横に本体が並ばない生地幅のエコバッグの裁断、縦に並べ余った横の隙間で長いベルトパーツ、底ベルトは本来の横向きですべてまとまった【1213】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在研究製作中のエコバッグ、その名も「切餅:きりもち」は、角々しい四角いスタイルが特徴です。

縦長のパーツが非常に多く、このたび、柄物で製作するにあたって、あることに気づきます。

それは、もとは長い取っ手兼支柱の150cm以上もの長さを要する長いパーツ。

縦取りでは1.5m以上もの用尺を要するコスパが悪い配置になる為、横裁断をししていましたこれまで。

しかし、そう工夫しても、結局は選ぶ生地幅が限られ、むしろ作りにくいデザインになってしまうことから、長いベルトパーツに2つのハギ目を作り、3パーツに分解したものへ仕様変更。

それに伴い、生地幅がシングルの狭い幅にもすべて対応できるようになったのです。

ただ、横が60cmある本体のパーツは横に2枚並ばないのです。

最初はこれに対しがっかりしたものでしたが、結果は素晴らしいまとまりとなった結末。

そんな経緯を是非ご覧いただければと思います。

110cm巾では本体パーツは横には並ばないことから生まれた横の隙間の利用、長いベルトパーツの大半を縦向き裁断に配置したことですべてが正位置にまとまる

本体のパーツは110cmの生地に置いてみるとこんなイメージ、横に2枚を並べるには生地幅が不足します(▲50cm分くらい)。

よって、上下に並べることになり、この時点で縦の長さの2倍分(約1.1m)の用尺が決定。

残りのパーツをコスパ良く、右の隙間へ配置していきます。

そうしますと、結果は少しだけ余るだけでうまく裁断できました。

横が60cmある型紙なので、120cm巾以上の生地が見つかった時にやっと2枚横並びが実現できます。

しかし、その時に、今度は縦の長さが一番長いパーツである取っ手の70cmが追加され、縦に場所をとっていきます。

おそらくその場合に横向きに裁断することを選択するでしょう。

このことから、結局はこの度のシングル幅と呼ばれる110cm周辺の生地に対応した配置のように縦に2枚本体を並べて横の隙間で残りのベルトパーツを本来の望ましい地の目の向きで裁断した方が良いお品物ができます。

よく量産で選択される長いパーツの横向き裁断とも良い意味でご縁なく達成することができる配置アイデアが生まれました。

横ベルト2本:これは、地の目もこの向きであることが望ましいです。この向きで柄も正位置に映ります。
「すき間」の部分で残りの細いパーツを本来のあるべき地の目の向きですべて裁断できることが分かりました。

色々複雑な解説となってしまいましたが、まとめますと、110cm周辺の生地幅の選択でも用尺は型紙の縦の長さx2倍の1.1mで製作できるということです。

シングル巾の生地に起こる、本体が縦に並ぶことになる場合は、横にすき間ができます。

この隙間で実際にうまく配置できる方法は、「支柱」「取っ手」の2種のパーツに関しては縦向き裁断、「底ベルト」に関しては本来の横向き裁断で行けるということです。

柄物であっても望ましい本来の柄の向きが見事に正しい向きにすべて表れてくれるという素晴らしい結果をもたらしてくれました。

そもそも、長い一繋ぎであったベルトを分解した時点で、望ましい裁断の向きが完璧に実現できるところに向かったということになります。

これは大変素晴らしいことだと言えます。

あとがき

こんな感じで、バッグ1つのサイズさえも理由のあるサイズになっていくことがあります。

在庫も長期間携えねばならない量産の設定ではなくて、その都度必要な物だけを必要な分量使える工夫やアイデアも大切だと考えています。

量産の考え方は、全体の数で考えるコスパの良さなのでどうしても数量がたくさん必要であることが条件。

一方、1点物の考え方は、1点作るための配置が一番望ましい形の工夫であり、そのためには、自由にデザインさえも融通を利かせるということです。

私にできることは、そのような必要分を最低限作るためのご提案ということでしょう(^-^)。

カーキグリーン色のバッグを見て「ミリタリー系だ」という固定観念を覆したい、この色のもう1つのエレガントな側面の発見【1211】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

早速ながら、2023年の目標の1つ、メンズテイストでのハンドメイドバッグの製作を始めました。

まずは、同時に制作していきたい、「デジタルコンテンツ」の該当デザインでもある「切餅:きりもち」をメンズライクな生地で作ってみました。

今までの切餅は、たためることを重視して、柔らかめの生地が多かった、それがエコバッグらしさでした。

この度の生地は、たたむことも一応できますが、メインバッグにもなる可能性へと一歩を踏み出すような生地となります。

中に何も入れていなくても空間がキープされるような密に織られた硬い生地。

こうして、ユーザー様・製作者様共に引用し易い優れたデザインを目指していく活動に今後なっていきます。

では、この度のオリーブグリーンで出来上がったエコバッグをどうぞご覧下さいませ。

製作者側「どんな生地でも自由に選べる製作」・ユーザー側「好みの素材で作ってもらえる」という両方の立場の価値の追求の同時実現

1つ前の記事番号の【1210】では、生地幅がシングルのような狭い種類にもオールマイティーに対応できるような、ハギ目の入った長い支柱ベルトの仕様に変更しています。

その変更を取り入れた新たな製作で完成したこのたびの出来上がりは非常に重要な分岐点。

後に、デジタルコンテンツにまとめる時もこの新しい方の仕様でコンテンツを作ることができます。

急いでコンテンツ作りをしていたらこの変更を提示できなかったかと思いますと、まだまだ完成型ではなかったのです。

無下に急ぐもんじゃない、中途半端な状態で販売しなくて本当に良かったと胸を撫で下ろしております。

<サイズ>縦38cmx横36cmxマチ18cm。ハギ目を隠すカバーがワンポイントのようなデザイン性へ。
<使用生地:カーキグリーン>リップクロス、綿/100%、日本製。

中に何も入れていないけど浮いていますことは、生地のハリコシが現れていると言えます。

仕様変更の箇所:タブがアクセントになってデザイン性が生まれました。ハギ目はタブの下に綺麗に隠れます。
底面:底面は今まで通り、「底ベルト」が丈夫く取り付けてあります。おそらくこのような底のバッグはレア。

折りたためるサブバッグ使いや、引き出しの中にも収納可能なタイプであることも重視。

よって、底板は入れていません。

その代わり、持ち上げる役割の支柱を縦に、そして、底ベルトの横向きは不足の底面の強度を高めるために、と底板のような役割りをこの面の中に均等に実現しようとしたのです。

こうして見たときに、横向きのベルト2本がもう少し離れて、マチのど真ん中を貫くようにした方がバランスが良いと見ました。

そのことを考えずに、うっかり縫い代込みの状態の真ん中でやってしまっていたのです。

この改良点は美しく映るための重要な空間部分ですので、必ず修正していきたいと思います。

あとがき

このデザインは、どんな生地幅にも対応できること、そして支柱ベルト・底ベルトを別布にすることで、どんな厚みの生地にも対応というポテンシャルが生まれたのです。

ゴブラン織りなどの分厚い生地は、裏地を付けたタイプだと重なって縫えない事態があるので、そんな時の出番として一重仕立てが有効なのかもしれません。

ただ、ゴブランそのものでベルトは難しい、コントラストを利かせたおしゃれ度を高めながら別布で対応するバイカラーの組み合わせがイメージできます。

その結果、エコバッグがサブバッグの領域を超え、メインになるかもしれないのです(^-^)。

生地幅が足りないから長いベルトが一繋ぎで作れない、選択肢から外れてしまう素敵な生地を確実に支柱と取っ手に仕上げられるハギ目カバー【1210】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2023年は「メンズライクなテイストで。。」という目標をこの度の製作で着手していきたいと思います。

メンズアイテムというのは、はるか昔の軍服からの流れのデザインを継承しているパーツも多く、歴史が反映されているところに深みがあります。

不変的なトレンチコートは、元はメンズの軍服であった流れから取り入れられたデザイン。

素材に関しても綾の入った生地や軍服のカーキカラーなども当時の名残が今でも生きています。

その1つのミリタリー風である黄色がかったオリーブグリーン色の「リップクロス」という生地で「切餅」という角ばったデザインのエコバッグを製作し始めました。

このたびある1部分を改良、これまで取っ手と支柱が一繋ぎであったことで生地幅の選択が限定されたことを取っ払い、自由な選択を得るのです。

そして、どんな生地幅であっても対応できる作りに、製造側・ユーザー様共に自由に選択できる可能性を無限に広げていこうと思います。

 デメリットをカバーするだけでは「保守的」な機能に過ぎない、更にデザイン性も同時に高めたことで「おしゃれ度」という価値を追加の「ハギ目カバー」

今までは、こんな仕様でした。

過去に製作の「切餅」:取っ手と支柱が一繋ぎ。生地幅150cmを見つけることすら大変、多くがカーテン地。

それをこのように変えていきました↓。

見かけはボックス状のステッチがタブで覆われただけのイメージですすが、その下はハギ目が隠されています。

ハギ目を左右共作ることで、逆Uの字の長い支柱が3パーツで成り立つことになるのです。

取っ手の型紙が70cm(縫い代込み)・支柱の型紙が45cm(縫い代込み)です。

一続きの場合からかなりの変化になりました。

そして、取っ手/支柱という兼用の型紙であったのが、きっぱり取っ手用の型紙と支柱の型紙に分かれました。

支柱の45cmの方は全部で4枚パーツ必要、効率の良い配置に横に2枚並べても90cmですので、シングル巾の狭い生地にも十分対応できるのです。

ただ、ハギ目というのは、わざわざ作るものではないと思っています。

やはり断然元の一続きの方が丈夫ですので、どうしてもそうならざるを得なかったという背景こそが重要なのです。

見えてはいませんが、支柱の4本ステッチのターンの部分はハギ目を何度か通るという仕様です。

やはりそのままでは、美しくはありません。

そこで、以前ファスナータブで使用していた作りと同じ折り方で、縫い代を包み込んだ折り方をして正方形のタブを縫い付けます。

これは、ハギ目が見えないよう「ブラインド:隠し」の意味を込めたカバーであり、ワンポイントのデザインにもなったものです。

ハギ目があるというデメリットをさらなるデザイン性で目線がタブに行くことでポイントになり、保守的な部分だけではなく攻めた部分もあるというパーツになりました。

このタブが四角である理由は本体の角ばったデザインに調子を合わせているのです。。まるでハーモニーを奏でるように♪。

あとがき

次回の投稿では、完成の様子がご紹介できると思います。

製作していて、ハリコシ十分なメンズライクな生地だと感じました。

薄手の上品なエレガントな生地に比べてこうした硬くて厚めの生地はミシンの縫い目1つ1つもミシンの音がはっきりしていて、針目がクリアです。

こんな感じでメンズライクに着手し始めることができて良かったです。

そして、生地幅が広幅限定で限られた生地でしかできないようなバッグがどんな生地巾でも作れるように改良できたことがとても大きな成果。

この「切餅」はデジタルコンテンツにまとめるデザインですので、じっくりと作り方の技術を身に付けたい方向けに応援するような活動もしていきます(^-^)。

生地をコスパ良く使うためには良質さをキープしながら実現可能、地の目に逆らった横取り裁断可能なパーツ「ベルト」「ポケットの袋布」【1201】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

生地は製造された直後からは、「原反:げんたん」と呼ばれる紙製の長い筒棒に巻かれ保管されます。

生地屋様には、原反の状態でお店に並んでいることがほとんどです。

ネット販売でも、原反の写真が入ったショットも写されています。

まず、原反で見る、生地の地の目のお話を先に致しまして、生地を材料に製作するケースの大切な「基本」を解釈する際にご参考にどうぞ↓。

「原反:げんたん」がアパレル業界用語。多種の製造分野における位置付けとしては「反物:たんもの」とも。

巻いてある生地を開いていきますとこんな風に見ることができます。

「人」では、人間が「天地の向き」に立った時にこの矢印の方向が「縦」で、顔に耳が両サイドに付いています。

原反も人間の配置と同じで耳が左右に位置するという見方、矢印が生地の地の目で、縦方向に当たるのです。

経糸(たていと)と、緯糸(よこいと)の紡ぎ構造で成り立ったアイテムが生地であり、生地の耳は細かく穴が開いた少し違う様相をした端っこの部分です。

あのほつれない分厚い耳の部分は安定していて少し厚みが感じられます。

そして、縦向きの性質としては、生地を引っ張ると硬いこと、横向きは生地を引っ張ると少し伸びます。

これは織物であってもこの特徴があることがこの度の重要ポイントになりますので、ここでお伝えしておきたいと思いました。

基本的には地の目通りに裁断が望ましいが、コスパの良い型入れ(マーキング)も大切、本来の地の目に逆らった横取り裁断が可能な2パーツ「ショルダー」「袋布」

生地にも無地やプリントやジャガード等いろいろな種類がありますが、基本的な糸の重なりの構造は縦向きが正しい向きとして製造されています。

プリントが分かりやすいですが、天地があるような木や木の実が入ったボタニカルな柄は、絵画と同じように、木の幹が下側で葉っぱやお花が上の方という「向き」を持ったものです。

プリント柄も使いやすいように、あえて、向きが上下どちらでも可能に配慮されているタイプも多いですが、縦と横に関しては、必ず向きが必ずあるということです。

そうしますと、地の目に沿う裁断こそが本当の意味で美しく作り上げられるということです。

こうして、地の目を意識して型紙を配置していくわけですが、そうもいかないことも出てきます。

例えば、限られた最終の裁断スペースで、「このパーツの向きさえ変えれば上手くおさまる」などの状況があることもあります。

そして、これまで多くの裁断をし、多くのバッグを作ってきた経験から次の2パーツに関しては、特に本来の縦向きではなくて、横向きに裁断した方がコスパが良く、生地をエコノミーに利用できることが多い例になります↓。

①長いショルダーパーツ:100cm以上のようなリュックや取っ手を含む長い支柱などは横向きで裁ちます。

本来なら、ショルダーや支柱を含む取っ手などは、縦向きに出来上がりますので、縦に2本並べて裁断するのですが、長いものは、生地の巾(横の長さ)を利用した方が効率的です。

これをなんとしてでも縦で配置すると、その残りの生地の使い道の配分が悩みの種になるのです。

ショルダーは、力のかかるパーツなので縦向きの方が良いのではないか。。ということに関しては、その後の対策があります↓。

横向きで伸びる方で裁断したというデメリットをカバーする、その後の、接着芯全面貼りがまず1つ。

続いては、観音開き折りに仕上げる厚みの増加、更に仕上げのステッチの本数が豊富であることでベルトがしっかりとしたものに仕上がり、「向き」が本来の方向ではないというデメリットをはるかに超越していくのです。

よって、裁断の向きのデメリットはその後の製作面での工夫で十分フォローできるものだと考えています。

②ポケットの袋布パーツ:セットのフラップは正向きで配置していますが、袋布パーツは本来縦で「わ」。

ポケットの袋布も、「わ」で作っていますので、縦に長いのです。

意外にこのポケットの袋パーツが面積を要するものだということが分かっていまして、それでもゆったりとした容量のポケットを作りたいことから、横向きに配置するとコスパが上がります。

ポケットの袋は無地であれば、横向きに裁断したことで何か問題が起きるのかというと「大丈夫である」とお伝えしておきます。

このように、横向き裁断可能な上述の①と②の2例は、実際に取り入れている方法でありまして、特に1つ目の細長いショルダーパーツは毎回です。

ポケットの袋布は、それに比べたら滅多にはないですが、こういった場面が過去に何度か出てきました。

では、すべてのパーツに対して向きを無視した場合どうなるのか。。当然ながら良質なお品にならないと思います。

それほど、生地の地の目が感じさせる整った「風合い」も重要なのです。

まとめますと、基本的には地の目向きで裁断が良質なお品を作ることは正しい解釈です。

ただし、隠れた部分や、その後のフォロー作業が効く場合であれば、縦に長いパーツは横向き裁断をしても問題ないということです。

あとがき

接着芯も、裁断した生地の向きにそろえた接着芯の地の目で馴染ませることが望ましいです。

柄がパッと華やかなタイプに依存し過ぎた製作は、なかなかこういったことを見落としがち、まっさらの無地や織柄が特徴あるものも含めた生地全体を常に俯瞰して見ることです。

本来のベーシックな部分の「原反」というところから生地という材料を利用させていただいているのだという見方、是非大切にして下さいませ(^-^)。

<リメイク図解>古着の柄や素材が気に入っていて手放すことに躊躇するケース、着用はしないが別の姿へ自主リメイクの準備だけしておく【1200】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今後、ますます環境に配慮した「サスティナブル」な行動が意識されていくと思います。

ここ何十年もの間、洋服は古着しか購入していない「古着ライフ」を送っていますが、古着購入も成功ばかりではありません。

ネットなどで見て決めたものが実際に手にした場合のギャップや、古着だと分かっていていったん受け入れたものの、デザインがどうもある時代の流行が強調され過ぎて、今そのまま着ることにためらうことがあるのです。

そこで、一度は入手した古着ではあるものの、今後は着用はしないアイテムを今一度見直し、その様相を変えて持続していくというご提案です。

確かにミシン技術も要しますので、どうぞ、ミシン1台をお持ちになることもご検討いかがでしょうか。

生地や素材だけを今後も活かして、別のものに作り変えていくいわゆる「自主リメイク」をします。

同時進行で実際に今行っていますホットな情報として裁断の粗裁ちと接着芯貼りをご紹介したいと思います。

リメイク・リフォームは、元のアパレルメーカー様の「著作権」「商標権」の侵害をせぬよう、あくまでも「商業利用は不可」であることを心得ることです。

「自分で使用する範囲のリメイク」ということでご理解いただければと思います。

そして、当記事に投稿する際にも実物写真を控えますので、「アイデアのみ」「図解のみ」の解説になることをご理解下さいませ<m(__)m>。

ブラウス・カバー・着物から継続の大変美しい柄だけを活かす、そのままにしておかないための一歩を踏み出した前準備段階の「粗裁ち」

素敵な柄の古着を大き目パーツで粗裁ちしておく:お洋服そのまま保管よりも一歩を踏み出している状態。

やはり、洋服も作られたままのデザインで残っていくことが一番良いのですが、実際そうはいかないものです。

そこで、一度購入したものを他の人にそのままのお洋服のまま転売しようとしてもなかなか受け入れられなかったケースに引用できると思います。

一度購入した古着を最後まで責任を持つという方向を選択する1例です。

まず、お洋服を四角に近い形で粗裁ちします。

そうして、そこへ接着芯を貼っておくのです。

素敵な絹/100%であるツヤのある素材の良さ、そして、そこにのせられた素敵な花柄を今後も継続して別の形で使っていく決心をして保管していたものです。

結構間が空いた今、その続きを次のステップとして作業したのです。

この後は、型紙に当てはめて小物を作って行くと思います。

もう一度お洋服にお仕立てだと、子供服など小さいものになるかもしれません。

袋物の技術しか持ち合わせていない私はバッグを選択。

そして、出来上がった小物が立派になれば、元のお洋服も違った形で活かされたという1つの成果が生まれます。

元のお洋服ありのままの姿で残ることは一番の理想ですが、お洋服には「流行」が付き物で現実そんな綺麗には片付かないものなのです。

究極、元のお品の「破片」でも残っていくことができるということでも十分ではないでしょうか。

あとがき

アパレルの過剰在庫問題は簡単には解決できない現状があります。

これまでの商業上の構造が余計な需要以上の供給を生んだ結果の姿ではないかと。

「必要最低限」ということがどれだけ素晴らしいことなのかを今一度アパレルには無関係とも言えないミシンを使った作業をする者として、今後も考えていきたいと思います。

一番誰でも可能なことは「古着ライフ」だと思うのですが、それでも失敗があり、間違った買い物をしてしまうことがあります。

そもそも買い物の仕方から研究して「成功・失敗」のはっきりとした区別も必要だと思っております。

<リメイク図解>よく出来ている非売品エコバッグでも足りない部分、その後のアレンジでエコバッグの領域をどんどん超えていく自主アレンジ例【1198】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

昨今、街中でよく見かけるお手持ちのバッグが、非売品であることも。。

特にブランド品のエコバッグはこれまたよくできているもので、メインバッグにもなるほどなのです。

ただ、そうはいってもやはり足りない部分があり、物足りなさがあることも多いのです。

このたびは、簡易な作りだからこそ、アレンジのポテンシャルを活かす方向のリメイク例を図解でご紹介。

時には解体しながらも、機能を追加した自己アレンジが可能な非売品エコバッグ。

裏地・ポケット・留め具を付けた実作業の記録を図解中心に、その他の可能なリメイクアイデアをたっぷりと網羅したいと思います。

一重を裏地付きへ・ポケットの設置・取っ手のステッチ増加で機能や強度を高め「価値」が高まったエコバッグはメインバッグになる

キャンパス地なら裏地が付けば、外出用に持ち歩くには十分立派なバッグになるであろうということで裏地の設置をしました。

「わ」で裏地を取り付ける案:裁断する方法は生地が縦に十分余っている場合に有効。

バッグの実寸に対して、縦は2倍+縫い代上下分1.5cmx2を加えまして、横は実寸+縫い代1.5cmx2を加えます。

まずは、上下の1.5cmの縫い代をアイロンでしっかり折り、中表で「わ」を折ります。

先に上下をアイロンで折っておく理由は、その方が入り口の線が綺麗に出るからです。

その次に、左右の縫い代1.5cmずつにステッチをかけて、アイロンで割って表地に設置。

そして、口の周辺をトップから3mm程度で縫い閉じます。

「はぎ」で裏地を取り付ける案:生地がそれほどたくさんの面積を確保できない場合に有効。

実寸に対して四方をすべて1.5cm縫い代分足したのが1枚の型紙です。

こちらも、「わ」の案と同じで、先にトップをアイロンで折ってからスタート。

コの字に残りの部分を中表で縫い代1.5cmの箇所を縫い重ねます。

そして、アイロンで割って、内側にそのまま設置し、入り口周辺を3mm程度で縫い閉じます。

ステッチを取っ手に追加:2本のステッチを内部に追加し、全部で4本ステッチへ。一度取っ手を外します。
ポケットを追加:裏地の生地が余っていた場合の有効利用策も兼ねます。ポケット付けはほぼ全解体。

下に貼りますYouTube動画は、以上のご紹介にとどめましたが、実はまだまだ豊富に案があります↓。

・裏地を取り付ける時にショルダータブも取り付けてショルダーにする。

・裏地を取り付ける際に入り口にマジックテープを付ける。

・裏地を巾着型にアレンジしたデザインで取り付ける。

・入口にファスナーを設置する(ファスナーのサイド布は裏地で作る)。

・一度表地も一部縫い目を外し、ショルダータブを底にも付け、リュック仕様にする。

こんな風にアレンジしていくと、気が付けばお出かけ用に、場合によっては旅行用などとシーンが広がります。

エコバッグでもここまで生まれ変わることができるのです、サブ的な存在にとどまらずメインバッグになれるのです。

あとがき

このたびのご紹介は、非売品とは言え実際のブランド様が製造された商品。

「著作権の侵害」を軽はずみにせぬよう、しっかり順守するというスタイルで<リメイク図解>というサブタイトルを設け写真を掲載していません。

「リフォーム」のカテゴリーの生地の中でもこうした実物をどうしても写せないケースは、図解でお届けしています。

それでも、何とか各々がミシンを持たれてリメイクを楽しむことができるようにと考えたことです。

リメイクこそ物の継続使いの素晴らしい姿の1つになるのではないかと思いますが、「著作権」「商標権」も大切です。

個人使いの範囲でも改造を良しとしないスタンスのハイブランド様もあるようです。

本来は元のままで利用させていただくのが良いのですが、理由付きの場合は認めていただきたいものであり、使うには何か「不足の部分」があったこの度のケースの場合などにとどめることも片隅に。。

「個人事業主」のメリット、意思決定を自らの裁量で決め、実りの無い研究時期や発展のための地道な努力も縛りが無く集中できること【1195】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「起業から2年目までに知っておきたいお金の知識:元国税調査官/大村大次郎 著」を拝読。

まずは、何と言っても著者様の経歴。

「元国税調査官」様というのがド迫力です。

元は事業者を調査する立場にあった調査官であった目線を持ちながら、反対の事業者側の「節税のコツ」を教えてくれるのです。

もう、現在は現役ではないことで、過去のキャリアを活かしたコンサルティングや執筆業をされているからこそ、何でも教えてくれるのです。

ということで、この本の人気の秘訣は、

・申し分ないキャリアへの信頼

・実直な裏側の確かな説明

・対極の立場の人が書いた意外性の面白さ

こんなところが読まずにはいられない本になっていったと思います。

インボイス制度開始をきっかけに考えたい、何ら会社形態と変わらない本来あるべき姿はこれなのだと教えられたような「個人事業主」の甘えない姿勢

2023年3月からの申し込みで、2023年10月開始のインボイス制度。

これまで消費税を免除されていた小規模事業者様もいよいよ消費税を納税することになる選択が必須になってきます。

まだそれでも救済措置のような免除も残るようですが、今後発展していき、事業の実りを上げていけば必然的にこのインボイス制度の枠に入っていくことになります。

インボイスと聞くと、かつて貿易事業者への勤務の過去があり、どうしても輸入の際の金額の入った請求書の「INVOICE」を思い浮かべてしまいます。

輸出入の必須書類であった貿易のインボイスとは別の書類とはいえ、重なる意味合いは大いにあると思います。

ポイントになるところは、「適格請求書」というものが「請求書/納品書」にイコールである点。

ここへ、「インボイス登録番号」という2023年の3月以降申請時に税務署様から頂いた番号を掲載することで、今までの独自の「納品書」から「適格請求書」に生まれ変わるというニュアンス。

本当にうまくいくのか、という心配の1つとして、自分だけが関わることではなく、納品先様や仕入れ先様にも関係するということです。

請求書や納品書というのはお取引先あってのもの。

ということで、冒頭では、インボイス制度のお話をさせていただきましたが、このお話も本の中で触れられていました。

個人事業主で継続中ですが、この本で、法人というのは、個人事業主よりも事業以外の節税対策にも力を注がねばならないことを知りました。

それでも、法人の方が得であることもいくつかあり、特に規模が大きくなり事業が潤っていくと法人の方が有利であることも多くなっていくようです。

ですから、まずこの本を早めに読み、個人事業主のままでいるのか、法人化するのかの検討を慎重に判断したいところです。

気を付けたいのは、法人は業務が莫大に増えると思います、良い所だけをかいつまんで、法人化した方が信頼されるなどと安易に謳うものではないということです。

選択を誤らないためには、知識を持つという上で、ご一読をお勧めします。

あとがき

伝統ある老舗製造業様は当然会社形態であるわけで、上場などもされていると思います。

その一方でここ数年前にスタートしたばかりの小規模事業者が果たして会社形態をとるのかという点では、わずかながらも「個人事業主」のメリットの方を重視したいと思っています。

まだまだ実りのない努力し続ける現在においては、しっかりとした考え方と行きたい方向を定めるその期間を大切にしたいのです。

「誰でも0から始められる」とよく謳われるフレーズのその続きを自らが示し、しっかりとアウトプットできる時が来れば、もはや事業形態など二の次で良いとさえ思っています。

「会社の社長になったんだ」などとお高く留まるつもりは毛頭ありません。

心のままに実現して行けることの幸せを今後お伝えできることを夢に日々の目の前のことを「個人事業主」続行で、良い意味で自由にその日の精一杯の姿勢でやっていきたいと思っております(^-^)。

ポケットを後からバッグに追加したい時に。。共布製ストラップが真ん中に付いた安定感のある吊り下げ式のフラップポケットの設置【1186】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ほんの些細な場所であっても、バッグ製作において「失敗からの学び」は大きいものです。

また、「ただでは転ばない」という強い言葉も非常に共感できます。

現在製作中のパッチワークナップサックの途中にポケットを付けなければならなかったのですが、準備してあったにもかかわらず、縫い付け忘れてしまいました。

その後気付かず、裏地の返し口を縫い閉じてその後も進めていったかなり最終段階で気付いたのです。

せっかくなので、今までたどってきた作業はやり直さずに別の案を考えました。

それが「後付けポケット」です。

手持ちのブランドのバッグでファスナー使いのポーチが共布紐でサイド部分に挟み込んで縫い付けてありました。

ただ、固定位置にはなくただ繋がれていることのセキュリティー性と言った感じ。

実際の使い勝手としては、場所が移動するので少々ストレスがあったことです。

そこからは、心地を意識しながら全く別の考え方をしていきます。

確実に見つけやすい内部での使用、見栄えもスタイリッシュな外側での使用もできる真っすぐに吊り下げたモデルです。

斜めやフリースタイルでは見失いやすいことを解消、今度はまっすぐに吊り下がり安定的で確実に見つけやすいポケットを考案した

手持ちのブランドのバッグでは、ポーチの位置があまり定まっていない点が、紐でつながれていながら探しにくいものでした。

そして、よくねじれることもストレスの1つ。

そこで、じっくりと使い勝手の「心地」を重視したのです。

上からの真っすぐの吊り下げが位置が固定されてい見やすいです↓。

吊り下げ式ポケット:これだけで1つの商品みたいなポーチになっています。バッグの外付けも想像できるもの。

あまり見かけないユニークなタイプです。

そのしっかりした様相は、まずは接着芯を貼り、更に全パーツに全面にボンドでハード薄芯を貼ったからです。

この硬さにこそ高級感が生まれ、フラップの曲線も綺麗に出ています。

ハード薄芯を使用していないとふにゃふにゃで歪んだラインだったと思います。

もとは、フラップポケットで縫い付けるパーツをそのまま利用していますが、壁みたいな役割の新たな一周り広い背後の「わ」のパーツも利用しました。

上のひもはそれほど長いものではなくて、挟み込んで、上部を縫い付けます。

その縫い付ける位置はここを予定しています↓。

本来ポケットを縫い付ける位置とだいたい同じ位置に来るように紐の長さを設定。
巾着ひもホールのステッチに重ねて数度の返し縫いで、馴染むように縫い付けができる場所がここです。

これで、むしろ、素敵なデザインになるかもしれないということで、失敗をなんとかフォローしたのでした(^_^;)。

あとがき

こんなシンプルな作りのナップサックにこれ以上の工夫などあるわけがない。。

そう思ってきましたが、たまたまのこの度のミスが新しいアイデアをくれました。

条件の限られた中で、どうにかしてポケットを取り付けようと考案していったその結果は、むしろこのデザインが特徴のようなアイテムになったことに驚いています。

限られた条件・手段が豊富ではない・厳しい状況であるといったがんじがらめの中で何とか考案していくことで生まれたものの素晴らしさがあると思いました。

今後のハンドメイドバッグ製作では、考案背景ということは1つのポイントになると思います。

まずはそのエピソードやストーリーからして違ってきますので、なぜこのデザインが生まれたかなどを語る際にはこの「ドジ」な失敗経験が常に生きるのです。

ミスや失敗は苦い思い出ではありますが、冒頭のように、「失敗からの学び」や「ただでは転ばない」ということを常に心の中に持って今後も活動していきたいことを誓ったものです(^-^)。

使用生地の選択肢が倍増する考え方、目立たない場所に目立たない作り方のハギ目を真ん中に、巾着共布ひもを作りやすくした【1179】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在は大きく見た製作デザインというのが、ナップサック型です。

何といっても、巾着ひもがそのままショルダーになること、口が完全にきゅっと閉まることのセキュリティー性を備えた、昔懐かしながらの伝統的な素敵なモデルだと思います。

ナップサックと言えば。。という昭和時代のイメージの良い部分を継承しながら、新しい形で未来型のような方向へ持っていければと思っております。

決して私が両端から紐を引っ張ることで口が閉まるなどという物理的構造など閃かなかったと考えますと、昔の誰かがそれを考えてくれた。。そのことに敬意を払いながら良い形で利用させていただきたいと思うのです。

そのポイントである共布巾着ひもなのですが。。

これまでは150cmの型紙で1枚仕立てで作る一続きのものとして考案したのです。

ただ、ここには限界があり、150cmもの幅がある生地に限定されてしまうのです。

縦に裁断するという方法であれば無限なのですが、コスパが悪く、バッグ製作で縦に1.5mもの長さは必要ありません。

表地も裏地も同じ生地を利用するならあり得ますが、かえってそれも変なつまらない縛りや条件になってしまうのです。

よって、このたび、2枚ハギで作るということに考え直しイメージ図を作ってみたのです。

では、新しい2枚ハギの型紙で作った出来上がりの巾着ひもをご紹介したいと思います。

150cm幅の生地はレア過ぎる、狭い幅の生地にも対応した2枚ハギで作る共布巾着ひもの型紙への変更、選ぶ生地のポテンシャルが上がる

150cm巾の生地というと、カーテン地とかインテリア生地に多いのですが、大きな生地というくくりで見るとレアな幅なのです。

多くが、人気の綿/100%のプリント生地であったり、服地の多くも日本製であると巾は108-112cm辺りが多いのです。

確かに1枚一繋ぎは途切れ目がないので、「高級の証」という考え方があります。

しかし、現実的なことを考えると、150cm幅限定でこれを作る気持ちにならず、敬遠されることになるのです。

気に入った一番の生地があるのに、生地幅が不足しているために妥協したりあきらめなければなりません。

それを思うといたたまれません。

そこで、ある決断をしました。

意味のある2枚ハギであれば、それは、高級云々を上回る立派な哲学が入るのではないかと。

そして、もとは150cmであった1枚の型紙を80cmを2枚ハギ合わせで1本にする仕様へ変更しました↓。

少し気になっていた長さの不足分も同時に追加、2枚ハギの160cm程度へ変更です。実際は156cm仕上り。

早速この実験をしておりまして、結果はグッドでした。

巾着ひもがフルに開かれた時に、本体の一番長いてっぺんも十分に広がることができました。

ここで、2枚ハギの仕様が始動です。

真ん中でハギ目を作ったことの効果もありまして、両サイドの部分に来ますので、正面ではないというところが視界から遠ざかったということになるのです。

基本的には、可能であれば1枚一繋ぎが丈夫であるという理論です。

やむを得ずハギにしましたが、ハギは「強度が弱い」「不安」というイメージがあります。

それを、「大丈夫ですよ」と納得していただける工夫をしております。

まずは全面に接着芯を貼ること。

全面接着芯はpicturesque(ピクチャレスク)では当たり前になっているのですが、これが意外と生地そのままで作られているお品も多いのです。

ぱっと見は中身まで分かりませんので、手間が省かれる部分のようですが、触ってみたりしたそのハリコシ、その後の経年でその違いは明らかです。

そして、更なる工夫がこちら↓。

ハギの地縫いは二度縫いで、さらに、表からハギ目の両端2mm程度にステッチをかけ固定しました。

ただ、後の見直しで、このハギ目の両サイドステッチは無い方がハギ目が目立たないという判断へ。

その代わり、最初の地縫いを二重縫いにして見えない部分を丈夫くしたのです。

ひもの出来上がり:両端の固定ステッチはこんな風に出る前案に対して、上述の通り後案はこのステッチは無し。
巾着ひもホールに通した状態のハギ目の位置:巾着ホール周辺に位置しますが、なんとなく隠れてくれます。

強度の強さをしっかり徹底しておけば、巾着の「わ」の構造によってもう1方のひもが外側を覆うので、ハギ目が隠れるという有難い構造もあります。

これで、1枚繋ぎにこだわる必要がないことをご理解いただけると思います。

このハギの方法で、本来一番大切な作業である、生地の選択というものを制限のない自由な選び方ができることになりました。

80cm以下の巾の生地というのはほとんどありませんので、この80cmの型紙は、ほぼすべての生地に対応できます。

自由を手に入れる喜びというものを感じます、是非心底お好みの生地を見つけて下さいませ。

あとがき

この型紙で作るナップサックの本体の容量は限られたものです。

非常に大きな旅行バッグに重さが10kgもある荷物を入れてのハギ目というのは、これまた強度の不安があります。

しかし、このたびご紹介のハギ目で作るバッグが、コンパクトなナップサックでありますので、その容量とのバランスも考えるとハギ目はあっても大丈夫という判断もありました。

もし、このハギ目の案を様々なケースに応用する場合には、支える重さがどのくらいが最大限であるかなどを考えるということも同時に補足したいと思います(^-^)。

その後のデザインを大きく変えたきっかけの製作品は失敗であっても貴重である、厚みによって絞り切れず別付けのタブホール仕様へ改良【1165】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在制作中のコンテンツに伴い、同時に撮影用に製作の方も進めていました。

そんなナップサック製作の最終局面で大きく失敗して一からやり直しとなったこのたび。

コンテンツ制作者がまだまだ学びがあるということで、まずはこちらの解決が先になりました。

このたびは、美しく完成した製作品も素晴らしい成果ではあるのですが、反対に巾着が全く絞れず機能を果たせなかった「失敗品」をご紹介します。

失敗に終わった「残念さ」を見返りに得られる大きなものを同時にお伝えできればと思います。

ナップサック製作の最終局面で起こった巾着ひもホールが絞れないことの原因と解決、これをきっかけにすべての生地に対応できる「巾着ひもホールタブ」を考案した

最後の最後で巾着紐(共布紐)がこれ以上しぼれませんでした。よって、ここまで完成間近でありながらボツに。
こんな風にソフト厚芯をキルトをかける時に当てるのですから、表地は相当薄くなければいけないのです。

何とも残念(*_*)。

巾着ホールを縦に少し巾を広げれば良いということでもない大きなミス。

巾着を絞るという動きには、かなりの空洞と動きの融通が必要であるということがこれでよく分かります。

ということで、そもそも、この厚みあるカーテン地で作ったことこそ失敗だったのです。

こんな風に江戸打ち紐での巾着袋なら絞れました。インテリアの収納用に巾着袋としては何とか使えそう。

ただ、この巾着紐がリュックのショルダー部分にそのままなるかというと、それはあり得ません。

共布でホールに通り、融通の利く絞りの動きにも対応できなければならないのです。

では、生地を薄手のみに条件付きでご提案したナップサックということになるのでしょうか。

答えとしては、「受け入れられない」ということになります。

よって、このたまたま厚みあるカーテン地で作った試作品の大きな失敗により後の「巾着ホールタブ仕様」が生まれたのでした↓。

下のすべての生地対応可能な巾着ホールの方が必ず選ばれます。「条件付き」は「縛り」を生みますので。

下の写真の「巾着ひもホールタブ」の誕生は2023年のこと。

下に貼ります2022年当時のYouTube動画では、生地選びの条件を「薄手に限る」ということでいったん締めています。

しかし、「薄手生地に限る」なでと条件の付いたノウハウではとても優れたコンテンツにはならないと後に見直したのです。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2022.11.26からおよそ2年後の2024.10.18にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2024年では、「巾着ホールタブ」の仕様のおかげで、セルヴィッチデニム・帆布をその後製作することができました。

おそらく、「金華山織」「ゴブラン」も可能だと思います。

少し大げさですが、ナップサックにおいては、二度と本体に巾着ホールを設置する作り方に戻ることはありません。

極薄生地でそれが可能だとしても、もうすべてをカバーできる「タブ」があるのですから新しい「巾着ホールタブ」の方1つだけで十分なのです。

こうして、ナップサックのデザインにまた1つ「なぜそれを設置したのか」という「哲学」が埋め込まれていきました(^-^)。