小説が事業にくれるヒントは大いにある、読書を幅広い分野で読むことのメリットは、専門分野だけに特化するよりも多角的な考えを持てる【1405】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

図書館で借りるスタイルの読書ライフを続けています。

時々気になった本を即入手したい時に図書館の検索でも見つからなかったものは、「メルカリ」「ヤフオク」「amazon」サイトを探すことがあります。

そして、他の数冊と一緒に手にした本、「キスに煙:織守きょうや 著」を拝読。

「スケート」に関わる登場人物達のお話です。

ネットの噂により、かなり引き込まれる貪るように読んでいく夢中さがある本であることが間違いなくその通り、そこそこ厚みがありながらも短い期間で結末を求めて読み終わっていきました。

非常に素晴らしく良かった本の1冊としてご紹介したいと思います。

人の心の隅々までを推し量る登場人物の姿は「忖度」の悪い使われ方を遥かに飛び越えた古き良き魂のようだ

サスペンスもの・BLものどちらにもはまらないような感じを受けました。

それぞれ、そのような場面もありながら読み終わった後にすごく純粋なものに触れた気がしたのでした。

こうまで人の気持ちというのは立体構造であり、心の内というものがある、登場人物の二人の男性はどちらも正当で自分の気持ちに正直だったところが非常にすがすがしかったです。

これまでのたくさんの計り知れない進化の中で、「人間」が繁栄した現代において、最も生き物の中では複雑で万能である存在。

しかし、本当の心の内は、他の動物にも決して無くはない、最も純粋なものが本来の姿であるはずではなかったかと思います。

いつしか、「狡さ」「嘘」を覚え、内面がそれらにとらわれた人間はもうとうに本来の大切な物を失くしてしまっているのではないかと。

そんな人間だらけでは、「犯罪」「戦争」などがどんどん悪い出来事が起こっていくのでは。。

この二人の男性達の正直さは、良い教えをくれたようなそんな気がしました。

二人の男性「志藤」「塩澤」のそれぞれの「恋愛感情」についての私の見方

「BL」要素たっぷりであり非常に好きな分野。

ここ5年くらい、「異国色恋浪漫譚:やまねあやの 著」という漫画に感動したことがきっかけ、その良さは共通するところがあります。

そのような男性同士のそれぞれの心の内をこの本から感じた独自の見方で、二人の気持ちの重なりと微妙にずれているところをアウトプットしてみます↓。

・塩澤:志藤に対して、好きである・つきあいたい・結婚したいなどの一般的な恋愛感情と何ら変わらない気持ちを持ち、早くに本人がそのことに気付いている。

・志藤:塩澤に対して好きであるという気持ちは塩澤と共通するところであるが、恋愛感情ではないのだという感じ方に少しずれがある。。と自分ではそこまでしか気付いていないが気付いていないだけで塩澤と同じ思いがほぼ重なっている。

このような見方をしています。

一人一人の人間は全く同じではない程の複雑さが遺伝子レベルであるので、そこが人間らしい違いなのです。

それでも、ここまで気持ちが相容れた二人は非常に望ましい良き関係であると思っています。

あとがき

相手の心の内を推し量ること、自分の心の内を相手に素直に打ち明けること、こういったことの素敵さが感じられ、非常に後味が良い物語でした。

身近な動物でも人間の3歳児くらいのレベルがあるようです。

「思いやりの心」などを素直にまっすぐにシンプルに表現する動物にも感動することがあります。

本来、感動するところは、そういったシンプルな自然の生き物の姿に対してなのかもしれません。

小説など事業に関係ないと思っていましたが、長い事業活動での都度の選択や判断においては、どのような分野の本でも影響があるものです。

今後も専門的な分野のみにとどまらず優れた本を分野拘らずに手に取って読んでいきたいと思います(^-^)。

複数の可能性の「パラレルワールド」から1つを選択してきた姿が紛れもない「今」、過去の栄光や未来への不安よりも大切なのは「今」という瞬間【843】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在「日本経済新聞」の夕刊のみを定期購読中(休刊日のみ朝刊)。

このデジタルの時代にも新聞と本は紙ベースを継続。

実際に本自体の紙製の感触も「味わい」として価値を置いていまして、アナログならではの特別な瞬間のような気がしています。

新聞と言えば、朝刊も夕刊もそれぞれ一番最後の面の一番下に小説が掲載。

およそ1年間くらいの期間の連載になっています。

2021年の大部分、夕刊に「ワンダーランド急行:萩原浩 著/タケウマ 絵」が掲載されていたのでした。

毎回真ん中に1つ「挿絵」入りという点が字がぎっしりの単行本との違いで、これまた新聞特有の構造ではないでしょうか。

このたびの物語は、歴史小説などとは違った親しみやすさが確かにあります。

タイトルに惹かれて手にしてみたという能動的なケースとは違い、新聞の連載は割と受動的。

新聞を読み終わった最後のあの位置に配置という意味もあり、だからこそ特別な機会だとも言えるのです。

「バックトゥザフューチャー」や「仁」のようなタイムスリップが軸、複雑なパラレルワールドの存在が意味するもの

過去に戻ったり、未来を見たり。。これは永遠のロマンかもしれません。

映画やドラマではそれが再現されていて、とても魅力ある場面切替になっています。

このたびの連載も、この「タイムスリップ」というのが軸になっています。

ただ、パラレルワールドの数の豊富さも特徴。

もやっとしていたタイムスリップの構造しかイメージが無かったこれまでに、パラレルワールドの仕組みみたいものの解釈を伝えてくれました。

そして、ところどころに盛り込まれる「格言」のような強い文章が印象的でした。

全体には、とても読みやすい文章で、洒落も効いていて、身近な題材もふんだんに盛り込まれている、ワクワク感のあるストーリ―でした。

なぜあの結末だったのか、ハッピーエンドでもなさそうな結末に思うこと

こういった連載物というのは、新聞の最終日にストーリーの完結を合わせていかねばならないのだと大変さをふと思いました。

第三者がどうこう心配することではありませんが(^_^;)。

最後の場面は、「あれ?」というのが率直です。

これは、ハッピーエンドなのか、それとも。。

あとがき

読書は、2018年個人事業主スタート時点から図書館へ通いながらファッション分野の勉強を兼ねて、服飾関連を中心に読み始めてきました。

その後、他分野からのヒントというものも、大いにあるということを知ります。

幅広く、あえて特定せずに読書をすることがかえってヒントを得やすいものです。

さて、このたび連載を読んで1つ思ったことがあります。

今あることのありがたみとか感謝というのは、別の世界を見て気づくことも大いにあるのかもしれないということです。

不思議な体験をした主人公は、とても貴重な経験をした一人。

ありふれたかのような日常は、実は自らが作ってしまっているもの。

素晴らしい日常になるのも、淡々としたつまらない日常になるのも「今」を懸命に常にひたむきに100%を行動していく本人次第なのだと。

フォーカスするべき場所は、過去の栄光や未来への不安ではなく、「今」という瞬間なのではないでしょうか。

当たり前のことにこそ感謝し、良いも悪いもしっかりと「今」をまずは素直に受け止めることの大切さを考えるきっかけをいただきました(^-^)。