ポケットを追加したい時に♪後から取り付け可能なフラップポケット【1186】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

小さな事であっても、「失敗からの学び」は大きいものです。

また、「ただでは転ばない」という強い言葉もとても好きです。

現在製作中のパッチワークナップサックの途中にポケットを付けなければいけなかったのですが、準備してあったにもかかわらず、縫い付け忘れてしまいました。

その後気づかず、裏地の返し口を縫い閉じてその後も進めていったかなり最終段階で気づきました。

せっかくなので、今までたどってきた作業はやり直さずに別の案を考えました。

それが、「後付けポケット」です。

手持ちのハイブランドのバッグでそのような作りのお品がありましたので、すぐイメージは浮かびましたが、そのお品は、ファスナー使いのポーチが共布紐でサイド部分に挟み込んで縫い付けてありました。

そこから、私なりにアレンジしたタイプの全く別のデザインのポケットを考案しました。

フラップポケットを上からまっすぐ吊り下げる仕様

手持ちのハイブランドのバッグでは、ポーチの位置があまり定まっていない点が、紐でつながれていながら探しにくいものでした。

そして、よくねじれるのです。

そこで、全く同じやり方をせず、自分なりの考案をしていきます。

安定感あるには、上からの真っすぐの吊り下げが位置が固定されてい見やすいです。

吊り下げ式ポケット:これだけで1つの商品みたいなポーチになっています。

あまり見かけないユニークなタイプです。

そのしっかりした様相は、まずは接着芯を貼り、更に、全パーツに全面にボンドでハード薄芯を貼ったからです。

この硬さが高級感がありますし、カーブも綺麗に出ました。

ハード薄芯を使用していないとふにゃふにゃで歪んだラインだったと思います。

もとは、フラップポケットで縫い付けるパーツをそのまま利用していますが、壁みたいな役割の新たな一周り広い背後の「わ」のパーツも利用しました。

上のひもはそれほど長いものではなくて、挟み込んで、上部を縫い付けます。

その縫い付ける位置はここを予定しています↓。

本来ポケットを縫い付ける位置とだいたい同じ位置に来るように紐の長さを設定。
巾着ひもホールのステッチに重ねて数度の返し縫で、自然な縫い付けができそうです。

これで、むしろ、素敵なデザインになるかもしれないということで、失敗をなんとかフォローしたのでした(^_^;)。

あとがき

こんなシンプルな作りのナップサックにこれ以上の工夫なんてあるわけがない。。。

そう思ってきましたが、今回のような失敗の際に工夫が生まれたのです。

条件の限られた中で、どうにかしてポケットを取り付けようと考案していったその結果は、むしろこのデザインが特徴のようなアイテムになったことに驚いています。

限られた条件の中、手段が豊富ではない、厳しい中で何とか考案していくことで生まれたものの素晴らしさがあると思いました。

今後のハンドメイド商品の製造では、少なくとも、完全オリジナルの考案ということは1つのポイントになると思いました。

まずはそのエピソードやストリーからして違ってきますので、なぜこのデザインが生まれたかなどを語る際にはこの「ドジ」な失敗経験が常に生きるのです。

ミスや失敗は苦い思い出ではありますが、冒頭のように、「失敗からの学び」や「ただでは転ばない」ということを常に心の中に持って今後も活動していきたいことを誓ったものです(^-^)。

とりあえず手元においておく融通の利く接着芯は織芯かニット芯かの答え【1112】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

毎回、ハンドメイドバッグ作りには接着芯を使っています。

接着芯は生地自体の風合いにハリコシを加えてくれて、出来上がりのバッグ自体が丈夫で長持ちです。

接着芯には、織芯、ニット芯、不織布芯とあるのですが、これまでの経験から、不織布芯は他の2つの芯よりもちょっと劣るなあと感じていましてかなり初期の製作の頃からやめています。

アイロンの熱に対応できなかった不織布芯もあり、とても使いにくかったことがあり、すべてがそういった質のお品ではないかもしれませんが、やはり、布のような仕立てになった織芯やニット芯の「布帛:ふはく」タイプがお勧めです。

その2つの織とニットでも結構違いがあり、今回は、この2種で比べてみたいと思います。

とりあえず基本的に持っておくなら。。。

結論は、ニット芯です。

ニット芯は伸び縮みの融通が利き、ニット全般に加えて、織物の生地の一部であるナイロン/100%とか、ナイロンの割合が混率の中で40%を占めているだけでもこちらを使用するべき。

これに織芯を接着しようとすると気泡ができることが過去に経験済みです。

とても驚きますよね。

ナイロン/100%の撥水生地に織芯を貼っていた時に、どんどん皺が増えて、何が起こったんだろうと最初思っていましたが、原因は弾力性に優れたナイロン糸の性質にあります。

おそらく、その気泡の起こった原因の解明としては、まずアイロンの熱で表地のナイロ生地が熱で無理矢理延ばされます。

ところが弾力性がゴムのようにあるわけで、熱が加え終わったとたん縮んで元に戻ろうとします。

その時に、接着芯が織芯の場合接着芯の方が固定されたままですから、相性が悪くなり、ナイロン混の生地だけが伸びたり縮んだりして動き、織芯がそのままであることの隙間に気泡ができるというものだと思います。

その状態のひどさといったらありません。完全に製作としてはそこでアウトになりました。

よって、ナイロンの弾力性に歩調を合わせる相性の良い性質のニット芯が正解なのです。

ここで学べることは、織物生地に対してもニット芯を使う必要が必須のナイロン混の生地が存在するということ。

そうしますと、とりあえず、ニット芯を持っていたら、すべてに対応できるということです。

ニット芯を貼ったことで、どうこう悪い方向へ行ってしまうような織物生地無かったです。

反対に、織芯を貼ったことで悪い方向へ行ってしまう織物生地が、ナイロン混や、ナイロン/100%なのです。

そうしますと、どちらか1つに絞って持っておくならば、ニット芯が正解です。

じゃあ、織芯なんて出番はないのではないか。。。

これがそんなことはないのです。

織芯ならではの良さ、ハリコシはニット芯よりも感じられる

今まで接着芯も結構いろんなお品を使わせていただきました。

その中でとっても感激したような織芯がありました。

まるで生地みたいなしっかりと折り糸が見えていて、ごわっとした接着芯です。

これを織物の表地に接着すると見事に風合いがしっかりしてきます。

バッグ作りには最適だと思いました。

少ししか入手できなかったので、どちらかというとそういうタイプの接着芯はレアだと思います。

ニット芯では、このごわつきの良さが出ず、しなやかに仕上がってしまいますので、ハリコシを強調したい時などには織芯は向いているのです。

そうしますと、時には使い分けをするということがそれぞれに適した出来栄えになるかと思うのです。

あとがき

今回のお話が、ハンドメイドバッグ作りにお役に立てることがあればと思います。

そもそも接着芯自体は表に見えるものではありませんが、接着芯を貼って、さらに折り曲げてステッチを何本か走らせたようなバッグの取っ手は、ツンとしっかりと立ち、接着芯を基盤にして、その他の作業も相まって強固なお品になっていくのです。

長い目でみて、接着芯を貼ったか貼っていないかのお品を比べてみるとふんにゃりとしてしまってよれているのか、いつまでもしっかりした状態を保てるのかの大きな差が感じられるみたいです。

接着+ステッチというコンビは、伸び止めテープでも同じことです。

ただ貼るだけでは洗濯などで糊がはがれてくることもあり、ステッチの縫い付けもかなりの策なのです。

ぱっと見の最初の段階ではこんなことは分からないことですが、それを長い目で見ていくのかその時だけ通っていけばよいのか、後の信頼度とか信用ということを考えると今は人目につかなくとも、やはり影ではひっそりとやっていきたいことなのです(^-^)。

職業用ミシンでも限界の難関箇所、四つ折り同士の重なりの更なる縫い付けを可能にするテク【1064】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグをこれまでたくさん製作してきました。

その中で、丈夫な良いお品を作ろうとすると必ず出てくるのが、「難関箇所」です。

長い時間をかけて作るものには、この難関の箇所は存在するのではないでしょうか。

今回は、私自身が経験した、生地の厚みからミシンが重くて糸が切れたり、糸目が飛んだりと苦労した場面を振り返りながら、それでも何とかして完成させていきたいという大切な場面でお役に立てるかもしれないテクニックを1つご紹介したいと思います。

きっかけは、2度目には縫えたことから。。。

このショルダーの引っ掛けられているナスカンとのつなぎ目に、四つ折りをさらに2倍に重ねて縫っていますね。こういったところがハンドメイドバッグ製作では難関箇所の1つになります。生地だけでなく、中には接着芯も貼っています。内部構造がミルフィーユのように重なっているのです。

まだ、上のスポーツメッシュという生地は、柔らかくしなやかなので、針が通りやすいです。メッシュなので穴も開いていますしね。

こうして、素材を工夫するというのが1つ手としてはあるのですが、どうしても硬めの厚い生地で作りたい場合には、当然ここが職業用ミシンの限界を感じるような厚みになります。

厚みと共に硬さも大いに影響しますので、厚くてもずっしりと沈むような粗い織り目の場合は大丈夫なこともあります。

それで、こういう箇所はやはり何度か行ったり来たりミシンを走らせながら返し縫いをしていかねば丈夫に固定されません。

返し縫いも向きそのものを帰りの時に正位置向きにあえてひっくり返す手もありますが、針がきちんと通るかということとはこのことはあまり関係が無いように思います。

それで、下のような案です。

①左:糸を通さずに、針だけで穴をあけることをミシンで行う 
②右:開けた針穴を意識しながら実際に糸を通して縫う

①のように、事前に針だけで空縫いのようなことをしておきます。

そうすると押さえによって地がならされることと、糸の通り道が作られて縫いやすくなります。

そして、②の通り糸を実際に通して縫うということです。

このやり方を気付いたのが、一度目に糸がプッツンと途中で切れて、ほどいてやり直した2度目にはうまくいくことがあったことからヒントを得ました。

ただ、これも不可能な場合もありますので、何度やってもだめなら、その生地が限界を超えているということであきらめねばなりません。

何度もやり直しは、生地をいためますので、生地がかわいそうです。

まだ完成していない状態なので、生地を優しく扱ってあげることは製造者の心得です。

せっかくここまで作ってきてここであきらめたくないという場合に考える1つの策としては今回の策はご紹介する価値はあるかと思いました、

絶対ということではないですけで、可能性がある対策ということで何かの時に思い出してみて下さいませ(^-^)。

あとがき

今回のように、教科書には書かれていない、実体験からの特殊なコツとかやってみないと生まれてこなかった策などを今後もご紹介していけたらと思います。

実際に喜んでいただけると、私の方も長い間ハンドメイドバッグをあれこれ作ってきたこれまでの意味もあると言えますので光栄です(^-^)。

ハンドメイドを継続していく人向けの接着芯の購入の仕方と原価を安くできる方法【1062】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、ハンドメイドバッグを作りたい人向けに私のお仕事をシフトチェンジしている最中です。

その1つとして、過去の保管中の生地ストックを片っ端からご提供している最中です。

全部残りの生地で製作していこうと思っていたのですが、ここへ来てもう時間がないと思い、7月から生地販売へ踏み切りました。

結構喜んでいただいているようです。

バッグになって販売よりもはるかに可能性を秘めることが分かり、たくさん見てもらっているようで有難い次第です。

このこと1つだけとっても、いかに世の中にハンドメイドで何かを作りたい人が多いかということがうかがえます。

私自身も続行していき、自分の作品を作るということを横に置いて、他の方のお力になる情報をご提供していくことが一番になるようにシフトしていこうとしています。

自分も作りながらということであれば、ご質問にも答えやすく、続行してまた学びのインプットも得られるし、ご質問いただいたところからの発見も間違いなく得られると思っています。

そうして、今までよりももっと「広める」ということに今後重点を置いていきたいと思っています。

さて、今回接着芯を1反使い切りまして、次の1反を調達しました。

とても良い芯地をいただきました。(ヤフオクで良いお品を購入しました)。

まるっと1反購入にの芯地の風合いと収納の仕方

こんな風に1反まるっと袋に入ったものが届きました。ヤフオクの出品者様、どうもありがとうございました<m(__)m>。こんな感じで開封していきます。
織芯です。生地のような感じの織り目が入っていますね。別で不織布芯がありますが、こちらが断然なじみやすく高級で、自然な風合いが出ます。お勧めは不織布より断然こちらの生地タイプです。

黒も同じように織芯とニット芯を保管中です。

下の方に貼り付ける動画内で、このクリームベージュ色をニット芯とお話してしまいましたが、もしかして織芯かな。

ただ、不織布に対しては、ニット芯も織芯もこのように織り目が出ている様相で、「布帛芯:ふはくしん」になります。

糊が片面に付いていて、アイロンでくっつく通常の接着芯です。

クリームベージュ色である所が結構融通の利く色です。

気を付けたいのは、黒い生地の時に、白は透けることがあるので、黒い生地には黒がのぞましい、その他のカラーはほとんどこの白系で対応できると思います。

そういったことからこの白系の出番は多いので、今回も早くなくなったというわけです。

こんな感じで、両端をリボンで固定。このリボンは、古着の1980年代前半辺りの古着スカートの腰ひもです。これがやぼったいので、カットして無しにするリフォームをした後、使い道がなくて、ちょうど、こういった反物に使っています。
その他、別の腰ひもからとったリボンも使用しています。何やら水玉好きがバレましたね(^_^;)。

原価に入れ込む接着芯の値段

接着芯をそのまま手芸店で購入の場合結構なお値段です。

その高額さから、安めの不織布芯にするならば、ヤフオクなどで、反物をお世話になる方がお品が良いと考えています。

購入額そのものの値段が安い方に注目しがちですが。。。

下の図を見てみてください。

人はその場の支払うお金だけを考えがちです。多くの人が現在の時点では50mも必要ないから、5mで¥1,000の上を購入してしまいがち。しかし。。。↓
大切なのは、もう少し長い目で見ることかと。1m当たりの単価は断然下の方がお得なのです。

ハンドメイドバッグでは、表地、裏地にもフルに接着芯を貼るとしても、だいたい、巾なりで、1mを縦に見れば見合います。

そうしますと、この@¥80/mの値が、実際に1つのバッグを作る時の1点分の接着芯のコスト、¥80です。

上だと¥200もかかります。

これまでたくさんの原価表を作りましたが、1点に¥200かかる附属品は結構原価に影響を与えてしまいます。

利益がその分少なくなってしまうことにも影響しますね。

ちょっとしたことですが、原価で見るとこんなに違いがあり、驚きます。

ただ、作り続け、売れていく必要もあるので、最初の内は手持ちの資金のリスク回避で上の¥1,000を選ぶというのも分かります。

しかし、ハンドメイドを続けていくと、5mという数量などすぐになくなってしまうので、また続けて購入していくという結果になると、一度に下の50m巻を購入はお勧めですけどね(^-^)。

あとがき

今回は、接着芯購入の例として、その様相とコストについて見てみました。

こんな風にお伝えできることの多くが現在私の中だけにに保管中で眠っている情報です。

今後これらをおしみなくアウトプットしていく場として、コンテンツ販売などでご提供してくつもりです。

そして、ゆくゆくはハンドメイド業全般にわたり、今回の記事の後半のコストとか経理分部での工夫、やり方もかつての経理部所属であった経験からもお伝えできるかと思います。

現在も<事業>カテの記事にタイトルに<経理>と書いてあるものは、経理場面のお話です。

経理もより良い商品を作って行く為には必要で、なぜ、良い商品と言えるかということの1つに、コスパがポイントになるということです。

こんなに立派なお品なのにお得に購入できるとお客様に思ってもらえることを目標とした時に、今回の接着芯のようなお話はその1つの工夫になるのです。

原価は下げる方向で、価値は上げる方向で後の信頼と人気を得たいものです(^-^)。

布製ハンドメイバッグ製作に合う芯地の定番チョイス3種【30】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

私が、記事でよく、「接着芯を貼ります」、「ソフト厚芯を入れます」、「ハード薄芯をボンドで貼ります」などを製作過程の一部として書いています。

これらは、すべて芯地ですが、どれもそれぞれその性質が大きく違うのです。

今回の記事は、私がお作りしているハンドメイドバッグの芯地の種類3種とその使い分けをどんな風にどんな場所に使い分けているのかを書きたいと思います。

私がバッグ製作に使用している主な芯地3種:左上から、ハード薄芯、接着芯、ソフト厚芯

接着芯(せっちゃくしん)

接着芯(せっちゃくしん):とにかく全パーツに貼っています。薄いのにしっかりした作りの布帛:ふはくを選びます。対する不織布というタイプはこの接着芯では使用しません。理由は悪いお品が含まれ、アイロンに弱いというあり得ないことが過去の経験としてありました。こういった織芯とかニット芯はきちんとしたもので、どれを使っても間違いがありませんでした。こちらは織ってあり、生地状なので織芯(おりじん)と呼んでいます。接着糊(せっちゃくのり)がついているので、接着芯(せっちゃくしん)なのです。これがニットの場合は、ニット芯と呼んでいますが、織芯とニット芯の使い分けの記事も別で書いていますので今回はここまでです。

この接着芯は、基本の芯地としています。

バッグの材料の生地を裁断すると、すべてのパーツに貼るものです。

糊が付いていて、アイロンでくっつきます。

効果としては、生地の風合いが非常に良くなり、シャキッとするというか、生地にハリとコシが出ます。

ハード薄芯(うすじん)/ハード厚芯(あつじん)

先ほどの接着芯は、全部のパーツに貼るものでした。

ハード薄芯は、名前の通り、ハード(硬め)です。

つまり、しっかりとさせたい部分に貼ります。

ハード薄芯は、織芯ではなく不織布です。

先程の接着芯では使わない不織布とは厚みが変わりますので、この辺りの不織布はちゃんとしたものになります。

アイロンにも大丈夫です。

不織布のハードはツンツンとした硬さがあり、これを内蔵することで、良い効果を出します。

左:ハード薄芯・・・本体やファスナーの口布、側面などに貼っています。
ハード厚芯という類似もあるので、比較の呼び名にしていますが、
薄い方の左側(ハード薄芯)でも十分バッグの風合いに貢献してくれます。
右:ハード厚芯・・・以前はトートバッグでこれを使っていましたが、
なにせ重くて、本体に貼ることには向かないと思いました。
現在は、取っ手などの当て芯などにだけ、このハード厚芯を細かく使用しています。

ハード薄芯は、本体には決まって貼ってきました。

もちろんベースに薄芯が貼ってある状態に加えてということです。

本体の前面後面の両方と、ファスナーの口布とか、側面パーツなどの大きなパーツに貼ります。

隠しポケットの当て芯にもこれをカットして使用しています。

ハード薄芯は、ハード厚芯に比べて、大幅に軽くて、バランスがとれています。

軽くて効果も出るとても良い性質を持っています。

一方ハード厚芯は、効果は絶大に出るけれど重くなりがちな点がせっかく布ならではの軽く持てるというメリットを阻害してしまいます。

ハード薄芯は前述のように、不織布の部類なので、接着糊がついていません。

よって、貼る時は、縫い代の部分にボンドを使います。

ここで、1つ私のエピソードなのですが、こんなにいろいろ使い分けずに、ハード接着芯が1つだけあれば最強じゃないかと思われるかもしれません。

以前に結構高級なハードな織物の生地みたいな接着芯を使っていたことがありましたが、お品が良いわりに重くてごわつきます。

そして、融通があまり効かなくて縫いにくく、綺麗に作れませんでした。

接着も相当な温度が必要で、大作業のわりに効果が出にくいのでもう使っていません。

これに比較すると、不織布のハードというのは、柔軟性があり布製のハンドメイドバッグ作りには向いているとの結論に至っています。

糊が付いていることが必ずしもすべてにおいて便利なわけではないということですね。

糊が付くとそれだけ高級品になりますので、そこまでの高価な材料を使った良き出来上りにはならなかったという結果が過去の経験です。

ハード薄芯を貼った効果:ビシッとした感じというのがこの様相のことです。気持ちが良いですね。

ソフト厚芯(あつじん)

これは、グレー色のふんわりしたものです。フェルト布に似ていますが、フェルト布に比べてやはりソフトとは言え、ツンとしています。

このソフトなのだけれどツンとしている感こそが重要な気がします。

ソフト厚芯(あつじん):バッグの取っ手にのみ使用しています。1mm弱の厚みですが、重くはなくて、
ふんわりとクッションが効いていいます。
折って取っ手に入れてミシンで縫い付けるとぷっくりと膨らんだ様相になり
持ち心地も心地よいふんわり感です。

このソフト厚芯は、バッグの取っ手にのみ使います。

アイロンで折って、薄芯をすでに貼ってあるパーツに挟み込むだけです。糊は必要ありません。

ソフト厚芯を入れ込むと、取っ手が素敵になります。

ふんわりとしていながらもスッと立ちます。

貫禄のあるお品が出来上がるための良き材料の1つであると言えます。

取っ手にソフト厚芯を入れた効果:しっかりと山のように取っ手が立ちますし、ぷっくり感が出ています。

あとがき

今回は、私が現在バッグ製作に使ってきた3種の芯地の使い分けや効果をご紹介致しました。

それぞれの役割がどれも重要であり、複数の使い分けは一見複雑なようですが自然とこういった複数使いに至っただけです。

金銭をかけたものが高級にできあがるかというとそうではないことが、途中でご紹介しましたハードなタイプの接着芯の取り扱いをやめたエピソードで分かります。

このことから、「材料」ということで考える、表地の高級さのことも同じことが言えるのではないかと考えます。

よほど特徴ある素敵な生地がたまたま高価であったことは結果に過ぎません。

しかし、実際に値段の高い高生地でハンドメイドバッグを作ることで完成品が必ず高級感が出るとは限らないのです。

「生地が高級であること」と「高級感があること」ということを天秤にかけています。

これは今後も研究していく大切なことです。

とにかく、どのような生地であってもその作りは平等であるこれまでのスタイルで製作していきます。

そんな中で、上述の2つの天秤の答えが見つかるかもしれません(^-^)。