ファスナーの開閉がこの小さなパーツのおかげで指でつまみやすくスムーズになる、決して飾りなんかじゃないタブの存在意義【319】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

当たり前の機能だと思っていて気づかないことがあり、自作してみて初めてその存在の意味をよく理解することがあります。

ハンドメイドバッグ製作においても、ボストンバッグ型のファスナーを設置するだけでは、その後の開閉のスムーズさが感じられないことがあります。

過去に感じていた、開閉のしにくさは、「タブ」という両サイドの小さな存在を見落としていたからです。

タブ無しでは、生地のどこかをつまみ、ファスナーを開閉させることでバッグの傷みや歪みに繋がってしまうのです。

この1点集中の「タブ」の存在は大きいということになります。

このたびは、実際にファスナーの先端のすぐ横の位置にタブを設置していきます。

そして、開閉にいかにこのタブが貢献しているのかをじっくりと知るという回にしたいと思います。

デザイン変更の目的は、より実用的な指でつまみやすい大きさにするため

今までは、ずっと、スクエアな表タブにしてまいりました。

こんな感じです↓。

以前の表タブ:「わ」にはなっていないです。小さいので綺麗な長方形な形になかなかなりにくく幅が不均一。

ということで、綺麗に作れるようにと、サイズを大きくしてみました。

上が大きくしてみたタブ:元の小さいタブよりも完璧に折りやすいので、幅は整いましたがやぼったいです。

ということで、大きいサイズにしただけではまだ改良が足りないと感じました。

よって、デザイン自体を変更しようと至ったのがこのたびの改良です。

その出来上がりはこちら↓。

楕円型のタブへの変更:丸いカーブを入れることで、スクエアな時のラインの粗さを解消。更にタブと離します。

ただこれもサイズが大きいのがやや気になりますが、ひっくり返しなので、あまり小さくするとかえってラインが汚くなってしまうのです。

とりあえずできる限りのコンパクトさでこのサイズになっています。

作り方:まず、返し口とする水平の箇所をあらかじめアイロンでしっかり折って印通りに縫います。
出来上がり:ひっくり返して、こんな風に返し口を縫い閉じて出来上がり。

ジャガードが上ラインに入ったことで、まっすぐな線がちょっとカーブしています。

この場所を無地部分にするという生地部分での裁断の工夫を入れることも今後考えたいです。

では、続きまして、もう1つのタブである、内部のファスナータブについてのタブ設置の場面をお届けします。

ファスナー取り付けの内側の構造:このようにいかにもファスナーをカチャッと装着したような作りです。

二度縫いのボックスステッチを2枠で固定。

そして、ファスナーの縁をこのようなラッピングタブで覆い、邪魔にならないタブの真ん中付近をステッチ二度がけで固定(ボックス内に出ている筋のことです)。

もう少し寄ってみましょう。

今まで、たくさんファスナーをこのように裏面に設置する中で、すっきりさを追求してきた結果がこれです。

いろいろ工夫はあります。

まず、ファスナー自体を固定するボックスステッチを2度がけ(2周)しています。

そして、次にさらに外枠を同じように2度がけで囲うのです。

この二度がけステッチの意味は、丈夫に取り付けることと、このファスナーの縁のぴらぴらを固定してすっきりとまとめるためでもあります。

もちろん、下糸をファスナーの色にぴったり合わせています。

糸を豊富に持っているからこその都度の色合わせの実現が可能です。

一瞬ステッチの糸が見えないくらいなじんでいるのが分かります。

そして、ボックスステッチで囲ったあと、ファスナータブのピンクの部分を2度がけのステッチで固定。

これをしないとタブ周辺が固定されませんので必須。

この場面というのは、バッグが出来上がった時に、内側に入るので視界には簡単に入らない箇所です。

しかしながら、完全に隠れた中側でもなく、半分は表部分に属するものと考えています。

こういう例は他にもあって、巾着袋のひも通しのトンネル内なども同じこと。一見隠れた場所ではあるけれど、紐が通っていくし、覗くことが可能です。

「覗くことが可能な場所というのは、すべて表なのだ」という認識で綺麗に作っていくということを考えています。

あとがき

今回は、ここまで。

あと3時間程あれば、1点は完成したかもしれないくらい出来上がりに近づいてきています。

年末中には完成出来なさそうですが、年始早々には出来上がると思います。

今回ファスナー取り付けは同じ「かまぼこ」型の3点を行いましたが、まだ「おにぎり」が1つ控えています。

2020年ならではのカラー物もこの辺りで、いったん一区切り。

2021年は黒ベースの素材で黒のジャカードとか、黒地に花柄といったものにシフトしていきます。

また、来年も是非お立ち寄りくださいませ(^-^)。

隙間がどうしてもある巾着リュックの蓋を開けた時に、きちんと口が閉まった内部のしっかりした巾着袋が見えた時の安心感【315】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在同時に5点のハンドメイドリュックを製作中です。

このたび最初の1点が完成しました。

途中までは肩を並べるように、同じ箇所、パーツを同時進行することが効率が良く、その後は、一気に完成まで1点だけを連続して作っていくのが良いようだと、効率の良い工夫を実感しながら進めております。

このたびはその、途中から一気に最後まで行く製作で、「餅巾着」という名前のデザインです。

餅巾着という名の通り、ふんわりと膨らんだ巾着型です。

今までも餅巾着型は製作してきたのですが、今までとは違った大きな改良点がありました。

追加機能まるっと取り付けたというほどの大改良であり、内側に完全に口が閉まる巾着袋を設置するという大がかりな変身です。

新構造の安全性の高まり、内部を見た瞬間にほっと一安心するその「気持ち」に焦点を当てた

以前の記事【307】で新機能の巾着袋パーツを設置する案を考え、巾着袋だけをまずは完成した場面をお伝えしています。

その時の裏地付きのちゃんとした巾着袋が内部にマチの両サイドで縫い付け固定された出来上がりの状態で新機能を見てみます。

このように通常の構造に+αとして加えた形で更なる巾着袋(二重仕立て)の内部への設置完了の状態。

中を見ると完全密閉された巾着袋がゆったりと座っているのです。

これは、一見しただけで劇的にセキュリティ性が高まったと感じられます。

内袋は二重仕立てになっていて、接着芯も貼っていますので、何も入れていなくてもツンと立っていてとても使いやすいです。

そして、さらにこの設置で新たなるお部屋が生まれたことが分かりました。

奥まで写した写真がないので、分かりにくいかもしれませんが、両サイドに隙間があり、前後にもすき間ができました。

袋設置により、本体の壁との間の空間が至る所に現れたことになります。

それは当然の事ではあるのですが、さらに底の部分が肝心です。

手を入れると、袋の底部分と本体の裏地の底の間にすき間が生まれたのです。

ここへも何かしのばせることができて、セキュリティ性のある空間になったと言えます。

なかなか底部分まで手を突っ込むのは、自分以外に簡単にはできるものではありませんので安全地帯の実現です。

このように袋パーツの周りにはお部屋ができています。もともと設置の壁のポケットは以前と同じ。
さらにその外側にサイドの巾着ひもがありますので、入り口がきゅっと内側に閉まります。
最終的にこのタブについたナスカンとDカンで入口がふさがれます。

コンパクトながら、結構中身が充実したお餅がつまったおいしい餅巾着になれたようです♪。

「餅巾着」:<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ11cm。
リュックのショルダーは取り外し可能。調節機能もあります。

このリュックは、ショルダーを取り外してしまって、完全にハンドバッグにもなります。

ナスカンが4個上下とも付いているので、リムーバブル。

上側のナスカン。
下側のナスカン。
こんな風に正方形のトートバッグにも変身します。顔に見えてどうしようもありません(^_^;)。

あとがき

どうしても隙間が解消されにくい巾着型のリュック。

多くがファスナーへシフトしてしまう中、それでも巾着型の魅力というものがあるのです。

それは、形がいろいろ変わる素敵さとクシュっと縮む可愛さです。

今回の生地なども通常はエレガントとみなされる抽象柄の生地であり、せっかくならエレガントなデザインに落とし込みたいと考えました。

そういった意味で、巾着型はそんな思いを実現できるデザインの1つ。

どうしてもファスナーではのっぺりとした扁平なデザインにならざるを得ないところに挑戦状をたたきつけるのです。

そうした巾着型が消滅しないような1つの新しいアイデアとしてこの内袋の設置は重要だったと思います。

大ぶりな宝石を「飾り」として浮いた付け方をしてきた過去の風習の見直し、日本人が高めるべき「自分表現」の入り混じるジュエリーの装い【313】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

かつては「成金」「マダム」よろしく、キラキラのお洋服にギラギラと大ぶりなジュエリーを付けていた時代があり、それが日本のジュエリーの装い方の特徴でもあったようです。

確かにお品1点ずつはとても豪華で素晴らしいけれども、「なじむ」とか「溶け込む」というテイストとはかけ離れていたような、ある意味「浮いた」ものとして付けられていたイメージです。

一方、「ジュエリー大国」と呼ばれるイタリアでは、多くの人々が洋服になじむジュエリーの付けこなし方ができていて、おのおののテイストで自分にしかできない表現をされているとのことです。

このたび、「成熟へのジュエリー:光野桃 著/ジュエリースタイリスト:伊藤岬」という本を拝読。

まだまだジュエリーを「モノに出来ていない」であろう我々が、この先の伸び代として、ジュエリー含むお洋服との全体コーデに「自分らしさを」取り入れていくためには。。

そもそも「自分らしい」とはどういったことなのかということをまず考える必要があると思います。

装いの全体のコーデから他の人にイメージされる「自分らしさ」こそ最重要事項

1990年以前までは、ジュエリーは地金がゴールドのものが多く、18金というとK18YGの方のことを指すくらいの観念でした。

今では18金と聞くと、「イエローゴールドなの?ホワイトゴールドなの?どっち?」と聞かねばなりません。

著者様とスタイリスト様は、イタリアでお仕事をされた機会の中で、いろいろな人と出会ったり、街行く人達のおしゃれ(いわゆるストリートファッション)を見かけたりして、多くのジュエリーの身に付け方に触れる機会を得ることになったようなのです。

そして、今までイエローゴールド一辺倒だった日本のジュエリー界に、ホワイトジュエリーという銀色や白のイメージのストーンや地金のものを雑誌のコーナーで次々に紹介。

そして、ついには、セレモニー色の強かったダイヤモンドを身近に普段着に身に着けるということが多くの人々に浸透していきました。

この方達の貢献というものはあまり表立って注目されてはいなかったかもしれませんが、実はすごく大きな影響力だっのではないでしょうか。

皆が読む雑誌の全盛期のパワーも相まって、これまで偏った層の人々しか手にしなかったダイヤモンドジュエリーがいよいよ大衆へと広がった時代の最中(さなか)で活躍されていた人達なのです。

この方達の、表現やワード1つ1つにみんながキュンと来たり感銘を受け、大衆に向けたダイヤモンドやプラチナに変わる新しいシルバーカラーの地金のホワイトゴールド文化が根付いていったのです。

そんな良い環境が整った、いろんな装いの可能性が豊富な今こそ「選択」ができる有難さがあります。

よりそれぞれの「らしさ」が生まれるきっかけが転がっている環境になったのです。

「自分らしさ」を作る要素は何なのかを紐解く

「おしゃれ」というものは、さりげないものでもあり、冒頭のような成金の宝石ギラギラの付け方では、「おしゃれ」を飛び越えてしまってそれを見る人達が引いてしまうのです。

目立ってはいるけれど、果たしてそれが「自分らしさ」になっているのか。。

いかにも無理して背伸びしているかのよう、もしくは、高い所から見下ろしているかのような感じが一定の割合生まれます。

それは「自然な装い」ではないがゆえの「違和感」なるもの。

ジュエリーは「実用的であるべき」という考え方も「なじむ」ということに繋がっていくかと思いますと、大ぶりであることの見せびらかしは、本当の意味の「自分の主張」とはイコールではないということです。

ジュエリーを洋服に溶け込ませるというこの「溶け込む」という言葉も非常に重みがあります。

小さな華奢なネックレスをはじめとする控えめなジュエリーのセットを上品なワンピースと組み合わせて、しとやかな雰囲気が作られるというのもこれも「立派な自分表現」となるという意味です。

この本の中で著者様は、「自分らしさ=いくつかのテイストのミックス」と綴っておられます。

この「ミックス」の部分を解釈してみました。

黒コーデを好む傍ら、黒い色だけでなく、さらに素材はでこぼこした凹凸感のある素材に特化したアイテムを集めたり、ジュエリーをロングチェーンのネックレスにしてカジュアル感を出したりという特徴にこだわっています。

いくつかの自分ならではのこだわった部分を寄せ集めたテイストとしてコーデを作っていることに改めて気づきます。

これは、その通りいくつかのテイストが集まっていくので、他の人と全く同じということからより遠ざかりますので、「自分らしさ」がダントツということになります、

あとがき

ファッション分野には興味がないから、「自分らしさ」など表現できないのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、よく考えねばなりません。

人間が今この現代においてお洋服無しで過ごすことなどということはないわけで、おのずと「身にまとう」「身に付ける」という行為が「衣」の存在を否定できないものになっているのです。

気を付けなければならないのは、オシャレなど興味がないから何でもよいからといってTシャツの毎日を過ごす人は、その「Tシャツの毎日」という「自分らしさ」をすでに表現しているのです。

これは、「魔法のようなもの」でもあり、自然とどうしても現れてしまうものなのです。

それならば、「ちゃんと自分らしく表現していこう」と思うところに行き着きませんか。

そして、「誤解など受けないように表現したい」と思うものではないでしょうか。

「自分らしい」ということは、「自分の人生観」とイコールだと言っても大げさではないということになります(^-^)。

取っ手を美しく取り付けるためには付け根タブも美しくあるべき、オクタゴンデザインをきちんと設置するための細かな裏面の策【312】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在5点同時進行のリュックを作っています。

その5点の中の内訳というのが、同じデザインで3点が違う生地、他2点はそれぞれ違うデザインで同じ生地という5点のミックスです。

さすがに5点はなかなか進まず、効率が良かったかどうかは完成した日付である程度分かると思いますが、現在はまだまだ進捗度は十分ではないです。

来年から素材の色や種類を特化した「黒系」で製作する計画がありますので、このたびの素材3種(マルチカラーのジャカード生地)は今年の集大成なのです。

よって思い切って5点を進めている次第です。

5点分の取っ手は合計10本にも上りました。

取っ手の付け根タブの綺麗な作り方のポイント2点が見つかる

取っ手付け根タブというのは、バッグの顔の目のような感じに見えてしょうがない時があります。

それくらい一番視線が行く場所であり大切な部分です。

ということは、綺麗に整った作りができるということを目指すということになりました。

早速、綺麗ではないいびつな出来上がりをしてしまいました↓。

もうすでにほどき始めている写真になりますが、左右のラインの長さが違うのが分かります。

型紙はとても正確に裁断した前提があれば、均等に縫い代を折れていないということが原因です。

そこで、2つのポイントが表れました。

1つは、そもそもチャコペンシルではなく「極細のペン」で縫い代の印を「実線で」付けるべきでした。

もう1つは、縫い代を1つ飛ばしで折っていく「順番」の重視。

手芸専用の消える極細ペンで縫い代を印します。チャコペンシルは芯が太く微妙なずれが出来上がりの歪みに。。
紫色の線が縫い代の印付けの線です。結構繊細に書けますので効果がありました。

折る順番は、まずは両サイドからのスタートで1つ飛ばしで折っていきます。

残りは後で折るという順番。

折る順番が違うだけで、縫い代がはっきり見えなくなってしまうことがありましたので、とにかく綺麗にできるためには縫い代がはっきりと見やすい折り順ということになったのです。

そして、こんな風に端から2mm程度を縫い付け、あらかじめアップリケのように固定。
とても良い形に変わりました。整って安定した8角形です。正8角形ではないので、向きがあります。

生地の縦と横の地の目をすべてのパーツそろえるように裁断し、最終的に本体に縫い付ける時も本体と地の目を意識して見ながらです。

あとがき

取っ手の付け根パーツを綺麗に作るとバッグに迫力が出ます。

そして、見る人を引き付けることができるところに向かいます。

前述のように、取っ手付け根タブは、顔の目のような位置にあり目立つということもありますし、何しろパーツの数が多いのがこのたびならでは。

1点につき4個なので、5点分だとすべて合計で20個も同じオクタゴン(8角形)のこのパーツを作ることになるのでした。

この数からも、綺麗に徹底して作らない手はありません。

さて、このたびの作業はここまでです。

この後は、作業としては、取っ手と取っ手の付け根タブを本体の表地のみに縫い付けていく作業があります。

それを5点分の20箇所行って、やっと5点完成までの進捗度が、3分の1になると思います。

まだ、ショルダータブなどをこれまた複数作る作業がその後にひかえていますことと、ファスナー付け、裏地と表地の合体などが待っています。

このたびの付け根タブは、段階としては最初の方でしたが、第一印象では最も見る場所としては非常に重要視致しました。

3種の生地すべてがイタリア製の生地です、素敵に出来上がるよう頑張っていきます(^-^)。

フラップポケットのてっぺんのストレートラインこそ力を入れたい、先に縫い代を折ってからひっくり返す順番で美しさを実現【309】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

来年からスタートするテイストの凹凸感ある真っ黒生地というのをここ最近調達しています。

有難いことに、以前はなかなかネットでは見つけられなかった私がまさに探しているピンポイントの生地が最近見つかるようになりました。

もしかして、コロナ禍で店舗からネットへ移行したお店が増えたのでしょうか。

実際に手に取ってみないと。。と目で確認した生地のみに目を向けていましたが、写真もかなり具体的になり、1枚だけでなく、複数枚、しかも立体感のある角度からの撮影もあります。

これは大変安心でとても見つけやすくなりました。

ネットで生地を探す時に、サイトを最初から絞ってしまうと渾身の1点にたどり着けないことがあります。

お勧めのやり方は、検索の「画像」というところから目で見た画像を元に探していく方法です。

結果、楽天市場だったりamazon内の商品だったりすることもありますが、意外に「自社ホームページ」に個性的なレアものを販売してみえる会社様にたどり着くことが多いです。

その方がとても広い視野で探していることになるではないかと思うことがあります。

さて、このたびは、せっかくの良い生地を丁寧に仕立てていくための1つ、「まっすぐライン」の追求のお話です。

今まで当たり前にやってきたやり方を見直し、技術アップに大きくつながることなのでした。

最初から縫い代を折っておく、そうするとひっくり返しの後まっすぐなラインが出やすい

ひっくり返しの作業というものは、縫い代を隠すにあたって、ハンドメイドバッグではよく登場します。

いかにこのひっくり返しを綺麗にするかでラインの綺麗さが決まることが多く、とても重要です。

分かってはいたものの、ではどのようにすることが綺麗になるのかをいろいろ工夫してきた中で大きく気づくことが今までは有りませんでした。

このたび、これで徹底という事項がやっと出来ました。

フラップの上のラインの真っすぐさが実現できるやり方です。

これまでのやり方:ひっくり返した円形をアイロンで折るのでどうしても左右サイドが坂のようなラインに。。

半月型の2枚のパーツを中表にしてとりあえず、一番上のラインを返し口として開けてひっくり返しをして最後に縫い閉じたやり方です。

まず2枚のパーツを用意。
縫い代の印を付けたら、すぐに待ち針していたのがこれまでのやり方。

この場面をこのたび変えていきます。

まず、待ち針をする前に線が歪みがちな返し口になるまっすぐなラインの場所をアイロンするのです。

返し口となるまっすぐのラインをあらかじめ縫い代1cm分アイロンで折っておくのです。
考え方としましては、このアイロンで折った真っすぐが最後まで固定されることになるということです。
折った状態のまま待ち針します。そして、印をつけた縫い代をUの字に縫いましてカーブの切込みをカット。

その後、アイロンで綺麗にカーブも割り、ひっくり返して、縁をぐるり1周縫い固定。

この時にせっかく最初に付けた縫い代のアイロンの真っすぐ線をキープする待ち針を打って行います。

ミシンで、カーブのラインを縫います。
アイロンで仕上げます。
今回の新しいやり方は下側。古いやり方は縁はすっきりしていますが、目に映るのは上部ラインの綺麗さです。
上下を比較。新しいやり方の下側が断然綺麗。カーブのラインまで下の方が綺麗に見えます。
フラップのひっくり返しと同様、ポケットの袋に関しても事は全く同じです。

ポケットの袋布に関しても同じ考え方でやります。

てっぺんのラインの真っすぐさがこちらも重要なのです。

フラップポケットの完成:すっきりとした良い形に出来上がったと言えます。

あとがき

些細な事かもしれませんが、なかなかの影響力でした。

ひっくり返しのパーツがハンドメイドバッグにはあまりにも多くあるので、この度のやり方の影響は多大です。

長いこと同じやり方をしてきたのに、突然気づくこともあります。

長いこと綺麗にならないやり方でやり続けてきたことが、いかに、思い込みや、固定観念に縛られていたのかを思い知ります。

常に客観的にも見ることができる視点は持っていたいもので、フィードバックやアンテナも重要なのです(^-^)。

バッグの巾着型の安全性の強化策、裏地付きの良いお仕立ての巾着袋の設置により中と外両方に物が入れられる構造の実現【307】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

実際にバッグを目の行き届かない背中に背負う際にすき間が開いていることに対して、わずかながらも不安が残るものです。

多くが入り口をファスナーで覆うことで安全性を高められていますが、巾着バッグというのはそうはいきません。

なぜなら、きゅっと絞る動きとファスナーのストレートな頑強さは相容れない関係にあるからです。

よって、巾着タイプにはファスナーが組み合わされることはほとんどありません。

絞って口を閉めてる方法はどうしても完璧な密閉にならず隙間が空きます。

そこで発想を転換します。

外のセキュリティー性はそのままでも、内側を完全密閉にしてみては。。

そして、次のような案を考え始めたのでした

内袋を裏地付きで立派に作って底で縫い付け設置してしまう構造

入り口の隙間は、どうしても限界がありますが、できる範囲内でのめいっぱいの事をしてみました。

まず1つは、裏地のサイドに巾着ひもを取り付けて蝶々結びをするということで口をある程度狭くするという機能。

もう1つは、表地にナスカンとDカンを取り付けて入口にちょっとした屋根で覆う工夫で中が良く見えないようにするというもの。

それでも隙間が完全に解消されるわけではないことを内側でフォローしていきます。

入り口付近ではこのように2つの安全対策をします。①両サイドリボンひも②フラップと留め具。

そして、内側には、巾着袋を裏地付きでしっかりと作っていきまして、マチ部分で両サイドを縫い付け固定します。

つまり、バッグの一部となる巾着袋パーツということになります。

設置して縫い付ける前の裏地付き巾着袋。しっかりと立っているところにご注目を。

これはあくまで、パーツとなります。

その証拠たるもの、マチの部分が縫い代が見えたままです。

あえてそうしていまして、後に本当の裏地のマチに挟み込んで縫い付けるからです。

ここで縫い代を隠してしまうと、分離した一般的な巾着袋が完成してしまい、そうではないということと、ごわつかないように隠れる部分であるわけですのでこの時点では切りっぱなしが都合が良いのです。

本来の縫い代1.5cmより浅い部分の7mm程度の箇所でこのパーツだけの固定をしておきます。
こちら、逆サイドです。こちらも同じように袋の表地と裏地のマチをぴったり重ねて縫っておきます。

その後の作業でこのままもっと深くに本体に挟み込めば、バッグに両サイドが完全に挟み込めて設置されます。

そして、この袋の入り口は、共布紐の巾着できゅっと口が閉じられますので、中身のセキュリティー性が高まります。

こうしたセキュリティー性の高め方は「バッグinバッグ」からの引用になります。

あとがき

この機能の設置は、難易度はそれほどありません。

巾着袋の裏地付きの作り方が習得できれば、難しい構造でもありません。

効果は実際に使ってみないと分からないことですが、こうした発想は実は別のことにも応用できるのです。

長財布の小銭スペースが非常に取り出し辛く、小銭入れだけを別で持つ方もいらっしゃるほどです。

そこで、小銭入れとして使わず、カード入れとして使うことを長財布新調の際にやり始めました↓。

小銭入れはカード類を入れていた場所へペタンコのものを入れ込みます。

小銭は別のリムーバブルなケースの中に入っているのです。

そうすると、アイテムすべてが必ず袋の中に完全に密閉されます。

小銭も個別になっているので取りやすいですし、小銭ケース自体がファスナー付きなのでこぼれることもありません。

そんな長財布の使い方がなかなかうまくいっています(^-^)。

メノウとオニキスの見分け、鉱物名は二酸化ケイ素が結晶化した石英(クォーツ)で共通、メノウのうねった縞模様の中で模様が並行なものがオニキス【303】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、とてもシンプルでかえって惹き付けられたタイトルの、「ジュエリーの基本ブック:宮坂敦子 著」を拝読。

この地球には想像を超える程の天然石の種類がありますが、有名なストーン同士の類似ストーンに着目したいと思います。

そして、自主製作ネックレスに取り入れた過去のエピソードなども交えながらそれぞれの天然の美しさを味わっていただきたいと思います。

鉱物名からさらに枝分かれしてストーンの名前が決まる

こんな風に一緒に組み合わされることの多いルビーとサファイアは同じ鉱物名「コランダム」である。

ルビーとサファイアが共に4大宝石の仲間入りをしていて、元は共通の「コランダム」という鉱物名であることは有名ですし、何度も過去のブログ記事でもこのことを綴ってまいりました。

このたびは、パワーストーンや半貴石などと呼ばれるストーンもそれぞれの美しさがあり、同じように鉱物から枝分かれしたものであるという1つの例としまして、メノウとオニキスについて書きたいと思います。

メノウは瑪瑙という漢字で表記されることや、アゲートとかアゲードと表記されることもあります。

この2つは、曲線の縞模様を持つのがアゲート、その中で直線の縞模様を持つのがオニキスというように別物として扱われるとのことです。

しかし、実物を見ることは、大きな置物のストーンを見なければ分かりにくいことで、ネックレスなどになってしまうと見分けは難しいです。

オニキスのネックレス:自作しました。大玉の12mmの64面カット。留め具をK18YGにて。
瑪瑙のリング:うっすらと縞模様が見えますが、曲線の一部分であることがなかなか分かりにくいものです。

それでは、ダイヤモンドの鉱物名は?

ダイヤモンドは、鉱物名も唯一「ダイヤモンド」であるということ。

ここからも特殊な感じがしますね。

地球のずっと奥の方(底)というのは、温度がとても高くて、圧力もすごいもの。

そのマントルというものの中で生まれて、マグマとなって地上へ割れ目から吹き出し、固まることで出来上がるものです。

地震や噴火ともかかわりがあると思います。

地表に鉱物として出ている宝石はほんの一部に過ぎず、地中の奥深くには、ダイヤモンドとか、ペリドットも無数に存在しているようでとても驚くシミュレーション映像をYouTubeで拝聴。

やはり天然石は地球の活動の証ということになります。

メノウかもしれない実家にあったストーン。ただの色のついた石として庭に置いている母。入手経路は不明。

あとがき

確かにオニキスやメノウは入手もしやすく希少価値が重視される宝石界隈ではパワーストーンとか半貴石扱いです。

それでも、同じように地金の台に宝石になると何ら他の4大宝石とも平等ではないかと私は思うのですが。。

どうしても透明に研磨されたエレガントなものがジュエリーという扱いであることが現実の用です。

それでも、目で見て美しいと思うものが必ず四大宝石であるわけでもないのです。

フラットな目で5,000種以上も存在していると言われる天然石を見たいものです。

どうしても商業用の「観念」として限られた有名ストーンだけが称えられることも多いですが、あまりとらわれないようにしています。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

デザインだけが同じで生地も柄も色も異なる3点のバッグ、同時進行して製作していく効率の一定の見込みはあるのか【302】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

新しいバッグの製作をしていく準備段階の場面なのですが、思い切って同時進行を試みたいと思います。

同じ素材で複数の別デザインを作るケースや、違う生地やデザインでも糸の色が共通で使用できるという効率的な同時進行につきましては過去の記事にアップ致しました。

このたびは、生地の柄やカラーも全くの別物の3種をデザインが同じという共通点のみで同時進行をすすめてまいります。

そして、さらに、その3種の中で1種のみ生地が多く3デザインに展開できそうな生地があるので、合計5点の作業をしてみます。

そうして生地をすべて消化していきたいと思います。

表地の色の展開も3種バラバラ、附属品である裏地とファスナーの色選び

今回の作業は、裏地の選定と接着芯を貼り、裁断までの部分です。

3種の生地とそれに伴う裏地の選定をご紹介します。

この3種をまず1点ずつ「かまぼこ」デザインで製作、真ん中のグリーン系の生地はあと2デザイン作れます。

2020年いっぱいは、こんな感じでマルチカラーでも色に偏りのある物を作ってきました。

こういった偏りのある色は裏地の色が絞られますので、裏地選びにどう影響するのかということですが、結果はやや難しめということになりました。

表地の色が偏っているのでいろいろな可能性が狭まります。

されど、物は考えようです、それも楽しいと考え、1時間程生地屋さんに入り浸り、この3種の裏地を決定。

難易度の高そうな一番下の紺色も偶然の出会いがありました(^-^)。

<表地:左>ジャカード、ポリエステル/70%、レーション/30%、イタリア製。<裏地:右>エルテルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。・・・この中の強い色を採用した裏地のオレンジを選定。
<表地:左>ジャカード、ポリエステル/100%、イタリア製。<裏地:右>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。・・・ピンクでかわいらしさも出していくようにこの色を選定。
<表地:左>ジャカード、アセテート/53%、ポリエステル/27%、ナイロン/20%、イタリア製。<裏地:右>モンキーブリッジスラブ、ポリエステル/100%、日本製。・・・紺では物足りない、黒ではやや仏頂面だと、ゴールドに決定。

どれも、中をのぞいた時に明るめの色が広がり物を探しやすいです。

接着芯貼りと裁断

接着芯は、以前の記事でもご紹介させていただきましたが、大きなパーツのまま接着芯を貼って(粗裁ちのようなこと)、その次に細かくパーツの通りに型紙に当てて裁断していく方法をここ最近採用し始めました。

生地のゆがみを整え、パーツの左右対称を徹底することで、出来上がりのラインが整うというもの。

今回は、表地も裏地もすべての生地が織芯の接着芯で行いました。

そして、裁断へ。。

とここまでは順調。イタリア製の生地は美しく迫力があります。

左上のグリーン系は上述のように、あと2点のデザインの「おにぎり」と「餅巾着」が作れそうなので、裏地の追加調達作業などをして製作に取り掛かっていきます。

まだ、この時点では、効率ははっきりと分かりませんが、接着芯は共通なので、同時に3デザインを連続作業できることは、少しばかりの効率が見込めました。

次の縫製に入ると、糸が全部色が違い、糸交換の際に時間がかかるということの積み重なりが進捗度を減速させるかもしれません。

あとがき

この度の生地は、柄がどれも華やかで素材感がやや分かりにくいですが、オレンジ以外はそこそこ厚みがあります。

オレンジはそれほどン肉厚ではありません。

こうした違いが出来上がりに影響するのかどうかですが、特に区別なく同じ材料で同じように製作していきます。

同モデルは生地の研究にとてもなりますので、今後定番にしたい生地などの深堀りとしては有効です。

更に、抽象柄は、あと2デザイン更に作りますので、同じ生地で作ることで、その生地に見合うデザインというのが見えてくるかもしれません。

とにかく、高級生地の中でも華やかなマルチカラーのイタリア製中心の生地で製作の集大成のような物になります。

引き続きその行方をお楽しみにどうぞ(^-^)。

邪気が宿りやすい場所「トイレ」、常に新鮮に使うための年末のトイレマット一式すべての買い替えセルフコーデ【301】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

トイレという場所は、「邪気」というものがたまる場所。

トイレの蓋の開けっ放し、トイレットペーパーをビニールに入れたままはビニール素材との相性があまりよくないとか、風水的な情報を目にするたび、とりあえず信じて気を付けてきました。

良く分からないからとりあえず、信じる、です。

よって、トイレットペーパーは、1個1個紙包みで個包装のものをチョイス。

もしくは、トイレ外でビニール入りを保管の上、トイレットペーパーが終了時に都度ホルダーへ持ち運ぶという形式。

トイレマット類に関しては、1年くらいで交換がよいとの情報も目にしました。

「ええっ?、1年などというのはもったいない」と最初は思いました。

それでも、1年経過の様子というのは確かにヨレ始めていて交換時であると思えばそう感じるのも確かです。

トイレットペーパーのカバーもペーパーの粉がたまって結構な汚れなのです。

もしかして、トイレの場合は特別で、破れるまで使い切るという状態でなくても特に古びた様相自体良くないかもしれないと自分でも感じております。

このことは、なんとも表現しがたい難しいのですが、年末のトイレとマットを見た時の「疲れ具合」が「交換かな」という心の声につながるのです。

1年が終了しようとする今、翌年の2021年用のトイレマットを探すということを今回致しました。

今回は、マット替えを中心としたトイレの模様替えの様子をご紹介したいと思います。

セット物になった商品は高級過ぎ、個別チョイスの組み合わせが結果お値打ちになった

購入が楽だからということと、全部同じブランドでそろうからと少し覗いてみると、セットになったものは非常に高価です。

よって、楽しみも兼ねながら、個別で集めていく方法を採用。

アイテムは、トイレの蓋カバー、便座カバー、トイレットペーパーホルダー、マット、スリッパの5アイテムです。

ある程度セット組になったものもあるようでしたが、結局は一部のみで中途半端なセット組でしかないことがほとんど。

結局バラで追加購入することになるのです。

それならば、いっそすべてバラバラで自分で組み合わせていくという挑戦に至りました。

人生の中で一番の強味は、「あらゆることのコーデが得意なこと」です。

ここは力の入れどころです。

トイレマットのセット(今までのもの):ミモザ柄の蓋カバー中心のピンクとグリーンのコラボでした。

これもこれでなかなか心地よいセット組でして、いろんなミラクルが見方して、上手い具合にコーデできていました。

しかし、ここは2021年への重要な節目、色も思い切って全く対照的なカラーに替えていきました↓。

蓋カバーからのスタート:昨年と同じブランドの「ローラアシュレイ」製。

ただ、予想外のハプニングも起きまして、紺色にもトーンがあって、この蓋カバーは紫寄りの紺。

よって、全体の中では、ナス紺とブルー系の紺に分かれます。

そして、スリッパは、グリーン系でチョイス。

紺色が主に2種入り、グリーン色が差し色みたいな組み合わせです。
トイレットペーパーカバー:やや地味に感じて飾りを付けたいと思いました。

トイレットペーパーには、今までのローラアシュレイのピンクの物には刺繍が入っていたこともあり、この無地が何となく地味に感じます。

そこで、巻き薔薇を縫い付けて飾ろうかと考えました↓。

このように2個ベージュ色をチョイス。焦げ茶かこのベージュのみ。ベージュを選びました
縫い付ける糸の色もしっかり合わせると綺麗になじみます。
ミシンで二重縫いがスムーズかつ丈夫。2個を一気に縦に縫い付けます。最初の返し縫はしない方がスムーズです。
裏側へ結び目を隠して結んで玉止め完了。後ろに縫い目が貫通しますが、ここを見ることはないのでOK。
真ん中に可愛く縫い付け完了。巻き薔薇は立体感がありますが、柔軟性もあるので、ミシンでも大丈夫です。
トイレマットコーデの完成:5つのアイテムが勢ぞろい。3箇所に配置。これで2021年のトイレを迎えます。

2020年のピンク系から2021年の青系へがらりと雰囲気を変えました。

もし、お花柄が好きな方がいらっしゃったら、この「巻き薔薇戦法」をどうぞご参考にしてみてください、これを縫い付けるだけでとてもかわいくなります。

さて、こうして全5アイテムをそっくり交換した2021年へ向けてのトイレマット一式ですが、全体で1点ポイントがあります。

必ずしも、安価な5点の組み合わせではないことです。

1つ便座蓋カバーにブランドを取り入れていることにお気づきだと思います。

振り返ってみますと、2020年のミモザ柄の蓋カバーも、2021年の薔薇柄の蓋カバーもブランドもので、これを軸に他のアイテムを集めていきました。

上手くコーデを成し遂げることができた理由に、「誰もが認める良質さのあるブランドもの」のアイテムが入っていることがあったのです。

あとがき

集めてコーデすることにとても生きがいを感じています。

色や柄を合わせていく中で、ミラクルのようなことも起こり、示し合わせたかのようにぴったりになったりすることもコーデの魅力です。

集め切るまでの「ストーリー」がたまらなくエキサイティングな事なのです。

これを面倒で厄介と感じる人がいらっしゃる一方で、私のように楽しくて仕方がないと感じる方もいらっしゃるかもしれなく、価値観が分かれるところかもしれません。

何か1つ自分で作り上げたような達成感も得られることがその楽しさの神髄。

こうした日常の中の何でもない喜びや素晴らしさを今後も<コーデ>というカテゴリーでたくさんお伝えしてまいりたいと改めて思ったこのたびの年末作業でございました(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

夜景のようなシーンのジャガード生地で作ったボストンリュックのフォルムがまるで「かまぼこ」のようだった【300】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2020年は年間を通して、マルチカラーを含む色使いが豊富な素材に挑んでまいりました。

色使いが豊富ということは同時に糸が豊富でることが織り糸で紡がれるジャガードの事情、当然高級なものになっています。

この度の生地もイタリア製の華やかな色合いのもので高級生地の部類に入ると思います。

もっと腕が上がってから高級生地に行こうとぼんやり思っていたのですが、早めに一歩を踏み出してしまったためにもう予定よりかなり前倒しで技術アップとの同時進行を始めてしまいました。

良かったのか悪かったのか、それでも思い描いたことがあるなら早く着手するに越したことはないかと。

良い悪い関係なく手ごたえや結果は早く分かった方が、その後のスピーディーな前進や発展につながると思っております。

生地のおかげもあり合格ラインで完成できたミニボストンリュック

<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm・・・表地:ジャカード、ポリエステル/100%、イタリア製。

このフォルム通り、「かまぼこ」という名前を付けています。

カーブのラインも結構満足なものにできました。

心配した底の重なる部分もOK、無事縫えました。

本格的なゴブラン織は非常に厳しく、以前縫えなかったという結果があったのですが、今回の場合ゴブラン程の厚みではない厚み具合が程良く、丈夫さも感じられるようなジャカード生地だったのがとてもラッキーだったのです。

裏地:ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。
ショルダーにもハード薄芯が入りハリコシのあるものになりました。このショルダーは裏地を使いました。

色の偏ったマルチカラーについて

今回の生地もそうなのですが、一応マルチカラーとなっています。

主に4色の色が入っていて、ロイヤルブルー、レモン色、薄ピンク、グリーン。

裏地やショルダーのグリーンは実は表地の中にわずかな面積で入っている部分。

こういった色というのはマルチカラーでも色が偏っているので、「青色系」ととらえられます。

なかなか色とりどりのマルチカラーというものを見つけることは困難で、〇〇系という色の偏りがあるものです。

マルチカラーの定義は3色以上ですので。。

あとがき

おそらく、この度の生地は、巾着などの形だと絞り切れない悩みもあると思います。

ボストンバッグのような硬めが向くデザインと巾着のような絞って融通の利く柔らかめが向くデザインとは対極にあり、それに伴いマッチする生地も対極にあるような生地同士ということになりそうです。

とはいえ、そんな条件など付かなくてもどんな素材でも当てはまるように作れるデザインこそが工夫のしどころなので、目指すゴールは、「生地を選ばない万能なデザインの考案」です。

製造もしやすく、完成品も満足のいくもの、この両方を考えながら工夫していく意味というのは、製造しやすいことが綺麗にできることにつながるからという理由以外ありません(^-^)。