口が開きっ放しのゆるーいトートバッグでさえも安全性は必要、裏地付きの作りの良いバッグみたいなおしゃれな内蔵巾着袋【307】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまでバッグ作りにおいては、セキュリティー性を高める工夫に力を入れてまいりました。

バッグを開けた内部がすぐに見えないようなルーフ作り・入り口のDカンとナスカンコンビの留め具設置・共布サイドひもの設置などです。

このたびは、これまでの口を絞めるという動きとは切り口を変え、入り口の緩さの「抜け感」はいったん受け入れます。

その代わりに、内部を対極なクロージングな構造にしてみようというアイデアです。

当バッグ作りでは初めての考案、作りの良い巾着袋をそのまま内部に設置するというものです。

様々な抜け感あるトートバッグに引用できるアイデア、裏地付きで立派に作った巾着袋を左右のマチ底で挟み込み縫いの固定内蔵型

裏地付き巾着袋製作:巾着袋の表地・裏地は同じ「エステルポプリン」のくすみピンク。ひもホール製作場面。
巾着ひもホールの固定:上部をステッチで固定、内部の縫い代のヒラヒラが縫い閉じられます。

コの字ステッチは1枚仕立ての時にすでにかけてあります。

ホール底ステッチ:コの字ステッチの横線に等しい位置のトップから3.5cmの位置を1周ステッチ。
裏地付き巾着袋完成:これがバッグに内蔵されます。共布ひも先にはすずらんループエンドで素敵に♪。
単独の巾着袋との大きな違い:マチ底の縫い代をあえて外側に出している点が内蔵巾着袋の特徴です。

この後の作業では、裏地のマチにぴったりと合体して縫い代1.5cmで縫い付けます。

そして、挟み込む時に混み合う中で縫いこぼしが無いよう、この時点で端から5-7mm程度で2枚仕立てを重ねて縫っておくのです。

あとがき

出来上がった内蔵裏地付き巾着袋は単独でもそびえ立つ建物のようにしっかりとしたものです。

「ポプリン」は「ブロード」の織り糸よりも太い糸、出来上がりも立派になりました。

ほとんどのバッグ作りではこのような内蔵は計画されません。

しかし、こうして考案した以上、作って感触を得たいとコマを進めてまいりたいと思いました。

この続きは、リュックの内部に内蔵・Dカンとナスカンコンビのメイン留め具の設置・入り口すぐに左右の巾着ひも設置の3重のセキュリティーとなります。

完成の巾着リュックは、投稿の【315】でご覧いただけます。

ポケットの時でもあったような、セキュリティー性と使い勝手のスムーズさのバランスの見方からは、開閉がやや煩わしい3段階もの扉。

ただ、背中で目の行き届かないリュックにおいては、この口が完全に絞られる「内蔵巾着袋」は1つの大きな安心を得たことは間違いがないでしょう(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

鉱物名は二酸化ケイ素が結晶化の石英(クォーツ)で共通の2種のストーン、メノウ内の縞模様の中で並行部分がオニキス【303】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ジュエリーの基本ブック:宮坂敦子 著」を拝読。

ジュエリーの商業上の流通事情や、実際のお仕事をされている方のルポ、最後に基本的な有名ストーンの図鑑があるという充実の構造。

このたびは、実体験で目にした2点の有名ストーン、「メノウ」「オニキス」について、その違いの部分に迫ってみたいと思いました。

共通の鉱物名からさらに枝分かれしてストーンの名前が決まる実態、メノウとオニキスも同じ鉱物の「石英:クォーツ」である

上の写真の中では、「オニキスです」と謳われて入手したのは、右上の64面カットのネックレス珠のみです。

左上は、実家の庭で見つかったストーンで、「メノウっぽいな」と思って写したもの。

その他のリング状の指輪やバングルはすべて「メノウです」と謳われて購入したものになります。

メノウは「瑪瑙」という漢字で表記されることや、「アゲート/アゲード」と表記されることもあります。

この2種「メノウ」と「オニキス」は、曲線の縞模様を持つのが「メノウ」、その中で直線の縞模様を持つのが「オニキス」というように別物として扱われるのがジュエリーの実態。

しかし同じ鉱物であることも含めると、「オニキスはメノウの一部分のこと」という見方もできるのかなと。

実物を見る体験は、大きな置物のようなストーンの塊を見なければ分かりにくいことで、ネックレスなどになってしまうと見分けは難しいのが現実。

よって、これらの違いは購入時の「○○です」の商品説明を信じることになります。

世の「生物」というのは3つ、「植物」「動物」「鉱物」なのだそう。

この3つ目に石が入っているところに、いかにストーンが神秘的な地球上の存在感を持ったものなのかを思い知らされます。

あとがき

メノウやオニキスは最も入手しやすい普遍的な価値として、「パワーストーン」のような位置付け。

決まって高級ジュエリーが世界四大宝石中心に語られがちなのです。

しかし、実際に2010年前後の「パワーストーンブーム」の中で、写真のような多種のストーンを見たり触れてきたりしたことでどれもこれも非常に美しく神秘的な存在だと確かに感じたのが実際の肌感覚でした。

ジュエリーの素材の「価値」としてたった1本境界線を引くとしたら、やはり工業的なプラスチック製品である「模造品」「イミテーション」などと呼ばれるコスチュームジュエリーとの境になると考えます。

こうした天然石全般はジュエリーとしては工業品とは区別されるべきで、全く違った価値を持った地球活動の長年に渡る貴重な証であるという見方をしたいのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ミニボストンリュックを3展開の生地違いで製作開始、偏ったカラーのマルチジャガード柄に合う無地のコーデを楽しむ回【302】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびから、新しい製作に入っていきます。

「ミニボストンリュック」「ドーム型リュック」「巾着リュック」の3デザインを全5点に配分しての製作です。

タイトルの通り、同じデザインで生地違い3展開をほぼ同時進行していく効率性を検証する回です。

全く同じ量産製造とは違い、1点物でありながら効率化がはかれるのかどうかを確かめたいということで、まずは裁断からまとめて行いました。

このたびの進捗度は、接着芯貼りまでとなりますわずかなものでしたが、3点それぞれが違った生地の種類であることでなかなか濃厚な回となりました。

裏地の選定やファスナーの色選びの理由などをしっかりとお伝えできればと思います。

共通のミニボストンリュックを赤系・グリーン系・紺系の3種のマルチカラージャガードで展開、偏色に対する裏地とファスナーの選び方

ではまず、表地と裏地の組み合わせから始め、その後選んだファスナーも集まった全体のカラーバランスを見ていきます。

使用生地①:表地-ジャカード、ポリエステル/70%、レーション/30%、イタリア製。裏地-エルテルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。

この生地では「ミニボストンリュック」を作ります。

表地のデイジー柄のジャガード生地は、モカ色ベースの落ち着いた朱色の濃淡です。

随分偏ったマルチカラー、表地の中からは特に濃い朱色を裏地に選びました。

使用生地②:表地-ジャガード、ポリエステル/100%、イタリア製。裏地-エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。

この生地では、「巾着リュック・ミニボストンリュック・ドーム型リュック」の3点を作ります。

こちらは、表地の割合ではグリーンが勝ることのコントラストとして、弱めのペールピンクの部分を裏地に選択し、バッグ内部をピンク寄りに広げます。

グリーンに寄りがちな全体をピンクを増やしてバランスをとったということです。

使用生地③:表地-ジャカード、アセテート/53%、ポリエステル/27%、ナイロン/20%、イタリア製。裏地-モンキーブリッジスラブ、ポリエステル/100%、日本製。

この生地では「ミニボストンリュック」を作ります。

こちらはシンプルながらも一応マルチカラーの定義の3色以上で成り立つ紺系のデイジー柄。

ここには、登場のゴールドカラーの花びらとリンクした黄土色のツヤがあるピンタックキルトもかけてある特殊な生地を選択。

生地においては、ベージュ・黄土色・ブロンズ茶などにツヤがあればゴールドになり得ます。

ファスナー選び:何とか既製品でここまで合わせられました。大変有難かったです。

過去からの経験なのですが、例えば一番上に対してモカ茶の部分に合わせて茶色のファスナーなどを選択すると汚く映ります。

ファスナーは馴染むカラーで可能な限り濃く際立たせない方が良いと思います。

裁断風景:あらかじめ粗裁ちした裏地に接着芯も粗裁ち貼り、最後に裁断するとカーブラインがクリアです。
裁断後の3点:どれも接着芯貼りまでの進捗度が共通でこのたびの製作を終了しました。

あとがき

当ハンドメイドバッグ製作活動においては、裏地もかなり重視しておりまして、時々表地よりも購入価格が高額になることもあります。

その理由は、生地すべてをフラットに見ているからです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

年末のトイレマット一式の総入れ替えをワクワクした作業に。。シンプルな無地のトイレットペーパーカバーに巻き薔薇を装飾【301】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

トイレという場所は、「邪気」というものがたまる場所と言われる風水の教えがあります。

「トイレの蓋の開けっ放し厳禁・トイレットペーパーのビニールパッケージはトイレには相性が良くない」など。。の情報をこれまで得てきました。

とりあえず実行、「トイレの蓋は閉める・トイレットペーパーのストックは別の場所に保管」を徹底しています。

さて、2020年も12月半ば近くになり、次の年の2021年用のトイレマット一式を準備しました。

お揃いの一式の購入の仕方は、確かに一度のお買い物作業で済みますが、随分高額となってしまいます。

もっとエコノミーな揃え方はないであろうかと考えたのが、1アイテムずつをバラバラに組み合わせるバラ購入の仕方でした。

大のコーデ好きは、こうした順番にそろえていく楽しみとやりがいを感じるものです。

そんな寄せ集めのトイレマット一式を完成していく中で、1点のアレンジ例をこのたびはご紹介したいと思います。

後付けアレンジが可能な「巻き薔薇」はインテリア映えの素敵な装飾品、無地と柄物のコンビに相性を高めるブーケ縫い

2020年のトイレマット一式:ミモザのお花の便座の蓋カバーを中心に、別アイテムを順にそろえていった作り。

1年間でさすがにトイレマット一式は使用感を感じてくるのは確かです。

1年のみでは交換はもったいない気もしますが。。ただ年末は区切り目としては気持ちのリフレッシュを兼ねた良きタイミングです。

トイレットペーパーカバーへの巻き薔薇アレンジ:2個をミシンで二重縫い。裏への貫通のステッチは見えません。

三角に3個配置をしても豪華で素敵になると思いますし、巻き薔薇の色を違う色にしてもマルチカラーが素敵なバランスを取ってくれると思います。

トイレマット一式の集まり(2021年用):前年の2020年のピンク系とは違った新しい世界観です。

あとがき

このたび集めた中では、唯一トイレの便座の蓋カバーがブランドロゴ入りでした。

全部を同じブランドで徹底しなくても、1つ象徴的なアイテムに重点を置いて、残りはコーデしてまとめていくといったような感覚です。

実は、ネイビー系はそれほど得意ではありません。

しかし、薔薇柄のマルチカラーの部分が、グリーンのスリッパとの相性のヒントをくれましたし、巻き薔薇のコントラスト効果あるクリームベージュのおかげで1色への傾倒が緩和されました。

マルチカラーがバランスを取ってくれる優れたカラーであるということ、花柄はお花と葉っぱの色が対照的である以上お花柄全体がバランスあるインテリアカラーとしてたくさん使われている理由を実感します(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

夜景柄のミニボストンリュック、ゴブランの一歩手前のジャガード生地の適度なハリコシがはっきりしたラインを作ってくれた【300】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ゴッホ」様の「夜のカフェテラス」という絵画。。その人気は、夜の暗闇を黒のみで表現しない青と黄色の補色効果の美しさあってのもの。

そんな絵画みたいな美しさの生地を入手、このたびは「ミニボストンリュック」に完成した記録です。

製作過程は、【297】【298】からの続きでございまして、このたびは最終段階の「組み立て縫い」の場面です。

しばらくこの完成モデルと同じものを複数の生地でこの後製作していきますので、今後しばらくは生地の違いによる比較や面白味をご覧いただけると思います。

比較的緊張感あるカーブラインがクリアな「外表構造」のボストンリュック、元の生地の厚み加減と程好いごわつきのおかげ

本体面プレートの完成:この後は「外表」の組み立て縫いが待つのみです。ショルダータブも設置済み。
ファスナーが裏地とは違う色:表地のベースカラーの青色に近い紺色を選択。ファスナーサイドの固定は2列。

この2列のステッチの糸の色は、ファスナーに馴染む同色の紺が綺麗です。

外側の2本目ステッチの存在も大切、ファスナーの不安定さに安定感をもたらす役割があります。

ファスナーつまみとショルダーの設置:飾りは本革レザーとすずらんループエンド、ショルダーは裏地の共布。

ショルダーのグリーンは裏地の生地を使用、既製品よりも共布製作の方が味わい深いです。

ポケット2種:前後面に各1個ずつをデザイン違いの「フラップ型」「片玉縁風」で設置。
ミニボストンリュック完成(夜景柄):<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm。
少し斜めの角度:縁のカーブラインがクリアに仕上がりました。何といっても生地の良きバランスのおかげです。

あとがき

このデザインを、「かまぼこ」と名付けました。

その後は、生地違いで3点同時完成をもって、この「かまぼこ」モデルは廃止へ。

廃止理由は、底のカーブの困難さが成功率を下げるためです。

このたび良きラインが出たのも生地のおかげ以外にはない、他の生地だと失敗する可能性があるのです。

そして、カーブのコンパスの半径を大きくした緩やかなカーブの四角型と台形型を作っていく過程が後に続いていきます。

こうして作ってみなければ分からなかったこと、当製作も必要な過程だったと後で振り返ります。

実は、このたびの記事は最初の投稿の2020.12.11からおよそ5年後の2025.10.30にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在ではその後に半径を緩やかにしたタイプのも作っていません。

生地の良さを最大限に活かせない面積の狭さの課題は、ミニバッグだからということのみならずぶつ切り裁断のデメリットなのです。

そしてもう1点、こうした柄生地を表地に使うことを2025年では滅多にしないという方針、2025年ではこのたびの表地は裏地になる生地です。

ここまで5年の間に考え方が変わりました。

確かに美しい柄生地は表に見せたいものの、お洋服との組み合わせに余計な悩みが生まれてしまうのです。

しかし、2025年ではその辺りの多様な価値観に対応するべき、最初は表地を無地で製作しておきますが、その後に自由に解体しリメイクがしやすいデザインにしています。

2025年の定番モデル「餅巾着」というナップサックは、このたびの製作と同じリュック型、しかもたっぷりとした横幅95cmに及ぶ1枚生地から作られる構造です。

この構造ならば、仕立て直して表地に柄を出した逆転配置の2回目のバッグの使い方ができる、つまり「リメイク可能なバッグ」へと発展していくのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

真ん丸姿のあこや真珠は自然の美しさと人の知恵のバランスある優れた産物、眺めるにとどまらず実用使いすることの意義【299】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび1冊の本を拝読、「真珠 美の壺 著者:***:NHK出版」です。

この本は、かつてのテレビ番組の記録のような内容、番組スタート時に頻繁に実際にテレビで視聴したこご縁で手に取りました。

美術品の良さは、大量生産品に対して対極の細部にわたる丁寧な仕事や、その作品を通した強きメッセージを受け取る醍醐味があると思います。

様々な美術品の中でジュエリーも取り上げられていまして、このたびは本の中にもあった「あこや真珠」について、現実的な活かし方の例を私からご提案するメソッドを持ってお伝えできればと思います。

美術品として眺めるスタイルを持ち備えつつ、実用的でもあることがジュエリーの良さ。

そのような実用使いの潜在的な部分を掘り起こせればと考えております。

冠婚葬祭用のあこや真珠は祖母からの花珠、普段用のあこや真珠は昭和の古物をお得に購入で抜け感の装いの使い分け

ヨーロッパの人々が形がいびつなバロック真珠をユニークだと好むことに対極の日本人の特性は、粒のそろった整然さを好む傾向です。

こうした民族の特性による趣味嗜好の集団的な違いが興味深いところ、多種多様な文化があることの理解に繋がります。

いかにも日本人らしいあこや真珠に対する接し方の1つとして、「○○用」と複数を使い分けるその向き合い方にも興味深さがあります。

例えば、祖母から買ってもらったなかなかの高級品(定価¥500,000相当を30%OFFの¥300,000代だったと記憶)の真珠は、「花珠:はなだま」としてハイレベルな「あこや真珠」の1種とされているよう。

買ってくれた目的は「冠婚葬祭用」。

その「○○用」をしっかりと受け継ぎ、「慶弔」の時以外には使わない、「使い分け」をしっかりとしています。

定番のプリンセスレングスという40-42cmは、まさに落ち着いた厳かな慶弔事の場面に相応しいものとして定番です。

では、そのきちんとした真珠のネックレスをそのまま普段使いに使い回すことはあるのか。。とてもそのような気持ちにならないのです。

とは言え、大の真珠好きは複数のあこや真珠を持ちたいもの。

そうして、このたびのご提案が始まります。。普段使い出来るカジュアルなあこや真珠を独自にアレンジしていくメソッド。

過去の古いあこや真珠を集めた2010年代、その10年後には中古品すら気軽に購入できない希少なアイテムになってしまったのがあこや真珠ネックレスの実状。

真珠のお手入れは非常に繊細で、そもそもお水で洗ってはいけないのです。

ふき取ることしかお手入れ方法がないあこや真珠はふき取り忘れや湿気の多い季節をそのまま狭い場所で過ごす中、経年劣化して黄ばみ汚れていってしまいます。

そのような昭和時代の質が悪い状態の中古品、「あこや真珠である」というたった1つの不動の価値でカジュアルに普段着に身に付けられる真珠として整えていくことに夢中になった期間がありました。

時には、留め具のクラスプを付け替えたり、ネックレスを2本のブレスレットにアレンジしたり。。

中古品の「シルバークラスプ」も随分展開が豊富、素敵なデザインにたくさん出会いました。

中古の類似品の1粒リングを3つ集めて3連はめにしたりするアレンジも思い付きました。

こうして、カジュアルの王道アイテムのデニムにさえ相性の良い、バランスがとれた「あこや真珠」の装いを探っていったのです。

ちょっとしたお出かけには、中古品の傷んだ質の良くないあこやネックレスこそがかえって親しみやすく、装いに抜け感を出してくれるという良き存在になれるのです。

上述の「〇〇用」で言うところの、「普段用」とでも区分できる使い分けのもう1つのシーンなのでした。

あとがき

様々なアイテムを集める収集家としては、「収集用」と「使う用」などの分け方も、かえって心が落ち着きます。

好きな物を保管しながら得る豊かな心地と、装いに活躍してもらう攻めた気持ち、2つの心の内が共存して成り立つワードローブなのです。

バッグもそう、収集用の大きめ6点と小さめ6点はずっと持っているのみ(時々使うかもしれない)として、別で使い倒すようなつもりの普段使いとして5点程のバッグの存在が別にあるのです。

靴は、着用せねば劣化していくものであり全品を消耗品と考え、使用品のみをミニマムにそろえ、丁寧にはいて消耗していく方針。

このようなスタイルが私で言えば一番腑に落ちるわけですが、十人十色、一度どんなスタイルが一番しっくりくるのかを改めて考えてみると面白いと思います。

余計な物は持たないが自分にとってはそばにあってほしい物は何なのか。。をしっかりと見つけることができるきっかけになればと願っております(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

セキュリティー性の追求を試みたバッグのポケット、その後安全性とスムーズな取り出しのバランスも追求したデザインの変遷【298】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ミニボストンリュック」を生地を替えながら連続製作中です。

このたびは、製作の途中段階のポケットが完成する裏側の様子を動画に記録したYouTube投稿だったのですが、【296】のブログ投稿の際にこのことも掲載しております。

内容が重なることから、このたびは新たな切り口を考え直しました。

2007年からスタートしたハンドメイドバッグ製作活動における、ポケットのデザインの変遷についてお伝えする回と致します。

初期型からのその後のデザインに見直したその理由、セキュリティー性を確保したいものの実用的な使用のスムーズさも重要であると考え直したからなのです。

大いに納得できる意味と確かな作り、徹底されたパーツが集まって1点のバッグになってゆく過程をお伝えできればと思う

YouTubeの内容に合わせたサブタイトルになりますが、当記事ではポケット2種同時設置をも更に見直したしたその後の発展も含みます。

ポケットの数の2個は本当に1個よりも豊富だと言えるのか。。たった1点の混合型のポケットがかえって非常に豊かだと感じ、2個という数のみの豊富さを越えていったのでした。

初期型①:「吊り下げ式ポケット」と呼んでいます。接着芯無しで作るタイプなので材料が最低限で良い利点付き。

初期の接着芯も何も貼らない生地のみで進行していく作りのエコバッグ・マチ付きポーチ・マチ無しポーチの3種を1/3の分量ずつ100点を分配し、生地を替えながらどんどん作っていき完売した時代がありました。

その時に記憶が薄いほどのどこかの情報で教えていただいた作り方です。

よくサブバッグなどに設置されているタイプですが、デメリットもあります。

背面の柄が反対向きになってしまうことで、「わ」1枚仕立てで作ることが原因です。

初期型②:もう1種初期型がありまして、「貼り付け型」です。表地にも裏地にも配置をアレンジしながら設置。

当然ながら、物がこぼれやすいデメリットが否めません。

そして、どこか田舎っぽさを感じるベタ付けデザインそのものを見直したのです。

最も安全なポケットへ:「ファスナーポケット」を導入、「玉縁:たまぶち」の手法。袋が隠れ口が完全密閉。

確かに完璧な安全性なのですが、現実的な使用場面での開閉の煩わしさとストレスを生むことに気付きました。

片手で取り出しが困難なこともあり、安全性が極めて必要な時のみに引用することに見直しました。

このデザイン自体は非常に良いものだと完全廃止にはしておりません。

安全性とスムーズさのバランスのとり方:それぞれの良し悪しを持つ2種を前後面にそれぞれ配置するという方針。

これらが今回のYouTubeの内容の完成した姿です。

左の「片玉縁風」は見た目がスタイリッシュで、ファスナーが付かないことで取り出しがしやすくなりました。

セキュリティー性を少し緩めた形です。

その分右のフラップポケットのフラップは「覆い」の役割をしていますし、こちらもマジックテープやファスナーを付けません。

おしゃれ度と安全性のバランスを1本化:上のポケット2種を1つにまとめたような混合型で完全に腑に落ちました。

片玉縁風のみでは口が開くこともあるポケットの上にフラップで覆うというカバーのし方です。

ポケットそのものがコントラスト効果あるワンポイントデザインにもなっています。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.09からおよそ5年後の2025.10.28にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在も<最終改良型>と同じモデルを納得しながら続行。

改良の末行き着いたデザインでたった1つのポケットを設置する究極さは、2個付けよりも立派な姿ではないかと。

この「たった1つのポケット」の中には、これまでの変遷が詰め込まれているということになります(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

接着芯を不使用のバッグ製作を初期に体感した者がお伝えできること、生地・接着芯両方の粗裁ち後の裁断のきめ細やかさ【297】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.08からおよそ5年後の2025.10.27にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

初めて「ハンドメイドバッグ道」に入ったのは2007年でした。

随分この20年近くに及ぶ年月の中で様々な変遷を経ています。

その中でも初期の頃の非常に著しい発展としましては、接着芯を使用するようになったことです。

事の発端は、2007年のスタート時にとりあえず100点(内訳は1/3ずつでファスナー付きエコバッグ・ファスナー付きマチ無しポーチ・ファスナー付きマチ付きポーチ)を作って完売の、一重仕立てのファスナー付きペタンコバッグとポーチの時のフィードバッグでした。

「ふにゃふにゃだからもっとしっかりとした方が良い」という内容。

なかなか自分では客観的に見えにくいものであり、そのお言葉で目が覚めました。

フィードバックは客観的に見つめる、早急なる改善のチャンスなのです。

もしその言葉をしっかりと受け止めなかったら、いつまでも接着芯を避けて使わない期間が長引いたかもしれないのです。

その後、接着芯全面貼り→更なる不織布芯の部分使用と製作内容に応じての使用の必要性の判断もするようになっていきました。

このたびは、更なる材料の望ましい活かし方や、裁断との関わりを新しい生地でのボストンリュックの製作の入り口の過程と共にお伝えしたいと思います。

生地の粗裁ち・接着芯粗裁ちからスタート、安定感ある接着芯付きバッグ用素材の裁断はカーブラインを正確に出しやすい

使用生地:表地(紺系マルチカラー風景柄)-ジャカード、ポリエステル/100%、イタリア製。裏地(グリーン)-ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。

表地は美しい油絵のような風景画の肉厚生地、裏地はこれまで色違いで何度も利用させていただいたハリコシに優れたラメ入り衣装生地です。

表地の接着芯貼りと裁断:たまたま長方形なのではみ出してはいませんがこれも粗裁ちです。

ストレートラインなのである程度ぴったりに近いサイズで裁断していますが、四方八方にはみ出してもこの段階では大丈夫、それこそが「粗裁ち」の姿です。

裏地の裁断:生地自体の粗裁ち後、接着芯の上に載せて接着芯も粗裁ち。最後に型紙を当て本裁断です。
ボストンバッグの本体面の裏地の裁断:4箇所のカーブが美しく裁断できました。

もしこれを生地のみで裁断してから接着芯を貼るという順番であると、際どいカーブや細かいカットが不正確であることを体感として得ています。

裁断終了の全パーツ:左は表地で赤色の織物接着芯を貼りました。右は裏地で茶色のニット接着芯を貼りました。

他の投稿で改めてお伝えしていることですが、表地と裏地の生地の性質は、当然混率が違うので接着芯の「織芯・ニット芯」の区別も重要でした。

表地は織芯でも大丈夫ですが、裏地のサテンは混率にナイロンが40%も入っています。

ここに織芯を貼ってしまうと、アイロンの熱でナイロンの弾力性が反応、「熱が入った時に縮み、熱が冷めた時に伸びて戻る」その動きで気泡だらけになった体験がございます。

40%もの分量のナイロンが入るのであれば、ニット芯がマストという結論です。

あとがき

このたびは、進捗度がそれほど行きませんでしたので、「粗裁ち」の重要性についてのみお伝えする回となりました。

織芯が対応できる生地はニット芯もすべて対応できますので、お手持ちはニット芯のみというミニマムさでも製作活動が成り立ちます。

しかし、細かい風合いとして見てみると分かるのですが、乾いたようなごわついた織芯が良き風合いになることもあり、個人的にはこちらの方が実は好みです。

切り落とすもったいなさがある「粗裁ち」ですが、長い目で見て美しいカーブラインやシャープな先端を表現したい場合にはその時だけのもったいなさのみを重視するのは狭い見方であるとも言えるのです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

美しく繊細な服地のバッグデザインへの落とし込み方、柔らかなエレガントな生地は断然巾着型との相性が良いと紐解いた【296】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、1点のコンパクトなボストンリュックが完成しました。

リュックにハンドバッグ用の取っ手がフルに2個付いている点が珍しいことと、そもそもボストンバッグにショルダーが付いてリュックになる意外性が特徴です。

このたびは、後半の製作過程の様子と、総まとめとしてこの製作について振り返る回と致します。

素材に最も合うデザインの見極めの甘さ、柔らかなマルチフクレジャガードが強固であるべきボストンリュックのラインを崩した

「中表」ひっくり返し後:表地と裏地の縫い代をあらかじめ解決、その後は「外表」で組み立て縫いで完成へ。
メインファスナーをマチ布に設置:上はハード薄芯への作図で下は裏地部分、これらも予め合体しておきます。
ファスナー設置前の玉縁作り:裏地を「ラッピング布」と兼用、「中表」で外側から内側へ返しました。
ファスナーの設置:ファスナーが内側で丸見えの点は課題。その後表地と裏地の間に挟む設置が新案。
片方の面の縫い付け後の姿:この角度から内面を見ることができるのもこれが最後です。
本体面の設置前の仕付け糸:カーブ部分の縫いがずれやすく、仕付け糸を二重にして固定する方法を採用。
くるみ底板の設置:裏地と同じ共布で、「ベルポーレン」を内蔵し、縁は多角形のデザイン。
ショルダーの設置:丁寧な4本ステッチを裏地と同じ生地で共布製作。取り外しが可能なタイプです。
設置されたファスナー:たまたま相性が良かった抹茶色のファスナー・すずらんループエンド・本革ひも。
ミニボストンリュック完成(マルチフクレジャガード):<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm。
その他の角度:別の斜め方向からと背負う面。ややラインが曖昧な点が残念である点です。

このたびのストレッチフクレジャガードという繊細な服地での思い切ったバッグの製作は、非常に大切な学びを得ました。

そもそもこのボストンバッグ型との相性は良くなかったかと思うのです。

こうした柔らかい生地は、しっかりハード芯を貼ってもラインの出方に限界がありました。

ボストン型のカーブのラインの見た目のシャープさは思いの他重要だったのでした。

あとがき

当ブログ記事は最初の投稿の2020.12.07からおよそ5年後の2025.10.26にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年では迷うことなく、この美しい生地は巾着型のナップサックで製作すると思います。

一期一会の生地。。しかし、もしももう一度この生地に出会えることがあったならば、是非納得する巾着型で作りたい。。そのように思う現在です。

一番望ましいと後で振り返る巾着デザイン:広々とした1面で作られる構造も柄の美しさが存分に活かされます。

こうして、体感としてデザインと生地との相性を得ていきました。

とにかく柄がうっとりするような生地はそのままの状態に近い方が美しい、切り刻むことさえじっくり検討するべきだという学びです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

布製の柔らかさに甘えて曖昧に形作ることを決してしない、1つ1つのパーツの裏側が確かな部品になっていることの証明【294】

アイキャッチ画像294

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

美しいマルチカラーのフクレジャガード生地で製作を始めたミニボストンバッグ(リュック型)。

バッグ自体の完成は後の投稿の【296】でご覧いただけます。

このたびは、製作途中のパートにおける部品パーツの作りの裏面を特に中心にお伝えする回と致します。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.05からおよそ5年後の2025.10.24にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

せっかくのこの機会、5年後には同じパーツを引用しているのか、それとも。。

5年の間に起こった考え方やスタイルの変遷も同時にお伝えできればと思います。

取っ手・付け根カバー・Dカンタブ・ポケットが寄せ集まって1点のバッグになっている、完成では決して見えない裏側の構造の実態

大半が完成品の華やかさに重点を置いたショットを大切にされていることだと思います。

華々しい完成の姿は、魔法のように出来上がっていったかのようなまやかしがあります。

失敗しては改良を重ねいくうちに、2025年現在では堂々と裏面の構造を解説出来ることこそが完成の姿よりもむしろ大切であると思うようになりました。

そもそも5年で大きく変化した点は、こうした製作者自らの姿勢にあります。

では、コンパクトなボストンバッグ(リュック仕様)の製作途中の各パーツをご紹介しながら、2025年ではどう考えているのかということも一緒にお伝えしてまいります。

フラップポケット:前後両面に合計2個付くポケットの1つ。貼り付け型の袋の角が変形することが多く廃止へ。

ただ、後のポケットモデルではどうしても切り込む際のあまりのほつれのリスクや困難がある場合には、ただ貼り付けるだけのこのポケットを採用することもありまして、完全廃止でもありません。

ゆったりとした覆いのフラップはセキュリティー性もあり、可愛くて優しいライン、引き続き存続の部分です。

片玉縁風ポケット:もう1つの方。こちらが2025年ではメインで、上のフラップが更に付くハイブリッド型へ。
完成した2個のポケット:結局は、分かれていた2個のポケットは1個の混合型へその後は変化していったのです。
Dカンタブ:リュックの三角形位置に設置の大切な支えです。真ん中は「ハード薄芯」。このおかげで頑強に。

2020年当時は、5cm四方の型紙を三つ折り観音開き折りでしたが、足をもっと長くし、安定的に深く埋め込むのが2025年のスタイル。

Dカンタブは、「縫い」のパワーによるものですので、しっかり縫って設置するその舵取りは製造者本人の裁量に委ねられる点が安心。

打ち込みパーツなどの強度は「カシメ」る力に委ねられることに比較すると、「確かな手応えを伴う設置」だと言えます。

取っ手付け根カバー:変8角形を採用。等辺ではなく型紙の2.5cmの印を有効に利用し、斜めカットを入れます。

パーツ自体にも「接着芯」に加え、「ハード薄芯」を貼ることでラインを整え、本体への設置の裏面に「ハード厚芯」を当て芯します。

2025年では、このパーツは定番モデルではないのですが、「研究製作」では大いに利用しています。

取っ手がスタイリッシュに作り上げられる過程を製造者自らも楽しめます。

取っ手:共布のこのたび、別布の場合もあります。革は使用しません。

取っ手のみをバッグに途中で取り付けるということの強度の弱さは、一重仕立てのエコバッグ作りの2025年では「支柱ベルト」によって解決。

とは言え、持ち上げた時に力がかからないようなコンパクトなこうしたバッグでは取っ手のみを途中に縫い付けても全く問題がありません。

こちらも「研究製作:大きめ残布を利用」における生地が取っ手の分量しか余っていない場合などには有効です。

「支柱ベルト」は長いパーツであり生地が必要なのです。

あとがき

2020年の製作では、かなり2025年へのきっかけが固まっていたと見ています。

では、2025年はどこまでに完璧なのか。。日々学びの連続で決してゴールとは言えません。

そして、こうしたボストンバッグ型のモデルについては。。なのですが、この後に続いていきます生地違いで何度か製作する中で底の角の急カーブ過ぎる点が課題になっていきます。

さらに、その課題解決の緩やかカーブへの変更後は廃止したモデルです。

理由は、生地をぶつ切りにすることで本来の元生地の壮大な美しさが十分活きないという理由です。

2025年では、面積が最も広く経年後気持ちの変化から解体してリメイクの「仕立て直し」が可能なモデルへとシフトしていきました。

とは言えこの過程あってのその後の見直しであって、非常に後に影響する大切な時期だったと言えます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク