早い段階で対策としてやっておくことが後の傷みを遠ざける、フェイスタオルの端っこのわずかなほつれを見逃さず縫い代を内側に収納【1258】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

毎日使う当たり前のアイテムだからこそ、良質な作りだと納得して選んだタオルを末永く使いたい。。など、インテリアに対する方針があります。

ライフスタイルの中でタオルは必須アイテム、毎日の心地よい暮らしの為にはこの当たり前こそが重要だという考え方をしています。

買い替えれば良いという考え方よりも、1つのアイテムを何年も末永く使うことの方が素晴らしいスタイルだと思っています。

このたび、キッチンのフェイスタオルがほつれてきました。

少し時期早々に感じますのも、まだ入手後1年しか経過していないからです。

何十年も使う見込みからすると、この先も末永く使えるものに、今ここで早めにリフォームしておこうということになりました。

なじむように黒い接着芯と黒い縫い糸を使用したフェイスタオルの端っこのリフォーム、この先も長く長く使い続けていく重要な岐路

リフォーム前の状況:こんな風に端っこがほつれていました。

おそらく洗濯機による圧力などが原因だと思いますが、そもそも最初の三つ折りの縫い代が甘いということも原因にありそうです。

もう片方と対象ですので、良い方を見ながら補修していきます。
余分な飛び出した糸はカット。ほつれが糸に戻ってしまっています。ここで活躍してもらうのが接着芯の黒色。

これを4枚重ねて上の人差し指のあたりの位置に貼りながら、くるみ込みやすいように布的な役割として利用します。

分量このくらいを4枚仕立て用に4等分にカットします。
カットしたパーツが4枚重なって生地みたいになりました。これを先ほどの指の位置に貼ります。

写真が不足気味で申し訳ないですが、ここで、延長した接着芯付きの黒い飛び出した部分を三つ折りして内側にアイロンで畳み込んでいます。

黒糸ステッチでボックス型に、そして内部にジグザグをやり過ぎない程度に施します。
完成:もう片方と似た様相へすっきりと修正しました。糸の飛び出しが消えて、お品物の高級感も蘇りました。

あとがき

こういった何気ない日常の作業も、すべては末永く物を大切に持っていくことが目的です。

買い替えれば良いという感覚は今後は見直す必要があると考えます。

普段から貴重な数少ないお品を選んでいる趣味嗜好から生まれた考え方かもしれません。

どうせ同じお値段であるならば、粗悪なお品ではなく良質なヴィンテージ品やデッドストックはお勧めです。

たくさんあり過ぎるから、物を大切にすることに疎くなってしまうということがあります。

これは、物であふれた満たされ過ぎた状況が、人の気持ちを鈍くさせている悪しき姿だと見ています。

身近な些細な事でも実践できる環境に考慮した「精神」を一人一人が持つことから始まると思います(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

ヴィンテージバッグ、この先も永久的に持つ続けていくために越えなければいけない「一部分の合皮パーツの劣化の解決」の峠【665】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

すべてのファッションアイテムを「USED品」でまかなうスタイルを長年続けています。

その中で養われる目というのは、品物の良さや語られていなかったことを見抜くことができる目です。

これまで随分多くの失敗もあり、購入したヴィンテージバッグが、実は価値が無かったとまでの残念な品物を手にすることもありました。

そんな中で、それでも古い物の方が新品よりも間違いなく味わい深く素敵であるということを考える嗜好の不変さがこのヴィンテージ品を持つスタイルの継続を後押ししてきました。

このたびは、もともととても綺麗な状態で購入した25年くらい前のハイブランドバッグの内部のポケット劣化のケースを例に、「一生物」になることに対して不足する部分を現在の持ち主が工夫していくという任務のようなものをお伝えしたいと思います。

「一生物」だと本当に言い切れるには、越えるべき「峠」があることを実体験から知ったのでした。

よく「このバッグ一生物だね」などという言葉がありますが、それは最初の新品の内に見通した過去の感じ方に過ぎないのです。

その後実際に経年した今分かる貴重な姿と共に、「本当の一生物とはどんな状態なのか」を考えるヒントになれば非常に光栄でございます。

実際のお話になりますので、より現実的にヴィンテージ物の困難な部分もリアルにお伝えできればと思います。

合皮部分の劣化などの問題に必ずぶち当たる「ハイブランドバッグ」

集めてきたバッグの中で、何もお直しをする必要が無かったというのはほんの1-2点。

それは、布製だったりALLレザーの本革のみで作られたバッグです。

ほとんどが、どのような一流ブランドと呼ばれるバッグであっても、裏地に合皮が使われていたりして、その部分だけ経年劣化が起こってくるのが10年超えてきた後から起こるのです。

リフォームの専門家ではないのですが、趣味とコスパを兼ねこれまで様々な自主リフォームをたくさんしてまいりました。

実際は難易度が高いケースもあり、自分で行えるもの、フォームをお願いしたものとが混在します。

自分で行ったものとしては、合皮部分の内ポケットがねっちょりとべたついてきて、それをポケットのステッチを外してポケット無しの状態にして終わりという単純なリフォーム。

新たにポケットを付ける必要などないと、同ブランドのポーチを入れてポケット代わりに使うという新案をもって解決しています。

よってその程度なら自分で可能です。

自分ではどうにもならなかったものとしては、内袋がまるまる合皮が劣化し、裏地ごと布製へ変更してもらったリフォーム。

これは、一度自分でもやってみましたが、道具の不足と金具が邪魔して綺麗にはできませんでした。

よって、綺麗に仕上げたいとなるとやはり専門技術に頼るのが一番です。

一方、こんなケースはミシンをある程度使える者が自主リフォームできたことです↓。

もともと中古品バッグ購入時にショルダーが付いていない状態(おそらくちぎれたのだと予想します、フックはバッグに付いていました)でした。

そこで、こういった案を思いつきます↓。

本体が劣化と型崩れで終了の廃棄処分に相応しい別の中古品から無事であった本革ショルダーのみ移動。

そして自分でミシンでその移動したショルダーをバッグのDカンに通し、縫い付けてショルダー設置が実現しました。

これは、あくまで自分使いにとどまります。

思いっきり複数のブランド様がミックスしてしまっていますので、「著作権侵害」の遵守の為、写真とか具体的なブランド名もご紹介することを控えます。

そして、この品物はずっと持っていく決意のもとです。

販売した時点で商業利用になり「著作権侵害」になるからです。

こういったヴィンテージ物のアレンジの仕方は1点物なので、素敵なコレクションになります。

できれば元のままで持つのが一番なのですが、それがかなわない状態だからこその策となりますので、その辺りはこうした実態になってしまう「責任」は本来製造者にあるかと。

とはいえ、ヴィンテージ物であり、そうとばかりは言えない他の劣化に紛れ、こうした当初の製造時の「合皮」や「PVC」素材を取り入れた劣化が起こると分かっている製造の企画案の責任が追求されることはありません。

今回のこのリフォームだらけのエピソードから言えることは、リフォーム後は本当の意味で一生物になったということです。

その前までは、中途半端だったり、価値の不足した状態だったところへ、「リフォームの峠」を越えて、ずっと今後も使えるものになったということです。

製造者様も大手小規模問わず、合皮をブランド価値を入れ込むバッグのような高級品に中途半端に一部使いするということを見直していただきたいと強く思います。

合皮なら合皮ならではの雨の日専用ということで、すべて合皮であればそれは納得のお品になれかもしれませんが、あるいみ「まやかし」というようなことが行われていることへはこうした思いを吐露したかったのでした。

あとがき

「リフォームの峠」を超えてこそ本当の「一生物バッグ」にやっとなったわけですが、そもそも事前にできる対策の一番は、バッグを見極める真贋です。

将来劣化が起こらない状態で作られたバッグは、本当の意味で「価値」が十分にあると言い切れるのです。

そうすれば、数十年後であってもリフォームさえしなくてよいですから。

使用する中での傷みなどとはこれは別問題。

多くが使う中での劣化と混同され、そこに紛れ逃げてしまうことがこれまで可能だったのです。

そうして考えていくと、「素材」の面から見た時に、実際にヴィンテージバッグの中でリフォーム無しでやってこれたのは、「布製」です。

ハイブランド様でも布製はありますので、布製だけを選ぶという手もあるのです。

布製の表地に対して裏地に合皮レザーを使うことは全くとは言いませんが、ほとんど無いですので、裏地も布であることが多いです。

そうすると表地が布製というのは、結局のところ、長い長い目で見たら、安全な劣化のない長持ちのお品になれる可能性が高いです。

以上のことから今一度本革ハイブランドバッグに戻りますと、「本革レザーバッグの裏地になぜ合皮が使われてきたのか」の答えがある程度予想できます。

それは、表地である本革レザーのコンビとして相応しい見かけを、裏地にも見せる必要があったからだと思います。

布を裏地に付けるのでは、あまりに優劣の差が激しく目に映るので、その時点だけでも高級感のある合皮が裏地に選ばれてきた理由だと予想します。

その他「撥水」の意味も多少はあるということもあるかもしれません。

ということで、「購入時の慎重さ」というのもポイントになり、未来を見通す考え方をした購入が重要だということになります。

最初の新品の内は、製造者は1点でも多く売りたいですから、「その時だけ何とかまかり通れば良い」という考えもあったと思います。

ただ、こういった情報は結局後にめくれていきますから、この度のように30年経過した今、分かることも紛れもない事実であり、製造者はその責任をもっと真摯に受け止めていただきたいと思うのです。

何十年も使用のコスパの良いブランドバスタオルのロゴ刺繍周りに穴、さらに長く使い続けるためのスタイリッシュな当て布大作戦【254】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

たかが日用品、されど。。最初は他の類似アイテムよりも高価だったブランドバスタオルが、使い続けて10年以上でその結果が現れてくるものです。

贈答品の中でも得にかつての「ライセンス物」のブランドバスタオルが好み、なかなか良質なのです。

これまで「ロベルタ」「イヴ・サンローラン」「MCM」「フェンディ」の古い贈答品を使わせていただいてまいりました。

そして、引っ越し後の追加購入の際に再び選んだベスト1が「MCM」と「フェンディ」です。

これらはその渋さと飽きの無さが圧倒的です。

購入時のその時の値段の比較だけではなく、その後の「持ち」というものを考えること、いわゆる「コスパ」を意識。

ただ、こういった作りの良いブランドタオルにもあるデメリットがあり、そこから傷みが起こっていました。

「本当の丈夫さとは?」ということがいかに奥の深いことなのかを考えます。

ロゴ刺繍の周囲が硬い刺繍部分との差で穴が開くという現象から「強度の極端な違いをコンビにするべきではない」ということを学ぶ

「ぺカン柄」が楽しくて豪華な「フェンディ」様のバスタオルをリフォームしてまいります。

もともと「ペカン柄」というのは、ペカンというナッツ類の豆の様相です。

そういった自然の植物からのヒントで柄を出した「フェンディ」様のひらめきがこのストライプ柄の所以とのこと。

濃い黒のロゴ刺繍が印象的な「フェンディ」様のバスタオル・・・10年以上使用。1週間に2度ほどの割合で使用。
ロゴ周辺の破れ:、ロゴのEとNの間の三角のように破れた部分があります。

もともと刺繍が頑丈なために、硬い刺繍の英文字の部分とタオルのやわらかい1枚仕立てとのギャップでタオル地が負けてこうなることがよくあります。

ロゴが入っていることこそ素敵でインパクトがあるのですが、こういう結果になったことが残念。

ここから学べることは、どんなケースにおいても、強度の違いが極端な2種の組み合わせは相容れないということでしょう。

カラーがなじむ別布でその裏面をプレートのように補強する方法

このたび、このように破れた結果を見て行っていますが、途中でもっとひどくなる予想が見込まれた時に予防策としても有効の方法です。

型紙作り:ロゴ全部が縫い代を折っても覆いかぶさるようなサイズの型紙をご用意。縦7.5cmx横10cm。
馴染む色の生地を用意:今回のバスタオルの場合は、黒が用意しやすいです。
接着芯を貼る。
縫い代をアイロンで折る(1.5cmでやりましたが、1cmの方がごわつかないと思いました)。
今回、2枚仕立てのプレートにしました。
2面を張り合わせたプレートをまず作ります。
本体の裏側へ設置:タオルの裏側から元あるステッチ線をボックス状にステッチ。
完成:表には黒い囲い込みのステッチが出ますが、そこそこなじんでいます。
裏側はすっきりと綺麗に仕上がりました。

このたび、私は2枚仕立てでやりましたが、1枚だけでもこのような見え方でできます。

あとがき

コスパというのはとても大切。

結局は、その購入のそのままのお値段だけでは説明がつかないことが出てきます。

長く持つほど、高額品が、本当に相当の価値であったかの答えが出ることもあります。

ただのブランドの価値しか示していなかったのか、中身そのものも価値が入れ込んであるのかというところが、こういった経年の姿でありありと分かることもあります。

10年でとうにボロボロで捨ててしまったバスタオルに比べればこの度ご紹介のブランドバスタオルは断然優れています。

ただ、ブランドロゴが立派過ぎてこのようなリフォームが必要になったことも「課題」です。

このロゴ刺繍が立派でかっこよさを醸し出していると考えると、それなら目立たない弱い刺繍で良かったのかと考えると、なんとも難しいところです。

何十年もの先を想定することの「難しさ」や「意味」を考える1つの貴重な姿です。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ワンピースの裏地のパンクのハギ目のお直し、裂けた繊維状の部分こそ修復の「砦:とりで」である【224】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、実は特殊なコーデ方法からのスタートで古着ワンピース購入に行き着きました。

その特殊というのは、すでに持っているこれも昭和時代の鼈甲ネックレスに色がぴったり合う靴をまず探して、そのネックレスと靴に合うようなワンピースを探したという見つけ方でした。

このように、小物を基準にして洋服を探すという逆の発想の探し方もあるのです。

例えば、お手持ちの行き場のない難しいアクセサリーがあるとしまして、それを活かすには、それ中心のコーデをしていけば「アクセサリーが使えるものになる」ということが実現できるのです。

主役にするものは洋服だけとは限らないわけです。

オレンジ茶が差し色になるためのワンピースを探した結果。。

ネックレスや靴が主役:ベージュ色のウール素材のノースリーブワンピースは「NEW YORKER」。古着です。

実はこのワンピース、裏地のヒップ周辺がパンクしていたのです。

このパンクのせいで、このようなワンピースが残っていたのだと思うと、逆にこれはチャンス。

パンクさえなんとか直せば素敵には着用できるわけで、ここでリフォームの意欲がメキメキ湧いてきました。

広範囲にわたってパンクした困難なお直し方法のアイデア、伸び止めテープや接着芯の利用

裏地のお尻周辺の広範囲なパンクの様子:特徴は、裏地の継ぎ目が毛のように裂けている点。

おそらく、毎日の自転車通勤に着用されていたのだと予想されます。

お尻部分はただでさえ、座る時に引っ張られますし、自転車ではその圧力は倍増。

裏地がパンクしやすい状況が多いのが自転車に乗るシーンなのです。

では、ここから実際にやったお直しの手順を写真とコメントでご紹介しますね。

後で動画も出てきますが、写真もかなり細かいショットを押さえてあります。

まず、もう役には立たないだろう横向きにぼそぼそと飛び出し過ぎたほつれた繊維だけはカット。

ただし、縦に草みたいにシャッシャッと残っている部分は絶対カットしないように!!。

これがのちに大切になります。

まずは、アイロンで平坦にします。
7mm巾のストレートの伸び止めテープ:残した繊維状のハケのような部分に布の付け足しと補強の意味で接着。
こんな風に伸び止めテープが元の状態に近い布のような役割を果たしてくれます。
そして、この伸び止めテープとほつれた端の部分を中側に隠すべく、少な目の幅で1度折ってアイロンします。
隠した良い位置のスタート位置に待ち針を留めてから、仕付け糸をします。
仕付け糸完成です。片倒しの状態が作られています。
ミシンの段階に入ります。2本のミシンステッチを入れます。まずは、視界に入る外側面から縁2mmをステッチ。
反対側の内側に隠れる部分の端っこがぴらぴらしているので縫い留めるというのを兼ねてこちら側も縫います。
合計2列縫いました。これで完成です。こちらは外面の出来上がり。
内面の出来上がり

あまり上手ではありませんが(^_^;)、丁寧さを追求するともっと美しく仕上げられることが見込めます。

なかなか丈夫にもなりました。

お直しの際にできるだけもとの状態のイメージのままということをイメージするのが良いですね。

今回のような大幅なパンクを考えると、ちょっとしたパンクの段階で気付いててお直しした方がまずは良いです。

そもそも、裏地付きのタイトなスカートやワンピなどの服装の時に自転車はよくないとも言えますね。

しかし、ここまでになってもなんとかしようと思えば手段はあるということです。

裏地1つで、手放すしかないとあきらめるのはもったいないことです。

あとがき

私は、リフォーム業というのはしておりません。

洋服のリフォームは洋服が作れる人がされていることが多く、洋服に関しては、洋裁のサイトのテストで「0点」を取ったという記録があるほどの洋服作りの「敗退者」なのです。

ただ、ハンドメイドバッグ作りの独学ノウハウはありますので、この度の伸び止めテープの案などはバッグの製作の経験から出たものだと思います。

全体コーデとなったときに、古着のみを購入するスタイルは、どうしてもリフォームが必要なことがあります。

自分に合うものを選ぶというのは望ましいことなのですが、それ1点しかないという状況なので、サイズや仕様を希望通りに変えていきたいと思うことがたくさん出てきます。

よって、こちらのお直しの技術はある程度得ていく必要があると思い、独自にリフォームを体験しています。

今のところは、自分のお直しの必要の場面を必ずアウトプットするようにして公開しています。

結局はすべて実体験からが一番率直に語れますので、実際にやってみたことをこうして記録として残すことの意味があります。

特に洋裁の専門に携わっておられなくとも、古着がお好きであれば、この「お直し」の分野にも目を向けてみて下さいませ。

外注は綺麗にはやっていただけますが、手の施しようがない場合お断りもありますし、高額です。

ピカピカの新品ではないからこそ、練習と称してお直しの技術を自分で身に付けていくことも古着の気さくさです。