使いへとシフトしていけることの根本の考え方になっていくのです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

量産縫製で卸されるお店では実現できない個人事業主が作るミニミニサイズで作ったポーチの価値【88】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

日帰りのお出かけでは、バッグの中のコスメ関係は、最低限の分量にしたいもの。

お直し程度の必須のアイテムさえ持ち歩けば、軽い荷物になるものです。

さて、今回<はぎれシリーズ>となります3点のミニミニポーチをコスメ分野でご紹介します。

一重仕立てのかさばらないあっさりとした面持ちでありながら、ピンポイントなアイテムのメイク用具の収納ができるケース。

無駄の空間が無い、とても小さなかわいいケースを3点セットでハンドメイド製作しました。

ナイロン撥水コーティング生地のわずかなはぎれを使用

今回の使用生地は、一重仕立てなので表地だけです。

ナイロンオックス撥水加工という名前のナイロン/100%。

撥水加工なのでお水対策もできた生地です。

ごわっとしているので、一重仕立てでいっちゃおうということになりました。

表地:ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。
・・・色は焦げ茶で、チョコ茶とだいぶかけ離れたカーキ色寄りなダークさとなります。

このような焦げ茶は、女性では積極的には小物入れにはに使わないでしょう。

ただ、それもはぎれならではなのです。

余った生地をそのまま受け入れて、仏頂面の地味さを明るくフェミニンにしていく工夫もします。

地味な色でも華やかでかわいらしいテイストを加える方法の1つに「巻き薔薇」を飾るという案がある

私が考えたのが、巻薔薇(まきばら)を装飾すること。

かれこれ10年程も前、ハンドメイド自体をスタートした最初の頃は、トレードマークになるようなワンポイントアイテムがほしくて、この巻薔薇をバッグやポーチの中央にちょんと付けたものでした。

本体が花柄であっても無地であっても付けました。

これ1つで結構かわいいテイストが加わります。

巻薔薇の威力はすごいと思います。

巻き薔薇:サテンのリボンで作られた焦げ茶とベージュの2種。

これを1アイテムのケースに2個色違いで並べてミシンで縫い付けます。

私が思うに、ミシンの方が手で取り付けるより頑丈で長持ちです。

巻き薔薇は崩れやすいので、しっかりミシンで乗り上げて縫ってしまった方が良いと考えます。

薔薇は底部分が膨らんでいるので不安定なのでややコツが必要です。

ミシンの押さえを工夫して水平に押さえ付けることができるとうまくいくでしょう。

返し縫いは必須です。

少し薔薇がつぶれますが、つぶれ方も見栄えが良いつぶれ方になるように少し技術を使うということになります。

量産品に勝てるのか、ミニミニ化粧ポーチ3点セットの完成

細長の横向きのペンシルケース、シャドウケース1、シャドウケース2と3点セット。

本当は、ここへシャドウケースを1つにして、ファンデーションケースというマチ付きを入れたかったのですが、今回は生地が不足。

また、ファンデケースは次回のはぎれシリーズでトライしてみたいと思います。

コスメケース3点セット:すべてマジックテープのタブ開閉。
巻き薔薇コンビがいろいろな配置で設置して、1点物テイストへ。
<サイズ>左上:縦6cmx横7.5cm、右上:5cmx7.5cm、下:5cmx17cm。

このような小さいサイズは、なかなか見かけません。

過去にも、オーダーメイド的に、一番下の細長ポーチをファスナー仕立てでレオパード柄で製作したことがありました。

このたびは、表地だけで製作なので、作ってみた程度のものになりましたが、やはり作ってみて思うことは、手間をかけてでも裏地も取り付けることです。

小さくて、はぎれだからこそ丁寧に作るという方向へ行く方が良いと心の底から思いました。

あとがき

先程の裏地付きに関連することですが、今回は一重仕立てであり、スリムですっきりと作ることと作りやすさの優先で、縫い代の始末をしてないのです。

入口も1つ折りのみなので、開くと縫い代が見えています。

この生地はほかの生地よりは生地が安定してほどけにくいので、一度やってみまたわけですが、その縫い代が見えた部分を見て心地よくありませんでした。

鏡、ぺたんこのくしなども割れたくない何かケースに入れたいアイテムです。

そして、ファンデーションとかシャドウは粉を固めてあるので、振動や衝撃で割れてしまう心配も常にあります。

よってポーチの中にさらにこういったケースを設けることも安心な楽しいライフスタイルにつながるかと思うのです。

そのためには、小さくとも、お仕立ては、バッグと変わらないきちんとしたものにしていくことをここで決意しました(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

1990年代のアクセサリーポーチを回顧したボタニカル花柄のミニバッグ【87】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれシリーズということで、ボタニカル花柄のはぎれを使って、取っ手の付いたミニバッグを作りました。

はぎれと言っても、一度バッグにしたものを解体したはぎれとなります。

表地と裏地の組み合わせも当初のものではなく、新たなる組み合わせとしました。

二度と出会えないような貴重な生地は、ボツ品となった製作を一度解体して再度チャンスを得ていくということをたまにしています。

転写プリントという生地がどんなものなのか

表地は、ボタニカル柄が季節を問わず美しい、ピンク系のマルチカラーのもの。

途中にストライプ状にレース風なつなぎ目があるのがとても個性的。

裏地は、カーキのようなモカのような色のストライプ柄を、表地のレースの切り替えと足並みをそろえてみたものになります。

表地(マルチ):トリアセ転写プリント、トリアセテート67%、ポリエステル/33%、日本製。

この生地を一目見て気に入りましたのが最初の時のバッグの製作でした。

様々なカラーが使用されていて、神秘的な雰囲気があります。

この神秘的な雰囲気がどこから生まれてくるものなのかは、そのプリントの手法によるようです。

転写プリントというものは、こうしたぼんやりとした神秘的な雰囲気を出すプリントの方法の1つになり、とても魅力的です。

何か、大人っぽい感じなどを表現したい時には、べったりとカラーが塗られたような印象の原色カラーのキャラクター物の生地とは随分違った感じにできるのです。

裏地(カーキ):先染ストライプ、綿/100%、日本製。

今回は表地が花柄なのに、裏地も柄ですが、表地のマルチカラーの中の一番暗いようなモカグレーのような色にこの色が意外にマッチしたことが1つあります。

表地の作りの切り替えの大きなストライプに対して、この裏地のストライプがマッチするのではないかなチョイスです。

花柄+他の柄という組み合わせは高度だし、なかなか理解しづらいものではあります。

滅多に組み合わせないですけれど、はぎれなので、限られた中から、意外な良さが感じられた2種の組合わせでした。

柄+柄の時は、ちぐはぐな色だとかなり高度で、私もちょっと想像がつかないです。

なので、片方の柄に含まれている色使いがもう1方とマッチしていると関連付いてなじみやすいかもしれませんね。

今回は、色のマッチと、大きなストライプの柄とのマッチを2点のポイントで合わせてみました。

解体したものを活かすにあたって、ポケットがそのまま使えない場合の工夫

裏地は、こちらも別のバッグの解体であり、大きなバッグについていた裏地なので、ポケットも大きなポケットでした。

それを縁を2.5cm程の縫い代を残して切り取ってあり、後で使えるようなカットにしてあったのです。

ということで、ポケットをそのまま使いたかったのですが、小さなポーチに大きなポケットの場合、そう簡単にはいかないものです。

そのまま使うと入口から飛び出してしまうサイズだったのが、もう少し工夫が必要な点です。

よって、ポケットの底部分をカットして短くし、本体の底辺の縫い代に縫い付けてしまうという方法をとりました。

大きくて困ることもあるのです(汗)。

元々付いていたポケットの底部分を数cmカットして、本体の底に重ねて、縫い代1.5cmで縫いこまれます。
そうすると、縦が15cmの高さにフィットするポケットに生まれ変わります。
一から作るより、修正のカットによって、便利で早く仕上がりました。

ところで、ポケットの口の部分の縫い付け方ですが、縫い代をポケットの入り口のラインより3mmほど突き出したように内側へアイロンで折り込み、その飛び出た3mmの部分をミシンでステッチし固定した取り付け方です。

そして、ポケットのサイドの縫い付けは、もともと縫い付けられていた縫い線の上をそのままたどって縫います。

底部分は、本体同士を縫い合わせる前に仮として、1.5cmの縫い代よりもっと浅めの4-5mm程度をミシンで縫い付けておきます。

簡単に言いますと、本体同士を縫い合わせる前に片面のみで、ポケットをぐるり1周をステッチしておく下準備をするやり方です。

裏地のトライプの柄のピッチが1cm強ほどの柄合わせが可能なものでしたので、柄合わせも意識できました。

完成した90年代風のアクセサリーポーチ

携帯電話+αというようなちょっとした容量ですが、ちゃんとバッグの形になりました。

こういったハイブランドのポーチがかつて流行していた時期があったのが1990年代最終くらいです。

勤務先のオフィスでも貴重品をまとめて、手元に持っているためにこうした入れ物的な役割はとても便利で、移動の際にそのショルダーがとても活躍しました。

懐かしのああいったミニバッグは今はブームというわけではありませんが、その時の流行を色濃くし過ぎないで再現していく秘訣は、マチのあるトートバッグの底のような舟形をデザインにしないということかなと。

ファッションの流行流れもそうなのですが、過去に一世を風靡したようなデザインとか人の記憶に残るようなブームがあったようなデザインというのはそのままの利用は古臭く感じでしまうものです。

自らのフィルターにかけ、過去の香りを取り入れながらも今、この時に作ったという証(あかし)も入った方が素敵になると思います。

ちょっとしたハイブリッド型ということです。

あとがき

はぎれも多くをご紹介していますが、まずは基本的に生地をコスパ良く使い切ることの方が意味があります。

それでも余ってしまったものを有効活用するのがはぎれ製作であるべきで、今回は、たまたまこのようなもったいない余り方があったことで出来上がったお品になります。

最初からこういったバッグを作るということとは少し意味が違ってきます。

裏地の選び方も、はぎれの中から選んだ裏地がたまたま合ったという偶然も相まったものになりますので、生地の選択の仕方さえ違うわけです。

はぎれの良さというのは、もうそれだけしかなかった材料から何とか作り出したというところが、精いっぱいの作品になり美しくなるのであるということだと思います(^-^)。

この可愛らしいデイジーのフクレジャガードを活かす以外の選択肢無し、バッグのポケットを切り抜いてそのまま再利用したミニバッグの構造【85】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

もともとハンドメイドで作ったコンパクトなバッグなのですが、ファスナー取り付けのゆがみが気になり、ボツ商品として解体していました。

ただ、そのポケットの付き方が何とも名残惜しく、このままポケットを活かそう、そういうことになりました。

この生地がそれはそれは可愛いのです♪。

この柄を是非別の形で活かしたいとと思うような素敵な花柄の生地だったのです。

もとのバッグと、その後の解体の様子

解体前のバッグ:このデザインを初めて作ったときのものです。
とてもかわいい柄なのですが、ファスナーの取り付けがゆがんでいました。

ということでボツ。こちらを解体し、使える部分を保管しておいたはぎれが、こちら。

左-表地:フクレジャガード、ビスコース/60%、ポリエステル/30%、綿/10%、イタリア製。
右-裏地(今回は表地の裏面使い):アムンゼン、ポリエステル/100%、日本製。

ポケットをそのまま活かすやり方:まずそのまま壁ごと切り抜くということから。。。

ポケットの周りに縫い代を残しておくという下準備が必要です。

今回縫い代1.5cmを見込んで残してありましたが、結果思うのは、2cmあった方が厚みのことも考えると後々作業しやすかったなと思います。

なので、残す時は、2cmと言わずできる限り最大限に残しておけばどうにでもできるわけで、わずかであると作業がしづらいことになるかもしれないのでこの辺りはポイントですね。

今回は1.5cm分なので、1.5cmに縫い代を整えて、内側に折り込みます。待ち針よりもこういった細かいものは、ボンドがよろしいかと思います。

そして、裏面であるチャコールグレーのアムンゼン生地も同じように内側に1.5cmの縫い代で折り込んで貼り合わせ、ミシンでステッチします。

この時に、余っている生地で、ポケットを作って縫い付けておいたり、貼り合わせ作業の時に、取っ手を一緒に縫いこんだりして仕上げていきました。

真ん中辺りを見ていただくと、裏面の生地が1枚仕立てではなくて2枚はぎになっています。
足りない生地は、パッチワークのようにハギ合わせてデザインのように作ってしまうのも、はぎれ作業の極意。

当然はぎれなので十分に生地が余っているわけではありません。

いかにパッチワークをかっこよくデザイン的に仕上げるかの工夫も、よくある場面です。

そうしますと、薄っぺらなポーチのようですが、ポケットが2つという充実感が生まれました。

完成品ご披露

取っ手付きポーチ完成:元のバッグのポケット周辺の良さを抜き出したようなポーチになりました。

使い道としては、取っ手のおかげて、幅が広がります。旅行バッグ内にフックを設置して側面で使用などというイメージもわきました。

また、インテリアとしてお部屋の壁にかけてベッド周辺でスマホを入れたり、眼鏡を入れたりして小物入れにお使いいただけそうです。

ちょっとした小物ですが、インテリアが楽しくなりますね。

すべては、この生地の美しさあってのものです。

あとがき

今回のデイジー柄の生地は、なかなか高級な生地です。

お値段も結構高額でした。@¥5,980/mというようなお値段です。

ピンクとダークな背景のコントラストもとても美しいですし、デイジーの花が咲き誇ってたくさん咲いているのが華やかですね。

残念なことに、最初の製作は、その生地の素敵さに製作レベルが到達できませんでした。

製作技術のレベルアップを待たずに、こうした高級生地のフクレジャガード系に早々と足を踏み入れてしまいました。

しかし、こういった生地もリピート生産がなかなか見られないので、この生地もこれっきりで、その後出会うことはありませんでした。

よって、早々といっても、踏み入れたことはこの生地に出会えたタイミングがあったわけで、良かったのです。

美しいお品には相応しい美しい作りでないと、ものすごくアンバランスであるということを思い知ることができました。

そんなことで、何とかして、その悔しかった思いを今回のポーチにどれだけ託すことができたのか。。廃棄しなくて粘って良かったというところです。

更にまた、このポーチからも得られたものはあります。

失敗しても、2度作る。。そんなことをしながら、失敗したことのリベンジがいつかできるようにたくさん学ぶと良いです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

現実的でストレスフリー♪触れずにズボラに出し入れ可能な眼鏡ケースコレクション【81】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

視力の悪い私は、お部屋では眼鏡をかけています。外す時は、お風呂に入る前と寝る時。

お出かけのときは、コンタクトのハードレンズです。

寝る前にベッドの少し上に壁に画びょうで貼り付けてある薔薇柄のポケット風の布袋がありまして、そこへ眼鏡を入れて寝ます。

そうすると翌朝起きてすぐに眼鏡がかけられます。

お店で売っている「パンッ!」て閉じる固いあのバネ仕様のケースは、毎日のこととなるとやや野暮ったく感じます。

そして、壁に設置の袋に入れるのはケース自体が重すぎるのです。

旅行でバッグの中で荷物がぎゅうぎゅうに抑えられて、その中で眼鏡をゆがみから守るなどの状況ならむしろあのハードなバネケースが必要かもしれません。

しかし、普段の生活のお部屋スタイルでは、簡単に出し入れができるストレスの無いタイプの眼鏡ケースが向いているようです。

今回は、そんなお部屋用の専用眼鏡ケースを、普段私がバッグに作っている生地の使用後のはぎれストックからピックアップしたほんの小さなサイズの余り布を使って製作しました。

ということで、<はぎれシリーズ>として、眼鏡ケースを4点同時製作です。

どれも素敵な高級生地ですので、小さい物でも高級感が出せそうです。

4種類の違う素材や柄で作るインテリア映えの眼鏡ケース。

ちょこんと棚に置くだけでも、素敵なインテリアの一部となるような夢ある眼鏡ケースになったら良いですね。

生地に合う裏地選びをはぎれストックからチョイス

はぎれ4種:これらで眼鏡ケースを製作。上が表地、下は2種ずつ共通で使用する裏地です。

はぎれがかなり細かく裁断してある状態でしたので、小さい物しか作れない状況でした。

めいいっぱい使えるのが眼鏡ケースであると思いついたわけです。

2柄ずつ共通の裏地をチョイス。裏地もはぎれです。

左2点はいずれもブルーな色が表地に入っているので共通のブルーの裏地を使用、右2点は、いずれもグリーンが表地に入っているので共通でグリーンの裏地というコンビにうまくおさまりました。

詳しい生地の混率や名前などは、後で貼り付けますYOUTUBE動画の中で字幕でご紹介しています。

完成の様子ご披露

眼鏡ケースx4点コレクション:それぞれ丈が違います。生地の余り具合でバラバラになりました。
一番左だけフルレングスの10分丈です。眼鏡がほぼすっぽり隠れます。残りは、8分丈で眼鏡が少しのぞきます。
そして、アシンメトリーのカーブは右から出し入れと左から出し入れとでお好みに応じて2種。

一番左はシルク紬で、なかなかの高級生地。絹/100%の柔らかさが感じられます。

その隣は、シャンタン、大きな柄なのですが、そこそこうまく柄のスポット部分をキャッチできたのかな。

3つ目はイタリア製の素敵な大花柄ですが、なんとか大花が真ん中に来ました。

一番右は、ボタニカルな草木柄。マルチカラーが素敵ですし、葉っぱの重なり部分が真ん中に現れてなかなかよい柄の出方となってくれました。

この作り方は、ひっくり返しを事前に表地と裏地で行っておいたプレートを組み立てるかのように外表で縁にステッチをかけて仕上げるという手法です。

少し物理的なことですが、ひっくり返しをすることで空洞が内側に出来ることがないこのぺたんこ気味な組み立て式は、眼鏡を適度な圧力で固定してくれるのでした。

あとがき

今回の眼鏡ケースは、お部屋使いということで気軽に出し入れ可能なケースですとお話致しましたが、旅行先でも持ち運びとは別に使用する際の専用のケースとして携帯していくこともできますね。

また、ちょっと銭湯まで出かける時に、ロッカーにこの眼鏡ケースを置いて、すぐに眼鏡が着脱しやすく使えるなど、なかなかのアイテムになれるかもしれません。

普段の生活の中に溶け込んでしまってなかなか見直すことがないその他のシーンでももっとはぎれで作った小物が活用できることが出てくるかもしれません。

毎日の生活が淡々としたルーティーンであるからこそのその1つ1つを丁寧にこなしていきたいものです。

このルーティーンの中に何かヒントが見つかるかもしれません(^-^)。

バッグみたいに手持ちで運べるクッション性ある厚芯内蔵のトート型ドラムスティックケース【75】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれから作ったドラムスティックケースをご紹介したいと思います。

細長いのでドラムスティックでなくとも、容量にうまく対応できるものであれば、特に仕切りを設けていないので可能です。

何か細長い物を入れる入れ物として応用を考案していただけるきっかけになればと思います(^-^)。

足りない部分は、パッチワークによって面積を確保するというアイデア

今回は、表地のマルチボーダー生地が細長く余っていたことを活かしました。

表地は、グリーンとゴールドが綺麗なマルチボーダー、裏地はキラキラなゴールド1色のラメ素材です。

左-表地:シルク混マルチボーダー、綿/46%、ポリエステル/24%、絹/20%、麻/10%、日本製。
右-裏地:クリスティーヌ、ポリエステル/60%、メタル/40%、日本製

ボーダーは、この余り具合が、都合よく左右にカットして利用できるので柄合わせも可能となりましたことが大変幸いです。

一方ゴールドの裏地は、面積は合計しますと相応だったのですが、1面しかまともに裁断できないとぎれとぎれです。

よって、もう片方の面に関しては、「はぎ」となりました。真ん中に大き目パーツ、その両サイドに中くらいのパーツ、そして端に小さいパーツと大、中、小というリズムをきざみます。

はぎも、きちんと作ると逆にかっこよくなるんです。

パッチワークは大変有効であるとつくづく思った瞬間です。

裏地を5枚つないで1面にする方法:ここにさらに、つなぎ目の線の両サイドをステッチ。
逆にしゃれた面持ちになります。
ステッチをする前に比べると劇的な変わり様です。
デザインなのかな?とさえ思われるぐらいのものになります。
こんな風に面積の不足をカバーしてくれるのがパッチワークの良さです。

本体にハード厚芯を入れる効果

さて、今回のポイントの箇所になるのですが、本体には、ハード厚芯を貼ります。

ハード厚芯は通常全パーツに貼る接着芯の薄芯にプラスして貼るものです。

接着機能はないため、ボンドを使います。

粗裁ちしてボンドのシートを兼用して貼ります。
そして、貼り終わるとアイロンを当てるとよりくっつくとのメーカー様のサイトのご説明通り、
アイロンをかけ、そして乾いたら余分な縁をカットします。

そして、ここから飛びますが、このハード厚芯の効果がこちら。

まだ裏地を取り付けていない状態:ハード厚芯の影響で勝手に膨らんでいます。
ふんわりと出来上がるのが特徴です。

出来上がりご披露

その他の製作部分は後で貼りますYOUTUBE動画ではもっとお伝えしていますので、後程ご視聴くださいね。

ドラムスティックケース:<サイズ>縦12cmx横43cmxマチ無し。
・・・入り口はマジックテープを数か所取り付けますので、スティックがこぼれる心配はありません。

あとがき

ドラムスティックだけならず、ヘアーアイロンのコード付きだとかその辺りの細長なものに対応していけると思います。

やはりそのままトートバッグの中などに実物を入れ込むよりも、1クッションあるケース入りの方が優しい持ち運び方になります。

こうしたケースというのも、物を末永く持つということに貢献できる良きパートナーなのでしょう。

「愛用している」といには、その物自体だけをずっと使っていく事だけではなく、「物の保管の仕方」も「愛用」につながるということです。

マチ無しボディーバッグからのフィードバックで得た、「はぎれ=適当なお品」では通用しない、ユーザー側に立った考え方【74】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれシリーズとなります。

ちょっと訳ありなのが、一度作ったバッグを解体したという点です。

生地が素敵でもう一度のチャンスで何か実りがないかと再利用させていただきました。

日本製のフクレジャガードの特徴が分かる生地

今回使用の生地は、私がとても好きなフクレ加工がしてあります。

しかも日本製。

日本製でフクレ加工はそれほど多くないと思います。

イタリア製はよく私がチョイスしている生地の中に「風通ジャガード」として入ってきますが、日本製ならではのフクレといった感じで、きめ細やかさが特徴です。

使用生地(黒xピンク):フクレジャガード、ポリエステル/100%、日本製。

この色違いの2つは、同じ生地の表面と裏面。

ジャガード自体の良さとして、表も裏も両方使用可能であることがあります。

もともとの表は、生地屋さんのお話では、黒地の方(上)です。

ただ、フクレがより大きく出ている方がピンク地の方です。

控え目なしわの出方を表とするのが日本製らしいともとれます。

黒地の方もピンク地の方もそれぞれの魅力があり、どちらも使用したい面です。

よって今回は、ツートンカラー使いを特徴にしたデザインにしてみました。

元は1色の黒ベースだったので、随分違ったものになると思います。

ピンクの方が余ったはぎれのパーツが大きくて、大小のあるパーツでのハギ合わせにしました。

パッチワークのように1つの面を作るところから作業が始まります。

丸いラインにファスナーを取り付ける作業の難易度の意外

今回は楕円型になりますので、ファスナーを取り付けることがいかにも困難のように感じるかもしれませんが、実際作業してみると、それほど困難なものではないです。

きちんと伸び止めテープを本体に貼って取り付けましたし、カーブだらけのラインを区切って1つ1つの直線の集まりと考えて少しずつの直線ととらえてミシンを走らせれば良いです。

構えすぎて、さあ今からカーブを縫っていく、などはかえって良くない気がします。

一場面だけを見つめて、その区間だけを正確に縫うようなとらえ方をすると、気が付いたらまあるいカーブを縫ってきているという結果になったみたいな感覚でした。

完成品のご披露

マチ無しの楕円型ボディーバッグ:プラスチックパーツはニフコ社製、ベルトは車のシートベルト。

ツートンが真半分でなくて、5:4ほどであることもはぎれならではの味わいかもしれません。

このようにしか余っていなかったというエピソードを示物語るデザインなのです。

あとがき

はぎ製作の中にもいろんなヒントや学びが得られます。

今後もはぎれシリーズ続行してまいりますね。

ところで、今回のボディーバッグをマチ無しでお作りしました点のフィードバックをご紹介したいと思います。

後のレンタルボックス様でお店に置かせていただいた際にお客様の反応が得られました。

やはり、「使い勝手が狭い」というような結果でした。

マチ無しでは物が入れられないという価値観をご提示いただいたのです。

「はぎれで作ったから生地が限られている」ということというのは私側の事情でしかありません。

これを購入する方、ユーザー様にとっては無関係の事なのです。

そうすると、別のはぎれを追加してでも、使い勝手を考えて、もっとマチを付けたものに発展させたりなど工夫が必要だったと思います。

こうしたことから、1つのお品をつくるということの「責任」も同時に感じます。

「はぎれ=適当なお品」という考え方では、最終的には受け入れられないであろうと読み解きました。

はぎれであっても、とことん真剣に作るべきであることを学んだこのたびの製作でした。

ワンピースコーデの差し色の役割とウエストラインをしぼるベルトの役割の2つを同時に担う優れたウエストポーチの考案【71】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれを利用しましたハンドメイドのミニサイズのウエストポーチのご紹介です。

ウエストポーチにもいろいろデザインはあると思いますが、エレガントな無地のワンピースにも映えて、飾りベルトの役割も兼ねてくれる花柄が綺麗なウエストポーチを作りました。

コーデにも活躍してくれそうです。

お出かけシーンではずっとベルトを取り外すことが無いので、そのベルトに飾りみたいにポーチが乗っかっているだけと考えれば、ワンピースのウエストラインのしぼりの機能もずっとキープできるのです。

はぎれの形が細長く余っていたことを活かすことができた共布ベルト

やや大き目のはぎれ:縦54cmx横49cmほど。
<生地>トリアセシルキーニットプリント、トリアセテート/75%、ポリエステル/25%、日本製。

はぎれの残し方が功を奏しました。

左上に細長く突き出した部分のおかげで、共布ベルトが作れることになったのです。

色は、濃紺の地にブルーやピンクの花柄です。表面がピケみたいにやや凹凸感があり、美しく高級なニット生地です。

本来は、カットソーなどに利用される服地です。

これをバッグにするということも珍しい使い方ですが、そのはぎれで、更にウエストポーチを作るということもこれまた珍しいことで、貴重なお品になりそうです♪。

華やかなマルチカラーの花柄がコーデに映えるという価値

今回のようなビビッドな花柄は特に差し色としてコーデしやすいです。

無地の無彩色なグレーなどのワンピースにもとても映えて活躍してくれそうです。

ベルトウエストポーチの完成:縦14cmx横19cmxマチ無し。・・・シンプルなデザインです。
装着は差し込みバックルです。デザインはのっぺりしていた方が、柄が映えます(^-^)。

ベルトでもありながら、入れ物でもある二重の価値

このような図式を作ってみました。
ズドンとしたラインのないワンピースにこのウエストポーチをすることで、
ウエストがシェイプされてさまになります。

こういったウエストポーチをワンピースにベルトとして、機能とデザインを同時に生み出すという考え方、どうでしょうか。

なかなかおもしろく、好きな柄で当てはめられますね。

特に、旅行などでは、手荷物ハンドバッグというのはいろんな活動をせねばならないシーンには不向きで、ショルダーなどのベルトのようなものを体に密着させることが非常に役に立ちます。

そうしますと両手が空いて、多忙な旅行のシーンにはとても有難いのです。

あとがき

今までウエストポーチがエレガントなお花柄である商品に出会ったことがありますか。

まだまだウエストポーチの固定観念が、「活動的なスタイル」だけに考案され、製造側も視野が足りていない様子だと思います。

エレガントなワンピースにさえウエストポーチをすることがあるということを1つのシーンとお品物のコンビにしてみた場合、このたびのような花柄だけではなく、ヒラヒラしたレースなども候補になってきます。

今後、こういう一般的にはカジュアル一色なものをエレガントテイストと融合し、新しいコーデを考えていくようなご提案をもっとできればと思います。

安心して夜も眠れやしない!無理な体勢のファスナーの使い方で作ったラインが綺麗に出ないポーチよりもゆったりと座る水平型ポーチの製作の勧め【69】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ファスナーを使ったポーチは、過去にお手上げ状態でした。

よくある、てっぺんにファスナーがあってその下に生地が縦に配置するものは、ひっくり返す時にファスナーの端っこが難関箇所となります。

ファスナーに対しては、負担をかけてしまう動きで固定となり、綺麗なラインに仕上がらないのです。

そして、常に危うさがあり、ファスナーの務歯がいつか開いてきやしないかと気になってしょうがない作り方です。

しかしながら、多くの世の中の商品のポーチがこの作り方がされていることにとても驚きと疑問を私は持っています。

まあ、所詮私の考え方ですのでね。

そんなもんなんだよポーチは、とも言えるのかもしれませんが。。

こんな、過去の心地の悪さを体験し、もっと安定感のある無理のないファスナーの取り付け方はないだろうかと、水平型の取り付け方にたどり着きました。

今回は、その水平型のファスナーポーチを作って行きます。

高級はぎれで作るペンシルポーチ

今回は、パーツはやや少なめですが、非常に美しい素材なので、是非、はぎれを存分に活かしていきたいと思っています。

左-表地:フクレジャガード、ポリエステル/87%、ナイロン/13%、イタリア製
右-塩縮プリント、綿/100%、日本製

無彩色なバラ柄がシックです。ぷっくりと膨らんだフクレ加工も大変魅力。

では、今回は、こちらで水平型の細長ポーチを製作していきます。

裏地には同じくフクレ加工に類似の塩縮というタイプの凹凸感が表現されている黒生地です。

ファスナータブを限られたはぎれ生地のわずかな部分を使いながら、デザインを兼ねたようなタブに仕上げて、ファスナーの端っこの切りっぱなしなどを隠すという技を考えてみました。

ファスナータブパーツ:5-6cm四方程度のタブのパーツを使いファスナーの縁を隠します。
余裕がない面積の場合には、いっぺんに取り付けようとせずに、2段階を踏むのがうまくできるコツです。

ここでは写真に写していませんが、折る時はアイロンがマストです。

ファスナータブの取り付け:手で隠れて見にくくてすみません<m(__)m>。
まず、ファスナーの裏側から始めるのがよいのですが、ラッピングをしていく方法と同じです。
四方折り曲げてある状態のタブをいわゆる中表にして、ファスナーと縫い代を
1直線1cm分ほどを縫います。このあと、くるっと表側にタブを包みこみます(ラッピング)。
この時に、先ほど縫った線はこの包み込みにより隠れて表から見えなくなります。
そして、こちらも手で隠れて見えにくくてすみません<m(__)m>。
表側から、ちゃんと裏側のタブにできるだけ同じ位置に針目が貫通するように均等にセットして、
ミシンをかけ、ラッピングを縫いとじます。これでタブの縫い付けが完了です。
こんな感じですっきりとタブがファスナーにくるみこまれました。
何しろ生地が小さいので、ちょこんとした最低限のタブです。
これを一発で縫おうなんて無茶です。
やはり2段階を経るというのが綺麗にできるポイントとなります。

水平型ポーチ完成の様子ご披露

では、お待たせいたしました。完成した水平型ポーチこちらです。

水平型細長ポーチ:<サイズ>縦8.5cmx横23cmxマチ無し。

ファスナータブがすっきりと取り付けられて、本体になじんでいます。

ファスナーに取り付けたものだと分からないくらい錯覚しますね。

このタブは、①機能+②デザインという2つの価値が入っているのです。

①「ファスナーの端を隠し、ファスナーの開け閉めの時にここを持てる」という機能面の価値、そして、②「出来上がった時のデザインが両端にタブがあり安定感が感じられる」というデザインの価値です。

あとがき

以前に、こんな風に真ん中にファスナーが設置されたティッシュケースを作ったことがありました。

今回のペンシルケースもそのティッシュケースと何ら構造は変わりませんので、同類です。

では、これをもっと大きな面積で。。。となると、今回のタブの位置にDカンを付けて、ウエストポーチやボディバッグになっていくでしょう。

デザインを頭の中で、その構造別に整理すると、同じ構造グループであっても、大小のサイズの違いで随分印象が違いシーンが違うバッグが生み出されるということになります。

是非、ハンドメイド活動にお役立て下さいませ(^-^)。

現金中心に考えられている現在のバッグからキャッシュレスな次世代型のバッグへのサイズの改良【67】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の記事は、<はぎれシリーズ>のカテに属します。

はぎれシリーズも今後投稿をたくさん増やしていきたいと思っております。

私の場合、YOUTUB及びとこのブログでご紹介してまいります出来上がりの作品は、商品として販売させていただく商業利用製作がほとんどです。

楽をしながらゆったりと簡単に製作するということもありだと思いますが、どちらかというと、事業として通用するようなお品を目指すにあたり、妥協部分を無くし、本気のお品をご紹介するというスタンスです。

そこに実際に販売するのだからこうするのであるという、答えみたいなものがはっきりとしていて作りやすかったりするのです。

例えば「作り方」ということでも、商品にするものを作っていく過程であると、白地の上の赤い糸でお見せするというような場面はあまり出てきません。

実際の布地になじんだ糸の色だったりする点をご紹介したりすることが現実的なので、見た目はやや見にくこともあるかもしれませんが、それが「実際の場面」であるということで、リアルにお届けするというものです。

さて、今回は、ストラップ付のバッグのうように持ち歩けるポーチです。

いつもの組み立て式で作るポーチです。

今まで、ファスナー付きは、ひっくり返しの方法がうまくいった試しがありません。

ファスナーを逆さにするということが、無理な圧力なので、美しい形にないにくいものだということです。

そして、無理な圧力でファスナーが開いてくることもあることは何より避けたいことです。

なので、ファスナーを基準にしたひっくり返しをしていくというやり方を現在しておりません。

パープル系マルチカラーのコントラストで組み合わせた生地チョイス

右(パープル系小花柄):表地-ナイロンオックスプリント(はっ水加工)、ナイロン/100%、日本製。
左(パープル):裏地-ジャガード、ポリエステル/100%、日本製。

パープル系の組み合わせです。

ナイロンオックスの生地は非常に整った織りがなされた作りなので、作業しやすく何度もリピートしています。

綺麗にびっしりと出来上がるところがとても有難い生地です。

そして、コンビの、まだら柄のジャガードが美しい生地も、リピートです。

色の展開が豊富で、元は衣装コーナーの生地。

色違いで何度も使用する中で、この程好い厚みや良質さ、そして華やかさに太鼓判を押しています(^-^)。

中表でひっくり返さずして、どうやってポーチに組み立てているのかの様子

まずご紹介したい場面は、芯地を一度にまとめて貼った場面。

いつも小さめパーツも1枚1枚貼っていますが、かなり細かいパーツサイズの集まりであることで、まとめて貼ってみました。

その結果、作業はとてもスムーズでした。

反からの接着芯の裁断が一度っきりでで良い点がすっきりとした製作になります。

粗裁ちという裁断方法です。

左:芯地の裁断はまとめて粗裁ちします。
右:パーツをうつ伏せに置いて上から芯地を載せてアイロンを当てます。

はがすときは、ゆっくり生地を傷めないように行います。

今回は、一番下にはアイロン台のカバーが来ていますが、クッキングシートをアイロン台にフルに長くカットして、その上に置いて行うとはがす時に生地が引っ張られず神経を使うことがありません。

後にこのやり方を取り入れています。

左:貼った芯地の隙間をカットします。
 右:余分なはみ出た芯地をカットして綺麗に整えます。

まとめて、貼った後でハサミでカットの作業が入りますので、カットとしては2度になります。

細かい今回のようなパーツの場合には、こんな感じの接着芯の粗裁ちが向いているのかと思います。

パーツのサイズの違いで裁断方法は使い分けると良いということになります。

そして、もう1点のポイントの箇所は、最後の段階の地縫い場面です。

この作り方は一般にはされません。

左:表地と裏地を中表にしてひっくり返して作った板状の半月パーツ2個をファスナーのサイドに縫い付けました。
右:さらにその板状パーツの縫い線に沿って(端から3mmほど)地縫いをして、組み立て作業をします。
この時に、写真のように、一番上8mm程度を空けてのスタートです。
最後も同じように8mm程度空けて終了しました。
ファスナータブの形を崩さぬように、縫わない部分を作るというやり方をしたのです。

持ち歩けるミニポーチが完成して思うこと

では完成したストラップ付ポーチをご覧くださいませ。

完成したストラップポーチ:<サイズ>縦9cmx横15/17cmxマチ無し。
バッグのようにこのストラップを手で持って持ち歩けます。
ただサイズは10cm足らずの横の長さしかありません。

今回、ストラップの取り付け方が、あまり納得いっていませんのでこの後、もっと良い感じにリフォームする予定です。

一応千円札が入りましたが、折りたたまずに入れるにはやや小さいといった具合のサイズです。

キャッシュレスな世の中に今後なっていくとは言え、まだまだ現在の2019年では現金を持ち歩く文化が継続のようです。

現金の持ち歩きが中心になった文化がまだまだ根付いていることがバッグのサイズ感に見て取れます。

また、バッグの中の物が多い方がいらっしゃいますが、現金の影響ではなく、その他の小物やポーチがいろいろ入っているのだと思いますので、こんな風に小さなポーチ1つに必要なものがまとまる人というのはかなりミニマムな人です。

ただ、何も製造しないよりも、こうして作ってみるとカードだけを持ち歩くミニミニバッグとしては何か1つのご提案になるかもしれません。

あとがき

ひっくり返しをしない組み立て式の構造であるこのたびのような作り方は、私がひっくり返しに限界を感じたことから考案した作り方です。

ひっくり返すやり方のその後を想像しにくく、頭の中に出来上がり構造の展開図が浮かびにくいことと、そういった想像が苦手であった私ならではの悩みでした。

少し革を使った製作に作りが似るかもしれませんが、縫い代を気にせずに組み立てるという単純明快な構造。

しかも縫い代が隠れているようにするには、先に縫い代を隠した表地と裏地の合体のプレートを作っておくことだと考えたのです。

その結果、ファスナー仕様において心配されるファスナーへの負担などは解消されたかと思いますが、プレート自体が、裏地の色によっては、表地の隙間からカラーがのぞくという事態になっています。

果たしてこの構造が、邪道なのか、カラーが見えることで、線が1つ出来上がりデザインになっていくのか、みっともないから隠した方が良いのかなどは、まだ反応が得られていません。

このことについてのどうこうのお話はまだ聞けておりませんが、ただ、「新しい」ということだけは感じていただけるのかもしれません。