寒さ感じる曖昧な季節にたった1点の黒のウールジャケットを持てばよい、豊富に映る4点の黒古着ワンピース特化モデル【230】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

お洋服コーデが苦手であると思う理由の1つにカラーコーデの複雑さを感じてしまうということがあるかもしれません。

意外にも、服好きは黒コーデ好きも多いもの、この私もその一人です。

黒に時々白を加えて十分ワードローブが成り立ちます。

このたびは、非常に敷居が低く、コストもかかり過ぎない黒コーデを、真夏・真冬以外の曖昧な季節限定で4点ご紹介したいと思います。

その構成は、4点共に共通に使える便利な抜け感ある襟無しウールループジャケットが共通です。

古着・黒・ロングワンピースの3つのキーワードを共通に揃えた4点、更にすべてに共通の黒のウールループジャケットでまとめた

登場するのはすべて古着、ここ20年来の古着ライフなのです。

それぞれが1点物で独自の世界観も出しやすい、その代わり流行に対しては逸脱した存在なので「今」を感じるもしくは「今後」を感じる新しさの表現はそれぞれの人の工夫する点になります。

4点に共通で装うと決めた黒のジャケット:毛/100%でずっしりと温かく、黒のループが季節感をならす。襟無し。
①ワンピース+ブラウス:ワンピースは「VIVID AKIKO NEWYORK」のネーム。ブラウスは「DECORA PINKY'S」。

ベルベットのワンピースにシフォンのブラウスという異素材のバランスは黒のカラーによるところ。

②黒サテン水玉ジャガードワンピース:「WING」というブランドタグ。無地ライクなジャガードが個性的。
黒白水玉プリントワンピース:「ZAZIE」のネーム。流行の「作り」が入り混じらない王道なデザイン。
黒白ボタニカル柄ワンピース:「MINA」のネーム。上と違い襟があるタイプで変化を付けます。寸胴なIラインはベルトでフォロー。

こうして、4点がそれぞれちゃんと別物になったラインナップを意識。

こんな点も、「豊富さ」に通じることだと気付いたのです。

水玉が3種類登場しましたが、「プリントの大きめ水玉」「プリントの小さめ水玉」「ジャガードの水玉」と黒の水玉に特化しているにもかかわらず更なる違いがあること。

この、類似品が集まりながらも少しずつ違うという差別化のようなことこそ、4点がバラバラで共通点が無いよりもむしろ豊かさを作っているのではないかと考えます。

こんなことを発見したのも、特化型コーデをしてきたからなのだと思います。

あとがき

「着回し」も非常にコスパの良いローテーションの仕方だとは思うのですが、1アイテムが共通になることで、比較が生まれ優劣を感じることがあります。

そうすると、毎日が究極のコーデとも言えなくなってしまうことも。。

そうしたことが起こらないのは、上下が繋がりたった1点のアイテムであるワンピースならでは。。ワンピースこそ最も究極のアイテムであると見ることもできます。

そして、ミニマム中のミニマムとでも呼べるような最も少ないアイテム数しかないすっきりとしたワードローブとなります(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

一重仕立ての支柱型エコバッグ、丈夫に作りたいが嵩張らずにすっきりと仕上げるためのバランスの良い片倒しの向き【228】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「スーツに合うエコバッグ」という企画で支柱型エコバッグを連続製作しております。

広幅が見つけやすいカーテン地中心に1点物として作っていくスタイルです。

前回の課題を今回で解決、更に得た課題は次回へ。。というように研究製作しながら内容を高めています。

このたびお伝えする部分は、一重仕立ての縫い代の始末の解決策の1つ、サイドの三つ折り。

三つ折り部分の片倒しは底やマチとも交わりますので、いかに嵩張らずスタイリッシュに仕上がるのかを研究し交わる部分は互いに反対方向に倒れる計算をしたのです。

裏無しエコバッグの内部は視界に入り外部のようなもの、サイドの三つ折りは底のラッピングと反対向きに倒し平らにならした

使用生地(表地のみ):カーテン地、ポリエステル/100%、日本製。朱色の濃淡が個性的でエレガント。

柄物を表地に選択するとポップな感じになりがちですが、こうしたジャガードの整然とした配列の柄ならば「スーツに合うエコバッグ」にもなり得ると選択したものです。

両面使い:この生地の特徴の片面が無地である点も大いに活用、支柱ベルトのみ無地の面を使用。
底ベルトの面の向きの失敗:結果として見てみますと柄つぶれて汚いことからも、無地にした方が良かったかと。
支柱ベルトの縫い付け:ぼんやりした中間的なベースのカラーに対しては無地の部分はアクセントとなりました。

ここからは、サイドの三つ折りの記録です↓。

左右の地縫い:三つ折り分に使う2.5cm分に等しい端から2.5cmそのままに最初のステッチ。しかしこれは✕。

後でお示ししますが、このステッチをこの場所に入れることで、三つ折りの反対側にこの線が残ってしまいます。

何ともすっきりとしない三つ折りの仕上げを見直し、随分後になりますが2024年に最初のステッチは端から7mmの位置へ変更しています。

この7mmの位置は三つ折り内に隠れる位置なのです。

三つ折りアイロン:天地が逆ですが上が底のラインとしてご欄下さいませ。1.25cmずつ左右共三つ折りします。
三つ折りステッチ:左右共同じ面に向かって三つ折りをするという点がまずはポイントです。
三つ折りステッチの時のトップの始末:すでにトップを三つ折りしてある状態で行いました。

後の仕様では、トップはサイドの三つ折りの後に変更しましたが、このたびの解説には関係の無い場所ですので、また後日の投稿にて。

マチの製作:サイドの左右の片倒しの方向と底のラッピングの片倒しの方向が反対で平らになります。
上と別のショット:マチの真ん中の交わりでは平らにしなければその後のマチのラッピングが嵩張るのです。

ここで、先程の作業の三つ折りの向きが左右共同じ面になるようにというルールが活きるわけです。

もし、バラバラに別方向に向かって三つ折りをしていたとしたら、底のラッピンがねじれてしまうからです。

マチのラッピングから見るサイドの三つ折りの倒れ:倒れた向きの目に映る方が1ステッチのみの方。
縫い代始末の完了:作業の順番は、底のラッピングが先でその後にマチのラッピングを左右共することが必然。
支柱型エコバッグ完成(朱色ダイヤ柄ジャガード):<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。

実は私ある間違いをしていまして、支柱の縫い付け位置が外過ぎました。

かなり後になって気付きこのまま作ってしまい非常に恐縮なのですが、もっと内側に寄ったバランスが正解です。

底ベルトも配色であるべき大切な理由:底板のような役割でバッグを支える1つの機能なのだという分かり易さ。

あとがき

当ブログ記事は最初の投稿の2020.09.30からおよそ5年後の2025.08.18にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまりました。

途中「その後の改良」という表現をいくつかさせていただきましたが、この5年の間でこのモデルを事細かに改良しているのです。

最後に極めつけのピンタックによって「スーツに合うエコバッグ」らしくなっていった様子は、このダイヤジャガードでより感じたことでした。

毎回課題も多いのですが、実は良い方向に向かえたこともあり、2020年当時はまだそれが入り混じっていました。

より洗練されるためには、課題の早期解決だと思います。

良い部分に奢らず、ひたむきに課題をクリアしていくスタイルが2025年現在の定番モデル(内容が高まった完成型に近い状態)を作ったと言えます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

貴重な年代物のお土産物のオニキスネックレス、メッキ留め具からお品物レベルに相応しいSV925への交換【226】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2010年前後でブームになった「パワーストーン」。

この時にこれまで目にしたことが無かったたくさんの天然石に魅了され触れてきました。

そんな中では、人気のストーンの1つだと感じた「オニキス」。

元は同じ鉱物、枝分かれ的に別の石となっている「メノウ」とは兄弟のようなもの、筋の入り方の違いで見分けるのです。

石屋様での新品の連の購入もありながら、同時に古いおみやげ物でも探すようになり、古物からもストーンの名前を探っていくこともあり、世の中にはこんなにたくさんのストーンの種類があるのだと驚いたものです。

そんな楽しいパワーストーンライフでは、自作も少しですが出来るようになり、よくあるシリコンゴムではなく留め具をちゃんと設置し、「パワストーン」という括りから「ジュエリー」へ寄せていったのです。

オニキスのショートネックレス:おみやげ物の箱に入ったおそらく昭和のお品。留め具がメッキのゴールド。

このたびは、この素敵な32面カットのオニキスネックレスの留め具をSV925に交換していくリフォームです。

ここまで素敵な本体に対してメッキとは味気ない、抜け感あるカジュアルコーデであってもせめてシルバー925は付けたいという判断からでした。

お土産物の素敵なオニキス32面カットのネックレス、メッキの留め具ではお品物レベルに相応しくないと925に交換した

ジュエリー用の道具:左から「ビーズリーマー」「ニッパー」「ヤットコ」「ペンチ」。右2つは同じ役割を使い分け。

まずは、これまでのゴールドメッキの留め具を外します↓。

ニッパーの使い方:パーツの根元の通し糸(この場合は細いワイヤー)をパチンとカットして外しました。
グラデーション配置の珠:小さい珠は首元へ、大きな珠は先端付近へという配置はUの字ラインを作ります。

もし、これがすべて同じ珠のサイズであればラウンドラインになるのでその違いがあります。

こうしたお土産物だからこそのUの字ライン、問屋様で購入の場合は1連売りなのですべて同じサイズなのです。

用意したテグスと925パーツ:テグスは14号が太め、8号がノーマルといった線径の感覚です。8号を利用。

ゴマのようなつぶし玉x2個もシルバー925製という拘り。

ネックレスの組み立て(前半):左上から右下へ流れます。つぶし玉を最初に通し、次に引き輪を設置。
ネックレスの組み立て(後半):元の配置通りグラデーション配置。最後はつぶし玉→ダルマ板の順に設置で完了。
留め具交換終了:すっきりとしました。これでオニキスの32面カットのレベルに見合う留め具になりました。
留め具の交換前と交換後:パッと見て分かりませんが、お品物全体の存在感は劇的変化だと思います。

このような簡単な表を作ってみました↓。

<留め具の材質><バランスの良いネックレス>
メッキコスチュームジュエリー
シルバー925美しい珠の天然石

↑こんな風に考えるようになりました。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.09.28からおよそ5年後の2025.08.16にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

こうした天然石の連は、925以上のK18YG/WGやPT850の留め具でも作ってみた過去がありましたが、世間の反応というのも大切で、その価値は理解されることはありませんでした。

どれだけ私が美しいと価値を置いても、お金に交換する価値として地金の重さで判断されるジュエリーの辛口な現実があるようなのです。

「レンタルジュエリー」の事業者として、このことは受け入れざるを得ませんでしたし、確かに連物ネックレスはややクセが強く装いにくさもあります。

それでも美しい物を素直に美しいと言いたいからと、当「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップからは廃止した天然石の連物ネックレスやブレスもこうしてブログ記事ではご紹介しています(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

あの白いレジ袋のイメージカラーを継続した真っ白のエコバッグ、骨のような役割も果たす底の縫い代ラッピング【225】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在支柱型エコバッグを連続製作、前回の課題をクリアし、新しい課題を次回の解決へ繋げ内容を高める期間としています。

題して「スーツに合うエコバッグ」。

会社帰りの立ち寄りでのお買い物を想定、スーツ姿にも合うような素材を主にカーテン地から選んでいます。

このたびは、カーテン地の中で「レースカーテン地」を選択、レースなのに意外と丈夫であることをこの製作で知りました。

このたびは、丈夫な支柱ベルトが侵入した底の縫い代始末をラッピング式で対処した場面をお届けしたいと思います。

同様に左右のマチも同じことです。

一重仕立てだからこそ縫い代の始末の方法が課題、支柱ベルトが侵入する底ラインの縫い代始末を共布ラッピングで仕上げた

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.09.27からおよそ5年後の2025.08.15にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2020年当時のやり方を後で見直した部分は補記しながら見直し後のやり方を、その理由と共にお伝えしていきますので、2020年当時より内容が膨らんでいると思っていただければと。

使用生地(表地のみ):ミラーレースカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。
本体の裁断:美しい薔薇柄のジャガードが広い面積で広がり、大きめタイプのバッグには相性が良いです。
本体への底ベルトと支柱ベルトの設置:先に底ベルト後に支柱ベルトという順番でここまで完了しています。

まだこの時は、底ベルトの設置位置が縫い代を含んでしまっている時期でしたので、この時点でど真ん中に付いていることが、完成の偏りになってしまうのでした。

次の段階は両サイドの三つ折りなのですが、このたびのポイントの底の地縫いとラッピングに飛びます↓。

地縫い:この時は縫い代1.5cm。地縫いの2重ステッチがラッピングからはみ出さないよう端から7mmへ見直し。

この7mmはその後のラッピングでは内部へ隠れてしまうゾーンなので、仕上がりがすっきと綺麗に。

ラッピング布:共布を幅6.5cmで用意、真ん中を折り両端は1.5cmずつ折るという配分です。
ラッピングの最初のステッチ:縫い代1.5cm。縫う時は1mm程度上(内陸部)を意識すると厚みが見込まれる。
ラッピング布の返し:地縫いの二重ステッチが上の状態でも隠れるようアイロンで引っ張り過ぎない。
縫い閉じのコツ:前後が平均的に配分良くなっていることが1つ、縫う場所はやや内陸部の3mm程度の位置が◎。

この理由は、反対側のラッピング幅にちゃんと乗るためであり、1mm程度の浅さでは反対側が脱線することが多いです。

支柱型エコバッグ完成(ミラーレースカーテン地薔薇柄):<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。
素材のデメリット:美しい反面ラッピングの部分が「井の字」を遮るもう1本の線として透けて映りました。

あとがき

ロック始末で完成してしまうことが味気なく、このようにラッピングの方法を採用しています。

そうすることで底のラインと両サイドのマチには、ラッピングによって骨組みのような丈夫さが生まれています。

そういった点が積み重なり、エコバッグがその範囲を超えるメインバッグとしてもご利用いただける可能性になっていくのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

進み切ったワンピースの裏地のパンクでも可能、裂けた繊維状の部分を残し伸び止めテープで補填し縫い閉じた【224】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

特に自転車ライフでは、ヒップの部分がパンと張って、着ていたワンピース・パンツ・スカートの裏地が内部で傷んでくるものです。

内部の事なのでなかなか気付きませんが、繊細な軽くて超薄手の裏地は強い圧力には耐え得るものではなく、パンクしてしまうことがあるのです。

古着ライフをしていると、表からは何ら問題は感じなくても、内部でひっそりと裏地がパンクしていることも多々ありました。

このたびは、古着のウールワンピースのお尻の部分の裏地のパンクがかなり進んでいたにもかかわらずリフォームできた嬉しい回となります。

裏地の織り糸が乱れるほどの傷みを解消した助っ人の存在「伸び止めテープ」が欠かせませんでした。

是非1つのリフォームの引き出しにとお伝えしたいと思います。

10cm以上にわたりぱっかりと空いた古着ワンピースの裏地のヒップ部分、伸び止めテープの補助により縫い閉じができた

ウールの古着ワンピース:あっさりとしたベージュカラーが親しみやすいシンプルなデザイン。外側は問題無し。
避けた裏地のヒップのハギ目:自転車ライフやオフィスでの椅子に座ったデスク作業という前のユーザーを想像。
ほつれ糸の除去と残す織り糸の区別:ぼそぼそと余分なほつれはカット、ブラシのような織り糸は残します。
織り糸の隙間を埋める伸び止めテープ:伸び止めテープ平7mmを利用、アイロン接着で生地を継ぎ足すイメージ。

立役者は「伸び止めテープ」、接着芯よりもごわついていることでより補強効果も高まります。

仕付け糸:折り伏せ縫いのようなやり方で仕付け糸。
仕付け糸の完成:こんな感じで折り伏せ縫いの下側にほつれた部分(伸び止めテープ)が隠れるように。

この後アイロンで倒すと縫いやすいです。

ミシンの2列ステッチ:内部の伸び止めテープの幅内に貫通できるよう、二列のステッチ。
出来上がり:左は縫った上糸側、右は下糸側。いずれも同じ2列のステッチが目に映るという出来上がり。

決して美しくはできていませんが、上手な方はもっと美しく仕上げることができると思います。

伸び止めテープの引用アイデアを是非リフォームの一助にと記録に残したいと思いました。

あとがき

裏地付き着用のまま座るということ自体もこうしたパンクへの圧力になると思います。

自転車に乗る時シーンに裏地付きを着るのかというシーンとのマッチングも事前に考えると良いかと。

ただ、あまりにも神経質にそのように配慮する余裕などないのかもしれません。

よって、起こってしまった時には、このたびの方法を思い出してみて下さればと、方法が無いわけではないということを知って下さればと思います。

自転車のタイヤもパンクしないように、是非お気を付けいただければと(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

たった3セットの上下でも十分な豊富さを感じる不思議、ボトムがすべてちりめんという特化がかえって豊かさをもたらした【223】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着ライフ・黒コーデライフ・そしてよく考えてみればノンアイロンライフもありました。

アイロンをかけないお洋服しか選ばないというノンアイロンライフには、「ちりめん」という素材は非常に向いています。

凹凸感あるきゅっと強く織られた安定感ある織りの「ちりめん」という素材のお洋服は、ポリエステル/100%が大半、皺も寄りにくいのです。

きっかけは、ハンドメイドバッグの材料として引用したり、古着ワンピースがちりめん素材であったというところから。

その後、ちりめんに特化したコーデも面白いのではないかと、古着市場の中から決して豊富ではないちりめん素材だけを選ぶということをしてみたのでした。

そして、上下を組み合わせるボトムの方は必ずちりめんにするというユニークルールを自ら設け、3セットのちりめんコーデを作ってみたのです。

その後の更なる思い切ったちりめんだらけのコーデは、後の投稿の【439】にもお立ち寄りいただければと思います(5セットすべてが上下共ちりめん)。

このたびは、まずは取り入れやすい部分的なちりめんの引用がされた最小限の3セットが、随分豊かなワードローブの印象を作る不思議を感じていただく回としたいと思います。

抜け感ある和柄コーデを作る、ちりめん素材をボトムに配した3セットの黒ベースの拘りセットは3セットを超える豊かさを生み出した

1セット目:重なるようなボルドーベースのちりめんスカートの柄が素敵、上は黒ジャガードのサマーセーター。

右側には、ジュエリーも飾ってみましたので一緒にご覧下さればと。

黒っぽくに映りましたが、赤味もまだらに混じるこのスカートにぴったりな色合いの「十勝石:とかちいし」ネックレスです。

2セット目:黒のレースフレンチスリーブレースシャツとライムカラーベースのちりめんスカート。

ペンダントはベネチアングラス、このアイテムの特性であるゴールドベースの抽象柄はスカートの黄色系の背景に配された花柄とマッチ。

3セット目:こちらは上下共ちりめん素材。大花のピンクがエレガントで、タンクトップ1つでここまでの存在感。

ネックレスは、真っ黒のストーンである「オニキス」添え。

あとがき

ちりめんという特化と黒ベースという特化の2つの絡み合いが、ワードローブの拘りと豊かさを生み出しました。

数が多ければ本当にコーデが豊富なのでしょうか。。このような疑問も投げかけたい時があります。

共通の素材のちりめん、共通カラーの黒ベースだからこそかえってそれぞれの違いを感じる不思議な現象だと思いませんか。

毎日順番に着ていってもそれぞれ少しずつ違う雰囲気こそ、まるで毎日がそれぞれ特有のまたとない1日ずつであることを象徴しているかのようなのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

160cm幅のレア生地を利用したたっぷりな取っ手のエコバッグ、三つ折りステッチ糸の見え方と底ベルトの隙間の課題【222】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在連続製作中の「スーツに合うエコバッグ」の3点目がこのたび完成。

1点製作するごとに、その時の課題を見つけ次回にクリアしていくというスタイルで1デザインの内容を高めていきます。

当ブログ記事は最初の投稿の2020.09.24からおよそ5年後の2020.08.12にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2025年では、このモデルは立派に完成型になったと判断、そのノウハウをコンテンツにまとめるところへ進めています。

まだこの当時は見直す必要がある箇所が多々あり、こうしたシンプルなデザインでも随分奥が深いことが分かります。

このたびは、ヘリンボンジャガードが美しいグレーのインテリア生地で製作、2つの課題が生まれましたので、その記録となぜ課題にする必要があったのかをお伝えできればと思います。

是非、製作におけるブラッシュアップのヒントに、このたびの記録をご覧いただければと思います。

160cm幅の特殊さが取っ手65cmの実現に貢献、それでもまだ未解決のもっと奥にある基本的な構造の課題を得たエコバッグ

使用生地(表地のみ):コットンヘリンボン、綿/100%、日本製。グレーがお洒落度を高める160cm幅の生地。

160cm幅があることで、長い支柱ベルトを幅いっぱいに利用すると、65cmの取っ手が実現できました。

ただこの生地は特殊で160cm幅などめったに無いために、すべての生地をカバーできる仕様ではないということに。。

この点も長い目で見た課題と言えました。

その他更なる2点の課題が見つかりまして、2025年ではいずれも解決後の仕様となってノウハウに記録されていますが、あえてお伝えしてまいりたいと思います。

前回の課題の解決:ベルト同士の重なりの順番の徹底。先に底ベルトが、その上に長い支柱ベルトという順番。

ただ、この順番だけにとどまらない出来上りで分かった課題がありました↓。

出来上がりの底部分:底ベルト同士が内側に寄り過ぎています。原因は縫い代を含めた真ん中に設置した為。
視覚的な違和感:ベルト自体の設置のみならずベルトの周りの隙間も整然とするために設置位置を見直す課題。

ぱっと見の違和感もそうですが、均等にど真ん中に付くということが底を平均的に固めるという意味にちゃんと理解されるのです。

もう1つの課題は、内部です↓。

三つ折りステッチの最初のステッチ位置の見直し:幅2.5cmを1.25cmずつ三つ折り。最初のステッチ位置は✕。
三つ折りステッチの裏面に出た2本のステッチの課題:最初に2.5cmの位置にステッチすると右下のように。。

これが必ずしも平行にならないことから、かえって難易度を高め美しくないと判断、後に最初のステッチの位置を5mm程度へ変更。

そうすれば、三つ折り内にステッチがくるみ込まれ、最初のステッチが隠れるので、縫い閉じの2本目のステッチのみが左上のように両面共美しく見えるということになります。

支柱型エコバッグの完成(グレーヘリンボンジャガード):<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。

取っ手は、幅2cmx65cmです、生地幅によってめいっぱい裁断することで取っ手の長さが変動するのです。

あとがき

作る前のイメージを上回る完成品で分かる結果、世の中に試作品が溢れ返るその実態は確かに頷けるものです。

表面的に完成したからと慢心になっていた過去が非常に恥ずかしい程、このようなシンプルさでもこれほどに課題が見つかるものなのです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

縫い付け順は底ベルトが先、後からの順番で大きく広くエコバッグ全体を覆う支柱ベルトの役割の的確な示し方【220】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

7種の生地で順に連続製作をしております「スーツに合うエコバッグ」。

このたびは、1点目である【216】の投稿の時の仕様から部分的に改良した2点目の製作。

改良部分は、①スタイリッシュに支柱の幅を細めたこと②底面に底ベルトを付け加えたことです。

特に②の底ベルトを付けることの深い意味をお伝えできればと思います。

ここまでのことがされているエコバッグは今まで拝見していません、日用品的なバックだからこそ長く持てるための「考え方」の部分も大切にしています。

エコバッグの底ベルトは本体の底板的役割の先付け、本体全体を大きく支える支柱ベルトこそ順番が後という理にかなった配置

使用生地(表地のみ):ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、ベルギー製。表面は黒で裏面はライトグレー。

このたび、この生地の特徴の表面と裏面の色が違うという点を配色として活かしていきます。

1種の生地のみで配色にも引用できるということは非常に素晴らしいこと、この表面・裏面両方の利用の考え方は様々な製作に引用できそうです。

本体パーツの裁断:生地調達は70cm。地の目に沿った縦向きに横2枚が並び余白で残り全パーツをまかなえます。
ベルト作り:支柱ベルト・底ベルト・いずれも観音開きの4本ステッチ仕様です。
支柱ベルト縫い付け:元の4本ステッチをなぞり、底からスタートして、外から内へと渦巻きで一繋ぎが可能。
このたびの反省点:底ベルトが後になってしまった順番がまずかった、底ベルトが先、支柱ベルトは後が◎。

このたび設置の順番を反省し見直した理由は、底板の役割が底ベルト、底パーツ含む全体を包み込み持ち上げる役割が長い支柱ベルトという意味だからです。

この縫い付け順は、完成した見た目にもその意味が分かり易く理解されるものになるのです。

ベルト付けの順番:このたびは上側ですが、その後見直した正しい順番は下。持ち上げる意味がクリア。
共布ラッピング:底とマチの縫い代は硬い部分なのでこのような仕様にしています。
コントラストの表現:同じ生地の両面を効果的に利用した濃淡がスタイリッシュでおしゃれ度を高めます。
支柱型エコバッグ完成(黒のバイカラー):<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ15cm。ベルトは2cm幅。
スタイリッシュな横顔:4隅のピンタックが紙袋型のフォルムを作りスタイリッシュにしてくれます。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.09.22からおよそ5年後の2025.08.10にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

徐々に改良していった作りの細かい部分、当回の底ベルトを支柱ベルトよりも先に縫い付ける順番は非常に大きな意味を持ちました。

また1つ、「なぜ」の部分の説明がしっかりと出来る根拠が確認できたのです。

バッグの本当の機能、「重い中身もしっかりと持ち上げる」ということに繋がる重要なノウハウなのでした。

その後は、目に映る底の部分のベルトが交差する美しさを見込んだ均等配置などを含むちょっとずつの改良をさらにしていくことになります。

2025年ではほとんど完成型になったことがまずは喜ばしいことであり、このバッグのデザインのノウハウ伝達にとどまらず、製作における大切な「考え方」も同時に伝達したいのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

エコバッグの長い支柱(取っ手を含む)150cm相当を一繋ぎで作りたい、カーテン地のコーナーに並ぶ広幅生地の選択【218】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少し前の投稿【216】では、オフィス着そのままの会社帰りにもマッチするような生地を選び、しとやかなストライプ柄の黒で1点支柱型エコバッグを初製作致しました。

この時に使用した生地は、カーテン地でした。

カーテン地は平均150cm程度のたっぷり幅、これをうまく利用させていただくのです。

一重仕立てのエコバッグは、本体と支柱でもうその姿が形作られる非常にミニマムなモデル、これから研究を兼ねて複数連続製作をしていきます。

まず、そのスタートにあたりまして、たとえエコバッグでも1点物スタイルを貫く決意を固めました。

「マーキング:型入れ」で、どうしても縦向きで出来上がる長い支柱ベルトを横向き裁断にする理由を解説するところから始めていきたいと思います。

「よいしょ」と持ち上げる前後の支柱構造が誰の目にも丈夫に映るエコバッグモデル、一繋ぎに見合う広幅のカーテン地を利用

本来、縦向きの天地に生地の地の目が平行の向きで裁断するもの。

しかし、現実的には、本体が横に並び、長い支柱ベルトパーツも横向きというのがコスパが良いのです。

最初に描いたイメージ図:カーテン地の中でも特に広幅の160cmが手元にあり、その有効利用ををイメージ。
カーテン地140cm幅の場合でシミュレーション:その他の細かいラッピング布は省略、隙間でとれます。

縦の長さが50+7.5x2=65cmという値から、1mの生地の購入で十分だと分かります。

もし、長い支柱ベルトの縦裁断に拘るとどうなるのか、1点物と量産2点分でシミュレーションしてみました↓。

支柱ベルトの縦裁断の無駄:1点物、2点と比較しても同じこと、用尺が1m以内に収まらず余白が多いです。

じゃあ量産数を増やして縦裁断に拘るのか。。これも1点物の価値が完全に消滅することになります。

ということで、支柱ベルトが横向き裁断であることはエコバッグという存在に伴う効率が理解されると判断しました。

続きまして、今後連続製作予定の7種の生地(7点分)をご紹介、すべてカーテン地・インテリア地での出会いでした。

7種のエコバッグ用生地:①-⑦までの詳細は、次にまとめました↓。

<①-⑦の詳細:支柱型エコバッグ製作用生地>

①生地名不明(カーテン地)、ポリエステル/100%、日本製、モカグレー・・・ブツブツの凹凸感が特徴。

②ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、ベルギー製、黒・・・裏面は、シルバーグレー。

③2級遮光ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、日本製、黒・・・湾曲したストライプとツヤが特徴。

コットンヘリンボン、綿/100%、日本製、グレー・・・もともと布団のカバーなどのインテリア生地。

生地名不明(おそらくミラーレースカーテン地)、ポリエステル/100%、日本製、白・・・薔薇ジャガードがクラシックで美しい。

⑥生地名不明(カーテン地)、ポリエステル/100%、日本製、オフベージュ・・・かわいいボタニカル花柄の無彩色ジャカード。

生地名不明(カーテン地)、ポリエステル/100%、日本製、朱色・・・ピンドット柄はジャカード。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.09.19からおよそ5年後の2025.08.08にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

その後、このデザインとノウハウを多くの方へ広めたい。。だんだんそう思っていったのです。

そうなると、ノウハウを引き継いでいただける方の立場で考えることになりました。

カーテン地の分野に絞られる条件付きのエコバッグでは、本当に心から好きなデザインで製作できない。。

もしくは、ショップで是非売りたいデザインだが、カーテン地のテイストとうちの店のテイストは全く違う。。など条件付きがその機会を削いでしまうと考えました。

そして、一続きの長い支柱ベルトを3パーツに分割したのが2023年に改良したデザインです↓。

3分割による支柱ベルトの姿:この改良の影響でハギ目が左右同じ位置にできることをカバータブで補填。

こうして、初代支柱型エコバッグの2020年の連続製作は、新しい形でその後発展していきました。

このようになっていく道筋の途中には、決して無駄ではないこの時の2020年の一繋ぎのカーテン地の選択が欠かせなかったこと、改めて必要な過程であったと振り返ります(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

古着ワンピースのVネックへ「ベルト布」をクロスで追加、着用時・ハンガー両方からのずり落ちのストレスが解消された【217】

アイキャッチ画像217

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「衣」は着るのみならず、衣類の収納が織りなすワードローブも含めてのものだと考えます。

すっきりとした収納はやがて、おしゃれ度アップにまでつながるほどの重要なタスク。

1点の大きく開いたVネックラインが素敵な古着ワンピースに出会いました。

黒色のパワーと水玉ジャガードが柔らかい印象の良きバランス。

ネックのプリーツ仕様や大きな衿は、予想するところ1980年代前半くらいに流行があったような。。

ただ、ネックラインが美しい反面、大きく開いたVの字から起こる悩みがありました。

このたびは着用時の肩からのずり落ちが気になるストレスと、収納時のハンガーからのずり落ちを発見した時のストレスの2つを同時に解消した記録です。

大きなVネックの古着ワンピースの肩の部分の不安定な着心地と収納、「クロス型支え布」を加えストレス解消へとコマを進めた

リフォーム前の古着ワンピース:黒のサテン地が高級感に溢れます。Vネックのプリーツが特徴。ずり落ちが悩み。

このずり落ちは2つのストレスを生んでいました。

1つは着用時の肩のずり落ちを気にするストレス、もう1つはクローゼットのハンガーにかけてもすぐに落ちてしまうストレスです。

2つものストレスは是非解消せねばと考案したのが、「支え布」。

スタイリッシュに馴染む生地で。。を考えながら、同じサテン調の生地を探しました。

ツヤのある生地の発見:シャンタンの裏面を利用、同じツヤがリンクしてこのワンピースには馴染みました。
シャンタンの表面:節があり乾いたイメージもある表面とツヤある全く別の風合いの裏面は使い分けが可能。

シャンタンという生地は、「節」が特徴のガサッとした生地。

しかし、対照的なツルツル感があるツヤの裏面を持つという特徴も新しい発見。

生地の利用は「表」だと示された面だけではなく、裏面も検討できるという可能性がジャガードと同じようにこうした無地にもあったのでした。

このワンピースには、むしろツヤある裏面が望ましかったということです。

ベルト作り:効果的な長さを調整しながらおよそ10cm程度の観音開き構造のベルトを作りました。

内部に接着芯を貼ったのは、普段のハンドメイドバッグのノウハウそのままです。

外枠1周のステッチ:お洋服なので外枠のみで十分、むしろツヤが活きます。
設置の位置決め:クロスに配置することでスタイリッシュかつより強固に。
縫い付け完了:ややV字の真ん中より上に配置したことになります。とてもよく素材が馴染んでいます。
ハンガーにかける:背面に設置したのでこちらは後ろ側。ずり落ちをクロスベルトのパワーが支えてくれています。

あとがき

このたびの古着ワンピースは、手作り品、どこかでどなたかがお出かけ用にワクワクしながらお作りになったものでしょう。

ただ、ユーザーが変われば、当然価値観も違いリフォームの余地が生まれるものです。

一番良いのは、そのままの状態を引き継ぐことなのですが、実際はそうはいかないことも自然なこと。

見せるお洋服でもあると同時に、着る者自身の心地良さも非常に重要だからです。

ストレスを抱えながら我慢した着用は決して良いことではないと考えます。

なぜなら、お洋服の着用自体が人生を歩んでいる中のワンシーンであり、着心地の良さを感じ整然とした収納の姿を見る晴れやかな気持ちは間違いなく貴重な長旅の中の「幸福」なのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク