「1点物スタイル」を貫くために。。残布を使用した2点目はデザイン・サイズを変えるということの他に最も効果的な「裏地」を変えること【1076】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

隙間時間のような時間を使うつもりが夢中になって、結果数時間もかけた生地の整理整頓と組み合わせの様子をこのたびお伝えしたいと思います。

時々、こうして生地のストックをすべて把握・確認しています。

主に、一度使用した後の残りが長く残ることがありますが、これも最初の1点が渾身の組み合わせだったと裏付けられるかもしれません。

2点目の製作では、今度は「切り口を変える」というような感覚で1休止後に改めてリフレッシュして企画すると良いです。

一度目に製作したお品も大いに参考にすることで関係してくるポイントもありますので、すべてが繋がった1つのストーリの「第二章」のようなものです。

同じ生地を二度目以降の製作で新鮮に使用する方法、「次は裏地に使う」「コンビを変える」が全くの別物のように仕上がる可能性の追求

2度目以降に製作する表地と裏地の生地のセット:一度目とは必ず違うコンビに、新たな気持ちで挑みます。

いくつか決めた組み合わせをご紹介したいと思います。

左側が表地として、右側が裏地として考えている配置で撮影しています。以下もすべて同じになります。

華やかな衣装生地コーナーの、がさっとしたラメ生地の表地に、抑え気味のブロンズゴールドの裏地がマッチ、明るいストライプ柄が安っぽくならないように裏地を重めにします。

ポリエステルちりめんの左は、カラフルな小花柄。こちらもこのたび初めての使用です。

王道な考え方ですが、マルチカラーの中の1色をとったプレーンな裏地です。

表地が華やかなら、裏地はシンプルにバランスをとりました。

上のちりめん小花柄を裏地に使おうというものです。ここでは黒っぽく映りましたが、左は濃グレー。

ジャガードのまだら柄はどんな柄にも馴染んでくれるので、思い切って小花柄とも柄同士ですが合わせてしましました。

大丈夫だと思います。

市松模様が分かりやすい織柄になった左に裏地をべージュで。モノトーンコーデです。
1件完成品では、上と似た感じになるかも。生地の細かい織柄の方。市松同士四角い柄の相性はあると思います。
以前左の花柄は裏地で使用済。今度は主役の表地として使用。右はユニークな灰みたいな様相のナイロン素材。
元はマスク製作用に仲間が手配してくれた生地。麻/100%の無地と柄です。この生地でバッグは初めて。
左はちりめんに更にお花柄がある凹凸感を感じられる生地。裏地の右はタオル地。いずれも黒同士です。
上の黒のタオル地と種類が違います。こちらは表地として使用。右は以前表地使い済み。互いに逆転です。
右はすでに巾着袋を表地で製作済み。今度は裏地になりまして、表地にパープル無地が来ます。
上の方で出てきたまだら柄のジャガードの色違い。ライムグリーンが爽やかで大変綺麗です。

一番最後のライムグリーンとゴールドの組み合わせは、某ブランドバッグのコンビを参考にさせていただきました。

ゴールドと黄緑の相性の良さを感じます。

ご紹介しましたこれらは、すでに巾着袋製作用に裁断済です。

今後、次々に製作してまいります。

あとがき

1つの生地をいくつか共有する場合でも、同じことの繰り返しを避け、新鮮な気持ちでまた一から作っていくイメージです。

生地も、確かになくなってしまうともう入手困難なので余分に手配しておくこともありますが、長い間ストックしている間に、不思議と気持ちの変化があり、時間の経過と共に最初に発見した時と気持ちが変化していることもあるのです。

裏地で使用済みを表地にしてみる2度目であったり、1度目の組み合わせのイメージと違った裏地との組み合わせで二度目の表地として再度製作したりすることで、同じ生地に対しての可能性を知る機会にもなるのです。

こういったことは均一に大量製造をすることとは対極にあることです。

そんな1点物志向の醍醐味を是非味わってみて下さいませ(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

きりがないことだがそういうものだ、エコバッグ型の「デジタルコンテンツ」をじっくりとコトコト制作中の真っ最中にもかかわらず新しく知ること【1075】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ、大きく季節が変わり始めました。

本日は9月1日。。などと書いていた最初の当記事の投稿からおよそ2年後の2024年9月18日、過去のブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルからして考案し直す大掛かりな「リライト」を1日3記事ずつしています。

2022年の下半期から沸々とその思いが湧き出てきたこと、「ハンドメイドバッグのコンテンツ作り」をやっていきたいという気持ちです。

そして、当記事を手直しする2024年現在もその気持ちは変わっていませんでして、現在制作中なのです。

ただ、一度不十分ながら販売に踏み切ってみたことが2022年当時あったのですが、後から訂正や追加事項がどんどんあふれ、今一度じっくりと作り直しということになりました。

こんなことを繰り返していては到底完成に至らないのではないかとも思われるかもしれませんが、そうした修正事項を加味しながらも全体としては完成の方向にゆっくり向かっていると感じています。

このたびは、どんな追加事項や修正事項があって、このように時間がかかってしまっているのかをお伝えしたいと思います。

実は2024年現在でもここ最近修正がありましたので、いそいそと完成させるものではないとも言えるのです。

とにかく、その時の100%であるようにきちんとノウハウを盛り込んでいます。

今更ながら、マチ周辺の縫い代の計算ミスを発見したが、今まで何とか出来上がってしまったことの無責任さを反省した

エコバッグ:「切餅」という名称を付けてデザインをはっきりと示しています。一重仕立てでたためます。

一重仕立てというところに注目していただきたいのですが、一重仕立てだから格安品さながらの作りには決してしておりません。

むしろ内側に縫い代を隠し込むことができないのでかえって裏地付きよりも工夫が必要になるところは難しめなのです。

そこで考えたのがロックミシンを使わないサイドの三つ折り始末です。

厚めの生地にも薄い生地にも一律の縫い代で分かりやすく覚えられるよう、ゆったりとした幅を取りました。

そうすることで、縫い代分を2.5cm型紙(1.25cmずつの三つ折り)で見積もることになったのです。

ところが、マチが重なるもう1つの縫い代である底の部分は、支柱が縫い付けられますので三つ折りをせず縫い代1.5cmをラッピング布でパイピングするという手段をとります。

そうすることで、トートバッグで採用の1.5cmの縫い代で一律の方式が崩れるのです。

サイドの2.5cmと底の1.5cmの縫い代を差し引きながら、縫い閉じのステッチが位置する場所がどこなのかを考えながらこれまで、型紙上では縦9cmx横10cmをマチの部分でくり抜いてきたことを見直します。

そして、およそぴったりにマチが先端で重なる位置になるには、型紙上では、縦9cmx横11cmが正解だと気づき、型紙を左右1cmずつ増やす作業をしたのがなんと今更ながらこの2024年だったのでした。

それまでは、矛盾した型紙で何とか作れてしまったので気づかなかったのですが、確かにマチの先端がぴたりと重ならずずれていたことを思い出しました。

正しいマチの先端の重なり方:ぴたりと合うということが縫い代以外の寸法が合っている証拠。
ずれたマチの重なり方:縫い代以外の寸法が違うと重なり合わずこんな風にずれます。

ただ、ずれても縫い代1.5cm以内であると出来てしまうのでした。

縦と横のマチのサイズの寸法のずれをこうして段差でずれたまま縫い代1.5cmで縫い合わせることで、寸法の違いを吸収してくれていたと振り返ることができます。

2024年の型紙変更の結果の製作では、ぴったりと重なることを確認しましたので、これこそが本当の正解です。

もしいそいそとコンテンツにまとめてしまっていたら大変でした。

そういった責任感もあるわけで、急ぎ過ぎてはいけない時もあるのです。

あとがき

自ら考案したデザインであるとはいえ、実際に試作してみますと、なかなか奥深いものでした。

製作の順序や玉止めの位置1つにしても「ここはポイントだ」などと一度己の制作したノウハウに従い学んでいる程なのです。

よって、結局は、ノウハウをアウトプットする役割を受け持ちながら、自らも永久に学ぶ皆様と同じ立ち位置なのです。

それが、事業名の「共有型のハンドメイドバッグ」の「共有型」というスタイルに意味として入れ込んであるのです(^-^)。

書き手:picturesque(ピクチャレスク)

焦げ茶の服には主に2つの別のカラーの方向性があるのではないか、茶系同士の上下のコーデで気を付けたい色のキャッチの仕方【1074】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

黒コーデ中心のワードローブに、黒寄りということで、ダークブラウンを追加してみました。

古着ライフをここ15年程続行中で、すべてのお洋服を古着だけで集めています。

黒であってほしかったのだけれど、1点物の古着ではそういうわけにもいかないと、柔軟性を持つようになり黒に近いという意味で、茶や紺にも目を向けるようになりました。

このたびは、焦げ茶で気を付けたいカラーの2つの別の方向性を感じ取る回になればとパレットも作りながら綴ってまいりたいと思います。

グリーン系の焦げ茶と赤みの焦げ茶を比較しながら方向性の違いを感じ取る、パレットのカラーと実際のお洋服の乖離もおそらくあるだろう

まず、簡単に実体験をお伝えしますと、2種の茶色が一緒にコーデできないくらいアンマッチな色同士だという悩みを実際のお洋服で感じたことがありました。

焦げ茶2種の色の違い:左-カーキ系のグリーンがかった焦げ茶/右-赤みが入った焦げ茶。

イラストでも何となく違和感を感じますし、実際のお洋服では、全く合いませんでした↓。

上下セットの組み合わせで、左側の2点ががカーキ系、右側の2点が赤み系

もっと近づいてみます↓。

左と右で全く色が違いますね。焦げ茶/ダークブラウンと一口には括れない難しさをここで知ったのです。

まだ続きがありまして、右の赤み系の上下の組み合わせは、デザイン的に組み合わせることが不可能なのです。

色は合ってもジャンパースカートのシェイプしたアームホールからオーバーサイズのシルクのプルオーバーの花柄がのぞくことがやぼったく、全くお話になりませんでした。

色はあっても、デザインが合わないということが起こっています。

よって、その点が現在の思案中の点です。

別アイテムである靴がこ色の違いをより明確に分けてくれます。このパンプスは右の赤みの方しか合いません。

洋服も上下だけではなく、その後の靴・バッグ・ベルトもコーデの一部となります。

上述の2種の色の違いが、パンプスが登場することでより決定付けられたかのようでした。

明らかに、赤みの方に合うパンプスです、「モカ茶」「チョコ茶」がこちらに該当します。

あとがき

茶色は結構難易度が高いですし、今回のダークな色ではないライトな色になるともっと種類が多いです。

茶同士を組み合わせていくには、同じトーンでそろえる「I」のようなラインにすることがかっこよくコーデが決まる秘訣かと。

その点、ワンピースは色を上下の色をそろえる悩みを解決してくれるアイテムです。

これまで、なかなかマッチすることが無かった組み合わせばかりで、茶色に対しては遠ざかっていました。

そんな消極的な向き合い方を、「アルマーニ」様が、まるでご提案してくれるかのようにその機会をくれたのです。

そのようなご提案のような物をくれるほどのブランド様は古着ライフのワードローブを占める一番のお気に入りです(^-^)。

片面ハトメ(アイレットカン)は本当はレザーだけの附属品だったはず、生地に使ってしまうことで持っているべき「寿命の存在の心得」【1073】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで多くのパーツの打ち込みをトライしてみました。

穴のあいたハトメ(鳩の目みたいな様相だからの名前のようです)・ホック釦・ベルトの穴・バッグのヒネリ錠・バッグの差し込み錠などです。

その中で1つ、片面ハトメの失敗しない打ち方のコツの部分をご紹介したいと思います。

打ち方の様子などは、工房でプロの方が打つ様子をYouTube動画に投稿されていますので、イメージが湧きやすいかもしれません。

ただ、あの方たちは長年こういったものを取り扱ってきて、成功する確率がとても高いので、初めて取り扱ったり不慣れだったりする人が同じようにうまくいかないこともあります。

それは、細かいコツがたくさんあって、それがどれもきちんとクリアできた時に1つの成功があるからだと思います。

たくさん失敗してコツをつかんでいくとは言われていますが、古い職人気質な世界のように、あえて遠回りしながら長年かけて覚えていくというようなものでは決してないと思います。

できれば遠回りなどわざわざしない方が効率が良いに決まっています。

躓きやすい箇所は知る者が事お伝えし、以前よりも発展する方向に向かう動きを作ってあげるのが後世に対する先代なる者の役割りではないかと思うのです。

ここで失敗を多くしてきた経験を活かしてお伝えするコツをお伝えすることで、同じ場面は最初からクリアできる確率が高まります。

そうした時に、過去の多くの無駄が活きるというものです。

ということで、片面ハトメを打ち込む際の私からのアウトプットとして注意点がいくつかありましたので、ご紹介したいと思います。

これだけは必ず徹底しないとうまく綺麗にカシメられないというポイントや注意点x4つを実際に生地に打ち込んだ体験をした者がお伝えします

片面ハトメ(アイレットカン/アイレットリング):外形22mm、内径12mmのサイズ。

今、ゴム板の上にパーツを載せていますが、ゴム板の下は新聞紙の1-2枚です。

汚れを防ぐためだけなので、新聞紙さえ必要ないこともあります。

一番下は、平らなコンクリートとか、分厚い木の板がマスト。

とにかく水平な状態の上に水平なこのゴム板(ゴムといってもカチコチに固まったもの)を置いて行います。

ということで、最初のポイントは、

①平らなコンクリートや分厚い木の台の上で行う(下にクッション性のある防音マットや玄関マットなどは敷いてはいけません。敷くとずれて支障をきたします)。

ということになります。

片面ハトメ(外形22mm・内径12mm)を打つ道具一式・・・これらを使って作業します。

2点目の注意点は、打つ時の角度や目線です。まっすぐ上から打つのが均等に力がかかります。

このようにポンチと金づちでくり抜いた穴に商品の表側から裏側に向かって凸を突き出します。

そして、ワッシャーを溝を下に、膨らんだ方を天に向けてかぶせます。

この状態でドーナツ型を下側に敷き、棒付きの円盤型をこちら面の上に当てて、金づちでたたいていくのです。
この時の人間の姿勢が、真上からストレートに打つということがポイントです。

斜めからだと、割れたりひびが入ってきますので、その場合は、気づいた時点で即、外すことです。外さず進めてしまってももう亀裂は深まるばかりです。

ということで、

②真上からストレートに打ち込む(斜めからだとひび割れや亀裂が入り失敗となります)。

次は3つ目のポイントです。

③打つ時の最初の3回ほどは力を抜いて調整のための打ち込み、残りの4-5回が本格的な打ち込みとたたきの前半と後半を分ける。

とても大切なポイントです。最初から力を入れて打ち付けると失敗しやすいです。

3回の優しい力の入れ具合の意味は、しっかりと打つべき位置の調整の固定ということなのです。

最後4つ目のポイントです。

④表の膨らんだパーツの隙間を横から確認。程よく生地とくっついていればOK。回数打ちすぎると、生地に食い込んだりして、生地にキズを付けてしまうので、程好い生地との重なり具合を確認して終えます。

まだ隙間があれば、1-2回打って追加。激しくやり過ぎは禁物です。

出来上がりの表からの様子。

最終的な結論、ここまで気を付けてやって成功したら永久の物なのか。。いいえ寿命のあるものに変わりはない選択を最初にしてしまっている

さて、ここからは実体験から持った考え方になります。

ここまでコツをしっかり把握しながら、きちんと打ち込んで商品になり、その永続性ですが、途中で使用の際に外れてくることが予想されます。

ここまでとことんやるだけのことを100%やってもそうなるのです。

それが、こういったパーツすべての運命であり、「カシメる」ということが、いかに頼りない永遠のものではないかということを外れたときに実感するのだと思います。

本革だとまだカシメる力は長持ちするかと思いますし、そもそもこのパーツはレザー用のものなのです。

革が密度が高いので、ぐいっと食い込む力がその永続性を実現するのでしょうが、生地は革に比べて隙間の多い密度なのです。

あとがき

よく考えてみてくださいませ。

永久的ではないパーツをわざわざ設置することで、そのパーツ含むお品物全体が永久的ではない品物になるのです。

そのようなパーツを使用しない同じ品物との「コスパ」「良質さ」の大きな「差」をこの選択1つで最初から選んでしまうことになるのです。

自分用製作は手を抜いたり妥協する緩さが生じてしまう、他人へ提供することの良さは「まあいいか」を良しとしない徹底ぶりである【1072】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

何でもない日常の中に潜む大切な事に気付きました。

季節も変わっていきそうな気配を感じたこの週末に、少し一呼吸おいて自分用の巾着袋を3点程作りました。

柄は好きなバラ柄のマルチカラー。。古い過去の既製品を解体したリメイク物ですので著作権の侵害をしない範囲で責任を持つ決意で、当方の判断で部分的にだけスポットを当てた撮影をお許しくださればと思います<m(__)m>。

自分使いというのは手間を省きがちなこと、本当に良質な手間を惜しみなくかけた品物は他人のために作ろうとするところから生まれるのではないか

自分使い用のお仕立て:巾着袋のサイドの縫い代の始末:ロックミシンをかけてそのまま割っただけ。

サイドの始末はロックミシンが見えるまま両割りしただけの簡単な仕様です。

この時の心の声はこうでした、「まあいいや、自分使いだから」と。

自分用なのだからひと手間省いたのです。

特に問題はないですし、こういう仕上がりの商品も多いです。

しかし、この「まあいいや」と思ったことに対して、「はっ」としたのでした。

自分で作りたいだけの人というのは、簡単で短い時間で作れるファスト的な作り方などのノウハウを求めてしまうのではないかと。。

ということから、これまで苦労を買ってでもするというか、手間をかけることで良いお品を作ってきたスタンスが誰に理解してもらえて、誰に共感されるのかということを今一度考えたのです。

その答えは、「本気で良質な物を作ろうとしている商人」向けということでした。

他人のため用のお仕立て:商業用の製作であれば、ここまでやります。内側であってもロックさえ隠すのです。

例えば、「サクサク作れる」とか「らくちん製作」などというフレーズとは対極にあるようなコンセプトなのです。

この良質なお品を作ることに関してはぶれるつもりはなく、そうでなければ作らないという考え方をしています。

このたび気付いた何気ない1日のほんのわずかな瞬間が非常に大切だったと思っています。

あとがき

考えてみれば、自分用のリメイクをしたからこそ気づいたこと。

そういった意味では、時々私物のミシン作業も決して意味のないことではないようです。

もっと多くの方が良質な品物を追求した他人の為の製作に本気で向かう動きが増えると、これは大変素晴らしい国民的文化になるのではないかと思うのです(^-^)。

おそらくこうであろう、ハンドメイドバッグを購入したい人数もさることながら自分で作りたい人数の多さが意外に多い、ノウハウのアウトプットと共有の大切さ【1071】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ペルソナ」という言葉があり、商品を販売する時に、具体的により徹底してターゲットを突き詰める時の人物像の事を差し示しています。

ただ、ずっと疑問がありました。

ほんとにそんな風にターゲットを的確に見極められるものなのかと。

ハンドメイドバッグの製作者は、ハンドメイドバッグを購入する人が本当にターゲットなる方々なのか。。

なんとなく相容れていないような気がしてしょうがなかったのがこれまでの正直なところです。

それでも実際に購入していただいたお客様にはめぐり会えていましたので感謝致しますし、大変嬉しいことでした。

このたびは、そういった商業的な括りを越えた「全共有」を目指したい今後の望む形をここに綴りたいと思います。

「ペルソナ」なるものが分かったとも言えるのかもしれませんし、探す旅の最中のようなものなのかもしれませんが。。

生地在庫の多くを減らしたいという目標から「生地売り」をしてみて感じたこと、意外と自作する人に届きやすかったことが意味するもの

できれば、一掃、そうはいかなくても、ほぼ生地在庫の多くを年末までに消化していきたい目標がありました。

本当は、今まで集めた生地を片っ端から製作してバッグを作って販売していく予定だったのですが、時間が大きく不足。

途中7月の頭から生地販売を開始してみたのでした。

とても気に入っていた生地もありましたが、もう他の方へお譲りし、私一人では成し遂げることが出来なかった製作を他の方に委ねてみたくなったのでした。

手ごたえは、初期に早くも感じられました。

いろんな方が生地を良いと思ってご購入いただく日々。

生地在庫は、もともと非常に多く存在していまして、今の時点では年内完売は厳しそうですが、それよりも1つ分かったことがあったこと、これは非常に大きな収穫でした。

生地を購入するということは自分で作るということになります。

完成品のバッグのニーズに比べてはるかに大きいことが身に染みて分かりました。

結局、勝手にデザインした勝手な商品よりも自分で作る達成感や楽しみに対して価値をおかれているのではないだろうかと。

バッグにして販売して収益を得たいという目標を持ったプランのある人達に届いたのではないだろうか。

ここで決心を新たにしたのです、もっとはっきりと事業を「作る人向け」にシフトしていこうと。

勝手にバッグを作ることをひかえ、多くの多種多様な試みを多くの人にしていただこうと。

じゃあ今後生地を売るのかというと、そうではないのです。

現在は生地の持ち合わせがあるので、それをご提供する期間ではありますが、その時に一言コメントを添えて、活用の仕方や取り扱い方の注意点などを記しています。

これは、第一歩にすぎません。

作り方・デザイン・価値の入れ方などすべてのハンドメイドバッグに対するノウハウを多くの自作したい人に向けてご提供していく役割を担うということ。

ということで、2022年の目標としてコンテンツ販売をしようと思っていたことが、偶然の生地販売によってより一層高まり、そのニーズもあることに気づいたのでした。

今までやったことが無かったことをやってみることの素晴らしい効果を感じています。

あとがき

冒頭のペルソナのお話に当てはめるならば、「バッグを自作したい人向け」などということなのかもしれません。

しかし、そんな風に決定づけるわけでもありません。

多くの方へただノウハウをお伝えするということをひたすらやっていくということであるのみです。

そのためには、デザインやノウハウは秘蔵せずにすべてをアウトプットしながら手放していき、ご提供していくことに決めています。

ハンドメイドバッグアーティストにはなれなかった、もっと別の役割を見つけたような気がしています。

影の存在ではあるのかもしれませんが、キラキラしたスポットライトを浴びるようなことよりも自分に非常に似合っている役割です。

地道ではありますが、空っぽになるまで、これまで苦労したその難関箇所の渡り方とか、美しく仕上げるための裏に隠れた技(わざ)などを伝えていきたいと思います(^-^)。

縫い始めと縫い終わり25cmx4=1mあまりが消費、ステッチに縫われないミシン糸のかなりの割合に「ロス」の部分が占めている事実【1070】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、初めて20番という太番手の糸を手配する機会がありました。

20番は60番などと比べて糸の太さが格段の差、当然同じようなボリュームのコーンの巻きでもそのm数は小さくなります。

何コーン手配すればよいのかの見積もりに、これまであまり細かく計算したことがなかった糸の用尺による必要数を割り出してみたのです。

1点分の製造品に使う全部のステッチがかかった箇所の合計を「ネット用尺・・・裸の実寸のようなもの」として設定、x製造数というような見積もりをするわけです。

複数同じ糸を手配するにあたって用尺が必要になります。

実際に見積もったやり方です↓。

まずは、1点製作してみてステッチした糸の部分すべてを単純にメジャーで計ります。

上糸と下糸があることを忘れてはならないので単純に2倍します。

と、ここまでは出来上がった実寸でしかありません、いわゆる「ネット用尺」です。

しかし、よく考えると見落としてはならないことがあります。

それが、縫い始めと縫い終わりの余った糸のタランとした部分。

あれって20-25cmくらいあることもありますね。

1そうしますと縫いを途中で区切る数が増えれば、それだけ、その余った糸の縫い始めと縫い終わり、そして、上糸と下糸という風にざっくりですが、25cmx2x2=100cm(1m程)が一度の縫いのターンでロスが出るということになろうかと思います。

このたびは、このロスも用尺に入れることが結構な分量であり、糸がいかにロスの多い材料であるかということを共有させていただく回になります。

量産の糸手配は、不足よりも余った方が作業がスムーズ、多めに見積もる以前に忘れてはならない縫い始めと縫い終わりのロス

<ボビンにフルに巻いた下糸の長さ>30番スパン糸=17.5m/20番スパン糸=12.5m(実際に測量済)。

製品が出来上がってから算出する場合には、ボビンを何度交換したかをめやすに、上の「30番スパン糸=17.5m/20番スパン糸=12.5m」のデータをもとにだいたい分かるものです。

ただ、前もっての手配となると、少しお話が別になるのです。

できれば、ちょうどぴったりな分量を手配したいものですが、万が一不足の場合に、もう二度と手に入らないような特別な状況の中見つかった糸もあります。

よって、多めに手配して余るという形が結局慌てずに安定して作業ができるので、場合によっては1コーン程余らせることも複数製作ではあり得ます。

後になってもったいないなあと思うこともあるかもしれませんが、糸の場合仕方がないです。

また保管しておいて、別のお品に使う方が不足で悩むよりも良いのです。

結果は、5コーンの手配に対してまるっと1コーンと+α余りました(1コーンで600m巻でした)。

このたびの20番はわけがあってたまたま在庫にあったというメーカー様のお話。

通常なら入手できなかった糸だと思いますので非常に貴重でしたし、何よりも20番が体験できたことが「宝」です。

あとがき

当ブログ記事は最初の投稿の2022.08.28からおよそ2年後の2024.09.16に「手直し」の順番で、タイトルから考案し直してここまで綴り直してまいりました。

今この2024年で当時の2022年を振り返りますと、大変貴重な経験として、複数同時製作を何ターンかやらせていただいたことです。

その中で糸の用尺を出来るだけ現実的に見積もる体験が後にアウトプットしていけることになりました。

2024年現在では再び1点物ずつの製作・コンテンツ制作に集中しています。

量産と呼ばれるものが、いかに無駄を生むのかということもあらかじめ余分に手配する必要性から分かります。

非常にに矛盾することなのですが、お得に仕上げるための量産なのに材料を余らせているのですからお得には作られていないとも言える実態なのでした。

こうした構造は、もっと大きな規模ではこれまでのアパレルの姿につながることです。

同じことを繰り返すのではない、新しい形を各々携わる者が考えていくことが非常に大切であり、そのためにはこうした実態を自ら知るところは非常に大切だと思いました。

1点物が割高だというイメージかもしれませんが、工夫次第ではそうとも言えません。

一人一人が丁寧に1点のお品物を時間をかけて仕上げていく素敵さ、素晴らしさこそもっと重要なことではないかと(^-^)。

生地屋様からの教えだったこと、カーブを含むバッグの縁を覆うラッピング/パイピングの出来上がり幅は7mm程度が一番作業しやすく瀟洒【1069】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作活動を開始したのが2007年頃。

その後難しいデザインの製作にも挑戦していきました。

そのような中で、随分飛びぬけた挑戦ではあったのですが、バッグの縁をラッピングするという訓練をしていた期間が結構長くありました。

バッグの縁のラッピング:難易度が高すぎて外側に施すことはその後とりやめましたが、この時の訓練は貴重。

この写真は、2018年製のボストンバッグです。

結果的には、あまりにも困難な成功率の低い作業ということでデザインや仕様そのものを変えていく決断に行き着きました。

とはいえ、その後のラッピングの場面では、あの時の過去の訓練が非常に役に立ちました。

そして、パイピングの幅のメソッドなるものも生まれましたので、ここでご紹介したいと思います。

一重仕立てのデニムや帆布のごわついた生地で作るバッグの縁に対して美しく仕上がる7mm程度の出来上がり幅としてご紹介致します。

シミュレーション①:巾35mmからのスタートで観音開き折り。紙では3.5cm幅を4等分で8mm強。
シミュレーション②:布で単独に作ってみたラッピングテープ、すっきりとした幅の仕上がりと感じます。

1cmではカーブは到底こなせない、7mmの縫い代の地縫いで始めていく、カーブを含む7mm程度仕上がりのバッグの縁のラッピング

計算とは矛盾がありますが、実際は生地の厚みがあるところへ覆っていきます。

よって、厚みが1-2mm加わるので、生地がもっていかれるのでかえって現実的な型紙なのです。

ただ1cmには決して満たない7mmという控え目な縫い代が非常に重要。

そのために地縫いをしっかりと7mm、もしくは6mm程度でやっておくのです。

ラッピングする厚みも限界があるわけで、ミルフィーユのような重なりには向かないものです。

こんな微妙な条件もあり、バッグの縁かがりのラッピングは結構高度な技術です。

下記のような考え方はよくないのでくれぐれもお気を付け下さいませ↓。

1cmではラッピング布に皺が寄ったりなどの失敗があります。過去に何度もしわが寄ったり汚く仕上がったりして失敗し、研究済みです。

安定して作業できそうな1cmですが、そういったイメージとは違い実際は綺麗にできない幅ということになるのです。

特に丸底バッグなどのラッピングなどには、布の裁断もバイヤス(45度向き)で行うのがマスト。

これをストレートでやってしまうと、また別の融通の利かなさの問題が発生しますので、ある程度伸び縮みがあり、作業しやすいバイヤスが結果として美しく仕上がっていきます。

ストレートの部分のラッピングはコストがかからないようにストレート裁断で行うこともありますが、ストレートの部分であってもバイヤス裁断の方がラッピングしやすいと感じました。

実際に厚みあるデニムの底のラッピングをナイロン/100%生地でほどこした時の写真です↓。

6mm程度で仕上がったデニムの底のラッピング:7mm程度なので6mmも範囲。訓練の結果こんな感じに。。
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前面と後ろ面両方にステッチが貫通していなければなりません。この6-7mm仕上げが極限ではないでしょうか。

この時もラッピングを突然するということは決してしていません。

ロックミシンの5mm程度の幅を利用し、その5mmくらいをまずは2重縫いの地縫い。

もう1mm程度余分のラッピング布がその地縫いステッチを隠してくれるのです。

あとがき

この度のノウハウは、10年以上も前に人からの教えが根底にあったことです。

やはり、人から人へその手法やポイントを伝えていくことが、長い年月を経た未来に役立つことの1つの例です。

教えて下さった生地屋様のオーナー様には感謝致します<m(__)m>。

そんなことを受け継いで、美しくバッグを作りたい方へ、今度は私がお伝えする番だと思うのです(^-^)。

比較して並べると歴然、デニム向きなスパン糸の30番と20番のボリュームの違いが驚く程差がある事実【1068】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまでハンドメイドバッグ製作を通じまして、様々な厚手の生地を縫うことに挑戦してまいりました。

金華山織・ゴブラン織り・セルヴィッチデニム・帆布が難関を伴う悩みが伴う生地だったというのが感想です。

スパン糸の30番と20番というのはひとくくりに「デニム向き」などと称されますが、実際に両方を使用する機会に恵まれまして、その違いがあまりに歴然としていたことで是非この記事でお伝えしたいと思いました。

カラー展開が豊富で見つけやすいのは30番ではあるが、説得力あるアクセントになってくれるステッチは20番に軍配

30番糸に本格的に統一したのは2017年のこと。

以前は50番や60番だったのですが、どうしても弱々しく糸を横に引っ張るとプッツンとすぐ切れたことが不安の種でした。

二重縫いをして強度を高める工夫も取り入れた途中段階の年月を経て、30番へ完全に移行して久しくなりました。

地縫いに関しては、30番の現在でも二重縫いという徹底ぶりです。

スパン糸は短繊維なので切れやすいというのはデメリットです。

しかし、そのぱさついた様相がカジュアルで、コットン方面の気取らない生地には相性が大変良く向いているのです。

番号が少なくなるにつれて糸が太くなりお品もレアになっていきます。

通常60番などは一番多くの人が使用されていることでしょう。

60番より丈夫にと、ハンドメイドのスタートからしばらくの間2007年-2017年は50番も使用していました。

ミシンを家庭用から職業用に変えていった時期くらいからバッグを作るバランスは30番が向いていると感じ始めたのでした。

このたび、「帆布」に対して縫う糸を探す際にたまたま30番ではなく20番でピッタリの糸の色が見つかったことがきっかけで20番使用に挑戦してみたのでした。

そして、30番とのあまりの違いに驚かされるのでした↓。

上下とも1重ステッチ。一括りにデニム用と称される30番と20番も並べて比較すると縫い目がこんなに違います。

驚かれるかと思います。

この違いは非常に大きいです。20番はより存在感があり、力強いです。

ステッチのアクセントを強調するようなデザインに20番は向くと予想できます。

30番は考え方を変えれば、適度に上品ですので、カジュアルな素材を大人っぽく製作したい場合などには向いています。

入手しやすいのは30番の方です、比較的豊富ですから。

一方、20番は思うような色が見つけられないこともあるかと思います、つまり20番はレアなのです。

Q:20番糸でも職業用ミシンでの製作が可能なのか、A:工夫次第で可能であることを実体験した者が証明します

結論からは可能でした。

使用ミシンは「JUKI:シュプール:TL25」です。

末尾に何も追加番号のない昔の「TL25」、その後「TL25DX:デラックス」という商品が出たようです。

こういった太口の糸の場合には工夫が必要で、その工夫というのは糸調子の大胆な調整になります。

下に貼りますYouTube動画内でポイントの糸調子を整える箇所をご紹介致しますが、ここでまとめておきますと、2つの箇所を徹底します。

①糸案内にすべて通す・・・取説によるとスパン糸は2箇所通しでよいのですが、3穴にフルに通します。そうすることで、糸がピンと張り、硬いデニムにしっかり糸が埋まっていくのです。

②糸調子ダイヤルは強め・・・こう覚えたらよいです→。硬くて厚い生地にはダイヤルは番号が大きい方へ絞めるということ。ただ、あまりにかちんこちんに「4」などはお勧めしません。糸が切れやすかったり、他のパーツが引っ張られて傷みますので「3」くらいにとどめます。

ミシンを優しく扱うために①をやっておいて、上糸を引っ張る際にも、針の周辺を引っ張ると動きにくいので無理矢理引っ張らず、糸のコーンと糸案内の間をたるませることを手動で行います。

この手作業は、縫う途中では出てきませんので大丈夫。

最初の縫い始めと最後の縫い終わりに引っ張る時がありますが、あの時にそのまま引っ張る前にコーンと糸案内(三つ穴のパーツ)の間を手動でたるませることが、針やミシンを傷めない優しい作業だと実体験からお伝えしておきます。

あとがき

今後たくさんのハンドメイド作品作って行きたい方へのメッセージとしましては、ある時期に家庭用から職業用のミシンへの切り替えをお勧めします。

確かに家庭用ミシンはロックミシン機能なども付いていて便利なのですが、縫い目が歪んで綺麗に縫えません。

せっかく技術が上がろうとしているのに、ミシン自体の不変的なクセや性質がそれを妨げるのでよろしくありません。

ステッチの美しい目は「プロ風」であり「商業風」としてまかり通る様相なので非常に重要だからです。

いずれ「商業利用」を見据えたハンドメイド品を作りたいと誰もが思うことでしょう。

そうした時に、土台であるミシンを「職業用タイプ」にしておくことで、こうして、何とかデニムとか帆布なども上手く縫っていけるのです。

しかも驚くほど美しい縫い目が購入者様の心をぎゅっとつかむのです!!。

デニムや帆布は糸調子が普通地である服地に比べて上述のように難しくなりますが、それでもこうして工夫と対策を分かっていることで突破出来ています。

どうか、素敵なオリジナル作品をお作り下さいませ。

そして、途中でやめてしまわないこと、何年も何年もひたすら続けていくことです。

そうした中で何かの転機が生まれたり、考え方が良い意味で変わったりして発展が起こると思います(^-^)。

事業が伸びるには必ず言葉で説明できる理由があった、急成長は1つの山場の形や姿であろう、今後の継続に繋がっていればこそ【1067】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2022年に拝読しました本の数は、読書ライフの中では過去最高かもしれません(それだけこれまで読んでこなかったからという意味です(^_^;))。

一度に6冊同時に借りることができる「県営図書館」様でお世話になっていますが、特に事業主としてビジネス本にも目を向けます。

事業のことが書かれている主に経営・マーケティングの分野が興味があり注目しますが、過去の古い本であっても非常に学べる部分もありますので、新書が貸出中だらけの際には目を向けます。

このたびは、数社の例が挙げられた、急成長をした会社についてその急成長のポイントを研究した本を拝読。

「急成長のメカニズム:日本政策金融公庫総合研究所 編」です。

ちょっとした偶然も見つかり、最後に自らの言葉で「急成長」を含む「成長」についてまとめたいと思います。

これまでの事業を見直した事業内容のシフトの例、「舵を切る」という勇気と、これまでのお取引先とも縁が切れるかもしれない中での新しい「選択」

よく言われる、「変化をし続ける」という言葉がありますが、過去やってきたことを見直して、見切りをつけて同じ分野の業界ながらも別の内容へのシフトという例が一番身近に感じました。

アパレル会社様の例が含まれていましたこともあり、たまたまの偶然だったことが1つ、この会社様は、以前勤務していた会社の取引先だったことを思い出しました。

進化して名前が少し変わっていましたが、間違いないと思います。

アパレル業はなかなか過去を捨てきれず古い過去と同じことを繰り返し、短い季節に無理やり合わせて製造後不良在庫をかかえて、ぐらりと揺らいでいたわけですが、「コロナ」よりももっと数年前にもう別の事業へシフトされていたケースです。

そして、成長中の良い状態の時点でこの本が出版されるタイミングがあったわけですが、その後「コロナ」が襲ってきましたので、ここでまた大きな分岐点が、この本の中のどの事業にとっても少なからず起こったと思います。

「コロナ」で慌てて見直すにも時すでに遅しというところも多かったかと思いますと、早い段階でのシフトという判断がとても良いアンテナをお持ちであったと、このアパレ会社様に対しては思いました。

まだこの先に来ていない未来を見通す先見の明ということは、社長様が判断する最も重要なお仕事の1つです。

良くないのが、いま現状の満足と過去にとらわれることだと思います。

思い切って過去を一掃するほどのシフトも判断としては後に合っていたということになるのかもしれません。

1960年代以降の作れば売れたウハウハ時代の心地良さがいつまでも忘れられずにいて、古い体質がいつまでも残ってたから改革に対して出遅れたとも言われてるアパレル業界。

普通、こういった政府系の発行者様であると、堅苦しい文言が並ぶイメージですが、そうでもなかったところが読みやすかったです。

著者様は、「貸付」を中小企業にされている機関ですので、ここまでまとめることができるほどの情報をお持ちであったかと。。

本の読み方は人それぞれ自由です。

何も最初から1文字1文字逃さずに読むことが良いということもなく、読み方に関しては自分で決められるのです。

必ず、1社紹介の章の終わりに、急成長のポイントになる点がまとめられていますので、読み方としては、時間がなければそこだけ読んでみて、興味があれば深堀りして本文を読むなどの読み方もできる本だと思います。

あとがき

当ブログ記事は最初の投稿の2022.08.26からおよそ2年後の2024.09.15にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから考案し直しここまで来ました。

この本を拝読したその後なのですが、まさに「コロナ」の影響だったと思います、本の中の以前勤務先のお取引先は廃業となったようでした。

そして、お世話になった勤務先も同じ事態へと。。

「急成長」というのは、あくまでその一瞬を切り取った「状態」を表すのではないかと思います。

よく言葉にされる「成功」も、同じで「成功している状態にある」というその一瞬の一コマを切り取った表現にしかならないのではないかと。

日々状況が変化し、事業活動も変化するのも、経営者の心の内も変化しているからだと思います。

そのせっかくの良き状態がその後の存続に繋がっていくことこそ、急成長時の周りからの評価や称賛に甘んじずに冷静に次に向かえたのかの結果かもしれないのです。

確かに「コロナ」は残酷過ぎました。

何とか頑張っていくにも、到底太刀打ちできない突拍子もない、パワーの強い損害だったと思います。

「急」などと付かなくても良いので、せめて、少しずつでも「成長」できていることを常々意識したい、その中で結果として「急成長」があるかもしれないだけのことと、戒めをいただいております。