ハイブランドバッグのヴィンテージもの、足りない部分をアレンジで補う機能の高め方例x3選【1350】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ヴィンテージものでワードローブ一式を集めるスタイルですが、バッグもヴィンテージ物ばかり。

ただし、ハイブランドのヴィンテージという分野にこだわります。

ハイブランド様の過去のお品というのは、現在よりももっとカリスマ性のあるデザインが多かったと言えましょうか。

デザインなどすべて出尽くした、とかつてのアパレル全盛期をとうに過ぎた今そのように感じている人は多いかと思います。

それでもハイブランド様のリリースのバッグというのは、新しいこの先の未来へのご提案ということがコンセプトにあることはブランディングの1つでもあると思います。

どんな事業者も日々失敗と研究の積み重ねの苦労を発展という形で上昇を目指すものですので、過去の今から30年前のヴィンテージバッグに製造側、ユーザー側共に大いに満足しているかと言うと不満もあるものだと思います。

その不満の1つにとても要となる「機能の不足」ということを私としては強く感じています。

この度の投稿は、この不足した機能をどのように満足したものに高められ満たしていけるのかを3つの例で考えました。

主にリフォームや改造と呼ばれる領域になることで、ハイブランド様の「著作権の侵害」にならぬよう、お写真は控えさせていただきます。

そして、使用目的のベースで行ったことであることもここで前もってお伝えしたいと思います。

もとあるデフォルトの状態から何かしら変化を付けてその様相を変えてしまう時点で製造者であるブランド側がどう思うかというのは、こちらのユーザー側では判断できないことなのです。

そういった意味で著作権は、「自明のもの」であるところをまずはしっかり理解していただきたいと思います。

それでも、使うのは対価を支払った使い手であることも否めない事実であり、その使い方やアレンジの仕方の特権はバッグの持ち主にあるべきだとそう思います。

3つのヴィンテージバッグのアレンジ例:①内張り替え②ショルダー設置③底板設置

ヴィンテージバッグに欠けている状態を補うリフォームを3つ体験しています。

1つ目から順にご紹介してまいります。

①内張り替え

ヴィンテージバッグの良質なレザーで多いのが、内張りの劣化です。

1980年代周辺というのは、レザー素材のブランドバッグも多かった。

ナイロンなどの素材の拡張がまだアイデアとして提案されておらず、お洒落バッグタイプには決まって本革レザーであるべきだとのしきたりみたいのものがあったかと思います。

そうであるからこそ、今ヴィンテージ級の30年-40年前の1980-1990年代のバッグに今見ると斬新で素敵なものが見つかるとも言えます。

気に入っているあるハイブランド様のバケツ型モデルの表は「カーフ」という本革レザーで覆われた迫力あるバッグを色違いで2点持っています。

黒とオフベージュです。

しかしいずれも、内張りが合皮であるために、布の上にPVCが塗ってあるというようなイメージです。

これが、PVCの部分だけが劣化しぽろぽろと30年後の今剥がれ落ちてボロボロになっているのです。

このボロボロを綺麗に取り去るリフォームがすでにしてあり、毛玉の多い白い色の貧弱な布が残りますが、その布と表面のカーフとのレベルがあまりにも違います。

ここで分かるのは、もともと表裏のレベルが近づくような映りになるよう、合皮素材でありながら本革に類似に映るような工夫だったと言えます。

ただ、それも今となってはその場しのぎと言え、劣化した今、表面の立派な素材の価値さえ裏地のせいで半減しそうになっている現実があるのです。

ということで、何とか残った内張りの素材をもっと高級感あるハリコシあるカツラギの素材に見直し、リフォーム屋さんで交換中です。

黒は黒色の裏地、ベージュはオフベージュ色の裏地となじむような色にそろえ、全体としてパッと見た時に表素材と裏地素材の差が歴然としたものにならないよう裏地のレベルを本革レザーの表地に望ましいものへと高めます。

黒は比較的どんな素材も高級感は出ますので調達しやすいですが、オフベージュなどは注意して念入りにその素材の厚みが感じられるのかなども熟慮して生地を調達することをお勧めします。

ただ、あまり費用をかけないように、リフォーム屋さんへ外注しても生地は自分で生地屋さんのはぎれの中からお得に購入したりして外注へ支払う費用をおさえるのも工夫の1つです。

最終的にコスパ良きヴィンテージバッグになることをお勧めしたいのです。

②ショルダー設置

YouTube動画の中でも言ってしまっていますが、エルメス様の「ボリード」というがま口/ドームタイプのキャンパス地のポーチはご存知でしょうか。

かつて1990年代前半には一世を風靡したような人気アイテムだったと思いだされます。

キャンパス地のボリードはほとんどポーチであったかと。

そこに大小のサイズの違いがあり、私は黒の大きいサイズを持っていました。

状態も良いのですが、ポーチなのに横が30cm程もありビッグポーチなのです。

これがなかなかバッグの中ではかさばるし、入らないこともあり出番がなかなかないのだけれど素敵なデザインだと思います。

そこで、あらかじめ備え付けの共布の黒のタブが「わ」になっているところを利用。

まず、タブをもっと丈夫にミシンで多重に縫い付けしっかり固定します。

物理的に一見難しそうですが、このがま口が前後に広がるフォルムなために、このサイドのタブの縫い付けの補強が可能だったことが幸いでした。

そして、そこへリング状の金具を付け、さらに本革レザーのライトブラウンの調節機能付きの既製品ショルダーをここへ設置して見事ショルダーバッグに生まれ変わりました。

③底板設置

ハイブランド様もサブバッグデザインがあるのですが、ほとんどが底板は頼りの無いものです。

設置していないとまでは言い切れないかもしれませんが気休めのボール紙みたいな芯地のようなものであまり効果がありません。

そこへ物を入れると沈み込み、底が膨らんで恰好の悪いフォルムになってしまいます。

ここへ、「ベルポーレン」という厚みがあり割れない素材のプラスチック底板をバッグの柄や色に馴染む生地で包んで、ミシンを使って縫いとじ、リムーバルにそこへ設置すれば出来上がりです。

この効果は非常に大きく、もしかして、上着などを入れるためだけに考えられたサブバッグそのものが、底板の設置によって、「メインバッグへ生まれ変わる」という瞬間に感動します。

ただ、前述の著作権のお話になりますが、いくらリムーバブルとは言っても、これも実は著作権に触れます。

そもそもブランド様側の考え方というのは、その一緒に並べる写真とか、バッグのバック(背景)もブランドの威厳に傷が付かないか。。などを配慮しているものです。

よって、このバッグに使う底板ですよということが写真としてお伝えすることさえ控えさせていただくことになるのです。

3つのアレンジ例から今思うことのまとめ

もとは、ハイブランドバッグというのは、デフォルトの状態をすべてそのまま受け入れてもらうというスタンスだと思うので、結果不満が出ることは結果でしかないということになるかと思います。

とはいえ、バッグの使い手は実際の話、いろいろ感想をもつのが自然じゃないですか。

よって、自分の物になったことの特権としてこうしたリフォーム、アレンジを追加して機能を高めていくことはユーザーにできることの大きなことだと思います。

それが結局はご提案のお品に対しての本当の意味でのフィードバックだと私は思うのです。

「トリクルダウン:上から下への高級品の広まり」がベースにある商業がハイブランド業だと思います。

そのトップの川上に存在しているハイブランド様同士でも競争であるとにかく厳しいライバル同士が混在した背景があると思っています。

そんな熾烈な戦いの中で「哲学」を持って多くのプロ達のアイデアと技術の寄せ集めで生まれたハイブランドバッグは、それはそれは見た目1つであっと言わせる雰囲気をにおわせているものです。

そう考えますと、ヴィンテージ分野では比較的入手がしやすいお値段のハイブランドバッグを手にしたいという考え方は、ヴィンテージ分野で、トリクルダウンの仕組みによって模倣や量産をされた内の1つだと思われるハイブランドに類似のデザインバッグを選ぶより、断然「本物」だと言えるでしょう。

そうすると、お直しをする手間とコストをさらにかけてでも、その後は一生物の価値が生まれるとすれば、コスパは大変良いと言えます。

あとがき

時々ハイブランドバッグ様のバッグをじっくり細かいところまで見て下さると良い発見があるかと思います。

細部までいろいろ特徴を出したり、手間をかけている様子が特にヴィンテージものでは顕著に見られる点が面白いです。

1つ1つのステッチの整い具合とか、決して口ではアピールされてくることのなかった部分のいろんな箇所を目で見てその良質さや徹底された良品を作るという考え方などを感じ取ることができた時、ハイブランド様からの提案をキャッチした瞬間になるのかもしれません(^-^)。

両端が擦り切れたフェイスタオルをここで捨てない、引き続き使用しコスパアップをはかる三つ折りステッチ【257】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続で2本のフェイスタオルの端が擦り切れて破れたような事態に。。

年数のある一定の経過時にまとめて起こることのようです。

家電製品でも10年程をめどに連続はよくあるのですが、タオルもそうだったようで。。

その破れたタオルは、百貨店のワゴンから選んだノーブランドものだったと記憶しています。

ノーブランドと呼んでしまっていますが、どこかのメーカー様が製造された品物なので正式にはこちらもブランド物であったという言い方も正解です。

まずここで、百貨店取り扱い品=超良質でもないことを知ります。

理由は、他のブランドの同じフェイスタオルがここまで傷んでおらずまだまだ使用できる状態であることも比較しているからです。

傷みの場所が縁であるケースの補修のアイデア:三つ折りステッチ

今回のフェイスタオルは、短い辺の両縁がゾコゾコに擦り切れている状態でした。

短い辺の方の両縁が擦り切れているタオル:サイドの長い部分は大丈夫。

破れているというのは縁が擦り切れているという状態で、それほど重症ではないです。

三つ折りをして、デフォルトの長さからわずかに短くなりますが、気にならない程度だと思います。

まだ何とかなるこのタイミングでお直しをしていきました。

まず、タオルは洗濯でぐにゅっとゆがんでいたりするのでアイロンで正規の形に整えるところがスタート。

後の作業がスムーズになります。

三つ折り:アイロンでタオル全体の歪みを整えておきます。そして1cmずつの三つ折り。
糸は美しくなじむ色がのぞましい:ベリー色になじむ色が見つかりました。
上糸にボビンを使う方法:やや邪道ではあるかと思われるかもしれませんが、一応回転します。

100均のカラー糸を2個のボビンに巻きつけてあったのがちょうど見つかりました。

同じ糸のボビン2個をそれぞれ上糸と下糸で使います。

100均の紙製やプラ製のコーンは、ここへ設置しても糸が上手く動いていきませんでした。

ボビンの方がはるかに働いてくれるようです。

三つ折りステッチ:最初と最後は返し縫い。玉止めは縁の溝に上手く隠します。
ここに玉止めを隠していますね。タオルといえども、きちんとした作業をします。
見違え得るようにすっきりと気持ちよく仕上がりました♪。

ものの1分です。短い時間ですぐできますのでお勧めです。

糸がなじんで心地良いです。

あとがき

もし、今回のお直しをせずにタオルを買い替えていたとすると、コスパは下がります。

ここで、お直ししたことで、引き続き今後もまだまだ使えるものに生まれ変わりました。

そうすると今後コスパがどんどん上がっていきます。

こんな風に、使い手の判断1つでコスパは上下します。

製造者様が丈夫く工夫して作ってくださったとしても劣化や擦れ、破れ、傷みは免れません。

そこを利用者の気持ち1つでどうにでも変わっていくところからは、「バトンタッチ」が行われたということ。

こういった日用品、当たり前のよく使うものこそ、長く丈夫く使っていきたいです。

そもそも、10年足らずでこのように擦り切れるタオルは超良質とは言い難いです。

根本的には、最初のタオル選びからちゃんとしたいのですが、今まで持っていたものに関しては仕方がない部分がありました。

よって、このようにこの度はお直しをするに至りました。

冒頭で、2本のタオルが同時に傷んでいたということを書きました。

実は、もう1本のタオルがむしろこちらよりも重症なのです。

それは、また後日の記事でお伝えしたいと思います。

番号は【260】になります。もう1本のタオルに対しては誰もが知る有名ブランド。

それなのにこちらよりもはるかに傷みが大きい点もブランドの名を冠しながらのその結果を興味深く見てもらえればと思います。