まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
ファッションというものが長い間、流行が基盤になって成り立つものであり続けてきました。
すべてではないですが、多くがそうして余分な数の洋服を作り、多種小ロットになったとはいえ、それでも大きくは、大量生産であると言えました。
余分な数を作らねば成り立たない元々の事業モデルであるということなんです。
実際そのたくさんの生産が、たくさんの購買とうまくマッチしていた時代は良かったのですが、もうここにきて、激しくそのバランスが崩れてきたのだと思います。
たくさん作ってもたくさん購買してもらえなくなったということ。
たくさん生産する労働の裏の場面に過酷な状況下でリスクを背負う方達にスポットが当たり、サスティナビリティ(永久持続性)ということが重視され始め、そのようにしてできた商品が受け入れにくくなったなども。
そうして、近年、過剰在庫の洋服の対策に悩むようになり、今までのように過剰生産のままやってきた事業がいよいよ難しくなってきたわけです。
今後の新しい洋服は、本当の意味で、正当で、優しい商品が求められます。
昔の流行を取り除くプチリフォーム例
新しく作られた商品よりも、古い素敵な商品に目を向けてみます。
こちらは、古き良きビンテージのワンピース。
かつてのオートクチュールブランドらしい、きちんとしたお仕立てのハナエモリブランドのワンピースです。

このアイテムはもともとはそれほど流行を思いっきり出したようなデザインではないとは思いますが、少しはあります。
肩パットのボリューム感、メンズの軍服から受け継いだような胸のトラッドなボタンデザイン、センターにひだが入るスカート、ウエスト部分の三角の切り替えなど。
この中で、今後活かすもの、取り除くものを判断。
もともとのデザインを活かすのも忘れずに、必要な部分のみということです。
私が凝ったリフォームができないこともあり、今回は、肩パットを取り外すことと、胸のボタンをすべて取り外すということをしました。









最初から、流行のあまり入っていないものというのを選ぶのも今後長く着ていけることの1つとしてあるかと思います。
流行が多く入るとその分リフォーム箇所も増えて姿が大きく変わりますので、面白いですが、そのリフォーム技術が必要であることと、手間がかかりすぎてしまうというものです。
今回は、誰でもできそうなプチリフォーム例でした。
あとがき
今振り返った時に、このワンピースは、30年以上は前の物かなと予想しました。
現在の30年前というのが、1991年。
平成の最初の頃です。
いよいよ平成のお品でもビンテージ級の段階になってきたようですね。
流行ということで考えると、私が思うに、1970年代というのは、ややクセの強い流行だったかと思います。
その後の1980年代-1990年代になると、特に1990年代の最初の頃は流行自体があっさりしたクセのない形のものも多かったと思うので、どんな流行であったのかを調べたりして、見つけたビンテージ物の洋服の形がどの時代の物かを予測するのも楽しいですね。
そのような図鑑があったらとてもありがたいですけどね。
