まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
2020年に入る前に目標を立てていました。
フラップ付きのハンドバッグを作るというものです。
この蓋付きデザインのハンドバッグというのは、自身が昔から変わらず好きでずっと愛用してきた「ヴィトン」様の「マルゼルブ」というデザインがあったりします。
かれこれ30年ほど前のモデルじゃないかと思うのですが一切飽きが来ません。
もちろんpicturesque流のデザインを一から型紙を起こしていきますが、これまでのミニバッグの仲間に加えていきたいと思っています。
そうすると、おにぎり、卵焼き、餅巾着、かまぼこ、納豆に加えて、このフラップ付きハンドバッグががミニバックコレクションの仲間になりるかもしれません。
フラップ付きバッグの特徴
先程の画像の他の5型と比べ、フラップ型はまた違った新しい形です。
どれともデザインが共通する部分がなくまたとない1点ずつのデザインにしています。
一番にやはり、あの蓋が正面に留め具と一緒に視界に入ってきますので、このバッグの顔のような象徴的な部分になります。
ということで、蓋こそがとても重要な部分。
蓋の良い作りが素敵なバッグになる1つの要素かと思っています。
試作見本製作での学びあれこれ
今回は、試作見本なので、普段チョイスしないタイプの柄ですが、入手したい生地におまけでくっついてきた生地なので使用させていただいた和柄の鶴プリントです。
コンビで梅の花も描かれ、着物風に柄がバイヤスに流れる配置です。
生地名が分かりませんが、おそらくブロードです。
薄すぎもせず厚くもない使いやすい生地。
パープルベースなので、このパープルの薄い部分とマッチする縫い糸のスパン糸#30をチョイス。
まず、初めてでとまどったのが、「ヒネリ錠」というケリーバッグの入り口の留め具の取り付け位置。
そして、表地だけなのか裏地にも貫通させるのかということです。
まず、ヒネリ錠の金具のパーツをじっくり見てみます。
この写真だけ見ると複雑で一瞬戸惑いますが、大丈夫です。
まず大きく設置個所が2つにわかれまして、①は②とセットでバッグの正面の本体側に取り付けます。
しかも、ここが肝心です。表地にのみ取り付けて裏地で覆い隠すように取り付けるのです。
そして③は実は「ねじ」によって2枚を重ねているパーツであります。
真ん中の穴にヒネリが通るよう、表地と裏地両方にスクエアにくり抜き、抜き代を隠しながら、重ねてネジで留めて取り付けます。
このネジを留める部分も細かい箇所ですが、目打ちか何かで穴を開けておいてネジをドライバーで埋め込みます。
最初しっかり意識できず、両方とも表地にのみ取り付けてしまい、あっ、となりました。
ネジ式なので、もう一度ネジを取り外してやり直すことはできましたが(^_^;)。。
この他のもう1つの学びは、スクエアの穴をくり抜き作業にカッターナイフで行ってしまったこと。
これは、歪みの原因です。
カッターナイフはどうしてもスクエアに4回向きを変える時に休みますので、その時にずれます。
よって一気に四角をくり抜く「スクエアポンチ」を今回試作後に探したしだいです。
なかなかピンポイントでこのサイズのスクエアポンチというものも見つからないので、その後の工夫も今後必要です。
特注で作ってくれるところを探したりもしてみました。
ヒネリ錠をまっすぐ取り付けることの難しさ
では、完成した試作品見てみましょう。
まず、持ち手が、細すぎるかもという点ですね。
これは、アイレットリング通しの仕様で、どうしても細くしたのですが、それにしても貧弱。
やはり20mmほどの幅は必要かもしれません。
そうなるとアイレットを大きくするのか、縫い付けにするのかという課題があります。
あとは、そもそもこれ私の納得するサイズ感ではないです。
縦の長さが短すぎて、和用のバッグらしくなり過ぎました。
ということで、縦の長さを出来上がり16cmから+5cmは追加したいところです。
側面の取り付けも非常にテクニックを要します。
ここを乗り切って綺麗にできれば、技術がアップということになりそうです。
今回は、はみ出している部分が角であり、これをいかにぴったりとくっつけるかを仕付け糸などで工夫してトライしていきます。
どうしても平面ミシンなので仕方がないのですが、平面ミシンでもできる限りの手は尽くしていきたいと思います。
実は、金具にあれこれ集中していてポケットを付け忘れてしまいました(汗)。
なので、代わりにポーチを作りました。
ポーチの中にもぶら下がり式ポケットの付いたポーチとなりました。
裏地も付いていて、共布です。
この付加価値でポケット付け忘れのフォローに。
あとがき
ここから↓は、後になって、ブログの手直しの際に付け加えました箇所になります。
ヒネリ錠を使ったバッグのその後の製作なのですが、専用のサイズのポンチをオーダーメイドして作ってもらいました。
そのオーダーメイド品のポンチでくり抜いて作ってみたフラップバッグも製作してみました。
しかしながら、生地のゲジゲジの縫い代が最終的に重い物を持っている中ではみ出してくる予想です。
そうしますと、永久的なものではなくなってしまい、こういったくり抜きの案ではない考え方をしてみました。
それは、スーツのポケットの片玉縁のやり方に類似のラッピング方法。
裏地を中表に当てておいて、スクエアの真ん中をY字に切り込み、ひっくり返して、スクエアの縫い代を覆い隠すやり方です。
しかし、これも最終的には、完全でないという結論に至っています。
その理由は、③のパーツの両サイドのネジ用の穴開けが、ラッピング生地のせいで分厚くなったことで困難になり、大きな穴を開けざるを得なくなりました。
そうしたところ、今度は穴自体が枠からはみ出す懸念が生まれました。
そもそも、パーツメーカー様のお話によれば、こういったパーツは、「レザー専用」であるということです。
布では、ほつれが起こりやすく向いていないというのがその回答。
何もわからなかった私は実体験でその本革レザーのみに適したものだということを知ったのです。
その後、ヒネリ錠をバッグに使うことはありません。
永久的なバッグを作りたい私の意向に沿うものではないことを知ったからです。
ただ見かけのかっこよさはヒネリ錠は抜群です。
だからこそ残念ですが、それよりも、「長持ち」の作りを重視しているので、こうしたパーツとお別れをしてきたのです。
ということで、本題である、本革レザーに匹敵のフラップバッグが作れるのかどうかの答えは、「作れない」という結論を出しました。
ただ、ここからのヒントは何かあるかもしれません。
ヒネリ錠が布製でも、どこかで使える場面が見つかれば良いと思っています。