黒以外の古物の気になる1点物、自らの気持ちを説得し受け入れ普段の黒コーデの中にカラーを取り入れてみる【1452】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着ライフしかも黒コーデライフを続けておよそ20年くらいになります。

昔のアルバムを実家で見た時に、「ハッ」としたのは、昔からモノトーンコーデを好んでいた傾向が見られたこと。

変わらずにずっと続いている黒好き、黒にはどの色にも混じらないという強いイメージとコーデが簡単という敷居の低さを感じています。

ただすべてが古着で、バッグも靴もベルトも黒。。ということになりますと希望通りには行かない時もあるのです。

これまでの古着探しから分かったことは、黒は最も王道な多くの人が好む色であり、古物で見つけることが困難であるということなのです。

黒はそもそも手放さない、黒を古着市場で見つけたら先に発見され売れていく。。と言ったイメージです。

反対に、古物で良い状態で見つけられるのが茶色です。

裏を返せば、茶色の実際の出番の少なさを証明していると思うのです。

ブラウンは黒と同様に濃い色なのに受容は圧倒的に黒が現実なのではないかと、良い状態で古着市場では見つかりにくいことが教えてくれました。

気を付けねばならないのは、良き状態の茶色を喜んで購入しても、入手後の実際の出番がなかなか無かったりするものです。

そんな経験を幾度となくしてきまして、今では滅多に茶色は購入しないと決めています。

このたびは、黒以外に古物に残っていたカラーで納得できた2色のカラーを実物と共にあくまでも「例」としてですがご紹介したいと思います。

黒では見つからない場合に、カラーの購入が最初は「妥協」であっても、最終的には「愛着」になればと願いながら、このたび2色「ボルドー」と「オリーブ」の魅力を綴ってまいりたいと思います。

黒コーデ好きが古物で入手する黒以外のファッションアイテム、気負わないボルドーとオリーブで集めた現状のご紹介

黒に替わる2色の色は「ボルドー」と「オリーブ」です。

ボルドーは茶色にも接触するトーンがありますが、茶色よりもむしろ組み合わせの難易度は高くはないと見ています。

黒にもマッチしますし、グレーにも合うことがあります。

ボルドーのファッションアイテム:真っ赤にはない落ち着きと親しみやすさがあります。
オリーブのファッションアイテム:馴染みにくい印象のグリーンも、オリーブはベージュに合いますし黒もOK。

こんな風にどれもが必ず出番があるようにと、合わせる相手をあらかじめ決めてそろえました。

下に貼りますYouTube動画内ではお洋服を基準にして小物を集める順番を推奨致しましたが、逆もあり得ます。

例えば、古物市場でバッグを検討する際に、このバッグに合わせたお洋服を後から選ぶ覚悟のようなもの、その後の予定をイメージすると良いです。

気を付けていただきたいのは、お品物そのものだけの素敵さで検討する視野の狭さです。

それ1点だけで引き付ける魅力はお品物の素晴らしさでもあるのですが、結局使う出番が無いとコスパが悪く意味がありません。

出番があってこそのファッションアイテムは、動き続ける脈と同じ「人生」の一部というほどのものだと、こうした業界に携わるファッション好きは考えているのです。

あとがき

このたびのボルドーとオリーブはあくまでも一例です。

しかし、古物市場で黒が思うように見つかりにくいという現実は誰もが感じる共通の悩みでしょう。

それだけ新品購入では黒が主役的存在なのだと言えます。

このことを逆手にとれば、黒いカラーに特化した製造というのはある程度受け入れられる可能性があるということになります。

ただ、黒も本当に黒同士がぴったりマッチするのかどうかは、実際の上下を別々で組んだ時に濃淡・茶色がかかった黒・青味がかった黒と種類が細かく分かれることもあります。

この黒のトーンの話題に関しては、また後日専用に投稿してまいりたいと思います。

古着ライフでは、またとない1点物アイテムに対して柔軟性や寛容な姿勢も必要、自分の体型すらも合わせていくなどと並び、黒以外の色も受け入れてみてくださいませ(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

「中表」で製作するバッグは「外表」で完成する。。と思いきや裏地のみ「中表」で完成したことから気付く返し口の役割【1451】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、研究製作の2点目としまして、ボディーバッグを製作。

2020年-2021年にかけて、構造が複雑で読み解けなかったことから、「外表」で完成することで、バラエティーに富んだデザインにトライ。

しかし、その完成品のどれもが最後まで引っ掛かりがありました。

元々「中表」でひっくり返した2重のパーツを最後に外表で組み立てる際には4重にもなり、その重なりは曖昧な領域を超えることがありませんでした。

その後「外表」スタイルに伴うファスナー付きのデザインを製作する気持ちが湧いてきません、「腑に落ちないバッグは製作しない」という期間がありました。

そして、時は2025年、確かに納得しない製作をしないことは正解、とは言え、とことん挑戦し切れていないこともモヤモヤとし、始終「中表」の製作に本格的に挑戦する決意を固めます。

コスパタイパを完全無視、優れた完成だけを目指したスローペースでした。

結果は成功、そんな経緯のあった「中表」のボディーバッグ(大きめ)をご紹介します。

大きめサイズのボディーバッグには本も入るであろう、始終「中表」ひっくり返しで作った丸みあるかわいいフォルム

黒のバッグが溢れ返った中で、ボディーバッグの黒もかなり定番、デザインの差別化の追求は必要事項でした。

たくさんのパーツを伴う型紙:本体の楕円型は縦25cmx横32.5cm。カーブは半径10cmの円の一部を利用。

下の真ん中にあるのが、長いパーツのマチ布。

本体の型紙の1/4を計測し4倍した長さに縫い代の1.5cmずつを加えて理論上の長さを決めました(96cm)。

ただ、実際の縫い合わせでは、底のハギ目が3cmの縫い代ができ、理論との違いが。。

使用生地(全4種):①ナイロンコットンツイル②ジャカードクロス③ストレッチツイル④エステルポプリン。

生地1種ずつの詳細はこちら↓。

使用生地の詳細:綿とナイロン、綿とポリなどの混合は味わい深いツイルの織柄を作ってくれます。
始終「中表」で作り上げていく構造のイメージ:他のデザインでも同じ考え方で良いです。始終「中表」なのです。

ファスナーの天地に対しては、ファスナーの表には表地の箱を、ファスナーの裏には裏地の箱を、それぞれ「中表」の状態で縫い付けるというのがこの図解。

ただ、図はあくまでも理解するための解説、実際はこんなに綺麗に配置せずぐちゃぐちゃで、隣同士に2つの箱が並んでいました。

裏地の一部に必ず「返し口」を作り、ひっくり返す時の通り道を作っておくこともマスト。

ファスナーを開けたまま作るから。。と言ってもひっくり返す時には奥の方に隠れるファスナーは返し口ではないのです。

ひっくり返す前のぐちゃぐちゃな状態のショット:裏地の箱しか映らず、表地が奥に隠れています。
裏地に作った返し口:ボリュームあるバッグなので10cmくらい空けました。結果は正解でした。
裏地の返し口の変化:左上から右下へ、「中表」の状態→ひっくり返し後の縫い閉じ前→縫い閉じ後。

縫い閉じは、手まつりを往復しました。

完成した黒のボックスキルトボディーバッグ(大きめ):<サイズ>縦25cmx横31cmxマチ7cm。
薄手のファスナーカバー:これまで観音開き折りで厚みが増していた作りから初挑戦のひっくり返しによる一重。

ひっくり返しのやり方は、台形になりがちな物理的事情があるのか、意識してわずかに逆ハの字でちょうどくらいだと思います。

翼とベルト:両サイドの羽含む1周の寸法は、105/115cm(調節機能10cm分)。
調節機能:「わ」構造では、短くし過ぎは最長が削がれ、長くし過ぎは短くできないというジレンマが起こります。

よって、このたびはウエストポーチにもなり、ボディーバッグにもなるという2wayが難しいとボディーバッグ優先に。。

よく考えてみれば、人間の体のウエストが座高に等しいなどとは、無茶があるのかもしれません。

その他の角度:「中表」の美しさはこういった横顔に表れると実感しました。まだ技術は不足ながらすっきり。
③のシルバーグレー生地の役割:ポケットの内部のみに利用・ポケット内部が見やすいという「役割」。
ファスナーポケット:あえてフラップは付けずに、スムーズな取り出しやすさを優先。
着用イメージ:ボディーバッグは傾くので完全密閉が必須、決まってファスナーが利用されるのはこのため。

あとがき

この後もサイズ違いのデザイン違いで作ってまいります。

例えば、お酒の席で肌身離さずバッグを持っていたい時に、もう帰る支度をしているかのような胸の前にあるよりも、ウエストにひっそりと巻き付いていた方が良いです。

できればウエストバッグにもなれるものをもう一度検討してみます(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

ファッションは哲学に通じるもの、均一さ重視の教育や国民性の日本では埋もれていた個性の表現の上手さへの成長【1450】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

時々拝見するパリのストリートファッションの写真や動画。

一人一人が、その装いに誇りを持ち自分表現が上手くされていることがうかがえました。

それを、親しみのある言葉で一言で表したのが「おしゃれ」なのではないでしょうか。

特に着飾りもしない、女性がメンズライクなスラックスをボトムに、三つ揃えの1つのベストを合わせている姿がここ最近の印象的なスタイル。

街角インタビューで答えるその姿は、主義や主張を持った一人の人間の人生観を語っているかのようでした。

このたび「東大ファッション論 集中講義:平芳裕子 著」を拝読。

東大でファッションについて講義されるという記録的な出来事は、おそらく今後の日本人のファッションに対する向き合い方の変化のきっかけをもたらしたものになったかと。

新聞で取り上げられていたこの本、その紹介によって拝読できた私が今度はこうしてブログ記事でアウトプットし、自らの意見も綴ってまいりたいと思います。

人生観を映し出す程の重要なもの、これまで均一化が重視された国内で奥にしまわれていた箱が今開けられた

4日間の集中講義は、これまでのファッションの始まりから現在までの歴史を、コンパクトにまとめられ、重要ポイントなどをすべて拾い上げられていたと思います。

もし、今後ファッションについて学んでみたい、ファッション系の職場に勤務し始めた、ファッションの道への修行として専門学校への道を検討しているなどの方、是非この本をまずご一読をお勧めしたいと思います。

ただ、コンパクトにまとめられた1冊、その後の深堀りはその後の活動として読書ライフの展開をして読み続けるというルーティーンをされてはいかがでしょうか。

いろいろな切り口があった目次の中で、ファッション業にはどうしても矛盾が起きてしまうことが気になっています。

商業として成り立たせるためには、手間をかけてはいられない大量生産の事情。

それならば、その根本の大量製造スタイルこそ見直すべきなのでは。。いやいや仕事を失ってしまうからそれはすぐにできることではない。。

「サスティナブル」に是非向き合っていきたい思いを持っているにもかかわらず、実際の実現が難しい。。

かつての流行が色濃く表れてしまっている服を心地よく着ていけるデザインへと解体し、タイムレスな服への仕立て直しをしたい。。

しかし商業でこれを行って二次製作品として販売は「著作権の侵害」になる。。

こうして書いている私が実際に行き詰まりを感じていることであり、現在も「リメイク」は「図解」にとどめ、自分だけの中でおさめるちっぽけな活動の領域を越えられないのです。

ここ最近のバッグ製作のスタイルも、タイパやコスパを無視、とにかく「質の良い優れた物」を完成していくことだけに焦点を当てることにしています。

これまでハンドメイド活動を長年やってきて、結局こうしたところに行き着いていますのも素直な気持ちからのもの。

ここから思うことは、手間と時間をかけるのであれば、ファッションは芸術寄りなものになっていくはずなのです。

その逆がファストファッションであり、手間と時間を極力そぎ落とし、いかに大量の製造がコスパ良く実現できるかが根底にあります。

そのようなお品物は、価格では受け入れられますが完全に商業用の製造になります。

製造の過程は人間が行うにもかかわらず、制限や縛りの中で人間らしさが削がれ、そのビジネスモデルに心の中までも翻弄されることがあるのです。

決して「サスティナブル」な体勢などではないことは明らかです。

丁寧に真心こめて作られた物を手にした時、あるいはその後の愛着はファスト的な工業品には無い「宝」のようなもの。

極端ですが、ファッション業というのはあまりにも商業的であるといずれは破綻してしまうのでは。

こうしたところに、非常に矛盾めいたものを感じずにはいられないのです。

あとがき

東京大学でいよいよファッションが講義されたという記録、歴史的だと思います。

4日間の講義を1冊の本で拝読させていただけたこの機会と著者様に感謝申し上げたいと思います。

文化や国民性というのは根強いものがありますので、一人一人に浸透し大きな意識となって成り立つものであり簡単には変化しにくいと思います。

とはいえ、自分もそうであったように、海外から見た日本人の特性、パリの人のファッションを通じた自己表現の素敵さを知ったことは、情報が盛んになったからです。

情報に溢れた部分をうまく活かし、これまで蓋をされていた自分との向き合いがファッションを通じて国民全体に浸透していけますようにと、わずかばかりの力ながらファッションの一端の事業活動を続けてまいりたいと思います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

数字の0から 9までのカラーイメージをパレット抽出、色のグループの分かれ方から見られる興味深い傾向【1449】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、数字という切り口をきっかけに色のイメージを楽しんでいくという回です。

ちょうどここ最近どうも数字と色の結びつきがイメージとして湧いてきておりまして、アウトプットして記録に残してみようと思ったのが当投稿に至った経緯です。

お世話になったパレットは、「GIMP:ギンプ」様というソフトです。

「GIMP(ギンプ)」のロゴがキュート。YouTubeサムネイルやブログ記事画像に毎日利用、ありがとうございます。

このソフトの中のパレットから、数字0-9の私が持つイメージを抽出した結果の中にある傾向もありましたので、是非楽しんでいただければと思います。

カラーコーデのヒントになるか。。数字0-9までのカラーイメージの傾向が青味・赤味・それ以外に分かれていた

0-9までのカラーイメージ:人によって違うようで、その人独自の脳内の違いによるものでしょうか。

こうして抽出してみて興味深い傾向が見られました。

常日頃からそう思っていたことなのですが、3・6・8・9は青味のイメージなのです。

そして、反対に2・4・7は赤味のイメージ。

なぜか5だけは茶色であり、赤味とも解釈できますがこの色はかなりイメージに忠実で、濃いチョコ茶なので、赤味とも言い切れない私のイメージなのです。

更には、0・1はどうしてもイメージが「無」であり、浮かんでこないのです。

浮かばないということは、白なのか黒なのかはたまた透明なのか。。

と思ったのですが、「no image:イメージ無し」が一番実直な結果であろうと上のクリップの通り記録したのです。

この傾向は、ネットで同じようなイメージをした人の例と比較して、類似の傾向が見つかりましたのでホッと胸をなでおろす。。というような場面もありました。

もし、お時間がある時にやってみてくださいませ。

想像しているだけよりも抽出して並べてみた方が傾向が分かり易く、それこそがその人自身の特徴を表している1つの側面なのかもしれません。

あとがき

このたびのこうした「パレット抽出」は、アパレル業界ではよくされていることです。

製造の企画の際の商品のカラー展開から、お洋服のコーディネートの上下の組み合わせなど活かせる場面がいくつか想像できました。

ただ、こちらも是非お伝えしておきたいことです↓。

このたび私が行ったことと言うのは、自ら浮かんだイメージを一番重視しています。

「浮かんだイメージに忠実な色をカラーパレットから探した」という行動です。

この順番を大切にしています。

元々あるカラーパレットを先に見てしまうと「依存」のクセが付き、自らのアイデアを見失ってしまうかもしれないからです。

カラーパレットはありがたく「ツール」として利用させていただき感謝してみりますが、根本は「自分」という軸を中心とした製作・企画・アイデアでありたいと思うのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

マチ無しショルダーバッグへ入れ込むコーデのご提案、裏地の美しいタイダイ柄を通じた製作者からのメッセージ【1448】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、ある一定の期間「研究製作」をしていくと決めた1点目のバッグの完成です。

こうした企画に至った理由は、2025年の上半期をフルに費やした100点以上のバッグの表地と裏地の調達と組み合わせにあります。

必ずすっきりとすべてがペアになるわけではない、ペアが決まらなかった生地があったのです。

そうした生地は、いったん諦めて別にまとめて保管していました。

実はその続きがあり、日にちの経過と共に浮かぶ新しいアイデアを待ちます。

そして、ほぼ納得のいくペアがすべて決まった最後に、その残りの生地の中だけで考案していくという方法。

一見当たり前のように感じるかもしれませんが、これが不思議。

最初に全体のテイストの中では外れた分だけの集まりでは、新しいイメージが浮かんだのです。

当然この中だけでペアなど生まれません。

更なる組み合わせ生地を追加することで本当にすべてのペアが決まっていくことになりました。

1点目として製作したのは、「マチ無しショルダーバッグ」です。

ここ数年リュックばかりを製作してきたのでショルダーは久しぶり。

一番お伝えしたいポイントは、ファスナーの取り付け易さも伴うセキュリティー性の追求の1つのアイデアです。

あまり見たことがないファスナー周りの構造、是非ご覧下さればと思います。

美しいタイダイの「手捺染」の裏地、マチ無しショルダーバッグを通じた製作者からのお洋服コーデのご提案になった

マチ無しショルダーバッグ(カーキブラウンボックスキルト):<サイズ>縦35cmx横31cmxマチ無し。
表地(カーキブラウン):薄手リネン、麻/100%、原産国不明(「チェックアンドストライプ」様のお品で欧州原産の最終染色日本の日本製であると予想)。
裏地(グリーンミックスタイダイ柄):手捺染プリント、綿/100%、日本製。
パーツ作り:ファスナーを直接本体に設置する困難を緩和したデザイン性を兼ねたタブ付きアレンジ。
ファスナー設置:均等に隙間ができるタブ付けはリスクゾーンをまやかし、セキュリティー性対策の1つに。

ファスナーの上下のタブのサイズと同じサイズがその他6個均等に配置されるという姿、すっきりとしたスタイリッシュなデザイン性も高めてくれました。

取っ手付け根タブ(変8角形):型紙は7.5cm四方の四隅をバイヤスにカットし、1cmの縫い代で均等に折り込み。

裏には接着芯・ハード薄芯共に貼っていまして、1cmに折り込んだらタブ単独で1周ステッチをかけ固定しておくのです。

本体への縫い付けは、あらかじめかけたステッチの上を2周に渡りなぞるだけです。

いかにも細かそうな作業に見えるかもしれませんが、いたって単純で簡単なやり方です。

取っ手付け根タブの設置位置:先に取っ手を縫い付けたその先端をカバーするような位置。左上角からスタート。
4cm四方のボックスキルトの柄合わせ:ハギ目であるサイドを合わせる意識をします。ボックス柄=チェック柄。

あとがき

マチ無しタイプでは特に困難な入り口のファスナー付け。

1つの解決方法としてこのたびのタブ式が最近浮かんだアイデアでした。

これまで長くバッグ製作をしてきたにもかかわらず、未だに初めて浮かぶアイデアが起こったことに心より感謝致します<m(__)m>。

このリュック全盛期の時代、それでもニーズがあるショルダーバッグの存在感を考えてみました。

全体のお洋服コーデに軽々とした抜け感はマチ無しショルダーならではの感覚です。

マチ無しのコンパクトさはリュックのような背負うという程の大袈裟な持ち方とは別のスタイル、「軽さ」こそショルダーバッグの存在意義なのではないかと考えます。

そして、このたびのような美しい柄を内部に持ってくるという配置、裏地の美しいタイダイ柄は、合わせるお洋服を閃くヒントをお伝えするメッセージなのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

事業者の正直さが報われる時代へ、本質の未熟さを潜め装飾的な言葉で結果へ導くマーケティングの衰退【1447】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび「ウソはバレる:イタマール・サイモンソン/エマニュエル・ローゼン 著 /千葉敏生 訳」を拝読。

タイトルだけでは様々なことに当てはまるように思えますが、実はマーケティングの本なのです。

しかし、様々なことに当てはまるということも大いに言えること。

マーケティング分野で起こっていることがこのご時世で起こっていることに非常にリンクしているようなのです。

マーケティング分野の大まかな定説の流れとしては、一番最初は「人間は最も合理的に購買をする」という見方だったよう。

ところが、その後「行動経済学」のたくさんの研究の中で、「不合理」というワードが登場。

人間は時々判断を誤ることがあり、その「不合理」こそにヒントがあるというような見方です。

これまで拝読の過去の本には、こうした「不合理」を軸とした内容が研究データや例と共に説かれたものがほとんどでした。

このたびの本は、2016年発行の本であり新しい時代に入った「ネット購入こそ購買スタイルの主流」という程の現在に通じる時期の幕開けの時期のもの。

マーケティング分野の研究家様が共同で綴られた、今後の未来を見通した内容だと思います。

情報の増量がもたらしたものは隠しきれない実態や本当の姿、良い意味で本来あるべき姿勢で行うマーケティング

これまでの技術を駆使したようなスタイルの「盛る表現」や「まやかし」のようなことが見破られてしまう時代に入ったことをこの本のタイトルが示唆。

謳い文句に惹かれて購入の品物が実は貧弱だったという後から知る真実、こういったことが起こりにくくなったことです。

その1つが購入直前に確認できる「レビュー」なのです。

こうした他者様によるフィードバックをまさに購入の検討をひかえた別の人物が知ることができることは、失敗のない購入に繋がります。

過去のマーケティングテクニックの中で、大きく利用されてきた「不合理」が起こりにくく、最も合理的な判断に近づくことが出来るということになります。

そのことを、過去には同じように技術的なマーケティングに目を向けてきた著者方ご本人が気付き、時代の移り変わりをこの本を持ってアウトプットして下さったということになります。

あとがき

総して、いくら商品の未熟さを隠しても結局はバレてしまうのだということであり、正直さがいよいよ主役になれる時が来るのではないかと考えます。

本来そうあるべきなはずなのですが、商業というのは「我欲」でもあると見ておりまして、これまでのような「とりつくろい」はどうしてもあったことなのです。

しかし、今後は第3者による事実の暴露によって隠しても隠しきれないということなのでしょう。

そういった面では非常に良い時代になると感じています。

この事象ってどこかで聞いたことがないでしょうか。

そうなのです、この数年過去の長年に渡る隠された悪習や文化がめくられ、表に姿を表してきている事件が立て続けに起こっているではありませんか。

同じことが、マーケット分野でも起こっているのは、紛れもない「情報の増加」に依るところが大きいのです。

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書き手:ピクチャレスク

真っ白のセルヴィッチデニム8オンス生地のナップサック、ダイヤキルトと優しいコントラスト効果の4種の生地が応援【1446】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年にある1デザインのバッグをとことん製作していく計画を立てました。

2025年1月から動き出した表地と裏地の調達と組み合わせは、心から納得するまでに半年を要しました。

そして、この6月から表地と裏地に更なる別生地を必要分のみ追加的に調達しながら実際のナップサック作りを進めています。

このように、あらかじめ生地のコンビ決め・接着芯貼り・裁断の完了の準備をしておくというスタイルは非常に効率的であることを今実感しております。

「長い目で見る」ということをモットーにしている考え方には、今日や明日のゴールではないこうしたやり方はマッチしました。

進捗度は決してスピーディーなものではありませんが、このたびは5点目。

このたびは、これまで取り扱ったことが無い真っ白生地を、この季節をきっかけにピックアップ。

真っ白生地の素敵さが、この製作によって高まることを願いながら完成に至ったのでした。

製作の途中で汚れが付きやすい白生地はリスキーな素材、それでもナップサック製作に挑んで分かった真っ白の魅力

使用生地は5種類:随分豊富ですが、わずかな部分使いも含みます。メインは左上の白のセルヴィッチデニム8oz。

<使用生地5種の詳細:左上から右下へ①-⑤とします>

①表地(白):セルビッジデニム、綿/100%、日本製(岡山産)。

②裏地・タブ(マルチスプラッシュ柄):コットンシーチング、綿/100%、原産国不明。

③ショルダー(黄土色):コットン無地、綿/100%、日本製。

④ポケットフラップ(ライトグリーン):天日干しボイル麻混、混率不明(データ紛失)、日本製。

⑤ポケットパーツ(ライトイエロー):コットン無地、綿/100%、日本製。

セルヴィッチデニムの赤耳:決して完成には出てこない「赤耳:あかみみ」。こうして、記録に残しておきます。

このたびは、完成の姿をひたすら見ていく回としまして、途中の製作過程は画像に収めておりません<m(__)m>。

ナップサック「餅巾着」完成(セルヴィッチデニム白8oz):<サイズ>縦42cmx横34/44cmxマチ19cm。
正面から45度くらいの角度から:中身はあんこを詰めてはいますが、しっかりしたものになります。
たたんだ姿:もう1つ折るくらいまで畳めます。季節外の時には引出に収納しやすいのがナップサックの気さくさ。
入り口:スプラッシュ柄とショルダーは真っ白に対して、部分的なコントラスト効果。

ショルダーの黄土色は新しい色の追加のように見えるかもしれませんが、他の色とリンクした色なのです。

というのも、実はスプラッシュ柄のたくさんの色が重なったわずかな部分に等しい色、ここに注目したのです。

フラップポケット:美しいスプラッシュ柄の中にパステルカラーのグリーンとイエローで爽やかに穏やかに配置。
4cmダイヤキルト:ハギ目の部分の柄合わせはそこそこにとどめました。
調節機能の無いショルダー:どうしても調整したい場合に、10cmの折り返しを見込んだ作りです。

細かい点なのですが、このたびから仕様に徹底したのが、Dカンの根元に二重ステッチを入れることでDカンの傾きを解消。

その他の角度:左上はサイド、右下は底面です。
汚れ①:わずかな黒ずみが背負う面のハギ目の右側に出ました。→その後お湯とタオルハンカチで落ちました。
汚れ②:黒い点が出ています。→後に糸の繊維が入り込んでいると判明、除去に成功しました。

このナップサックに関しましては、汚れの部分は、すべて解消できましたことをここでお伝えしておきたいと思います。

あとがき

汚れるリスクがありながらも取り扱った白生地。

この製作を通してお伝えしたかったのは、真っ白生地の可能性でした。

製作者なりのそれぞれの解釈が多様に渡り生まれることでしょう。

全体のスタイルとして今後も変わらないのは、柄は内部に持ってくるという配置です。

確かにこのスプラッシュ柄は象徴的ではあるのですが、眺めるのと実際に持つのとは違うという、いわば芸術と日用品の違いとでも言いましょうか。

それでも、日用品の中に大いなる芸術味を感じていただければという優先順位なのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

ネット映えは苦手でも本当は素敵、目立たぬ存在のグレー生地のナップサックは裏地の小花刺繍レースで活かされた【1445】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年上半期を思う存分使わせていただき、ハンドメイドバッグ用の生地調達と表地・裏地のペア決めを完了。

下半期はひたすら製作を進めていくそのスタートのタイミングとなりました。

100セット以上のペアが決まったことで、季節に見合った完成品に出来る点が非常に有難いです。

このたびは、ナップサック製作にグレー生地を使用。

初夏の今、サマーウール素材を引用、本来ならスラックスなどを仕立て上げられるであろうグレー生地にボックスキルトをかけてナップサックに完成したこのスタイルに特徴を感じていただければと思います。

更に、このネット時代には華やかなカラーばかりがクローズアップされることへの挑戦状のようなもの、あえて地味なグレーの「華」の表現への活かし方を考えてみたのです。

素敵なレース裏地のおかげ、サマーウールグレーのスラックスみたいな生地を淑やかでエレガントなナップサックへ

使用生地x3種(上から反時計回りに):表地(チャコールグレー)-ミックスブッチャー、ポリエステル/56%、毛/44%、原産国不明。裏地(黒xグレー小花柄)-刺繍生地レース、混率不明、原産国不明。別布(グレー)-コットン無地、綿/100%、日本製。
表地には4cm四方のボックスキルト:全面に美しく広がる安定感ある雰囲気のボックスデザイン。糸は馴染ませ。
ボックスキルトの課題:フラップに余計な線がすっきりさを妨げます。端っこの方キルトは省略が正解でした。

背中心のハギ目は左右は対称になりませんでしたが、段はしっかり揃えていきました。

ポケット:通常は「片玉縁風ポケット」。レースの硬さが枠のラインを困難にすると判断、貼り付け型へ臨時変更。
巾着ひもホールタブx10個の配置:まず十文字に目立つカラーで印。ものさし要らずで折って決めます。
巾着ひもホールタブの設置(上から反時計回りに):まず10個のタブを作り、待ち針を使いながら均等配分に設置。

固定ステッチは一続きに返し縫いをしながら進行方向へ進むやり方、最後の玉止めだけで良いという効率の良さを得ました。

巾着ひもホールタブの完成:きゅっとし集まった時のコントラスト効果が非常に美しいものになりました。

仏頂面とも言えるグレーに、あえて柄を表に部分的に出すことでよりグレーの隠れた良さみたいなものが出てくる様子でした。

巾着ひもホールの型紙:変更した長さの縦15cmx横7.5cmの型紙を三つ折り観音開きで4本ステッチ仕上げ。

安定的に根っこの部分を増やしたことで、内部に埋まる分量は、設置の2cmに加え、縫い代1.5cmが折られる分が足され3.5cmです。

見えない部分ではあるのですが、この部分はたくさん動きがあり、長持ちを考えるとこの内部への埋まりの安定さを重視。

巾着ひもを通した状態:「巾着ひもホールタブ」設置の際に両サイド間を3cm空けた効果がここで発揮されます。
ナップサック完成(サマ-ウールグレー):<サイズ>縦42cmx横34/44cmxマチ19cm。ショルダーは84cm(絞った状態の出口からDカン手前まで)(折り返しは10cm分)。
ひっくり返した裏地部分:モノトーンの美しさを感じさせてくれるレース刺繍生地の素晴らしさ。
その他の角度(上から反時計回りに):サイド→底→畳んだ姿。
後ろ姿:この面は背中に接する方の面となります。
お洋服とのコーデ:黒のサテン切替ジャケットと黒のフレアーパンツのセットアップ。ビジネスにも可能では。。

あとがき

このグレーの生地はまだ今後別の組み合わせでいずれ登場してくると思います。

このたびとはまた違った雰囲気を演出してくれそうで、この組み合わせはまたとない唯一のペアになるわけです。

このように、生地の調達分量のコントロールがなかなかできない時の工夫として、裏地を別のテイストで配したグレー生地のいくつかの「横顔」を探っていったのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

自作の”超”短編小説「分身」、いつものブログ記事投稿と同じスタイルの1,800文字程度で仕上げた不思議な物語【1444】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、いつものブログ投稿文字数と同等数で非常にミニマムな小説を綴ってみました。

分身

この話は、生涯に渡り未解決の不思議な出来事。

これまで語ってこなかった不思議体験だ。

もしかしたら、誰にでも類似のことが起こっているものなのかもしれないが、同じ内容を他人と分かち合ったことはこれまでにはない。

気持ちの運びが、打ち明ける期を熟したと考えこの辺りで語ってみようと思う。

あれは確か1990年代後半だったかと思う。

学生時代の友人との集まり、男女が混じった風景の記憶から合コンのようなものだったかもしれない。

会も盛り上がり、後半へ差し掛かる頃の席移動のような時のことだった。

友人の一人があることに気付く。

「ねえ、あなた(男性)Yukari(私)ちゃんのことばかり見てない?」と。

大勢が集まる中、気になる女性の方をちらちら見るなんて当たり前のことではないか。

それほど不思議な行動でもないようにも思える。

しかし、その男性は興味深い答えをした。

「昔の彼女にそっくりなんだよ」と。

「あー、そうなんだね。よほど似ているんだね、何かあまりにも見てるから。。」と友人。

「そう、驚くほどにね」とその男性。

いやいや、人の記憶など当てにはならないものだ。

長年の様々な情報の出入りで、似てないものも似てくるものであると。

***

そんな何気ない出来事からおよそ数年後だったかと思う。

この時のシチュエーションが非常に薄く、ただ覚えていることが1つだけある。

それは、「また同じだ、何でこのように何回も自分にそっくりな人がこの世に存在するのだろう」と思った気持ちだけが残っている。

それこそ私の記憶が当てにならないものであり、そんな風に思ったような出来事が本当にあったのかさえ何十年も経過の今は曖昧だ。

ただ、これだけにとどまらなかったのが更にその後の2017年のこと。

場所は帰りの地下鉄の中。

降車駅は終点駅であり、全員が降車するべく降車口に向いていた。

そして、扉が開く数秒前のことだ。

ある女性が話しかけてきた。

「鈴木さんですよね」と。

私の苗字は「高橋」、彼女の勘違いだ。

「いいえ違います、高橋です」と私。

本名を告げる必要もないものだが、これが私らしさだ。

本当に違うのだということを、本名を告げることでより鈴木さんではないことをさりげなく強調したのだった。

と、その時だ。

その女性は、間違っていたことを認めずがっかりした様子で立ち去った。

まるで私のことを鈴木さんだと信じて疑わない様子だったのだ。

ここに私は引っ掛かりを感じた。

普通なら「あ、ごめんなさい」と勘違いだったことを認めることが多いのではないか。

そして、そもそも「鈴木さんですよね」という自信に満ちた言い方にも疑問があったのだ。

「ひょっとして鈴木さんですか?」との大きな違いである。

そして、何よりも彼女の表情が忘れられない。

「何てつれない態度をするの?みずくさいわね」という表情だった。

私が否定してもなお鈴木さんだと思い込んでやまない納得していないあの表情にこそ現実味を感じるのだ。

それからしばらく、このことが引っ掛かった。

もしかして、私に本当にそっくりな人物が存在しているのではないかと。

この時に、例の過去のことを思い出していた。

元の彼女に似ていて驚いていた男性について、そしてその後の曖昧な記憶の「何度かこういったことが起こっている不思議」に考え込んでいた記憶を。。

このダメ押しのような2017年を最後に、同じような体験はもう起こっていない。

しかしながら、この頻度は、1人の人生においてはなかなかのものではなかったか。

おそらく今後も未解決のままであろう。

ただ、テレビなどの「ヤラセ」や「ドラマ」ほど練り上がったものではなく、非常にさりげないしパンチもない。

これまで人に話してこなかったのはそんなところに理由がある。

そして、こうも考えてみた。

人間のイメージというのは、都合良く書き換えられるものであり、確かに今でも記憶に残るこの不思議体験こそ本当に実際にあったことなのかさえ証明がつかない。

勝手に私の脳内で作り上げられた虚構だったかもしれないと。

***

あれから更に10年後の今はこう思っている。

そっくりな風貌であっても魂は独自のもの、どこかで自分と生き写しのような人が自分が知らない誰かと関わっているということがその証拠だ。

そこには自分は居ないけれども遠く離れたここで、似ているという良きご縁を感じながら、分身の人生を応援しようと思う。

*** 終 ***

あとがき

アイキャッチ画像1444

今後もコンスタントに増やせて行ければと思います。

どんな小さなことでも、これまで自分の中にとどめてきたことをアウトプットする素晴らしさ、心よりお勧めしたいです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

<経理>事実に忠実であれ、バッグ製作用の材料として購入の生地を裁断ストック用の風呂敷に転じたケース【1443】

アイキャッチ画像1443

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作+販売の事業活動は、製造メーカー的な要素があります。

部品製造業における「鉄くず」にハンドメイドバッグ業の「はぎれ」が類似します。

さて、このたびなのですが、実体験としまして1つお伝えしたいイレギュラーケースの判断がありました。

見解としては別にもあるかもしれませんが、ピクチャレスクの自信を持った判断で行った仕訳をご紹介します。

状況としては、「バッグの裏地として購入した生地が、実際に手にしてみて納得が行かない平凡さから、バッグへの使用をとりやめ裁断生地のストック用風呂敷に転じた」というケース。

同じようなことが起こった場合の1つの参考例としてお読みくださればと記録に残したいと思います。

バッグ材料の予定で購入の生地が納得いかず、裁断生地ストック用の風呂敷に転じた事実に沿った仕訳

同じ生地でも使い道が違う2種の計上の違いをこのたびの判断と解釈でお伝えしていきます。

まずは、①アイボリーの生地からです。

こちらは、バッグの表地に相応しいごわつきもあり、かといって帆布では多くがネット上に溢れ「飽き」を感じましたので、「天日干し」という特殊な処置の素敵な風合いのオフカラーを選択。

実際にバッグに使用する方の生地の仕訳:「仕入」に対しては相手科目は「買掛金」。材料の購入時はこの仕訳。

次に、当初は別の生地の裏地として使用する目的で購入した②水玉の生地。

実際に現物が届いて確認したところ、バッグの裏地としては納得いくものではありませんでした。

そのタイミングで、ちょうど必要としていた裁断生地ストック用の風呂敷を製作して、使い道をツールのようなものに変更したということになります。

バッグ用の生地から生地ストック用の風呂敷に転じた生地の仕訳:今期内のことなので上書きで計上修正でOK。

科目にご注目いただきたいのが、費用になったことで、「棚卸資産から外れた」と見ることができます。

どうでしょう、この写真の姿こそが事実を物語っていませんかね?。

この風呂敷包みは、「入れ物」である箱などの購入の「消耗品費」に等しい存在。

ミシン糸を使って縁を三つ折り始末しているというアレンジは、製作ではなくただの消耗品費の補填作業に過ぎません。

製作と判断するには、製作品の縫製の1割にも及ばない範囲内であり、消耗品費として全額計上を判断。

では、風呂敷を作った時には正方形にカットしたのだから、その残りの20cm程の残布はどうなるのか。。

この解釈については、風呂敷にするほどの判断であったバッグの生地としては無効の判断でこうなったことが1つの答え。

これが後に棚卸資産に転ずることはあり得ないと確認。

もし、はぎれと共に裏地として採用する「贈答品」になる可能性はありますが、この時点ではそれも確定したことではなく、100%消耗品費で処理ということで良いと判断しました。

あとがき

簿記に沿った計上をしていても、時々イレギュラーが起きるものです。

会社勤めの経理部時代もイレギュラーは有りました。

事業形態によって多種多様のイレギュラーがあり、それこそが各々の事業活動をしていることの証でもあるのです。

教科書的な知識から、より現実に沿った判断へ。。その判断の理由と説明がしっかりと出来ればそれは1つの見解となり得ます。

結局のところなのですが、「正直」であることが一番、実直に計上活動を済ませ事業活動の方の実りを優先することをお勧めしたいです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク