古い着物を解体しパッチワークにリメイクした大花柄の裏地が表地デニムのナップサックの中に溶け込む様子【1318】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回初めてですが、製作のハンドメイドバッグに「リメイク」した部分を取り込みました。

リメイクは、元ある出来上がり品を解体していきますので、その二次利用の著作権や商標権をきちんと意識しなければ到底利用できるものではありません。

究極のところ、お洋服をリメイクしたバッグはほぼアウト。

著作権の侵害やアパレルメーカー様の商標権の侵害になります。

今回裏地に利用したのが、古い着物生地。

古い着物を解体して、パッチワークシートに仕立て、バッグに材料として利用させていただきました。

リメイクの商業利用の可能性がほとんど認められないであろう中、古い着物に関してはグレーゾーン。

グレーということは、完全OKであるということでもないのが気を付けねばならないことです。

著作権というのは、その著作権を有している人が不明な場合には有効ではないということで、品質表示やブランドネームの付いていない古い着物に関してはそこは該当します。

ただ、象徴的な大花柄はそれが美術的、装飾的な要素があるかというと、間違いなくあるように見えています。

それでも、今回どうしてもこの着物の素材を利用したくて、その著作権者様の権利の利用のお申し出があった場合にはきちんと対応する覚悟でご利用させていただきました。

よって、安易に利用するものではないことをここで前もってお伝えしたいと思います。

このたび完成のハンドメイドバッグ「ダブルナップサック」の裏地に利用の着物のデフォルトの姿。
ある意味この写真は貴重です。間違いなく元はこの姿であったということになります。
リメイクにおいて、ごまかしてその元の姿を隠しては決していけません。
実直にやらねば、グレーゾーンの本当の解明ができなくなります。
もとはこの素敵な柄を生み出した着物の反の製造者様、
そして、この柄を選んでこの着物を作った製造者様に著作権があるということを忘れてはいけません。

デニムと着物の和柄のコンビの素敵さをお伝えしたい

ダブルナップサック:<サイズ>縦29cmx横34/48cmxマチ15cm。
名付けて「はまぐりの横顔」。
表地のライトインディゴブルーに対してショルダーのマルチカラーはアクセントです。
ひっくり返してみました。隠しポケットのフラップは表地のやわらかデニムを使用。
ポケットの位置が分かりやすくコントラスト効果がおしゃれ。

さて、今回は何度目かのこのデザインの製作ですが、生地を変えるたびにそれぞれ特徴があって面白いものです。

今回の場合は、表地は、「やわらかデニム」という名前の綿/100%、日本製。

確かに柔らかいので融通が利きますし、本来のセルヴィッチデニムなどよりも縫いやすくはあるのですが、やはりそこはデニム。

重ねてステッチするとかなり強固になっていくところに特徴があります。

表地の5cmダイヤキルトの効果もちゃんとあり、内側に内蔵の「ハード薄芯」がハリコシを出してくれます。

どうでしょう、この和柄とデニムとのコンビ。

どうしてもリメイク生地を使いたかった理由はこのライトなインディゴブルーに合う裏地を徹底的に追求したかったからです。

がさついたその着物の素材はポリエステルなのかな。。と予想しますが、詳しいことは分かりません。

実際に感じたままの素材感をカジュアルテイストに解釈しながら、それでもエレガントに寄ったバッグにと思うがままに考えていきました。

どうしてもパッチワークしてでもこの和柄を取り入れたかったのでした。

その美しいマルチカラーがインディゴブルーと絡み合った瞬間です。

ここ最近徹底のショルダーの4本ステッチについて

1.2cm巾の出来上がりのショルダーひもに4本ステッチを入れていきます。
均等な巾であることが美しさに繋がります。

以前は1.2cm巾の巾着ひもなら、決まって3本ステッチでしたが、もうひと手間かけようと改心。

そして、常に4本ステッチをしていくことにしました。

なかなかこの巾で4本は見かけません。

糸のステッチもバッグの一部なんだと言葉で表現せずともこれを見て分かってもらえれば幸い(^-^)。

たためる底板無しの袋タイプであることについての思い

ふんわりしたデザインであるからこそなのですが、底板は付けていません。

かつて製作していた、ハード薄芯でハリコシを出した立体感あるリュックからは現在は離れています。

底板はなくても、畳んで収納できるという価値を入れました。

ここまでなら畳めます。
たたんだ状態のサイズ:縦29cmx横20cm。

使わない時には、三つ折りにたたんで、引き出しに収納できるという価値がそのままの状態である立体型にはないメリット。

こうしたサブバッグの延長であるナップサックの立ち位置みたいなものを感じています。

メインは、ハイブランドバッグをお使いであっても、必要な時に取り出し、リュックとして使えるサブバッグ的な存在になればと思います。

あとがき

目立たなくはなっていますが、裏地のパッチワークはハギ目があります。

1パーツが大きめだからポケットに影響がなくうまく取り付けることができましたが、次回もう一度この着物生地を利用し、今度は表地として同じダブルナップサックを製作していく予定です。

その時には、以前に製作した別生地と同じように、レンガのようにずらすタイプのパッチワークにしていきたいと思います。

今回はぴったりくっつけてハギ目が十文字ですが、表地使いの時はずらした方が綺麗に映るのではないかと思っています。

またその違いもお楽しみにどうぞ(^-^)。

自分が物を作り上げても複数存在する著作権の認識、すべてをパーフェクトに順守でやっと正当なコンテンツになるという見方【1173】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「コンテンツビジネスによく効く、著作権のツボ:八代英輝 著」を拝読。

この本はある目的を持って手にとったものになります。

現在「ハンドメイドバッグの製作手法のコンテンツ制作」を進めています。

いずれ、多くの方にそのデザイン・ノウハウを「有料ソフト」としてご提供の予定。

特徴はノウハウ部分の著作権を解放した自由な商業利用可能という点、それが「共有型のハンドメイドバッグ」という事業名の「共有」という部分にリンクするのです。

こうしたスタンスは、「著作権行使」とは対極にあり、「著作権放棄」のようなもの。

ただ、「放棄」も無関係でいる立場にはあらず見守る必要があると認識しています。

よって、「著作権の解放」などという呼び名がこのスタンスには望ましいと思います。

このデザインや手法さえ広まれば、独自のものである必要は無いという考え方を示していくのです。

こういった考え方はなかなかできないことでして、多くの製造者がそのノウハウを隠し秘蔵しライバルに負けないようにするのです。

そうしたことと反対のことをすることで、むしろ独自のスタイルになりはしないかと思ったこと、そして、「手放す」ということで得られる別のことに賭けたいのです。

そのきっかけは、製作してもその完成品のバッグやリュックがあまり広まらなかったことの「諦め」からでした。

ただ、「諦める」とうことが「辞める」ということではないことも大きく証明したかったこと。

実際、共有型なので自らも利用させていただくのであり、この姿こそ現実的な「共有型」の事業活動となっていくと思うのです。

これまでと同じように、ハンドメイドバッグを今後も作り続けるということなのです。

ただ、デザインやアイデアが自分だけのものではなくなるということのみの違いです。

「映画」の例が分かりやすいように、たくさんの著作権の集結のような1つのコンテンツの中に細かく「○○権」と細分化されている現実をこの本から教えていただいたのです。

外注が含まれるコンテンツは著作権が複数存在することになる、コンテンツ制作者自らがフリーにしてもその他の要素はフリーではないことも多々ある

以前はお恥ずかしながら著作権はシンプルに1つだけだと思っていました。

確かに「著作権」というワードは1つですが、権利の種類が細かく分かれているのでした。

少なくともハンドメイドバッグでは著作権が2つは存在するのです。

1つは、デザインの案を考え、手法を考えた自らが自明のものとして持たせていただける著作権、もう1つは材料の生地メーカー様や附属メーカー様の著作権です。

著作権が行使されている材料なのかそうではないのかということからのスタートで、他者様が生み出したモノやコトを利用させていただく意識こそ本来の望ましい製作の姿なのです。

事前によく調べて製作をするクセを正しく付けることが必要です。

さらに、もう1つは、完成したソフト自体の著作権についての行使の可否です。

これをフリーにしてしまうと、コンテンツをコピーして転売が可能。

中身無視のただのコンテンツというそのパッケージだけに価値を付けた商業利用が可能になってしまうことを考えると、ここは「行使するべき」なのではないかと思うのです。

金銭を払ってご購入の方が損をする構図になってしまうからです。

このことに関しては、転売禁止のルールを設けるなどして、しっかりとした意志表示の1つに入れ込む必要があると考えます。

ということで、「著作権フリー」を謳っているのはある一部分の著作権だけという見方ができます。

勘違いによるトラブルを起こさないためには、慎重になる部分だとつくづく思います。

あとがき

著者様は、お名前でピンとくると思います、テレビに多く出演されている方です。

その中の例も複雑な構造だと思えるテレビのケースが多く、具体的でした。

ただ著作権の複雑さには重っ苦しいものがありまして、この世の中がいかに著作権でがんじがらめになっているのかというような構造が見えてきます。

テレビがそのままアーカイブでYouTubeで流せない理由なども著作権との絡み。

ライブだと良いということも実際にライブ的にYouTubeで流されている番組だけは見つかることの理由が著作権にあったりします。

著作権に関しては、当たり前くらいに意識するべきで、アパレル関係では認識の甘さや緩さが問題視されています。

それほどに、「製作」にしても「制作」にしても作る者は責任を持って行動するべきということなのです。

ロゴやブランドネームを廃止しようと思う、ただ表面的に「ブランディング」をとらえていた過去との決別【873】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2018年2月頭からの個人事業主スタート時に製作したハンドメイドバッグは、まだ「商標登録」申請中であり、「TM」というマークをネームに記載。

そこまでしてでもバッグには「織ネーム」を付けるという固定観念がありました過去。

「TM:trademark」でまだ商標登録申請前の状態で使うもの。「商標」というだけの意味です。

その後、6月頃審査がおりて「Rマーク:registeredという意味」入りのネームへ変えていきました。

「商標登録」許可後は、「R:registered」マークが可能で、「特許庁」様に許可が出ている証です。反転も良し。

今振り返って思うことは、「何でロゴにこだわっていたのだろう」という不思議な気持ち。

何のイロハも分からない最初、とにかく商品に「ブランドネーム」を付けて証として知ってもらうのだという、何だかロゴが先走った形でのスタートでした。

ロゴというものが、知れ渡ってきて初めて良くも悪くも効果が出るものであるなどとはあまりその頃は考えていませんでした(^_^;)。

あれから、およそ4年が経過。

本当の「ブランディング」というものが「観念」であり、視覚的に目に見えるロゴやマークなどではないのだという考えに至りました。

このたびは、ブランドネームを廃止することを決め始めたこのタイミングで、どんな風にRマーク入りのブランドネームを作ったのかという、やり方をご紹介し過去の行動記録として残しておきたいと思います。

現在考え方は随分変わりましたが、ブランドネームは、どんな商品にも付いているものであり、分かりやすくて素敵なものではあるのです。

また、この変遷なくして、現在の考え方を持つことが無かったかもしれないと考えると、この過程は重要だったと思うからです。

もしかしてご参考になることがあるならばと綴っておきたいと思います。

自らロゴを描かずともロゴを購入することで商標登録が可能だったケースの行く末

たどった道というのは、自分でロゴを描かずに、出来上がりデザインを購入する方法で、イギリスの大きなロゴ会社の「logastar:ロガスター」様からの購入で進めました(現在は廃業)。

ロガスター様に類似のロゴサイトはとてもたくさんありましたが、比較検討した結果、ここが品数が一番であり、優れたデザインが豊富だと感じたからでした。

日本円にすると約¥3,000程度でロゴを購入。

文字とイラストの組み合わせで現在の「picturesque」のロゴを文字のデザインと共に購入。

ホームページなどにも使いやすい「ファビコン」というものをダウンロードで一緒にいただきました。

その¥3,000相当で、その他印刷用のカバーレターのロゴ入りや、名刺注文用のデザインまでも一緒に盛り込まれかなりコスパが良いと感じたものです。

このルールというのは、「このお代金で、商標登録が可能」であるというもの。

しかしながら、ご質問にもご回答いただいた通り、「他の人も私が購入後も同じロゴが利用できる」というもの。

そうすると同じロゴやデザインを全く同じ形式ではないにしろ共有することになります。

商標登録出願時に「弁理士」様にお調べいただいた時に、ロゴの動物の絵がヨーロッパの雑貨品の会社のアイテムにプリントされたものと一致してかぶっていることが判明。

しかし、この購入が権利を得ることの対価であり、フリー素材的な物であることの説明で通りました。

その代わり、「その後のトラブルなどは当社(ロガスター)は無関係にある」というルールでありました。

それもそれでよいかと思いますが、今、このことを考え直してみると、矛盾を感じます。

一応、ロガスター様の社員デザイナー様はこの「著作権」は放棄しているようなスタンスのご回答の文面でしたので、共有したデザインのマークでありながら進めることができたのでした。

実際に「商標登録」許可後「ネーム屋」様に作っていただいたブランドネーム。白地がかわいいとこちらだけに。

「ネーム屋」様は、「ヴンダーラベル」様。

中国の工場へオーダーして生産し自社輸入後、当方まで配送までの期間が非常にスピーディーで価格も非常に抑えられたものです。

ちなみに上の両折れのネームは「特注」のような「カスタム」という部類でしたが、1枚@¥62くらいでした。

日本国内で凝ったネームなどは、@¥300-@¥500などかかってきますので、非常にリーズナブルです。

ところで、「商標権」と「著作権」とは違うものであるということ、前者は自ら申請する形で得る特権、後者はデザイン製作者が持つ自明の権利、ここが大きく違う点です。

もし、何か同じロゴを共有している他社様からクレームを受けた時に、結局はそのロゴを書いた人が誰なのかというところを問うことにはなるということ。

それは、ロガスター社に雇われていたデザイナー個人の〇〇様という人というのが正解だと思うのです。

自由に使ってもいいよというのは、あくまで、その時の契約であり、その後のトラブルに関しては、誰というピンポイント的な著作権が一番有効になるかと考えます。

しかし、共有しているのだということが分かりながら、権利を主張し訴えるということもなかなかの矛盾であり、たやすいことではなく、そもそもゆるい気持ちでの使用だと思われます。

このことを振り返って今思うことは、ブランドネームなどの今後もよく使うものや自社のロゴなどは、「下手でも良いので自分で描いて、その動画や写真も撮って著作権を明確に本人にしておくこと。」これにつきると思います。

他の人が作ったロゴを自分のものに100%所有することの限界です。

事実がもう自分の完全オリジナルでないということを物語っているからですね。

ロゴの文字1つにしても、挿絵にしても、「マイクロソフト」社様のエクセルの図形を使うことすら著作権があるみたいです。

今後の予定なのですが、10年間有効の2018年の商標権は2028年には更新しないつもりです。

随分コスパも悪かったことになりますが、早々とやり過ぎたとも言えますし、反対に良い経験をしたとも言えます。

「著作権」についての深いところまで追求することができたのではないかと思います。

あとがき

ブログの「手直し」をしております、2024.07.16現在。

過去の全ブログ1,400記事程を毎日3記事ずつこの2024年1年間で「手直し」完了という目標に向かい毎日実行中の現在です。

更に、この記事を最初に投稿の2022.01.25からおよそ3年が経過した現在ですが、この時の「ブランドネーム廃止」の決意は全く変わりません。

その後の製作では、もう付けていない事実がありまして、ブランドネーム縫い付けも過去の仕様となったのでした。

ただ、この時のブランドネーム作りの体験は著作権についてかなり大切な部分が学べたと思っております。

今後は、自主製作+販売の方向から高まったバッグの仕様や技術のノウハウを、コンテンツ化してお伝えし広めていく活動に変えていくことに決めました。

その際にも、著作権がコンテンツに存在しますので、

①バッグのデザインや作り方ノウハウについての著作権はフリー

②デジタルコンテンツそのものの転売やコピーは不可

③①は共有であるため、一人の個人だけの特権にはならないというルール

という複数のヶ所の著作権が存在するルール1つずつを明確にし、誤解のないよう、そして基本的には「自由」が実現できるよう解放を主軸にしてやっていきたいです。

「ブランドネーム」などもう関係はありません。

ただ、こうしたところにたどり着くには、2018年の時の「ブランドネームを作る」という行動が無かったら、こうまではっきりと方向性が見つからなかったかと思うと、必要なことだった軌跡なのかもしれません。