まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
はぎれを使うことが、何かいかにもついでのものでたいした作りではないと思われがちです。
この「はぎれ」という言葉もその呼び名がいかにも余った必要のないものというイメージを掻き立てるのかもしれません。
そういった固定観念により、作り手の方もそのつもりで作っていることがユーザー側にも伝わってしまい、「どうせはぎれで作ったものだから」と何か力が抜けたような売買になりがちなのです。
はぎれでも、「高級はぎれ」を使ってみたその出来上がりを見た時に小さいものでもその生地の素敵さに価値を感じた経験をしています。
それなら、生地頼みだけではなく、作りもちゃんとした作りにしていけば、はぎれの元の高級さ関係なく良い仕立ての良質なお品レベルになることができると、そんなことをお伝えしたいのがこのたびです。
とにかく小さめサイズをはぎれをうまく消化しながら複数製作の例
1日の一定の時間の中でどれだけの量作れるかというようなお試しも兼ねて、小さいものばかりを次々に作っていきました。
そうして、時間内に出来上がったのが、これらです↓。
すべて開閉はマジックテープになります。
マジックテープが小さなポーチでは生地には優しいでしょう。
ざっくりとはぎれの元生地の内容をご説明しますと、左上から時計回りに、寒色系のマルチカラーの薔薇柄ジャカードのイタリア製の生地のマチ無しポーチ。
マスクなどを入れても良いかも。
「金華山織」というピアノや椅子カバーなどに使われる厚いインテリア生地、日本製で白と紺のコントラストが美しいです。
これは裏地も同じ表地で作ったのが特徴。重い物とか、割れ物とか道具を入れるとよさそうです。
そして、黒の水玉がシックなナイロン/100%の撥水の効いた日本製生地で作ったコスメケース3点セット。
ペンシル、ファンデーション、シャドウとコスメ関係のミニサイズの小間物を入れるようなケースのセットです。
そして、マチ付きのシルバーグレー地と紺の薔薇柄のジャカードのイタリア製生地のジャガードのポーチ。
はぎれで作ったものではありますが、もともと生地が高級なものが多いので、小さいポーチでも素敵で高級感あるものに出来上がるのです。
これをいい加減な仕立てで作ってしまうと大変もったいないことだと思いますので、作ると決めたならさらに価値を高めるべくめいっぱい良い仕立てをした方が良いのです。
すべて、表地に接着芯を貼りましたし、裏地付きであり、バッグの仕様と全く同じであるところが短い時間で飽きられてしまうポーチとの差別化になります。
あとがき
ミニサイズのポーチは、その入れる物をある程度想定した「専用ケース」のような考え方をお勧めしたいです。
「何を入れても良い」というのは、捉え方によっては、「何も入らない」ということにもなりかねません。
実際に過去に小さなポーチ類を委託販売でお世話になった際にそのような「入れる目的が見つからない」というお客様からのフィードバックをいただいたことがあるからです。
大きい容積のバッグなどは融通を利かせてたっぷり入るようにしたりする工夫がありますが、小さなポーチにおいては、ちょうどにおさまる「すっきり感」とか「ぴったり感」がポイントだと思います。
そうすると、ある入れる物を想定した「専用ケース」という考え方は重要です(^-^)。