時にバッグを丸ごと支える役割を担うショルダータブ、丈夫さを実現するために伴う縫い付けやすさの追求【126】

アイキャッチ画像126

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

こんな苦いエピソードがあります。

ショルダー付きのドーム型バッグ(ハイブランド)のショルダータブが本革1枚仕立てでした。

おそらく、今思えば、縫い込み易いように革を漉いて薄くしてある作りだと思われます。

中身を入れて持ち歩く経年の末、レザーが裂けてある日ポンと外れました。

こうして「Xデー」は突然やってきたのでした。

同じブランドの店舗で何とかお直してもらえましたが、おそらく取り付け方は同じ手法でしょう。

ブランドバッグは、見た目の綺麗さも重視でしょうから、スマートな形に見えるように弱くなっている部分もあると見ました。

そして、気休め程度のショルダー機能をメインに使用していた使い方の限界もあったと振り返ります。

その後、自らもバッグを製作するポジションに立った今できること、それは過去の苦い体験を良き方向へ活かすことです。

このたびは、永続的なバッグ全体を支える「ショルダータブ」の作り方です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.14からおよそ5年後の2025.05.08にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直し綴り直しをしています。

2025年では、2020年に動画におさめた作りよりも更に発展、当ブログ記事の最後に改良後の最強のショルダータブの姿をご覧いただけます。

こんな小さなパーツがバッグ全体を支えている、本体と共に歩み何十年も永続的な姿を実現するためのショルダータブ

丈夫に作るためには、作りやすいノウハウも重要。

厚みある生地の場合、間に挟み込む柔らかさも必要であることが、冒頭のブランドバッグの「革をなぜ薄く漉いたのか」の理由を解くカギとなるでしょう。

わざわざ一手間入れたその意味が必ずあるはずなのです。

型紙と裁断:ミニバッグ用で考えていた2020年では5cm四方の型紙で十分でした。生地には接着芯を貼ります。
三つ折り観音開き折り:縦に二つ折り後、両サイドから三つ折りして内部に寄せていきます。縫うのは内部です。
ショルダータブの縫い始め:三つ折りの内部の左右ともステッチします。2020年は、1本ずつ区切っていました。
ショルダータブの左右のステッチがけ:その後の見直しで、内枠をボックス状に一繋ぎに縫っていく方法へ改良。
内部ステッチ完了:その後のボックス状式で横線も入ることになりまして、玉止めが1か所にまとまる姿へ。
Dカンに通して根元をステッチで固定:この作業も大切で、バッグ本体への挟み込みの際に安定的に作業が可能。
根元の二重ステッチの完成:二重ステッチの方がかえって玉止めがスムーズ、更にしっかり固定されます。
ショルダータブの完成:Dカン内径は15mm。出来上がり幅に合わせて適切に選択。ここから2025年へワープ↓。
2025年の完成型ショルダータブ:Dカンに使用する時と同じ作りで巾着ホールに引用。ステッチが外枠にも出現。

この4本ステッチが走る2025年バージョンの方もステッチは一繋ぎで最後同じ場所に戻るので、作り方としては非常にスムーズです。

巾着ホールに使用するというアイデアが生まれたと同時に、頻繁に動きがあることで丈夫さをより考慮するように。

グラグラと動く「わ」の部分をステッチで固定して最も固定された究極な状態を実現したというわけです。

通常、「わ」にステッチなどしないという考え方から、多くの市販品では省略されている過程であると思います。

この4本ステッチの姿は、ショルダー・取っ手・支柱ベルトに引用の4本ステッチに重なるところがありますが、折り方は違います。

このたびの「シンメトリー」な三つ折り観音開きの折り方は、硬い生地でも融通性を持って作ることができる平らな折り方なのです。

あとがき

もっと大きな見方をしますと、「ジーンズ」の例があります。

ポケットのスレキは、メイン生地のデニムよりもはるかに弱々しく、ジーンズをこの先何十年もはいていきたいのに、ある時点でポケットが終焉を迎えてしまうのです。

その他バッグの例では、ナイロン生地に対して本革レザーの取っ手を付けた高級感を感じる組み合わせ。

しかし実際は、ナイロン部分の角などの破れがあるにもかかわらず取っ手がもったいなく変わらぬ姿で健在というもどかしさです。

このように、自らのがっかり体験を、ユーザー様目線として活かしたいと思ったのでした(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

接着芯必須の観音開き折り後の外枠ボックスステッチで完成、しなやかさを持ち備えた丈夫な巾着共布ひも【125】

アイキャッチ画像125

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作のあるパートごとのポイントをじっくり解説するスタイルとしまして、<HMB教室:ハンドメイドバッグ教室>というカテゴリーを設けています。

他の作業も同時に進めたい・時間を有効に使いたいことからリアル教室というスタイルをとっておりません。

当教室は、ハンドメイドバッグ活動の「共有型のハンドメイドバッグ」というコンセプトに相応しいものでありたいと思っております。

教室とは言え私は先生的存在では決してありませんでして、ノウハウの共有の場を作った者であるに過ぎません。

さて、このたびは、「巾着バッグ」などに利用が見込めます、「共布巾着ひも」の製作。

巾着ひもを含む「支柱」「Dカンタブ」「取っ手」などはすべて「ベルトパーツ」と考えております。

丈夫には作りたいものの、巾着ひもには「しなやかさ」も重要、その他のベルトパーツとは少し違った質感で出来上がります。

その違いとしまして、外枠ボックスのみで終わるということをあえてしておりまして、「支柱」「Dカンタブ」「取っ手」などはすべて内部にもステッチが走る4本ステッチ構造という違い。

それらはまた別の機会にお伝えしていきますので、このたびは、その手前のステップとしても良い順番である外枠ステッチのみのタイプであるひもをご紹介します。

「しなやかさ」が弱さや薄さを解決した「丈夫さ」を伴うものでありたい、巾着バッグに使える幅8mm強の共布ひも

あらかじめ接着芯を貼った幅35mmの生地をご用意。

共布ひもの観音開き折り(左上から右下へ):縦に真ん中で折り、そこへ向かって両サイドから折り込み。

よくお伝えしているのですが、ダメ押しアイロンを再び真ん中で最後に折るというひと手間がかなり出来上りのラインに好影響。

ボックス枠のステッチ:アシンメトリーな両サイドの「重なり」の方からのスタート。「わ」の方は後半です。
完成後のアイロン:端の玉止めは溝の中に隠してあります。最後にアイロンで全体を整えます。
共布巾着ひもの完成:型紙の幅が3.5cmでは出来上がりは8mm強です。巾着バッグのハトメホールなどに有効。
完成の共布ひものズーム:内側にステッチを入れていないことがしなやかさも保つようでした。
出来上がった共布巾着ひもの質感の検証:試しに結んでみました。ハリコシも確かにリボンの形で感じられます。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.13からおよそ5年後の2025.05.07にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在では、片面ハトメを設置する製作スタイルを廃止、蝶々結びで入り口を閉じるモデルも廃止しました。

よって、このボックス枠のみの共布ひもは現在では引用しておりません。

「中間的なバランス」という曖昧さは、当ハンドメイドバッグ製作にはあまり合わなくなっていきまして、そらだけはっきりとしたスタイルへ変わっていった証拠です。

とはいえ、巷のバッグの完成品をどうぞじっくり見てくださいませ、多くは、「わ」の方のステッチが省略されたコの字で完結しているのです。

その点では、惜しみなく手間をかけたスタイルとしては記録に残しておこうと思います。

ハンドメイドバッグ教室の主催者も日々変化しているので、その後の変遷があります。

後の製作の中の「見直し」につきましても、こうしてブログ記事の「手直し」で追記し、長期間にわたる目線で見た奥行きある内容としてまいりたいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

バッグのDカンタブを美しくすっきりと仕上げるために。。縫い始めと縫い終わりを裏面へ玉止めで隠す始末【124】

アイキャッチ画像124

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

<HMB教室>カテゴリーであるこのお部屋では、ハンドメイドバッグのノウハウを各パーツにスポットを当ててじっくり型で解説。

<製作>のカテゴリーの投稿ではどうしてもYouTube動画も4倍速にせざるを得ない編集作業事情がありまして、「ハンドメイドバッグ教室」というネット上の教室を2020年から設けています。

バッグ全体の作り方ノウハウに関しては、到底YouTube動画のみでは難しい過去の体験から、「有料コンテンツ」として価値をしっかりと入れ込んだ「ダウンロード型コンテンツ」も制作中なのです。

ある部分のみのパート別のノウハウに関しては、是非当<HMB教室>をご覧いただければと思います。

このたびは、バッグの外への縫い付けのDカンタブなどに引用の、両サイドから三つ折り観音開きで作るベルトパーツの糸の始末をお伝えしたいと思います。

表にむき出しのパーツ取り付けなどに有効、ミシンステッチのぐるり1周後玉止めを裏側に隠し込む糸始末の方法

ぐるり1周ステッチを伴うDカンタブ:挟み込みの場合は縫い代はそのままですので無関係、外付けの場合に該当。
三つ折り観音開き後のステッチ:内側にボックス状に1周ステッチします。この時の糸始末がこのたびのノウハウ。
裏面の玉止め:表に出ている2本の糸を共に裏面へ通しまして、左右2本ずつで玉止め。
玉止めした後の様子:元々内枠のボックスステッチであることから、内側にそこそこ隠れて玉止めができました。

ここでお伝えしておきたいのが、当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.11からおよそ5年後の02025.05.06にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年から見ますと、2020年のこのノウハウは不足していると振り返ります。

現在では、ここから続きがあり、糸を裏面へ通した後に、更にその場所から内部へ少し進みながら溝へ玉止めを完全に隠すという方法をとるようになっています。

教室でお伝えしながらも、その後改良しているのです。

そうすれば、ひょんなことで表に少し見えてしまう玉止めの糸の先端は、2025年バージョンでは完全にしまい込まれ出てくることが無いのです。

あとがき

こうして、教室をやっている当人が学んでいるわけで、間違っても「先生」とは名乗らないということを決断。

ここに、「共有型のハンドメイドバッグ」というコンセプトらしさがあります。

誰も皆決して完璧な人間などではない、教室の主催者さえも。。

「ハンドメイドバッグ道」はその道を歩むすべての者が対等。

技術をある程度身につけた者であっても伝達しアウトプットしながらも、常に学びを伴う未熟者達の集まりの姿なのだと。

「修業の場である」と言われるこの3次元において、最も相応しい姿なのではないかと考えます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

あくまでピンチの時だけ、ミシンステッチの途中で糸が途切れてしまった際に縫い目を自然に継続する方法【123】

アイキャッチ画像123

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ミシン縫い作業は上糸と下糸のコンビネーション。

下糸はミシンの構造に沿い、「ボビン」という小さな巻きパーツに巻いて設置します。

このボビンがなかなかのミニサイズ、一度に巻くことができる糸のm数がハンドメイドバッグ製作では20m周辺だったのです。

実際にボビンに巻いたm数を採寸する実験をしておりまして、30番のスパン糸では17.5mという結果が出ています。

テトロン糸の場合もう少し余分に巻けますので、25-30m行けることもあります。

糸の種類によっての多少の違いは有れど平均的な巻き数の目安にご利用いただけるデータ「30番:ボビン:20-30m程度」という記録です。

1点のバッグを作るにあたり、必ず途中で下糸の交換が3度ほど起きます。

しかも、その交換時期は突然訪れ、たとえ縫い途中の場所であってもやってくるのです。

さて、その途中の縫い目はどうするのかということを、緊急事態のノウハウとしてこのたびご紹介したいと思います。

題して、「ミシンステッチを自然に繋げる方法」です。

決して頻繁に行うことであってはならないと考えますので、前もってのボビンの準備の方が大切であることはよろしくどうぞ。

ミシンステッチの途中で糸が途切れた場合の継続方法、結べるまでリッパーで遡り返し縫いせずすぐ隣から再スタート

ここ数年は、良いお品を作るという前提のもと、糸の縫い目は表には出ないことを徹底しています。

が、そのようにな意識をしていても、糸が途中で途切れるというハプニングがどうしても起こってしまうことがあります。

<糸が途中で途切れてしまうケースの例>

・下糸がなくなった時

・厚手の生地を縫っていて不意に脱線してしまった時

・間違えて押さえを上げてしまった時、

・糸がどこかしらに絡まり、やむなく途中で切って対処した時

そんな時に、縫い目の続きから再開できて、糸の縫い目が表から見て何の問題もなく自然に繋がる方法があります。

最初からほどいて縫い直すことも、実はリスクを伴うことがあり、薄手の生地や極端にハリコシのある生地はステッチは一発勝負が望ましいのです。

三つ折りステッチの準備:このたびの見本例の為に細長い生地を準備して、三つ折りアイロンをしました。
三つ折りステッチ:スタートは返し縫いで、途中でストップして押さえを上げ、糸を切ります。
糸が途切れた場所の終了の固定:切れた部分の糸を結べる範囲までリッパーで遡り、内側に下糸を持ってきます。
裏側で玉止め:裏側へ持ってきた下糸と上糸を玉止めしていったん完了しておきます。表はステッチが自然に表出。

ここでお伝えしておきたいのですが、当ブログ記事は最初の投稿の2020.05.11からおよそ5年後の2025.05.05にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

実は2020年当時ではここに不足の部分がありまして、2025年版のノウハウとして付け加えさせていただきたいのです↓。

写真の左側の糸の上糸も下糸も三つ折りの内側に来ているこの続きとして、更に三つ折りの内部に糸を通して隠していくという追加ノウハウです。

そうするとここの三つ折りの内側にさえ途切れ目が視界に入ることがありません。

糸が途切れた場所の再開の作業:終了のすぐ隣からステッチを再開。スタートの返し縫い無しで通常通り進行。
途切れた箇所の二度目の結び:先程と同じように裏面に下糸を持ってきます。

ここでも2025年バージョンのノウハウにより、糸を2本共三つ折りの内部へ隠し結んで固定します。

糸の自然な繋がりの完成:どこが途切れた場所かなどもう分かりません。2025年バージョンは裏面もすっきり。

あとがき

さらに究極な状況としまして、糸の長さが不足して結べないという事態があります。

この場合にも、もう片方の糸が長ければ結び方のコツで解決できることがあり、別の投稿【1024】でお伝えしました。

冒頭でもお伝えしましたが、やむを得ない場合に限る対策として心得ていただければと思います。

一番良いのは、一繋ぎで最初から最後までステッチできることなのですから。

長い期間に渡る製作の中では決してすべてが順風満帆とは行かないのが現実。

そのリアルをアウトプットした方が実直なのではないかという考えに基づいて、このたびのような「小技:こわざ」的なこともお伝えしてみました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト

ハンドメイドバッグの生地集め、薔薇柄やデイジー柄の凹凸感、原産国別の特徴を主に日本製とイタリア製で比較【146】

アイキャッチ画像146

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、バッグの表地に選んだ美しい生地をご紹介する回です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.11からおよそ5年後の2025.05.28にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

ハンドメイドバッグ活動を2007年から始め、2018年で事業活動として本格化、2020年も引き続き最初から続けてきた表地に柄を選択するスタンスでした。

長い間違和感も感じなかったこのスタンスが2025年現在では全く真逆の、無地を表地に徹底するというスタイルに変わったのです。

その大きな理由の1つは、お洋服とのコーデのしやすさ。

この長いハンドメイドバッグ活動の中で、ようやく我欲が解かれ、「他人の為の最善」を考えるようになったのでした。

極端には、どれだけの高級生地であってもそれを誇示して表地にすることはなく、裏地が表地のレベルを上回る高級さであることも。。

バッグ用の生地の高級さに関しても、本当に一番に大切な事なのかという疑問の投げかけでもあるのです。

高級さ以前に、きちんと作られた良質さの方が大切なのではないかと。

どんな生地もフラットに見る見方、これが本当に実行できるようになったのがこの2025年。

何たる偶然なのか、このブログ記事の順番のタイミングがまさに2025年のたくさんの生地集めが完了した時点に合致したのです。

当ブログ記事は、2020年当時よりももっと俯瞰した見方を盛り込んだ内容にできる、この嬉しいミラクルにまずは感謝したいと思います。

原産国別の生地のテイストの違いや特性を知った柄物生地集めは、すべての生地を公平に見る視点を確立したきっかけ

では、まだバッグになっていない生地の状態である1つずつのグループに分けた括り方をした生地の選択の時期に遡ご紹介してまいりたいと思います。

凹凸感がある生地のパッチワーク:カラー展開こそ美しい生地屋様の展示風景そのままをバッグ1点に落とし込み。

実は、このスタンスはご紹介の柄物の中では特別な存在、2025年でも受け継いでいる選び方です。

残布をパッチワークに利用する「サスティナビリティ―」と少し違い、美しい色違いをあくまでも1点物のバッグに表現するためのパッチワークという違いです。

ちりめん:波のような「シボ」が美しい地素材。プリントやジャガードと組み合わされ美しさが高められています。
紬(つむぎ):共に絹100%。同素材の柄違い。それぞれに色展開がさらにあったものからの選び抜きです。
ゴブラン織り:ゴブラン風もここに混ぜましたが、原産国が分かれ、トルコ製-上・スペイン製-右・日本製-左。
薔薇柄:クラシックで王道な薔薇柄は好んできた柄。ドイツ製-上、イタリア製-左、日本製-右に分かれます。
イタリア製のジャガード:すべて原産国が同じ。絵画のような美しさがあり黒ベースでも華やかなのが特徴。
日本製の「フクレ加工」:なんといっても緻密さと上品さが特徴だと考えます。日本人が異国情緒を感じる不思議。
ツイード:特に「ファンシーツイード」は人気の素材。オールシーズン違和感が無いのがマルチカラーの良さ。
デイジー柄のジャガード:薔薇以外のお花で魅力的に感じた1つがデイジー。マルチカラーとの相性が非常に良い。

あとがき

こうして柄物を同じグループに括りながらバッグを製作・販売して分かったことは、圧倒的に「無地ライク」が受け入れられるということでした。

ツイードくらいまでは表地になっていても受け入れられやすい範囲です。

そんな実体験からの究極の形が2025年の生地の配置です。

とはいえ、どうしてもインテリア生地の厚みある生地は柄物を表地にすることになります。

そうした時に、一癖ある「フローラル」ではなく、「幾何柄」を選ぶようになったことも2025年のテイストの特徴です。

こうして2025年現在の考え方がはっきりとした方向性を持てているのも、この2020年の存分な柄物生地集めがあったからこそ。

「Everything Must Change」、すべての活動は変化しながら良き方向に向かう歩みをしていく、それこそが自然な姿なのだと考えます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

美しい和柄のバッグ4点、デザイン違いのポケットに附属品を付けない取り出しやすさと安全性のバランス【122】

アイキャッチ画像122

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作をある1括りずつで同時進行の<○○シリーズ>として企画。

このたびは、<和柄シリーズ>で豪華ラインナップの4点同時完成です。

どうぞ、華やかな美しい和柄の表面のみならず、ポケットやフリルに込めた哲学的な意味にもご注目いただければと思います。

<和柄シリーズ>美しい和柄のバッグ4点、装飾には必ず奥にある目的をもった「機能」が隠れている奥深い製作へ

表地(左から順に):①和風エンボスプリント、綿/100%、日本製、黒xピンクマルチ。②広幅コットンプリント(ブロードと予想)、綿/100%、日本製、オレンジ系マルチ。③和柄プリント(ブッチャーかクラッシュと予想)、綿/100%、日本製、茶x赤マルチ。
裏地(左から順に):②ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製、イエローゴールド。③シャンタン、ポリエステル/100%、日本製、ベージュ。①エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製、黒。
両玉縁風ポケット:桜柄の裏地のポケットに引用。入り口の比翼が上下半分ずつのダブル仕立て。
片玉縁風ポケット(ラッピング布の始末):動画内での「向こう布」という呼び名は伝わりにくく取りやめました。
片玉縁風ポケット(比翼に貼る伸び止めテープ):細い方は入り口の下側、太い二列貼りはメインの比翼部分。
片玉縁風ポケット(袋の合体):「わ」のままでは物理的に困難なので上下2パーツに分かれます。
片玉縁風ポケット(袋を枠へ縫い付け):まずは、枠の下側からスタートします。完成の裏面は右上のようにな姿。
片玉縁風ポケットの完成:内側が「中表」のまま出来上がっているので、のぞいた時には内部が表なのです。

両玉縁風の方は、さらっとお伝えしただけでしたが、ほぼ同じ考え方で、枠に当てはめる時に2つの比翼を上下均等にのぞかせる設置をするという違いのみ。

片玉縁風ポケット:後にこのポケットは永続的に引用していくデザインとなっていきました。
両玉縁風ポケット:どうしても口の開きが解消されなかったことから、その後はこのデザインの引用を取り辞め。
貼り付けポケット(カーブタイプ):フラップ・袋共に「中表」をひっくり返しでカーブラインが美しく出ます。

生地に枠を作る際にキルトの糸をカットすることにためらうようなケースには、貼り付けポケットの方が有効な場合があります。

隠すためのフリル作り:元は装飾目的ではありません。ファスナーサイドの重なりの汚さの解決方法の1つです。
ファスナーサイドのフリルの完成:何を隠しているのかということなど読み取られることはないのが残念。

どうでしょう、世のバッグのフリルがそのような目的を持つ意味で使われているのかどうか。。多くは見かけの装飾ではないでしょうか。

半月型バッグの方のショルダー:調節機能は無し、サイドに挟み込んで縫い付け固定しました。
ピンタックをしていないトートバッグ:こちらはあえてピンタックをせずに大柄の壮大さを活かします。
トートバッグ(桜柄:ピンタック無し)完成:<サイズ>縦27cmx横34/45cmxマチ15cm。
トートバッグ(菊柄:ピンタックあり)完成:<サイズ>縦27cmx横34cmxマチ15cm。
半月型ショルダーバッグ(菊柄):<サイズ>縦21cmx横23/33cmxマチ7cm。
半月型ショルダーバッグ(椿柄):<サイズ>縦21cmx横23/33cmxマチ7cm。
<和柄シリーズ>の4点:それぞれの和柄の素敵さがシンプルなデザインによって引き立ちました。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.10からおよそ5年後の2025.05.04にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年ではこうした柄物はどれだけ高級生地であっても「裏地」に利用するスタンスです。

この5年で、それだけユーザー様目線を考慮するようになったのです(無地の方がお洋服に断然合わせやすく出番が多い)。

柄を表に演出の2020年のスタイルは製作者の自信の無さとエゴが交じり合っていたと振り返ります。

とはいえ、実際の使い勝手として本当にファスナーやマジックテープが必要なのかという安全性とのバランスを考慮したことや、フリルを装飾ではなく「隠す」という機能がきっかけで引用したことは良き歩みでした(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

古き良き昭和の中古家具のお気に入りモデル、美しくコンパクトな扇形木製コーナー棚、「Najico:ナジコ」との出会い【159】

アイキャッチ画像159

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.10からおよそ5年後の2025.06.10にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

お洋服の古着ライフもかれこれ20年。

2015年頃からだったと思います、古着ライフ10年越しくらいの頃から、お部屋の家具も木製の中古品を購入するようになりました。

その大きな理由としまして、ネット通販の台頭によってどれもこれも新品の通販家具が一緒くたに味気ないものに見えてきたのでした。

入手しやすいネット通販品の豊富さが、反対に古き良きお品物の良さを教えてくれたかのよう。

実際のところ、昭和時代の今でも残る良質な木製家具に使われる木材は、現在では入手困難なものも多いそう。

ぱっと見の味わいにそのような歴史的背景が垣間見えるのです。

このたびは、棚の段の数の違いで3点を利用させていただいております「Najico:ナジコ」というブランドのコーナー棚をご紹介したいと思います。

コンパクトなフォルムと角を利用した配置が可能の美しい扇形の芸術品、昭和の木製棚「Najico:ナジコ」に魅せられた

「Najico:ナジコ」というブランドの木製コーナー棚:どれも扇形の棚がコーナー専用に特化したデザインです。
「Najico:ナジコ」製品:「南産業(株)」様製造の「(株)中村自工→後に(株)ナジコへ社名変更」様との共同企画品。

昭和56年頃(西暦では1981年頃)の製造企画品だったようです。

このお品物の謎と疑問の解決にネットで何とかたどり着いた「南産業(株)」のホームページ(福島県の会社様です)へのお問合せのご返答で分かりました。

南産業(株)様、本当にありがとうございました、そして(株)ナジコ様にも感謝申し上げます<m(__)m>。

丁寧な使い方の工夫:木製の面のキズ防止に100均の日本製カーペットを敷いて使わせていただいております。

後で貼りますYouTube動画では3段と4段の2点の登場でしたが、その数年後に、3点目の2段も入手、ここまで豊富に揃えられたことが大変嬉しいです。

ここからは、使い方を私の例でご紹介してまいります。

木製のミニチェスト専用として利用の配置:見せるための棚のような気がして、棚の並べ方をエモく右のように。
2段の「Najico:ナジコ」棚の使い方:たった2段でも隙間が自由であることで飛び出しながら豊富に重ね置き。

あとがき

実際に利用させていただいて感じることは、都度移動も手軽であることです。

持ち上げやすく、模様替えの際にも煩わしさがない軽さがあり、スタイリッシュなウェーブデザインのポールと扇板の組み合わせのシンプルさにその根源があると思います。

インテリア性と機能の面のバランスも非常に良い、ある意味芸術品のような個性も兼ね備えた逸品、昭和時代の良き産物であったかと思います。

製造背景にも少し迫れたことで、一層この棚に愛着と価値を感じ、この先も共に歩む存在に。

そして、ちっぽけながら同じ「製造」ということをしている事業者として共感したことがあります。

こうしてあの昭和時代から何十年も後の今でも受け入れられるようなお品物、優れた物である証ではないかと。

流行に乗った模倣品ではない、その中に1つ1つの気遣いや意味、そして機能が盛り込まれたものは、哲学入りの芸術品寄りなお品物になるのだということです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

バブル期のファッションアイテムに注目、ゴールドと原色コンビのアクティブな華やか小物を今後の装いに取り入れたい【186】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バブル期の話は今になっても伝説です。

あのような時代は歴史に残る数年間だったのかもしれません。

大盤振る舞いな文化があり、食事を気前よくご馳走してくれる方々、タクシーが混み合ってもお迎えに乗り付けてくれるスポーツカーの王子、ゴールドを思い切って取り込んだファッションなど。。

今回は、2020年5月現在から見た30年前のバブル期の洋服、アクセサリー、小物類などがとても素敵で今身に着けたいと感じるこの感覚と新しく発展した形の取り入れ方をご提案致します。

かなり年代物になってきたバブル期のファッションアイテム

バブル期のその当時は、「今、バブルだよねー」などとは言わなかったと思います。

遡って、後に歴史として振り返るアーカイブ的なネーミング。

バブル期というのは、1987年辺りから1990年辺りまでのようです。

細かい月を省いて、大きなフルの1年でみた風に、ざっくりこんな感じの3年間ほど。

意外と儚(はかな)かったと言えます。

音楽ではユーロビートがダンスミュージックとして流行、ディスコ通いがブーム、そしてそこへ行くためのおめかしファッションが流行という風に「サブカルチャー」がファッションとつながり、沸いていたといった期間です。

今でもこの時代のユーロビートが好きで聴いています。

軽やかでさわやかなリズムとメロディーがとても心地よいのです。

少し脱線ですが、ユーロビートのお気に入りは、

①「Break Me Into Little Pieces(1984):Hot Gossip

②「Always On My Mind (1987) :Pet Shop Boys」

③「Turn Around and Count 2 Ten(1988):Dead Or Alive」

④「In The Name Of Love(1989):Finzy Kontini 」

⑤「Ever and Ever (1989) : Venice」など。

ファッションと音楽はとなり合わせにあるものなので、大いに影響を与え合っていたと思うのです。

バブル時代らしいアイテム
:左-18金貼りェーンブレス(「MONET」)、右-チェーン柄シルクスカーフ(「シャネル」)。

さらに、私が思うバブル期ならではのファッションアイテムを振り返ってみます。

・ボディコンワンピース

まずは、こちらでしょう。

タイトで伸びる素材の綺麗な色のワンピース。

丈はミニ。ボディコンをもっとも着こなしていると感じたミュージシャンの「Dead or Alive」の「ピートバーン」様。

彼らは、来日最中に日本の歌番組「夜のヒットスタジオ」に出演し、ボーカルのピートバーン様は、ボディコンを着てユーロビートの、「Turn Around Count2Ten」をフルで歌った映像がすごく印象的。

「ユーロビート」とか、「ハイエナジー」といった音楽の分野が彼らのバンドの曲。

すごくかっこいいですし、髪も長くスカートなのですから、当時では飛びぬけて前衛的スタイルだったのです。

・ゴールドメッキの大ぶりサイズのコスチュームジュエリー

これも特徴。「シャネル」様のお品が特に分かりやすいですが、ゴールドをモチーフにしたネックレスやイヤリングがとても攻めた感じのテイストです。

ゴールドとのコンビで綺麗なビビッドカラーのガラスがストーンとして配されたアクセサリー類。

・色鮮やかなスーツ

いかにもお出かけなスーツスタイルは現在ではあまり着ている人は見かけません。

しかし、バブル期は逆にスーツスタイルが多く、会社帰りの「花(華)金:はなきん」と呼ばれる金曜日にディスコへ。。

鮮やかな色のスーツが上記のゴールドジュエリーとマッチしてより華やかに映りますね。

・ケリー型や巾着型のバッグ

特にブランド物のバッグで際立っていたのがこれらの2デザイン。

ここ最近アップしたYouTube動画で1980年代のバブル期ファッションの内容をお伝えしたのですが、ありがたくコメントをいただきました。

「ディスコに行くときに、ヴィトンのモノグラムの「ノエ」という巾着デザインを持って行ったことが懐かしい」とのことです。

ケリー型や巾着型は、現在でも好きなデザインですが、間違いなくこのバブル時代がきっかけで持ったと思います。

ファッションに興味を持ち始めた時代がちょうどバブル時代だったのです。

なぜバブル期の「肩パット」はあれほどにもビッグでボリュームがあったのかの理由

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
ゴールドのボタンがゴージャスなESCADA(エスカーダ)のジャケット。

ところで、バブル時代のジャケットやコートの肩パットがボリュームがあった理由をファッションについて書かれた「著書」などから参考にさせていただき私の言葉でお伝えしたいと思います。

今見ると取り外したいほどの違和感や不自然さがあり敬遠されがちなボリュームある肩パットです。

ところがバブル時代には「ある種の表現」としてその時代を大きく映す鏡のような重要なポイントなのです。

当時景気が良く、「よく働きたくさん遊ぶ」という文化は、「アグレッシブ」な生活スタイルだと言えたのです。

その活発な仕事と遊びの両立が「戦闘服」みたいに肩パットをあの形にしたようなのです。

そう考えると時代を肩の部分に表現したそのデザインはある意味「優れた洋服」であると言えます。

何も考えられず何となく製造されたものではなく、ちゃんと時代を象徴した表現がされているお洋服なのが「バブリースーツ」なのです。

バブル時代の古着や小物を新鮮に見る世代

一方で、バブル時代から30年以上経過の現在、これらのバブル時代のファッションアイテムを新鮮に見る世代もあるようです。

それは、平成生まれの方達です。

平成の最初の頃に生まれたとしても子供の頃なのであまり記憶がないとなると、これらを見て、新しい発見があるのではないかと思います。

バブル時代のお洋服などもきっと新鮮に映ることでよう。

そうなると、バブル時代のファッションが注目される理由として、いろんな世代が注目しやすいからかなと。

懐かしむ世代と初めて知り斬新に感じる世代が混在するから人数が多いと思うのです。

今後もファッション史には語られそうなバブル時代の特徴あるファッション。

古着で素敵なのが見つかった場合、その取り入れ方の工夫によって新しい着方を考案できるポテンシャルを秘めているかもしれません。

取り入れ方のポイントは、全く同じを繰り返すのではなくて、「らせん状」に発展させることです。

例えば、ゴールドの金貼りのブレスレットの上の写真も、ビビッドカラーのスーツにバブル時代そのまんまのように装うのではなく、変えていきます。

エキゾチックなボタニカルなワンピースに異国情緒あふれたスタイルとして装う時の小物に使ったりなどが例です。

あとがき

バブル期には、お食事にいくだとか、車を運転するなども盛んでした。

食事スタイル(イタリア料理など)、乗っている車の車種(スポーツカーと呼ばれるタイプ)なども日々の会話の中に多く出てきたものです。

周りの持ち物の多くが「ファッション化」していて、「スタイル」になっていたことは今も同じのはずですが、色濃く映るのは、「みんなが同じ」というところに特徴があったかと思います。

現在との比較では、そこまで特徴あるファッションアイテムが一辺倒に流行することは近年見かけません。

そういった意味では「貴重」だったかもしれません。

YouTube動画の中で登場した「ファッション雑誌」の全盛期だった影響もあるかもしれません。

その頃はファッション情報がテレビや雑誌であったこと、特に雑誌はファッションの勉強のためには欠かせないツールだっと言えます。

現在は、もう雑誌の存在は薄くなり、雑誌の編集社様自体がYouTubeで専用のチャンネルを持ち、私もいくつか登録させていただいております。

大きく新しい発信方法へと変わったみたいです。

紙ベースの雑誌との違いは、私から見るとより「ありのまま」を表現しやすくなったと思われ、「着飾る」ようなバブル時代のスーツと比較すると、いかに「自分らしい着方」というところにシフトしているように感じます。

スーツなどの肩のラインも肩パットが入ることでなで肩の人もいかり肩の人もみんな同じアグレッシブさを肩で表現していたバブル時代に比べ、今は、それぞれの趣味嗜好と体型に合わせた馴染む着方がより独自のスタイルとなるような考え方です。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

3という数字が持つリズムとバランス、購入者の価値観の違いに寄り添い対応するための3つの価格帯の設置【143】

アイキャッチ画像143

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

当「共有型のハンドメイドバッグ」の事業では、ハンドメイドバッグを製作+販売の内容もございます。

このたびは、よくマーケティング界隈では定番とも言える考え方、「3つの価格帯」をご紹介してまいります。

ピクチャレスクのスタイルとしましては、「小手先テクニック」を好まないということがあります。

とはいえ、マーケティングの本から得た技術的な面もいったん受け入れながら、その後自分で判断、実際の価格帯の設置の現実と共になぜ均一価格ではだめなのかなどを考えてみたいと思います。

購入者は常に比較検討する目線を持つ、3つの価格帯の区別は1販売者の奥行きを存分に感じてもらえるのではないか

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.07からおよそ5年後の2025.05.25にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

これまでのハンドメイドバッグの販売価格は、@¥9,900/@¥6,600/@¥3,300/@¥2,200、すべて実際にご購入いただいた価格になります。

その後の技術度の高まりや素材の精鋭など、価値を高めることで、2025年からは@¥11,000/@¥6,600/@¥3,300の3つの価格帯を設置。

それぞれの価格の意味もご購入者様向けに販売する「creema」様サイト内の「プロフィール」で伝達しています。

価格の設定は非常に難しいのですが、そもそも論、自分が売りたい価格ということが本来一番大切です。

この価格によって製造に対する姿勢やその後の計画などにも大いに影響してくる事業継続に関わる大切な事項だからです。

今後の世の中の流れとしては、かつてのマーケティング本に書かれていたような「小技:こわざ」なるものはかえって見抜かれ信用を失うと考えます。

何でもかんでも安いことが信用されるということも決して無いということも同時に考えます。

大切なのは、納得してもらえる価格の理由の部分をうまく誠実に伝達することにあるのではないでしょうか。

2025年の新価格では、思い切った@¥11,000を打ち出しました。

これは、同時並行して「ノウハウ」もコンテンツ化して伝達していきたい研究をとことんしてきたそのモデルの価値であり、どのような生地であっても条件無しに製作できるという可能性を価格に反映。

@¥6,600はもしかしたら、「結構複雑なのにこのお値段?」と思われても「研究製作品」はすべてここに入れていきます。

@¥11,000に比べてまだまだ追求の甘い、奥行きが深まっていないモデルのものだからです。

@¥3,300は一番分かり易く、材料が半分ほどの「一重仕立て」のバッグだからです。

とはいえ、この一番安いラインも徹底的に研究を重ねた姿、大いに納得して打ち出した価格です。

そして、これも大切なことなのではないかと記しておきたいのですが、「3」という数字に非常に良きバランスとリズムを感じます。

ピクチャレスクが感じたことに過ぎませんが、均一の1価格のみ・2つの価格帯との比較では3つの価格帯は非常にすっきりとまとまる、「どの方向へも可能性を持った数字」ととらえています。

あとがき

2025年現在読んでいますマーケティング関連の本「ウソはバレる:イタマール・サイモンソン/エマニュエル・ローゼン 著/千葉敏生 訳」という本はいずれ読み終えて<読書>のカテゴリーで投稿していきます。

この本のタイトルからしても、今後というのはたくさんの情報によって購入者様の目線も鋭く、より実直さが大切になってくると思います。

むやみな高額さもその価値を見透かされますし、製造者のひたむきな努力や技術向上を自分で認めるならば堂々たる価格表示も重要だと考えました。

上述の本では、ハイブランド様の支えでもある「ブランディング」さえ、もう今後は高価格に反映することが難しくなるようです。

結局は、購入者側の心からの納得が得られない、「カラクリ」や「嘘」はもう見抜かれてしまう時代になっていくのです。

そして、3つの価格帯の中には物語が生まれると思うのです。

最初は、@¥3,300で様子見、次に繋がるリピートの際には@¥6,600や@¥11,000にも目を向けてくれる可能性を期待。

そのためにピクチャレスクが心掛けていることは、すべての価格帯に対してフラットな姿勢で製作すること、価格関係なく同じように熱を注ぎ込んでいるスタイルなのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

<経理>「送料」は本来「立替金」であるべきもの、送料に「含み益」を入れるとあるマーケットサイトの出品事業者様への苦言【362】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の記事もカテゴリーに悩みましたが、経理分野が相応しいのではないかと、ここへアップ致しました。

お金関係のことですし、のちに計上や仕訳ともかかわりがあることなのです。

よって、このたびの記事をできるだけ経理作業と絡ませてお伝えしたいと思います。

ここ近年、諸事情が重なり宅急便の運賃も高くなってきました。

この運賃、ばかにならないかなりコスト関係に影響がある項目です。

事業の商品発送時の運賃の勘定科目名は、「商品発送運賃」と自作で登録

ところで、勘定科目は、既成のものが会計ソフトには組み込まれています。

けれど、そのまま使用するのかどうかは使い手にゆだねられます。

個人事業主の事業の種類によっても法人も同様、その会社独自の科目が分かりやすい場合があります。

科目名は、ソフトに登録して自分で作成できます。

使いやすいように、なじみある言葉で作ってしまえるのです。

今回のお話の科目は、商品発送時にかかる実際の運賃です。

お世話になっている「マネーフォワードクラウド」という会計ソフトの場合は、それに該当するような既成の科目名は、「荷造運賃:にづくりうんちん」でした。

しかし、必ず使う商品を発送した時用の科目が独自の科目で欲しいと思い、「商品発送運賃」というものを設けました。

つまり、経理ソフトの中には、「商品発送運賃」というタイトルの元帳が1つ出来上がるわけです。

とある販売サイトの業者様が明らかに運賃に含み益を入れていることが分かったエピソード

洋服は、すべて古着のお洋服ライフを送っています。

もうここ15年くらいずっと続けていまして、新品のお洋服を買ったことがありません。

古着は同じ物の数が少ない、もしくは、1点物なので個性あるコーデが作りやすいという魅力をとても感じるから自然とそうなっていったのです。

とあるマーケットサイトでいろいろ購入していく中で、送料に関しては、今までにもさんざんなトラブルを経験しています。

現在も常識外の送料を設定して、含み益を得ていると思われることが明らかな業者様がいらっしゃいます。

マーケットサイトでは、安く商品が購入できるという前提でお客様が訪れるので、商品代が高額だと検索にもひっかからず、落札者が狙う商品の候補から外されてしまって、知られることさえないのです。

よって、まずはたくさん見てもらえる価格に設定、しかも「えーっ、この値段で買えるんだ?」というような金額で即決を設定、そして、その代わり送料がおそろしいまでの高額な設定がされているのです。

どれほど小さなアイテムでも関係ありません。

時には、荷物がぺたんこで¥200辺りのメール系の便で可能なものをわざわざ均一の¥1,000程度の送料に設定されていたりすることも。。

理由は、それぞれに対応している手間や時間を削り、均一に平均的に損も得もあるようにまんべんなくならしているという名目のようです。

しかし、まだこれらのケースは、悪質とまではいきません。

ほしい商品が安く購入できるので、半分は納得させられてしまいます。

それに送料もめちゃくちゃな設定でもなく、わずかに¥200-¥300の上乗せといった感じ。

そして、とにもかくにも、お品のチョイス、出品のお品のレベルは高いと思います。

そこに魅力を感じてしまって、よく買ってしまいます。

とても大きなチェーン店なんだと思います。

ところで、上のケースとまた違って、こちらは、悪質と言い切ってもいいような送料設定の個人です。

最近とても警戒しています。

おそらく、転売業者をしているような個人だと思っています。

私は歯磨きにはちょっとこだわりがあって、高めの歯ブラシを購入しているんですね。

「MISOKA:ミソカ」という商品です。

「ブラシにNANOテクノロジーによる素材が塗布されていて歯を白くする」という良質な歯ブラシ。

しばらく1か月程度は効力が持続ということなのですが、1ケ月も経過しないうちに歯ブラシの先がぎゅんと反り返ってしまうので、結構頻繁に購入している次第です。

もちろんここまでリピートするのは効果があると実感するからです。

さて、この「MISOKA」歯ブラシ。

通販で購入すると、歯ブラシ1本で¥1,000+消費税という価格なものですから、時々、割引的な価格なものを探すために、マーケットサイトで探すことがありました。

そして、ポイントなどで購入してさらにお得にする工夫。

そうするといるわいるわ。

商品の値段をかなりお得(時には半額以下)にして、送料が全国一律¥1,280。

歯ブラシのような小さくて軽いものが、どう梱包してどう手間をかけたらそのような送料になるのかww。

ということでそういった出品者はまず、転売業か何かの人だと考えます。

結局、贈答品でもらったけど使わないからという文面、送料が定形外¥210とかそのような辺りの出品者様を、「本物」と呼び、その誠実な出品者様から買うことに決めます。

この出品者様のどこがよいかというと、「正直」だということ。

何も偽りのないクリアな出品だということです。

一方、送料に高額な金額を提示している出品者様は、すでに私の中では信頼度0(ゼロ)です。

送料に含み益を組み込んでいるのです。

その場限りの短い利益よりも長い目で見た将来的な利益に価値がある

そんなことから思うこと、そういう事業は短命な事業だと言わざるを得ません。

このことが広まると、人々は分かってきますから、送料に含み益を入れている事業をしている人は結局は大事なものを失っているということです。

目先のお金(現金)に目がくらんでいるのです。

一時的にはお金は得られるかもしれませんが、大切なものを喪失していきます。

「信頼」です。

もう、このことに失望されたらいずれこの事業ができなくなるかもしれないなどと考えたことがあるのでしょうか。

今目の前に見える狭い範囲内のことだけに注目しているのでしょう。

送料というのは、あくまで「立替金」。

実際に発送した送料が¥210であれば、立て替える¥210のみをいただけば帳消しになり、落札者様が負担したことになります。

落札者様も負担した¥210そのものが実際に配送されるコストであったことを理解し、納得するのです。

それが¥1280の場合、腑に落ちない気持ちが落札者には膨れ上がるのです。

この腑に落ちない気持ちの、数々の積み重なりは、1人1件にしてもこれが大勢になったときの塊みたいなものが大きく信頼をぶち壊します。

よく考えたらとても恐ろしいことをしているのにそういう長い目で見た考え方をしていないのです。

あとがき

長くマーケットサイトを利用させていただいてきまして、こういう配送関係の悪質なテクニックを使った業者様はずっといました。

確かに配送関係はコストの中では影響するものではあるのです。

しかし、それをこういった上乗せの含み益で補填するのはルールを逸脱していると言えます。

究極、送料を見ただけでお客様が逃げるようになる日がやってきます。

立替金の役割である送料を高くも安くも、実際のそのままのコストで知らせてあげることがクリア。

この「クリア」な部分が、いずれ「信頼」へつながるということなのです。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク