もう同じものが見つからない場合は当てぬ布をスタイリッシュに縫い付け、洗濯により裂けた40年来のピアノカバーの継続【1377】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

擦れたり持ち運びがあまりないような動きがないお品物、所謂「置物」のような劣化が無い布製の小物は、比較的持ちが良く長く残っていくことが多いです。

実家へ帰ると懐かしい昭和時代の物がたくさん見つかります。

それぐらい変化がないままなのです。

かつては当たり前にあったインテリア品を今まじまじと見てみると、随分価値が増したように感じるのが経年後の面白さ。

このたびは、アップライトピアノカバーのお洗濯をすることでリフォームの必要性が出てきてしまいました。

原因は布地が経年で弱ったところへ追い打ちをかけたのか、洗濯機の脱水により一部破れてしまいました。

この時、脱水をかけたことを非常に後悔、手洗いまでは良かったのですが、脱水もせず自然乾燥をするべきだったのでした。

40年前購入(祖母より贈呈)のアップライトピアノと共にこのカバーも足並みをそろえてきたのです。

この写真は実際のピアノに設置前のお洗濯後にハンガーラックに干している場面です。

色使いが独特の、「金華山織」という生地で作られたカバーで、黒がベージュやレンガ茶の中に溶け込んだ渋いテイストです。

どす黒く汚れた状態を手洗いで綺麗に洗い、脱水をした後にアイロンをかけて房や毛並みをそろえていきました。

そんな中であることに気づきます、一部裂けていたのでした。

それがこの度のリフォームのきっかけです。

金華山織りのピアノカバーの一部の破れをサテンの同色で馴染む色の当て布でパッチ縫い、何事もないかのように目立たない姿になるリフォーム方法

こんなレトロな素材や柄を是非今後も継続して持っていきたいと思いました。

そこで破れ部分をリフォームします。

正面から見ると奥の方の端っこがこんな風に破れていました。
まず、裂けた箇所の縦に走る糸をそのままに、横向きに馴染む同色糸を走らせ、縫い閉じをしました。
裏からと表からと両方横ステッチを入れます。あくまでもひっぱらず元のままに織り目を継ぎ足すイメージ。

針を上下に元の糸と絡ませながら編み込むように糸を渡らせていきました。

引っ張って口を閉じようとすると変なタックが寄ってしまい美しくありません。

あくまでも元の面積はそのまま活かしますので、織り糸を追加して埋めてあげるイメージです。

「かけつぎ」という上級な手法があるようですが、ああいった考え方と基本的には同じです。

あの技術は全く持ち合わせてございませんので独自のやり方になりますが(^_^;)。。

次に、白でも良いのですが、黒の12mmの伸び止めテープで傷み部分全体を覆いました。

2つを重ねてすべての傷み部分が最低限カバーできるくらいのサイズ感です。

できるだけ目立たない方が良いですので余分には必要ありません。

表面にも同じように伸び止めテープを貼り、傷み部分全部をカバー。

最初接着芯でやってみましたが、糊の付きが伸び止めテープの方が断然上ですので、伸び止めテープがお勧め。

四角よりもこうした多角形の方がスタイリッシュ。型紙を作り馴染む色や素材の別布を裁断。
カットした別布に接着芯を貼ります。
多角形に固定しておくために、アイロンで縫い代1.5cmくらいを折ったら、外回りステッチを入れます。
元のステッチの上をなぞるように更に2周(2重)ステッチで固定。この時に裏にハード薄芯2重を当てています。
裏面のハード薄芯2重にもステッチ2重が貫通。固定の待ち針を端っこに止めてやりました。
裏面の仕上がり:余分をハサミでカットしてスタイリッシュに仕上げます。
実際こんな位置なので、ピアノのてっぺんに位置する場所です。目に映る機会はあまりないです。
before/afterの比較:お直し前の破れのまま使っていくことを考えたら、心がうんと安らぎます(^-^)。

あとがき

当て布は、メンズジャケットの肘(ひじ)のアタリ防止を彷彿とさせます。

リフォームしながら思ったことは、結局、最終的な見栄えがスタイリッシュなのかというところも大事なのですが、それでもこうして手間をかけてやったリフォームの行き着いたところというのが、「安心感と心地良さ」でした。

「気持ち」は目には見えませんが、その代わりひしひしと感じることであり、この「心地」こそが本当の目指すところだということをお伝えしたいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

早い段階で対策としてやっておくことが後の傷みを遠ざける、フェイスタオルの端っこのわずかなほつれを見逃さず縫い代を内側に収納【1258】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

毎日使う当たり前のアイテムだからこそ、良質な作りだと納得して選んだタオルを末永く使いたい。。など、インテリアに対する方針があります。

ライフスタイルの中でタオルは必須アイテム、毎日の心地よい暮らしの為にはこの当たり前こそが重要だという考え方をしています。

買い替えれば良いという考え方よりも、1つのアイテムを何年も末永く使うことの方が素晴らしいスタイルだと思っています。

このたび、キッチンのフェイスタオルがほつれてきました。

少し時期早々に感じますのも、まだ入手後1年しか経過していないからです。

何十年も使う見込みからすると、この先も末永く使えるものに、今ここで早めにリフォームしておこうということになりました。

なじむように黒い接着芯と黒い縫い糸を使用したフェイスタオルの端っこのリフォーム、この先も長く長く使い続けていく重要な岐路

リフォーム前の状況:こんな風に端っこがほつれていました。

おそらく洗濯機による圧力などが原因だと思いますが、そもそも最初の三つ折りの縫い代が甘いということも原因にありそうです。

もう片方と対象ですので、良い方を見ながら補修していきます。
余分な飛び出した糸はカット。ほつれが糸に戻ってしまっています。ここで活躍してもらうのが接着芯の黒色。

これを4枚重ねて上の人差し指のあたりの位置に貼りながら、くるみ込みやすいように布的な役割として利用します。

分量このくらいを4枚仕立て用に4等分にカットします。
カットしたパーツが4枚重なって生地みたいになりました。これを先ほどの指の位置に貼ります。

写真が不足気味で申し訳ないですが、ここで、延長した接着芯付きの黒い飛び出した部分を三つ折りして内側にアイロンで畳み込んでいます。

黒糸ステッチでボックス型に、そして内部にジグザグをやり過ぎない程度に施します。
完成:もう片方と似た様相へすっきりと修正しました。糸の飛び出しが消えて、お品物の高級感も蘇りました。

あとがき

こういった何気ない日常の作業も、すべては末永く物を大切に持っていくことが目的です。

買い替えれば良いという感覚は今後は見直す必要があると考えます。

普段から貴重な数少ないお品を選んでいる趣味嗜好から生まれた考え方かもしれません。

どうせ同じお値段であるならば、粗悪なお品ではなく良質な中古品やデッドストックはお勧めです。

たくさんあり過ぎるから、物を大切にすることに疎くなってしまうということがあります。

これは、物であふれた満たされ過ぎた状況が、人の気持ちを鈍くさせている悪しき姿だと見ています。

身近な些細な事でも実践できる環境に考慮した「精神」を一人一人が持つことから始まると思います(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

年代物の本革レザーバッグの内側、この先も永久的に持つ続けていくために越えなければいけない「合皮の部分使いの劣化の解決」の峠【665】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

すべてのファッションアイテムを「USED品」でまかなうスタイルを長年続けています。

その中で養われる目というのは、品物の良さや語られていなかったことを見抜くことができる目です。

これまで随分多くの失敗もあり、購入した古いバッグが、実は価値が無かったとまでの残念な品物を手にすることもありました。

そんな中で、それでも古い物の方が新品よりも間違いなく味わい深く素敵であるということを考える嗜好の不変さがこのUSED品を持つスタイルの継続を後押ししてきました。

このたびは、もともととても綺麗な状態で購入した25年くらい前のハイブランドバッグの内部のポケット劣化のケースを例に、「一生物」になることに対して不足する部分を現在の持ち主が工夫していくという任務のようなものをお伝えしたいと思います。

「一生物」だと本当に言い切れるには、越えるべき「峠」があることを実体験から知ったのでした。

よく「このバッグ一生物だね」などという言葉がありますが、それは最初の新品の内に見通した過去の感じ方に過ぎないのです。

その後実際に経年した今分かる貴重な姿と共に、「本当の一生物とはどんな状態なのか」を考えるヒントになれば非常に光栄でございます。

実際のお話になりますので、より現実的に古物の困難な部分もリアルにお伝えできればと思います。

合皮部分の劣化などの問題に必ずぶち当たる「ハイブランドバッグ」

集めてきたバッグの中で、何もお直しをする必要が無かったというのはほんの1-2点。

それは、布製だったりALLレザーの本革のみで作られたバッグです。

ほとんどが、どのような一流ブランドと呼ばれるバッグであっても、裏地に合皮が使われていたりして、その部分だけ経年劣化が起こってくるのが10年超えてきた後から起こるのです。

リフォームの専門家ではないのですが、趣味とコスパを兼ねこれまで様々な自主リフォームをたくさんしてまいりました。

実際は難易度が高いケースもあり、自分で行えるもの、フォームをお願いしたものとが混在します。

自分で行ったものとしては、合皮部分の内ポケットがねっちょりとべたついてきて、それをポケットのステッチを外してポケット無しの状態にして終わりという単純なリフォーム。

新たにポケットを付ける必要などないと、同ブランドのポーチを入れてポケット代わりに使うという新案をもって解決しています。

よってその程度なら自分で可能です。

自分ではどうにもならなかったものとしては、内袋がまるまる合皮が劣化し、裏地ごと布製へ変更してもらったリフォーム。

これは、一度自分でもやってみましたが、道具の不足と金具が邪魔して綺麗にはできませんでした。

よって、綺麗に仕上げたいとなるとやはり専門技術に頼るのが一番です。

一方、こんなケースはミシンをある程度使える者が自主リフォームできたことです↓。

もともと中古品バッグ購入時にショルダーが付いていない状態(おそらくちぎれたのだと予想します、フックはバッグに付いていました)でした。

そこで、こういった案を思いつきます↓。

本体が劣化と型崩れで終了の廃棄処分に相応しい別の中古品から無事であった本革ショルダーのみ移動。

そして自分でミシンでその移動したショルダーをバッグのDカンに通し、縫い付けてショルダー設置が実現しました。

これは、あくまで自分使いにとどまります。

思いっきり複数のブランド様がミックスしてしまっていますので、「著作権侵害」の遵守の為、写真とか具体的なブランド名もご紹介することを控えます。

そして、この品物はずっと持っていく決意のもとです。

販売した時点で商業利用になり「著作権侵害」になるからです。

こういった古いバッグのアレンジの仕方は1点物なので、素敵なコレクションになります。

できれば元のままで持つのが一番なのですが、それがかなわない状態だからこその策となりますので、その辺りはこうした実態になってしまう「責任」は本来製造者にあるかと。

とはいえ、そうとばかりは言えない他の劣化に紛れ、こうした当初の製造時の「合皮」や「PVC」素材を取り入れた劣化が起こると分かっている製造の企画案の責任が追求されることはありません。

今回のこのリフォームだらけのエピソードから言えることは、リフォーム後は本当の意味で一生物になったということです。

その前までは、中途半端だったり、価値の不足した状態だったところへ、「リフォームの峠」を越えて、ずっと今後も使えるものになったということです。

製造者様も大手小規模問わず、合皮をブランド価値を入れ込むバッグのような高級品に中途半端に一部使いするということを見直していただきたいと強く思います。

合皮なら合皮ならではの雨の日専用ということで、すべて合皮であればそれは納得のお品になれかもしれませんが、あるいみ「まやかし」というようなことが行われていることへはこうした思いを吐露したかったのでした。

あとがき

「リフォームの峠」を超えてこそ本当の「一生物バッグ」にやっとなったわけですが、そもそも事前にできる対策の一番は、バッグを見極める真贋です。

将来劣化が起こらない状態で作られたバッグは、本当の意味で「価値」が十分にあると言い切れるのです。

そうすれば、数十年後であってもリフォームさえしなくてよいですから。

使用する中での傷みなどとはこれは別問題。

多くが使う中での劣化と混同され、そこに紛れ逃げてしまうことがこれまで可能だったのです。

そうして考えていくと、「素材」の面から見た時に、実際に古いバッグの中でリフォーム無しでやってこれたのは、「布製」です。

ハイブランド様でも布製はありますので、布製だけを選ぶという手もあるのです。

布製の表地に対して裏地に合皮レザーを使うことは全くとは言いませんが、ほとんど無いですので、裏地も布であることが多いです。

そうすると表地が布製というのは、結局のところ、長い長い目で見たら、安全な劣化のない長持ちのお品になれる可能性が高いです。

以上のことから今一度本革ハイブランドバッグに戻りますと、「本革レザーバッグの裏地になぜ合皮が使われてきたのか」の答えがある程度予想できます。

それは、表地である本革レザーのコンビとして相応しい見かけを、裏地にも見せる必要があったからだと思います。

布を裏地に付けるのでは、あまりに優劣の差が激しく目に映るので、その時点だけでも高級感のある合皮が裏地に選ばれてきた理由だと予想します。

その他「撥水」の意味も多少はあるということもあるかもしれません。

ということで、「購入時の慎重さ」というのもポイントになり、未来を見通す考え方をした購入が重要だということになります。

最初の新品の内は、製造者は1点でも多く売りたいですから、「その時だけ何とかまかり通れば良い」という考えもあったと思います。

ただ、こういった情報は結局後にめくれていきますから、この度のように30年経過した今、分かることも紛れもない事実であり、製造者はその責任をもっと真摯に受け止めていただきたいと思うのです。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

何十年も使用のコスパの良いブランドバスタオルのロゴ刺繍周りに穴、さらに長く使い続けるためのスタイリッシュな当て布大作戦【254】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

たかが日用品、されど。。最初は他の類似アイテムよりも高価だったブランドバスタオルが、使い続けて10年以上でその結果が現れてくるものです。

贈答品の中でも得にかつての「ライセンス物」のブランドバスタオルが好み、なかなか良質なのです。

これまで「ロベルタ」「イヴ・サンローラン」「MCM」「フェンディ」の古い贈答品を使わせていただいてまいりました。

そして、引っ越し後の追加購入の際に再び選んだベスト1が「MCM」と「フェンディ」です。

これらはその渋さと飽きの無さが圧倒的です。

購入時のその時の値段の比較だけではなく、その後の「持ち」というものを考えること、いわゆる「コスパ」を意識。

ただ、こういった作りの良いブランドタオルにもあるデメリットがあり、そこから傷みが起こっていました。

「本当の丈夫さとは?」ということがいかに奥の深いことなのかを考えます。

ロゴ刺繍の周囲が硬い刺繍部分との差で穴が開くという現象から「強度の極端な違いをコンビにするべきではない」ということを学ぶ

「ぺカン柄」が楽しくて豪華な「フェンディ」様のバスタオルをリフォームしてまいります。

もともと「ペカン柄」というのは、ペカンというナッツ類の豆の様相です。

そういった自然の植物からのヒントで柄を出した「フェンディ」様のひらめきがこのストライプ柄の所以とのこと。

濃い黒のロゴ刺繍が印象的な「フェンディ」様のバスタオル・・・10年以上使用。1週間に2度ほどの割合で使用。
ロゴ周辺の破れ:、ロゴのEとNの間の三角のように破れた部分があります。

もともと刺繍が頑丈なために、硬い刺繍の英文字の部分とタオルのやわらかい1枚仕立てとのギャップでタオル地が負けてこうなることがよくあります。

ロゴが入っていることこそ素敵でインパクトがあるのですが、こういう結果になったことが残念。

ここから学べることは、どんなケースにおいても、強度の違いが極端な2種の組み合わせは相容れないということでしょう。

カラーがなじむ別布でその裏面をプレートのように補強する方法

このたび、このように破れた結果を見て行っていますが、途中でもっとひどくなる予想が見込まれた時に予防策としても有効の方法です。

型紙作り:ロゴ全部が縫い代を折っても覆いかぶさるようなサイズの型紙をご用意。縦7.5cmx横10cm。
馴染む色の生地を用意:今回のバスタオルの場合は、黒が用意しやすいです。
接着芯を貼る。
縫い代をアイロンで折る(1.5cmでやりましたが、1cmの方がごわつかないと思いました)。
今回、2枚仕立てのプレートにしました。
2面を張り合わせたプレートをまず作ります。
本体の裏側へ設置:タオルの裏側から元あるステッチ線をボックス状にステッチ。
完成:表には黒い囲い込みのステッチが出ますが、そこそこなじんでいます。
裏側はすっきりと綺麗に仕上がりました。

このたび、私は2枚仕立てでやりましたが、1枚だけでもこのような見え方でできます。

あとがき

コスパというのはとても大切。

結局は、その購入のそのままのお値段だけでは説明がつかないことが出てきます。

長く持つほど、高額品が、本当に相当の価値であったかの答えが出ることもあります。

ただのブランドの価値しか示していなかったのか、中身そのものも価値が入れ込んであるのかというところが、こういった経年の姿でありありと分かることもあります。

10年でとうにボロボロで捨ててしまったバスタオルに比べればこの度ご紹介のブランドバスタオルは断然優れています。

ただ、ブランドロゴが立派過ぎてこのようなリフォームが必要になったことも「課題」です。

このロゴ刺繍が立派でかっこよさを醸し出していると考えると、それなら目立たない弱い刺繍で良かったのかと考えると、なんとも難しいところです。

何十年もの先を想定することの「難しさ」や「意味」を考える1つの貴重な姿です。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

進み切ったワンピースの裏地のパンクでも可能、裂けた繊維状の部分を残し伸び止めテープで補填し縫い閉じた【224】

アイキャッチ画像224

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

特に自転車ライフでは、ヒップの部分がパンと張って、着ていたワンピース・パンツ・スカートの裏地が内部で傷んでくるものです。

内部の事なのでなかなか気付きませんが、繊細な軽くて超薄手の裏地は強い圧力には耐え得るものではなく、パンクしてしまうことがあるのです。

古着ライフをしていると、表からは何ら問題は感じなくても、内部でひっそりと裏地がパンクしていることも多々ありました。

このたびは、古着のウールワンピースのお尻の部分の裏地のパンクがかなり進んでいたにもかかわらずリフォームできた嬉しい回となります。

裏地の織り糸が乱れるほどの傷みを解消した助っ人の存在「伸び止めテープ」が欠かせませんでした。

是非1つのリフォームの引き出しにとお伝えしたいと思います。

10cm以上にわたりぱっかりと空いた古着ワンピースの裏地のヒップ部分、伸び止めテープの補助により縫い閉じができた

ウールの古着ワンピース:あっさりとしたベージュカラーが親しみやすいシンプルなデザイン。外側は問題無し。
避けた裏地のヒップのハギ目:自転車ライフやオフィスでの椅子に座ったデスク作業という前のユーザーを想像。
ほつれ糸の除去と残す織り糸の区別:ぼそぼそと余分なほつれはカット、ブラシのような織り糸は残します。
織り糸の隙間を埋める伸び止めテープ:伸び止めテープ平7mmを利用、アイロン接着で生地を継ぎ足すイメージ。

立役者は「伸び止めテープ」、接着芯よりもごわついていることでより補強効果も高まります。

仕付け糸:折り伏せ縫いのようなやり方で仕付け糸。
仕付け糸の完成:こんな感じで折り伏せ縫いの下側にほつれた部分(伸び止めテープ)が隠れるように。

この後アイロンで倒すと縫いやすいです。

ミシンの2列ステッチ:内部の伸び止めテープの幅内に貫通できるよう、二列のステッチ。
出来上がり:左は縫った上糸側、右は下糸側。いずれも同じ2列のステッチが目に映るという出来上がり。

決して美しくはできていませんが、上手な方はもっと美しく仕上げることができると思います。

伸び止めテープの引用アイデアを是非リフォームの一助にと記録に残したいと思いました。

あとがき

裏地付き着用のまま座るということ自体もこうしたパンクへの圧力になると思います。

自転車に乗る時シーンに裏地付きを着るのかというシーンとのマッチングも事前に考えると良いかと。

ただ、あまりにも神経質にそのように配慮する余裕などないのかもしれません。

よって、起こってしまった時には、このたびの方法を思い出してみて下さればと、方法が無いわけではないということを知って下さればと思います。

自転車のタイヤもパンクしないように、是非お気を付けいただければと(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ブランドバスタオルの穴の原因は硬いロゴ刺繍とパイル地の柔らかさのミスマッチ、裏側への当て芯+ステッチによる解決【185】

アイキャッチ画像185

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

毎日活躍の場がある日用品の1つ「バスタオル」。

「良質なものを長く使う」ことをテーマとし、これまで贈答品のリサイクル品のような背景のロゴ入りを使わせていただいてまいりました。

ただ、あまりのロゴ刺繍の頑丈さにはいささか問題があるのではないかと、バスタオルを長年使っていく中で感じることもありました。

このたびは、高級感と引き換えのような刺繍ロゴの極端な硬さが、かえってタオル地を傷め経年の使用やお洗濯の圧力などで、刺繍周りに穴が開くケースに対応しました。

穴を塞ぎ、馴染むように補修するアイデアです。

穴が開いたくらいでは全体の傷みがまだまだ、もったいないと感じる場合に是非このたびの補修のやり方をご引用いただければと思います。

原因は密で硬めの良質なロゴ刺繍、本体のパイル地との相性を把握することから始めたバスタオルロゴ周りの穴塞ぎ

まずは、比較的問題のない、このたびの穴が開いたバスタオルよりももっと以前から長年使用していた経年30年以上の写真をご覧いただきたいと思います↓。

元祖とも言えるロゴデザインの「MCM」様のバスタオル:こちらの場合は、ワッペンが柔らかめ。問題無し。

ただ、経年で右下の擦り切れはなかなかのもの。

いったんこのバスタオルの使用をある時期にやめ、その後の新しいバスタオルが同じくらいの傷みになるまでと現在は使わずに保管し経年の調整をしています。

それほどまでに、古いお品物への愛着と価値を持っているのです。

このたびの穴の発生は、ワッペンではないロゴ刺繍に原因があると思うのです↓。

比較的後口リリースの同じ「MCM」様のバスタオル:よく見ますと、ロゴの周りが刺繍の硬さに負けています。
穴のズーム:たまたま2か所が目立ちますが、文字の周りすべてが同じような環境にあるかと。

この状態になるまでに10年も経過していないところが非常にもどかしいのです。

だって、先ほどの30年の経年のものよりも擦り切れなど起きていないまだまだの状態である大半部分なのですから。

とりあえず、このたびは、現在目に見えて「穴あき」とみなした、左右の穴を補修してまいります。

接着芯:同色ピッタリは無いので、近い黄色の織芯を選択、スタイリッシュにカットして4枚仕立てで使用。

重ねたら、アイロン接着をします。

左右の目立つ穴を接着芯で塞いだ様子:四角よりもこのような多角形の方が、角がヒラヒラせずにまとまります。
ミシンステッチ:縁から、縦に動きながらも左右へずれていきます。向きを変え、十文字の方向で覆ったら終了。
ステッチの完成:ステッチを重ね過ぎると結局は元のロゴ刺繍と同じことですので、隙間がある内にストップ。

ステッチの糸はうまく見つけられずに少し茶色寄りになってしまいましたが、後からもっとオレンジ寄りな馴染む糸が手持ちの引き出しのなから見つかりました(^_^;)。

あとがき

そもそも購入時にこうしたロゴ刺繍が硬いものは選択しないということも大切な学びでした。

キッチン・インテリア用品の数々は、10年以上使用は当たり前だと考えております。

ただ、家電はどうしても壊れてしまったらそこでストップなのが何とももどかしいですが、普段の使い方をできるだけ丁寧に優しく扱います。

得意・不得意分野があるため、もしかして家電製品を補修して直してしまうノウハウをお持ちの方もいらっしゃるのかもしれません。

一方で、こうした繊維品の補修には多少ノウハウがある私がお伝えできることはこのたびのようなことでした。

バスタオルを補修したその跡が残る姿が不格好なのか、それとも味わい深く今後も愛着を持って使い続けたいのかの価値観は分かれるかもしれません。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク