古着スラックスで研究させていただいた、裾上げのデザインや始末の仕方でエレガントなパンツが出来上がる仕組み【205】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

パンツなのかスカートなのかの選択をもし聞かれたなら、「パンツを好みます」と答えると思います。

無意識にワードローブの大半がパンツなのですが、その理由がしっかりお話できるかというと実際曖昧です。

ほぼ感覚的なものであり、パンツというアイテムがスカートよりも好きであるとしか言いようがないようです(^_^;)。

この度ご紹介しますパンツの裾にスポットを当てた解説で、意識していなかったパンツの魅力が見つかるかもしれません。

目指すところは「エレガントな装い/ドレスライクな装い」というところです。

究極、デニムのようなカジュアルアイテムであってもこれを目指していきます。

それこそが「スタイル」でありまして、おそらく日本製の古き良き味わいの古着もこんなテイストが多く実現しやすいし、日本人に馴染みが深いテイストだったのではなかろうかと私は考えます。

よって、世界からも「質の良い綺麗な状態の古着が見つかる」と称賛されている日本製の古着をお勧めてしていく中で、この度パンツの裾の種類のいろいろな種類を見ていこうと思います。

どうぞ、一緒に研究しましょう(^-^)。

手持ちのクローゼットの中から見つかった特徴あるエレガントなパンツの裾上げ方法

では、4種の特徴あるエレガントなパンツの裾のデザインやその仕立て方を見てまいります。

まずは、よく見る量産品に一番多いスラックスの裾上げのデザインからです↓。

ブランド:「カステルバジャック」。
ロックシングル:いわゆる「シングル」と呼ばれるタイプ。ロック+機械でのまつりがされています。

まつりが機械なので、表側にその糸目がちょんちょんと出ることがないのが特徴ですが、当然それには極細糸を使っていることからほつれやすいのがデメリットです。

いかにも量産品にありがちなことですね。

しかしながらこのやり方は王道であり、ロックをかけて二つ折りまではベースです。

その後で、手まつりをされているものも多く、それだけの違いでも高級感は感じるものです。

機械で行われたものは「表面的」であることも、ほつれやすい結果からうかがえます。

ブランド:「エンポリオアルマーニ」
三つ折り二重ステッチ:フレアータイプの先端でシフォン素材などに利用されている様子。
二つ折りの時点で一度ステッチをし、三つ折りでもう一度ステッチをしてあります。

実は、私ここ最近カーテンを手作りしておりまして、「あ、同じ考え方だ」と思いました。

カーテンの作り方ではご紹介されている様子も無かったこの二重ステッチは、しっかり固定するには採用したい考え方でした、

トップの芯を挟み込む際に芯がぐらつかないように、一度1cmの所に折り曲げてステッチをして、次に芯の巾分折り込んで縫いとじという二段階のステッチでした。

このワイドパンツの裾も同じことで、内側にはステッチが2列見えますが、表は1つしか見えないすっきりしたものに仕上がっています。

2倍の糸の分量を使うのですから、製造業者様は糸のコストや手間の作業コストよりも出来上がりの良さを選択したということが読み取れます。

このお品「エンポリオ・アルマーニ」様のお洋服なのが、あれだけの数を製造されているこのハイブランド様のこの追究に対して尊敬しています。

そして、世の中のネット上で一般的な作り方の中には決して出てこないようなこういった主張と理由が入った作り方を堂々と示していくことに勇気付けられます。

自然にそう納得した作り方は、決して本やネットの情報に無くても、ニッチなやり方で敬遠されようとも確かなものなのです。

ブランド:ノーブランド。
三つ折り手まつり:年代物のパンツならではのお仕立て。
三つ折りして「はしごまつり」のようなことをし、完全に糸目を内側に隠しています。

厚手のウール/100%だからできることだと考えます。

パンツに三つ折りというのも珍しいのですが、裏地がが付いておらずこうして三つ折りしながらも最終的にはカジュアル過ぎない程好いエレガントさを感じました。

中をのぞいてみると、黒糸ではしごまつりのようなまつりが隠れていました。

「隠す」ということの奥ゆかしさをここに感じました。素敵です♪。

ブランド:「ジョルジオアルマーニ」。
ダブル折り:立体感があり足元にアクセントが出来て究極のエレガンスの表現だと見ます。
ダブルの構造:一度シングルに深く折り曲げておき、表へ希望の幅の分折り返し両サイドを固定という手法。

内側の見かけはシングルと全く同じなので、ダブルというのは、シングルからさらに1工程進んだ追加のデザインだとも言えますね。

レザーのダブル折りも発見:幅が好みに調整され、やや幅広くなっています。
完全折半でなくてもよい:こちらを最低限残し多くを表に出して幅を広くしている様子です。

あとがき

一口にパンツの裾と言ってもいくつか裾上げのデザインや種類があることが分かりました。

量産時代以降は最初の方にご紹介のようなロックシングルタイプも多いですが、古着市場で見つかる昭和時代のパンツには驚きの発見と感動がありました。

YouTubeの動画内の最後の方では、当記事でお伝えし切れなかった、ステッチを表に出して裾上げするデニム/ジーンズについてもエレガントに寄せる裾の仕上げをご紹介しております。

カジュアル一辺倒よりもエレガントに装うファッションの方が「飽き」が来ず長く着用できるお洋服になりやすいかと思います。

時々遊び心で入れ込む子供っぽさやカジュアルさも上手い取り込み方でエレガントさは貫けると思います。

このたびの裾には、エレガントになる不思議な力が宿っているように見えました(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

<カーテン作り⑦>カーテンのボリュームにバランスを合わせる、留めベルトの幅と長さがたっぷりと優雅な60cmが縁側には正解【1369】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在カーテン作りをシリーズで①から順番にご紹介しております。

一からほどいてやり直し、腑に落ちたものへと作り直した苦労の連続の実体験から、お役に立てるノウハウがたくさん見つかっています。

数時間程度で作ってしまえるなどと言われているカーテン作りですが、実は奥が深く、いかようにも出来上がることができるということでは、作り手の考え方が色濃く反映するものです。

今後30年もの期間はゆうに使っていくであろうと見越したこのたびのカーテン、今この時の短い時間の苦労をしておきながら、後で見返すたびに「これでよかった」と納得するようにと考えています。

おうち生活を好むタイプのピクチャレスクが作るカーテンということでその拘りをご覧いただければと思いますし、「縁側」という日本らしい家屋のカーテンであるところも興味深いと思います。

いよいよ、このシリーズは最終の段階の作業を迎えました。

製作の最後の⑦は留めベルト作りです。

これも既製品のロープでくくる方法もありましたが、カーテンの生地の色や雰囲気に上手くなじむには、既製品のロープは展開が少な過ぎました。

妥協をするくらいなら、共布生地で作っていく方がしっくりと馴染むと思いますし、きちんと作ればおそらくロープよりも長持ちできるのではないでしょうか。

横幅180cmもの窓と厚みある高級カーテン用の「ベルト」、長さや幅のバランスをじっくり考えボリュームあるゆったり感の60cmを導き出した

既製品のベルト36cmでは長さが足りず全くカーテンをまとめられませんでした。よって型紙はアレンジ必須。

これは通常よくある窓の横幅80cm-100cm程度の窓用のカーテンに相応しいベルトで、長さが36cm程度。

このたびのボリュームある60cmの長さのベルトにするためには、この通常レベルの長さの型紙をまず作り、真ん中を切って延長するという型紙の作り方をしてみました。

ごめんなさいね、そのアレンジの様子を写した写真が残っておりませんでして、ご説明だけになります事ご了承下さいませ<m(__)m>。

<アレンジの仕方>

作った型紙の真ん中をカット。

そして、別の用紙に真ん中を空けて型紙を当てて、全体が60cm程度の長さになる位置へ改めて、左右を写し取るのです。

その時に山の高さを高くし、幅を広げます。

ただ、このやり方、長くなった分カーブの部分の多くがストレートなラインになってしまいスタイリッシュではありません。

これでもよければ、これで進めますが(私はこれでやりました)、納得できない場合、テーブルなどの机の脚下にビニールひもなどを挟み込み、大きなコンパスみたいに、先端に鉛筆を結び付けて円の一部のカーブを利用します。

もし、フォルムにこだわりたい場合は是非「大きなコンパス法」でトライしてみて下さいませ。

******

フックの作り方は、こんな風にしました↓。

フックの共布仕様:縦15cmx横3.5cmの細いフックを作成。四つ折り観音開きです。

2枚のベルトパーツを重ねて縫う際に両サイドに挟み込みながら設置していきます。

四つ折り観音開きは片方が重なった方でもう片方が「わ」であるというアシンメトリー。
私見ですが、出来上がりは「わ」が正面に見える方が美しいかなと。
あらかじめ挟み込む先端にこんな風に先端付近に横に並んだ固定のステッチを入れておくと歪みません。
ひっくり返しで作るのですが、2枚のベルトパーツの短い横辺とカーブをコの字に縫いひっくり返します。

あらかじめ、返し口である横の長い辺はアイロンで縫い代を折っておくのが綺麗にできる秘訣。

そうして、縫い閉じて出来上がりです。
実際にベルトをフックに通した場面。
なんとなく雰囲気出てきました。

あとがき

その他のお部屋のカーテンも一緒に1つの投稿として出来上がりの全体像をご紹介する回を<カーテン作り⑧:最終章>としてまとめたいと思います。

実はこれこそが一番のゴール、「インテリアコーデ」に当たる場面です。

お部屋の家具との調和や全体を見渡した時のその中のカーテンの存在などを映します。

少し間が空きますが、最終章の⑧は【1375】で投稿です(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

<カーテン作り⑥>ゆったり幅の広い縁側用の高級カーテンの裾曲げ分量、会館の高級カーテンを参考に10cmをやり直し20cmに変更した【1368】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

カーテン作りのシリーズをその過程ごとに番号を採番しながら投稿させていただいております。

投稿としては1投稿ずつですが、実は失敗して全部出来上がったものをほどいてやり直しを随分してまいりました。

やり直しをした理由や、やり直し後の結果の感触こそが大切であると思っておりまして、貴重な体験をさせていただきました。

今後は、同じ失敗の道をわざわざ辿っていただかなくてもよいよう、失敗したことで得られた「なぜそのように作ったのか」の理由をしっかりお伝えしたいと思います。

それが苦労と貴重な体験をしました本人ができること、今後のカーテン作りやその他のインテリアアイテム作りに是非お役立ていただければと願っております。

10cmのすっきり感もあったがあえて20cmのたっぷりの裾曲げ、ホテルの高級仕様にも利用されていたことでそのゆったり感を受け入れた

最初にそもそも生地を反からカットするのは、生地屋様がハンドでやっていただけます。

機械ではないので、多少のずれも生じていますが、これまでの過程では関係なかったのでそのままにしてありました。

このたびの裾上げの作業で初めてこのことを気にする段階に来ました。

ハギ目周辺が特に2枚が重なると裾にずれが起きています。
わずかですがぴったりではありません。これを統一にカットし、まっすぐな裾のラインをまず作ります。

ここからが裾上げのスタート地点、折り曲げていく作業に入るのです。

深く折り曲げる前に1.5cmの三つ折りをした理由

遠方の場所にあるカーテンを作っているため、よくご紹介されている裾上げの前に実際に吊るして試してみることがなかなかできません。

よって、丈の失敗のやり直し(長過ぎた)もすでにしていますので、出来上がりの長さを今度は196cmに仕上がるように設定します。

まずは、1.5cmの三つ折りをします。

1.5cmの三つ折りの場合、下から倍の3cmに印を付けるとやりやすいです。
印に向かってアイロンで一度折ります。
1回目に折った幅と同じ分をさらに折ります。これで三つ折りになりました。
そこへ端から2mm程度へステッチ。三つ折りステッチの完成です。

さて、ここで終了ではないのがカーテンです。

あらかじめ1.5cmの三つ折りをした理由というのは、次の20cmメインの折り曲げをして仕上げるため。

万が一、長さが違った場合に融通を利かせお直ししやすいように縫い代だけ先に始末しておくというような意味です。

20cm折り曲げる時は、倍の40cmに印を付けてそこへ向かって折り曲げるのが正確にできます。

先程の1.5cmの三つ折りを3cmの所に印を付けたことと同じ考え方です。

20cmの所に印を付けてしまうと折り曲げる場所が分かりにくく、ずれやすいので、常に2倍の場所に印を付けることをよく行っています。

アイロンを使ってきちんと下のラインをはっきりと示してゆきます。
待ち針は縦打ちよりも横打ちの方がずれにくいといった感触。更に、ステッチ場所を開けた内側寄りに。。
待ち針はできれば外さないまま横を通過する形で先端から2mm程度をステッチ。
この時に待ち針の位置が内陸寄りになっていることが活きるのです。
ステッチ後サイドにトンネルが大きくできてしまいました。これを埋めていきます↓。
2重をしっかり重ねて端から2mm程度をステッチ。すっきりしました。非常に気持ちが良い仕上がりです。
裾上げ完成:表から見た様子。
裏から見た様子。

フックをヒダに通す作業

事前に作っておいたヒダの裏面の空洞にフックを差し込みます。
上から4つ目のコマで固定。完全にフックが隠れますし、安定感もキープ。
この作業が上手くできるのも事前のヒダの真ん中のテッチ時のターンの隙間6mmをしっかり開けたことに関係。
上から見た様子。問題なく仕上がっています。

たっぷりの折り曲げ20cmがエレガントに見えるという考え方

こちらは、やり直す前の設置した写真。裾は10cm未満です。20cmの方が迫力が出るという見方もあります。
20cmの裾上げの感想:ボリュームがありゆったりとするので、高級感とか重厚感があると考えて良いかと。

あとがき

同じことをメインカーテンでも並行してやっていますが、なかなかメインカーテンを映し切れずに申し訳なかったです<m(__)m>。

残るはベルト作りと総まとめの回となりますので、最終ではじっくりと「ペイズリー柄」がエレガントな高級生地使用のメインカーテンもご覧いただけます。

9月から始めてなんやかんやで理由があって11月に至ってしまいましたが、カーテン完成後の使用は30年以上に及ぶと見込まれます。

そのような長い間使われるカーテンをほんのこの短い期間の苦労を惜しむことで、納得いかないものに作ってしまうことのひっかかりは残したくなかったのです。

長い目で見れば、今の苦労など一瞬であると考えれば、喜んで一からやり直すことを選択したのでした。

これまでハンドメイドバッグを作ってきましたが、カーテンをまともに作ったことがありませんでしたので、ほぼ1からの学び。

決して先生とは呼び難いような「体験者」に過ぎませんが、それでも多くのお伝えしたいことが湧き出てきたのも事実です。

そうして、このメソッドなるものを引用いただき、そこら中のお宅の中のインテリアのカーテンが素敵になれば幸いです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

カジュアルなイメージのオールインワン、ジャケットの力を借りながらエレガントに仕上げるコーデは果たして成功するのか【1367】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古き良き昭和時代のカジュアルアイテムの良質さや素敵さに目を見張ることがあります。

このたび、コーデュロイのオールインワンのコーデに挑戦してみたいと思います。

以前の記事の【1147】で、複数のベストとの重ね着のラインナップの中にこのたびのオールインワンがすでに登場しています。

もしよろしければ、後程そちらものぞいてみて下さい、検索機能で【1147】をキーワードに入力していただいてたどり着くこともできます。

このたびの挑戦は、ワーキングアイテムのイメージの強い「オールインワン:つなぎ」をドレスライクに寄せて着ていくことです。

その際に、色と生地の種類も間違いなく力をくれたと思うのです。

そもそも黒のコーデュロイ素材がレア、この良き出会いを極上のコーデをもって活かしたい、ジャケットを重ねたエレガントなオールインワンの誕生

元はメンズの黒の細コーデュロイのオールインワン:ブランド名は「HALF」、日本製です。

オールインワンは、作業着として使われた古着であることも多く、良い状態で残っていることも奇跡的。

こちらは、着こまれていた様子が無く大変貴重です。

つなぎでは珍しい、コーデュロイであることも選ぶ大きな決断の理由となりました。

コーデュロイのサイズも重く野暮ったいものではなく、細口の上品な素材です。

裾周辺にジッパーがありますので、裾上げはできません。

ロールアップをすることで、まずは、立体感を出していき、ジャケットを重ねたのです↓。

すべて黒しか登場していませんが、生地の種類の違いから、ジャケットのトーンがややライトに映ります。

同じ黒でも色の濃淡があることがかえって立体感を生み出しました。

細かい点では、ロールアップの裏面が見えていることで、ジャケットの色のトーンと配置良くリンク。

遠目のショット:日本製の毛/100%。ジャケットにはうねりが入り素敵、表情を持った真っ黒なのです。

遠目で見ると生地の風合いが分かりにくいですが。。もっと寄ってみます↓。

内側(オールインワン)は細コール、外側(ジャケット)は「カルゼ」という素材。いずれも畝(うね)が共通。

コーデュロイとカルゼは共に、しましまの「畝:うね」が織柄として現れる凹凸感ある素材です。

同じしましまでありながら、コーデュロイは地の目に対して並行にストライプ状に柄が出ます。

一方、カルゼは地の目に対しては、斜めに綾のように柄が出るところが違います。

そして、カルゼは光沢があるのも特徴です。

こうしたうねりのある織り方は、他にも、グログラン(横段の織柄)・ビエラ(斜めの織柄)などがあります。

同類のような織柄であったとしても、細かくは別の素材であるわけで、生地の種類の細分化が同じ黒色同士にも立体感を作ってくれるのです。

このたびのカルゼはその光沢ある特徴から、制服などに使用されてきた社会的なきちんとした「印:マーク」的な存在に相応しいものであり、カジュアルとは対極にあるような素材だと見て良いです。

そうしますと、バランスとしては、コーデュロイ製のオールインワンだけではくだけた雰囲気であるところを、このカルゼのジャケットがうまくドレスライクに寄せてくれる役割になったとも解釈できます。

スニーカーではなく是非パンプスを。レザー素材のハンドバッグなどでドレス寄りな小物でテイストを高めます。

黒一辺倒とは言え、濃淡のリズムが刻まれました、「ノータン、ノータン、ノータタンッ♪」。

あとがき

古着の日本製は、実はヨーロッパの流れから来ているのではないかと思うものが多いです。

アメリカということも想像するのですが、どうしてもアメリカは特別、長い歴史から見ると日本特有の美しい着物に通じるのは、ヨーロッパテイストなのでは。。

おそらく、組み合わせとしては、ヨーロッパ古着と日本製古着の相性は良いです。

古着という呼び方も、新しいものではないという特徴をそのまま伝えるような呼び名ではなく何か別の呼び名を考えたいほどです。

新品でない物を着ることはもはや味わいにすらなっていき、今後は当たり前のこととなっていくかもしれません。

過去にアパレル品はたくさん製造され尽くしたわけで、大切なことを忘れていたのではないでしょうか。

それは、装い楽しむ文化です。

どこかで、購入して持つところまでがゴールになってしまっていたかもしれません。

実は、その後の続きの素敵なストーリーを忘れていたことを是非掘り起こし、各々装いのイメージをめぐらせてみてくださいませ(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

<カーテン作り⑤>たくさんあるから練習になる、片方だけで横幅180cmの広い窓用に14個設置の1.5倍ひだを丁寧に作る【1366】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

カーテン作りをシリーズで投稿させていただいております。

①用尺の計算②柄の向きの把握③ハギ目の始末④芯の設置⑤1.5倍ひだ作り⑥裾上げ⑦ベルト作り⑧総まとめという流れで投稿してまいります。

このたびはいよいよ後半、⑤1.5倍ひだ作りの場面になります。

実はこの投稿をする2か月前にはすでに一度完成させているのですが、思うように仕上がりませんでした。

いくつもの点に納得いかない部分が多く、このままでカーテンをこの先何十年も使っていくと、おそらく見るたびに心地が良くないのではないかと考えました。

そう思うとおのずと答えが出ました、「作り直そう、今の苦労は一瞬、カーテンは一生物である」と。

この先の長い年月の使用を考えると、今のやり直しなどほんのわずかな期間に過ぎないという結論です。

ひだは8.75cm分必要で間が12.5cmの場合の14個のひだ作り、思いのほか難しくはないのが意外、誰もが美しく仕上げられる

生地屋様からいただいたレシピの式にそれぞれの製作物の場合を当てはめるだけなので、ここでは多種にケースが渡るとしまして、実際にやった数字の例で進めたいと思います。

ただ、空間の12.5cmに関しては平均的な基準で設定されていたようなので、ひだとひだの間は12.5cmくらいの空きなのだということで覚えておくのは結構だと思います。

間違えた裏側に待ち針を打った写真しか残りませんでして恐縮です。表に待ち針を打った方がやりやすいです。

端から3cmの箇所に1つ打ちます。

次に、そこから8.75cmの「ひだの分」を1つ打ちます。

更にその隣に12.5cmの「空間の分」を1つ打ちます。

その後は、8.75cm、12.5cmと交互にひだと空間を打っていきます。

8.75cmのひだの部分:待ち針同士をこのようにくっつけます。表へ「わ」が突き出すように。
こうした時に下側の待ち針を外します。手で固定していてください。
待ち針の位置にミシンの針を降ろします。生地の重なりがずれないように注意しながら。。
待ち針はこの時点でもう必要が無いので外します。そして、ミシンの押さえを降ろします。
そして、最初返し縫いからスタートの、ターンして戻る二重縫いをします。

こうして、1か所に集まった4本の糸を玉止めとして針で裏面へ隠します。

このままブチッと糸を切るのは後から見る美しさを考えるとお勧めではありません。

「わ」をこのようにペタンコにつぶします。
真ん中に溝があるようにプリーツが2個できました。ここでぴったりと上部が同じ高さになった位置に決定します。
印無しで芯の幅の真ん中をターンして帰ってくる二重縫い。最初の返し縫いは引っ掛かりの原因なのでしません。

そして、ここでもう1つ重要な注意点。

それは、どこで戻るかの地点ですが、元の縫ってある線の「6mm程度手前」でやめます。

その6mmというのは、後でフックを通すための重要な空洞のトンネルなのです。

それほど神経質になるものでもないですが、5mmではなく6mmというところに意味があると思います。
このステッチの玉止めはここ(「X字の中心付近の溝」)へ隠しています。裏側は位置が難しすぎて表で解決。
そうして、このようにXデザインみたいなフォルムのヒダが完成しました♪。
真ん中のひだは実はハギ目に当たった部分です。少し違和感がありますがそれでも違和感が最小限になります。

この「ハギ目とヒダの重なり」はよく起こることなのです。

済んでしまった過去の段階の③ハギ目の始末がここで重要性を発揮。

この時に、もし袋縫いをしていたら。。と考えるとこの様相では済まなかったものになってしまうのです。

オーダーメイド屋様はこの「重なり」を避けるように計算し、袋縫いを重視されますので、生地が調整分余計に必要だと想像します。

自作では、この重なりを受け入れ、それでも他の箇所と変わらぬ馴染み具合を追求した方がもったいなくないのでは。。

最初の段階のハギ目の縫いは「耳」を使った両割り始末のみをお勧めします。

やり直し前のヒダ:右側がぶくぶくと膨らんで様相が良くないですね。

↑このやり直し前の時は、芯の部分も1つ余分に折ってただでさえ野暮ったかったのでなおさら厚みが増して不格好でした。

全体にすっきりと余計な厚みを出さない1つ1つの細かい工夫がスタイリッシュに仕上がることの集大成を作っていくようなのです。

ハギ目と合致のヒダもスタイリッシュになじむ理由は1)耳を使った両割れのハギ目2)上部の折り曲げは一度。
3cmの部分は左右が重なる中心部分へ持っていきます。おのずとこの片方は右窓用ということになります。

今回はここまでです。

最後の⑧で出来上がって実際にインテリアに設置された様子を後日すべて終了後に映しまして、1つのブログ記事に掲載します。

あとがき

大切なのは、カーテンはそれほど頻繁に交換するものではないインテリアであるということです。

もしかしたら、一生物にもなるのです。

そうすると、その一瞬の楽をとるのか一生の後悔を味わうのかというと少し大げさですが、今ここで少し引っ掛かりがあるなら迷わずほどいてやり直すことをお勧めします。

これは、「最高の綺麗事」とも呼べる拘りです(^-^)。

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<カーテン作り④>既製品では行われていないてっぺんのステッチ、同色糸で馴染ませ整然と真っすぐラインにどうしても仕上げたかった【1365】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

カーテン作りのシリーズを①から順に投稿させていただいておりますが、1つ前の③から日数が空いてしまいました。

というのも、かなり大がかりなやり直しなどの試行錯誤と多忙のために、連続でないことお詫び申し上げます<m(__)m>。

このたびは、カーテンの上部に設置の専用のメッシュ芯を設置する場面です。

「こんな風に折り曲げてステッチをここにしました」など細かくやり方をお伝えしたいと思います。

そして、これこそがピクチャレスク流、やり方の説明などではほとんどやられていない「てっぺんステッチ」も丁寧にかけていきます。

「固定する」という機能を重視したい、カーテンのトップのメッシュの芯地ベルトの設置の際の馴染む同色ステッチをした姿

今作っているカーテンの場所が、もう今後何十年も作り直すことが無いであろう場所であり(縁側)、高級感のある素材を実際に高価格で購入しています。

その下にかけるレースカーテン地はジャガードで凹凸感ある素材。

やはりとことん納得のいく作りをしておきたいのです。

一度袋縫いでつないだやり方も、その後の見直しによって、「違うな。。」と。

耳を使用した両割り仕様に変えるために全部解体してやり直しました。

そのために、一度縫った果てしない長い糸のステッチをすべてほどいて最初のスタートのハギ目のつなぎのところまで戻った程の拘りです。

そんなやり直しの中でこのたび新しく加えたてっぺんのステッチ、これを含んだメッシュベルト芯内蔵の過程をご紹介してまいります↓。

芯地に書いた1cmボールペンの印ちょうどの位置まで折り曲げそのど真ん中5mmの場所をまっすぐをステッチ。
こうして芯地がカーテン上部の裏面に仮縫いされました。
カーテンがレースに変わりますが、全く同じやり方です。芯の幅ちょうど分を内側へさらに折り曲げます。

そうして、先端2-3mmの位置をステッチ、一度しか折り曲げませんので、一度目のステッチもここに出ます。

そうしますと、2本のステッチが綺麗に並行に並ぶという美しさも必要です。

表からは1本のみのステッチが見えることに。とはいえ裏側も表のようなもの、最初の線も綺麗に並ぶようにと。
この時に上部のラインを見てみましたが、何か不安定ですっきりしないものがありました。

この曖昧さを良しとしたいのか、固定してぐらつきを押さえたいのか。。後者を選んだのでした↓。

そこで、上部も外から2-3mmをステッチ。中身の芯のぐらつきが解消されなんとなくすっきりと感じました。
こんな風に比較:見た目にはそれほど違いはないのですが、ステッチをした方が固められてすっきりしています。

もしかしたら、「邪道」であるというご意見もあるかもしれません。

既製品は、ステッチの手間をミニマムに省き、見た目の美しさや柄を遮ることを回避などの名目からおそらく上部にステッチが入れられることはほとんどないのでしょう。

確かに上部は視線が行くところなので、ステッチによってその様相が崩れることは望ましくありません。

しかし、唯一の動きである開閉の際にこの芯の部分が最も動く箇所であることも紛れもない事実。

そう考えると、毎日カーテンを開け閉めすることの積み重ねは大きく、長い目で見た丈夫さと安定感は重要だと考えます。

その後の作業、両サイドの三つ折りステッチ

サイドの三つ折りステッチ:芯を設置の際に最初と最後を3cmずつ空けたその部分は1.5cmずつの三つ折り用。
耳の部分ではありますが、あえて三つ折りすることで擦れが起きやすい縁を丈夫にしました。
サイドの三つ折りを表から見た様子。よく手で触る部分になるのがこの場所。カーテン同士の中心の隙間部分。

「耳」の部分は縫い代を隠す必要は無いとも思われるのですが、この部分は既製品カーテンでは「耳」なのにほつれてきた実態があったのでした。

あとがき

この後、縁側用のメインカーテンも作り直しをし、その後別のお部屋の2窓用のカーテンを作っていきます。

最終すべてのカーテンの設置後振り返るまとめの投稿をしますので、残りの⑤ひだ作り⑥裾上げ⑦ベルト作りと3場面がまだひかえております。

11月末までには終了できればと思っております。

1時間半で作り上げてしまうプロ級な方もいらっしゃる中、何日も日数をかけていますが、これも後の喜び・満足度のため。

気持ちの納得度に実直に従った大掛かりなやり直しは決して後悔するものではありません。

そこまでしてもやり直した「意味と熱」がお伝えできればと思います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

イメージや想像の「のどかな風景・のんびりライフ」とは実状は違う、「モンゴルの牧畜業」の難しさの実態と食や自然の恩恵【1364】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

世界のいろいろな音楽を聴くことが好きです。

その中で、「ラテンミュージック」の明るく快活なメロディーやリズムが非常に好み。

もう1つ地域はもっと近い場所、「モンゴリアンミュージック」はここ最近注目している音楽です。

まだあまり知れ渡ってはいないのかもしれませんが、山岳地帯のような場所で奏でられるシンプルながら深みと響きのある音楽も神秘的で非常に惹かれます。

2022年辺りに初めて「喉歌:throat singing」という独特の歌唱法があることを知り、興味を持ちました。

一人の人間が同時に2種の声を出すのです。

1つは低めの声、もう1つは笛のような声です。

中国とロシアの間のあのモンゴルの山々や草原で響き渡るようなシンプルで美しいメロディーを是非一度聴いてみて下さいませ。

このたびは、このモンゴルの音楽をきっかけに新書の中で目に留まった、モンゴルの牧畜業の変遷と実態や課題について書かれた記録や資料的な本を拝読。

「現代内モンゴル牧畜地域社会の実態 -民主改革から改革開放初期まで- :仁欽 著」。

著者様がモンゴルの牧畜業を営んでいた地域出身であり、その実態を深堀りされ、資料や記録といった淡々とした文章から読み手にその実態を知らせようというスタイル。

特に考えや思いが述べられていることはありません。

多少読みにくいとか馴染みのない資料にある数字などの羅列のページもありますが、音楽をきっかけにこの本にたどりついたご縁として思うところを綴ってみたいと思います。

遊牧業者様達は、毎日動物とたわむれ自由な日々を送っているイメージとは裏腹に継続すら困難な実態、美しい地域があっても人が住めない理由

遊牧/移牧/放牧という少しずつ形態の違う牧畜業の中では、モンゴルが昔から行ってきた形態は「遊牧」であるそう。

つまり「遊牧民」と呼ばれる人々のスタイルの括りとなります。

これも、現在ではやはり大きく見ると衰退の一途をたどってきているとのこと。

ほとんどの人口が首都のウランバートルに集中(全体の2/3)、遊牧民の数というのはほんのわずかな貴重な人材です。

最初にこの資料的な本を読んで感じたことは、その自由で気ままなイメージとは真逆の実態があるということです。

かつては中国の影響を受け、その政策によってきっちりと統制され区分され、縦割りがなされた組織的な活動になっていると見ることができます。

見た目のイメージの広い敷地を自由に行き交うというものとは反対の、たくさんの法律によって決められた制限のある業態である縛られた事業形態なのでした。

そうはいっても、民主化という名目のもとに、これまで過去の課題を解決してきたという記録は確かにあります。

しかし、全体でみると本物の自由を手に入れたようなものではないのではないかというのが最終的な感想です。

この本のスポットが一番つらい時期(?):1950年代-1990年代後半に当てられていますので、またその後の変遷が現在も続いているかと思います。

ところで、モンゴルの遊牧民が住むテントのような白い円形の家の名前は「ゲル」。

移動式の住居ですが、あの作りがとても素敵だと思いました。

災害時の避難場所にあの作りをモデルに考えられるアイデアが記事になっているのを拝読したことがあります。

あとがき

ここからは、この本の中では書かれていなかった現在2023年の遊牧民の生活スタイルです。

YouTuber様の投稿で情報をいただきました、ありがとうございます<m(__)m>。

現在、モンゴル国内の牧畜業に携わる遊牧民は、「1割強」程の数というほんのニッチなものになってしまった様子。

牧畜の動物達の羊・馬はとてもかわいい表情をしておられました。

この地域では、ここから自分達の生活のためにお乳をいただき、時にはお肉をいただくことが生きるための食糧のルーツがくっきりとクリアで、有難くその恩恵を受けているというもの。

ネットが普及していない時代は、日本には今だに「忍者」「侍」も現存であると思っているようでした。

それほど他国の実態というのは分からないもので、表面のイメージによる固定観念が根強いものです。

せっかくの現在のネット社会であることもあり、本で読んだことを今度はピンポイント検索でネットや動画で見てみるという活動もよろしいかと思います。

このたびの資料的な記述では難しくて理解が半分以下であることを、読書後すぐにYouTube動画で検索したり、この本自体の感想があればそれもネットで拝読したりするなどの行動もよろしいかと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

身の回りの日用品はすべてがインテリアだと考える、100均コースター4枚入りを洗濯用洗剤や食器用洗剤のドイリーとして使える【1363】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

日常の何気ない身の回りの整理整頓こそがインテリアを作ると思っております。

何かが乱れているとぱっと見の風景が崩れます。

それほど配置やその景色がすっきりとしていることは、大切な「整い」という概念だと考えます。

このたびは、その些細な一箇所、こうお話をあえてすることでもしない限りスポットが到底当たるような場所ではない「コースター」の使い方を2例ご紹介したいと思います。

後で貼りますYouTube動画は投稿当時の2023年の時のままなので、1つ目の使い方のみですことご了承下さいませ。

その後、当ブログ記事の「手直し」の2024.12.23現在では、新しい使い方も生まれましたので、ここでは2通りお伝えしたいと思います。

100均の透かし柄の茶色のコースター、洗濯用洗剤の下に敷く・食器用洗剤の下に敷くという使い方、いずれも洗剤の底におしゃれに一役買った

もとは、飲み物のコースターとして売られていたものだと思います。

ピクチャレスクの得意なことの1つとして、新しい使い方を発見することがあります。

おそらくこうした使い方をしている人は少ないでしょう、だからこそのご紹介とさせていただきたいのです↓。

洗濯機自体がお部屋に設置みたいな賃貸物件の作り。扉を開けた時にこんな風景が目に入ります。下方にご注目。

この手前のグリーンの蓋の2つが洗濯用洗剤。

左側は純粋に毎日のお洗濯用、右側は「強力洗剤」でシミ・汚れを部分的に落とすために強めの威力あるタイプ、商品名は「洗剤革命」。

まともにスクエアの向きでそのまま置くという使い方の「固定観念」だけではその直径が大きめの容器からはみ出してしまいサイズが小さすぎました。

せっかく4枚あるのだから2枚ずつセットにして使います。

そしてさらに、ひし形の向きに変え、少し重ねる部分を作ることで直径の広めの容器にも相応しく変身しました↓。

洗濯用洗剤の下に敷く使い方:1枚使いよりもはるかに安定感とおしゃれ感が出た敷き方になりました。

以上が1つ目の我流のアレンジ方法です。

これを1年程続行しまして、その後別の使い方へ移行↓。

食器用洗剤の下に敷く使い方:こちらは正方形の向きで使用。毎日底がベタベタになるので複数の替えが活躍。

食器用洗剤の底はどうしてもべたつきますので、とりあえず、直接ステンレスに置くのは避けた方が良いです、ステンレスへの跡ジミの原因です。

この敷物に活躍していただき、毎日清潔にお洗濯します。

小さいアイテムは洗濯機の隙間に入ってしまうことがあるので、洗濯ネットに入れてのお洗濯をお勧めします。

あとがき

現在世の情勢が非常に悪いです。

戦争が至る所で勃発・強盗などの強引な犯罪が後を絶ちません。

そんな中でも、とにかく今までと変わらぬ日常を送れていることにまずは感謝。

整理整頓を常に心がけ、整った心持ちで過ごしていきたいものです。

ほんの些細な工夫でしたが、それでも「小さな素敵」になればその積み重ねや集まり「大きな素敵」で溢れることを願います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

地金価格の高騰に翻弄されない不動なたった1つの価値「おしゃれ度」を更に多くの人に広めることができそうな「メンズライク」【1362】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ2022-2023年にかけて地金の価格、特に金が異常な速度で高騰。

これは、背景に世の中の情勢の不安定さがあり、「戦争」の影響が大きいようです。

金というのは、「いざ」という時には現金よりも価値があるという考え方、金塊などを金融商品として保有していることは1つの危機的状況時の対策でもあるようです。

ただ、交換のための手続きの日数が必要である実態や、あの金のチョコレートを所有しているということには懐疑的(インゴットとしてでもデジタルとしてでもいずれもです)。

事業でたまたまその金自体の美しさの魅力にのめり込み、金塊の交換レート100%の価値などおざなりなのです。

その代わりと言っては少し違うかもしれませんが、本物の地金たっぷりと宝石と呼ばれる「あっ」と人を魅了するような美しさは「ジュエリー」にしかないもの。

このたびは、金の延べ棒の金額的価値に対するジュエリーの価値への挑戦もこめながら、「おしゃれ度」の素晴らしさをお伝えできればと思います。

そして、出来るだけ多くの人の心の扉をノックするような魅力をお伝えしていく決意表明としてこの文章を綴りたいと思います。

地金が今後も高騰したとしても変わらない、もしくは高めたい価値は「おしゃれ度」、中途半端なことはしない、「あっ」と驚くような素敵さを作る

地金は、今の時点(2023年11月頭現在)では、¥10,500/g程のこれまでにない高値を付けているようです。

とはいえ、それに激しく心躍らされることはなく、いたって冷静でいたいと思います。

その理由が、事業のレンタルにおいている価値というものを「おしゃれ度」に一番に置いてきたからです。

地金が高騰しようとも反対に降下しようとも関係なく、これまでと変わらず今後も高めたい価値が「おしゃれ度」。

「おしゃれ」という言葉が曖昧ですが、「人を魅了するほどの素敵さの表現」だと定義。

これまでは、集めたジュエリーを事業へ提供したことからのスタートの延長でもあり、パッと見てかわいいフラワーが多数ありました。

こんなイメージです↓。

フラワーモチーフ:ここまで集まるとカラフルで賑やか。これはこれでうっとりと心揺さぶられるもの。

ジュエリーにフラワーモチーフが形作られることが結構多いです。

デザインの表現としては、花びらの赤みの色と、葉っぱのグリーンの色のコントラストの美しさ、時として本物のお花以上の美しさがそのきらめきにあること。

まるで美術館のようなフラワージュエリーでいっぱいのレンタルジュエリーになってきたかな。。などと思ってやってきました。

しかしながら、お客様が実際に好まれるテイストをじっくり見ていくうちにこんなことを思うようになりました↓。

フラワーは十分に体験したのだから、次に向かおうではないかと。。

そして、こんなテイストを今後目指すことに気持ちが高まってきました↓。

フラワーモチーフが登場しなくてもかっこよさが感じられる地金ジュエリー。右下はむしろメンズサイズの19号。

このテイストの方がニーズの手応えを感じたことがよくありました。

「メンズライク」と呼んでいますが、フローラルなカラフルさには無いまた別のおしゃれ度なのです。

ある意味フラワーよりもクセが無く、どんな装いにも合わせやすいという「普遍さ」だと思います。

あとがき

元々地金価格の変動どうこうの前に、「地金たっぷり」を追求し続けてきたスタンスでした。

今後もボリューム感は変わることなく続行していきますが、併せて「おしゃれ度」は永遠に続行していくことです。

そして、投げかけ・問題提起である「本物とは何を指すのか」も追求して答えを見つけていく旅を続けていきます。

実際に様々なシーンでごジュエリーを利用いただいて、喜び・楽しさ・心地良さ・満足感、時には「神秘」なども感じていただければと願います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

融通の利く柔らかな別布で設置可能な「巾着ひもホールタブ」、巾着バッグ作りの材料生地のどれを選んでもカバーできる利点の誕生【1361】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

失敗した訳あり製品を自分使いでその使い心地を体験させていただいております。

かつての初期モデルであるナップサックは、薄手生地に限定された口が絞り切れるもの、本体を折り曲げて巾着ホールをトンネルのように作るタイプでした。

この絞る機能はナップサックの「証」でもあるので維持しながら口の絞り具合を徹底したものにと研究した結果、「巾着ひもホールタブ」が生まれました。

このたびは、口を絞るタイプの使い心地のリアルな感想、そして「巾着ひもホールタブ」の無限の可能性の素晴らしさについて綴りたいと思います。

実際に使ってみたからこそ分かったナップサックの気軽さ、今度は製作の無限性を追求しすべての生地に対応できる「巾着ひもホールタブ」への進化

現在でも毎日使わせていただいているのは初期型。

黒の表地に対して裏地に濃紺を選んだこともあり(黒ベースではないところに妥協があった)、自分使いをしてその使い心地を広めていこうと思ったものになります↓。

初期型:<サイズ>縦29cmx横32/43cmxマチ15cm。超薄手の生地に限られる選択肢の狭さは限界でした。

使いやすいサイズ感で、物が少ない時も違和感がなく、反対に物を多めに入れた際にもそこそこ融通の利く容量です。

内側のポケットにはレジ袋がたたんで入れてありますので、この容量では足りない場合にレジ袋で補います。

これ自体もレジ袋として基本的には利用できます。

ところで、このナップサックの入り口を見てみましょう↓。

以前のモデルなので、本体を折り曲げて巾着ホールを確保し全体をしぼる機能。よくある巾着袋そのままの構造。

この口の巾着ホールの作りというのは、本体を折り曲げて作る手法ですので、全体がギャザーのように寄り集まって口を閉じるということになります。

ただこのモデルの場合、条件が出てきてしまうのです。

それは、かなり薄手の生地でなければ口が空いてしまうデメリットが生まれることです。

ジョーゼットの透けそうなほどの薄い生地を使い、接着芯の黒を貼り、ソフト厚芯を重ねダイヤキルトをかけた表地。

そして、裏地は薔薇の柄の紺色の薄手の生地に接着芯の白を貼りました。

なんやかんやで接着芯だの別芯を貼るだのしていくうちに薄手だった生地もそこそこ丈夫になっていくのです。

それはとても良いのですが、巾着の口の隙間に関しては、なんとかぎりぎりのこの結果でした。

これ以上の中肉程度の生地(ブロードも中肉の部類に入ると思います)だと、もういろいろ重ねた結果このような口の閉まり具合にはなりません。

きゅっと口が閉まる結果に行き着くためには薄手の生地同士で作らねばならないという「厳しい条件」が生まれてしまうのです。

こんな狭き門とも呼べる条件付きのお品が広まるデザインであるとはなかなか思えませんでした。

そこで、発想を変えていきます↓。

巾着の絞る部分だけを別に設置して絞りやすくする、そうすれば、本体の素材が厚みがどれだけあろうとも可能ではないか。。

この考え方はヒットでした。

その後、デニムや帆布でも巾着型を作ることに成功。

8号帆布という厚手でも絞れています。帆布は本体に使用するにとどめ、動きがある場所に薄手生地を利用。
やや帆布の影響が隙間に出ていますが、口部分は穴を最小限に抑えています。

細かいことを言えば、この時の花柄がブロードであり、もっと別の薄手を選ぶと口がさらに閉まったかもしれません。

別に設置する巾着部分のパーツは、薄手である方が良いもの、表地とのバランスも考えると、比較的厚みある薄手分野のブロードは妥当な判断。

設置のタブの数は10個がバランスが良いと実験から導いています↓。

タブの位置はあらかじめ待ち針を使って指定しておき、針目5mmの粗さで仮縫い設置をします。

両端のサイドの中心を挟むように前後2.5-3cmずつの位置に左右共設置、3個目はそのど真ん中、4-5個目はさらにその中心と分かりやすく設置できます。

5mmの針目で仮止め的に全体をステッチ。

ステッチの位置はあらかじめアイロンで縫い代を折った1.5cmのど真ん中に生地1枚分のみに縫い付けです。

次の場面では縫い目は、しっかり隠れてくれます。

縫い付けは、往復しておくと強靭です。

縫い終わったらあらためて1.5cmの縫い代のアイロンをかけ直します。そうしますと、びしっと綺麗に出来上がります。

ちなみに、9mmの伸び止めテープ(平)を1.5cmの縫い代内にあらかじめ貼っておきましたので、その効果がまっすぐなラインに出ています。

裏地側にタブを設置する点もポイント、表地に設置よりも仮止めの作業がしやすいです。

使用したの美しいワイン色のサテン生地は、ポリエステル/100%、日本製です。

あとがき

このタブの部分に選択する生地のポイントは、「薄手で丈夫な生地」。

捨てるにはもったいない高級素材の「絹:シルク」も生地の特性が向いていると思います。

このことで、「表地」「裏地」「別布」の3種の生地を使用することになるデザインになると思うのですが、何よりも口が閉まることが実現できるメリットは大きいです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク