マスク入れとしての役割だけじゃない、お食事中にマスクトレイとしての機能も備えた共布ケース作り【133】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

マスクもこの季節らしいすがすがしい素材、速乾性等がいよいよ求められるように。。

大手メーカー様がマスク事業に参入の今、私のようなミニ業者が工夫できる得策なんてあるのかな。

どのようにお得感あるマスクにできるのかを考えました。

今回、大手業者と類似の速乾性などの素材機能もありつつ、実際にマスクを使わない場面に活きる工夫を考えてみました。

マスクにケースを添える試み

ところでマスクを使わない場面って?

これを一度考えてみます。

例えば、外出先での食事時。

この時ばかりは一時的にマスクを外します。

しかし、すぐにその後マスクを再び付けます。

このような場面を想定した場合、何か脇にちょんと一時的に置く「トレイのようなもの」があるといいのかもしれない、そんなことを思いました。

そして、さらに、コロナがほとんど終息してくる未来、「マスクをバッグの中に携帯している状態」もあることが想像できます。

こういった場合にケースがあると便利です。

必要な時にすぐ取り出せ、気持ちよくきちんとう2つに折りたたんで収納できるものです。

ケースにの開け閉めの煩わしさは敵である

ということでケースを作ることにしたわけですが、ケースもよく考えねばなりません。

お洒落なマスクに似合うように蓋付きの良い物を考えがちですが、少し待った!。

開け閉めの煩わしさには気を付けねばなりません。

ここ最近、小さなコスメケースを作った時のこと、その開閉にスナップボタンを付けたのです。

その結果、見かけは良いのですがスナップボタンが硬すぎで生地の薄さが負けるのです。

スナップボタンをポチンと開閉するたびに生地に衝撃を与えるようで、これは生地が傷みやすいのでは??と思ったことがあります。

そして、結構両手で力を入れる場面が煩わしくストレスであることがあったのです。

その教訓から、衝撃をわざわざ加えるようでは長持ちできません。

ということで、邪魔しない程度のちょんと小さなマジックテープの方が何倍か優しく、生地には負担がないのではないかとマジックテープを取り付ける結果に至りました。

何も取り付けないということも最初考えていましたが、やはり二重仕立ての裏地付きです。

裏地も表地で行いますが、芯地を貼らずとも二重仕立てというのは、急に作りが立派になります。

ボリューミーになって入り口が、マチもないのに、グアンと開くんですね。

入口そのままだとこのように口が開いてしまうのです。
よってこのように、差し障りのない、ミニサイズのマジックテープを入口の上部真ん中に設置。
あっさりとした様相でマジックテープを入口に縫い付けました。
ボンドだけなどの甘いものではなく、ミシンで二度縫いです。
出し入れのマスクの邪魔をしないようなマジックテープの控えめなサイズが大切です。

完成したケース入りマスクが出来上がった感想

マスクケースのサイズ:縦13cmx横17cm。
マスクを2つ折りして収納が使いやすいです。
それでも両サイドに余裕があるので、割とゆったり目のケースとなります。

元の生地の素晴らしさがまず賞賛♪。

コードレーンと呼ばれる先染めのこうしたストライプはとてもシック。

ポリエステル/100%ですが、清涼感を工夫されて製造された特別な生地です。

上品さが感じられ、薄い色も夏らしくて良いですね。

口に当たる部分はいつもの麻テレコニットという麻/100%の日本製の生地です。

マルチカラーみたいに横に筋が入っていますね。

実際、お顔や口に当たる際にすごくさっぱりとした当たり具合なのです。

そこへ表地の清涼素材を持ってきた良いコンビとなりました。

セールストークにはないデメリットの部分もきちんと研究する必要性

今回の生地案は、仕事仲間のVERACE様(オーダーメイドスーツ事業者)の案でした。

夏らしい素材のチョイスでこの速乾性のある優れた素材になりました。

色の展開はあったけれど、1色をこのサンドベージュでチョイス。

なんともお洒落な素敵な生地です。

<サッカーストレッチ広巾(COOLMAXクールマックス)>ポリエステル/100%、日本製。
近くで見ると非常に美しいストライプ。
サッカーはもともと凹凸のあるぽこぽこした素材な。
皮膚に触れる部分が約半分になって、心地よい感触であるという従来のメリットがあります。
よってこのサッカー織とのコンビのこの速乾性の生地というのが最強のコンビということですね。

こういった速乾性の生地について違った一面を述べてみます。

セールストークだけが独り歩きして、良い部分のみが目立ちますが、すべてを含めて本当のことを知りたいものです。

まず、速乾性であることのベースに、ポリエステル/100%が鉄則のようです。

綿や麻では速乾性という言葉があり得ません。

かつて夏の代名詞であると言われてきた伝統的な綿や麻に対抗する新しい働きが速乾性ということなのでしょう。

汗というものは、吸収してくれて初めて皮膚の表面から脱出するわけで、麻や綿は汗を吸い取って受け皿的に受け止めてくれると考えます。

これ自体は嬉しい役割なのですが、その後の受け止めた汗などの水分の渇きが綿や麻は遅いため、汗を吸った後はいつまでもベタベタしがちということなのです。

一方このベタベタをうまく解消しているのが、ポリエステル/100%の速乾性という働きなので、その字のごとく早くさっぱりさせてくれるのですね。

ただここで、見落としてはならない部分があり、速乾性はあるが、「吸収にはすぐれていない」という点。

ここが見落とされがちです。

早くは乾くのだけど、汗を受け止めてくれる役割はないから汗の吸収には拒否されている点です。

ということで「一時的に汗の行き場が失われている」ことになるのではないでしょうか。

考えてみるとなんと負担なことをしているのか、と思いますよね。

この点をセールストークではわざわざ謳いません。

よって良い所だけをピンポイントでアピールしていいこと尽くしであるように見えてしまいがちなのです。

ただ、ここがメーカーさん達の素晴らしい所。

そのポリエステル/100%の吸収には優れていない点を、メーカーさんは糸の構造を新しく改良し、ポリエステル糸にもかかわらす、「そこそこ吸収機能を持ったポリエステルに改良する」ということを近年されているようなんです。

なので、この改良が進んだ将来、綿とか麻のような天然繊維とポリエステルのような化学繊維の吸収の良し悪しの違いをそれほど意識せずとも、よく吸収してくれる素材というのが多くなるかもしれません。

やはり吸収という点はとても人間にとって重要であるから、そこへ焦点を合わせていくのですね。

吸収に優れているという点は、人間の健康のために、必ず追求せねばならない事項だと言えます。

マスクにもポリエステル/100%を利用してみたのが今回初めてですが、そのあたりのことも一応研究して採用することに至りました。

まだまだ化学繊維が直接皮膚に触れるということに抵抗があったりしますが、スポーツウェアなどは結構近年は当たり前になっています。

お作りするハンドメイドマスクの場合直接顔に触れる裏地部分は、これまでの麻テレコニット、麻/100%を上述のご紹介のように使用し続けています。

麻/100%なので、上述のように吸収性がちゃんとございます。

さらに、テレコというこれも凹凸のある素材なので、空間ができて、肌にあっさりと接触します。

生地一辺倒で頼るととんだ落とし穴がありますので、ちゃんと表地と裏地のコンビも考えて、それぞれの生地のメリットを活かす合体にしたのがこのたびなのです。

顔に当てる方もストライプでお作りすることはお勧めできませんね。

あとがき

今回のこの「COOLMAX」という「LYCRA社製」の素材は、夏専用という使い方でなくとも、寒い冬の季節には、保温性もあるようなのです。

そのことから、冬にも使っていけるケース付きマスクになれるかなと思っています。

そう考えると一層価値が高まります。

生地にメリットとデメリットが存在する場合、メリットを強く活かせるためには、私達のような製造する者がその生地選びをうまく行い、コンビ使いによって工夫するという重要な任務や役割があるようです。

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