元は服地のツイード生地は一重仕立てで想定されている、できるだけ重なりを減らしたトートバッグの延長型のリュック【251】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

人気のツイード生地、元は服地ではありますが布製バッグにおいても人気の素材であるとこれまでのファンシーツイードのバッグ製作で手応えを感じております。

このたび登場の生地は、ファンシーツイードよりも希少な存在のイタリア製のマルチツイードが非常に可愛らしかったのでバッグ製作にと選んだ生地。

生地だけ見ていてもうっとりするような美しさ、赤がベースなので明るく快活な印象です。

実際に手にして感じたファンシーツイードとの違いは、起毛であることで毛羽立ちが縫い合わせを困難にさせる厚みを生んでいたことです。

縫っている場所が見えず乱れたステッチや裏地の選定ミスで一度失敗に終わっています。

引き続き作業を遡り縫製スタートの時点まで解体、作り直しをして2度目の完成の姿を一番最後にお伝えしたいと思います。

起毛ウール素材ならではのぼやけの美しさ、マルチツイードリュックがきちんと出来上がるための縫う場所のクリアな見え方の確保

使用生地(表地):起毛ツイード、毛/58%、アクリル/22%、ポリエステル/15%、ナイロン/5%、イタリア製。

@¥5,800/mの良いレベルの生地です。

物流事情としては、おそらくヨーロッパからは飛行機だと思われるので(船は時間がかかり過ぎる)、輸送費等の輸入諸費用が含まれると予想すると、日本製で@¥2,000-¥3,000/mに該当するレベルかな。。などと考えました。

使用生地(裏地)(後にボツ):生地名不明(ジャガード)、ポリエステル/100%、日本製。一部この半対面も使用。

写真を両方写せていませんが、ジャガードで両面使いが可能な生地です。

フリル製作(ボツになった):無謀にも最初口にフリルを付けようとしていましたが、結果的には失敗。
共布フリルの限界:こんな辺りまで作ってみましたが、厚手の生地はすっきりとしたプレーンなデザインが向き。

ここでフリルをやめる決断をし、フリルを外しました。

取っ手(左)と入り口フラップ(右):フリル廃止後このような状態でいったん完成していきました。
ショルダーのDカンタブ:タブの作りが比較的薄くならされた作りなので、共布でも可能でした。
一度目の完成:一見良さそうですが、この時期に別生地の同じモデルで隙間問題が深刻になっていました。

そして、裏地のあまりの極薄さが、表地の厚みと相性が悪く皺が寄りがちで綺麗に縫えなかったという点もやり直しの1つの原因でした。

ここからは、上の一度目の完成後の仕立て直しの姿です↓。

フラップの除外:フラップは取りやめ。トートバッグにも使える2wayでフォロー。入り口はDカンとナスカン。
ミックスツイード生地の取っ手付きリュック:<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ11cm。
交換した裏地(カーキグリーン):ドットジャガードから交換。エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。

織が丈夫でありながら生地自体は普通の厚みのポプリンは、最初の極薄生地よりも相性が良かったです。

その他の角度:左上から反時計回りにサイド→底→背面。ショルダーは調節機能付き。ベルトの折り返しにカシメ。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.24からおよそ5年後の2025.09.11にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この時期(2020年秋冬)ではこうした巾着型の隙間問題の解消を試行錯誤していました。

それでも結局は完全に塞げなかったことで、2021-2022年は巾着デザインを作りませんでした。

そして時は2023年、新しいアイデアが生まれそのアイデアは更に2025年現在にも引き継がれました。

巾着タイプのバッグの隙間の解決はこちら↓。

2025年製作のナップサック:残布での製作にて縦がオリジナルから15cm短い研究製作品。

確かに厚みある生地がくしゅくしゅとなり隙間はありますが、手を入れるなどということができない隙間が少しずつ均等に分配されることで解決。

完全に隙間を解消するならファスナーを使うところですが、インテリア生地は厚みがありファスナーとの相性は良くないのです。

そうした時に、「絞る」という物理的な動きを融通が利くように比較的薄手の生地で10個設置の巾着ひもホールタブで可能にしていったのでした。

2020年の時の赤系の起毛のミックスツイード生地は、何とか仕上げたことでその後ご購入いただいたことに感謝申し上げます。

2020年当時拙い製作ながら、認めて下さったことがその後の何よりの励みになったことが間違いございません(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ポロシャツのかのこ地がミニポーチになる新鮮さ、王道黒白ボーダーに足並み揃う裏地は先染め縦縞の横向き使い【247】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ポロシャツ」の定義は、「襟付きであること」「主にニット製であること」「胸元ボタンがあること」など本来広範囲のお洋服アイテム。

しかし、多くの方はあの「かのこ」というぶつぶつの凹凸感ある素材こそがポロシャツらしいと考えているのではないでしょうか。

そんな現実を鑑み、そこにユニークなヒントを得ます。

多くのイメージとのギャップで、ポロシャツ以外を作ること、そんな発想から過去に半月型ボディーバッグを製作、投稿は【106】が該当です。

このたびは、その時のはぎれを利用したミニポーチ3点セット作りです。

サイズ感が分かり易いよう、「コスメケース3点セット」と名付けています。

これまでも何度か製作してまいりました同じデザインの3点。

このたびならではのポイントは、表地のかのこボーダー生地に対する裏地の選び方になります。

黒白ボーダーなのだから、黒無地が合うのはまず1つのアイデアとしては良いと思います。

ところが実際は黒がはぎれでこの時はなく、違う切り口から選んでみた裏地、是非はぎれ製作のアイデアの引き出しにいかがでしょうか。

ストライプは向きを変えればボーダー柄になる、柄の向きを変えることで相性良き表地と裏地になったカノコボーダーのポーチ

<表地:黒x白>カノコボーダーニット、ポリエステエル/55%、綿/45%、日本製。<裏地:グレーxオフ>生地名不明、綿/100%、日本製。

元は、先染めストライプ生地だった裏地、向きを表地と同じボーダーにそろえることでポーチが整います。

3点の裁断:すべてのカノコボーダーパーツにボーダー向きで裏地がまかなえました。まずここに喜びます。
マジックテープの設置:一番最初の過程で1枚仕立てで行います。
多角形の蓋とカーブの蓋との作り方の違い:多角形は鋭利に角を出す「外表」、カーブは逆で「中表」で。
「中表」のカーブの蓋のひっくり返し後のステッチ:この固定はぐらつきを抑え安定感が出ますし長持ちに。
ペンシルポーチのひっくり返しの場面:「わ」に裁断してあることで四角の角が鋭利に出ます。
ファンデーションケースのマチ:印を打たず、二等辺三角形の底辺のヒラヒラ部分周辺を縫うという目印。
ペンシルケースの蓋の縫い付け:広い横幅のこちらは比較的作業が簡単。蓋部分は二重縫い。
シャドウケースの蓋の縫い付け:3点の中で一番小さいサイズなのでやや難易度は高めながら十分可能です。
コスメケース3点セットの完成(カノコボーダー地):<サイズ:左上から時計回りに>縦6cmx横8cmxマチ2cm/縦3.5cmx横15cmxマチ無し/サイズ:縦5cmx横7.5cmxマチ無し
3点の後ろ面:だいたいまっすぐにどれも蓋が設置できました。表地と裏地の間に挟み込むやり方です。
ふたを開けた様子の3点(上段)とサイドから見た膨らみ(下段):マチ付きではない右2点にも膨らみが出ます。

あとがき

表地に関しては、ポロシャツを解体したのではなく、原反の生地からのカットで生地屋様で新品購入したことをお伝えしておきます。

このような生地も見つかるものなのです(「大塚屋」様にて購入)。

裏地の生地は、投稿の【244】で古着ジーンズの「スレキ:ポケット袋」を新たに作るというリフォームを行った時の残布、元はワゴンのはぎれコーナーで見つけた生地です。

まさかこのような組み合わせをするとは当初は計画にはなかったこと、ここがはぎれ製作の面白いところ。

本製作のバッグの時の表地と裏地の組み合わせとは違う2案のようなもの、この組み合わせの無限の可能性を感じる感覚が非常に楽しいのです。

ストライプ柄は使う方向を変え、ボーダー向きに使うということもできるということです。

その他、市松ジャガードも向きを変えればダイヤ柄になり、幾何柄の生地とのコンビに組み合わせやすくなるなど、向きを変えて使うだけで可能性が広がるのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

天井と底含む方々に設置された5個のポケットに保冷材を投入、夏のお弁当やキャンプの食料運搬バッグへのアイデア【246】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

暑い夏。。心配事はお弁当の傷みや野外キャンプの食料の傷み。

保冷バッグは確かに専用バッグである保冷機能が付いた点で注目するバッグです。

しかし、ほとんどがボリュームがあり過ぎる収納の悩みもあるものです。

そこで、普通のバッグの姿をしていながらも保冷機能を付加することが出来ればと考えた案があります。

このたびは、5個のポケットにそれぞれ保冷剤を入れ込んで多方面からお弁当の傷みをカバーするランチバニティーバッグを製作。

バニティーバッグという姿ではなくても、食料保存用のバッグを製作する際のヒントになればと、実際の製作した出来上がりの姿をご覧いただこうと思います。

保冷剤用のポケットが専用に付いたバニティーバッグは非常にレア、更に素敵な心躍る生地で製作できればなお気分の高まりも得られると思います。

保冷を徹底したい夏のランチバッグ、無料でいただいた保冷剤5個を多角的な場所に設置のポケットに配分良く入れる使い方

表地(オフ):ナチュラルドレープカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。裏地(ピンク):ドットプリント、ポリエステル/100%、日本製。
ポケット作り:同じ容量を5個設置。蓋裏1個・底面1個・側面に3個の合計5個。小さめの保冷剤用のサイズです。
「わ」の重なりの課題:この写真はやや多め、3cm程度で十分ですし、重ねずに「両割り」の方法が平ら。

後の見直しもありまして、製作当時の課題に加えてもっと良い方法も併せてご提案致しました。

ネック縫い付け:ネックは正方形でも可能、下までフルにあるタイプもかえってすっきりと映るかもしれません。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.18からおよそ5年後の2025.09.06にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直し綴り直しをしています。

大きく見ると、2020年当時は「外表」で作っていましたので、縫い合わせの間から裏地がはみ出して目にラインとして映ります。

果たしてこれが良い物なのか邪道なのかのジャッジは、2025年では「未熟な過去の製作」として採用していません。

ただ未熟ながら早期にこうしたデザインにも一歩足を踏み入れることができたのも、「外表」の分かり易さのおかげだったのでした。

最後の底面の縫い合わせ:上から順番に組み立て、最後が底面という順序で製作。生地の厚みに限界はあります。
バニティーの取っ手にかかる負荷:全体を支えるたった1つの取っ手は重要。持ち上げるとてっぺんが膨らみます。
底面:決して美しい楕円とはいきません。どうしても歪みが残るのが技術の未熟さ。バニティーは難易度高め。
ランチバニティーバッグの完成(オフカーテン地):<サイズ>縦15cmx横22cmxマチ13cm。
内部のポケットの配置:側面に3個・底に1個・蓋裏に1個の合計5個。蓋裏の写真が無くて申し訳ないです。

このたびのような無撥水生地の場合、保冷剤はビニールに入れて利用されると現実的だと思います。

また、選ぶ生地そのものをナイロンオックスはっ水コーティングなどのお水をはじく素材ならなお良いと思います。

あとがき

このたびのバニティースタイルは、あくまでも1例。

ポケットが5個も付いているという機能がデザインに溶け込みます。

製作者以外の他人からの目線では、先にデザインが目に入りますので、5個ものポケットが付いたバッグだと見ます。

よって、蓋裏・底面などという場所になぜポケットを設置したのかを、「理由」として製作後に製造者本人が「言葉」をもってお示しすることを忘れてはなりません。

例えば、銀行の奥にしまわれた「金庫」のように、バッグの奥底にある「確かなセキュリティー性の姿」と理解された時、「なるほど」という共感や感動を生むのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

もったいない高級生地の切り落とし、小さな容積にしか作れない価値の不足を「専用ケースになる」という別の価値で埋めた【245】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2019年頃から「高級生地」をバッグ製作に取り入れるようになりました。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.17からおよそ5年後の2025.09.05にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2025年から振り返ると、高級生地を使用した製作に対して技術が追い付かず、ほとんど販売するまでのレベルにも至らなかったことが1種のフライングだったと思います。

しかしその反面、早々と踏み出したことで、技術の足りなさを高める必要性を高級生地とのあまりのギャップで早めに体感できたのです。

まだまだ技術が追い付かないからと変に納得して、安価な生地で作っていたとしたら。。いつまでも未熟さを心の底から認められずに低ゾーンを彷徨っていたかもしれないのです。

生地は、その時々の唯一の一発物も多く、その時にしか出会えない一期一会というようなことが多いのです。

高級生地を使い切るアイデア、「小さな専用ケースを作る」ということで容量の小ささに対する価値の不足を「専用」という価値で埋めるという姿と共にお伝えしてまいります。

高級生地をもったいなく余らせない、1mあたり¥3,980のブロンズカラーのフクレジャガードの切れ端を使い切るミニケースの製作

使用生地(表地・裏地共通):ジャカード、ポリエステル/49%、綿/34%、ナイロン/17%、イタリア製。

この生地は、【31】で巾着ショルダーバッグを、【422】のバニティーバッグ製作の残布です。

ブロンズカラーの濃淡が美しい花柄にあしらわれた織柄とフクレ加工による立体感にうっとり。

@¥3,980/mという価格。m単価万単位の更なる超高級生地に比べると中間的な価格だという見方もできます。

同じイタリア製の中の生地では、ツイードで@¥15,000/mという価格を実際に拝見しています。

しかし、@¥1,000/m以下でもバッグ製作は十分可能、そして擦れも起こる消耗品という見方も含めると、この生地を高級生地の分類に考えております。

マジックテープ付け:入り口開閉はマジックテープです。裏面の縫い付け跡を隠すため、一番最初に1枚仕立てで。
中表縫い:すべてのパーツをあらかじめ「中表」でひっくり返して縫い代をどんどん隠していきます。
マチの作り方:あらかじめ削らず、途中で「二等辺三角形」に折ってマチを作り、切り落としをしません。
裏地部分:この小ささでボリューム感あるフクレジャガードの表地と同じ生地を裏地にも配することが可能。

はぎれ製作は表地だけでも成り立つもので、裏地用に新たに生地を無理やり探さない、あるいは相性がベストではない別生地のはぎれを無理やり組み合わせるよりも良いのです。

完成した時の立体感:ふんわりと仕上がるのも元の生地の性質相まってのもの。真ん中だけがマチ付きです。
「コスメケース3点セット」:左上から時計回りに、シャドウケース・ペンシルケース・ファンデケース。

仮名称であっても、入れる目的をネーミングにすることで、入れる物の容量などのイメージが伝わりやすくなると思います。

更に、「これを収納したい」という特化型のケースであっても、はぎれで作ることが可能です。

あとがき

専用ケースがあること自体、時々使う物品ということの証、ケース自体も時々使われることで長持ちが見込めます。

だからこそ一重仕立てで短い時間で作り上げてしまうよりも、バッグと何ら作りが変わらない裏地付きで丁寧にお仕立てすることの価値が、その後の経年によって活きてくるのです。

目先のゴールに囚われて、たくさん作ることを重視していた過去、後でその作りの粗さ、機能の不足に項垂れた過去があってこの姿への見直しがあったということです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

丁寧な一重仕立てエコバッグの玉止めの隠し場所、見えてしまう内側よりもむしろ表にある「溝」に隠すことで解決【242】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「スーツに合うエコバッグ」という企画で全7点を連続製作しながら、その都度の課題を見つけ次回で解決するというスタイルでこのデザインの作りを高めていくということをしてまいりました。

このたびが実はこの企画のラストになります。

この後も引き続き「支柱型エコバッグ:切餅(きりもち)」は定番バッグとして製作とそのノウハウの伝達を続けていくわけですが、連続製作の企画としてはここでいったん完了します。

ラストの課題の解決は、「玉止め」の隠し場所です。

一重仕立てでは、内側さえも表のようなもの、隠す場所が無いのです。

しかし、本当に無いのかというと、実はありまして、「溝:みぞ」に当たる部分に隠し込むことができるのです。

折ったり重なったりする構造においては、「膨らみ・厚み」が生まれ自然に「溝」ができてきます。

こういった特徴を上手く活かしながら、可能な限りすっきりとした丁寧な糸始末をしていきたいのです。

そうして、パッと見て良い作り、決して重んじることをされていない量産品のエコバッグとの良き差別化をはかるのです。

裏無しのエコバッグの玉止めの隠し場所の枯渇を突破、「溝:みぞ」は表であっても目に映らない隠すことができる唯一の場所

使用生地(黒):2級遮光ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。2級はレベルではなく遮る度合い。
裁断:黒にシルバーグレーのストライプ。歪みデザインと共に躍動感にあふれる動きをした柄です。

では、ここからは、玉止めを隠した様々な箇所をお伝えしてまいります↓。

支柱ベルトの上側の横ステッチ:取っ手の内側に溝が生まれており、ここ(右下写真)に隠れました。
支柱ベルトの下側の横ステッチ:支柱ベルトの縁のステッチにも溝が存在していました。ただ浅めですが。。
両サイドの地務いステッチ:てっぺんから2-3針目くらい内部に手縫い針を使って移動して糸を隠し玉止め。
両サイドの三つ折りステッチ:ステッチのわずかな溝に隠しました。ここも浅いので少し見えてしまうことが。。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.14からおよそ5年後の2025.09.02にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

この時は、浅めの溝の場合、「玉止め」が完全に隠しきれないことを「仕方がないこと」としていましたが、2025年現在ではもう少し攻めの姿勢で挑んでいます。

一度この場所で玉止めをした後まだ糸を切らずに、更に内部に手縫い針を進めて別の場所からうまく突き出してハサミでカットということをやってみました。

まだ研究中ですので、この後糸が飛び出してこないかは分かっていないです<m(__)m>。

マチの地縫い:縫い終わりから2-3針分内部に入ったところに手縫い針で糸を移動して玉止めを隠します。
マチのラッピング布の地縫い:先程の地縫いと同じで、内部に2-3針分糸を移動して玉止め、縫い閉じは溝内に。
ピンタックの上下:ピンタックは1本ステッチ、トップと底の両方を玉止め。トップは内部の溝、底は深めの溝を見つけて隠します。

ここも、底の部分の溝が浅く隠しきれない点が否めませんので、内部へ糸を送り、内部の溝で玉止めが良いだろうと2025年では考えています。

支柱型エコバッグ(変形ストライプ柄黒)の完成:<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。
お洋服とのコーデ:ちゃんと「スーツに合うエコバッグ」になっているのかのイメージ。

あとがき

これで、「スーツに合うエコバッグ」という企画を終えたいと思います。

この期間、細かい場所が徹底されたことを喜ばしく思います。

2025年のスタンスは、「著作権フリー」と同時に「ご購入後のリメイク→解体→リメイク販売」が自由ということまでを決定。

20年くらいは長持ちできるような優れた作りをすると同時に、その後のユーザー様の心境の変化の「自由」を重んじることを考え始めた動きです。

私も引き続き製作に参加しますので、生地の違いによる良きアイデアなどもお伝えできればと思います。

特に、生地に厚みがあり過ぎてなかなか製作が難しい極厚生地(セルヴィッチデニムヘビーオンスなど)も、このデザインに落とし込むとかなり素敵になると思います。

エコバッグのみの存在からメインバッグに飛躍しそうな予感がしますね(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

「ニット」「一繋ぎ」「ウール」「ロング」特化のわずか3点、洋服の数によるボリューム感をしのぐ豊かさを生み出した【239】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ近年のファストファッション化は大切なことを忘れれさせてしまったようです。

平らなデザインと安価なお洋服1点ずつが大切に思われなくなったことに対して、危機感すら感じてしまいました。

このことは、これまでのレアアイテムの宝庫であった古着市場に妙な影を落とし始めて、魅力的な古着がなかなか見つからなくなった現状があります。

古着ライフは一番身近に踏み出しやすい「サスティナブル活動」の1つです。

なぜ身近なのかは紛れもない、お洋服が人間にとって必須アイテムだからです。

人間にとってありがたいアイテムだからこそ、良い物を選び抜く目や1点ずつを大切にする考え方をしっかりと持ちたいと思うのです。

このたびは、より豊富さを感じるワードローブをたった3展開でありながらお見せしてまいりたいと思います。

3という数字のリズム相まった最も究極で優劣の差がない渾身の3セット、複数の共通点に特化することでかえって豊富に映った

「着回し」というワードが雑誌や数々の投稿でもてはやされますが、お得感はあっても、その先の「見せるお洋服」としては優劣の差が生まれるデメリットも見逃せません。

一番の組み合わせ1セットずつだけを持つという方がどうもしっくり来るのです。

「AND SEARCH」様の黒のセットアップ。タグ付きの新古品。スカーフは「シャネル」様。ブーツは「RIZ」様。
黒白ツイードワンピは「PINKY & DIANNE」様。スカーフはシルク、ベルトは本革、パンプスは「MIHATO」様。
マルチ幾何柄ワンピースは「レナウンルック」様。ベルトは自作の本革、スエードブーツは「ランセル」様。

以上3セットは、すべて黒ベースで組み立て、すべて古着です。

1セットずつのみで着回しが無いとお伝えしたのですが、どれも一繋ぎアイテムなので着回しのしようがありません。

小物をシャッフルすることも可能ですが、やはり「これにはベストマッチ、これには今一つ」と優劣の差が必ず生まれるものなのです。

しかし、どうでしょうか、これだけの3セットなのに豊富に感じる不思議さがありませんか?。

これがお伝えしたい「特化型」の集め方なのです。

テイストちぐはぐのアイテムが集まるよりも、共通点が「ニット」「ウール」一繋ぎ」「ロング丈」と複数存在するアイテムが集まる方が、かえって豊富に映るという効果を生み出すようなのです。

あとがき

お洋服の数を極限に減らすということのその先に楽しみが無ければ、「ひもじさ」が生まれてしまうかもしれません。

この岐路を間違わないように、ミニマムが行き着く場所をしっかりお伝えしたかったのです。

物が溢れるこの時代、お洋服の数の多さでは十分に満たされない、少量でこそむしろ見えてくる余白と豊かさなのです。

たくさんの溢れる物品に囲まれてしまうと見えなかった大切なこと、数量をミニマムにすることで見えてくると思うのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

<経理>個人事業主の計上、都度その場で計上を済ませ毎日リアルタイムな帳簿が出来上がっている望ましい姿【238】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

個人事業主をさせていただいております。

会社員時代は、長い間「経理事務」のお仕事をさせていただきまして、日々の計上作業や帳簿管理に携わった過去があります。

仕事好きで怠慢な性格でもないものだから、随分陰口をたたかれたものです。

「あいつは余計なことをやって楽しんでいる」と。

そのような声は、本来聞こえないはずなのに会話の端々に出現、非常に悔しかったものです。

当の本人としては大きな誤解、日々の計上をため込まずにリアルタイムで把握できるよう効率化を進めてきたつもりだったのです。

それでも、一方で手間をかける部分は見逃さないと、丁寧な記録も重視していたのです。

その姿が非常に野暮ったく、「余計なことをしてやっている気になっている人物」と映っていたようなのです。

そんな悔しい過去も、個人事業主時代に入っては大きく活かされることになりました。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.11の最初の投稿からおよそ5年後の2025.08.28にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

この期間には、2022年から本格スタートの「電子帳簿保存法」が入り込みます。

それ以前は、どっぷりと紙ベースで計上をしていましたので、その懐かしい記録も交えながら、デジタル化のその後の変化と比較しながら綴りたいと思います。

デジタル化での計上作業の変化は劇的でした。

ただ、変わらずに引き継いだことがありまして、それがリ「アルタイム計上」と「ストーリー性」でした。

会計ソフト入力は最も基本的なツールで是非導入を、日々のこまめな仕訳入力が時間の余白を生み事業自体に専念

文房具:2022年以前は、シャープペン・消しゴム・マーカーペン・ふせんが基本アイテムでしたがすべて不要に。
仕訳記録メモ:2022年以前は計上前にメモをし証憑と共に保管することをしていましたが、会計ソフト内に集約。
A4用紙:かつてオフィスでは次々に使われたA4用紙。几帳面さから細かいエビデンスを貼っていた2022年以前。

2022年以降は、この貼る作業が消滅、同時に1つ上の記録メモも廃止、A4用紙は使わなくなりました。

プリンター/インク:定期的に購入しながら「純正は高額」という悩みが2022年以降解消。コピー機能は不要。

プリンターは、2025年でも少し使用することがあり(納品書の同封)、これも廃止をお伝えすればよいのですが一応持っています。

ネット購入では、未だに納品書が同封で届きますので、そこに倣っているのです。

プリンターのモデルもインクがカラーとブラックの2個のシンプルな、中古品で¥3,000代で購入の「Canon:PIXUS:ip2700」です。

後継モデルの「Canon:PIXUS:TS203」もインクが類似の形体で、全プリンターの中ではこの辺りが最もコンパクトなモデルだそう。

会計ソフト:「マネーフォワードクラウド」という名前の「(株)マネーフォワード」様のサブスクのクラウド型。

ログイン形式はクラウド型の特徴そのもの、質問もしやすく、他事業者様とも共通であることは安心なのです。

こういったところに独自のソフトとしてこだわる必要はないと思っています。

経理を長年してきた者は会社の自社システムのクセに慣れて最初は違和感がありましたが、慣れれば愛着あるソフトと化しました。

冒頭で「丁寧な記録も重視」という会社員時代からの引継ぎは、会計ソフト計上の「摘要欄」にその具体性をもって綴ることで、これまで記録メモに但し書きしていたことを続行。

見直す時には、会計ソフトの「摘要欄」は非常に役に立ちます。

私は、「数字だけを載せればよい、会計は数字の集結なのだから。。」という考え方には反対です。

現在の証憑の収納:A4に貼っていた以前からここまでコンパクトに。保管も当期末までのみで、期末後廃棄OK。

あとがき

2022年以降、完全デジタルということがこうも手間がかかることなのか。。と思う瞬間も否めません。

それだけ人間の動作が「機械的」ではないということなのかもしれません。

おそらく、デジタルでも手間がかかる部分という点を「AI」がフォローしてくれることになるかと。

とはいえ、全体としては劇的に作業がミニマムになりました。

いかに今まで同じ作業を複数回繰り返す無駄があったのかということを半ば強制的なデジタル化が気付かせてくれたということです。

デジタル化以外にも様々な分野でミニマム志向が同じタイミングで高まった時期、人間の集合意識の動きのすごさを見た気がしました。

そして、会社員時代から引き継がれた、「リアルタイムな計上」と「具体性」の姿勢のスタイルは今後も大切にしていきたいです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

バッグの四角フォルムをクリアに映し出す四つ角ピンタック、縫い始めと縫い終わりの糸を隠して整然と仕上げたい【236】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまでのハンドメイドバッグ活動の中で、ラインをはっきりと示すのは「外表」がキーとなると考えています。

多くが「中表」で作られる縫い代を完全に内部に隠し込むやり方は、古来の手法であり大変奥ゆかしいものです。

しかし、製造によくあるジレンマの1つであり、縫い代隠し込みを追求すると、「中表」によるラインの柔らかさ・曖昧さという点にしっくりこない時があるのです。

そのような時に、「外表」という方法でラインをはっきりさせることがありまして、特にカーブとは対極の四角フォルムの際に必要とします。

外側に突き出す構造の「外表」はそのラインをパワフルにそしてシャープに仕上げてくれるのです。

このたびは、スタイリッシュなエコバッグ製作にも取り入れている四つ角ピンタックの手順と大切にしていることをご紹介したいと思います。

その真っすぐラインの強調は、結果的に「スーツに合うエコバッグ」の企画でも大いに効果が出ました。

スーツに合うためにはソフトな曖昧ラインよりもくっきりとした真っすぐラインの強調であるピンタックはベストマッチでした。

四角バッグの四つ角ピンタックは「外表」の構造の1つ、クリアでシャープなラインを出せることの証明になった

このたびは、一重仕立ての方がかえって味わい深い「セルヴィッチデニム14oz」を利用してピンタック部分のみの検証をしてみました。

分かり易くオレンジの糸でインディゴデニムに映えさせるステッチでご紹介します。

一重仕立てでマチ付きの「半完成品」を準備:ピンタックはこのように入り口ラインも関係してきます。
アイロンで正確な位置を折る重要性:マチ幅に均一に(ものさしで計る)四つ角すべてを事前アイロンします。
上部からスタートのピンタックステッチ:2mm程度の幅で上から下までフルにステッチ。
四つ角ピンタックの完成:紙袋みたいなフォルムになりました。一重仕立てでもしっかりラインが作れます。
トップの玉止め(左上から右下へ):バッグ内へ2本の糸(上糸と下糸の余り)をそれぞれ内部へ通します。
ボトムの玉止め(左上から右下へ):内部へ通さずに表側の底の溝に玉止めを隠しました。

ただ、これはどうしても完全に隠れ切らないので、内部に通してひっくり返して行う方が100%だと後の見直しをしています。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.08からおよそ5年後の2025.08.26にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この四つ角ピンタックは、むしろ一重仕立てでこそ生きるような気がしています。

5年経過の今でも引用しているピンタックは、やはり一重仕立ての支柱型エコバッグに対してです↓。

四つ角ピンタックが特徴の支柱型エコバッグ:ピンタックのおかげでシンプルな一重仕立ても立派になります。

四つ角のシャープさは強さの明示でもあると思うのです。

「抜け感」を総演出の曖昧ラインのバッグとの違いは、「強い者が力を抜いている瞬間」を表したいというある一人の人間の奥行きなのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

厚みの解消はスタイリッシュな裏無しエコバッグへの一役、両サイドの縫い代の三つ折りを平らにする部分的カット【235】

アイキャッチ画像235

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「スーツに合うエコバッグ」という企画名で全7点のエコバッグを連続製作中。

すべて素材が違い、どれも1点物です。

特にこのたびのケースのように、生地がジャガードの場合、裏面が良きコントラストに映るという一重仕立てならではのちょっとした素敵さが価値として加わります。

かわいいボタニカル柄、それでいて無彩色さが大人っぽさもある支柱型エコバッグ、どうぞご覧くださいませ。

途中ポイントの解説を入れてまいりまして、当回は両サイドの縫い代始末の三つ折りを平らにする内部の部分的カットの手法をお伝えしたいと思います。

肉厚カーテン地にこそ効果的、三つ折りの部分的カットによってスリムになった両縁がエコバッグ全体を瀟洒に映し出す

1点前の製作の【233】で、実は三つ折り内部の部分的カットの検証をしていました↓。

投稿の【233】の時に行っていた三つ折り内部の部分的カット:カットしていない方と比べて雲泥の差です。
使用生地(表地):生地名不明(カーテン地)、ポリエステル/100%、日本製。モカベージュの濃淡の花柄。

ジャガードは反転の裏面がこれまた新鮮で「得した気分」が味わえます↓。

表地の裏面:ジャガード特有の反転構造で1種の生地を2倍楽しめることが、1点のバッグの豊かさを作ります。
別布(支柱ベルト):生地名不明(カーテン地)、ポリエステル/100%、日本製。別布生地もコントラスト効果の1役。

実は、【233】の時の残布を利用して、配色布として使ったのです。

画像ではカラーが随分違うように感じてしまいますが、光の加減のせいであり、実際はばっちり合うモカグレー同士、相性は非常に良いです。

では、両サイドの三つ折りの解説へまいります↓。

本体単独の地縫い:この時まだ縁から2.5cmの位置を縫っていますが、後の見直しで7.5mm程度へ変更。

変更した細幅では、このたびご紹介のカットを地縫い前に行うという順番へ変更せざるを得ず、とりあえず分かり易い変更前の2.5cm幅の時のまま解説させていただきます。

そのまま三つ折りをした時の厚みのイメージ:ものすごく分厚くなります。カーテン地は特に肉厚です。
内部の1枚のみの斜めカット:三つ折りの時に内部に完全に隠れる1枚分のみを半分斜めカット(3cm分程)。
カット後の状態:2枚の重なりの上1枚が内部という見方。一番重なりが混み合う上部を多めに削ぎ落とします。
三つ折りステッチ場面:左上は事前にアイロンで折った状態。ここですでにすっきり感を感じます。
角度違いで見た三つ折りステッチの完成:部分的カットの効果として内部の生地のボリュームが随分減りました。
支柱型エコバッグ完成(カーテン地モカグレー花柄):<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。
内部に広がるジャガードの生地の裏面:裏地を用意することと同じコントラスト効果が得られます。
底面:まだこの時に「底ベルト」の位置が内部に寄ったまま、この変更はかなり後だったみたいです。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.07からおよそ5年後の2025.08.25にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしてまいりました。

底ベルトの2本が内側に寄り過ぎている原因は縫い代も含むど真ん中に縫い付けているから。

なかなか出来上りをしっかりイメージできていない視野の狭さが長い間こうした変な配置を続けてしまったと思うのです。

底ベルトの位置の変更は随分後の2022年末くらいです。

そして、底ベルトを共布で、支柱ベルトを別布で。。というこの仕様も後にいずれも別布の方が美しいと判断するに至りました。

底面を見て「美しい」と感じられるなんてとても素敵な事、是非「らしさ」として大切にしていきたいと思ったのでした。

あとがき

黒を含まないマイルドなカラーの生地はパンチに欠けることがあります。

このたびのようにコントラストある濃い生地で支柱ベルトを配することで、シンプルな1一重仕立てのエコバッグが立体感ある立派なものに見えてきました。

一重仕立てのシンプルなバッグ作りでも、これだけノウハウを得ることができます。

一重仕立ては、裏地付きの同じデザインよりもかえって縫い代の始末に悩むことがあり、そこから得たノウハウというのは重要です。

壁に突き当たり、がんじがらめの中から生まれたアイデアは究極になることが多いものです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

一重仕立ての縫い代始末はすべて視界に入ると意識、美しく縫い閉じステッチが乗るエコバッグ両サイドマチのラッピング【233】

アイキャッチ画像233

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「スーツに合うエコバッグ」と題したエコバッグの連続製作。

長い支柱を一繋ぎで裁断できる広幅の生地は、主にカーテン地で見つけました。

毎回課題を見つけその内容を高めていく連続製作、このたびは後半に入りました。

当回のポイントは、左右のマチのラッピングにおける見た目の綺麗さ。

内部の一番奥の場所でありながらも「表」と映るのだという見方で、美しい縫い閉じのステッチの位置を研究しました。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.05からおよそ5年後の2025.08.23にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

最初の投稿時では失敗してしまったところで課題として持ち越したのですが、その後は解決策やコツを見出し成功率を上げました。

せっかくのブログの「手直し」、当時の失敗した記録も残しながら、その後の成功の記録も加えてより深みあるお伝えの仕方ができると思います。

一重仕立てのエコバッグのマチの縫い代ラッピング、肉厚なカーテン地の共布でも可能な均等配分の縫い閉じ位置

使用生地(表地のみ):生地名不明(カーテン地)、ポリエステル/100%、日本製。モカグレー色でなかなかの肉厚。
ラッピング布:共布をエコノミーに利用。サイズは幅6.5cmx20cm。1.5cmの両端に印を付けています。
観音開き折り:最初にど真ん中を折ることから、両端を折り終わった後にもう一度ダメ押しの真ん中折りが◎。
地縫い:量産品と違い地縫いとラッピングの縫いを別にしています。本体マチの地縫いは隠れる7.5mmの位置に。
ラッピングの一度目のステッチ:ここは折り線に対してわずかに上(縁)にずれた位置で厚みを見込みます。

印をちょうど1.5cmに付けながらも、その通りに縫わないという点がポイントです。

返す瞬間の根元:ここで縫い閉じ前のアイロンを入れるのですが、この根元を引っ張り過ぎてもいけません。

引っ張り過ぎはステッチ線が顔を出すことがあり加減良く調整、どのように調整するのかという具体的な目安はこの写真に応えがあります↓。

ラッピング布の表面と裏面の重ね合わせ:ここで2両面におけるラッピング布の位置が重なっていることです。
待ち針で固定:ツルツルとすべるカーテン地はなおさらで、しっかり固定する効果はありました。
縫い閉じステッチの部分的脱線:部分的に脱線してしまいました。右下2枚の証拠から折りがずれていたと判明。

待ち針で固定してもずれたことは、ラッピング自体が縫う時にずれやすいものであるということです。

この事実を受け入れ、縫い閉じの位置を工夫することでカバーしていきました↓。

後に縫い閉じが成功した例:このたびとの比較で、随分内陸部(上の方)に寄ってステッチをしています。

そう、これがもう1つのポイントなのです。

際でステッチしたい気持ちがありますが、それは全体を俯瞰していないのです。

裏面にもちゃんとステッチが乗るためには、意識的に3mm程度の部分(イメージよりももっと内側寄り)が成功率が上がります。

支柱型エコバッグ(モカグレーのカーテン地)の完成:<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ16cm。
底面:後に見直した点は底ベルト(横向き)2本の位置。隙間が均等になる外側寄り(上下寄り)に改良。

この時はまだ内側に底ベルトの位置が寄っていまして、窮屈なイメージです。

理由は縫い代1.5cmも含んだど真ん中に縫い付けていたからです。

一番最初の過程なので、その後の出来上がりまで想像する力が当時はありませんでした。

出来上がった姿を見て初めて気づくこともあり、研究製作期間の大切さをかみしめるのでした。

お洋服とのコーデ:「スーツに合うエコバッグ」というコンセプト通りスーツに合わせました。

あとがき

成功率が高くないと良質さへつながりません。

この連続した研究製作活動の意味は実は作りやすいものにしていくことにあり、いずれ多くの方にノウハウとして広めていきたいのです。

2025年では、その後いくつかの改良をして、ほとんど完成型になっています。

それでも時々細かい見直しがあるもので、製造物の奥深さを実感しているところです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク