<マチ>型紙で実証しました、トートバッグのマチの型紙は出来上がりの半分、縫い代を加味しない理由はマチには縫い代が存在しないから【915】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで複数のトートバッグを作ってまいりました経験を活かしまして、活動をシフトチェンジ、「オーダーメイドを賜ることができる技術」をノウハウとしてお伝えする方向で研究しています。

このたびは、記事番号の【807】の続編のような検証を致しました。

型紙そのものに上から1.5cmをステッチ。手前のハギ目はバッグのサイドでありまして、こちらも縫い代1.5cm、
確かに15cmです。
ひっくり返すと、上の縫い目がマチになって完成。確かに表で計っても15cmで間違いないです。

型紙で7.5cm四方のマチを設計しておけば、実際に15cmが出来上がるということです。

この計算に縫い代1.5cmをなぜ含めなくて良いのかの検証を、今度は縫い糸をほどき、縫った線の跡を赤マジックでなぞることで解明していきます。

「マチ」は内部を縫っているのみ、交わって接している1.5cmずつの縫い代はサイドや底の縫い代でありマチ自体に縫い代はもともと無い

では、縫ったマチのステッチ15cmをほどき、元のペタンコの型紙に戻して赤マジックの場所を見てみます。

リッパーでほどいていきました。5mmという粗いステッチですのでほどきやすいです。
1.5cmの側面の縫い代が両割りになった上を重ねて縫った等脚台形のマチ。縫った場所に忠実に赤線。15cm。

そもそもこの時点で赤マジックが15cmだったことがもう証明になっているとも言ってよいのです。

次に元の2次元のぺたんこの型紙に戻していき、この赤マジックの場所を調べます。

サイドのステッチや底のステッチは縫ったままです。赤い線は、横6cmと縦6cmでした。
赤マジックのみは、確かに6cmです。
上の6cmに1.5cmの赤い部分が側面、底とありますので、それぞれ足して7.5cmにちゃんとなりました。

このことから言えることは、縫い代それぞれの1.5cmというのは、サイドの縫い代であり、底の縫い代であるので、マチの縫い代ではないということです。

ただ1.5cm内陸部を縫ったのだという見方ができます。

上は側面の縫い代が侵入しているだけで、下のように立てて際まで縫ったのと同じことをしています。

↑この見方でマチには縫い代はもともと必要ないのだという見方ができます。

しかし、実際下のように縫ってしまうと、おそらく真ん中に少し穴が開くのではないでしょうか。

どう考えても、しっかりとした品物ができるためには、上のやり方になるでしょう。

あとがき

マチの型紙のくり抜きは7.5cm、マチの出来上がりは確かに7.5x2=15cmになっていたという確かな検証結果が出ました。

ということで、実際の型紙から直接検証して見てみるやり方で腑に落ちていただければ大変嬉しいことです。

こうして、検証結果としましては、「トートバッグの出来上がりのマチの半分を型紙で表現するだけで良い」が正解ということになります。

このとことは、マチがどんな数字であっても、正確に型紙が作れるので、「オーダーメイド品」を賜ることができるのです。

せっかくトートバッグの製作技術を手に入れたのならば、人のために製作し尽くす、そして対価としてお金をいただくということをお勧めしたいです。

そのためには、この根本的な構造を知るところが自信にもつながります。

今後研究をし続ける点は、また違った、切り口から導くご説明を考えることです。

まだ、このたびの作業も、検証した結果から間接的に証明したに過ぎず、マチの形である「等脚台形」の性質に迫ることがいずれ必要だと思っております。

マチのステッチの際に、1.5cm上から降りた位置の底辺は1.5cm長くなるというような法則があると思うからです。

それが解明出来たら、また記事に綴りたいと思います(^-^)。

<マチ>トートバッグの型紙の5cm四方のマチが2倍の10cmに出来上がる時に、縫い代1.5cmを見込まなくても良いのはなぜか【807】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

YouTubeの投稿の中では圧倒的に視聴数をいただいていますのが、「マチの計算」の動画です。

久しぶりに確認のためにネットをググると過去のマチの計算に関する投稿がずらりと出てきた多くがpicturesque(ピクチャレスク)本人の投稿だったことに驚き。

驚いたと同時に責任も感じておりまして、理解が深まる分かりやすい別の切り口からもお伝えしていこうと思ったのがこの度の投稿です。

マチの綺麗な仕立て方などは別の投稿にございますが、このたびは、そもそもの基本、型紙を作る際に出来上がりのマチの寸法の間半分(÷2)だけでよい、縫い代は計算には含めなくて良いのはなぜなのか。。を実際の型紙そのまま使って縫ってみて証明していきます。

この記事には、続きもございまして、このたびの【807】は、マチのサイズが違っても同じことなのかという検証と縫い代が1.5cmではなくそれ以外の縫い代でも同じことになるのかという条件からも同じ結果になるというところから導く検証です。

そして、続きの投稿は【915】と番号が飛ぶのですが、実際に型紙自体を縫ったこのたびの糸をほどき、その跡を赤マーカーで示して、「型紙のどこをどれだけの寸法縫ったのか」を調べることで、最終的に縫い代をマチの計算に含めないことが正解な理由を証明していきます。

では、このたびの、条件を変えるという前者の検証記録をどうぞ。

マチのサイズを5cm(出来上がりは10cm)、7.5cm(出来上がりは15cm)それぞれで型紙そのものにマチを縫った結果

とても大胆で、紙にステッチをかけるなどあまり望ましくはないので頻繁にはやらないことです。

実験用の型紙:右がマチのサイズを変えた左右で検証するもの。上下を中表に合わせて縫います。裏がこの面。
マチの型紙7.5cm(出来上がり15cm)の方:中表にし、サイドと底を実際にミシンでステッチしました。
垂直に折ってマチを作成+縫い代1.5cmをステッチ。出来上がりは15cmちゃんとになっていました。

次に、マチのサイズを小さくした5cmの型紙で10cm仕上がりの方をやってみます↓。

5cmのマチの型紙の方:垂直に折ることで等脚台形が形作られます。上から同じ1.5cmの縫い代で縫います。
出来上がりはちゃんと10cmになっています。この後、実際のバッグのようにこのままこれをひっくり返します↓。
実際の表面のマチはここです。先ほどの縫ったラインの10cmがここに表れました。真ん中のハギ目はサイド。

縫い代を1.5cmの場合と2cmの場合とで比較、同じ5cmの型紙のマチはいずれも10cmに仕上がった

では、次に縫い代を変えて同じ5cmの型紙が10cmのマチに仕上がるかを検証です。

縫い代1.5cmの方は、先ほど済んでいるので、そのままこの結果を使います↓。

先程の実験と同じことです。縫い代1.5cmでマチ5cmの型紙は10cmのマチに確かに出来上がっています。
縫い代が2cmの場合:内側は1.5cmの所に印だけ付けてしまいましたが、下の方の線が実際の2cmのところ。
確かに2cmの縫い代で10cmのマチに仕上がりました。縫い代を変えても型紙の2倍のみの計算が証明。

これらの写真のそれぞれの縫い代をもう一度隅々まで写真で確認していただきたいのですが、台形の真ん中に移った縫い代は、バッグの「サイド」の縫い代に当たります。

これらもマチのステッチの縫い代と同じにしたという条件もあります。

これこそが型紙の見積もりに等しい実際の作業でありまして、例えば、型紙では2cmの縫い代を見積もったのに、実際にマチを縫う時に急に適当に目分量でやってしまうなどしますと、下の写真のようにマチの出来上がりが変わってしまうのです↓。

5cmのマチの型紙を縫い代2cmの計画で、側面も2cmの縫い代でやりました。
本体の両サイドの縫い代が2cmであることをものさしで確かめています。
縫い代2cmでやった方は、ちゃんと10cmにマチが出来上がりました。型紙の見積もりに沿ったと言えます。
縫い代1.5cmでやった方は、マチが減ってしまい8.5cm。型紙の見積もりに背いてしまったと言えます。

あとがき

こうして、思った通りのマチのサイズに仕上げることは見積もった型紙の通りに実行すれば確実にできるということが分かってきました。

まだまだこれではお伝えし足りないのが、元のぺたんこの型紙のどこを実際に縫われたのかということ。。興味深いですよね。

次回【915】では、番号は飛びますが、この【807】の続編としまして、実際に糸で縫った型紙の糸をほどき、その跡をたどった赤マーカーでなぞりながら別の切り口から解明していきます。

少しでもマチの寸法の理解が深まり、今度は他の方へ教えるくらいに腑に落ちるまで、ここで考えてみることをお勧めしたいです(^-^)。

底のハギ目の重なりが美しい十文字のトートバッグへ、待ち針を使いピタッと合わせる執拗なまでのマチの溝の追求【779】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

おそらくハンドメイドバッグで一番多いデザインはトートバッグではないかと思います。

たくさんのトートバッグを製作していくと、あのシンプルなフォルムの一番のポイントヶ所が見えてきます。

取っ手や入り口などはもちろん主役級ではある場所ですが、マチの部分の十文字こそ重要なヶ所だと思うのです。

ある意味、ここを見るだけで徹底した作りなのかどうかの評価が下るというものです。

ということで、このたびは、マチの重なり部分をピタッと美しい十文字に合わせるということをするためにやっていることをご紹介したいと思います。

綺麗な底のフォルムを出すためのマチの縫い代の位置の徹底、待ち針で固定する時のその固定の仕方の深堀り

縫い代1.5cmでとっていますが、マチのステッチ部分は台形の底辺の突き出した部分が端っこなので、曖昧にしてはならないのです。

縫い代が計りにくいからこそずれやすい、そうなると、事前のアイロンがけも結構重要です。

美しいマチ作りは、事前のアイロンがけからすでに始まっているということになると思います。

この印の付け方は悪い例です。なぜかというと、端っこがあいまいだからです。
こうして、先端まできちんと縫い代の印を付けます。

上の台形の左上の先端からまっすぐに降りてきた位置から左へ1.5cmが台形の底辺の左端です。

右側も同じように先端まで印を付けます。待ち針は真ん中を一番最初に打ちます。

両割りの真ん中の溝と中心を針で正確に打ちます。

この時にすでにピタッと合うかが決まるようなものと思ったらよいと思います。

そして、先端は返し縫いをし、玉止めも先端のとがった部分の位置で丁寧に行います。

端から端へを二重縫いで丈夫に仕上げたステッチなのですが、滑るような生地の場合、端からではなく、最初にど真ん中から始めるのも1つの手だと思います。

十文字の正確さの追求と共に、この真っすぐラインの徹底もありまして、実践で縫い代を印することの意味がここにもあるのです。

<まとめ:まちの十文字がぴたりと重なるためにやること>

①事前のアイロンがけで「等脚台形」に徹底

②待ち針をど真ん中の溝部分からスタート

③縫い代線を実線で引く

④縫い始めをど真ん中からスタートするとよい

あとがき

結局、いろんな箇所でその小さな1つ1つの丁寧さが完成の「ぱっと見」という数秒に影響するのであり、考えてみればとても重要なことです。

何かビッグなポイントを「ドーン」と1つ提示して惹き付けるのでは決してないことに奥深さがあり、たくさんの小さなことの集結なのだということです(^-^)。