まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
当たり前の機能だと思っていて気づかないことがあり、自作してみて初めてその存在の意味をよく理解することがあります。
ハンドメイドバッグ製作においても、ボストンバッグ型のファスナーを設置するだけでは、その後の開閉のスムーズさが感じられないことがあります。
過去に感じていた、開閉のしにくさは、「タブ」という両サイドの小さな存在を見落としていたからです。
タブ無しでは、生地のどこかをつまみ、ファスナーを開閉させることでバッグの傷みや歪みに繋がってしまうのです。
この1点集中の「タブ」の存在は大きいということになります。
このたびは、実際にファスナーの先端のすぐ横の位置にタブを設置していきます。
そして、開閉にいかにこのタブが貢献しているのかをじっくりと知るという回にしたいと思います。
デザイン変更の目的は、より実用的な指でつまみやすい大きさにするため
今までは、ずっと、スクエアな表タブにしてまいりました。
こんな感じです↓。
ということで、綺麗に作れるようにと、サイズを大きくしてみました。
ということで、大きいサイズにしただけではまだ改良が足りないと感じました。
よって、デザイン自体を変更しようと至ったのがこのたびの改良です。
その出来上がりはこちら↓。
ただこれもサイズが大きいのがやや気になりますが、ひっくり返しなので、あまり小さくするとかえってラインが汚くなってしまうのです。
とりあえずできる限りのコンパクトさでこのサイズになっています。
ジャガードが上ラインに入ったことで、まっすぐな線がちょっとカーブしています。
この場所を無地部分にするという生地部分での裁断の工夫を入れることも今後考えたいです。
では、続きまして、もう1つのタブである、内部のファスナータブについてのタブ設置の場面をお届けします。
二度縫いのボックスステッチを2枠で固定。
そして、ファスナーの縁をこのようなラッピングタブで覆い、邪魔にならないタブの真ん中付近をステッチ二度がけで固定(ボックス内に出ている筋のことです)。
もう少し寄ってみましょう。
いろいろ工夫はあります。
まず、ファスナー自体を固定するボックスステッチを2度がけ(2周)しています。
そして、次にさらに外枠を同じように2度がけで囲うのです。
この二度がけステッチの意味は、丈夫に取り付けることと、このファスナーの縁のぴらぴらを固定してすっきりとまとめるためでもあります。
もちろん、下糸をファスナーの色にぴったり合わせています。
糸を豊富に持っているからこその都度の色合わせの実現が可能です。
一瞬ステッチの糸が見えないくらいなじんでいるのが分かります。
そして、ボックスステッチで囲ったあと、ファスナータブのピンクの部分を2度がけのステッチで固定。
これをしないとタブ周辺が固定されませんので必須。
この場面というのは、バッグが出来上がった時に、内側に入るので視界には簡単に入らない箇所です。
しかしながら、完全に隠れた中側でもなく、半分は表部分に属するものと考えています。
こういう例は他にもあって、巾着袋のひも通しのトンネル内なども同じこと。一見隠れた場所ではあるけれど、紐が通っていくし、覗くことが可能です。
「覗くことが可能な場所というのは、すべて表なのだ」という認識で綺麗に作っていくということを考えています。
あとがき
今回は、ここまで。
あと3時間程あれば、1点は完成したかもしれないくらい出来上がりに近づいてきています。
年末中には完成出来なさそうですが、年始早々には出来上がると思います。
今回ファスナー取り付けは同じ「かまぼこ」型の3点を行いましたが、まだ「おにぎり」が1つ控えています。
2020年ならではのカラー物もこの辺りで、いったん一区切り。
2021年は黒ベースの素材で黒のジャカードとか、黒地に花柄といったものにシフトしていきます。
また、来年も是非お立ち寄りくださいませ(^-^)。