インテリアに溶け込む整然たるビッグバッグ、ヴィンテージブランドバッグが4点入るたっぷり容量は、コレクター向け【1386】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続で製作の大容量バッグ。

それぞれが全く同じではなく、生地が違い、サイズが違います。

ゴブラン織りではごわつかないようマチ無しデザインに落とし込み、それでも使わない時にたためるような融通性も入れますので、「収納袋」に徹したものです。

旅行のビッグバッグになるかというとお車で比較的持ち運びの時間が短ければ可能かもしれませんがあまりお勧めできません。

旅行用には重い物を持ち上げるための機能を持ったデザインとして「支柱」を取り付けるからです。

インテリアならではの柄が遮られないめいっぱいの面積を見せていくのです。

取っ手を挟み込む仕様で作ることの「価値」をこのたびの大容量バッグの製作で感じていただければと思います。

2019-1020もののストック生地をめいっぱい活かした75cm巾のビッグトートバッグ

今回はパッチワークというよりも「はぎデザイン」のようなスタイルで行きます。

生地は余らずにほとんど消化していきます。

上段(薔薇柄黒):ビエラフロッキーという生地。下段(ボックス柄黒):シルク混ドビーという生地。

薔薇柄のビエラフロッキーは、ポリエステル/70%、レーヨン/30%、日本製。

無地ライクなボックス柄は、キュプラ/56%、シルク/20%、アセテート/18%、ナイロン/6%、日本製です。

高級生地なのでひかえめに小さなバッグ用にと2019年に購入だった薔薇柄、今まで使う機会を失っていたのです。

このたびは、ラストの生地というような2019-2021年に購入した一連の中で、最後まで残った生地の代表のような黒ベース同士を組み合わせました。

まずは、どちらにも接着芯を貼りました。

そして、切替を作り、片方の薔薇の生地の最大限の幅に合わせたのがこの状態で横105cmでした。

ここまでビッグなサイズは過去にも経験がありませんでした。

裏面:しっかりとした表面にするための10cmのダイヤキルトがけ。内陸部の待ち針が固定・しわ防止です。

作図は、ボールペンです。

ここまでビッグだと全体に待ち針を打てませんので、縫う順番の周辺を一列ずつ細かく待ち針を留めていくやり方をしました。

ここに当てた「キルト芯」代わりの生地は「ナイロンタフタ」という生地。

以前に生地をキルト芯のように当ててみた過去のバッグ作りから、可能であること、ごわつきが比較的少なくできることから思い切ってビッグなサイズでもやってみました。

しかし、キルトはダイヤが大きめでなければ手間がかかり過ぎますので10cm。

それでも、針目は通常の3mmでなじむようにやっていきます。

キルト完成の表面の様子。最初にハギ目をつなげた後キルトをかけているのでダイヤ柄はとぎれません。

その後、こんなことをしています↓。

右端のような外側を粗い針目の6mm固定ステッチをALL一周かけます。

この後の作業で生地が折れたりしにくいように固定していますので、仮止め程度のものです。

粗い針目の意味は、比較的早く作業ができることともう1つ、同じ3mmだと皺が寄ってしまう可能性があるからです。

粗い方が融通が利きます。

マチの部分も縫い代の内側の影響のない数ミリのところを同じように固定。

完成の縦50cmx横75cmxマチ25cmのサイズの効果は、横に入れるバッグがゆったりと並ぶこと

「バッグストック袋」完成:<サイズ>縦50cmx横75cmxマチ25cm。・・・取っ手も付いています。

取っ手もちゃんと付けましたが、取っ手だけはヴィンテージ古着のワンピースに附随の「ロングタイ」の使わないのを利用しています。

よってお写真の枠からは除外させていただきました。

どうなんでしょうね。。

その古着は綺麗な状態のあまり着用されていないものだったのですが、オーダーメイド品であり、ブランドネームなども付いていないのです。

けれども、どなたかが作っていただいたわけですので、自明の「著作権」に対する「侵害」を考慮しまして、一部古着のリメイクを取り込む際にはこうして解説だけにとどめています。

そうしてでもリメイク品が活かせることを何とかこの先もお伝えしていきたいと思います。

さて、この横が75cmといのは、マチの部分入れずしてこのサイズ。

非常にビッグです。

写真では、4点のブランドバッグが保存袋に入った状態で4点収納してあるのです。

横にはゆったりと2点が並びました。

今までの横のサイズは50cmとか60cmでしたので、この75cmが今まで作ったものからの見直しと発展で思い切ったサイズを実現してみました。

おおむね成功です。

側面から見た様子:ピンタックをスタイリッシュに入れていますのでルーズな印象は解消。マチ25cmの姿です。

「バッグというものはこういうサイズであるべきなのだ」という固定観念でしばられていたら製作することはできなかったと思います。

とても良い経験でした。

あとがき

パッチワークやはぎデザインは、ここ最近連続していますが、ストックの生地を消費して生地在庫を失くす目的があります。

もし、最初から大きなバッグを作るならば、元の原反で十分この度のサイズのものもひとつなぎで作れます。

この製作からお伝えしたいことは、「そうなるしかどうしようもなかった結果のハギ目」であるということです。

なぜそんな風に苦労してハギ目だらけのバッグを作ったのかの答えが生地のストックを失くしていくというところにまずは焦点を当てたからなのでした。

柄は本来描かれた生地を大きく広げた状態が一番美しいに決まっています。

それが出来ない場合にどうしようかともったいない生地の使い道に悩む際にお役に立てる方法が、「パッチワーク」と「ハギ」をスタイリッシュに仕上げていくことです。

スタイリッシュに出来上がれば、「つぎはぎもの」などとは決して映らないと思います。

全く違うアイテムを解体して作るクッションカバーからの仕立て直し、ビッグバッグ作りの為のパッチワークで面積を広げるアイデア【1384】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

世の中ではここ近年注目されていますアパレル産業の課題、その構造というのは、キーワードに「大量生産」があります。

これによって利潤を追求する形態というのが物があふれている昨今で限界を迎えています。

以前勤務していたそういった事業の一部のお仕事をさせていただく中で、大量生産も思い切った数の大量生産ではない限りうまくいきません。

では同じ品物を多数作ることの魅力は。。と考えた時に、だんだん1点物に価値を求めるようになっていきました。

そうして、ハンドメイドバッグも1点物で製作。

ただ、1点だけであっても多種を作れば、これも大量生産の問題と同じことが起きます。

そこで、現在は、活動の方向を変えていこうとしているところです。

もう新しい材料を購入して製造することを極力控えています。

それよりも、これまでの身の回りの物を見渡して、リフレッシュするように作り直しや仕立て直しが可能なものをご提案していこうとしております。

その他、一から新品生地で製作するにしても、古着を解体して製作するケースであってもいずれにもご利用できるような「作り方ノウハウ」のご提案。

これも、きちんとコンテンツにまとめてご提供していくことをやり始めています。

これこそが長い間ハンドメイドバッグを作ってきた者ができることなのではないかと。

ただ、ごめんなさい、なかなかこれが良い形でコンテンツとしてまだ販売できていないのですが、いずれ完成しいくつものバッグが自作できるようなノウハウをお伝えしつくしていきたいと思っております。

このたびは、元はクッションカバーだったゴブラン織り生地の薔薇柄の4点で別の物を作ります。

新築の家の中に合うインテリアを考え、別のクッションカバーを形を変えて作るために低反発ウレタンだけが無くなり、カバーだけが余りました。

かれこれ15年くらいのクッションカバーだったにもかかわらず、あまり出番も無かったゴブラン織りの薔薇柄。

とても綺麗な状態のままであり、この柄がまた大花で素敵です。

これを解体して、必要としている収納用の大容量のバッグを作ろうと思います。

保存袋に入れたブランドバッグをまとめて収納するためのバッグinバッグの製作です。

パッチワークの1パーツの程好い面積と柄の向きの統一

パッチワークといってもカジュアルよりもエレガントに仕上がるようにと思っています。

薔薇柄のお部屋にはエレガントな雰囲気で仕上げたいのです。

よって、整然とした作りの1つとして、パッチワークで柄がとぎれてはいても向きはきちんと決めました。

1パーツは縦12.5cmx横17.5cmです。柄の向きを天地にそった向きに揃えます。
まずは大きなシートを2枚作りました。
1.5cmの縫い代で横に細長く繋げたら、都度アイロンで両割りし、まずは縦に溝の両端にステッチ。
裏面はこのようになっています。横長に繋げた次に、縦に繋げていき、その溝もステッチしていくのです。

果てしない作業ですが、いつかは完了します。

こうした地道な作業の果ては美しいパッチワークシートが出来上がります。

これが通常の生地にあたるものと考えて良いです。

足りない部分の取っ手を別生地でとる

取っ手はもう生地が無いので、別生地。ちりめんのでこぼこ感がゴブランになぜか合いました。

もともとはぎれでお買い得に購入したちりめん生地(1.25mで¥360というようなお値段でした)のベージュがいよいよこれでラストです。

今までバッグの裏地などに使ってきましたが、ようやくここで完了。

今思うことは、随分使い切るのに年数がかかっていることです。

1m以上の生地は1点のバッグの製作にはかなり多めだということが分かります。

この取っ手には、接着芯も貼りましたし、これも在庫がラストの「ソフト厚芯」も入れ込みました。

そして定番の4本ステッチで固定して立派な取っ手になり、ゴブランの生地にレベルが合っていきます。

出来上がりサイズは、縦50cmx横60cmxマチ無し。
この上の部分がもう1列あるとバッグのバランスが良いということで、別生地で継ぎ足しをすることを考えます。

今回、パッチワークは4段分しか生地がありませんでした。

50cmの出来上りにはさらにもう1段必要。

そこで、てっぺんの1列をパッチワークせずに、あるブランド様の古着のベルベットのタイトスカートを解体してリメイクとして利用。

タイトスカートなので、使える部分ぎりぎり消化できました。

ただ、「著作権の侵害の考慮」により、トップを写すことを控えさせていただきます<m(__)m>。

斜線の部分にベルベットの黒のラメドットを追加。3cmのダイヤキルトをかけゴブランに厚みをそろえました。

すごく素敵になりお見せしたいのはやまやまなのですが。。

こうして、足りない部分をお洋服の古着でまかなうというアイデアは、初めて取り入れたことです。

マチ無しでも、厚みのある生地は程度自然に膨らむ

サイドの様子:ゴブラン程の厚みのある生地の場合こうして自然にマチができます。
最低でも7cm程度は膨らんでいます。
柄を壊さないためには、せっかくの広々と出ている柄をマチで遮るべきではないとの判断です。
底は「わ」になっているので、こんなごわごわ生地でも比較的角は出やすいです。

底は柄の向きがそれぞれ整った2面をつなげて、パッチワークと同じように溝の両端をステッチして最終的に1面にして「わ」として作っていきました。

柄の向きがもともと1枚の生地だけで作る時には片面が反対向きになるのに、パッチワークの場合は両面とも正位置に出来るのです。

ブランドバッグを収納している時の様子:サイズ縦50cmx横60cmxマチ無し。ふんわり感が出ています。

こうして、中に目的のブランドバッグを収納したところで、インテリアとしての「容器」のような存在になったのでした。

あとがき

実は、もう1点マチ無しで同じサイズで作りたいと思っています。

今度は黒無地に凹凸感ある織柄が格子状に入った生地。

生地自体はそれほど厚みは無いので、「ハード薄芯」を貼り、キルトをかけてゴブラン織りみたいなボリュームを出そうとしています。

このたび、表地だけを映していますが、裏地は、ここ最近裏地に使用し続けているヘリンボン生地です。

カーキ色でいろんな表地に融通の利くカラーです。

こちらはもともと表地として考えてきたものですが、ここぞというこうした厚みのある生地に対しては裏地になることもあるのだという例です。

生地名が「バック地」でしたので「back:裏」用と解釈できます。

表地にも裏地にも使える優れた生地で、厚みはそれほどないのにハリコシが抜群にあるというものです。

次に作る予定のバッグにもこのヘリンボンを裏地に使うつもりです(^-^)。

ピンタックをあしらう仕立て直しの結果、整然たるインテリア容器への生まれ変わりを遂げた過去の製作品のトートバッグ【1380】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ3回にわたり、過去の製作品のハンドメイド品(ミシンを使って縫う作業)を仕立て直ししています。

前回の【1379】では、5年前に製作の2018年製のスツール用の低反発クッションカバーを角型から座面の楕円に上手く沿った楕円カバーへと変えました。

全部糸を解きほどいての仕立て直しなのでほぼ最初から作るのと同等です。

それでもその生地をそのまま活かして仕立て直すことの本当の意味をこのシリーズでお伝えできればと思いました。

当【1380】では主にピンタックをトートバッグに追加していきます。

3点中2点はすでに出来上がったところへ追加だけをするやり方、最後の1点は元々裏地無しであったことから、この機会を兼ね、全解体の裏地付けを含めたピンタックバッグへの変更となります。

なかなかの作業ではありましたが、とても有意義でした。

では、その変化をどうぞ。

ピンタックを施すことの劇的効果、ルーズからスタイリッシュな整然としたテイストへ。。

仕立て直し前の3点のトートバッグ:左2点は接着芯を貼った裏地付き、右は一重仕立ての無接着芯。

どれもだらんとしたルーズさがあります。

今この時点では、きちんと整ったラインがはっきりしたボックス型の方が良いと感じています。

「あいまい」から「はっきり」への変化が、その見かけの物理的なことだけでは言い表しきれないところに深みがあると思っています。

作業過程は映しておりませんので、次の写真からはピンタック後になります。

随分変わりました。

もともと縦長のサイズだったのですが、角がはっきりして前よりこちらの方がグッドです。
こちらは横長。前は縦が短くて物がこぼれそうだったのがピンタックだけでこうも変化しました。
縦横50cm四方のビッグバッグ:もう迫力満点。このようなサイズのビッグバッグはなかなかレアです。

ここへプチプチを入れている事業用の資材品入れとして使っておりますので、出番も多く毎日見かけるバッグでした。

毎日見るからこそ見た時の心地よさが感じられるものに全解体の仕立て直しを致しました。

これは最初一重で作ったのがかなり前なので、そこからこんなにも作り方が変わったことに驚いています。
裏地も持ち合わせの生地があり、これを利用。接着芯は表地だけに貼りました。

ピンタックは、最初の2点は表地と裏地が重なったままアイロンで線を付けてまとめてつまみましたので早く仕上がりました。

ただ、この3点目に関しては、本来最初から作る裏地付きのピンタックタイプは表地、裏地それぞれでピンタックをつまんだ方がラインが綺麗で寸法も正確なのでそのように製作しました。

注意点は、裏地は内側へ隠れる方へ突き出すつまみ方で裏面で山を作りますので、出来上がりはピンタックが奥へ隠されることです。

表地は表側へ突き出す方が断然美しいですので、そのようにつまみます。

ピンタックのつまむ面が表地と裏地で違うということですね。

そして、最後口の縫いとじの時にピンタックが凹凸で重なりうまく合体できるという仕組みです。

おまけ:ジャガードの裏面使いの良さを意外なカラーの裏面でアイロン台クロスとして仕立て直し

実は3点目の生地の裏面が結構素敵だったので、これを表面としてインテリアカバーで使います。

もともと、アイロン作業の箪笥(たんす)のてっぺんにクロスとして敷いていた本来の表面でしたが、3点目のバッグと同じ柄だということに差別化を付けたくて、裏面仕様で違った雰囲気にしてみたのです。

実際にこのようにインテリアクロスとして使用しています。

今思えば、何年か前に購入のこの生地、気に入って多めに調達していたようです。

バッグに余ったからインテリアクロスにしたというのがこのアイロン台クロスにしたきっかけ。

当時しっかりこの生地をしっかり見ておらず、裏面がこうなっていることをこの仕立て直しの機会に知ったほどです(^_^;)。

あとがき

ここで仕立て直しシリーズの第二弾が終了したのですが、最後の第三弾というのは、同じビッグバッグのもっと一回り大きな一重仕立てをこれも全解体の裏地付きで仕立て直します。

こちらにも裏地を付けていきますが、この度のビッグバッグよりも生地が伸びるタイプでやや難易度があるかもしれません。

そちらの生地もこの度の生地と同様もう今は売っていない生地で、その当時限りの素材なのです。

そう考えるとこの仕立て直しの意味がまずそこにあります。

二度と入手できない生地を貴重にとらえて、今後も継続して持ち続けていくための仕立て直しです。

何もこのハンドメイド品だけにとどまりません。

すべての物品に対して、所有することの「責任」があると思っています。

だからこそ「購買」という一瞬が大切なのだと考えます。

じっくりとよく先を見越して物を選ぶことは無駄をして後で困る悩み事や廃棄の問題を起こさないための重要なステップであると思います。

ショッピングというのは気軽な言葉であるかのように見えますが、実は今後の人生をも左右するほどの重要な行動であるということです。

温泉バッグ・水辺用のバッグには、回避や防衛の意味でポケットを複数付け、本体の中で濡れたくないアイテムを守りたい【1244】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、表地も裏地もナイロン撥水の生地を利用して、大容量の温泉バッグなるものを製作中。

水辺のシーンを意識していますので、まずは素材を撥水にすることを選択。

そして、その後のバッグ内の構造にもお水対策をした工夫をする案をこの度考えました。

回避も1つの案、バッグの構造から見ると側面に位置するポケットの存在は良き避難場所、豊富な3つを設置した充実ポケットの意味はここにある

まず、このたび製作するポケットは、今までの製作の中のポケットの良い部分を組み合わせたコンビネーションです。

貼り付けポケットから引用のフラップと隠しポケットとのコンビになります。

隠しポケットの入り口をフラップで隠します。この図は、フラップを閉じた状態。デザイン性があります。
隠しポケットの入り口フラップをオープンにした状態。フラップはデザイン性と共に「隠す」機能を有します。

今までは、貼り付けポケットにしかフラップを使用していないことがほとんどでしたので、この時に生まれた新しいデザインになります。

そして、更に3つのポケットの内の1つは、上の図のように、大きく広がったたっぷりな容量に作ります。

一方残りの2個のポケットは、反対面に段差を付けて互いに邪魔しないように並べて配置します。

中サイズのポケットと小サイズのポケットをこうして斜めに配置することに決めました。

応用編の作り方としては、横の幅はもう1方へ侵入しても製作可能です。

というのも、裏面で重なる部分があっても袋が分かれていれば、互いに邪魔はしないのです。

過去のこのタイプの製作例(2018年製):横に並ばなくても段差で大きなポケットを取り付けることが可能です。

2018年当時は、ファスナーを使っていましたが、これも後に見直し、開閉の際の余計なストレスを解消したのが、「片玉縁風」であり、ファスナーは必要ないのだと行き着いています。

このずらした配置によった裏側での隠れた重なり構造は、狭い面積に豊富にポケットを設置したい時のヒントにもなると思います。

同デザインで3サイズのポケットの裁断(接着芯貼り済):大-35cm巾・中-20cm巾・小15cm巾。

裁断からは、左右が縫い代で各1-1.5cmずつ奪われますので、出来上がりはもっと狭まりますが、どれもなかなかの容量です。

一番大きい片面にいっぱいの容量をとるポケット(大)は、本・靴下など、メインスペースでは濡れがちなケースを想定し、避難場所としてのお部屋を確保したものになります。

しかもゆったりとした十分な容量をとることで、新しい使い方・想像を超えた使い方のフィードバックをいただけるかもしれません。

そして、(中)はお財布やスマホが、(小)はカードやパスが入ります。

随分充実したお部屋が実現できるのも、大きなバッグのメリット、大きなバッグを製作する際には、ポケットの豊富さも同時に価値の高まりに貢献してくれそうです。

あとがき

このたびは、裏地にポケットを取り付ける方針で進めるのですが、そもそも、水辺に特化のバッグということならば、内側にポケットを付けない、表面のみに付けるというアイデアもあります。

しかし、そうしてしまうと水辺以外には外れたセキュリティー性の甘さも露出。

ということで、用途は可能性を広げるために、外に飛び出しの無い隠しポケットによる内側付けを選択しています。

この出来上がりは、【1255】の記事でご覧いただけます(^-^)。

 書き手:ピクチャレスク

デニムのごろごろ感に全く効き目がなかった中綿設置効果、底面にハギ目を作らないヘルメットバッグデザインの仕様の変更が解決のカギ【637】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、セルヴィッチデニム生地で作るヘルメットバッグの3点目が出来上がりました。

この最後の3点目で底部分のふんわり感をたくさん出すための検証をするのを兼ねて、中綿を裏地キルト分とは別に設置ということをしてみました。

もともと中綿キルトの裏地なので底部分にも中綿が一重に入っているところへ更に二重の中綿を追加するものです。

果たしてこの効果がでているのだろうかというところを見ていきます。

結果は変わらずというもの(+_+)、デニムのごろごろ感には勝てず

もともと中綿を追加設置することをしてみたかった理由がありました。

本体に縫い付けた支柱が縫い代のところで硬くツンとなって、マチを兼ねた底を割った時に立ってしまうことのごろごろ感が手で底を触った時にに感じられるからでした。

この感じを解消することに中綿でふんわりさせようとしたのです。

その過程は前回の記事の【636】でお伝えしています。

前の記事の写真と同じものですが、こんな風に2重の中綿を底へ設置していました。
結果は、変わらずというもの。そもそもそこの真ん中にハギ目が行くトートバッグでは解消されないと理解。

今回は、変わらずというのが検証結果でした。

これ以上重ねる中綿の数を増やすのも効果は期待できません。

支柱が内側の縫い代まで入り込んだデザイン。内側で硬い部分の支柱の一部が縫い代と共に立つ現象です。

このようなデザインで行きたい以上仕方のないことですが、今後は、底が一繋ぎの面になっている作りでなければ解決できないと思いました。

トート型ヘルメットバッグ: 縦36cmx横41/72cmxマチ30cm 。大きい横幅が72cmまでに及びます。

裏地はお花柄のカーテン地を使用。

そして、ステッチの色をベージュにしました。

裏地のモカの花柄に合わせるベージュ糸で1点目と2点目のステッチの色とは更に別の色ということでバラエティー豊かな展開になりました。

あとがき

これで、ヘルメットバッグ製作を終了したいと思います。

あとは、このバッグをご紹介して見てもらって知ってもらう方向になります。

ヘルメットバッグも思えば、2018年の最初の頃に作った時以来、現在は2021年です。

今回の場合はすべてのヘルメットのサイズに対応できたらということで2018年時の、小さめヘルメットのみ対応の容量からは発展したものになりました。

大きいヘルメットも小さいヘルメットも入れることができる点は、量産品ではなかなか作られない容量です。

あとは、ヘルメットに支障のないような開閉にファスナーではなくDカンとナスカンコンビのタブを設置した点や、支柱のロングサイズを持ち運びのしやすさに合わせたものに長くしました。

昔作った自作品を再び数年後に発展した形でトライというのも大変良いもので、必ずその数年の間に発展があり、進化したものが作れます。

どこかで、元の昔のベースもあっての現在の初アイデアや案が加わりらせん状に発展しているのです。

結局解決できなかったハギ目の底でのツンと立ってしまう手触りに関しては、モデルチェンジということで今後解決していこうと思います。

楕円などの底1枚パーツを側面と縫い付けるタイプのトートバッグ型。

そして入り口の金具などはこのたびと全く同じで良いと思います。

いつかヘルメットバッグ製作シリーズの第3弾としてご紹介したいと思います(^-^)。

「ヘルメットをふんわりと収納するため」と「硬くツンと立った縫い代の手触りの悪さ」、底に挟み込む中綿の設置で同時に解決なるか【636】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

随分番号の間が空きまして申し訳ございませんが、当【636】の投稿は、以前の【460】の投稿の続きとなります。

容量たっぷりのトート型ヘルメットバッグをセルヴィッチデニム生地で3点お作りするシリーズ。

昨年の2020年調達のセルヴィッチデニム生地を使い切るということになります。

裏地を3点共違うものに設置しておりまして、表地が共通のセルヴィッチデニムのネイビーカラーであってもバラエティに展開が広がる3点です。

【460】は裏地がモール生地であり、オレンジ系のミックスの美しさとリンクする表地のステッチをオレンジ色に。。

そして、キルトのマス目を5cmから7cmへと大きめに変更して緻密さを保ちながらの効率アップをはかりました。

1点目は、【445】という番号でして、こちらの裏地はパステル系の小花柄の裏地でした。

それぞれテイストが違うので楽しんでいただけると思います。

よく調べたら、16.5ozだった驚き、それでも一重仕立てでの製作は可能の幸運

セルヴィッチデニムの生地の調達が不安定な中、上手いタイミングを見計らって生地を調達させていただいております。

よって、ozがいろいろあって、情報が無い中自分でozを割り出しています。

ozの割り出し方は、はかりがあれば、計算式に当てはめるだけなのでできます。

オンスのじっくりと解説しました割り出し方は、別の記事で専用に投稿致しておりまして、番号が【603】です。

是非お立ち寄りいただければと思いますが、このご説明だけで分かれば、是非やってみてくださいませ↓。

四角い切れ端(20-30cm四方はあると良い)の重さを測るところからスタート。割合計算でozが導き出せます。

そんな感じで、今まで調べていなかった、14オンス程度だろうと思っていたこのたびのヘルメットバッグのオンスを調べました。

そしたらなんと16.5ozの値が出ました。

確かにしっかりしていて硬いので、それもうなずけますが、生地は変な話14ozの物よりも厚みが無かったりするので、このオンスというものは奥が深そうです。

厚みとか糸の太さとか関係なしの「目の詰まり=織密度」がオンスの正体なのではないかと思っています。

取っ手/支柱は、生地が重なってステッチで固定するのでカチコチ。芯地は不要強固な良い支柱になります。

底に手を触れた時の縫い代がツンと立った感触を解消の中綿設置の場面

実は、投稿と同時に製作にも長い期間が空いてしまい、1つ間違えてしまったことが。。

当初、3点中1点目で裏地キルトを5cmのダイヤキルトにし、2点目で緻密さもキープしながら効率を高める7cmのダイヤキルトに変えたのに、このたび再び1点目と同じ5cmキルトでやってしまったのでした(^_^;)。

5cmのダイヤキルトの完成:キルトステッチの前に、真ん中あたりの空間にも待ち針をたくさん打って固定。

さて、この度のポイント部分は、この写真の中にあります。

この真ん中に映る底の部分にご注目を。。

内部で支柱の硬い縫い代がツンと立ってしまって、手で触るとその感触が分かるというのが前回の【460】の時の課題でした。

今回、ここへクッション的に中綿を入れます。

中綿キルトに入れたものと同じ中綿を2重にして、裏地のマチの縫い代に縫い付け。
マチ周辺。マチの地縫いを邪魔ししないよう、あくまで影響のない縫い代のスペース間で縫い付けます。
ひっくり返す直前に、サンドイッチのハムのように中綿が底部分に挟み込まれました。

そして、表地を裏地の外に包み込むように表地の方をひっくり返していきます。

ひっくり返しました。この底の部分は、先ほどの2重の中綿が設置されています。

ということで、今回はここまで。

残りは、Dカンとナスカンコンビのタブを縫い付け、ネームを縫い付けて、口を縫い閉じて完成となります。

さて、この中綿二重の効果やいかに。。続きは、ブログ記事【637】で掲載されます。

是非お立ち寄りくださいませ。

あとがき

とても大きなヘルメットバッグです。

セルヴィッチデニムは独特のにおいがします、「香ばしい」とも言えるかな。。

藍染の染料のにおいですかね、ちょっと酔ってしまうほどです。

とても迫力ある素材ですので、バイカー様は、是非ヘルメット収納にお勧めしたいと思っています。

ただ、トートバッグですので、別の使い方もあると思います。

気に入っていただけた方のセンスとかアイデアで新しい使い方などもあったら可能性が広がるバッグになります。

次回完成で総まとめをし、このヘルメットバッグ作りのシリーズを終了したいと思います。

その後は、ブラックカラーベースの素材ばかりの連続製作へ移行していきます。

本来これが2021年のハンドメイドバッグでやりたかったことです。

時々こうしてシリーズを企画しながら最終的には、ハンドメイドバッグ作りのノウハウをじっくりとたっぷりとお伝えしてまいりたいと思います。

いずれ、製作して販売することよりも、多くのノウハウをお伝えしていく役割へシフトしようと思っています。

「デザイナー的位置付」のような華やかなポジションみたいなものは捨てたということです。

それでもハンドメイド文化を広く知れ渡ることを目指して、違う方向へ舵を切ることになると思います。

引き続き、その行く末を見守っていただけたら心強いです(^-^)。

ビッグサイズのトートバッグは大量の重い荷物を両側面から「よいしょ」と持ち上げる「支柱」が必ずあるべき、取っ手のみの1点集中の過去の反省【1】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

メンズアイテムの中で誰もがイメージしやすい、典型的な「ビジネスバッグ」があります。

こうして、バンドが左右2列に貼ってあるあの線が総柄を遮るのではないかと思っていた今まで。。

事業としてハンドメイドバッグ製作に携わり始めた頃の2018年製のバッグは、柄をたっぷり映し出すことばかりを考えた機能軽視の部分が見られた製作であったと後で振り返りました。

柄を見せるあまり忘れていたこと、それは「機能」です。

これこそ最も最優先に重視することであったかと。。長い間その柄の美しさだけにとらわれていたと反省します。

表面だけを見ていた製作者自身が、その後「機能」に対する考え方を根本から改めることになった重要な記録です。

2018年当時の製作の記録を振り返りながら、2020.07.07にブログ記事の書き直しで新たに綴った当記事を、さらにそのおよそ3年後の2024.08.07に「手直し」しています。

よって、過去の製作バッグに関しましては、その後良くない点を見直しした、改良の内容を付け加えることで更新していくスタイルの記事になります。

このたびご紹介の大きなバッグは、持ち上げる時の力のかかり具合がバッグの表面の一部分に集中するので傷みやすいものでした。

製作直後はそんなことは起こっていないのですが、先を見越した使用のその後をイメージしていきますと寿命の短いバッグだったと言えます。

小さいバッグであれば重さもそれほど無いので問題ないのですが、大きなバッグは勝手が違うのです。

冒頭のイラストのような「支柱」が底のハギ目に頑丈に挟み込まれ固定されていなければ、長持ちであったり丈夫なバッグにはならないとその後の見直しで考えるようになりました。

ここに至るまでの軌跡としては紛れもない事実であり、特殊サイズの大容量バッグ、もっと言い換えれば「多くの方があまり作らないサイズのバッグ」に注目したからこそ分かったことなのです。

この学びを非常に大切にしていきたいと思いましたので、このように、過去の悪かった部分を実直に、そしてその後の改善の記録も交えたスタイルでお話していきたいと思います。

2018年製は「柄頼み」、持ち上げる時の力のかかり具合を全く考慮していなかった取っ手の付け方のその後の見直し

どれも大きなバッグなのに、取っ手だけを取り付けているところに、機能に対する考えが未熟であったことを反省しております。

芸能人様のステージのお衣装と同じ生地だそう。パイソン柄に膨らんだ加工がしてある高級生地です。

レーヨン/ポリエステルの混率の生地で、@¥2,400/mというような価格のなかなかの高級生地です。

カーテン地。ブルーグレー色の濃淡のぼかしのボーダーがお洒落。ポリエステル/100%、日本製。
メモリーツイード(形状記憶)。ポリエステル/54%、綿/33%、アクリル/11%、麻/2%、日本製

目に映る感じが黒ではなくて、ミックスされた糸がぼやけてグレーに映る点がマイルドです。

ちりめん、ポリエステル/100%、日本製。ちりめんに、このようなうずら柄。
ブルー系の薔薇柄のジャカード。綿/85%、指定外繊維(ビスコース)/15%、日本製。

ゴブラン織りにも似たように見えますが、もっとやわらかで薄手で使いやすい生地です。

ポケットの薔薇の花柄を合わせています。

上の柄と色違い。ブルー系と同様でベースがモカグレーのような色なので、とても落ち着いていて渋いです。

「1泊旅行に出かけられるたっぷりの容量がある」と謳うならば、物をたくさん入れた時の「丈夫さ」とか「安心感」も同時に謳う必要があるのです。

貼り付けポケットの柄を表地の柄と合わせようとした判断は確かに正解であったものの、ポケットはその後正面には滅多に付けることはしなくなりました。

そして、貼り付けポケット自体も廃止、隠しポケットの方が実際には同じ面積でも広く使えるものです。

まずはこちらを例に。支柱がしっかりと全体を持ち上げます。一重仕立てでも随分力強さがあるバッグです。

確かに柄は遮っていますが、それよりも重視するべきは「強度」。

「おしゃれ度」と「機能」のバランスを常にジャッジするようになりました。

こちらはヘルメットバッグとして作ったもの。ヘルメットは重くはないのですが、それでも支柱型にしています。

ヘルメットがそれほど重くはないのに支柱を付けたことの理由、使い道の広い可能性を考慮したからなのです。

ヘルメットバッグと言っているのはもしかして製作者自身だけなのかもしれないのですから。。

そうしますとおのずと未知の可能性にかけ、「支柱」を付けることになるのです。

こう考えたら良いと思います、とにかく大容量のビッグサイズのバッグは、フルに物を入れた時の重さに耐え得るよう、必ず「支柱デザイン」にするべきであると。

こうして、ビッグサイズのトートバッグのデザインを作る時は支柱を必ず付けるようにすれば、後になって価値が出てくる品物になるという考えにまとまったのでした。

あとがき

素材の良さは元の生地屋様のお手柄です。

素敵な柄を引用させてはいただくものの、反省点としては自身の中から生み出されたアウトプットが大きく欠けていました。

とにかくバッグらしき容器を作ったに過ぎなかったかと。

実際にここに多くの物を入れて持ち上げた時に取っ手の付け根部分だけに負担が集中することを考えると本当にいたたまれません。

物が溢れ過ぎていると、「なぜ」ということを考えずに、「そういうものなのだ」と表面的に受け止めがち、スタンス自体が「受け身」になってしまいがちなのです。

しかし、本当にあるべき姿は何なのかを冷静に、鋭く、能動的に考える必要があります。

随分年月がかかってしまいましたが、過去のつたない製作からの成長を2024年の今振り返ることができました。