ある1つのあこがれと真似デザインの廃止、発案者しかできない正しい改良があることの学びと今後の決意【334】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近壁となっていますカーブ型のバッグの正しいフォルムがなかなかつかめません。

このたびは、最後の型紙として、改良した試作品を作っていきます。

これまでいくつか変更した型紙ではどれもラインが違い、イメージのものではありませんでした。

というのも、そもそもカーブ型のバッグはハイブランド様にあこがれて作ったからです。

言い換えれば「真似」となります。

真似も全くのピッタリ以外は、その追従を許さないほどのものがブランディングが完全に確立されたハイブランド様のデザインにあることを身に染みて感じました。

この度の試作を最後に、この「あこがれ」だけで始まったデザインを廃止することに決めました。

そして、ちゃんと発案の型紙に1か所ずつ丁寧にその「哲学」が入るような、たとえシンプルであっても「優れた品物」と言い切れるようなバッグを目指していく決意を致しました。

型紙と現物とのギャップが大きい理由、平面で出来上がりをイメージしにくいから

先回の【333】の記事からの続きとなります。

【333】では「おにぎり」デザインのバッグの底とサイドのラインがうまく沿うようにと考えたはずの型紙がてんで間違っており、この度の型紙に改めました。

「変な斜めの突き出した線は、型紙の線が斜めだからであり、まっすぐな直線に改めてはどうか」というこのたびの考え方の見直しです。

考え直した型紙:特徴は、サイドのラインが上からまっすぐ降りてくるストレートライン。

意外と分かりやすい型紙に戻りました。

本来、ここからスタートするべきだったのではないかと、ただの「あこがれ」で型紙に角度を適当に付けてスタートしてしまったことを反省。

ストレートラインは、立体的に出来上がった時にどうなるのかが見やすいです。

初期の型紙で斜めの角度を適当に決めてしまうと、その後どちらの方向へ調整したらよいのかの方向が分かりにくいからです。

実際のフォルム:型紙ではストレートな両サイドラインが内側に反りました。この発見は重要です。
正面から見ると、こんな風に内側にへこんだ出来上がりになってしまいました。

ここから何が言えるのかというと、ストレートラインで内側へへこんだのだから、調整するとすれば、ストレートから角度を「ハの字」へ広げるということです。

そうすると、一番最初の型紙である、角度が付いた型紙もあながち間違いではないということです。

ただ、これを最初にやっておくべきだったことは、ステップの悪さであり、階段を何段も飛び越えてゴールに到達しようとしてしまったことがいけなかったのです。

カーブ型のバッグのデザインはここで廃止、一から素直に思い浮かんだアイデアを改良したものとしてスタートする決意

さて、こんな信じられない結果となった製作でしたが、デザインと実物のギャップに大きな学びが得られました。

なんとなくのものでは、不完全さが簡単に見抜かれてしまうものです。

「おにぎり」という名前を付けるのが早かったかもしれません。

けれども、実は、おにぎりの形にふさわしいような1点、新しいデザインが用意してあります。

結果おにぎりみたいな形になっている台形を丸くしたようなものなのですが、こちらの試作を後日作ってみたいと思います。

あとがき

試作となれば、他の関係ない部分を省略したりして短い時間で必要な見たい部分のみを作ることも可能。

今回使用した生地は、綿/100%のマスタード色の迷彩柄のジャガードのような柄です。

結構丈夫くて中肉で使いやすい生地、日本製です。

これが黒だともう少し貴重になりますが、カラシ色はあまり受けないようで、このたび試作に使いました。

出番のない長期的にストックしている生地を研究のための試作品、もしくは試作パーツとして利用することも後に大きな成果につながると考えると無駄な使い方では決してないかと(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク