そこにあるだけでいい、シャーリングタオル地で高級感が生まれ、更に柔らかな大地に咲くお花の景色のような優し気な巾着袋【1082】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

過去の生地のストックを一掃する企画としまして、「インテリア収納袋」を大・中・小と製作しています。

このたびは「小」というサイズですが、これでもたっぷり感があるサイズですので使い道のポテンシャルは高いものになります。

素材は「シャーリングタオル」という名のパイルカットのタオル地で、ループタイプと違った少しエレガントなタイプのタオル地です。

タオル地は過去にも複数製作してまいりましたが出来上がりがふんわりして優しい雰囲気に仕上がるところが特徴です。

そのようなふんわり感は巾着袋には向いた素材だと考えます。

この素材の素敵さをたっぷり活かしたような雰囲気が演出できればと思います。

スポーツシーンのアクティブなイメージのタオル地をエレガントに演出、優しい風景画のような世界観を巾着袋1つで作ってみる

インテリア収納袋(小):<サイズ>縦22cmx横19/34cmxマチ15cm。

思わずそっと触りたくなるようなソフトな雰囲気が演出できました。

<表地:ベージュ>シャーリングタオル、綿/100%、日本製。

表には、無地に華を添えるという意味で、巻き薔薇を3個縫い付け。縦に行って帰ってくる二重縫いです。

<裏地>生地名不明(ブロード)、綿/100%、原産国不明。

裏地には、表地と真逆の濃いめであるブラウンベースのマルチカラー小花柄生地をチョイス。

この優し気なお花もタオル地にマッチ。黒ベースよりも茶色ベースはかなり極端に柔らかい印象になります。

このサイズ感、縦横が20cmに近く、マチが15cmあるというたっぷり感は是非ご参考にどうぞ。

救急箱みたいな入れ物として、何かのストックにも複数が活躍するサイズです。

全体的には寸法が小さめでも、マチが15cmというたっぷりさは、最終的に「機能」になっていくのです。

あとがき

自身の得意とする部分は、ハンドメイドバッグ製作でもレンタルジュエリーでも共通の「コーデ」です。

複数を組み合わせることが非常に楽しく得意なのです。

取柄のない中、何とか見つかった自身独自の取柄ですので、今後も大切にしていきたいのです。

そして、お役にも立てるようにどんどんそのアイデアなるものをご紹介し、組み合わせて出来上がる新たな美しさのようなものを今後も発見していきたいと思っております(^-^)。

こんなに素敵なフラワープリントが「商業利用可能」、生地メーカー様の寛大な姿勢に感謝し、思い切ってめいっぱい柄が広がる巾着袋を作った【1080】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2022年の大きな目標としまして、ストック生地を一掃するということを、製作による消化のみならずこの下半期では「生地売り」も行いました。

そこから得られることも多く、新しいことをやってみて本当に良かったと思ったものです。

このたびは、元々計画していましたバッグ製作をして消化する回です。

可愛らしい黒ベースのマルチフラワーの生地を使った「インテリア収納袋」の製作です。

商業利用がOKの生地が多い「コスモテキスタイル」様の生地は使いやすい、著作権を行使し過ぎないその方針に感謝と共感

これまで「かわいいな♪」と思う第一印象と共に利用させていただいた中で、「コスモテキスタイル」様のプリント柄の可愛さは大変印象的でした。

以前に、メールでお問合せをし、その該当生地の商業利用がOKかどうかをお聞きした時に、「一部のキャラクター性のある動物や人物など以外はほぼOK」のようでした。

その時のお返事メールが保管してあり、「コスモテキスタイル」様の生地の使用の際に見直しています。

<表地>綿60ローン生地(リトルガーデン)、綿/100%、日本製。
<裏地>エステルサテン、ポリエステル/100%、日本製。
表地のマルチカラーの中の際立つ紅色に合わせたワイン色の裏地をチョイス。

結局は、「著作権の行使をし過ぎない」という姿勢は、長い目で見た生地の広がりと知名度、そして「信用」を得るのではないかと思うのです。

<インテリア収納袋:中>縦36cmx横28/46cmxマチ20cm。

接着芯は全面に表地も裏地もしっかり貼っていますが、やはり「袋」というアイテムの領域だと思います、非常に柔らかい出来上がりです。

バランスの良さは、丸いかわいらしさがあるフラワーが原色に近いカラーで際立つその背景が黒だということ。

いかにもセンスの良さを感じるカラーコーデです。

巾着袋はふっくらして丸みがありますので、フラワーの丸みあるデザインとの相性が大変良かったと思います。

その他の案は黒無地の表地に対して裏地に使うことですが、「まずはこれを表地に使わない手はない」と思い切って見せる形になりました。

あとがき

当ブログ記事は最初の投稿の2022.09.09からおよそ2年後の2024.09.19にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルそのものから考え直しをしてここまで綴り直してまいりました。

現在の2024年では、その後の考え方や方針の変化で、表地にこの花柄を使うよりも、裏地にダイヤキルトをかけて使っていくでしょう。

このように2年の間に製作の方向も随分変わってきました。

この時は、短い時間で生地在庫を消化する企画でしたので巾着袋でしたが、2024年現在では、時間をかけてでも良質な品物をより追求するようになりました。

とはいえ、デザインは複雑過ぎない巾着袋の延長のナップサック型。

この巾着袋の一連の製作の中からナップサック型へと進んでいきましたので、この時の2022年の巾着袋連続製作は、意味ある軌跡であったと2024年から振り返って思うのです(^-^)。

ラメ生地を衣装生地の分野で括らずにバッグに利用してみた、他分野の生地にも目を向けてみることで生まれた個性や主張【1079】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

生地屋様の衣装のコーナーが明るくて楽しいと足を運ぶようになった時期がありました。

凹凸感があるという意味では、舞台向けのお衣装はその立体感をもって表現することも多く、でこぼこした面白い生地が見つかることがありました。

遡ること2020年頭に購入しこれまで保管してきたラメストライプ素材で巾着袋の中サイズをこのたび製作。

赤味のマルチカラーを軽すぎないようにと裏地に重めのブロンズカラーを組み合わせたところも是非ご覧いただければと思います。

赤味のマルチカラーの表地にバランスよく重厚感も感じるブロンズが裏地、完成品を眺めながらインテリアに佇む様子をイメージした

<インテリア収納袋:中>サイズは、縦38cmx横28/46cmxマチ20cm。

撮影時に中身には、あんこを入れています。

中くらいのサイズのお品ですが、結構見方によっては大きめとも言えます。

表地:ラメシャー、ナイロン/65%、ポリエステル/35%、日本製。「大塚屋」様で購入。

製作時にこのガサガサ素材がアイロンで折り曲げやすく線も付けやすいのです。

つまりラメ生地が使われている生地は意外に作業がしやすいということになります。

面白い発見でした。

裏地:ブラウン撥水サテン、ナイロン/100%、日本製。内部に撥水生地は素晴らしい機能のバッグになります。

厚みもあり、こちらも大変縫いやすい生地。

ゴールド色の生地は意外とありますが、丈夫で落ち着いた雰囲気のこのたびの撥水生地は非常に感じが良かったです。

大阪の生地屋様「カワイ繊維」様の人気素材のようでした、こちらは2021年頭の購入でした。

撥水生地に特化したお品揃えのきっかけで知ることになり、良いお品揃えの生地屋様です。

厚みに関しては、ストライプマルチカラーの生地の方が断然薄手なのですが、こちらを表に持ってきたところがインテリア向けであるからでした。

表地が明るめなので、茶色寄りの落ち着いたブロンズ生地がバランスをとってくれました。

せっかくのお衣装生地で作ったので、お衣装を入れるための袋でも良いかと思いました。

その他、お着替え入れ・温泉袋などにもご利用できそうだということになります。

あとがき

内部がツルツルした生地であることをうまく利用、出し入れの多いシーンにもストレスなく活躍してくれそうなイメージが浮かびます。

小さい巾着袋よりも大きい容量の方が使い道の可能性が広がるのは当然、1点だけ機能をしっかり果たしてくれる優れたものを作る目標での製作には「真心」なるものが入り込むのではないかと。

イメージを巡らせながら、「果たしてその通りに使ってもらえるのか、はたまた、新しいアイデアのフィードバックがいただけるのか」などと、ユーザー様のことを考えながら製作するのです。

少なくとも製造する時点で製造者本人が可能性を想像できるほどの企画をしなければなりません(^-^)。

片面ハトメ(アイレットカン)は本当はレザーだけの附属品だったはず、生地に使ってしまうことで持っているべき「寿命の存在の心得」【1073】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで多くのパーツの打ち込みをトライしてみました。

穴のあいたハトメ(鳩の目みたいな様相だからの名前のようです)・ホック釦・ベルトの穴・バッグのヒネリ錠・バッグの差し込み錠などです。

その中で1つ、片面ハトメの失敗しない打ち方のコツの部分をご紹介したいと思います。

打ち方の様子などは、工房でプロの方が打つ様子をYouTube動画に投稿されていますので、イメージが湧きやすいかもしれません。

ただ、あの方たちは長年こういったものを取り扱ってきて、成功する確率がとても高いので、初めて取り扱ったり不慣れだったりする人が同じようにうまくいかないこともあります。

それは、細かいコツがたくさんあって、それがどれもきちんとクリアできた時に1つの成功があるからだと思います。

たくさん失敗してコツをつかんでいくとは言われていますが、古い職人気質な世界のように、あえて遠回りしながら長年かけて覚えていくというようなものでは決してないと思います。

できれば遠回りなどわざわざしない方が効率が良いに決まっています。

躓きやすい箇所は知る者が事お伝えし、以前よりも発展する方向に向かう動きを作ってあげるのが後世に対する先代なる者の役割りではないかと思うのです。

ここで失敗を多くしてきた自身がその経験を活かしてお伝えするコツを知っておかれることで、同じ場面は最初からクリアできる確率が高まります。

そうした時に、自身の過去の多くの無駄が活きるというものです。

ということで、片面ハトメを打ち込む際の自身からのアウトプットとして注意点がいくつかありましたので、ご紹介したいと思います。

これだけは必ず徹底しないとうまく綺麗にカシメられないというポイントや注意点x4つを実際に生地に打ち込んだ体験をした者がお伝えします

片面ハトメ(アイレットカン/アイレットリング):外形22mm、内径12mmのサイズ。

今、ゴム板の上にパーツを載せていますが、ゴム板の下は新聞紙の1-2枚です。

汚れを防ぐためだけなので、新聞紙さえ必要ないこともあります。

一番下は、平らなコンクリートとか、分厚い木の板がマスト。

とにかく水平な状態の上に水平なこのゴム板(ゴムといってもカチコチに固まったもの)を置いて行います。

ということで、最初のポイントは、

①平らなコンクリートや分厚い木の台の上で行う(下にクッション性のある防音マットや玄関マットなどは敷いてはいけません。敷くとずれて支障をきたします)。

ということになります。

片面ハトメ(外形22mm・内径12mm)を打つ道具一式・・・これらを使って作業します。

2点目の注意点は、打つ時の角度や目線です。まっすぐ上から打つのが均等に力がかかります。

このようにポンチと金づちでくり抜いた穴に商品の表側から裏側に向かって凸を突き出します。

そして、ワッシャーを溝を下に、膨らんだ方を天に向けてかぶせます。

この状態でドーナツ型を下側に敷き、棒付きの円盤型をこちら面の上に当てて、金づちでたたいていくのです。
この時の人間の姿勢が、真上からストレートに打つということがポイントです。

斜めからだと、割れたりひびが入ってきますので、その場合は、気づいた時点で即、外すことです。外さず進めてしまってももう亀裂は深まるばかりです。

ということで、

②真上からストレートに打ち込む(斜めからだとひび割れや亀裂が入り失敗となります)。

次は3つ目のポイントです。

③打つ時の最初の3回ほどは力を抜いて調整のための打ち込み、残りの4-5回が本格的な打ち込みとたたきの前半と後半を分ける。

とても大切なポイントです。最初から力を入れて打ち付けると失敗しやすいです。

3回の優しい力の入れ具合の意味は、しっかりと打つべき位置の調整の固定ということなのです。

最後4つ目のポイントです。

④表の膨らんだパーツの隙間を横から確認。程よく生地とくっついていればOK。回数打ちすぎると、生地に食い込んだりして、生地にキズを付けてしまうので、程好い生地との重なり具合を確認して終えます。

まだ隙間があれば、1-2回打って追加。激しくやり過ぎは禁物です。

出来上がりの表からの様子。

最終的な結論、ここまで気を付けてやって成功したら永久の物なのか。。いいえ寿命のあるものに変わりはない選択を最初にしてしまっている

さて、ここからは自身の考え方になります。

ここまでコツをしっかり把握しながら、きちんと打ち込んで商品になり、その永続性ですが、途中で使用の際に外れてくることが予想されます。

ここまでとことんやるだけのことを100%やってもそうなるのです。

それが、こういったパーツすべての運命であり、「カシメる」ということが、いかに頼りない永遠のものではないかということを外れたときに実感するのだと思います。

本革だとまだカシメる力は長持ちするかと思いますし、そもそもこのパーツはレザー用のものなのです。

革が密度が高いので、ぐいっと食い込む力がその永続性を実現するのでしょうが、生地は革に比べて隙間の多い密度なのです。

あとがき

よく考えてみてくださいませ。

永久的ではないパーツをわざわざ設置することで、そのパーツ含むお品物全体が永久的ではない品物になるのです。

そのようなパーツを使用しない同じ品物との「コスパ」「良質さ」の大きな「差」をこの選択1つで最初から選んでしまうことになるのです。

生地屋様からの教えだったこと、カーブを含むバッグの縁を覆うラッピング/パイピングの出来上がり幅は7mm程度が一番作業しやすく瀟洒【1069】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作活動を開始したのが2007年頃。

その後難しいデザインの製作にも挑戦していきました。

そのような中で、随分飛びぬけた挑戦ではあったのですが、バッグの縁をラッピングするという訓練をしていた期間が結構長くありました。

バッグの縁のラッピング:難易度が高すぎて外側に施すことはその後とりやめましたが、この時の訓練は貴重。

この写真は、2018年製のボストンバッグです。

結果的には、あまりにも困難な成功率の低い作業ということでデザインや仕様そのものを変えていく決断に行き着きました。

とはいえ、その後のラッピングの場面では、あの時の過去の訓練が非常に役に立ちました。

そして、パイピングの幅のメソッドなるものも生まれましたので、ここでご紹介したいと思います。

一重仕立てのデニムや帆布のごわついた生地で作るバッグの縁に対して美しく仕上がる7mm程度の出来上がり幅としてご紹介致します。

シミュレーション①:巾35mmからのスタートで観音開き折り。紙では3.5cm幅を4等分で8mm強。
シミュレーション②:布で単独に作ってみたラッピングテープ、すっきりとした幅の仕上がりと感じます。

1cmではカーブは到底こなせない、7mmの縫い代の地縫いで始めていく、カーブを含む7mm程度仕上がりのバッグの縁のラッピング

計算とは矛盾がありますが、実際は生地の厚みがあるところへ覆っていきます。

よって、厚みが1-2mm加わるので、生地がもっていかれるのでかえって現実的な型紙なのです。

ただ1cmには決して満たない7mmという控え目な縫い代が非常に重要。

そのために地縫いをしっかりと7mm、もしくは6mm程度でやっておくのです。

ラッピングする厚みも限界があるわけで、ミルフィーユのような重なりには向かないものです。

こんな微妙な条件もあり、バッグの縁かがりのラッピングは結構高度な技術です。

下記のような考え方はよくないのでくれぐれもお気を付け下さいませ↓。

1cmではラッピング布に皺が寄ったりなどの失敗があります。過去に何度もしわが寄ったり汚く仕上がったりして失敗し、研究済みです。

安定して作業できそうな1cmですが、そういったイメージとは違い実際は綺麗にできない幅ということになるのです。

特に丸底バッグなどのラッピングなどには、布の裁断もバイヤス(45度向き)で行うのがマスト。

これをストレートでやってしまうと、また別の融通の利かなさの問題が発生しますので、ある程度伸び縮みがあり、作業しやすいバイヤスが結果として美しく仕上がっていきます。

ストレートの部分のラッピングはコストがかからないようにストレート裁断で行うこともありますが、ストレートの部分であってもバイヤス裁断の方がラッピングしやすいと感じました。

実際に厚みあるデニムの底のラッピングをナイロン/100%生地でほどこした時の写真です↓。

6mm程度で仕上がったデニムの底のラッピング:7mm程度なので6mmも範囲。訓練の結果こんな感じに。。
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前面と後ろ面両方にステッチが貫通していなければなりません。この6-7mm仕上げが極限ではないでしょうか。

この時もラッピングを突然するということは決してしていません。

ロックミシンの5mm程度の幅を利用し、その5mmくらいをまずは2重縫いの地縫い。

もう1mm程度余分のラッピング布がその地縫いステッチを隠してくれるのです。

あとがき

この度のノウハウは、10年以上も前に人からの教えが根底にあったことです。

やはり、人から人へその手法やポイントを伝えていくことが、長い年月を経た未来に役立つことの1つの例です。

教えて下さった生地屋様のオーナー様には感謝致します<m(__)m>。

そんなことを受け継いで、美しくバッグを作りたい方へ、今度は自身がお伝えする役割の番だと思うのです(^-^)。

難関を突破したい、樹脂ハンマーで優しくつぶして成し遂げる11オンスデニムの四つ折り同士の縫い合わせの成功策【1065】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

前回の【1064】の記事では、デニムなどの緻密な硬い織りの生地がさらにミシン製作の時に重なって、ミシンで縫い付ける際には難関箇所となる場面をご紹介。

クリアの仕方の1つとして、事前にミシン針で空縫いをして穴を開けておき、2度目に糸付きで縫っていくという策を究極のケース限定として【1064】ではご紹介したのでした。

今度はもう1つの策を引き続いてご紹介したいと思います。

実は、【1064】でもミシンの押さえを降ろすことで少しやっていたとも言えるのですが、対象の箇所をハンマーでたたいてあらかじめ平たくつぶしておくという策です。

折り伏せ縫いと三つ折りが重なるジーンズの裾上げでも必ず登場する箇所でありますので、お役に立てるかもしれません、是非ご一読どうぞ(^-^)。

金づちよりも優しい感触の樹脂ハンマーを使ってみた生地の重なりの「つぶしが効いた」瞬間

分厚いデニム生地を観音開きの四つ折りで(4枚が重なる)、ジグザグステッチをしました。
こうして見てみるといかに厚みがあるかが分かります。家庭用ミシンでは厳しく、職業用ミシンベースの作業。
まずはアイロンで熱を加えることで、柔らかくして曲げて、熱がホットな内に作業してしまいますことも1つの策。
曲げたわの部分の先端付近を優しくこの「樹脂ハンマー」で8回ほどたたきます。布との相性はソフトで◎。
樹脂ハンマーでやさしく8回ほど輪の部分をたたきました。端から端まで均等に。。
アイロン+樹脂ハンマーでわの先端がかなりつぶれて厚みが解消されました。ここで、ステッチをかけます。
わの部分を縫います。
はい、出来上がりです。糸目も飛ばず、糸も切れませんでした。糸はスパンの60番。デニムは11ozです。

あとがき

このハンマーでたたくコツはおそらくいろんなリフォーム屋様で使われているはずです。

せっかく丈夫に作ろうと頑丈に仕立てたのに、逆風として難関の縫いとなることは数多く経験してまいりました。

樹脂ハンマーの他には、「木槌:きづち」が使われることが多いと思います。

こんなに大変だったら、ジーンズも仕様を変えたらよいではないかと思われるかもしれません。

しかし、折り伏せ縫いこそジーンズの「証」であり伝統的な丈夫さを追求した作業着ならではの「デザイン」であり「機能」なのです。

この、後の困難を伴うことをあえてデザインに配した別の目的に注目しますと、お品物が作られたその細部の「理由」や「哲学」が見えてくるはずです。

反対に、そのような理由が到底見つからないものは、まだまだ追求が甘い未熟なお品物であると言えるのです。

職業用ミシンでも限界の難関箇所、厚みが重なる縫い付けを可能にするためにトライ、ミシン針での跡付け作業を伴う関門突破【1064】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグをこれまでたくさん製作してきました。

その中で、丈夫な良いお品を作ろうとすると必ず出てくるのが、「難関箇所」です。

強度を追求しようとする場合、必ずどこかでこの部分が存在してしまうのではないかと。

このたびは、生地の厚みからミシンが重くて糸が切れたり、糸目が飛んだりと苦労した場面を振り返りながら、ピンチの場面でお役に立てるかもしれない工夫を実際の成功体験をもってお伝えしたいと思います。

くれぐれも、最初の計画こそ、ゆったりと落ち着いて製作できる作り易さを追求した状態が一番に望ましいです。

それでも訓練の段階や新しい挑戦の最中に、ハプニングとして起こってしまった場合にのみということで頻繁に行うものではないことをくれぐれも心に留めておいて下さいませ。

きっかけは縫い直しの二度目の成功体験、ミシンの針で穴を開け生地がぺたんこになると二度目に縫えることがある

ハンドメイドバッグ製作では難関箇所の1つになります。接着芯が貼られ四つ折りが2つ重なった状態です。

まだ、上のスポーツメッシュという生地は、柔らかくしなやかなので、針が通りやすいです。

しかもメッシュなのであらかじめ穴も開いていたのです。

こうして、素材を工夫するというのが1つ手としてはあるのですが、どうしても硬めの厚い生地で作りたい場合には、当然ここが職業用ミシンの限界を感じるような厚みになります。

厚みと共に硬さも大いに影響しますので、厚くても針が通りやすいような粗い織り目の生地は大丈夫なこともあり、薄手でも針が通りにくいような緻密な織り目の生地もあるのです。

厚みがさらに重なるような箇所は、返し縫いもして頑丈に仕上げたい箇所でもあることに何ともジレンマを感じます。

返し縫いも向きそのものを帰りの時に正位置向きにあえてひっくり返す手もありますが、針がきちんと通るということとはあまり関係がような気がします。

そこで、下のような案です。

①上:糸を通さずに針だけでミシンを走らせる。②下:開けた針穴を意識しながら実際に糸を通して縫う。

そのまま難なく縫っていける場合は全く必要が無いことです、あくまで厚みが立体的に重なった場合のみです。

①のように、事前に針だけで空縫いのようなことをしておきます。

そうすると押さえによって地がならされぺたんこになることと、糸の通り道が作られて縫いやすくなります。

そして、②の通り糸を実際に通して縫うということです。

このやり方に気付いたのが、一度目に糸がプッツンと途中で切れて、ほどいてやり直した2度目にはうまくいくことがあったことからのヒントでした。

ただ、これも不可能な場合もありますので、数度やってもだめなら、その生地が限界を超えているということであきらめねばなりません。

何度もやり直しは、生地を傷めますので生地がかわいそうです。

まだ完成していない状態なので、生地を優しく扱ってあげることは製造者の心得です。

せっかくここまで作ってきてここであきらめたくないという場合に考える1つの策としてだけご検討いただければと思います。

絶対ということではないですので、可能性が0%ではない対策ということに他ならないということを背景に、何かの時に思い出してみて下さいませ。

あとがき

教科書には決して書かれていない、実体験からの特殊なコツ・やってみないと生まれてこなかった策などを今後もご紹介していけたらと思います。

実際に体験していく中で知ったことや、深みは貴重なものであり、共有していく方が全体の「文化」が育っていくと思うのです。

コツや技術が生まれることは、いかに幅広くチャレンジしたのか、挑戦する態勢でやってきたのかという失敗の豊富さの裏返しとも言えるでしょう(^-^)。

スーツ姿にぴったりのシックな黒ベースのストライプの巾着袋、その中身はほんのり甘い卵焼きとシンプルな旨味の効いた唐揚げだった【1058】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

実のところ、個人事業主開始当初の2018年最初の頃のバッグというのは、メンズテイストでスタートしています。

ただ、そんな垣根もその後崩壊、お好みの柄をお好みに選んでいけば良い、妙な縛りは必要ないのだと思い始めました。

このたびは、「パパ様のお弁当袋」とでもいうようなもので、ランチボックスが入るサイズの巾着袋をしっかりとした裏地付きで製作。

スーツ姿にちょんと持ってもマッチするようなきちんとした感じのテイストも入っていましてベースが黒。

楽しく明るい色で作った袋と真逆のテイストを出してみようと、大人が持つ巾着袋というイメージを入れてみたのでした。

表地に華やかなストライプ柄の方を、裏地には凹凸感だけ感じるサッカー生地のストライプ柄を使ってみた黒ベースがスーツに合うお弁当袋

左:<表地:黒>先染ストライプ、綿/100%、日本製 右:<裏地:黒>リップル無地、綿/100%、日本製。

綿/100%でありながら、綿らしさがあまり色濃く出ていない上品さがある2種の生地です。

これらをストライプ柄繋がりで同時に利用してみたのでした。

素敵ではないですか?ストライプ柄の中を開けると、また内側にも別のストライプ柄が歩調を合わせるように待っているのです♪。

ランチバッグの完成:<サイズ>縦22cmx横20/33cmxマチ15cm。ゆったりとしたサイズ感です。

中にはあんこは入れていません。

それでも、こうして、空気が入っているだけでしっかりとそびえ立ち、立体感をキープしてくれています。

表地と裏地にそれぞれ接着芯を貼った効果が出ました。

接着芯はかなりこういった立体構造に効果が出るものです。

たかが巾着袋などと考えずに、どこまでも巾着袋の素晴らしさ、可能性を持つ立派な巾着袋に作った方が製作した意味があります。

ひもは、黒の江戸打ちひも。そして、ループエンドは、各サイドに2個ずつの合計4個使用とリッチな作りです。
中をのぞくとこんな感じ。リップルの凹凸感が綺麗ですし、ふんわりとなるのも、この生地の特徴です。

要するに、「サッカー」「リップル」「フクレ」「風通」などの加工生地は、内部に空気が入っていると見ます。

そうしますと、繰り返しの柄のそれぞれに少しずつ入った空気のパワーがかなりのもので、全体に立体感や膨らみを演出してくれるのです。

空気の力を借りての演出ができるなんて、本当に素晴らしい生地だと思います。

あとがき

数多くのハンドメイド巾着袋がネットの写真にはあふれていて、どこで特徴が出るかという1つには、あまり利用されていないテイストというところで差別化をします。

そういう意味で、明るい色ばかりでかわいく作られていることが多い巾着袋の中では、特に珍しい巾着袋になったかもしれません。

こういったテイストの巾着袋が本当にお探しのお客様に届くことを願っています(^-^)。

ミシンを使ったハンドメイド製作における生地の裁ちばさみ、刃先が繊細である切れ味が美しいラインを裁断できるポイント【1057】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作する時に、裁断は最初の段階でとても重要です。

正確に裁断したいものであり、その切れ味や特徴は使ってみないと分からないもの。

優れた切れ味を見つけたらリピートという形になっていくものです。

カーブデザインを伴うエプロンやレジ袋では、美しいカーブラインこそがポイント。

手芸用マジックでカーブのラインをなぞって描いてから、型紙を外してカットするという方法が美しくカーブを裁断できるということも分かりました。

このたびは、何度もリピートさせていただいている楽天市場の、「ほんまもん」様の裁ちばさみとその後の「貝印」様のリーズナブルな裁ちばさみの切れ味をご紹介しながら、特にカーブラインを美しく裁断することの重要さをお伝えできればと思います。

先端のとがりだけではなく刃が薄く調整されている作りも切れ味に関係すると気づいた、コンパクトで重すぎないステンレス製裁ちばさみの選りすぐり

「ほんまもん」様の裁ちばさみ。:何度かリピートさせていただいきました。小ぶりで、とても使いやすいです。

以前に、こちらよりももっと大きな、どこか別のメーカー様の同じステンレスの裁ちばさみで思ったことは、先端部分が細かいカットが苦手のようだったということです。

よく刃先を見てみると、その使いにくかったハサミは、先端が厚みがあったのでした。

その一方で、この小ぶりな裁ちばさみば、先端が薄いので、とても融通が利きます。

刃の先というのは鋭利に尖っているだけではなくて、刃の厚みがうまく調整されている物ということになるのでは。。と思っています。

その後、リーズナブルな価格でありながら刃先が繊細で細かい部分もカットしやすいこちらへ移行。
老舗メーカー「貝印」様のお品物です。確かに上質さと厚みがあったこれまでのハサミは少し高価だったのです。

どちらも申し分のない質ではあるのですが、たくさんの生地をカットすると刃先が消耗してしまい、研ぐよりも新品購入をするスタイルです。

ただ、もったいないので、生地でダメになった後は、紙切り専用へ移行して十分使い続けることが可能、出来るだけ手放さずに永続的な使用を意識しています。

そう考えますと、同じくらいのレベルがある上の2種は、リーズナブルな後者に軍配が上がりました。

アパレルのプロフェッショナルなイメージの鉄ばさみについて

鉄ばさみを使っていると結構本格的でかっこいいですが、まず1つにとても危ないです。

重いので何かの事故では圧力がとてもかかり、怪我をしやすくなります。

その点では軽い方が安全です。

過去に勤務していました会社が生地の卸商であり、鉄ばさみで怪我をしている同僚を見た時に、鉄ばさみの危なさを感じました。

多くの生地を大量に裁断する場合の生地屋様などは鉄ばさみでなければ話にならないかもしれませんが、時には研ぐということをせねばなりません。

研ぐにはコストもかかりまして、以前に研ぎ屋様へ依頼した時にハサミ1点購入できるお値段だったのです。

あとがき

先日、ネットでレジ袋のカーブの部分に焦点を当ててハンドメイド製作の写真を拝見しましたところ、カーブが手書きっぽさが分かるお品もありました。

レジ袋などはカーブの美しさこそが重要な目線の行くところだと思いますので、カーブはコンパスを使った円の一部を利用した美しいデザインで。。

こういった細かい急カーブ部分にも融通が利く先端の裁ちばさみで美しく裁断することが出来上がった時に美しいラインになるかと思います。

コンパスは決して高額な道具ではありません。

正確にカットできるハサミを探し丁寧に裁断することは、製作がもうすでにここから始まっているということなのです(^-^)。

過去製作の裏面を使用したファンシーツイード生地、今度は表面を使用してビッグな巾着袋を製作の見た目の違いの比較【1052】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2時間程の時間を使いまして、裏地付きの巾着袋を製作しました。

インテリア巾着袋(中)というサイズで完成。

お着替えが入れられるようなゆったりとしたサイズ、ある意味大きい分類になるかもしれません。

過去に製作のトートバッグ製作の時にはあえて、裏面を使用し、柄が出過ぎないようにしていました。

というのも、パステルカラーが華やかな全体柄だったからで、あっさりとしてこちらも美しかったのです↓。

過去製作の同じ生地の裏面使い。ツイードの糸の出方が抑えられた裏面。背景のツヤは裏面ならではです。

その残りがこの度の巾着袋の製作で生地消化となりました。

このたびは、本来の表面を使って製作し、過去の見た感じとの比較に焦点を当ててみました。

ジャガードだけじゃなかった、ツイードも裏面と表面のどちらを使うかの選択で随分違った印象になる興味深い比較

生地そのもののパステルマルチカラーが感じが良くて素敵なのですが、更に表面・裏面のどちらを使うのかの使い方でも随分違った印象になることがこのたびの本来の表面での製作で分かりました。

<サイズ>縦35cmx横30/47cm×マチ20cm。ミドルサイズの(中)になります。美しいツイードです♪。

これまで見たファンシーツイードの中ではダントツに美しいものでした↓。

ファンシー、ポリエステル/35%、ビスコース/31%、アクリル/16%、綿/9%、ナイロン/9%、イタリア製。
<裏地:黒>先染めストライプベロアニット、ポリエステル/100%、日本製。
こんな感じで使用していない時は畳んで大切に収納可能。
ループエンドを付けたかったのですが、ゴールドがこの生地に合わないと判断。シルバー色がよくマッチします。

ループエンドはシルバーカラー待ちとなりました、全体が青味のマルチカラーには銀色が相性が良いのです。

反対に、暖色系の黄色やオレンジで成り立つマルチカラーには金色がマッチすることが多いです。

とはいえ、本来青味のパープルカラー中心なら、ゴールドが高貴に映えることもありますので、幅広い視点を持って附属品も選択していくと「センスの良い」バッグになっていくと思います。

あとがき

こうした比較ができたのも、実のところ長年製作を続けてきたこと、そして、最初の当ブログ記事の投稿の2022.07.21からおよそ2年後の2024.09.10にブログ記事の「手直し」でこの記事をタイトルから決め直しましたことがあります。

この活動で、離れた年月だった2019年製と2022年製の3年の差の製作品が興味深く比較ができました。

今から思えば、2022年完成時にもできたはずなのに、当時このアイデアが浮かばなかったことを、現在の2024年のブログ手直し活動でフォローできた成果だと思います。

こうして、過去の記事も、またとない生地で製作したバッグであることから記録に残したいということで消さずに残しています。

こうしてブログを「リライト」することでいつまでもご参考になるような内容になればと時々見直していきます(^-^)。