まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
「本来、バッグなどに作るような生地ではない生地をあえて使った製作」をテーマに進めております。
このたびは、次なる生地ということで、マルチカラーが素敵なフクレジャガード生地をボストン型で作ってまいります。
この記事では、マルチカラーが美しい表地のご紹介と、その色とりどりの表地にどんな裏地を選んだのかという選択のご紹介を綴りたいと思います。
ずっと眺めていたいほどうっとりする美しい生地は、本来バッグ用ではない
アップにするとこんなにいろいろなカラフルな糸が織り込まれているのが分かります。
波打つような様相は、フクレという加工のせい。
ランダムなプリーツのようなしわを左右に寄せているような見栄えが特徴です。
角度を変えて違う写真も見てみましょう。
「フクレ」というわりには、やや控えめな凹凸感であるところに日本製の特徴を見ます。
特にフクレや風通の凹凸感ある生地が豊富なイタリア製においては、もっと極端に膨らみがありますので、こういった比較的しとやかなタイプは日本製ならではの魅力です。
出会った瞬間即決でした。
非常に柔らかいし、バッグに果たして出来上がるだろうかというのも本当はいろいろ思うところはあるものの、第一の惹かれ具合を大切にしてみました。
そして、ボストン型のバッグを作ることに決意したのです。
表地のテイストが「エレガント」、裏地も歩調を合わせ、エレガントかつマルチカラーの中の1色を選ぶ
さて、この生地にどんな裏地を選んだのか、ということなのですが、候補がたくさんあって悩むことになりました。
ミックスカラーが複数の色が入っていてどんな色でも合ってくるとも言えるのです。
その候補の中からのベストチョイスは大変難しいものでした。
結果、決めたのがこちら。
茶色にも見えますが、実際は暗めのオレンジです。
生地の構造が、黒糸が織り込まれているので、暗くなるのですね。
この生地の色の展開はそこそこ当初ありました。
10種もの多色展開なのでした。
黄色もゴールド系で素敵だと思いましたが、在庫がなかったのでこの色に。
ちなみに黄色だと、過去に利用したことがありしてこんな感じの色でした。
また、今回チョイスのオレンジとは違った感じです。
もしかして、黄色が残っていたらこちらをチョイスしていたかもしれません。
地がカーキグリーンなので、相性というのは、黄色味のある方が良いかと思うので、赤とかピンク、ブルーなどは、違うかなと思いました。
単純な色相環で見てみますと、補色でなく類似色的なチョイスをしたということ。
グリーンには、オレンジや黄色は他の色よりはなじむような相性があると考えられます。
ピンクだと、グリーンと接触がない位置になるので、遠いので赤や紫の位置です。
そうすると互いに馴染まず、際立つ感じになります。
エレガントなイメージで行くならなじむようなとなり合わせの類似色だと判断したことになります。
今回は、芯地の粗裁ちまでです。接着以降は次回になります。
以前気泡が起こるミスを犯した経験から、ナイロンというものの糸の性質を知ったのです。
ナイロンは、熱を加えて、いったん伸びて、また、熱が冷めるときゅんと縮むみたいな弾力性なるものがあるかと思います。
よって、その動きに対応できるというのが、ニット芯の伸び縮み機能です。
織芯では、融通が利かず、ナイロン糸の微妙な動きに対応できないということだと思っています。
その苦い気泡の経験から、ナイロンが混率に多めに含まれているものには、必ずニット芯を使うようにしています。
実は、表地にも今回2%ほど入っていますが、この程度なら影響はないです。
あとがき
このマルチカラーフクレの生地でボストン型のリュックが出来上がる予定です。
こんな生地のリュック仕様のバッグなどあまり見かけないかもしれません。
本来は、ジャケットとかカットソーに洋服に使われる目的の素材なので、意外な物が出来上がりそうです。
どうぞお楽しみに(^-^)。