ボストンバッグのファスナーの端にタブをチラ見せする取り付け方【73】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ミニボストンショルダーバッグをが完成致しました。

【72】では、おじさんの持っておられた取っ手付きのセカンドバッグのようなころんとしたアイテムを街角で拝見したところからの着想出会ったお話をさせていただきました。

では、そんなきっかけから生まれたデザインがどんな出来上りになっているかを当記事でお楽しみどうぞ(^-^)。

ファスナーの両端にタブをチラ見せする理由と取り付け方

ファスナータブが1cm程チラリと見えている様子。・・・当記事は【73】ですが、【38】では、
ビッグなボストンバッグでファスナータブを表に縫い付け、
ファスナーを開閉する際に手でつまめるような仕様です。
今回は、タブが見えるだえけの仕様ですので、違いをご了解くださいませ<m(__)m>。

こんな風にファスナーの端にちらりとタブを見せます。

反対側も同じ光景です。

ファスナーにあらかじめタブを取り付けておいて、タブごと縫うというものです。

これは、大変かっこよい作りとなりました。

タブには、今回は芯地を貼りましたけれど、貼らない方がこの生地の場合はもともと厚みがあるのでごてごてせずにすっきりと仕上がったかもしれません。

芯地もなんでも貼れば丈夫だからいいというものではないということがよくわかります。

タブも折ってさらに重ねてと幾重にも重なったものなので、接着芯無しで十分であることも時々の判断ですね。

そうすることで、このファスナー取り付けの2重ボックスラインのステッチも、よりスクエアな綺麗な縫い目になることにつながるようでした。

出来上がりでファスナータブがチラリと見えるのは、デザインとおさまりの良い安定感が得られるところに効果が出ているようです。

まるでファスナーが生地に溶け込んでいるかのように。。。

機能としては、内側でファスナーの端の縫い代を隠しているのです。

底縫いのラインをまっすぐに出すコツ

以前にミニリュックをニットで作ったときの失敗からの学びをこのたびに活かした内容となります。

以前のニットでは、ぎゅーんと底部分がゆがんでしまったのです。

やはり、失敗には理由があります。

長い1枚の口布を表面、裏面の本体それぞれに組み立てる時に、片方の面を最初に取り付けました。

その次にもう片方を取り付ける場合に1か所しか印合わせをしていなかったからちぐはぐな底部分の位置になったのです。

これが原因だったと解析し、今回はそこを改善すべく挑みました。

まっすぐになった底部分のライン:ラインがまっすぐであるとバッグを置いた時にしっかりと立ちます。

このマチ7cm幅の底の部分のラインが重要です。

これが何も意識しないと歪むことがあります。

特にニットは伸びて融通が利いてしまうので気を付けねばなりません。

今回はこの写真のようにすっきりとまっすぐに安定したラインになりました。

それには対策があったわけです。

その対策というのが、まず片面をしつけ糸で、てっぺんのど真ん中を印を合わせて固定します。

最初に縫う面の方はここしか指定する部分がないです。

あとは、その印周辺から、そのまま縫い付けていけばよいです。

そして、底部分は5cmほど重ね合わさります。

次のもう片方の面の印を合わせるところが今回のキモです。

まずは、同じようにてっぺんのど真ん中を合わせて仕付け糸をします。次にまだ合わせる箇所が増えます。

それは、この底の角の部分左右ともです。最初に縫った面の方の底の角の位置にまっすぐの延長上になる位置を2つ目の面の角の位置にあらかじめ指定するのです。

そして、そこに仕付け糸を左右ともします。

そして、最後にもう1か所印を合わせる部分があります。

それは、底のど真ん中、先ほど5cm重なったということをお伝えしましたが、その口布兼マチの重なり部分のど真ん中と面のど真ん中の印を合わせるといった具合です。

このように2つ目の面をきちんとすることがうまくいく秘訣となります。

合計4箇所の印を合わせる仕付け糸をするのが2つ目の面の組み立てです。

いろいろ書いてしまいましたが、大きくまとめますと、「それぞれの面で印通りに従うのではなく、片面に合わせることも意識しながらカーブの位置を決める」ということです。

完成品のご披露

このように完成しました。

ミニボストンショルダーバッグ:<サイズ>縦14cmx横20/24cmxマチ7cm。

ショルダーは取り外し式なので、サイドにまとめてあります。

かまぼこのようにどっしりとした安定感あるものに出来上がりました。ちょこんと小さくてかわいらしいですね。

ここで、このデザインのネーミングが「かまぼこ」で浮かんでいます。

率直にその様相を表した言い回しを、和風なお惣菜、おばんざいで集めてみるシリーズになるのでは。。とワクワクしてきました。

かまぼこと呼べるためのポイントが、やはり、丈夫の美しいカーブと、今回意識した、底部分の真っすぐさの対比にあると思っています。

いかにラインを綺麗に出していくかで、「らしさ」が出てくるのです。

あとがき

このシリーズの最後には、すべてのデザインに名前を付けることをしていきます。

そんな全体を俯瞰してご覧いただけるようなシリーズになりますので、この後のデザインも是非ご注目下さいね。

次は、最後5点目になりますリュック型になります。

ミニリュック型がどんなフォルムで形作られるのかお楽しみにどうぞ(^-^)。

不思議なもので。。。街行くおじさんのバッグからの着想であったミニボストンバッグに引き継いだものは、「かわいらしさ」であったこと【72】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

同素材シリーズという企画を自身で立てて、順に違うデザインを製作していっています。

同じ生地で作ることで、デザインの違いの比較がしやすくなるのでとても良い研究になると思い考えた企画です。

このたびは、5デザイン中の4デザイン目を作り始めたところです。ミニボストンショルダーバッグです。

ミニボストン型を考案したきっかけはメンズから

もともとバッグは、大昔は男性特有の持ち物でした。

洋服の定番デザインの多くもメンズ専用であることが起源であることも多いのです。

ある日、ふと街角ですれ違ったおじさんの「中身たっぷりポーチ」を目にしたことがあります。

ちょうどファスナーを開けて中を見ている場面ですれ違いました。

そのポーチは立体的で、とても使い易そうでした。

あれが可愛い柄であれば。。。などとアレンジしたのがこのたびのミニボストン型になります。

もとは、メンズタイプのポーチにちょんと取っ手が付いたようなミニバッグデザインからの着想になります。

ショルダータブの付け位置

ショルダータブの付け位置をじっくり考えてみました。

ポイントは、1)使いやすさ 2)見栄えの美しさ、2)取り付けやすさ の3点。

やはり、なんと言ってもユーザー様の使いやすさを考えた位置でしょう。

サイドにタブを付けると、ファスナーがたっぷりと開く仕様にするには限界が出来てしまいます。

なぜなら、タブが下の方過ぎるとバッグがひっくり返ってしまうから、半分より上寄りに付けなければならない制約ができるからです。

これは物理的な現象でとても大切です。

昔、何も考えずに、思いっきりバッグがひっくり返るようなものを作ってしまった経験済なのです(^_^;)。

そうすると、サイドに取り付ける一般的なイメージをやめました。

そして、前後の面の対角線の位置にDカンタブを挟み込むという仕様に決定。

2)の見栄えの美しさを出すには、まっすぐに取り付けるということから、てっぺんのカーブのラインの中でも水平な位置を選ぶことです。

そしてこれは、3)の取り付けやすさにもなります。まっすぐは正確に縫い付け易いです。

タブをカーブの位置に取り付けることは実際使う時も不安定ですし、見栄えもすっきりしません。そして、カーブに縫うなどということをしたところで本体のラインも崩れてしまいがちです。

さらには、ショルダーが内側に寄った感じではバッグがくるくる回ってしまい、これまた使い勝手が悪いことに起因します。

よって、そういった消去法からも、てっぺんに取り付ける場合にということにはなりますが、その場合には、なるべく端っこ寄りでありながら水平な位置となるとだいたい場所が決まってきました。

Dカンタブの位置の決定:できるだけ端の方でありながら、水平な位置になります。
前面と後ろ面は対角線上の位置に取り付けます
(現在は表ばかりを見せているので同じ側にタブがあることにご注意を<m(__)m>)。

タブの根本の長さの調整

以前はタブの型紙を7.5cmx5cmにしていましたが、縦の長さを変更の5cmx5cmです。

ここ最近取っ手をアイレットカン仕様に切り替えました。

そうすると、根っこの部分がアイレットカン取り付けにおいて、穴を開ける時に影響したり邪魔したりすることがあります。

これは、とてもまずいことで、アイレットカンが不安定に取り付けられる要因になりかねません。

もし、アイレットカンが不安定に取り付けて、最初は気づかなくても使っていくうちにポンと外れてしまうようなことがあるかもしれません。

もともと水平にきちんと取り付けておかなければ、丈夫なアイレットカンでも外れた際には、ダメなパーツだと思われてしまいます。

それがタブの根本が当たったことが原因だとはなかなかバッグを作る人でない限り考えにくいものです。

よってそういう信頼を失うことが起こらないように、根本がすっきりしていて余分なものがアイレットに影響しないようにと言う変更です。

あとがき

今回は前半の部分だけですので、まだ出来上がってはいないです。

ボストン型はカーブが美しいと、愛着がわくデザインだと思います。

最初の考案のきっかけであったおじさんのセカンドバッグは、もっと四角い感じでしたので、そこからはだいぶイメージが離れていきました。

ただ、とても表現しにくいのですが、「コンパクトである愛らしさ」という点がおじさんのお持ちのバッグにも合ったのです。

たとえ、シンプルな無地で作られたナイロン製のメンズタイプであっても、今回のようなマルチカラーの花柄ジャガードであっても同じように感じられたのです。

もしかして、私がヒントを得たおじさんのバッグからは、その「かわいらしさ」を引用したのかもしれません(^-^)。

ワンピースコーデの差し色の役割とウエストラインをしぼるベルトの役割の2つを同時に担う優れたウエストポーチの考案【71】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれを利用しましたハンドメイドのミニサイズのウエストポーチのご紹介です。

ウエストポーチにもいろいろデザインはあると思いますが、エレガントな無地のワンピースにも映えて、飾りベルトの役割も兼ねてくれる花柄が綺麗なウエストポーチを作りました。

コーデにも活躍してくれそうです。

お出かけシーンではずっとベルトを取り外すことが無いので、そのベルトに飾りみたいにポーチが乗っかっているだけと考えれば、ワンピースのウエストラインのしぼりの機能もずっとキープできるのです。

はぎれの形が細長く余っていたことを活かすことができた共布ベルト

やや大き目のはぎれ:縦54cmx横49cmほど。
<生地>トリアセシルキーニットプリント、トリアセテート/75%、ポリエステル/25%、日本製。

はぎれの残し方が功を奏しました。

左上に細長く突き出した部分のおかげで、共布ベルトが作れることになったのです。

色は、濃紺の地にブルーやピンクの花柄です。表面がピケみたいにやや凹凸感があり、美しく高級なニット生地です。

本来は、カットソーなどに利用される服地です。

これをバッグにするということも珍しい使い方ですが、そのはぎれで、更にウエストポーチを作るということもこれまた珍しいことで、貴重なお品になりそうです♪。

華やかなマルチカラーの花柄がコーデに映えるという価値

今回のようなビビッドな花柄は特に差し色としてコーデしやすいです。

無地の無彩色なグレーなどのワンピースにもとても映えて活躍してくれそうです。

ベルトウエストポーチの完成:縦14cmx横19cmxマチ無し。・・・シンプルなデザインです。
装着は差し込みバックルです。デザインはのっぺりしていた方が、柄が映えます(^-^)。

ベルトでもありながら、入れ物でもある二重の価値

このような図式を作ってみました。
ズドンとしたラインのないワンピースにこのウエストポーチをすることで、
ウエストがシェイプされてさまになります。

こういったウエストポーチをワンピースにベルトとして、機能とデザインを同時に生み出すという考え方、どうでしょうか。

なかなかおもしろく、好きな柄で当てはめられますね。

特に、旅行などでは、手荷物ハンドバッグというのはいろんな活動をせねばならないシーンには不向きで、ショルダーなどのベルトのようなものを体に密着させることが非常に役に立ちます。

そうしますと両手が空いて、多忙な旅行のシーンにはとても有難いのです。

あとがき

今までウエストポーチがエレガントなお花柄である商品に出会ったことがありますか。

まだまだウエストポーチの固定観念が、「活動的なスタイル」だけに考案され、製造側も視野が足りていない様子だと思います。

エレガントなワンピースにさえウエストポーチをすることがあるということを1つのシーンとお品物のコンビにしてみた場合、このたびのような花柄だけではなく、ヒラヒラしたレースなども候補になってきます。

今後、こういう一般的にはカジュアル一色なものをエレガントテイストと融合し、新しいコーデを考えていくようなご提案をもっとできればと思います。

1980年代後半に流行の巾着バッグにはなぜハンドルがなかったのかをらせん状の流行がめぐった2010年代後半に考えた製作記録【70】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ただいま実施中の、<同素材シリーズ>の3つ目、ミニ巾着ショルダーバッグを製作しています。

今回は、後半部分ですので、後程完成のバッグがご覧いただけます(^-^)。

今回の製作の中でご紹介したいポイントは、今回初めて巾着バッグに取り入れた「取っ手」の取り付けです。

今まで巾着型に取っ手を付けてきませんでした。

1980年代に流行の巾着型の多くの既製品には取っ手が付いていないものが多かったと記憶しています。

しかし、流行もらせん状。「かつての回顧的な要素+新しさ」で過去が新しい形で受け継がれていくものです。

現在の巾着バッグは、ハイブランド様のお品でも取っ手は取り付けてあるようです。

現実的な使うシーンで考えてみても、バッグの中身を何か取り出す時に取っ手があることで作業がスムーズなのです。

この時の取っ手は、ショルダーとして下げている時は使用しないけど、違うシーンに切り替わった瞬間で必要な時があるという「備え」としての取っ手である所がポイントです。

あとは、ショルダーも付いているのだけれど取っ手も付いていることのデザイン的な見栄えも出来上がりを見て感じていただけるかもしれません。

現在の5型のシリーズ物でも、この巾着型のみ取っ手を付けていませんでしたので、ショルダー+取っ手ということも定番の要素にしていくことで、ラインナップもすっきりとまとまりそうです。

巾着型のサイドは、パーツが混み合う場所

巾着型は、アイレットカンを12個(前後6個ずつ)取り付けるのが基本型です。

よって取っ手にしても、ショルダータブにしてもサイドの影響のないわずかなスペースを確保して取り付けることになります。

この辺りの場所がいろんなパーツが混み合い、混沌とする箇所なのです。

今回、このことの難しさに慣れておらず、アイレットカンの穴開けに失敗してしまったハプニングがありました。

サイドに表地と裏地の間に差し込むように取り付けた取っ手やショルダータブの位置はそれなりに配慮したつもりでしたが、深く差し込みすぎたのですね、アイレットカンがタブの根本をぶち抜いてしまいました。

ぶち抜けたから良いのだというわけではないのです。

水平ではないでこぼこしたところにアイレットカンを取り付けるというリスクができてしまいました。

そこへ仕方なくアイレットカンを取り付けたところ、案の定、ここをきっかけに、力のかかり具合のアンバランスによってアイレットカンが外れる事故が予想されてしまうような取り付け具合になってしまいました。

本来、アイレットカンは水平な環境でしっかり、丈夫に取り付けることができるという定義です。

それを水平でない環境を作ってしまったということです。

アイレットカンの失敗箇所はこのタブをぶち抜いた箇所ともう1つ、あからさまに失敗したという場所の2つがあります。

その2つ目の箇所というのが、もともとは、タブやショルダーの根本がでこぼこしている不安定な環境が原因がまず1つ。

そして、更に、ポンチと金づちで穴開けをしている途中から別の場所にずれて、穴が1.5個分ほどの大きなものに空いてしまいました(*_*)。

これは大変な悲劇でした。もうアイレットカンを取り付けても隠しきることができず、アイレットからはみ出した生地がおぞましく目に映りました(*_*)。

1つ目の失敗:取っ手の右隣のショルダータブの根本をぶち抜いたアイレットカンです。
こちらは、一見うまく取り付けることができたようですが、
タブの根本も挟んでいるという状況の取り付けです。
長い目で見ると外れるリスクが否めませんね。
2つ目の失敗:穴開けの時に不安定によりずれて1.5倍の大きさの穴が開いたのを補修した状況。
とても売り物にはなりません(*_*)。中側のルーフパーツにアイレットカンが突入しています。
表側から見た失敗箇所:上記を表側から見ると表側でもずれた穴がはみ出して布の切れ端が飛び出しています。
このすぐ隣に取っ手とタブがあるので、その影響で不安定でずれたというのが原因です。

ショルダータブに関する改善策

さて、隣にも影響を与えてしまう取っ手とショルダータブの付け方はいかに?。

私が今回改善点として考えたのが、ショルダータブの根本を短めにすることです。

タブもあまり上に内側に突き出しすぎても野暮ったいですので、ちょこんと顔を出す程度で良いです。

そうすると、型紙の縦の長さが、現在の縦7.5cmを縦5cmに2.5cm削ることを考えました。

そうすれば、根本が今より上に行くので、アイレットカンに影響を与えないようにできると思います。

また、ショルダーに関しても、長さを少し短くして根本をあまり深く中へ入れ込まぬように1.5cm程度にします。今回は3cm程度入れ込んでいました。

完成の様子お披露目

ミニ巾着ショルダーバッグ:今回から、ショルダーを取り外し式に変える変更もしています。

一見何でもなく見えますね。しかし、とにかく今回は、アイレットカンの失敗によって販売は不可能となりましたが、これがうまくいったら、なかなかエレガントなものになったと思います。

巾着デザインは、きゅっとしぼる動きをするときに折りたたまれるので、かなりの重圧がアイレットカンにかかっていることでしょう。

巾着は動きのある開閉をしますので、アイレットカンはとても重要です。

紐を引っ張る時に穴周辺に重圧がかかるという意味です。よって、丈夫に取り付けたいのです。

ここが他の形のバッグと少し違う点です。ファスナーじゃないですからね。

本革レザーと生地の違いというのは、その密度にあり、カシめる力は、断然本革レザーの方が優れます。

そもそも、生地にこのアイレットカンを使うのかどうか。

今回の製作で、ここも今後判断していく重要なポイントになると思います。

パーツ屋さんははっきりとおっしゃっています。「生地には向かない」と。

そしてご注目いただきたいのが、取っ手の存在です。

ハンドルとも呼べる立派なものになりました。存在感が大きいですね。

このハンドルによって巾着が完全に絞られることが不可能になっていくので、冒頭のお話の1980年代の多くの巾着バッグがハンドルは取り付けられていなかった理由の1つに、「完全に口をふさぐことを重視した」ということがあったのではないかと見ました。

あとがき

今回は、失敗してしまいまして、とても残念((+_+))。

2デザイン目まで調子よく完成してきて、ここでつまずきましたが、残る2型の、ボストンとリュック、頑張りたいと思います。

全く同じ生地でデザインを変えて製作していくこの企画、生地が同一であることで、その違いがとても比較しやすいです。

今後の製作のヒントになって行けばと思いますと、今回のような苦い失敗も重要な過程であると考えます。

失敗は残念過ぎますが、いずれ、素敵な巾着型が自分のデザインらしく作って行けることにつながる失敗であればと無駄ではなかったと思えます。

そもそも、アイレットカンを取り付ける巾着で作るのだろうかということさえ、根本的な材料使いの面まで将来はしっかり検討していきます。

それには、こういった細かいパーツ材料も使った製作も体験してみる必要があるのです(^-^)。

安心して夜も眠れやしない!無理な体勢のファスナーの使い方で作ったラインが綺麗に出ないポーチよりもゆったりと座る水平型ポーチの製作の勧め【69】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ファスナーを使ったポーチは、過去にお手上げ状態でした。

よくある、てっぺんにファスナーがあってその下に生地が縦に配置するものは、ひっくり返す時にファスナーの端っこが難関箇所となります。

ファスナーに対しては、負担をかけてしまう動きで固定となり、綺麗なラインに仕上がらないのです。

そして、常に危うさがあり、ファスナーの務歯がいつか開いてきやしないかと気になってしょうがない作り方です。

しかしながら、多くの世の中の商品のポーチがこの作り方がされていることにとても驚きと疑問を私は持っています。

まあ、所詮私の考え方ですのでね。

そんなもんなんだよポーチは、とも言えるのかもしれませんが。。

こんな、過去の心地の悪さを体験し、もっと安定感のある無理のないファスナーの取り付け方はないだろうかと、水平型の取り付け方にたどり着きました。

今回は、その水平型のファスナーポーチを作って行きます。

高級はぎれで作るペンシルポーチ

今回は、パーツはやや少なめですが、非常に美しい素材なので、是非、はぎれを存分に活かしていきたいと思っています。

左-表地:フクレジャガード、ポリエステル/87%、ナイロン/13%、イタリア製
右-塩縮プリント、綿/100%、日本製

無彩色なバラ柄がシックです。ぷっくりと膨らんだフクレ加工も大変魅力。

では、今回は、こちらで水平型の細長ポーチを製作していきます。

裏地には同じくフクレ加工に類似の塩縮というタイプの凹凸感が表現されている黒生地です。

ファスナータブを限られたはぎれ生地のわずかな部分を使いながら、デザインを兼ねたようなタブに仕上げて、ファスナーの端っこの切りっぱなしなどを隠すという技を考えてみました。

ファスナータブパーツ:5-6cm四方程度のタブのパーツを使いファスナーの縁を隠します。
余裕がない面積の場合には、いっぺんに取り付けようとせずに、2段階を踏むのがうまくできるコツです。

ここでは写真に写していませんが、折る時はアイロンがマストです。

ファスナータブの取り付け:手で隠れて見にくくてすみません<m(__)m>。
まず、ファスナーの裏側から始めるのがよいのですが、ラッピングをしていく方法と同じです。
四方折り曲げてある状態のタブをいわゆる中表にして、ファスナーと縫い代を
1直線1cm分ほどを縫います。このあと、くるっと表側にタブを包みこみます(ラッピング)。
この時に、先ほど縫った線はこの包み込みにより隠れて表から見えなくなります。
そして、こちらも手で隠れて見えにくくてすみません<m(__)m>。
表側から、ちゃんと裏側のタブにできるだけ同じ位置に針目が貫通するように均等にセットして、
ミシンをかけ、ラッピングを縫いとじます。これでタブの縫い付けが完了です。
こんな感じですっきりとタブがファスナーにくるみこまれました。
何しろ生地が小さいので、ちょこんとした最低限のタブです。
これを一発で縫おうなんて無茶です。
やはり2段階を経るというのが綺麗にできるポイントとなります。

水平型ポーチ完成の様子ご披露

では、お待たせいたしました。完成した水平型ポーチこちらです。

水平型細長ポーチ:<サイズ>縦8.5cmx横23cmxマチ無し。

ファスナータブがすっきりと取り付けられて、本体になじんでいます。

ファスナーに取り付けたものだと分からないくらい錯覚しますね。

このタブは、①機能+②デザインという2つの価値が入っているのです。

①「ファスナーの端を隠し、ファスナーの開け閉めの時にここを持てる」という機能面の価値、そして、②「出来上がった時のデザインが両端にタブがあり安定感が感じられる」というデザインの価値です。

あとがき

以前に、こんな風に真ん中にファスナーが設置されたティッシュケースを作ったことがありました。

今回のペンシルケースもそのティッシュケースと何ら構造は変わりませんので、同類です。

では、これをもっと大きな面積で。。。となると、今回のタブの位置にDカンを付けて、ウエストポーチやボディバッグになっていくでしょう。

デザインを頭の中で、その構造別に整理すると、同じ構造グループであっても、大小のサイズの違いで随分印象が違いシーンが違うバッグが生み出されるということになります。

是非、ハンドメイド活動にお役立て下さいませ(^-^)。

貴重!バッグの製作途中だから見れる隠しポケットの裏側の構造【68】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグ製作におきまして、「同素材5型製作シリーズ」という企画を続行中です。

同素材で5デザインを作って行くというバッグ製作の3デザイン目です。

デザインは、巾着タイプのバッグなのですが、そこに隠しポケットを設置することになっています。

今回は、この隠しポケットが出来上がっていく際に、完成品では絶対に見ることができない貴重なショットが見られますので、是非ご一読いただければと思います(^-^)。

内側にひっそりと隠れるファスナー付きの隠しポケットの構造

出来上がりで表側からは決して見ることのない隠しポケットの裏側の作りがご覧いただけます。

やや地味なな場所ではありますが、あれこれ製作してきて、自分なりのやり方がある程度固まってきた作りになります。

隠しポケットは段階が非常に多いので、今回は後半部分の、ファスナーを取り付けた後の場面からのスタートでご覧いただきます。

違う機会に、前半部分や、最初から通してなどの長いスパンの製作の様子などもお伝えしたいと思います。

今回は、裏側の構造が最もわかるところにスポットライトを当てました。

このように隠しポケットのファスナーを取り付けてあります。
まだこの時点で裏側を縫いとじていない状態です。
その裏側がどうなっているのか、それが次です↓。
裏側は何も縫っていなくてピロピロです。
縦に長いポケットの袋と袋の延長布の端を合わせて縫い代1.5cmに印を付けて、
待ち針でこれぐらい細かく留めます。

ここで、私のお話すれば長―くなってしまう考え方が入っています。この縫い留めた待ち針の箇所というのは、袋の底に当たらないのです。

途中で「延長布」を縫い付けてずれた位置にその延長布の縫い付けのハギ目が来ます。

そこは、「わ」になっている状態で出来上がるということにゴールを持っていく作り方です。

そして、2度縫いで往復して、ミシンで縫います。
前述の「ハギ目」は反対側に隠れていて映っていません。
底に当たる部分は「わ」になっていますね。
アイロンで縫い代を割ります。
今は、ポケットの袋が上下の向きでいうと上側に付きだしています。
ポケットの袋の「わ」の上面のみを持ち上げて、するりと下へ移動します。
移動するとポケットの袋の位置が本来の定位置におさまるように配置されます。
あとは、両サイドを縫えば、完全にポケットの袋がとじられます。紫色の真ん中あたりにハギ目が見えますね。
あの位置は、ポケットを正面から除いた時に、手前に位置するように作っています。
視界にハギ目が入りにくいのが手前であるという理論からです。
両サイドの縫い(都度の返し縫で進む縫い方):この左に映っているのが表側で視界に入る場所です。
とても貴重ですね。裏側は今しか見れない場所です。
左側は綺麗に縫い易い向きがポケットの袋の底の部分からのスタートの位置となります。
そうすると、ファスナー部分が最後にあたりますから、
ストンと前述のように輪を下に落とした端っこを把握しやすいのは、
ファスナーがスタート地点にある右側なので、
下から縫い始める左側は順番が後の方が正確に縫えると考えます。

こうして、表から見ると、ファスナーしか見えないポケットが、裏側ではこんな立体的な構造になっているのでした。

あとがき

今回は、スポット場面がやや地味な、隠れた部分でした。出来上がりの表からは、見ることのない場面。この時でないとその機会はありません。

ということで、ある意味貴重な場面だと言えるかもしれません。

例えば、二重縫いをしているということも、こうしてお伝えしなければ何ら完成品では分からないことです。

しかし、末永く丈夫に使っていけるポケットになっているかということが、何年も持ち続けることで分かっていただけるのです。

この、「末永く」という言葉をとても大切にしています。

目に見えない部分であるからこそ、こうして製造者の私がお見せしていくべきであり、知ってもらうべきだと思いました。

ごまかしとか、手抜きなどは、ハンドメイドでは悲しいことだと思っています。

価値というのは、見た目だけでは到底計れない、いろいろな奥に隠された構造や作りにも実は存在しているのだということです(^-^)。

現金中心に考えられている現在のバッグからキャッシュレスな次世代型のバッグへのサイズの改良【67】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の記事は、<はぎれシリーズ>のカテに属します。

はぎれシリーズも今後投稿をたくさん増やしていきたいと思っております。

私の場合、YOUTUB及びとこのブログでご紹介してまいります出来上がりの作品は、商品として販売させていただく商業利用製作がほとんどです。

楽をしながらゆったりと簡単に製作するということもありだと思いますが、どちらかというと、事業として通用するようなお品を目指すにあたり、妥協部分を無くし、本気のお品をご紹介するというスタンスです。

そこに実際に販売するのだからこうするのであるという、答えみたいなものがはっきりとしていて作りやすかったりするのです。

例えば「作り方」ということでも、商品にするものを作っていく過程であると、白地の上の赤い糸でお見せするというような場面はあまり出てきません。

実際の布地になじんだ糸の色だったりする点をご紹介したりすることが現実的なので、見た目はやや見にくこともあるかもしれませんが、それが「実際の場面」であるということで、リアルにお届けするというものです。

さて、今回は、ストラップ付のバッグのうように持ち歩けるポーチです。

いつもの組み立て式で作るポーチです。

今まで、ファスナー付きは、ひっくり返しの方法がうまくいった試しがありません。

ファスナーを逆さにするということが、無理な圧力なので、美しい形にないにくいものだということです。

そして、無理な圧力でファスナーが開いてくることもあることは何より避けたいことです。

なので、ファスナーを基準にしたひっくり返しをしていくというやり方を現在しておりません。

パープル系マルチカラーのコントラストで組み合わせた生地チョイス

右(パープル系小花柄):表地-ナイロンオックスプリント(はっ水加工)、ナイロン/100%、日本製。
左(パープル):裏地-ジャガード、ポリエステル/100%、日本製。

パープル系の組み合わせです。

ナイロンオックスの生地は非常に整った織りがなされた作りなので、作業しやすく何度もリピートしています。

綺麗にびっしりと出来上がるところがとても有難い生地です。

そして、コンビの、まだら柄のジャガードが美しい生地も、リピートです。

色の展開が豊富で、元は衣装コーナーの生地。

色違いで何度も使用する中で、この程好い厚みや良質さ、そして華やかさに太鼓判を押しています(^-^)。

中表でひっくり返さずして、どうやってポーチに組み立てているのかの様子

まずご紹介したい場面は、芯地を一度にまとめて貼った場面。

いつも小さめパーツも1枚1枚貼っていますが、かなり細かいパーツサイズの集まりであることで、まとめて貼ってみました。

その結果、作業はとてもスムーズでした。

反からの接着芯の裁断が一度っきりでで良い点がすっきりとした製作になります。

粗裁ちという裁断方法です。

左:芯地の裁断はまとめて粗裁ちします。
右:パーツをうつ伏せに置いて上から芯地を載せてアイロンを当てます。

はがすときは、ゆっくり生地を傷めないように行います。

今回は、一番下にはアイロン台のカバーが来ていますが、クッキングシートをアイロン台にフルに長くカットして、その上に置いて行うとはがす時に生地が引っ張られず神経を使うことがありません。

後にこのやり方を取り入れています。

左:貼った芯地の隙間をカットします。
 右:余分なはみ出た芯地をカットして綺麗に整えます。

まとめて、貼った後でハサミでカットの作業が入りますので、カットとしては2度になります。

細かい今回のようなパーツの場合には、こんな感じの接着芯の粗裁ちが向いているのかと思います。

パーツのサイズの違いで裁断方法は使い分けると良いということになります。

そして、もう1点のポイントの箇所は、最後の段階の地縫い場面です。

この作り方は一般にはされません。

左:表地と裏地を中表にしてひっくり返して作った板状の半月パーツ2個をファスナーのサイドに縫い付けました。
右:さらにその板状パーツの縫い線に沿って(端から3mmほど)地縫いをして、組み立て作業をします。
この時に、写真のように、一番上8mm程度を空けてのスタートです。
最後も同じように8mm程度空けて終了しました。
ファスナータブの形を崩さぬように、縫わない部分を作るというやり方をしたのです。

持ち歩けるミニポーチが完成して思うこと

では完成したストラップ付ポーチをご覧くださいませ。

完成したストラップポーチ:<サイズ>縦9cmx横15/17cmxマチ無し。
バッグのようにこのストラップを手で持って持ち歩けます。
ただサイズは10cm足らずの横の長さしかありません。

今回、ストラップの取り付け方が、あまり納得いっていませんのでこの後、もっと良い感じにリフォームする予定です。

一応千円札が入りましたが、折りたたまずに入れるにはやや小さいといった具合のサイズです。

キャッシュレスな世の中に今後なっていくとは言え、まだまだ現在の2019年では現金を持ち歩く文化が継続のようです。

現金の持ち歩きが中心になった文化がまだまだ根付いていることがバッグのサイズ感に見て取れます。

また、バッグの中の物が多い方がいらっしゃいますが、現金の影響ではなく、その他の小物やポーチがいろいろ入っているのだと思いますので、こんな風に小さなポーチ1つに必要なものがまとまる人というのはかなりミニマムな人です。

ただ、何も製造しないよりも、こうして作ってみるとカードだけを持ち歩くミニミニバッグとしては何か1つのご提案になるかもしれません。

あとがき

ひっくり返しをしない組み立て式の構造であるこのたびのような作り方は、私がひっくり返しに限界を感じたことから考案した作り方です。

ひっくり返すやり方のその後を想像しにくく、頭の中に出来上がり構造の展開図が浮かびにくいことと、そういった想像が苦手であった私ならではの悩みでした。

少し革を使った製作に作りが似るかもしれませんが、縫い代を気にせずに組み立てるという単純明快な構造。

しかも縫い代が隠れているようにするには、先に縫い代を隠した表地と裏地の合体のプレートを作っておくことだと考えたのです。

その結果、ファスナー仕様において心配されるファスナーへの負担などは解消されたかと思いますが、プレート自体が、裏地の色によっては、表地の隙間からカラーがのぞくという事態になっています。

果たしてこの構造が、邪道なのか、カラーが見えることで、線が1つ出来上がりデザインになっていくのか、みっともないから隠した方が良いのかなどは、まだ反応が得られていません。

このことについてのどうこうのお話はまだ聞けておりませんが、ただ、「新しい」ということだけは感じていただけるのかもしれません。

高級生地はむしろ共布ひもで、既製品の江戸打ち紐よりも原価が下がるミニ巾着袋【66】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

はぎれシリーズという企画を現在しています。

高級生地のはぎれを有効活用しようと、小さなサイズの袋物やポーチを連続製作中です。

このたび、フランス製の形状記憶のぼかしプリント素材が結構多めに余っていましたので、これを材料にミニ巾着袋を作って行きます。

はぎれの余り具合としては、なかなかの分量でしたこともあり、エコノミーに共布巾着ひもで行きたいと思います。

一重仕立てで、1面パーツは、サイズが縦30cmx横25cm程です。

決して大きいわけではないですが、はぎれにしては余った方です。それを使い切りたいと思います。

最初に地縫い後2枚をまとめて三つ折りする始末の仕方

詳しくは後で貼りますYOUTUBE動画でご視聴いただこうかと思いますが、今回の作り方の特徴は、最初に地縫いをしてからその後で三つ折りして縫い代を隠す作業をする点です。

まず、上から10cmの地点からのスタートで、両サイドを縫い代2.25cmで一番下までストレートに縫います。
この2.25cmというのは、この後の、三つ折り7.5mmx2回分です。
次に、アイロンで7.5mmずつおり一番上から一番下までまとめて三つ折りし、
今度は上から10cm分のみを端から1-2mmあたりを縫います。
そして10cm地点に来たらミシンをLの字にサイド側へ向きを変え返し縫いで終わります。
右はL字、左は逆L字です。これを前後とも全部で合計4箇所同じことをします。
そして、次に、先程一番最初に地縫いを2.25cmのところにした両サイドの三つ折りを前後とも
1-2mmあたりをずっと一番下の底の先端までストレートにミシンをかけます。
その後、底部分をまとめて三つ折り7.5mmずつして縫い代を隠します。
そうすると先程の、上から10cmの分がサイドよりも余分に飛び出しますので、
再び内側へ7.5mm分折り込み、折ってひも通しのホールを作ります。
そうすることでサイド部分がこの写真のように、縫い目が1つも出ないという出来上がりになります。

少し、説明不足かもしれません。

内側からその作りが見れますのでどうぞ↓。

巾着紐ホールの作り:三つ折りを生地だけで全体にやって置いてから、
巾着ひもホールを上から10cmの分量をとって作りました。

今回は、一重仕立てなので、巾着紐ホールx2倍くらいの10cmをとりましたが、裏地付きの二重仕立ての場合は、ひっくり返し関係で、1cm縫い代をとっても、上から5cmだけ見れば良い点が変わってきます。

そういった意味で、意外なのですが、裏地付きの方が縦の長さを要しないということですね。

これは一見気づきにくいことです。

なので、残布が結構ある場合は、他の生地とのコンビで裏地付きを作った方が価値が出ると思います。

一重仕立てより裏つ付きの二重仕立ての方が綺麗で高級感があることは間違いないです。

完成:ころんとした巾着袋の完成です。
<サイズ>縦14cmx横14/25cmxマチ10cm。

あとがき

コロンとした様相の巾着袋が出来上がりました。マチが10cmもありますが、こんな巾着袋もあっても良いかと思います。

立体的なものや、小さいものにはなりますが箱そのものが入りそうです。

形状記憶生地であることも相まって巾着ひもが丈夫く出来上がりました。

共布紐もいろんな仕立て方があると思いますが、四つ折り観音開きにして、ボックス状に端っこすべてにステッチを入れました。

発展バージョンとしましては、更に真ん中に、もう1本ステッチを入れたりすることでもっと強固な紐になっていきます。

はぎれで作るミニサイズなので接着芯をこの度は貼っておらず、生地も一重仕立てですが、裏地付きで作る場合は、接着芯を貼って作業すると、さらに価値が高まるお品になると思います。

巾着袋は今後も作って行きたいですし、バッグの内側に機能パーツとして設置することもできます。

このたびの製作は、付加価値がどんな点で付いていくのかなどを確かめるなど、学びある製作でした(^-^)。

労力無く美しく仕上がる材料選び、バニティーバッグ製作には両開きファスナー使用の勧め【65】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただいま、シリーズとして、同素材で5デザインのコンパクトショルダーバッグを作っていく企画をしています。

今回は、その2点目のバニティー型ショルダーバッグの後半です。

ポイント場面は、両開きファスナーを使った作り勝手の良さとか、出来具合を見てみるということをします。

両開きファスナーを使用したことが過去にはあまりなくて、2本のファスナーを使ってきましたが、ここで両開きファスナーとの出会いがあり、その違いを製作しやすさなどの点からお伝えできればと思います。

数の少ないダブルファスナーVS数の豊富な2本使いのファスナー

ダブルファスナーはどちらかというとバッグ専用ですので、一気に製造数が減るようです。

あまり豊富にカラーが無いという固定観念もありましたし、いろいろな色の生地に合わせていくには、豊富な色展開のシングルファスナーの方が選びやすいと思っていました。

ただ、シングルファスナーの2本使いは、例えばバニティーの場合は、2本をいかに延長上に1直線に配置するかという技術が必要で成功率があまり高くありませんでした。

そして、ど真ん中を意識するポイントも生まれます。

頑張って神経を使ってきちんと配置して縫い付けても、出来上がりは少し引っ掛かりのあるものでした。

ファスナーの端の始末がバニティーでザインでは上手く隠しきれないところがありました。

どっしりとそびえたつように筒形が立つということ、これはバニティの出来上がりの美しさの1つかと考えます。

なので、2本使いはその点について左右のバランスの縫いの難しさが出来てしまうのです。

一方今回導入の両開きファスナーは最初から1直線なので余計なことを考える必要がありません。

さらに、今回の場合取り付ける口布や側面パーツが同じ40cm周辺の長さであったため、特にカットもせず、ファスナーの留め具もちょうどミシンで縫わない部分である後ろの重なり部分に隠れて、邪魔にならず、ファスナーのカットの必要もなくすみました。

今後両開きファスナー、色さえ合えば積極的に使いたいですね(^-^)。

さて、このたびは、後半の場面であり、YOUTUBE動画でも完成の様子がご覧いただけます↓。

あとがき

バニティはまっすぐな形に立つということが見栄え的に大切だと思っています。

よじれがちな理由として、立体的な物を平面2次元ミシンで縫うからこその難しさがあります。

2本使いにするにしても、ダブルファスナーを使用するにしても、ファスナーの付け方が出来上がりのフォルムに影響すると思います。

ただでさえ難しいデザインですので、できるだけダブルファスナーにして作りやすい方を選んでおいた方がお勧めです。

カラーが豊富でないことは大変デメリットですが、ファスナーの色の展開を見ながら、材料の生地調達に条件を付けて探していくなどということも良い結果を考えたら「有り」だと思うのです(^-^)。

お出かけ用バッグの実現、バニティバッグの蓋パーツに内蔵するハードな芯地の使い方【64】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、同素材シリーズというハンドメイド製作の2つ目のデザインの一場面をお送りしたいと思います。

パープルジャガード花柄生地でバニティーショルダーバッグを製作中です。

前回のドーム型のショルダーバッグと同じく、バニティー型も同じように、取っ手をアイレットカン仕様に変更する点は今回初の試みとなります。

こうして、製作に新しい試みを取り入れながら研究もしていくスタイルです。

目的は持ち上げた時の力のかかり具合の緩和、蓋にハード厚芯を使用

今回は、他の製作中のデザイン4型では使わない、このバニティならではの芯地を使います。

ハード厚芯というものです。

その他の別芯であるハード薄芯に比べて、ハード厚芯の方はかなり厚く硬めです。

こちらをバニティの蓋パーツに使用するのです。

ボンドで貼ってある状態の蓋パーツ
:ハード厚芯は厚み約1mm。待ち針が差しにくいくらいの固めです。この固さの効果はかなりのものです。

では、なぜここにハード厚芯を入れるのかということです。

その理由は、まずは、この部分に取り付ける取っ手1本に全体の重さがかかるので強固にしておきたいということです。

取っ手1本で全体の重さを支えるということが特徴なのがバニティー型なのです。

ハード厚芯が入っていないと、柔らかくて、蓋が持った時にかなり変形します。

バニティとしては、蓋は比重のかかる場所であり、しかも視線のいく場所。

よって、取っ手と共に共同でこの部分を支える役割がとても重要であるわけです。

そうすることで楕円型フォルムもすっきりと見せてくれます。

ハード厚芯は、それ自体結構重みがありますので、よほど必要な部分にしか使わないようにしています。

大きなバッグの本体に前面にハード厚芯を入れて作っていたことがありますが、生地も含めた完成の状態で800gあたりまで重さがいってしまいました。

せっかくの布製バッグの軽さが活きません。

それなので、基本的には、本体に入れる芯地はハード薄芯で対応しているのが通常です。

あとがき

バニティーバッグは、多くがインテリア使いやメイクボックスとして保管用に室内で使うイメージが今まではありました。

このアイテムにショルダーを付けたり、リュックにすること、縦や横のサイズを伸ばしたりすることで、バニティーのイメージから離れたところにも行けそうです。

バニティーの特徴として、置いた時の安定感も際立ちます。まるで箱のようなのですね♪。

トラディショナルなバニティーバッグのイメージは、ちょこんと手で持つというハンドバッグのイメージでした。

そんな今までのイメージを打ち破り、サイズを変え、持ち方も、肩掛けしたり、背中で背負うリュック型が過去にはあまりなかった新しい持ち方のようです。