ファスナーと裏地の色がピッタリの入り口裏の美しさとスッキリさ【44】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

この記事アップの季節はそろそろ秋の入口。

秋のイメージの入ったバッグもいいですね。

夏の素材と言われているサッカーという凹凸感のある生地ではありますが、これを黒色ベースで、秋口の雰囲気を出すようなバッグを作ってみたいと思います。

旅行用の小物入れにとミニショルダーバッグ型なのですが、かまぼこみたいなフォルムが安定感があって素敵です。

新しく型紙を作った形なので、課題も残るかもしれませんがそのようなところも検討してまいります。

ミニボストン型のイメージ

今回予定しています、ミニボストン型ショルダーバッグ。

立体感がうまく形作れたらとワクワクしています。

ボストンバッグは、旅のメインバッグの大きいサイズのものを想像しがちですが、これがミニサイズになって、また違った感じの素敵さなのです。

ショルダーで体にさげると、両手が自由になります。

旅を活動的なストレスの残らない良き思い出にしていただければと(^-^)。

選定素材の特徴は凹凸感

今回の表地は、サッカーの薔薇柄。

サッカーというのは、凹凸感のある織った仕上げにしぼを出す加工がされたもの。

かなり伝統のある素材のようです。

浴衣とかパジャマにも夏には向いている素材と言われていますが、その理由とは?。


表地(黒xモカ薔薇柄):サッカープリント。綿/100%。日本製。

この凹凸感が、洋服となって着用する時に、肌に触れる部分と触れない部分が約半分ずつの面積に分かれる織り方なのです。

でこぼこしたへこみの部分は肌には触れなくて浮くので、面積の半分しか肌に触れる部分がないわけです。

そうすると通気性が感じられて、涼しい素材となるといった理論です。

このサッカーに似た生地にリップルという素材があります。

このような洋服向きとしてとらえられている生地をバッグにしていくこと自体意外性があり、個性を出そうと私なりのフィルターにかけた生地分野です。

そして、裏地です。裏地は表地にマッチしていく形で、素材、色、織り方すべてが似ています。

裏地(黒):フクレジャガード、綿/97%、ポリウレタン/3%。日本製。

フクレジャガードもしぼが出ているのが特徴で、表地のサッカーにマッチするところがあります。

同じ黒色で、ジャガードも小さなスクエア状のギンガムチェックみたいに入っています。

ふくれというタックみたいな加工+ジャガードチェック柄の2つの組み合わせでできているのです。

裏地には、伸びる品質のポリウレタンが入っているので、縫う時には少々注意が必要です。

ファスナーの黒と裏地の黒が一致の良き効果

前半は、裁断、芯貼り、取っ手作り、ネーム付け、隠しポケット作り(2か所)、本体の表地と裏地を中表に縫ってひっくり返し板状のパーツにする、マチ兼口布に、くり抜きファスナーを埋め込む、ここまでです。

くり抜きファスナーはおそらく珍しいやり方かもしれません。

写真でご紹介しましょう。

まず、隠しポケットを作ると同じで、真ん中に1cm幅のボックス型を作図して、
その上を裏にラッピング布(今回は裏地がそのままラッピング布の役割となります)をぴたっと当てて、
中表状態にして、このようにボックスの作図の上をこちら側からミシン2.5mm巾でステッチします。
今回の横の長さは、40cmにしましたので、手持ちの60cmのファスナーをカットしての作業です。
ハサミで直線+Y字のカットをして、玉縁(ラッピング)仕様にします。
裏地パーツそのものが向こう布ですので、裏地を丸ごとひっくり返し反対側に出すことで、カットした切り口をラッピングして、いわゆる玉縁(たまぶち)を完成させます。
アイロンで綺麗に整えて、表地側の中側に、隠して伸び止めテープを貼りました。そして、待ち針で裏地が顔を出さないようにきちんと固定します。
ファスナーの端にタブを取り付け縫い代や端っこを隠します。
ファスナーをマチ兼口布に当てはめて、縫い付けます。ぐるり2週しました。
場合によっては、1周をさらに外枠で二重の線でステッチすることもよいでしょう。
そうすると裏側でよりファスナーの端っこにミシンが縫われて固定され、ひらひらせずにしまりがよいです。
今回は、同じ個所を2重縫いとうことの方にしました。
ファスナーを取り付けた状態の中側から見た様子。縫い代が綺麗に隠れました。

ここで、あることを思います。

裏地とファスナーの色の一致が美しいなあと。

もともとファスナーの両端がこうして見えてしまうのは邪道とも言えます。

枠にファスナーを当てただけですので。

特に複雑な技術を使っていませんが、複雑な技術は綺麗にも丈夫にもできにくいと思っています。

単純明快ですが、誰が見ても分かりやすい構造です。そして何より丈夫であることです。

本体とマチ兼口布パーツがおおわく完成しました。

ここで、前半が終わります。

後半は、マチ兼口布パーツの縫い代を1.5cm中へ表地も裏地も織り込み、ぴたっと合わせ、縁3mmほどにぐるり1周ステッチをかける作業からのスタートとなります。

あとがき

前半で進捗度は結構なものになりました。後半は次の記事の【45】で完成まで行きます。

後半では、内部の底板をどのように取り付けるかが未知で、作業しながら決定していきたいと思います。

ところで、今回の生地の表地のサッカーとっても扱いやすいです。

綿/100%は基本的に縫いやすかったり、折りやすかったりするので作業しやすいですが、特にこのサッカーは作業していてもアイロンで折り曲げやすくて、とても気持ちがよい素材でした。

裏地のフクレジャガードも伸びの件は気にしましたが、こちらも縫いやすいし、扱いやすいようです。

だんだん形作られて、かわいくなっていきます(^-^)。