和柄のバッグの可能性を示してくれた遠州生地の花柄の味わい、あえて浮き立つ色のダイヤキルトで製作した黒ベースのナップサック【1310】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

大きなハンドメイドバッグの製作の流れの中で見ますと、2023年は、ナップサックデザインを集中的に研究致しました。

ナップサックでは初めてのテイストになるのですが、和風なテイストに挑戦、影のようなモノトーンの和花にダイヤキルトをかけ完成しました。

この先多種の素材での製作の引き出しにと体験、これまでそれほど引用していない「和柄」と「浮く色のダイヤキルト」のコンビのナップサック

【1308】で製作のダイヤキルトをナップサックに仕立てていきました。キルトの向こう側に花柄がある立体感。
完成:ナップサックです。<サイズ>縦29cmx横34/48cmxマチ15cm。墨黒が遠州生地らしさ。

<表地:チャコール花柄>リネン花柄ジャガードストレッチ、ポリエステル/74%、麻/24%、ポリウレタン/2%、日本製。

カジュアルな印象も感じます。

スパン糸であること・ダイヤキルトの浮き立つ糸カラーの選択・縦に筋が入ったかのような織りのがさっとした風合いがコンビニなってこのテイストを作ってくれたのです。

では、裏地の方を見ていきます↓。

<裏地:黒x赤花柄>ポリエステル合繊、ポリエステル/100%、日本製。

こちらはひっくり返した裏地側、表地がモノトーンそのものであることで、赤いお花やグリーンの原色カラーが退屈させません。

ポケットのフラップを表地から利用した意味は、そもそも裏地が足りなかった・周りの柄と切替えコントラストを付けてポケットを見つけやすくする・柄が途切れてもおかしくないという複数の事情からです。

フラップは縦の長さをゆったりめにと、これまでよりも2.5cm広げています。

内側には「片玉縁風ポケット」をスタイリッシュに設置。

「片玉縁風ポケット」の比翼は表地で設置し、袋布の見える部分と合わせています。
ポケットの袋布の手前部分は、手前上の方が裏地と同じ、それ以外は表地で、生地分量を調整した使い方です。
ここ最近採用の「巾着ひもホールタブ」は大正解です。表地が不足した場合も別生地でも良いという融通あり。

本体そのものを折り曲げて巾着ホールの製作は、もう廃止しています。

理由は、どんな生地でも対応できるわけではなく、キルトをかける場合などは極薄生地に絞られてしまうからです。

タブは全部で10個。前後5個ずつを設置していきます。

巾着紐の先端である左右の周辺の前後で計4箇所を互いに近い位置に設置し、それ以外は、その真ん中、更に真ん中と均等に設置します。

巾着が絞られる時には、これらのタブが真ん中に集まってくるのです。

サイドの中心は避け、必ず前後に対称に付けることは注意点、絞る時のスムーズさに影響します。

巾着紐が飛び出した位置の前後は互いに距離が近いように設定。縫い代含めた3cm端から入った位置です。

あとがき

和柄は大変素敵です。

たった1点のデザインしか持っていなかったとしても、様々な素材や柄を落とし込んで製作していけば、無限です。

その中に「和柄」という分野も取り込んでいきたいと思いました。

日本らしい味わい深い生地に、少し「着物時代」の面影が感じられると外国人様から見ていただいた時に「日本らしいナップサック」になるのではないかと想像。

しかし、柄に頼み込む製作は決してしない、仕立ての技術も並行してレベルアップしていくのです。

昔からある、いつかどこかで誰かが閃いてくれた「巾着」という絞って口を狭める物理的構造の変化。

このことに対して敬意を持って、有難く今後もナップサック作りに引用させていただきたいと思います、本当にありがとう(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク