ミニコスメポーチ、ふっくら仕立てとペタンコ仕立てそれぞれにふさわしい中身を入れる使い分け【1300】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続で、はぎれを使ったミニポーチ投稿をさせていただきました。

【1298】【1299】では、そもそもい型紙が分離しているか一つなぎかの違いで出来上がりにふんわり感かペタンコ感が感じられるその違いを発見。

今回の【1300】はその2種の作り方をいずれも活かすという、中に入れる物を選ぶことの使い分けのご紹介です。

このシリーズのいったんまとめの回となります。

ふっくらが必ずしも絶対であるということではなく、ぺたんこの相応しい出番があることも発見致しました。

実際にコスメアイテムのファンデーションやシャドウケースを入れて検証してみた研究の記録となります。

同時に同じ生地で2種の作り方で完成した2つのポーチの比較

左:ファンデーションケース(ふっくら仕立て)。右:シャドウケース(ペタンコ仕立て)。

右のペタンコ仕立てでもそこそこふんわりと仕上がっているのは生地のおかげ。

生地は、「ストレッチ丹後ふくれちりめん」という名前の生地、混率は、ポリエステル/95%、ポリウレタン5%で、日本製。

よく伸びる弾力性ある生地ですので、当然ながらニットの接着芯を貼りました。

ふくれはもともとふんわり感ある素材なので、その場合バランスを考慮し、右のペタンコ仕立てが大いに有りなのです。

では、中身に入れた様子です↓。

左:厚みのあるファンデーションが合いました。右:薄っぺらいシャドウケースが合いました。

このように、中に入れる物が相応しい1点を選ぶと望ましい組み合わせになります。

ファンデーションケースは2cm近く厚みがあり、右のようなペタンの1つなぎの作り方の方ではサイズはぴったりでも実際には入れにくいことがあります。

一方、シャドウケースはふっくらした左に入れてしまうと、たとえサイズは小さくなっていたとしても中にしっかり納まらず隙間が空きます。

右のペタンコのタイプ一番望ましいのがシャドウケースなのです。

こうして、それぞれの作りの特性にあったアイテムを入れていく使い方をすると、両方の作り方が活かされるということになります。

1つなぎ仕様で製作のシャドウケースの型紙

シャドウケースの型紙(ペタンコ仕上がりタイプ)
:縦22.5cmx横10cmの地の目の一番下を半径5cmの円の一部をコンパスで描いてカット。

生地は表地と裏地を変えるこの度のような場合各1枚ずつの合計2枚ご用意。

これだけでできてしまうことが非常にエコノミーな製作だと感じますね。

細長く余った生地をこのように利用できるのです。

もし、生地の向きが横向きであっても無地であれば問題ないでしょう。

ファンデーションケースの方の型紙は今回の作り方は難関があるので、その難関を取り除いた型紙へ現在変更中です。

結局、表地と裏地の袋の間に挟み込むことが綺麗にステッチの位置が出ないということになり、それを正確な位置に使用とする点があまりにも難しすぎるのです。

上手く出来上がった時の達成感は有りますが、スピーディーに作ることも重視したいもの。

最初からフラップを背の表側に縫い付けてかぶせるという型紙に変えるのがベストな判断だと。

そうしますと確かに生地の面積は多く必要になります。

いかに、蓋を中に埋め込むこれまでのやり方が生地が少なくて済んだかが分かりますが。。

それでも、完成率が高い作り方の方が多くの方が利用しやすいと考えたわけです。

また、後日の投稿でファンデーションケースの型紙改良版はお伝えしたいと思います。

今回の学びのまとめ

では、ここでこのたびの比較による学びのまとめです。大きく2つの学びを得ました。

①表地と裏地をそれぞれ袋に作って蓋を付けて合体していく作り方の「ふっくら仕上がりタイプ」には、厚みのあるファンデーションなどを入れることに適している。

一方で、表地と裏地をあらかじめ合体したプレートを折りたたむように作っていく「ぺたんこ仕上がりタイプ」には、薄いシャドウケースなどを入れることに適している。

②材料である生地がプレーンな平面素材の場合、「ふっくら仕上がりタイプ」の方の作り方で、フクレのような凹凸感あるふっくらした素材の場合、「ぺたんこ仕上がりタイプ」の方の作り方で仕上げることで、うまくバランスが取れる。

また、さらにいっそうふっくらとさせたい場合には、ふっくらした生地で「ふっくら仕上がりタイプ」の方の作り方をすればより一層クッション性が増す。

。。。とこんなところですね。

今回の比較実験は大変分かりやすい結果をもたらしてくれました<m(__)m>。

あとがき

その他、「ぺたんこのくし」や「ミラー」なども控えています。

これらもコスメグッズとしてコスメポーチの中に入れる物です。

特に旅行などには、普段のちょっとしたお出かけでは持ち歩かないアイテムも持っていくことがあります。

電車や車や徒歩などの振動で今回のような粉を固めたタイプは衝撃を受けます。

直接ポーチに入れ、他のアイテムとぶつかりながら持ち歩くのと、1つずつこうして丁寧に収納していくことの「その先にあるもの」ということを考えました。

1つは、アイテムそのものの状態の「長持ち」、もう1つは、「気持ち良さ」です。

こうして大切に1つ1つの物を持っていることの積み重ねが物に囲まれた気持ちの良いライフスタイルを作っていくと思います。

小さなコスメケースですが、間違いなく頻繁に使う日常のアイテムです。

頻繁に使うからこそこうして大切にしていく策を考える、「当たり前を大切にしていく」という考え方を入れ込んだ製作を引き続きご提案していくつもりです(^-^)。

電話中のポーズを客観的に見た印象はピラピラカバー付きよりもスマホのみが断然素敵、収納はトレイにもなるふんわりキルティングポーチ【1229】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1人1台のスマホライフ。

今後はどう進化していくのか興味があるところですが、まだしばらくは、このサイズのポータブルな機械を誰もがバッグの中にしのばせたスタイルが継続する様子。

そうした中で、スマホ専用に作られたカバーがあまりかっこよくないという印象を切り口にこのたびの行動が起こりました。

街角で見かけた電話中のどこかの社長様だと思うのですが、せっかく本革レザーの高級なカバーなのに、電話の際のお顔の振動と共に折りたたみ式の片方がピラピラと揺れていました。

この社長様、果たしてカッコイイのでしょうか。

スマホを持った一番最初の2018年3月(随分遅いデビューでした)では、開くタイプの折りたたみ式のカバーではなく、プラスチックをはめ込む形でのカバーを選択。

しかし、スマホの機種の色とマッチせず変な感じのまま腑に落ちることがありませんでした。

そして、その後カバー無しでブランドサングラスケースの巾着袋へ入れる形で持ち歩くようになります。

ただ、その使い方も一時しのぎで、厚みで覆われた安心するケースではなかったのでした。

このたびは、はぎれで作ったキルティング付きでクッション性を高めたスマホ専用のキルティングポーチをご紹介したいと思います。

カバーが無い不安をふんわりとした厚みが守ってくれる、すっきりとしたスタイルのポーチになります。

型紙としてはたった2枚、一切の余分を排除し、ただスタイリッシュにスマホを収納できることだけを目標にした横長ポーチはトレイにもなった

型紙:左は本体20cm四方。表地・裏地・接着芯・ソフト厚芯各1枚ずつ。右はフラップ。10cmx12.5cm。
表地1枚・裏地1枚・接着芯2枚・ソフト厚芯2枚。

カーブは、半径5cmの円の一部の美しさを利用します。

本体は「わ」ですので、柄物の向きには気を付けていただきたいです。

ダイヤキルトは、3cm四方。角から直角二等辺三角形からのバイヤス方向へ3cm幅でひたすら縦線を引いていきます。

ソフト厚芯にボールペンでしっかり実践を引いてその上を正確にステッチすることが美しい均一なダイヤキルトの秘訣です。

ここ最近バッグにダイヤキルトを取り入れていますので、ますます手間がかかるようになりましたが、その分高級感と価値が高まっています。

フラップは、表地と裏地の間に1.5cm入れ込む形を選択しました。

フラップ取り付けの難しさ:間にフラップが入るので、ステッチの位置が内側と外側で対象の位置の確認が困難。
背の部分は一度ずれて、やり直しての完成でした。こういった部分も二度縫いして丈夫に作りました。

幾度かこういった小さい物へのフラップの取り付けを挟み込み式で作ってまいりましたが、表面と裏面が同時に見えない遮りが入ることで、難関となります。

マジックテープがやはり気軽に使えそうです。素朴なデザインに対して、フラップのカーブは象徴的なデザイン。
スマホ入れは、どう考えても入り口が広い横向きが良いと考えます。
こんなサイズ感です。余計な隙間は中身が動いてしまうので、ケース的なピッタリ感は重要です。
眼鏡ケースみたいですが、こういったスマホケースはほとんど見かけません。だからこそのハンドメイドの価値。

あとがき

忙しく電話をかけるということもあると、こうしたポーチはかえって取り出しやすいです。

また、かかってきた電話を受ける時も蓋を閉じた上に置いているということをして待機の時間帯にも有効です。

つまり、トレイになるということなのです(^-^)。

型紙は礎(いしずえ)的存在、縫製工場の現場の方が実際におっしゃっていた、定期的に型紙にもアイロンをかけるのだと【1004】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

型紙はハンドメイドバッグを作る時には「命」とも呼べる最も大切なアイテムです。

これによって、ほぼお品物が決定付けられるので、大切に保管しておきたいもの。

ただ、面積の大きなものなので、どうしてもたたむ収納にはなってしまいます。

アパレル業の大きな封筒入りの畳んだ型紙を何度も過去に拝見してまいりましたが、確かに、畳んだものを広げた時の「折り線の影響によるずれ」が気になるものです。

そして、中国の縫製工場の中国人の方とのお電話(日本語ペラペラ)の中で、「型紙にもアイロンをかけるのですよ」という言葉を聞いたことがありました。

現場のことをこんな風に教えて下さった貴重なエピソードです。

このたびは、実験を兼ねまして、すぐに破れてしまうような質の型紙用紙がくしゃくしゃになった状態にアイロンをかけてみたいと思います。

型紙の作り直しはまだ先でもよい、決して邪道でもないアイロンに型紙をかける作業

裁断や、たたむ収納によって線が付いて数ミリのずれが気になるところ。

それをびしっと伸ばすということでも、アイロンは有効なのです。

ご用意しましたのは、比較的小さなパーツですが、実験用です↓。

こんな風にわざとくしゃくしゃに丸めてみました。広げると縁が安定感なくすべて浮いています。
そして、よくあるケースとしてたたみ線も付けてみました。
アイロンの温度は「中の弱」くらい。紙はアイロン熱に対しては結構対応できるものの、是非お気を付けを!!。

表面がガンガンに熱くなるようなことは危険ですので、くれぐれも温度を中以上にしないようお気を付けください<m(__)m>。

アイロンは圧力を強めにある程度ゴシゴシこすっても良いかと思います。

そして、こんな風にびっしりとなりました。さすがにくしゃくしゃの「皺」は跡として残りました。

ただ、外枠線はまっすぐになりましたので、裁断が可能です。

折った線に関してはかなり効果がありして、ほとんど映っていないところまでアイロンで消えました。

以上が、簡単な実験でした。

こんな風に裁断前にアイロンを型紙にかけることで生地の裁断がより正確にできる方向へとフォローできたら素晴らしいです。

あとがき

あまりに傷みが激しい場合は、新しく作ることもリフレッシュに大変良いと思いますが、頻繁にそうしなくても、このたびのような「アイロンがけ」は型紙用紙のコスパも高まります。

ちょっとした雑貨を作るくらいならと型紙無しで適当に作ってしまうことがあるのですが、単純な長方形であっても型紙用紙を使ってきちんと作ると、その品物は雲泥の差です。

型紙のパワーは、「美しいラインを正確に作ってくれる」所にあります。

技術に自信が持てるのも、元々、型紙をしっかり作るところにその基礎があると思うのです(^-^)。

基本的なトートバッグの型紙の4サイズ展開、4サイズすべてが互いに別物であるようなそれぞれのサイズの価値を込めた寸法の差の付け方【981】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、「インテリア収納袋」連続製作の期間でして、インテリアに使える入れ物機能としての巾着袋やトートバッグを製作中。

ここ最近巾着型を連続製作してきましたが、今回はトートの完成になります。

この製作で、在庫生地の面積の全体を見ながらほぼすべての面積に対応できるような4種のサイズ展開の型紙が整いましたので、このたびは、1点のトートバッグの完成と共に、型紙をご紹介したいと思います。

巾着袋タイプとトートタイプとで本体の型紙を兼用している点がシンプル。

そして、4種の型紙はどんな風にサイズの差をつけているのかという点も綴ってまいりたいと思います。

インテリアで映える華やかな赤ベースのマルチカラートートバッグは大きめサイズ

完成したビッグトート:<サイズ>縦35cmx横42/61cmxマチ20cm。生地がダブル幅あることが条件。
<表地:赤>花柄ジャガード、ポリエステル/100%、日本製。
<裏地:黒>ニットレース、ポリエステル/70%、ナイロン/30%、イタリア製。

一応、表地として赤の花柄の方を主体にしましたが、構造はリバーシブルです。

取っ手も挟み込みなので、ひっくり返しても同じ位置。

表と裏で何一つ違いが無いので、すべて対象に出来上がっています。

気分によって、黒のレースの花柄を主体に使うことができます2倍の価値です。

4種の型紙の差がどれぐらいのものなのか

このたびのビッグトートに使用の型紙:縦が50cmで横が67.5cm。下の左右のマチ部分は出来上がり20cm。

とてもビッグです、生地はダブル幅でなければ横に2枚並ばないサイズです。

では、残りの3種も型紙をどうぞ。

必ずしも、デジタル的に均等に縮小されるわけではないところがポイントです↓。

①「大」:縦50cmx横67.5cm。先ほどご紹介しましたがあらためて。1マス5cm四方、半分の2.5cmも利用。
②「中」:縦50cmx横52.5cm。縦の長さが「大」と同じというところが作ってみて決断したことです。
③「小」:縦32.5cmx横37.5cm。ここで急にコンパクトになっていきます。「中」との差が歴然。
④「ミニ」:縦25cmx横30cm。インテリア収納としてのものはこのあたりまで。

サイズの展開というのも効果が出ていないと意味がなく、10cm以上の差をそれぞれ設けているこのが分かっていただけたかと思います。

見た目はだいたい5cmくらいからがサイズ違いに気づく範囲になってくるかと思います。

2.5cm程の差ぐらいでは、同じ物を作っているに等しいような出来上がりになってしまいます。

サイズの違いを付けた意味があるような寸法の違いを示していくことが、すべての1点ずつの意味がやっと示すことが出来て伝わっていくのです。

あとがき

今後引き続き「インテリア収納袋」の製作では、どのサイズの型紙を使用したかをこのたびを起点に解説に加えていきたいと思います。

シンプルな袋ですが、裏地付きの奥深さもあります。

こうした基本的な形を深堀りすることは大切で、後の自らのアイデアを生み出すことにつながると思います。

なぜ、この形が昔から形作られてきているのかがなかなか言葉でしっかりと表されていない、「何となく」な世界ではありますが、間違いなく理由があると思うのです。

そんなところをあえて、言葉にしてアウトプットして行けたらと思います(^-^)。