片頭痛の原因が更年期とは限らず長年のパンプス足によるゆがみかもしれないと聞く、体はすべて1つにつながっているから遠く同士も原因になる【1319】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

私の過去のお掃除の写真のブログ記事の写真の中のあることに気付きました。

左足をご覧いただきたいのですが、接骨院の先生に2021年に歪んでいると、頭痛の原因になっているであろうとご指摘いただいた足です。

ただ掃除機を裸足でかけているだけの写真ですが、この左足の形にご注目(2020年7月の【156】の投稿より)。

無意識なのですが、左足の内側面が浮いているような。。

重心が均等ではなく、足の左サイドにかかっているようなのです。

本来ここにあるアーチ型の形の骨が反っているようなものだととのことなのです。

このせいで歩く時の不安定さを作り捻挫などにつながっていたのです。

まさにこちらの左足の状態が、これまで頻繁に起こってきた右側の片頭痛の原因だとの捻挫の時の治療院の先生に2021年に診断いただきました。

ちなみに右足はこんな感じ。比較的問題の無いとのこと。問題は特にない右足と問題のある左足との比較です。

長時間労働でパンプスをはき続けてきた「パンプス足」のゆがみ、外反母趾と同じ形を作っていたところから地道に直していく

なぜ捻挫をしたのかも、足の歪みが原因で捻挫しやすい状態にあったということらしいです。

もっと以前にも大きくひねった捻挫が左足であったことを思い出しました。

こうした捻挫しやすいゆがみを作った原因はパンプスにあるとのこと。

これまでの人生の中で、1995年4月-2017年末までの約20年強の間ほぼ途切れることなく会社へ勤務し、その足にはパンプスをはいてきました。

2018年2月からのスタートで個人事業主になってからは大きくそのスタイルが変わり、パンプスをはく機会がほとんど無くなりました。

とはいえ、大のコーデ好き。

コーデにパンプスは欠かせないアイテムなので、お出かけ用には10足程パンプスを持っているのですが、その出番は勤務がないため激減。

それによってこのパンプス足に気付くことになりました。

足だけではなく、体の隅から隅までの不調の部分に関して1つ言えることは、大きく環境が変わった時などにその違和感で余計に気付きやすくなるということ。

もし、2017年を境に環境が変わらなければいまだにこのことに気づくことはなかったかもしれません。

2017年で会社を退職後、すぐの2018年お正月明けで「ストレートネック」にもなりましたし。。

実は、このストレートネックも無関係ではないと思うのです。

接骨院の先生のお話では、今後じっくり時間をかけて治していくことになるということです。

とにかく足首が固まってしまっているのでほぐして柔軟性のある動きができるようにお風呂で回すエクササイズをするのがよいとのことです。

その後のわずかな変化。しかし、相変わらず頭痛も起こり、時々なぜか膝を傷めるのもこの歪みのせいかも。

以前の掃除機をかけていた3年前の写真と比較してみます↓。

変化したのかは非常に分かりにくいです。まだまだ治るところまでは到達していないと3年後の姿が物語ります。

その後、2024年の左足の状態を見てみます↓。

左:あまり意識しないと逆くの字の外反母趾気味の形に。右:意識してまっすぐに整えると少しマシに。

決して完全には直ってはいませんが、2024年現在でルーティーンとしてやっている、この足の歪み対策をまとめます↓。

・朝/晩(お風呂が効果的)と足首を左右共30回ずつ回してほぐす

・毎朝のウォーキングの歩き方の意識として、上の写真の右下に常に位置する意識で歩く

・時々タオルの結び目を足裏の真ん中やや下に当て、10秒乗るx3回をして、本来の足裏のアーチ型の骨の形を整える

3つ目に関しては、YouTubeでご紹介があってそこで知った情報です。

できるだけ裸足で常にこの部分を意識して徐々に右肩上がりに回復して行ければと思っております。

あとがき

人間は複雑な構造の生き物なのだと思います。

まずは、体の目に見えるところから改善していくと思わぬ精神面の改善もあるのかもしれません。

はっきりわからないからこそ、まずは体のゆがみ整えることをベースにしておくことで、後から見えてくる後付け知識でも良いと思うのです。

片頭痛の原因としては、左足の原因なのかがまだ実感は無く、「卵巣嚢腫」「子宮筋腫」もあるかと自分の感覚ではそう思いますが接骨院の先生はそれは違って、片頭痛が原因だと断言されていました。

確かに、朝起きて片頭痛の兆候をすでに感じた瞬間に、上述の3つ目のタオルの結び目に左足の下寄り部分を乗り上げるタスクでやや解消されてそれ以上ひどくなっていかなかった結果も出ています。

3回戦コンスタントに繰り返し増した結果でした。

また、足の構造として外反母趾に逆くの字に曲がるだけで、膝にまでつながっていて影響していることが分かりました。

せっかくのエクササイズやウォーキングも逆くの字のせいで傷めてしまうことがあると考えると、早く気付き足をまっすぐに整えるベースがあるべきなのです。

何かの環境が変化するきっかけは大切、出来るだけ早めに「歪み」に気付き、整えていかれることを願いたいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

古い着物を解体しパッチワークにリメイクした大花柄の裏地、表地デニムの内部にうまく和柄として溶け込む様子を楽しめるナップサック【1318】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびピクチャレスクとしては初めてなのですが、製作のハンドメイドバッグに「リメイク」した部分を取り込みました。

リメイクは、元ある出来上がり品を解体していきますので、その二次利用の著作権や商標権を侵害がないようにきちんと意識しなければなりません。

究極のところ、お洋服をリメイクしたバッグはほぼアウト。

「著作権の侵害」や製造アパレルメーカー様の「商標権の侵害」になると思います。

このたびナップサックの裏地にパッチワークで利用させていただきましたのは、古い着物生地。

古い着物を解体して、パッチワークシートに仕立て、バッグに材料として利用させていただきました。

ナップサックの完成をご覧いただきながら、なぜ「グレーゾーン」の部分が否めないとも言える古着物生地を利用したのかというところをお伝えできればと思います。

1つのデザインで多種の素材を落とし込む時の中の1つとして体験、「著作者不明」の古着物をパッチワークでナップサックの裏地に利用させていただいた

リメイクの商業利用の可能性がほとんど認められないであろう中、古い着物に関してはグレーゾーン。

グレーということは、完全OK(白)であるということでもないのが気を付けねばならないところ。

「著作権を有している人が不明な場合には有効ではない」という法の内容をもとに、品質表示やブランドネームの付いていない古い着物に関してはおおよそ該当します。

ただ、着物の文化の歴史もあり、情報を提示していなかったに過ぎない過去のお品物が正直に「本当のところはどうなのか」を語ってくれることがあります。

象徴的な大花柄はそれが美術的で装飾的な要素が大いにあり、本来著作者は間違いなくいらっしゃるのでは。。

このたびどうしてもこの着物の素材を利用したいことから、その著作権者様の「権利の行使」のお申し出があった場合にはきちんと対応する覚悟でご利用させていただきました。

よって、安易に利用するものではないことをここで前もってお伝えしたいと思います。

このたび完成のハンドメイドバッグ「ダブルナップサック」の裏地に利用の着物のデフォルトの姿。

ある意味この写真は貴重、間違いなく元はこの姿であったということになります。

引用元の姿を隠さずに素材の入手経路を明らかにすることは、元の素材に感謝しなければこのたびの製品も出来上がらなかったからです。

実直にやらなければ、都度の1つ1つで細かく違うことで、もやもやしたグレーゾーンのままだからです。

もとはこの素敵な柄を生み出した着物の反の製造者様、そして、この柄を選んでこの着物を作った製造者様に著作権があるということを忘れてはいけません。

ただ、品質表示も無いことが多いこうした古着物は、「法律」の中の「著作者不明」に該当する可能性が高く、ピクチャレスクの責任の範囲内においての判断で利用させていただいたのです。

「着物解体のリメイク品への二次的利用」という行為には間違いないことを自覚するところがまず大切、長々とこのようなお話をさせていただいたのも、非常に大切なことだからです。

ダブルナップサックの完成:<サイズ>縦29cmx横34/48cmxマチ15cm。
名付けて「はまぐりの横顔」。表地のライトインディゴブルーに対してショルダーのマルチカラーはアクセント。
ひっくり返し。ポケットのフラップは表地のやわらかデニム。ポケットの位置が分かりやすくコントラスト効果。

何度目かのこのデザインの製作ですが、生地を変えるたびにそれぞれ特徴があって面白いものです。

表地は「やわらかデニム」という名前の綿/100%、日本製。

確かに柔らかいので融通が利きますし、本来のセルヴィッチデニムなどよりも縫いやすくはあるのですが、やはりそこはデニム。

織り目はもともと緻密であるがゆえ、重ねてステッチするとかなり強固になっていくところに特徴があります。

表地の5cmダイヤキルトの効果もちゃんとあり、内側に内蔵の「ハード薄芯」がハリコシを出してくれます。

どうでしょう、この和柄とデニムとのコンビ。

どうしてもリメイク生地を使いたかった理由は、このライトなインディゴブルーに合う裏地を分野を縛らずに広い範囲で徹底的に追求したかったからです。

がさついたその着物の素材はポリエステルなのかな。。と予想しますが、詳しいことは分かりません。

実際に感じたままの素材感をカジュアルテイストに解釈しながら、それでもエレガントに寄ったバッグにと考えていきました。

どうしてもパッチワークしてでもこの和柄を取り入れたかったのでした。

美しいマルチカラーの大花柄がインディゴブルーと溶け合った姿は、ここだけのものなのです。

1.2cm巾の出来上がりのショルダーひもに4本ステッチ。均等な巾であることが美しさに繋がります。

着物地は縦に長く裁断されたパーツが多いので、ショルダー作りには困ることはありませんでした。

ここまでなら畳めます。たたんだ状態のサイズ:縦29cmx横20cm。

使わない時には、三つ折りにたたんで、引き出しに収納できるということさえ、「価値」になればと考え、あえて底板を内蔵していません。

こうして、サブバッグの延長のようなナップサックの立ち位置みたいなものを感じています。

あとがき

目立たなくはなっていますが、裏地のパッチワークはハギ目があります。

1パーツが大きめだからポケットに影響がなくうまく取り付けることができましたことや、柄がぶつ切りに途切れる様子は感じないということも良き成果です(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

最強の色を纏い強さの「証」としたいのが黒を好む者の思い、黒1色で上下のセットを複数展開するそれぞれの違いの表現【1317】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

時々YouTubeでワードローブを紹介されている動画を拝見することがあります。

随分多くのお洋服をお持ちであり、ブティックのよう。。これらは「セレブ」の方のクローゼットだからです。

なかなか「お隣さん」のような現実的なクローゼットの中身は拝見できる機会がありませんが、そんな親しみやすい雰囲気ですべてが古着の我がワードローブをこの度ご紹介。

黒コーデ主体でありますので、カラーレスなミニマムさがありますが、1色のみの可能性を色以外の部分で感じ取っていただく良い機会ではないかと思います。

扁平になりがちな黒同士のコーデの工夫は「立体感」「奥行き」「凹凸感」など、黒1色をどう差別化しているのかの5つのポイントのご紹介

黒コーデは組み合わせることで扁平になりがちです。

せっかく上下に分かれていても一繋ぎなイメージであったり、また、一繋ぎのアイテムであっても喪服のイメージになることも。。

そこで、このたびお伝えする5項目をポイントに、立体感を出して装いを楽しく心躍るものにと閃きを得ていただければと思います。

あくまで、自らの経験からお伝えする我流のメソッドですので、そこは悪しからず。

これらはどれも黒色。上下をセットアップに決めてしまい、一番見合う4パターンを考えてみました。

①そのアイテム自体にすでに凹凸感が表れている

衣装風なシャツワンピース。最初から袖先のスパンコールやリブ、薔薇のお花のフリルで3次元的な仕立て。

ここに更に小物を利用、ベルトでウエストを絞り身体のラインに凹凸感を出していきます。

あとは、ロングネックレスを素敵に飾るのも良いでしょう。

とにかく、元々装飾された立体感あるアイテムなので半分はコーデが出来上がっているという点で実現しやすいアイテムです。

②上下の片方に柄を持ってくる

上下とも「アルマーニ」様の古着。ブラウスは無地のスエード調の素材。スカートは銀ラメドットスパンコール。

ブラウスののっぺりとした黒無地に対し、スカートにドットが散りばめられたことでバランスがとれます。

ブラウスが上質であることも、このスカートの華やかさが引き立ててくれているのかも。。

<立体感ある黒コーデ③>トーンダウンした黒を持ってくる

カットソーは「ミッソーニ」様。ブラックデニムは「アルマーニ」様。

カットソーもジャガードの糸の種類の切り替えによって約半分がグレーのように目に映ります。

デニムパンツはデニムの中ではブラックですが、色としてはグレー。

黒からトーンダウンしたこのデニムのグレー色。

同じようにグレーのように映る部分のあるカットソーとリンクして相性が良いです。

④異素材の上下で組み合わせる

再び同じカットソー。これらが実際のワードローブ内で決めたコンビ。スカートは「Sayuri」ネーム、羊革。

③では、トーンダウンしたグレーと合わせたこのミッソーニのカットソーですが、今度は同じ黒で合わせました。

レザーは、たとえ真っ黒でも光に当たると、目に映る色が黒からライトに映る特徴があります。

この視覚的効果を利用し、本革レザーという「異素材」をベロアのカットソーに対して組み合わせます。

そうすることで同じ黒なのに色の違いがあるかのように目に映り、それは立体感が生まれたことになります。

⑤ベストを持ってくる

ベストは「Gizenne」というブランド、羊革。パンツは、「MAGENTA」というブランドで牛革。

「ベスト」というアイテム自体が今後注目されそうな気配を感じています。

先日の新聞の中にも掲載のスーツのジャケットの「ノースリーブバージョン」が紹介されていたのです。

あとがき

黒は、時にきつくなり過ぎたり、近寄りがたかったりすることもあるかもしれませんが、それも黒のパワーによるところなのです。

複数の黒の解釈の中のから、「立体感」「奥行き」「凹凸感」を出していくという工夫をし、コーデを素敵に粋に装えるヒントになればと5つの例でお伝えしました。

1つ1つのアイテムに役割がちゃんとあるものがワードローブに取り込まれると、必ず出番があると思います。

お洋服を購入してそのままということのコスパの悪さや意味の無さは避けたいところ。

お洋服を侮ってはいけないのです、「人となり」を表すほどのアイテムなのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

古物好きな者が白x黒水玉ワンピ―スを引き合いに解説、「平凡」との紙一重の違いは、シンプルに加わる「かっこよさ」がカギ【1316】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「粋」「瀟洒」「洒脱」という言葉が好きです。

お魚が元気な「活き:いき」と音が同じなのでつい混同しがちですが、漢字に書くと全く別物です。

お魚の活きのイメージは、元気で華やかな感じですが、こちらの「粋」の意味は、「すっきりと垢抜けたさま」ということになります。

随分違います。

垢(あか)はお風呂でしっかり洗い落とすほどの余計なもの。

余計なものがなくすっきりとしたお洋服のコーデは、「シンプル:素朴」とも別物。

このたびはある1点の古着ワンピースを例に「すっきりと垢抜けたさま」を具体的にお伝えできればと思います。

まずはそもそも古着の中の「粋な柄」を選ぶところから始める、モノトーン水玉ワンピースコーデを黒と白のみ登場のブランドバッグや靴でまとめた

正面の一連ボタンデザインから判断で1990年代製造と予想の古着ワンピース。値札付きの店舗在庫品のよう。

この白地に黒の水玉は、この柄自体が「粋である」と解釈しています。

多種の白地x黒水玉柄がある中で、地が「ちりめん」に特化すると急にレアな存在になってくるのです。

黒地x白水玉でも反転で類似ではありますが、白地に黒の水玉の方がやや個性的です。

ここで、粋なコーデになるための1つ目のポイントです↓。

<ポイント①>色使いがミニマムである。

多種の柄の中でも、水玉柄は特に古典的です。

そして2つ目のポイント。

<ポイント②>デザインが普遍的である。

襟無しのラウンドネック・特に特徴のないロングフレアー・フリルなどでは決して飾らないシンプルな袖。。すべてが普遍的に作られているのです。

もう1つの違った見方としては、この「普遍的な作りも当時の流行の1つ」というもの。

袖幅が大きく上下に渡っていることもささやかな流行の形の1つだったかもしれませんが、年月が経過した今違和感なく受け入れる、もしくはかえって新鮮味を感じた形なのだと見てもよいかもしれません。

ワンピースが白メインということで、差し色の方を黒にすればカラーバランスが等配分。。という1つのアイデア。

小物はすべて黒に統一して加えていきました。

バッグや靴のデザインも普遍的な形です。

細かい点では、ワンピースの水玉・ボタンの丸型にベルトのバックルのカーブラインがリンク。

更には、カラーがミニマムな中ではやや目立つ金属パーツの色、これはゴールドに統一。

あとがき

「何ら普通なのでは。。」という感想に対しましては、確かに間違ってはいませんが、この「普通」こそ最も「粋」を作っていることにお気付きでしょうか。

癖が出過ぎてしまうと、かっこよくならないのです。

アパレル品は、クセを出すことが流行の特徴となるような傾向があったかと思います。

そのような数多い混沌とした中では、クセが強くなかった流行の中の普遍性の部分が古着の中ではキラリと光ることもあるのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

ブランドネームも品質表示も無い古い着物。。とはいえ柄は誰かが描いたデザインに違いない、解体してパッチワークにし、バッグに製作して販売することの可否のジャッジ【1315】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで時々、「著作権」が生地のプリント柄のデザインにあるお話を記事に投稿させていただいております。

このたびも、大いにこの著作権が絡むお話になりますが、私の行動が今までと違ったケース、バッグに古着物のリメイクを部分的に引用させていただくというケースです。

これまでは、柄には著作権があるからYouTube投稿とかブログ投稿などを控える必要があるというケースが多かったです。

このたびは、反対に、慎重な判断の末、YouTube投稿もブログ投稿も、そして、リメイクしてそれを材料にした商業利用のバッグ販売も良いのではないかというジャッジに至ったケースです。

著作権のジャッジは一番には、その著作権を持った人、つまりその柄、お品物の構造をデザインした人がだれか分かった上でその人の意向が一番優先だと認識しています。

ただ、「著作者不明」のケースでは、商業利用が認められると判断したものになります。

著作権の法律もその変遷をよく見守ることで、変わることがあるのです。

元は古い着物、着物を解体してカットし、パッチワークに仕立てバッグを製作、著作者不明のケースとして敬意を払いながら商業利用させていただく判断

あまりの柄の素敵さに、通常の原反生地では見られないテイストを感じました。

マルチカラーが好きなこと、柄がめいっぱい描かれた華やかなこの柄に惹かれました。

パッチワークの1マス:縦17.5cmx横28cmというそこそこ大きな面積の1マスです。着物を解体しました。

そしてこのたび、バッグの裏地に使うようなパッチワークシートを2枚作ったのです↓。

1マスの面積が広いので縦をずらすことをやめました。そのためハギ目が格子状に並びます。

ハギ目があってもできるだけ柄が自然につながるようにと。。

この後は、この筋(ハギ目)の両サイドをすべてステッチして固定していきますが、本日はここまで。

著作権が存在しないと巷では言われている着物。しかし、この象徴的な柄はどこかで誰かが考えたデザイン。

さて、ここからが今回お話したい一番の事です↓。

このような大花で特徴がある柄は、美しく芸術的です。

この素材がお洋服になってブランドネームや品質表示やであった場合はリメイクの商業利用は当然アウト、「著作権の侵害」行為となります。

自分使いの範囲ならまだしも、YouTubeに投稿ということも「商業利用」に当たると解釈しております。

YouTube投稿がなぜ商業利用に当たるかということを理論的にお話させていただきますと↓。。

YouTubeは、登録者1000人以上などの条件をクリアすると広告が動画に付くようになり、収益を得ることになります。

会計上、収益は科目としては「雑収入」、YouTuber様の場合はそれがメインビジネスの1つなので、「売上」という科目で計上しておられることもあるでしょう。

「雑収入」にしても「売上」にしてもいずれも決算においては、同じ「売上」に組み込まれていくのが会計ソフトで出来上がる決算書の構造です。

よってYouTube投稿自体が「商業利用」なのではないでしょうか。

話を戻しますが、仮にお洋服であったとして、オーダーメイドのような自作だった場合は?。

品質表示もブランドネームも付いていなかったとします。

それでも、作った人は自ら作ったデザインのお洋服だと分かっていますのでその人が権利を主張されたときには、利用者である私は2番手。

その一番の権利者である製作者ご本人の意向に従わねばなりません。

そして、今度はこのたびの着物の場合です。

法律上の「誰が作ったかわからない、誰が描いたかわからないデザインは著作権が認められないという」法律の部分があります。

この度の、古い名もなき着物は、実際には間違いなくこの柄をデザインした人がいるのでしょうが、法的にはOKだと判断しました。

ただ、最後にここからピクチャレスクの考え方です↓。

いくら、法律的には通ることであるとはいえ、自分で生み出したものではない柄やデザインを利用させてもらって、別の物を作っていることが間違いのない事実。

それをバッグにして販売するのですから、その材料の裏地の「柄のデザインの著作権」をご本人がその権利を主張される可能性はわずかにあると心しておくべきであるという点。

その覚悟を持ってこの製作に踏み切りました。

このデザインをした人が申し出てこられる場合の可能性は「0ではない」、常にわずかな可能性があるという認識を持ちました。

もしその時は、「利用させていただきました」という事実をまず素直にお伝えします。

そして、ご希望によっては、著作権を行使したいということであれば、まずは、YouTube投稿は取消しです。

そして、あくまで、自分使いの範囲だけで私は作っていくことになります。

そうしたことをご本人に誓うということをやり取りするでしょう。

間違っても法廷で戦うなどとは、利用させていただいた側は、大変おこがましいことなのではないでしょうか。

あとがき

今後の新しい「着物」は、品質表示が付くかもしれませんし、著作権を行使されるような芸術的な柄が新しく製造される新着物においては可能性があると見ています。

とはいえ、「著作者不明の場合はOK」という法律も確かなわけで、着物屋様は品質表示を付けられた方が良いと誠に勝手ながらそう思います。

あれが付いていれば、「著作者有り」と理解されやすく、かなり大きな違いだと思うのです。

そして、このたびのみで、ピクチャレスクも古着物をバッグに利用した商業利用は控えたいと思います。

本来、着物は着物のままで利用する機会があれば、それこそが一番に望ましいことであると考えます。

ここ近年、そしてこの先はより著作者は権利を行使される方向へ進むのではないかと考えます。

というのも「無固形資産の高まり」が背景にあるからです。

一番よくないのは、「勘違い」「知識不足」ですので、まだまだピクチャレスク本人も知識が不足の一人として、今度よく考えていきたいと思います。

まずは、自らの製作品が侵害していないのかをチェックするところが一番にできること、慎重に判断していきたいと思います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

味わい深いメンズシャツみたい。。「やわらかデニム」にかけた5cmダイヤキルト、多種のデニムの中の薄手に有効であると解いた【1314】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

長い間お洋服においては、定番人気のデニムだったのですが、ここ近年ジーンズをアメカジさながらにはく文化が大きな流行の波の中では下火に。。

そして、デニムをドレスライクにはくようなワイドなスラックス寄りなデザインであったり、そもそもデニム自体の素材をお洋服のラインナップに取り込まないなどの変化が見られます。

「ジーンズ」という呼び名から「デニムパンツ」という呼び名へ。。

とはいえ、デニムという素材自体は定番で永久不滅だとピクチャレスクは考えます。

丈夫で親しみやすく、今後も何かの形で取り入れたいと思う気持ちが失われることはありません。

このたびは、素敵なデニム生地に出会いまして、キルト加工をし、より素材の表面の長持ちを実現していこうということをしてみました。

現在進行中のナップサックデザインに落とし込んだ、5cmダイヤキルトのシート作りの場面をご紹介したいと思います。

ごわついたイメージとは裏腹な「やわらかデニム」という画期的なネーミング、キルトをかけることで傷みを解消し新たな活用例を示したい

早速ながら、キルトをかける作業の一場面になります↓。

ナップサック用の本体のパーツを裁断、接着芯貼り後、ハード薄芯を当てて、5cmのダイヤキルトをボールペンで作図。

こんな風に待ち針を均等に内陸部にもちゃんと打ちます。

出来るだけステッチの最中に邪魔をしないよう線の内部に打っています。
待ち針が均等に打たれている様子を裏側(実際の表面)から見るとこんな感じ。内陸部に打つのは皺防止。
左:ダイヤキルトあり。右:ダイヤキルトなし。<生地名:インディゴ>やわらかデニム、綿/100%、日本製。

そもそも、この「やわらかデニム」というネーミングがユニークで、本来のデニムのイメージを覆すギャップがあります。

「大塚屋」様で購入させていただきました、ありがとうございました<m(__)m>。

デニムは硬くてごわついたものであるというイメージが強いですが、これを見てそのイメージとは裏腹な柔らかさに驚くのです。

キルトをかけることで安定感が生まれ丈夫になります。

それならば、セルヴィッチデニムで良いのでは。。と思われるかもしれません。

この生地が生まれた意味をピクチャレスクなりに紐解いてみました↓。

・ノンウォッシュの状態でしかないセルヴィッチデニムに対してライトブルーが実現している

・ごわつき過ぎるセルヴィッチデニムのお洋服に引用しにくい風合いをお洋服向きに実現している

・近寄りがたいセルヴィッチデニムに比べて親しみやすい普通生地のように扱える融通性を実現している

こんな感じでまとめてみました。

キルトをかけることの効果:安定し丈夫になります。損傷などもたやすくは受けにくいのがキルトの良い所です。

あとがき

ハンドメイドバッグ活動においては、生地なくしてバッグを作ることなどできません。

素敵な生地に出会った時には、是非感謝して下さいませ。

そのおかげで素敵なバッグを作るスタート地点に立てたのだと。

そして、その有難さに感謝しながら、優れた生地に対して敬意を表しながら製作していってくださいませ。

そうした姿勢においては、決していい加減な粗雑な製作などできなくなるはずです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

「巾着ひもホールタブ」10個が口を閉じた時に密集する物理的な事情の理解、口の隙間が最大限に解消されるためには薄手の生地選びが一択【1313】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

【1312】でワンショルダーバッグを黒無地と赤のタータンチェックのコンビで完成していました。

その途中では、失敗があり、やり直してをしての完成でした。

場所は、「巾着ひもホールタブ」、厚みがそこそこのタータンチェック生地で設置してしまい、口が完全に閉まらなかった失敗があったのです↓。

失敗場面:巾着ホールタブがボリュームがあり過ぎて口が完全に閉まりませんでした。

「これはまずい」と思った理由は、わざわざタブホールの仕様にした理由が口をきゅっと絞める目的だったからです。

それなのに閉まらなければタブがただの機能を持たないデザインになってしまいます。

そうであれば、本体そのままを折り曲げてホールにしていく通常の巾着袋の仕様と変わらないからです。

よって、このたびはこのタブx10個をすべて薄手の生地(この製作の中では別布のエステルポプリンという生地)に取り換えていきました。

もう1つ同時に、ショルダーに調整機能を加え、「線コキ」を設置するということもやってみましたので、合わせてご紹介していきたいと思います。

「巾着ひもホールのタブ」の生地は融通の利く集まり方をしてくれる薄手の1択、口がきゅっと閉まることが「売り」であることを今一度しっかり思い出した

今回使用の3種の生地の中で一番薄手のこの黒無地のエステルポプリンを付け直し、口がきゅっと閉まりました。

最初のタータンチェックと比較すると、隙間が解消されています↓。

分かりやすく修正前と後を並べて比較してみました。劇的に空きが解消されたのが分かります。

もっと言うと、修正後の生地のエステルポプリンも実は、ブロードの2倍の番手の糸で織られた生地。

表地のごわついた生地に対しても、「巾着ひもホールタブ」だけは、思い切って極端に薄手の生地で作ったタブを設置することがポイントとなると思います。

表地とのバランスを変に考えてしまってそこそこな厚みのタブを設置してしまうと、失敗してしまうのです。

アーモンド型のショルダーの位置がややきついと感じる感触をユーザー様に委ねる、調節機能に「線コキ」付けた

この2wayの機能の1つであるワンショルダーの方は、Dカンが中心に1つになるので、ハの字ではなく、アーモンド形になります。

「ワンショルダー兼リュック」:<サイズ>縦33cmx横21/36cmxマチ15cm。
リュックとして背中に背負う際に、ショルダーの設置場所の関係で通常のリュックよりも少しきついと感じます。

長すぎると下に下がり過ぎ、ちょうど位に設定すると短すぎて背負いにくいような感じであることから、ユーザー様にその調整を委ねる意味で、調節機能の意味が生まれます。

線コキは、出来上がり1.2cmの巾のショルダーに対して「18mm」を選択しました。生地の厚みもあるからです。
寝かせた状態で、ショルダーの調整機能の位置をご覧くださいませ。かなり範囲が広くご利用いただけます。
こうしてすっきりとショルダーを中にしまい込んで畳めます。

あとがき

一応ご紹介しました調整機能の線コキ付けは、このモデルを廃止することで使わなくなると思います。

ただ、金属パーツが付くことで装飾的と言いますか、プロ仕様みたいなものを感じてもらえるのかもしれません。

しかし、ピクチャレスクとしましては、既製品頼みのようなことはあまり良しとしないスタイル、絞る巾着タイプには調整機能は無しで今後は製作していくと思います。

とはいえ、作り方や一歩足を踏み入れていくことは研究段階では意味があったと思っております(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

「見せる裏地」という表現もあるのでは。。黒の中にロックテイストで映える赤のタータンチェックが魅力のワンショルダーバッグ【1312】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ワンショルダー兼リュック」という2wayに機能を展開したバッグが完成しました。

メインはワンショルダーの方ですので、リュックにした時にはサイドのハギ目が正面と後ろ面に来てしまいます。

よって、そのハギ目が目立ちにくい格子状の凹凸感ある素材やハギ目があるパッチワークを選択することでデメリットを解消するという工夫をしました。

所謂、「条件付き」という製作ですので、研究製作の1つになり、すべての生地をカバーできるものではないということでゆくゆくはこのデザインは廃版予定です。

ただ、「ワンショルダー」を持つ人影の遠目からの映りが非常にかっこよく決まり、ある一定のニーズも感じていますので、一歩足を踏み入れておこうとしたシリーズなのです。

このたびは、「ロックテイスト」のイメージにぴったりの、黒と赤のタータンチェックのコンビで完成しました。

赤タータンチェックには黒が一番粋、「見せる裏地」がコンセプトのロックテイストなワンショルダーバッグは2wayでリュックにもなる

「ワンショルダー兼リュック」:<サイズ>縦33cmx横21/36cmxマチ15cm。

<表地:黒>ジャバクロス粗目、綿/100%、日本製。

パッと見て、凹凸感ある編み込み柄が素敵です。

この四角いマス目が四角い柄として映り、チェックとの相性が良いという解釈で、赤のタータンチェックを裏地に選びました。


<裏地>デッキングタータン、綿/100%、日本製。<別布>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。

別布の黒無地は、外側ではDカンショルダータブに使用、内側ではポケット全般に使用しました。

この内側にひっくり返した写真では、赤のタータンチェックに黒が映えています。

どの生地でもどの柄でも言えることですが、柄が切り替わるポケットのフラップや、片玉縁風の比翼は、無地に切り替えた方が悩みは少ないです。

同じ柄で行う時には、柄の途切れ目が不自然で美しくありません。

かといって柄を合わせるとなれば、柄の細部の重なりを神経質に意識し、場合によっては生地を余分に要するのです。

よって、柄の中にはその柄にマッチした色の無地で切り替えていく方がすっきりと不自然さがなく仕上がります。

ただ、同じ柄の生地が余っている場合は、外から見える「比翼」部分のパーツの裁断の向きをバイヤスにすることで解決することもできます。

次に、失敗してしまった姿を一度ご覧くださいませ↓。

失敗点:隙間がここまで空いてしまうのは、失敗と言わざるを得ません。この後別布の黒でやり直ししました。

やり直しはどこまで遡るかといいますと、最後の口綴じのステッチをほどき、裏地に縫い付けのタータンチェック生地の「巾着ひもホールタブ」を10個すべて取り外します。

そして、エステルポプリンの黒無地(レンズストッパーと同じ生地)で設置し直しました。

エステルポプリンの生地はまだストックがありましたので幸いでした。

そうするとデッキングタータンよりも柔らかくて薄手のエステルポプリンは融通が利いて入り口がクシュっと閉まったのです、成功です(^-^)。

修正後の口の閉まりの成功:「巾着ひもホールタブ」の生地は薄手が望ましいとこれで証明できました。

あとがき

修正した後の巾着ひもを絞った隙間の解消の検証は、次の投稿でメインにお話致します。

「ハンドメイドバッグ道」の精神としては、入り口が大きく開いてしまった出来上がりに対して、作ってしまったからとここで終わるのではないちゃんと解決するまで終わらないということです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

<糸調子>くり抜くポケットの入り口は生地が重なる、縫う手前で糸調子案内にフル通し・ダイヤルを上げるという2ステップで糸調子を整える【1311】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびの記事は<糸調子>と記事タイトルの頭に付いています。

糸調子が狂った時の調整方法としてご利用いただける可能性を発見するための「印」のような形式と思っていただければと思います。

なぜ、シリーズになるほどの複数の記録があるのかは、生地の種類によって糸調子が狂うことが相当あるということなのです。

このたびも新たなケースが判明し、普通の厚みの生地でも重なる場合に糸調子が急に狂う例です。

作業の途中で厚みが急に増した場所でそれは起こりました。。

中肉程度も重なれば生地の厚みが増しデニムみたいに糸調子が狂うことあり、ポケットの入り口枠を縫い始める前に整え直します

そもそも糸調子が狂う理由の1つに、「生地自体の硬さ」があると思っています。

厚みがあってもガサガサの粗くて緩い織り目の生地だと起こりません。

厚みがあるということが必ずしも目が詰まっていて硬いということにはならないこともあり、反対に薄手でも重なればデニムのような糸調子になることがあるのです。

とはいえ、結果的には太い糸で織られた生地が厚みがあると同時に硬く目が詰まっていることが多いというのも事実。

このたびの生地は、タータンチェックであり、厚みは中くらい程度だと思っていたのですが、実はこれがデニムに寄った硬さを持っていたのです。

その起こった場所というのが、生地や芯地によって多重に重なって厚みが増したポケットの入り口枠の部分でした。

<生地:赤>デッキングタータン、綿/100%、日本製。このボックスを1周するステッチの場所が生地が多重です。

ここでは、チェック生地(接着芯付き)・黒のラッピング布(接着芯付き)・黒の比翼布(接着芯付きで更に三つ折り)と生地の重なりが多重なのです。

糸調子の狂いは、上糸側では悪く表れないことが、縫った裏側(下糸側)で起こるというのが特徴です。

つまり、「この生地にとっては上糸が緩いのだ」と導けます。

勘違いしがちなのは、裏側の糸調子が悪く映るから下糸に原因があると考えてしまうこと。

下糸は、それほどいじるものではありませんので、最初に一度ボビンケースに入れて「吊り下げて、クレーンのようににぶく下に下がっていく様子」であればそれでよいです。

あとはすべて上糸の糸調子に原因があるのです。

<生地:黒>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。この黒生地はポケット内部側から見た写真。

急な事だったので悪い例があまり撮影できていないですが、やり直しの前の糸が一部分残っていました。

右側の赤い点と左側の赤い点、この反対側を上糸側で縫っていますので、こちら側の面が下糸側に当たります。

こうして、点や時にはループを描くように下糸側へ飛び出る原因は、つまり「上糸の緩さ」なのです。

今まで良かったのに急に悪くなると、「なぜ上糸が緩いなどと急になるの?」と疑問に思いますが、その答えは「現在縫っている箇所が硬く厚みがある場所に変わったから急に狂った」ということになります。

さて、いよいよ糸調子の直し方です。

この時に縫い直しをして良い糸目にしていくわけですが、2箇所を触ります。

まず1つ目は糸案内。

今回使用の糸はスパン糸の30番なので、取説から言えば、真ん中の糸案内には糸を通さないのが通常。

しかし、こういったケースは特別。取説以上の奥深い対策をせねば対処できないのです。

テトロンで推奨の真ん中にも通すということをスパン糸でも行うのです。

最初は下からくぐらせて最後は上から出ます。

①糸案内に3穴とも通す:これでかなり上糸が絞められる効果が出ます。

次に、糸調子ダイヤルを触ります。

②糸調子ダイヤルを3に近づける:3の少し手前なのか2と3のちょうど真ん中くらいなのかは幅があります。

先にこの糸調子ダイヤルを触りがちですが、糸案内の方が思い切った効果が出ますので、①が先に触る場所であるとお進めしたいです。

そして、糸調子ダイヤルは「3」オーバーはあまりなく、3手前くらいでだいたい解決できます。

過去に25oz(ヘビーオンス)というとんでもなく分厚いデニムをこの写真のミシンで縫いましたが、その時はさすがに「3強」くらいでしたが、それでも3周辺の範囲内なのです。

それよりも、糸案内に3つとも通すということの方が効果が大きいです。

覚えやすいのが、「3の法則」です。たまたま3という数字が並びました。

3つとも糸案内に通す3と糸調子ダイヤルの数字の3です。

あとがき

実は、黒い生地のエステルポプリンの方にも原因があるからこそ、極端に糸調子が狂ったケースだったのです。

ポプリンという生地は、織り糸の番手違いでブロードと同じ種類の織り方です。

ポプリンはブロードの2倍の番手、最初から織り糸が太いのです。

よってブロードに類似とは言え、勝手が違ってきて、コンビの赤のタータンチェックとも相まって余計にこの度の糸調子の狂いが分かりやすく起こったと言えます。

糸調子が狂う原因の多くが、「生地の硬さからくる上糸の緩さ」だとまず考えてみてくださいませ(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

和柄のバッグの可能性を示してくれた遠州生地の花柄の味わい、あえて浮き立つ色のダイヤキルトで製作した黒ベースのナップサック【1310】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

大きなハンドメイドバッグの製作の流れの中で見ますと、2023年は、ナップサックデザインを集中的に研究致しました。

ナップサックでは初めてのテイストになるのですが、和風なテイストに挑戦、影のようなモノトーンの和花にダイヤキルトをかけ完成しました。

この先多種の素材での製作の引き出しにと体験、これまでそれほど引用していない「和柄」と「浮く色のダイヤキルト」のコンビのナップサック

【1308】で製作のダイヤキルトをナップサックに仕立てていきました。キルトの向こう側に花柄がある立体感。
完成:ナップサックです。<サイズ>縦29cmx横34/48cmxマチ15cm。墨黒が遠州生地らしさ。

<表地:チャコール花柄>リネン花柄ジャガードストレッチ、ポリエステル/74%、麻/24%、ポリウレタン/2%、日本製。

カジュアルな印象も感じます。

スパン糸であること・ダイヤキルトの浮き立つ糸カラーの選択・縦に筋が入ったかのような織りのがさっとした風合いがコンビニなってこのテイストを作ってくれたのです。

では、裏地の方を見ていきます↓。

<裏地:黒x赤花柄>ポリエステル合繊、ポリエステル/100%、日本製。

こちらはひっくり返した裏地側、表地がモノトーンそのものであることで、赤いお花やグリーンの原色カラーが退屈させません。

ポケットのフラップを表地から利用した意味は、そもそも裏地が足りなかった・周りの柄と切替えコントラストを付けてポケットを見つけやすくする・柄が途切れてもおかしくないという複数の事情からです。

フラップは縦の長さをゆったりめにと、これまでよりも2.5cm広げています。

内側には「片玉縁風ポケット」をスタイリッシュに設置。

「片玉縁風ポケット」の比翼は表地で設置し、袋布の見える部分と合わせています。
ポケットの袋布の手前部分は、手前上の方が裏地と同じ、それ以外は表地で、生地分量を調整した使い方です。
ここ最近採用の「巾着ひもホールタブ」は大正解です。表地が不足した場合も別生地でも良いという融通あり。

本体そのものを折り曲げて巾着ホールの製作は、もう廃止しています。

理由は、どんな生地でも対応できるわけではなく、キルトをかける場合などは極薄生地に絞られてしまうからです。

タブは全部で10個。前後5個ずつを設置していきます。

巾着紐の先端である左右の周辺の前後で計4箇所を互いに近い位置に設置し、それ以外は、その真ん中、更に真ん中と均等に設置します。

巾着が絞られる時には、これらのタブが真ん中に集まってくるのです。

サイドの中心は避け、必ず前後に対称に付けることは注意点、絞る時のスムーズさに影響します。

巾着紐が飛び出した位置の前後は互いに距離が近いように設定。縫い代含めた3cm端から入った位置です。

あとがき

和柄は大変素敵です。

たった1点のデザインしか持っていなかったとしても、様々な素材や柄を落とし込んで製作していけば、無限です。

その中に「和柄」という分野も取り込んでいきたいと思いました。

日本らしい味わい深い生地に、少し「着物時代」の面影が感じられると外国人様から見ていただいた時に「日本らしいナップサック」になるのではないかと想像。

しかし、柄に頼み込む製作は決してしない、仕立ての技術も並行してレベルアップしていくのです。

昔からある、いつかどこかで誰かが閃いてくれた「巾着」という絞って口を狭める物理的構造の変化。

このことに対して敬意を持って、有難く今後もナップサック作りに引用させていただきたいと思います、本当にありがとう(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク