無料だからこそ出来の悪いお品を贈呈するべきではない理由、その後は受け取った人の持ち物になるからこその責任である【1370】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグの技術を高めていく途中段階ではいくつものバッグがボツになったり不完全な未熟な製品として出来上がったことも多いです。

そもそも最終的に納得できない完成となる前に途中でやり直しをしたりして改善したいものです。

実は「完成」というゴールのテープをたやすく切ってはいけないのではないかとさえ思うのです。

とりあえず出来上がりにしてしまった品物は、結局販売するレベルに満たないものになり、廃棄や贈呈をしてきました。

今回は、この「無料贈呈」についてのお話です。

無料ということに本気で喜んでもらえるのでしょうか。

無料ということだけに価値がどれくらいあるのでしょうか。

そんなことを考えていく回にしたいと思います。

出来の悪い品物を受け取って今後使っていかねばならないユーザーの身になるべき

ただでもらえるからと最初は喜んでもらえるかもしれません。

しかし、人の手に渡ったあとは、その保持者が何かしら「所有」という責任のようなものを負わされることになるのです。

それが出来の悪い品物の場合、「不満」や本当にほしいものではない物を持つことへの「違和感」などを感じてくることがあります。

そうしますと、「無料の価値は無い」ということが言えるのです。

モノであふれたこの現代においては、納得して出来の良いものを好むと思いますし、それぐらい物を所有することに対して真剣なのです。

ということで、むしろ逆なのではないかと思うのです。

販売するに等しいような一級品を無料で贈呈するからこそ「大きな価値」が生まれ心底喜ばれる可能性があるということです。

よって、出来が良かったから使ってもらってフィードバック(使い心地や意見)をいただく方がよほど意味があり発展的なのです。

映画の試写会が少しヒントになります。

出来上がった映画をいち早く見てくれる人達というのは、映画通でありライターであることも多く、良いフィードバックを最初から狙って良い宣伝をしてもらうことにつながるのです。

それでも試写会は、「無料」ですね。

ここに大きなヒントを感じました。

少し話は逸れましたが、その映画の試写会のヒントから思うことは、贈呈時のタイミングですでに良い方向へ改善している場合は、そのお品は過去の価値薄なものの方をあげてしまったということになります。

もったいないからということで安易に考えがちな無料贈呈はそこまで深く考えなければいけないことのようなのです。

損/得勘定の本当の意味

材料代とか手間賃みたいなことを計算に入れがちなのですが、もっと長い目で見なければいけないと思うのです。

今は無料で贈呈してしまったが、良きフィードバックをもらって貴重な意見がもらえたから今後に活かせるということ。

生の声というのは非常に大切で、作り手側の勝手な想像をはるかに超えていくことがあります。

そうした当方だけの範囲だけでは気づけないことを、ユーザーが教えてくれるのです。

そう考えるとおのずと、フィードバックを得るために渡す品物は、今の時点では「最高の出来のもの」であるべきだと思えて来ます。

そうして、将来を長い目でみた「得」をじっくりとえてゆくのです。

その場しのぎの「金銭的な得」よりもはるか遠くの「大きな得」を考えた地道な活動なのだということが分かります。

その「大きな得」というのは、何か。。

それは、「事業の実り」だと私は考えています。

あとがき

企業対企業(BtoB)のお取引などでは、その場の金銭的価値も大いに重視されます。

個人の事業者が融通が利くのはこの点だと思います。

自らの裁量で決断できる強味をもって、「今は損だけど後に得を取る」という考え方が多くの場面でできるかと思います。

それまでは修行とか学びだと思い、それでもその時の最高の品物を作り、精いっぱいの姿勢でのぞんだその行く先に何か結果が待っているのだという考え方です、

今日や明日に結果を期待するようなものではないところが向き/不向きになってくるのかもしれませんが。。

もはや、能力とか技術を越えたただの「考え方」1つなのかもしれませんね。

好きで製作に没頭できるということであれば、是非末永く粛々と製作し続けていってくださいませ(^-^)。

<リメイク図解>よく出来ている非売品エコバッグでも足りない部分、その後のアレンジでエコバッグの領域をどんどん超えていく自主アレンジ例【1198】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

昨今、街中でよく見かけるお手持ちのバッグが、非売品であることも。。

特にブランド品のエコバッグはこれまたよくできているもので、メインバッグにもなるほどなのです。

ただ、そうはいってもやはり足りない部分があり、物足りなさがあることも多いのです。

このたびは、簡易な作りだからこそ、アレンジのポテンシャルを活かす方向のリメイク例を図解でご紹介。

時には解体しながらも、機能を追加した自己アレンジが可能な非売品エコバッグ。

裏地・ポケット・留め具を付けた実作業の記録を図解中心に、その他の可能なリメイクアイデアをたっぷりと網羅したいと思います。

一重を裏地付きへ・ポケットの設置・取っ手のステッチ増加で機能や強度を高め「価値」が高まったエコバッグはメインバッグになる

キャンパス地なら裏地が付けば、外出用に持ち歩くには十分立派なバッグになるであろうということで裏地の設置をしました。

「わ」で裏地を取り付ける案:裁断する方法は生地が縦に十分余っている場合に有効。

バッグの実寸に対して、縦は2倍+縫い代上下分1.5cmx2を加えまして、横は実寸+縫い代1.5cmx2を加えます。

まずは、上下の1.5cmの縫い代をアイロンでしっかり折り、中表で「わ」を折ります。

先に上下をアイロンで折っておく理由は、その方が入り口の線が綺麗に出るからです。

その次に、左右の縫い代1.5cmずつにステッチをかけて、アイロンで割って表地に設置。

そして、口の周辺をトップから3mm程度で縫い閉じます。

「はぎ」で裏地を取り付ける案:生地がそれほどたくさんの面積を確保できない場合に有効。

実寸に対して四方をすべて1.5cm縫い代分足したのが1枚の型紙です。

こちらも、「わ」の案と同じで、先にトップをアイロンで折ってからスタート。

コの字に残りの部分を中表で縫い代1.5cmの箇所を縫い重ねます。

そして、アイロンで割って、内側にそのまま設置し、入り口周辺を3mm程度で縫い閉じます。

ステッチを取っ手に追加:2本のステッチを内部に追加し、全部で4本ステッチへ。一度取っ手を外します。
ポケットを追加:裏地の生地が余っていた場合の有効利用策も兼ねます。ポケット付けはほぼ全解体。

下に貼りますYouTube動画は、以上のご紹介にとどめましたが、実はまだまだ豊富に案があります↓。

・裏地を取り付ける時にショルダータブも取り付けてショルダーにする。

・裏地を取り付ける際に入り口にマジックテープを付ける。

・裏地を巾着型にアレンジしたデザインで取り付ける。

・入口にファスナーを設置する(ファスナーのサイド布は裏地で作る)。

・一度表地も一部縫い目を外し、ショルダータブを底にも付け、リュック仕様にする。

こんな風にアレンジしていくと、気が付けばお出かけ用に、場合によっては旅行用などとシーンが広がります。

エコバッグでもここまで生まれ変わることができるのです、サブ的な存在にとどまらずメインバッグになれるのです。

あとがき

このたびのご紹介は、非売品とは言え実際のブランド様が製造された商品。

「著作権の侵害」を軽はずみにせぬよう、しっかり順守するというスタイルで<リメイク図解>というサブタイトルを設け写真を掲載していません。

「リフォーム」のカテゴリーの生地の中でもこうした実物をどうしても写せないケースは、図解でお届けしています。

それでも、何とか各々がミシンを持たれてリメイクを楽しむことができるようにと考えたことです。

リメイクこそ物の継続使いの素晴らしい姿の1つになるのではないかと思いますが、「著作権」「商標権」も大切です。

個人使いの範囲でも改造を良しとしないスタンスのハイブランド様もあるようです。

本来は元のままで利用させていただくのが良いのですが、理由付きの場合は認めていただきたいものであり、使うには何か「不足の部分」があったこの度のケースの場合などにとどめることも片隅に。。