合成皮革という漢字にまどわされるな、本革レザーは1%たりとも入っていないのだ【179】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

本革(ほんがわ)がとても好きな私は、フェイクレザーの部類である、合成皮革とか人工皮革というものはどうも見劣りするように思えてほとんど手を付けません。

ただ、今まで一度だけ、「雨の日シリーズ」という企画をした時に、雨をしのぐ役割というものが、本革には全く兼ね備えていない性質だったので、合皮やPVCに活躍してもらいました。

雨の日に雨をしのぐ素材を集めて作った5点の違った生地の<雨の日シリーズ>。これらは同じ雨をしのぐ働きをしてくれますが、それぞれ少し素材の作りが違います。

この経験は大変貴重でした。

はなっから取り扱わないと決めつけずに、一度作ってみて自分でその思うところを感じてみました。

結果、雨の日に限って言えば、合皮やPVCもいずれ劣化すると分かってはいても、すぐれものなんです。

こんな風に思えたのも実際に手にして、製作してみたからです。

そして、意外なのは、なかなか良い出来栄えになることです。

何かふんわりとした立体感があるのです。

これはPVCの風合いというか性質のたまもの。

だがしかし、PVC混入の素材は、生地を空気に触れさせた瞬間から劣化が始まりますので、そんなリスクを伴う製作でした。

ただ、3年くらいまではほぼそのままだと思います。

その後からが10年までの間に徐々にひび割れたりしていくのです。

PVCと合皮(合成皮革)の違い

私自信もこれまでそうだったのですけれど、何か本革以外の物をやたら、PVCだと呼んでしまったり、「PVC等の合皮類」と明らかに混同してしまった使い方をした時もあったかと思います(^_^;)。

今回、私はそのあたりをきちんと紐解くべき、YOUTUBE発信の中のお話に備えて準備した調べで区別をしっかりすることに努めました。

まず、PVCと合皮の違いという点は、ややその違いということをテーマにすること自体少しおかしなことなのかもしれません。

違うも何も、そもそも作りが違うのです。

分かりやすく、PVCだけでできたバッグと合皮でできたバッグという比べ方にしてみましょう。

PVCというのは、ポリ塩化ビニールを英語で表記した頭文字です。

見かけから分かりやすく言うところの、ビニールのような透け気味な素材です。

子供用のプールの時の透明っぽいバッグなどがそれにあたります。

あれは、純粋にPVC製と言ってよいかと思います。

見かけが透明っぽくて分かりやすい様相をしています。

ダイソーさんで見つけた、材質が「塩化ビニール樹脂」と記載の、いわゆるポリ塩化ビニール製の透明バッグ。これがまさに子供のプールバッグの素材に一致します。これはこれで手にしてみるとかわいくてさわやかな雰囲気はあります。今この時点で将来何年後かにこれがバリバリに劣化するなどとは想像もつきませんね(;’∀’)。

一方、合皮というのは、基布(きふ)という土台の生地があって、その上に合成樹脂と呼ばれるプラスチック系の薬のようなものを塗布してある作り、つまり2種の素材の合体の2重構造が合皮です。

混同しやすいのは、この二重構造の上に塗る合成樹脂が、ポリウレタンの時もあるし、前述のPVCである時も。。

その点が混同の原因かもしれません。

PVCを使った合皮というものも、ついでにPVCだ、と呼んでしまっているのが現実のようです。

しかし、構造をしっかり把握すると、ただのPVCだけでできているわけではないことが、裏返した時の基布が存在するのを見たときにそれが証明されるのです。

そう考えると、世の中の大半の素材は合皮の方が多いということではないでしょうか。

むしろPVCだけでできた子供のプールバッグのような素材はレアです。

ある一定の箇所には多く存在するのかもしれないし、ニーズもあるのかもしれませんが、全体で見てみると、はるかに合皮の2重構造の作りの生地の方が多いといえます。

合成皮革と人口皮革の違い

次は、合皮と人皮の違いをやってみます。

これは、上述の2重構造が理解できていれば、簡単です。

二重構造の基布が、織物か不織布か、それだけです。

基布が織物の綿などの場合は、合成皮革、基布が不織布の場合は人工皮革というように、基布の違いで呼び名が変わるだけ。

合皮の基布の上にのる物質は必ずしもPVCだけではない、バラエティーに富むものであること

さて、合皮の例で基布の上にある物質がPVCの場合はこれも合皮の種類の1つであるということをお話しました。

これが、PVCではない場合もあります。ポリウレタンだったり、私達が知らないような名前のコーティング剤だったりすることがあるようです。

もう一度私が行った<雨の日シリーズ>の時の写真に戻りますね。

まず、この中で最初の合皮のお話で例に挙げた、基布の上にPVCがのった状態の2重構造でできたPVC混の合皮というのが、上の2点です。

左の椿柄は、基布が綿/100%、そこに、PVCが付着させてあります。

偶然にもこの同じ生地で基布だけの綿/100%も入手していたので、写真でその違いを見てみましょう。

綿/100%。この格子状の節の織り目からは、ブッチャーかクラッシュあたりかと考えます。ツヤがなくて、生地そのまんまです。雨を通してしまいます。
上の生地と全く同じ生地を基布にPVCが上に付着してある生地。ツヤがでています。これは雨を通しません。その代わり劣化が起こってきます。

ここでお伝えしておきたいのは、基布とペアになったPVCは劣化しますが、なにしろ、基布にぺったりくっついた構造になっているため、この劣化の影響でひどい場合、ネタネタしたりするのが、綿/100%にも影響して全体に影響を被るので、こうして組み合わせた瞬間から、綿/100%の運命も劣化に巻き添えをくらう運命なのです。

よくブランド物の高級バッグのビンテージ物が合皮が使われていて劣化している話が飛び交います。

あれもこれと全く同じ構造。基布が綿か何かの素材でその上にPVCかまたそれ以外の劣化するタイプの合成樹脂のたぐいを付着させているので、何十年後かにボロボロになる姿です。

お直しのために私も自分でその部分を取り出したことがありましたが、基布の存在はいずこへ。。というほど上にのっかっていた樹脂の影響を受けて、とんでもないことになっていましたので、それほど影響力のある物質なのですね。

これは一流ブランドバッグの内貼りです。合皮の上にのっているなんらかの合成樹脂類の物質が経年劣化して、剥がれ落ちてきている様子です。この状態でバッグのモデルから推測のこと、30年程経過しています。おそらく劣化し始めはもっと前の15-20年くらいから始まっていたことでしょう。

じゃあなぜ、一流ブランドがこんなことになることを予測もできずにこういう材料を使ってバッグを作ったのか。

私は、最初、ただただ高級感を出したいためだと思っていました。

けれどよくよく考えるとそれだけではないと思えてきました。

内側を水気の物から守るために防水のような役割を果たす機能としてこの合皮を貼ったのではないか。

そんな風にも思えます。

一流ブランドであれば、本革を内側にも貼れば良いわけです。

ただ、本革だと水気を浸透してしまい大切な小間物が濡れてしまうから、水に強い合皮をチョイスしたのではないか。

そんな風に思います。

もし、私が雨の日シリーズをしていなかったらこうは思わなかった。

革に似た高級感をコストの安い合皮で対応させたとしか考えなかったと思います。

それだけ、合皮には、たとえ数年であっても少なくとも劣化する手前までは防水級の役割があるわけです。

その点は、他の本革や布が太刀打ちできないほどの素晴らしいメリットなのです。

今一度、雨の日シリーズのバッグに戻りますね。

この中で、PVCでないものがのっている合皮が、下の真ん中リボンのリュックです。

これは、ストライプコーティングという名前の生地で、基布が綿/100%。ただ、綿/100%にしては、つるつるです。その上に二重構造ということで、何かの物質が付着させてあるのですが、物質の名前まで分かりませんでした。もしかして、PVCなのかもしれないし、他の物質かもしれません。

名前がコーティングというところが特徴です。ストライプというのは、元の基布の綿/100%がストライプのヘリンボンみたいな柄だからこの名前だと思われます。

もう少し、具体的な生地屋さんからの説明がほしいところです。

残りの黒の水玉は、ナイロンオックス撥水加工という生地で、ナイロン/100%。

私の調べによると、まだ完全に把握はできていない段階ではあるのですが、はっ水加工という名のついたものは、基布のナイロンオックスの上にフッ素かシリコンあたりがのったものだとのこと。

フッ素はフライパンでも見られるような、何か途中で使いこむとびらびらとめくれてきて剥がれ落ちる現象が印象的ですね。

そういったことがこのナイロンオックスでは起きたのを見たことがないので、私が思うに、シリコンなのかなあと考えています。

調べによるとシリコンであれば、ほぼ劣化が起こらないとのことなんです。

昔から持っているナイロンのバッグで撥水がかかっていると思われるものも劣化など起こったことが無いですので、これは貴重な構造です。

劣化などわざわざ見たくないし希望しませんものね。

なので、ナイロンオックスのはっ水加工というのは、雨をしのぎつつ、劣化自体も起こらない優れもの。。。と、ちょっと待った!。

1つデメリットがあるんです。

はっ水加工という名の付く加工は、最大のデメリットが。。

それは、摩擦によって見えないところで加工部分がはがれて、機能を失う日が来るというもの。

これもアイロンをかけることでその熱である程度戻りはすると言われているものの、完全には復活できません。

よって水をしのぐ威力が限りあるものであるということなんです。

しかし、ナイロン自体がもともとはっ水の効果も持ち備えた生地であることから、この寿命を受け入れれば、遠い将来ははっ水の効果のないただのナイロンの生地ということを受け入れて使っていくことができます。

劣化したPVC混の合皮などは、使っていくことができなくなるので、それと比べたらずっと持ちたいバッグであればこの方が良いのかな。

さて、一番右下の薔薇柄の黒は、ただの綿/100%のサッカー生地に私が強力撥水剤(セラミック入り)のceramic pro textile(セラミックプロテキスタイル)というカー用品の車のシートなどの目的のものを塗布したもの。

ものすごい威力の撥水効果が実験で出ました。ただ、高価なスプレーであることと、生地によっては、すごい量を施工せねば効果が出ないことがあります。

このサッカーという生地もでこぼこしていますので、じょうろで水をしゃーっとかけて玉のようにはじくところまで、300mlの1本とさらにもう1本の途中まで使用しました。

そこまでしてでも撥水したい場合は、お気に入りの生地であれば、可能であることの証明を一応したわけです。

人それぞれ価値観がありますので、こうまでしてでも雨もしのぎたいという場合もあるでしょう。

この撥水剤は、たまに使うリュックなら、1年はゆうに撥水威力は保てるかと思います。

一度その動画もどうぞ。

貼っておきますね。

あとがき

なにはともあれ、このように、合皮というものの構造を知っておくのは、今後の希望のバッグ選びに大いに役立てていただけることかと思います。

私の意見としましては、ここまでいろいろ雨の日用の製作をしてきてなんですが、劣化すると分かったものをわざわざ持つこと、作ることをためらいますね。

劣化するのかしないのかに焦点を当てたならば、本革と布のどちらかです。

ただ、本革にも一部ポケットなどに合皮が使われていると劣化する部分があるということですから、全体の価格から見たときに、購入するべきかどうかを判断することになります。

とにかく、このような性質をあらかじめ知っておくことは、今後ゆっくり自分の趣味嗜好を自分自身が知っていく上でも良い手助けになるかもしれません。

YOUTUBE動画が今回の記事に連動してございます。

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ありがとうございました。

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