数字の0から 9までのカラーイメージをパレット抽出、色のグループの分かれ方から見られる興味深い傾向【1449】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、数字という切り口をきっかけに色のイメージ楽しんでいくという回です。

ちょうどここ最近どうも数字と色の結びつきがイメージとして湧いてきておりまして、アウトプットして記録に残してみようと思ったのが当投稿に至った経緯です。

お世話になったパレットは、「GIMP:ギンプ」様というソフトです。

「GIMP(ギンプ)」はネズミさん。YouTubeサムネイルや当ブログ記事の画像に毎日利用、ありがとうございます。

このソフトの中のパレットから、数字0-9の私が持つイメージを抽出したその結果、是非楽しんでいただければと思います。

カラーコーデのヒントになるか。。数字0-9までのカラーイメージの傾向が青味・赤味・それ以外に分かれていた

0-9までのカラーイメージ:人によって違うようで、その人独自の脳内の違いによるものでしょうか。

こうして抽出してみて興味深い傾向がありました。

常日頃からそう思っていたことなのですが、3・6・8・9は青味のイメージなのです。

そして、反対に2・4・7は赤味のイメージ。

なぜか5だけは茶色であり、赤味とも解釈できすがこの色はかなりイメージに忠実で、濃いチョコ茶なので、赤味とも言い切れない私のイメージなのです。

更には、0・1はどうしてもイメージが「無」であり、浮かんでこないのです。

浮かばないということは、白なのか黒なのかはたまた透明なのか。。

と思ったのですが、「no image:イメージ無し」が一番実直な結果であろうと上のクリップの通り記録したのです。

この傾向は、ネットで同じようなイメージをした人の例と比較して、類似の傾向が見つかりましたのでホッと胸をなでおろす。。というような場面もありました。

もし、お時間がある時にやってみてくださいませ。

想像しているだけよりも抽出して並べてみた方が傾向が分かり易く、それこそがその人自身の特徴を表している1つの側面に繋がるかもしれないのです。

あとがき

このたびのこうした「パレット抽出」は、アパレル業界ではよくされていることです。

製造の企画の際の商品のカラー展開から、お洋服のコーディネートの上下の組み合わせなど活かせる場面がいくつか想像できました。

ただ、こちらも是非お伝えしておきたいことです↓。

このたび私が行ったことと言うのは、自ら浮かんだイメージを一番重視しています。

「浮かんだイメージに忠実な色をカラーパレットから探した」という行動です。

この順番を大切にしています。

元々あるカラーパレットを先に見てしまうと「依存」のクセが付き、自らのアイデアを見失ってしまうかもしれないからです。

カラーパレットはありがたく「ツール」として利用させていただき感謝してゆきますが、根本は「自分」という軸を中心とした製作・企画・アイデアでありたいと思うのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

マチ無しショルダーバッグへ入れ込むコーデのご提案、裏地の美しいタイダイ柄を通じた製作者からのメッセージ【1448】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、ある一定の期間「研究製作」をしていくと決めた1点目のバッグの完成です。

こうした企画に至った理由は、2025年の上半期をフルに費やした100点以上のバッグの表地と裏地の調達と組み合わせにあります。

必ずすっきりとすべてがペアになるわけではない、ペアが決まらなかった生地があったのです。

そうした生地は、いったん諦めて別にまとめて保管していました。

実はその続きがあり、日にちの経過と共に浮かぶ新しいアイデアを待ちます。

そして、ほぼ納得のいくペアがすべて決まった最後に、その残りの生地の中だけで考案していくという方法。

一見当たり前のように感じるかもしれませんが、これが不思議。

最初に全体のテイストの中では外れた分だけの集まりでは、新しいイメージが浮かんだのです。

当然この中だけでペアなど生まれません。

更なる組み合わせ生地を追加することで本当にすべてのペアが決まっていくことになりました。

1点目として製作したのは、「マチ無しショルダーバッグ」です。

ここ数年リュックばかりを製作してきたのでショルダーは久しぶり。

一番お伝えしたいポイントは、ファスナーの取り付け易さも伴うセキュリティー性の追求の1つのアイデアです。

あまり見たことがないファスナー周りの構造、是非ご覧下さればと思います。

美しいタイダイの「手捺染」の裏地、マチ無しショルダーバッグを通じた製作者からのお洋服コーデのご提案になった

マチ無しショルダーバッグ(カーキブラウンボックスキルト):<サイズ>縦35cmx横31cmxマチ無し。
表地(カーキブラウン):薄手リネン、麻/100%、原産国不明(「チェックアンドストライプ」様のお品で欧州原産の最終染色日本の日本製であると予想)。
裏地(グリーンミックスタイダイ柄):手捺染プリント、綿/100%、日本製。
パーツ作り:ファスナーを直接本体に設置する困難を緩和したデザイン性を兼ねたタブ付きアレンジ。
ファスナー設置:均等に隙間ができるタブ付けはリスクゾーンをまやかし、セキュリティー性対策の1つに。

ファスナーの上下のタブのサイズと同じサイズがその他6個均等に配置されるという姿、すっきりとしたスタイリッシュなデザイン性も高めてくれました。

取っ手付け根タブ(変8角形):型紙は7.5cm四方の四隅をバイヤスにカットし、1cmの縫い代で均等に折り込み。

裏には接着芯・ハード薄芯共に貼っていまして、1cmに折り込んだらタブ単独で1周ステッチをかけ固定しておくのです。

本体への縫い付けは、あらかじめかけたステッチの上を2周に渡りなぞるだけです。

いかにも細かそうな作業に見えるかもしれませんが、いたって単純で簡単なやり方です。

取っ手付け根タブの設置位置:先に取っ手を縫い付けたその先端をカバーするような位置。左上角からスタート。
4cm四方のボックスキルトの柄合わせ:ハギ目であるサイドを合わせる意識をします。ボックス柄=チェック柄。

あとがき

マチ無しタイプでは特に困難な入り口のファスナー付け。

1つの解決方法としてこのたびのタブ式が最近浮かんだアイデアでした。

これまで長くバッグ製作をしてきたにもかかわらず、未だに初めて浮かぶアイデアが起こったことに心より感謝致します<m(__)m>。

このリュック全盛期の時代、それでもニーズがあるショルダーバッグの存在感を考えてみました。

全体のお洋服コーデに軽々とした抜け感はマチ無しショルダーならではの感覚です。

マチ無しのコンパクトさはリュックのような背負うという程の大袈裟な持ち方とは別のスタイル、「軽さ」こそショルダーバッグの存在意義なのではないかと考えます。

そして、このたびのような美しい柄を内部に持ってくるという配置、裏地の美しいタイダイ柄は、合わせるお洋服を閃くヒントをお伝えするメッセージなのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

事業者の正直さが報われる時代へ、本質の未熟さを潜め装飾的な言葉で結果へ導くマーケティングの衰退【1447】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび「ウソはバレる:イタマール・サイモンソン/エマニュエル・ローゼン 著 /千葉敏生 訳」を拝読。

タイトルだけでは様々なことに当てはまるように思えますが、実はマーケティングの本なのです。

しかし、様々なことに当てはまるということも大いに言えること。

マーケティング分野で起こっていることがこのご時世で起こっていることに非常にリンクしているようなのです。

マーケティング分野の大まかな定説の流れとしては、一番最初は「人間は最も合理的に購買をする」という見方だったよう。

ところが、その後「行動経済学」のたくさんの研究の中で、「不合理」というワードが登場。

人間は時々判断を誤ることがあり、その「不合理」こそにヒントがあるというような見方です。

これまで拝読の過去の本には、こうした「不合理」を軸とした内容が研究データや例と共に説かれたものがほとんどでした。

このたびの本は、2016年発行の本であり新しい時代に入った「ネット購入こそ購買スタイルの主流」という程の現在に通じる時期の幕開けの時期のもの。

マーケティング分野の研究家様が共同で綴られた、今後の未来を見通した内容だと思います。

情報の増量がもたらしたものは隠しきれない実態や本当の姿、良い意味で本来あるべき姿勢で行うマーケティング

これまでの技術を駆使したようなスタイルの「盛る表現」や「まやかし」のようなことが見破られてしまう時代に入ったことをこの本のタイトルが示唆。

謳い文句に惹かれて購入の品物が実は貧弱だったという後から知る真実、こういったことが起こりにくくなったことです。

その1つが購入直前に確認できる「レビュー」なのです。

こうした他者様によるフィードバックをまさに購入の検討をひかえた別の人物が知ることができることは、失敗のない購入に繋がります。

過去のマーケティングテクニックの中で、大きく利用されてきた「不合理」が起こりにくく、最も合理的な判断に近づくことが出来るということになります。

そのことを、過去には同じように技術的なマーケティングに目を向けてきた著者方ご本人が気付き、時代の移り変わりをこの本を持ってアウトプットして下さったということになります。

あとがき

総して、いくら商品の未熟さを隠しても結局はバレてしまうのだということであり、正直さがいよいよ主役になれる時が来るのではないかと考えます。

本来そうあるべきなはずなのですが、商業というのは「我欲」でもあると見ておりまして、これまでのような「とりつくろい」はどうしてもあったことなのです。

しかし、今後は第3者による事実の暴露によって隠しても隠しきれないということなのでしょう。

そういった面では非常に良い時代になると感じています。

この事象ってどこかで聞いたことがないでしょうか。

そうなのです、この数年過去の長年に渡る隠された悪習や文化がめくられ、表に姿を表してきている事件が立て続けに起こっているではありませんか。

同じことが、マーケット分野でも起こっているのは、紛れもない「情報の増加」に依るところが大きいのです。

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書き手:ピクチャレスク

真っ白のセルヴィッチデニム8オンス生地のナップサック、ダイヤキルトと優しいコントラスト効果の4種の生地が応援【1446】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年にある1デザインのバッグをとことん製作していく計画を立てました。

2025年1月から動き出した表地と裏地の調達と組み合わせは、心から納得するまでに半年を要しました。

そして、この6月から表地と裏地に更なる別生地を必要分のみ追加的に調達しながら実際のナップサック作りを進めています。

このように、あらかじめ生地のコンビ決め・接着芯貼り・裁断の完了の準備をしておくというスタイルは非常に効率的であることを今実感しております。

「長い目で見る」ということをモットーにしている考え方には、今日や明日のゴールではないこうしたやり方はマッチしました。

進捗度は決してスピーディーなものではありませんが、このたびは5点目。

このたびは、これまで取り扱ったことが無い真っ白生地を、この季節をきっかけにピックアップ。

真っ白生地の素敵さが、この製作によって高まることを願いながら完成に至ったのでした。

製作の途中で汚れが付きやすい白生地はリスキーな素材、それでもナップサック製作に挑んで分かった真っ白の魅力

使用生地は5種類:随分豊富ですが、わずかな部分使いも含みます。メインは左上の白のセルヴィッチデニム8oz。

<使用生地5種の詳細:左上から右下へ①-⑤とします>

①表地(白):セルビッジデニム、綿/100%、日本製(岡山産)。

②裏地・タブ(マルチスプラッシュ柄):コットンシーチング、綿/100%、原産国不明。

③ショルダー(黄土色):コットン無地、綿/100%、日本製。

④ポケットフラップ(ライトグリーン):天日干しボイル麻混、混率不明(データ紛失)、日本製。

⑤ポケットパーツ(ライトイエロー):コットン無地、綿/100%、日本製。

セルヴィッチデニムの赤耳:決して完成には出てこない「赤耳:あかみみ」。こうして、記録に残しておきます。

このたびは、完成の姿をひたすら見ていく回としまして、途中の製作過程は画像に収めておりません<m(__)m>。

ナップサック「餅巾着」完成(セルヴィッチデニム白8oz):<サイズ>縦42cmx横34/44cmxマチ19cm。
正面から45度くらいの角度から:中身はあんこを詰めてはいますが、しっかりしたものになります。
たたんだ姿:もう1つ折るくらいまで畳めます。季節外の時には引出に収納しやすいのがナップサックの気さくさ。
入り口:スプラッシュ柄とショルダーは真っ白に対して、部分的なコントラスト効果。

ショルダーの黄土色は新しい色の追加のように見えるかもしれませんが、他の色とリンクした色なのです。

というのも、実はスプラッシュ柄のたくさんの色が重なったわずかな部分に等しい色、ここに注目したのです。

フラップポケット:美しいスプラッシュ柄の中にパステルカラーのグリーンとイエローで爽やかに穏やかに配置。
4cmダイヤキルト:ハギ目の部分の柄合わせはそこそこにとどめました。
調節機能の無いショルダー:どうしても調整したい場合に、10cmの折り返しを見込んだ作りです。

細かい点なのですが、このたびから仕様に徹底したのが、Dカンの根元に二重ステッチを入れることでDカンの傾きを解消。

その他の角度:左上はサイド、右下は底面です。
汚れ①:わずかな黒ずみが背負う面のハギ目の右側に出ました。→その後お湯とタオルハンカチで落ちました。
汚れ②:黒い点が出ています。→後に糸の繊維が入り込んでいると判明、除去に成功しました。

このナップサックに関しましては、汚れの部分は、すべて解消できましたことをここでお伝えしておきたいと思います。

あとがき

汚れるリスクがありながらも取り扱った白生地。

この製作を通してお伝えしたかったのは、真っ白生地の可能性でした。

製作者なりのそれぞれの解釈が多様に渡り生まれることでしょう。

全体のスタイルとして今後も変わらないのは、柄は内部に持ってくるという配置です。

確かにこのスプラッシュ柄は象徴的ではあるのですが、眺めるのと実際に持つのとは違うという、いわば芸術と日用品の違いとでも言いましょうか。

それでも、日用品の中に大いなる芸術味を感じていただければという優先順位なのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

ネット映えは苦手でも本当は素敵、目立たぬ存在のグレー生地のナップサックは裏地の小花刺繍レースで活かされた【1445】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年上半期を思う存分使わせていただき、ハンドメイドバッグ用の生地調達と表地・裏地のペア決めを完了。

下半期はひたすら製作を進めていくそのスタートのタイミングとなりました。

100セット以上のペアが決まったことで、季節に見合った完成品に出来る点が非常に有難いです。

このたびは、ナップサック製作にグレー生地を使用。

初夏の今、サマーウール素材を引用、本来ならスラックスなどを仕立て上げられるであろうグレー生地にボックスキルトをかけてナップサックに完成したこのスタイルに特徴を感じていただければと思います。

更に、このネット時代には華やかなカラーばかりがクローズアップされることへの挑戦状のようなもの、あえて地味なグレーの「華」の表現への活かし方を考えてみたのです。

素敵なレース裏地のおかげ、サマーウールグレーのスラックスみたいな生地を淑やかでエレガントなナップサックへ

使用生地x3種(上から反時計回りに):表地(チャコールグレー)-ミックスブッチャー、ポリエステル/56%、毛/44%、原産国不明。裏地(黒xグレー小花柄)-刺繍生地レース、混率不明、原産国不明。別布(グレー)-コットン無地、綿/100%、日本製。
表地には4cm四方のボックスキルト:全面に美しく広がる安定感ある雰囲気のボックスデザイン。糸は馴染ませ。
ボックスキルトの課題:フラップに余計な線がすっきりさを妨げます。端っこの方キルトは省略が正解でした。

背中心のハギ目は左右は対称になりませんでしたが、段はしっかり揃えていきました。

ポケット:通常は「片玉縁風ポケット」。レースの硬さが枠のラインを困難にすると判断、貼り付け型へ臨時変更。
巾着ひもホールタブx10個の配置:まず十文字に目立つカラーで印。ものさし要らずで折って決めます。
巾着ひもホールタブの設置(上から反時計回りに):まず10個のタブを作り、待ち針を使いながら均等配分に設置。

固定ステッチは一続きに返し縫いをしながら進行方向へ進むやり方、最後の玉止めだけで良いという効率の良さを得ました。

巾着ひもホールタブの完成:きゅっとし集まった時のコントラスト効果が非常に美しいものになりました。

仏頂面とも言えるグレーに、あえて柄を表に部分的に出すことでよりグレーの隠れた良さみたいなものが出てくる様子でした。

巾着ひもホールの型紙:変更した長さの縦15cmx横7.5cmの型紙を三つ折り観音開きで4本ステッチ仕上げ。

安定的に根っこの部分を増やしたことで、内部に埋まる分量は、設置の2cmに加え、縫い代1.5cmが折られる分が足され3.5cmです。

見えない部分ではあるのですが、この部分はたくさん動きがあり、長持ちを考えるとこの内部への埋まりの安定さを重視。

巾着ひもを通した状態:「巾着ひもホールタブ」設置の際に両サイド間を3cm空けた効果がここで発揮されます。
ナップサック完成(サマ-ウールグレー):<サイズ>縦42cmx横34/44cmxマチ19cm。ショルダーは84cm(絞った状態の出口からDカン手前まで)(折り返しは10cm分)。
ひっくり返した裏地部分:モノトーンの美しさを感じさせてくれるレース刺繍生地の素晴らしさ。
その他の角度(上から反時計回りに):サイド→底→畳んだ姿。
後ろ姿:この面は背中に接する方の面となります。
お洋服とのコーデ:黒のサテン切替ジャケットと黒のフレアーパンツのセットアップ。ビジネスにも可能では。。

あとがき

このグレーの生地はまだ今後別の組み合わせでいずれ登場してくると思います。

このたびとはまた違った雰囲気を演出してくれそうで、この組み合わせはまたとない唯一のペアになるわけです。

このように、生地の調達分量のコントロールがなかなかできない時の工夫として、裏地を別のテイストで配したグレー生地のいくつかの「横顔」を探っていったのです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

自作の”超”短編小説「分身」、いつものブログ記事投稿と同じスタイルの1,800文字程度で仕上げた不思議な物語【1444】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、いつものブログ投稿文字数と同等数で非常にミニマムな小説を綴ってみました。

分身

この話は、生涯に渡り未解決の不思議な出来事。

これまで語ってこなかった不思議体験だ。

もしかしたら、誰にでも類似のことが起こっているものなのかもしれないが、同じ内容を他人と分かち合ったことはこれまでにはない。

気持ちの運びが、打ち明ける期を熟したと考えこの辺りで語ってみようと思う。

あれは確か1990年代後半だったかと思う。

学生時代の友人との集まり、男女が混じった風景の記憶から合コンのようなものだったかもしれない。

会も盛り上がり、後半へ差し掛かる頃の席移動のような時のことだった。

友人の一人があることに気付く。

「ねえ、あなた(男性)Yukari(私)ちゃんのことばかり見てない?」と。

大勢が集まる中、気になる女性の方をちらちら見るなんて当たり前のことではないか。

それほど不思議な行動でもないようにも思える。

しかし、その男性は興味深い答えをした。

「昔の彼女にそっくりなんだよ」と。

「あー、そうなんだね。よほど似ているんだね、何かあまりにも見てるから。。」と友人。

「そう、驚くほどにね」とその男性。

いやいや、人の記憶など当てにはならないものだ。

長年の様々な情報の出入りで、似てないものも似てくるものであると。

***

そんな何気ない出来事からおよそ数年後だったかと思う。

この時のシチュエーションが非常に薄く、ただ覚えていることが1つだけある。

それは、「また同じだ、何でこのように何回も自分にそっくりな人がこの世に存在するのだろう」と思った気持ちだけが残っている。

それこそ私の記憶が当てにならないものであり、そんな風に思ったような出来事が本当にあったのかさえ何十年も経過の今は曖昧だ。

ただ、これだけにとどまらなかったのが更にその後の2017年のこと。

場所は帰りの地下鉄の中。

降車駅は終点駅であり、全員が降車するべく降車口に向いていた。

そして、扉が開く数秒前のことだ。

ある女性が話しかけてきた。

「鈴木さんですよね」と。

私の苗字は「高橋」、彼女の勘違いだ。

「いいえ違います、高橋です」と私。

本名を告げる必要もないものだが、これが私らしさだ。

本当に違うのだということを、本名を告げることでより鈴木さんではないことをさりげなく強調したのだった。

と、その時だ。

その女性は、間違っていたことを認めずがっかりした様子で立ち去った。

まるで私のことを鈴木さんだと信じて疑わない様子だったのだ。

ここに私は引っ掛かりを感じた。

普通なら「あ、ごめんなさい」と勘違いだったことを認めることが多いのではないか。

そして、そもそも「鈴木さんですよね」という自信に満ちた言い方にも疑問があったのだ。

「ひょっとして鈴木さんですか?」との大きな違いである。

そして、何よりも彼女の表情が忘れられない。

「何てつれない態度をするの?みずくさいわね」という表情だった。

私が否定してもなお鈴木さんだと思い込んでやまない納得していないあの表情にこそ現実味を感じるのだ。

それからしばらく、このことが引っ掛かった。

もしかして、私に本当にそっくりな人物が存在しているのではないかと。

この時に、例の過去のことを思い出していた。

元の彼女に似ていて驚いていた男性について、そしてその後の曖昧な記憶の「何度かこういったことが起こっている不思議」に考え込んでいた記憶を。。

このダメ押しのような2017年を最後に、同じような体験はもう起こっていない。

しかしながら、この頻度は、1人の人生においてはなかなかのものではなかったか。

おそらく今後も未解決のままであろう。

ただ、テレビなどの「ヤラセ」や「ドラマ」ほど練り上がったものではなく、非常にさりげないしパンチもない。

これまで人に話してこなかったのはそんなところに理由がある。

そして、こうも考えてみた。

人間のイメージというのは、都合良く書き換えられるものであり、確かに今でも記憶に残るこの不思議体験こそ本当に実際にあったことなのかさえ証明がつかない。

勝手に私の脳内で作り上げられた虚構だったかもしれないと。

***

あれから更に10年後の今はこう思っている。

そっくりな風貌であっても魂は独自のもの、どこかで自分と生き写しのような人が自分が知らない誰かと関わっているということがその証拠だ。

そこには自分は居ないけれども遠く離れたここで、似ているという良きご縁を感じながら、分身の人生を応援しようと思う。

*** 終 ***

あとがき

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今後もコンスタントに増やせて行ければと思います。

どんな小さなことでも、これまで自分の中にとどめてきたことをアウトプットする素晴らしさ、心よりお勧めしたいです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

<経理>事実に忠実であれ、バッグ製作用の材料として購入の生地を裁断ストック用の風呂敷に転じたケース【1443】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作+販売の事業活動は、製造メーカー的な要素があります。

部品製造業における「鉄くず」にハンドメイドバッグ業の「はぎれ」が類似します。

さて、このたびなのですが、実体験としまして1つお伝えしたいイレギュラーケースの判断がありました。

見解としては別にもあるかもしれませんが、ピクチャレスクの自信を持った判断で行った仕訳をご紹介します。

状況としては、「バッグの裏地として購入した生地が、実際に手にしてみて納得が行かない平凡さから、バッグへの使用をとりやめ裁断生地のストック用風呂敷に転じた」というケース。

同じようなことが起こった場合の1つの参考例としてお読みくださればと記録に残したいと思います。

バッグ材料の予定で購入の生地が納得いかず、裁断生地ストック用の風呂敷に転じた事実に沿った仕訳

同じ生地でも使い道が違う2種の計上の違いをこのたびの判断と解釈でお伝えしていきます。

まずは、①アイボリーの生地からです。

こちらは、バッグの表地に相応しいごわつきもあり、かといって帆布では多くがネット上に溢れ「飽き」を感じましたので、「天日干し」という特殊な処置の素敵な風合いのオフカラーを選択。

実際にバッグに使用する方の生地の仕訳:「仕入」に対しては相手科目は「買掛金」。材料の購入時はこの仕訳。

次に、当初は別の生地の裏地として使用する目的で購入した②水玉の生地。

実際に現物が届いて確認したところ、バッグの裏地としては納得いくものではありませんでした。

そのタイミングで、ちょうど必要としていた裁断生地ストック用の風呂敷を製作して、使い道をツールのようなものに変更したということになります。

バッグ用の生地から生地ストック用の風呂敷に転じた生地の仕訳:今期内のことなので上書きで計上修正でOK。

科目にご注目いただきたいのが、費用になったことで、「棚卸資産から外れた」と見ることができます。

どうでしょう、この写真の姿こそが事実を物語っていませんかね?。

この風呂敷包みは、「入れ物」である箱などの購入の「消耗品費」に等しい存在。

ミシン糸を使って縁を三つ折り始末しているというアレンジは、製作ではなくただの消耗品費の補填作業に過ぎません。

製作と判断するには、製作品の縫製の1割にも及ばない範囲内であり、消耗品費として全額計上を判断。

では、風呂敷を作った時には正方形にカットしたのだから、その残りの20cm程の残布はどうなるのか。。

この解釈については、風呂敷にするほどの判断であったバッグの生地としては無効の判断でこうなったことが1つの答え。

これが後に棚卸資産に転ずることはあり得ないと確認。

もし、はぎれと共に裏地として採用する「贈答品」になる可能性はありますが、この時点ではそれも確定したことではなく、100%消耗品費で処理ということで良いと判断しました。

あとがき

簿記に沿った計上をしていても、時々イレギュラーが起きるものです。

会社勤めの経理部時代もイレギュラーは有りました。

事業形態によって多種多様のイレギュラーがあり、それこそが各々の事業活動をしていることの証でもあるのです。

教科書的な知識から、より現実に沿った判断へ。。その判断の理由と説明がしっかりと出来ればそれは1つの見解となり得ます。

結局のところなのですが、「正直」であることが一番、実直に計上活動を済ませ事業活動の方の実りを優先することをお勧めしたいです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

思わず眺めてしまう楽しいコンビネーション、ストライプ柄とストライプキルトがリンクしたまとまりあるナップサック【1442】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年の上半期すべてを使ったと言っても良いでしょう、夢中で集めたナップサック製作用の表地と裏地のコンビ。

完全に納得いくまで生地を探し、実際に感激するような美しい多数の生地に出会えたこのありがたい運にまずは感謝申し上げたいと思います。

そして、この後はどこかの誰かに心から喜んでいただくための熱を込めた製作を私がしていきます。

では、このたび完成のライトパープルのナップサックを、その製作過程からお伝えしてまいりたいと思います。

4種の生地を使ったストライプ柄とストライプキルトがリンクした1点物、パープルのリボンがコントラストのナップサック

通常2-3種程度の生地の種類なのですが、調達の際に生地の不足があり補填をしたことで4種になりました。

表地(左)と裏地(右):表地(ライトパープル)-先染コットン、綿/100%、日本製。裏地(パステルマルチカラー)-コットンストライプシーチング、綿/100%、日本製。先染めではなくプリントです。
別布①(左)と別布②(右):別布①(サーモンピンク)-生地名不明、混率不明、原産国不明。別布②(パープル)-ブロード、綿/100%、原産国不明。

この製作では、すべての生地をフラットに見ながら選択、原産国が不明であっても手に取ったその質の良さを自らの目で判断しています。

ストライプキルト:表地にも裏地にも同じ4cm幅。裏地は柄を引き立て、白の部分に馴染むようにかけました。
ポケットのボックス枠の作図:型紙縦5cmx横25cmパーツのど真ん中に作図の縦1cmx横21cmのくり抜き。

このタイミングで、表面に「ラッピング布」を「中表」で配分良い位置に設置し、待ち針で固定。

ボックス枠のくり抜き(左上から右下へ):枠を裏面からステッチ。ハサミでY字に切り込み、そしてラッピング。
根っこの固定:カットして出来た左右の三角パーツは最後まで残ります。この根元の際(きわ)を固定縫いです。

草木が根っこでバランスを保ちこの先の生命力となることと同じように考え、ポケットの見えない部分の支えの作業です。

ポケットの袋作り:上は延長布、下は袋パーツ。それぞれ二つ折りと三つ折りステッチ後サイド同士で合体。

合体の縫いは縫い代1.5cm内の5mm程度を3cmくらいに渡りステッチ2往復(実質4度縫い)でくっつきます。

このくっつきでその後の作業がスムーズです。

ボックス枠への袋の設置:当てはめるイメージ、メイン袋の方は三つ折り部分が「ひさし/比翼」になります。

↑写真の右はポケットの内部だと思って下さいませ。

ポケット袋の縫い閉じ:先に上下の繋ぎ目を縫い閉じ、最後に左右を縫い閉じ。共に丈夫な二度ステッチです。
片玉縁風の部分のみの完成:この後引き続いて4cm幅のキルトがけがされたフラップを縫い付け設置します。
「片玉縁風フラップポケット」の完成:なかなか奥行きある構造です。金具など既製品の附属パーツを極力使わず。
表地に設置の装飾リボン:「意味のない装飾は無意味だ」と思う者がこんなことしちゃいました(^_^;)。

この装飾リボンが表地のライトパープルの延長上の濃さであるコントラスト効果による立体感の演出と共に、お洋服により合わせやすくなりました。

バッグというのは、濃い方がアクセントになるのでコーデしやすいものですが、ライトな生地の良さをまずは活かすことで工夫した策なのでした。

「巾着ひもホールタブ」の設置:根元ぎりぎりではなくゆったりと内部に突き出し。
巾着ホールタブの存在感:全10箇所を均等配分で設置。ダブル巾着では両サイドは真ん中を省略の2個ずつ。
ライトパープル地サテンリボン付きナップサックの完成:<サイズ>縦42cmx横33/45cmxマチ19cm。

ショルダーは、絞った時の出口からDカン手前までで85cm。

調節機能がないので、「やや長めの中間的サイズ感」に設置、折り曲げ部分8cmがあるのでもっと長く/短くの調整は不可能ではありません。

背負ったイメージ:サイドにもリボンが現れて人から注目されるナップサックになったと思います。
背負う面:ここにはリボンは付けません。
その他の角度から:左上はサイド、右下は底面です。

あとがき

YouTube動画でもお伝えしたのですが、楕円底の設置縫い代の1cmが失敗、ほどいて7mmでやり直したことで跡が残ってしまいました。

今後は7mmでやっていくことに決めたのです。

こうしてお伝えしながらも、今後もどんどん訓練を重ねていく所存です。

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書き手:ピクチャレスク

公共の場ではすでにしっかり使われている、物言わぬ色が伝える重要なメッセージ・色を通したコミュニケーション【1441】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2025年というこの年が何か特別に感じるのも、ハンドメイド製作スタイルに初の試みを取り入れ、思う存分に納得するまで表地と裏地の組み合わせを検討したからです。

2024年末頃から集め始めた新たなるハンドメイドバッグ活動の生地、この上半期は収集のみで終わったと言っても良いです。

そして、自然な気持ちの動きを大切にしながら、いよいよ後半は製作へ移っていくのだとこの5月中旬から製作を始めています。

さて、そんな生地収集の最中に手に取った本があります。

「なぜこの色が売れるのか:ミミ・クーパー+アーリーン・マシューズ/宮崎伸治 訳」を拝読。

マーケティング的な切り口からのカラーの解説と言えます。

その内容の中で、2つの興味深い引っ掛かりを自らの言葉と考え方を盛り込みながらこのたびお伝えしたいと思います。

今後、色に対する接し方がより何か良い影響をもたらすものになるきっかけになればと思います。

色は人間の心理を映し出す信号みたいなものなのだろう、日常の多くのライフラインが色でメッセージを発信している

親しみやすいところでいうと、注意喚起の看板が黒x黄色であること、子供用のおもちゃの色が原色カラーであることなど。

黄色と黒の強いコントラスト効果も相まった看板は誰の目にも留まるのです。

また、幼い年齢においては、原色カラーが心が躍るという幼児性に合った興味をそそるような商業的な意味も含めた物品のカラー、おもちゃ屋さんのロゴや看板も同じです。

大人になるにつれて、非常に曖昧な中間色を好むようになったことで、大人への階段を上り始めた証のようなものになるのです。

①商品購入の決め手は「カラー」が大きく占めている

商品の色の販売の仕方をどうするのか、多色をそろえながらラインナップを豊富にするのか、それとも売れ筋の黒色に特化した色濃いスタイルにしていくのか。。

販売側はそうと知れば、カラーを重要視して取り揃え方を考えるものなのです。

2025年ピクチャレスクのバッグ用の生地は、真っ白からパステルカラー、中間色を経て紺色、茶色、黒へとたくさんのカラーを盛り込みました。

このような取り揃え方はこれまでしたことが無いほどの徹底ぶり。

黒に特化したり、白に特化したりというスタイルよりも、まず製作者の私が心から楽しめる方ということでカラー展開を豊富にする選択をしました。

ここまでとことん色を並べ、初めての真っ白にも手を付けた点は2025年が特別な製作年であることの1つです。

②流行色は決して「ヤラセ」や「仕掛け」ではない、自然な人間の心理が生み出すもの

流行色がアパレル業界のどこかで意図的に作り出され押し出されたものであるような印象は私も持っていました。

確かに流行として広がりを見せ始めたころからはそれぞれの企業がこぞって流行色であることを認識し、強くディスプレイなどに打ち出すことはあると思います。

ただ、著者様によれば、そういったことはない、あくまでも自然なものであるとのこと。

では、何がどう生まれてそうなるのかは、「心理」「感情」「飽き」などの気持ちが次へのステップの動きとして現れるというようなこと、「ファッションスタイルの流行」の原理に類似のものだと思いました。

あとがき

色はその美しさを愛でるためのもの、装飾的であり絵画に通じるところが多くの方が考えることであり、私もこれまではそう思ってきました。

しかし、ちゃんとあったじゃありませんか、色も「機能」を持っていたということを。

色1つ選ぶにしても、なぜその色を選択したのかの理由がしっかりあれば、お品物1点ずつが非常に奥深いものになりメッセージ性を込めた物品になると思います。

「置物」「人形」であっても同じで、そこに置いているだけであってもその存在自体がメッセージを発しているということなのです。

製造者はこのことを知っているべきであり、そこがお品物1つの本当の意味での広がりの第一歩なのでしょう(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

<マチ>型紙に赤マジックで線を引きながら探る、トートバッグのマチの計算式にマチの縫い代寸は入れない理由【138】

アイキャッチ画像138

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

当ブログ記事は、2020.07.02に投稿の1つ前の【137】と関連、以前はこちら【138】と1記事に合算してまとめておりました。

それもブログ記事の整頓の1つではあったのですが、その後の更なる「手直し」により、当記事の番がやってきた2025.05.20現在、新規投稿により【137】とは分けることにしたのです。

【137】では、「マチ付きトートバッグの出来上がり寸法からの逆算で作る正しい型紙」の作り方を解説しました。

積み算式に、縦と横を出来上がり寸法からのスタートで正しくマチ寸法と縫い代寸法を加えていく「方法論」のみです。

こうした計算式のみの提示で、数字を当てはめるやり方ですぐに引用できることを優先し、「理由」の部分を後回しにしていたのでした。

この【138】から続く後の【769】【807】【915】は、同様にタイトルに<マチ>が付き、その計算方法の正しさの解明の部分に焦点を当てた投稿なのです。

完全解明には、物理的なところまで迫る難しさがあり、そのことが混乱と複雑さを生むことで、最も基本的なやり方のみの投稿を【137】とさせていただいたのでした。

ということで、このたびからの<マチ>の投稿は、「マチの縫い代を計算式に含めない不思議」を紐解く物理的構造に迫る内容となっていきます。

単純で誰もが同じように実験出来て納得できるようにと、型紙を立体的にして実際にマチを作りミシンで縫う部分に赤マジックを印しました。

型紙を広げた時にその線はどこを走っているのでしょうか。。それがマチの計算式を納得する1つの解明方法になると思います。

<マチ>マチ付きトートバッグの型紙を立体的に組み立て、縫い代1.5cmに赤線を引いて広げたら出た答え

【137】の投稿でも利用したマチ付きトートバッグの出来上がりサイズと縫い代を含む型紙サイズの計算式。
実際のトートバッグではこの部分の構造を寸法の部分に焦点を当て解明していきます。
マチを作る時の風景(縫い代は1.5cm):トートバッグ製作経験者様はこの風景はなじみ深いと思います。
マジックシミュレーション:上の図と同じ状態の半分で見ていきました。こうして1.5cmの縫い代線を付します。
平面型紙での上のマジックの位置:削ったマチに内部に赤線が付き、右側に少しはみ出しました。
反対側も同じように赤マジック(点線):区別がつきやすいよう点線にした反対側。

ここで、暗いトンネルを抜け出たかのように明らかになったことは、ミシンで縫っている線は、平面で「Lの字」を縫っていることにイコールであるということ。

言い方を変えますと、実線の方は上糸、点線の方は下糸という見方もできます。

どうでしょう、マジックの線が型紙の1.5cm内側を完全に覆ったという実証から、逆説的に「マチに縫い代1.5cmを含めていないのに正しく出来上がった」と言える実験結果です。

寸法に焦点を当てた見方:7.5cmの型紙のマチを折った時の半台形の底辺は1.5cm右にはみ出した9cm。

左側は、本体の底の縫い代1.5cmに該当しますので、マチからは削除の9-1.5=7.5cmがマチの領域。

出来上がりのマチ7.5cm分よりも1.5cm右にはみ出して奪った1.5cm分は、底の縫い代である左側1.5cmと重複することの余分と打ち消し合って「0:ゼロ」なのだという見方で腑に落ちませんか?。

このたびは、ここまでです。

あとがき

このたびの赤マジックの検証でも、随分クリアになってきたのではないでしょうか。

私は、この実験をするまでこのような構造すらイメージできていませんでした。

しかし、今後アウトプットして多くの方にお伝えしていくにはもっと深堀りして腑に落ちねばとやってみたことでした。

じゃあ、縫い代が底は1.5cmでもマチの方が1cmという風に同じ縫い代ではない場合はどうなるのか。。など、多様なケースでやってみて、物理的法則や構造を掴んでいくことになります。

というわけで、続く【769】【807】【915】も投稿があるのです。

自らが納得したお品物は、きっと優れたお品物になっていくと思うのです。

素敵なバッグが完成できますよう、応援したいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク