側面+底面合体の「丸底型」のナップサックの新モデル、キルト柄・プリント柄などすべてをカバーする悩みの少ないデザインです【1403】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2007年から足を踏み入れた「ハンドメイドバッグ道」。

最初の一重仕立てからの技術アップの階段を上り、何度も失敗しながらようやく15年経過の今、胸を張って「技術が高まりました」と言えるように。。

とはいえ、今後も引き続きこの活動を続け、同時にノウハウを多くの方へ伝えていく活動も足を止めることなく続けていきます。

このたび完成しました新しいモデルの「ダブルナップサック」は、これまでの製作のいろいろな変遷が1つの形になったものになると思います。

作りやすさ・美しさ・機能・おしゃれ度を詰め込みまして、このモデルを引用してどのような素材を持ってきてもカバーできるものへと生まれ変わりました。

これまでのトートバッグ型はたしかにナップサックらしさもありゆったりとしていたのですが、2枚ハギなので、ハギ目の柄が繋がらなかったことで、無地は良いが柄物は注意する必要があったり、キルトの柄がそもそもハギ目まで合わせることに行き届かないなどの条件付きだったのでした。

新しい丸底デザインの場合、構造が異なり、側面+底面の2枚ハギですが、底面が完全に隠れるので、側面は一続きの1枚で行けるのです。

このことで、すべての柄物・キルトにも対応できることになりました。

サイズ感に関しては、アンケートも実施致しました。

今後サイズは変わるかもしれませんが、どうぞ完成の丸底型をご覧くださいませ。

3種の生地を使うバッグはもはや「コーデ」の1つ、またとない組み合わせをしながらおしゃれ度を高める

「ダブルナップサック:新型」:<サイズ>縦34cmx横23cmxマチ15cm。

縦長気味なコンパクトさがさっぱりしたモデルです。

<表地:オリーブグリーン>リップクロスバック地、綿/100%、日本製。
<ショルダー・ホール:タータンチェック>ネップ混チェック、ポリエステル/65%、綿35%、麻/5%、日本製。
<裏地:オフ地マルチチェック>生地名不明、混率不明、原産国不明です。

すべての事業活動での強味のようなもの、「コーデが得意なこと」を活かし、複数の生地を組み合わせたまたとないバッグになる可能性です。

しかし、このことも、ご共感いただければ一緒に楽しんで同じようなスタンスでバッグ作りの仲間が増えると非常に嬉しいです。

底の強度を高めるためにひそかに内部で行ったこと、「ブランケットステッチ」と「二重縫い」

内部の底の部分は、こうした楕円底では丈夫にする必要があります↓。

「ほつれ防止」「強度を高める」の両方で「ブランケットステッチ」をハンドステッチしています。幅1cm。

そもそも底の1周の縫いは、二重縫いですので2周しておりまして強度を徹底、1周のみでは心配で夜も眠れません。

縫い代1cmの内部の範囲内で「ブランケットステッチ」をした効果は絶大。

この度の裏地は特にほつれやすい生地でしたので、崩れ防止の効果がより一層あり、崩れを防止するということはそこから縫い目に到達しないための防波堤のような役割になってくれるのです。

決して、ハサミでカーブの周辺を細かくカットすることはしない意向、強度の方を大きく重視するためです。

そして、下の図なのですが、赤の同じマーク同士を部分的に縫い代1cmの内部の範囲で返し縫い2cmくらいずつをして固定。

全部で8箇所を固定し、ぴったりと底面を互いにくっつけ、ずれにくいように馴染ませるのです。

同じマーク同士が重ねる部分だという見方をしてくださいませ。すべてを1周するのではなくあくまで部分的です。

巷のナップサックはここまでやっていない、地道な4本ステッチの美しさをたっぷり活かすショルダー

出来上がりが1.2cm程の巾着ひもですが、全面に接着芯を貼り、四つ折り観音開きで4本ステッチが均等。

こうした密なステッチのおかげでひもにハリコシが生まれます。

一方、「巾着ホールタブ」の方は絞った時の融通性が必要なので、四つ折り観音開きではなく、もっと平たい真ん中に向かって左右三つ折りの均等タイプ。

最初から選ぶ際にそこそこハリコシを持った中間的な生地を選ぶと良いのですが、薄手でも更に「ハード薄芯」を入れることで可能ですので、厚みがあり過ぎなければ条件はそれほどありません、無限の可能性なのが非常に喜ばしいことです。

「巾着ホールタブ」x10個の設置、サイドの中心は避けて左右対称の配置が望ましいのではないか

両サイドは「巾着ホールタブ」は除外するべきところを間違えてしまい設置。ここだけひもを1本で対応。

本来サイドの真ん中位置は避けなければいけなかったのに、間違えてここに設置してしまいました。

そこで、その場所には、片方のひもだけを通すということで対処。

ただ、次からは、サイドの中心を避けることで絞った時にすべてのタブが均等に絞られるようにしたいと思います。

遠目で見ると、オリーブグリーンとタータンチェックのコントラストが素敵です。

あとがき

冒頭で書きましたアンケートについてなのですが、このたびのサイズ、縦34cmx横23cmxマチ15cmの横の23cmは少し小さい気がして引っ掛かっていました。

そこで、①縦34cmx横23cmxマチ15cm/②縦34cmx横30cmxマチ15cm/③縦40cmx横30cmxマチ15cmのどれがお好みかをYouTubeのアンケートに掲載とスレッズのアンケート機能でご意見を募集。

「少し小さいのかな」と感じた予想がどのくらいのものなのかということです↓。

半分正解であり、アンケートにより、1サイズに決め込むことはないと思いました。

大きなサイズの③もちゃんと選ばれていましたので、2パターン「大」「小」のそれぞれのサイズ感の役割りがあるのだと。

できるだけ、思い込みや固定観念に縛られないために、現実的なご意見を取り入れることは時には大変有難いです。

そして、更に、「大」に対してのショルダーの幅のバランスをそろえ、太くすることも決意。

次回は、「大」の型紙製作というタスクが生まれたのでした。

そちらも後日の記事でご紹介してまいります。

このたびの完成品に関しましては、大変手ごたえを感じております。

流行の無い、ミニマムな、それでいておしゃれなナップサックになればと引き続き別の裏地を集めながら、同じオリーブ生地の表地でどんどん製作してみたいと思います(^-^)。

このモデルはこれで限界、トート型の底が四角いタイプをそろそろ終え丸底への意向を考えたハギ目のキルトのダイヤ柄の不一致【1402】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1年もの間、製作途中のキルトシートを寝かせてしまいました。

そして、このたび、1年ぶりにその続きを完成まで無事に終了することができました。

このたびの製作は、今後のデザインをしっかりと決めるための重要な製作です。

というのも、これまでの底の四角いトート型から、丸底へ移行しようとしているからです。

理由は、ダイヤキルトを頻繁にかけていく際に、キルト自体の柄がハギ目の多いトート型では合わない箇所が多数だからです。

せっかく丁寧にお仕立てしても、キルトの不ぞろいが足を引っ張るならばと、柄合わせとは比較的無関係な丸底へ移行することを決意しました。

裁断途中のものがまだあるので引き続きトート型が出来てくるかもしれませんが、このモデルではラストに近いということで見て下さればと思います。

夏きっかけで出会っていただければと、8月に完成のレースカーテン地素材のダブルナップサック

ショルダーはDカンと連結、入り口は、巾着ホールタブなので口がきゅっと閉まります。
内部にポケットをキルトの中に埋め込みます。やり方はこうしました↓。
ポケットのくり抜きとぶつかるところのステッチを避けるように、ボックスを作図。ステッチは手前でストップ。
キルトは内陸部にも待ち針をすることで、しわやタックができることをを解消します。
そうしますと、表から見るとこんな風に横に細長くステッチの無い空間ができます。
そこに、隠しポケットを当てはめます。糸がちぎれにくいハンドメイドキルトがポケットを邪魔せずできます。
隠しポケットには、フラップが付きます。現在のポケットはこのデザイン性と安全性ある仕様に特化しています。

あとがき

モデルチェンジをしたいという思いは、ある程度技術が高まった証だと思っております。

本来謙遜するべきことなのですが、ここへ来てやっと、「良い物を作っています」と言えそうなところまで来ています。

ちょっとした自信の無さや、胸を張れない姿は、どこかに追求し切れていない部分があるからではないかと過去を振り返ります。

思えば、思い切った選択をしてきたものでした。

「良質に作れない物は作らない」ということで、デザインを精製してここまで来ています。

丸底はそれなりな悩みも出てくるのかもしれませんが、ここまで作ってきてもダイヤキルトのピッタリさが無いことが気になるハギ目の多いデザインのトート型を見直す選択は間違っていないと思います。

軽くてハリコシのあるキルト用に使ってきたソフト厚芯がいよいよ品薄に、在庫品の薄手の生地が代替品になるのか【1284】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「ワンショルダーナップサック兼リュック」というアイテムを作ろうとしています。

使い方に展開があり、ワンショルダーで気軽に背負えることに加え、リュックにもなるものです。

そういった機能はおのずと、縦と横の長さがある程度均等であることが使いやすいようです。

ヴィンテージ物のバッグで筒形の巾着のワンショルダーがあるのですが、巾着では「サイド」である場所が背の部分にもなるには、全体の良きバランスが必要なのです。

ワンショルダー兼リュックのイメージ:正面が巾着ではサイドに当たります。
同時に、この面を背面としてリュックとして背負えるデザインにするということです。

おのずと、筒形のような奥行きが均等であることが使いやすくなるイメージです。

早速実験、5cmのダイヤキルトを在庫の薄手生地でかけてみた検証結果

黒のポプリンという生地に5cmのダイヤキルトをかけました。
裏面には、ソフト厚芯を今まで当てていましたが、麻混の麻/55%、ポリエステル45%の生地を代用。
なかなか写真のみでは難しいのですが、感触としては柔らかすぎました。

柔らかすぎると同時に、重いのです。

ここでソフト厚芯がいかに素晴らしい材料であったのかを実感します。

ハリコシがありながらも軽い材料であり、通常の表地使いの生地では得られない良さがあったのでした。

とりあえず、今回は、このまま進めます。

そして、完成した状態ではどうなのかというところも見ていきます。

ただ、このキルトの時点でもうすでにソフト厚芯との違いを大きく感じています。

この検証があまりにも良くなかった場合には、次に、まだ在庫には持っている「ハード薄芯」でもやってみたいと思いますが、おそらく、ハード厚芯では今度は融通の利かなさが出ると予想します。

ややごわつくのです。ハリコシもありながらしなやかさも必要なのです。

最終的には、ソフト厚芯に代替となるにふさわしい類似素材を新たに探していくことになりそうです。

あとがき

こうして研究をしてみて思うのは、いかに隠れた場所にもすぐれた材料があるのかという点です。

出来上がってしまうと中身が見えませんので、商品というものは「装飾」などに重点が当てられがちです。

私の方針でもあるのですが、長い時間をかけた納得をしてもらうことが後の信用に繋がるという考え方をしています。

今は分かってもらえないかもしれないけれど、いずれは、長持ちすることで、その良さと価値が伝わればという志(こころざし)です。

こうした雑貨品であるアパレル品に限らず、食べ物にしても、住まいにしても大きなものから小さなものまですべてに当てはまることではないかと思います。

表面だけを重視した工夫では、その効果は一瞬の瞬きくらいのものでしかないのではと。

<パッチワーク企画⑥>4点連続製作の1点目が完成、ナップサックならではの前後両面使いが可能、パッチワークなのに無地に映った【1178】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

パッチワークシートに時間をかけましたナップサック型全4点の1点目が完成しました。

パッチワークシートのその後の作業は、割と円滑です。

やはり、シート作りが一番手間が入った作業になることを実感します。

それぞれ使用のはぎれが違い、表地も裏地もすべての面がパッチワークなのです。

1点目は、せっかくの複数連続製作の最初ということで整った見え方を持ってきました。

出来上がりはモノトーンです。

両面使い可能であることが全体コーデの可能性を広げてくれる、無地ライクな片面とボーダー状にグラデーションに映る片面

1点目の完成:<サイズ>縦29/49cmx横34cmxマチ15cm。この面が4点すべての中で唯一の無地ライク。

もはやパッチワークであることも分からないほどにハギ目が馴染みます。

もう1つの面:グラデーションみたいにパッチワークが整頓されて、横長に一続きに見えます。
横から見た感じはこんな感じです。なかなかスタイリッシュです。はぎれで作ったことが信じられない程。

さらにいろんなショットをご覧いただきましょう。

最初の画像の巾着をを広げたショット。柄に凹凸感があるオパールの良さが出ています。
底面の様子:パッチワークシートのハギ目が一番混在している部分です。隠れる部分に仲間外れの生地を配置。
内部のポケット:はぎれを引用しました。カードやキーが入るミニサイズ。この生地はまだ残布があります。
内側のもう片方の面:モカ色も入りますが、生地の柄のラウンドなお花がリンク。ボーダー状に映ります。
入り口付近:ナップサックをを開けた瞬間の映り具合は大切です、下の方に半端分が来るように配置。

パッチワークの配置がなかなか考え易かった1点目の製作でした。

黒ベースが共通ですので、ジャガード同士の柄違いなどはあまり違和感はありません。

この後からの2点目からは、カラーも多く出てきて少しパッチワークの組み合わせの難易度も上がっていきます。

現在はすべて配置は完了でして、あとは作り上げていくだけになっています。

残り3製作もその行く末をお楽しみにどうぞ(^-^)。

パッチワークバッグはどんなコスパなのかを生地用尺に換算して考えました

また別の記事でも原価についてはメインに投稿する予定ですが、パッチワークの細かい生地を集めた原価はどうなっているのかというところに少し触れたいと思います。

これらの生地は元は、生地を多く調達したもののはぎれであったわけです。

1点ナップサックが出来上がるためには、細かいパーツの合計枚数が、横4枚x縦4枚x2面x2(表地と裏地)=64パーツ。

パッチワークパーツ1枚が横が17.5cmなので、生地幅のシングルで考えて、110cm巾÷17.5cm=6枚とれます。

このデータから、生地巾110cmでの用尺を算出してみました。

パッチワークパーツ1枚の縦は12.5cm。

6枚で縦12.5cmの用尺であるから、64枚では。。を考えます。

64枚 ÷ 6枚 x 12.5cm ≒ 133.3333cm → 約1.3m となります。

表地も裏地も合わせて110cm幅の生地を1.3m分使ったことにだいたい同じなのです。

そこへ、ポケットの別布と長いショルダー1.5m分の幅5cmの型紙x2枚分もありますので、ざっくりと0.2m(20cm分)追加して、約1.5mくらいでしょうか。

例えば、@¥1,000/mの生地を平均としますと、1.5mx@¥1,000/m =¥1,500/点という原価。

その中に@¥3,000/mから@¥6,000/mなどという高級生地も含まれるわけです。

この値からの感想は、「パッチワークは原価が割高につく」と感じました。

1.5mを表地も裏地も合計で使用するようなバッグはもう少しサイズがビッグなものになります。

あくまでもざっくりとした感覚ですが。。

そうはいっても、ここまで同時に1点の中に様々な生地が入り込むことが貴重な機会と言えますので価値がコスパを越えたところにあるのでしょう。

あとがき

原価については、今後、何かを製作していく時に、原価をあえて提示していくことがあると思います。

そんなスタイルの人が一人くらいいても良いのではないかと思います。

原価はみんなが隠していることです。

原価が分かるとそこへ積んだ利益がばれますので、それによってご購入されなくなる可能性もあります。

しかし、反対の考え方をしてみました。

作り手様にも参考になるのはこの一番隠された原価の部分。

それが、良いお品を見極めるご購入者様にも有効であると見ました。

ここを研究したような内容の発信を視野に入れていこうと思った新しい決意もあったこのたび、やって良かったと思っています。

そして、2019年辺りからなかなか動かなかったはぎれが一気に大きなお品を作ることですっきりしていくことも良い2022年最終の締めくくりになりそうです(^-^)。

透け感ある服地のネイティブ柄ジャガード生地のリンク先は、マルチカラーのラメ生地【865】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、大きな流れで「餅巾着:もちきんちゃく」という名前のリュックデザインに特化した連続製作中です。

製作の中で改良点を見つけてはどんどん改良するということをしながら、目指すところは、「おしゃれ感」「十分な機能」を高めるということです。

このたびは、季節感を少しだけ取り入れた「透け感」ある素材を裏地に使い、黒ベースのマルチカラーを取り入れた製作をします。

ファッションに対しては、古着ライフを続けておよそ15年。

バッグや靴もすべてリユース品です。

いっそのこと流行なんてなければ良いのだと思うことがあり、そのような思いが、「流行を無視」したような製作に表れているのかもしれません。

このたびは、事前の生地の組み合わせの場面になります。

「なぜこれらを組み合わせて製作するのか」の答えがここで分かります。

こんなネイティブ柄もある、マルチカラーのラメとの組み合わせに考えた黒ベースの3生地

ハンドメイドリュック「餅巾着」をこの3種の生地で製作予定:左が表地、真ん中が裏地、右が巾着袋地。
<表地>ラメ入りシーチングプリント、綿/100%、日本製。

特にベースは凝った素材ではないと思いますが、このマルチラメが特徴たっぷりです。

地のカラーも真っ黒ではなくて濃チャコールであるというところも、少し優しい雰囲気です。

<裏地>トリアセテート(こういう名前の生地)、トリアセテート/55%、ポリエステル/45%、日本製。

一目惚れというような惹かれ方をした生地です。

おそらくブラウスやワンピースやスカートに仕立てられる素敵な姿を想像しますが、あえてバッグの裏地というのはどうでしょうか。

この引用が大きなご提案になればとも思います。

固定観念抜きの引用元を問わない自由さから生まれた選択です。

素直な原色カラーが黒や白に映え大変美しく正統派な雰囲気のネイティブ柄を作っているかと。

このガサガサ感が暑い季節を感じさせる要素です。

こういった本来のカジュアルイメージなネイティブ柄より少しずれた、エレガントに寄った感じが新しいと注目した生地です。

<巾着袋地>生地名不明、混率不明、原産国不明(生地屋さんからいただいたもの)

黒無地です、おそらく喪服向けの日本製の生地ではないかと。

全体に素材感を「ざらざら感」で統一していくのです。

今回もダイヤキルトを表地にかけていくので、一番左の表地のラメ素材は、今この写真のイメージから、また少し変わるかもしれません。

あとがき

こうして、意外性のある生地の組み合わせとか、個性的な感じを「服地」からも引用することで工夫しました。

表地のラメなどは、調達時期が結構前になりまして、画像のデータで見ると、2020年10月の調達。

もう、1年以上は経過したものですが、今この生地を生地屋様で探してもどこにも見当たりません。

だいたい1年くらいで、入れ替わってしまうのが生地の流れ。

その時にしかない出会いというものがあるものです(^-^)。

リュックの入口フラップのサイズを大きくするリフォーム6点の残り2点の完成、今後のこのモデルの行方を多角的見地から考えた【837】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびで連続して行ってまいりました全6点のリュックのリフォームの最後2点ですべてが完了。

リフォーム内容は、入り口フラップのサイズ変更に伴う付け替え作業です。

このたびをもって、いったんこのモデルが完成型になると思います。

このたびは、こうして完成したモデルそのものに対して今後どうするのかなどを多角的に見ていき、ある1つの決意をすることになります。

どうぞ、このたびの記事をご一読いただければと思います。

2点リフォームの完成は上々、パッと見て特徴が現れるような作りの良いモデルになったところで考えたこと

今回リフォーム完了した2点のリュック:両方黒ベースです。
左側:エンボスの穴空き加工のスポーツメッシュ素材にはこんな感じの内側の雰囲気の生地をチョイス。
右側:メッシュストライプの内側はこれ。ストライプ柄にリンクさせて、マルチカラーのストライプ柄。

マルチカラーとは言え、その中の登場の色に合わせていくことで、ガチャガチャしすぎない、落ち着いた大人っぽい雰囲気が出来上がりました。

このラメ生地は、もともとお衣装向けの生地。

シャンブレー織で、地はブツブツしたのが特徴。

そこにこのような美しい色のラメ糸が交差した、実はなかなかの高級な生地です。

これらの製作は大きなくくりで「メッシュシリーズ」というもので、様々なタイプのメッシュ生地を集めて連続製作してまいりました。

この結構長かったスパンの製作でメッシュ素材に対して思うことをまずお伝えしたいと思います。

まず、メッシュ素材のイメージが夏であったことが、季節感をそれほど問わないオールシーズン行ける素材なのではないかと思い直したことが1つです。

製作のテーマの1つとして、流行を感じないものという点がありまして、そういう意味で、メッシュが季節感なく使えそうだという可能性は嬉しい発見でした。

そして、ごわついた生地の良さというのが2点目です。

最初、こんなのミシンで縫えるのかと心配でしたが、実際はなんのその、いたってスムーズでした。

ごわついているけど融通が利く生地だったのです。

そしてほつれにくかったりもしまして、とても扱いやすかったのです。

写真の右側の方にも特に現れていますが、こういったひっくり返しのデザインにはメッシュ地は向いているようで、ふっくらと仕上がり、形がキープされたこと。

もともとパンプスになるような素材であったことで、バッグにも同じように立体感を出しやすかったのだと思います。

一方、左のようなスポーツメッシュ、洋服になったりする素材はとてもやわらかでした。

よって、右と同じように考えずに、左側には、右側には入れていないハード厚芯を入れています。

同じメッシュでも、その言葉だけに翻弄されずに、実際の生地の性質の違いはしっかり見分けて、使う材料に違いを入れていくことも時には必要であることも学びとしてありました。

総合して、非常に商品の技術をアップしていくことの重要な局面を体験できた有意義な製作であったと思っています。

では、最後に、このモデル自体についてはどうなのかということです。

トートバッグとの2wayということにずっとこだわったことで、角が四角でした。

しかし、トートバッグは丸底だってあるのです。

実は、しっかり作ると、その分角が硬くなり傷みやすいということも全体に感じました。

このことは、今ここで綺麗な新品の完成品を見ても何の説得力もありませんので、今後よく試用しながらこの角の様子を研究していきます。

素材によっては擦れなど簡単に起こるものではないのかもしれませんから。

そして、使用させていただいたDカンとナスカンの附属品について。

既製品を使っているので仕方がないことなのですが、決して開閉がスムーズとは言えません。

しかし、代わりの留め具も検討する中では、やはりこれが一番長持ちする留め具だと選択したのでした。

確かに1つのモデルとしてはありますが、ここでいったんこの「餅巾着」のリュックは終了です。

あとがき

実は、当ブログ記事は、最初の投稿が2021.12.24でした。

その後ブログ記事の「手直し」の順番で、現在2024.07.04というおよそ3年後に当記事を書き加えたりチェックしたりしています。

この3年後の2024年現在このモデルに対して思うことは、一定の存在感を感じており、良いとは思うものの、角を出さないために、丸底を考案中。

そして、ナップサックのような仕様に変えている現在です。

ただ、まともに本体を絞るナップサックは生地が限定され過ぎますので、どの生地にも対応できるような融通の利く巾着ホールをタブ式で別途設置という形に変えました。

まだ1つもサンプルすら無いので今からという時点なのですが、この時のこの「餅巾着」とは別物になると思います。

ただ、これはデザインが違うだけで、「考え方」とか「スタンス」という点では、この時の「餅巾着」のあれこれの工夫や、リフォームまでしたことは大いに今後も活かせる大変貴重な経験をさせていただいたと思っております(^-^)。

受け入れられないバッグを作ってしまった段階は必要、飛び越えてその後の発展や進化にたどり着くことはあり得ない【830】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

よく会社では、「決算SALE」というのが3月末にかけて行われているのをご存知かと思います。

企業の決算は独自の決算日というものを設けていて、小売業は特に年度末の3月末であることも多く、在庫を思い切って短期間で減らすという目的。

同時に、値段を下げても数多くを短期間で売りさばくことで売上高、売上個数も伸ばすといういもの。

短期的なテクニックの基本的な例だと思われます。

ところで、「個人事業主」は、決算というのは基本12月末になります。

その1年の暦(こよみ)そのままの暮れが決算日に当たるので12/31なのです。

あの忙しい大晦日、お掃除もしなければなりませんが、同時に〆(しめ)という行事があるということになります。

ほとんどが12/31には作業はできません。

12/31は静かにその時が迎えられるのみとなりまして、年明けから遡って締めの作業が始まるのが常です。

このたびは、在庫になってしまったバッグに対して、年末に「SALE」をしたことでその品物に対して見限ったたという事実と、その後の発展のためには必要な段階だったことを綴っていきたいと思います。

「SALE」をする時点で、そのデザインは「廃版」という意味、ただその過程もその後の改良のためには必要なフェーズだった

多くの企業様の決算SALEと同じように、12月後半に差し掛かる時点でSALEを始めました。

名付けて「廃版SALE」。

もう廃版になるデザインのバッグを一斉に半額へお値下げしたのでした。

昔ながらの「ナップサック」の作り。その後、本体自体を巾着でしぼる素材の厚みの限界を見直します。

このデザインは、ナップサック同様、きゅーっと入口を絞る薄さが必要で、結構な薄手にもかかわらず、ハード薄芯の影響で結局口にすき間が開いてしまいました。

それをカバーするべく、当時はこのフラップを付けたということなのですが、こういうレベルの薄さの生地でも限界を超えていたのでした。

そんなことでは、それ以上の中肉や厚手は到底無理です。

ただ、間違いなく、この途中のステップは必要な段階であったことも間違いがないのです。

後に、このナップサック型はこのように進化しました↓。

キルトもかけて丈夫にしながら、巾着ひもホールを別で設置し、絞りやすく口が閉まるように工夫。

同じ「ナップサック」なのに随分変化を遂げたものです。

下に貼りますYouTube動画の中では、廃版のその他2種もご紹介しています↓。

あとがき

左:2019年製。右:2023年製。ここからさらに、進化がある2024年製は別の機会にご紹介します。

「SALE」をすることになるようなものを最初から作るべきではない、という考え方もあります。

ただ、そのフェーズに行き着くには、やはり、このような段階を飛び越えてはたどり着けないのです。

こういった苦労を実際に地に足を付けながらした者のみが分かることだと思います。

ロックミシンを使わず一重仕立ての巾着袋の縫い代を隠し込む最初の三つ折りステッチ【744】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作歴15年以上が経過。

随分いろいろなバッグを作ってきたものです。

ほとんどが表地と裏地を合体させる裏地付きタイプですが、むしろここ最近になって一重仕立ての製作もするように。。

初製作の2007年頃は一重仕立てからのスタートだったわけですが、その時の縫い代は、既製品のパイピングテープを生地の色に合ったカラーで選択してどのバッグにも縫い付けていました。

あれこそ難易度もあり、ややコスパが悪いと後になって思います。

実は裏地付きよりも一重仕立ての方が縫い代始末に悩むことが多いものです。

むき出しの縫い代をいかにスタイリッシュに隠していくのかがポイントになるのです。

このたびは、縫い代に更なる附属品を使わず、本体生地そのままを三つ折りする方法で仕上げるやり方をお伝えしたいと思います。

雑貨作り、カバー作りなどに大いに利用できる方法の1つだと思います。

先に三つ折りをしておくことで、早めに縫い代を解決してしまう

マチ以外のすべての縫い代をあらかじめ1枚ずつで三つ折りをします。7.5mmずつ折ることが作業しやすく丈夫。

その後は、通常のように巾着袋を地縫いしていくのです↓

内側の完成:巾着袋が一重仕立てで縫い代がすっきり隠れたものになりました。

表から見てみますね。まだひもを通していないです。↓

マチ部分の縫い代はこのままで大丈夫。本体と裏地のマチと一緒に挟み込みますので、隠さなくて良いのです。

以上のように、先に三つ折りをしておくと、見通しが早いです。

しかし、地縫いの時に凹凸があり縫いにくいので、ずれやすいのがデメリット。

待ち針でしっかり押さえ、目打ちなども使用してガクンとずれないように縫うことが注意点です。

あとがき

結局このデザインは、本来の裏地x2枚と巾着袋の裏地は4枚ということで、裏地だけで合計6枚のパーツというものすごいパーツ数です。

そこそこ厚い生地なので、二重仕立てで作るところを一重にアレンジ。

薔薇の生地が一重分しかなかったからでした。

このたびアレンジの機会があって、「一重仕立てならどんなもんだったのだろう」ということがそのとろんとした出来上がりで分かった気がします。

結果は、厚みのおかげでそれなりに存在感はありましたが、口にすき間が出来ていることが厚みある生地は本来望ましくないと言えます。

口がしっかり閉まりながら、ツンと立つには内袋の巾着袋自体が薄手で二重仕立てが望ましいということになります。

「餅巾着:もちきんちゃく」というデザインなのですが、はるかに表地より裏地の用尺が大きいバッグです。

「裏地は附属的なもの」という考え方への挑戦状なのです(^-^)。

黒ベースのハンドメイドバッグ製作でやりたいこと、飾り過ぎている余分をそぎ落とすミニマムさの追求【686】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2021年のハンドメイドバッグ製作は、黒ベース製作です。

2020年から集めてまいりました黒無地・ジャガード・プリントを材料としながら組み合わせたパンチの効いた強いカラーとなります。

このたびは、黒ベースで製作の最中にあたって、どんなことを得ていきたいかということを綴りたいと思います。

流行のお洋服などに対して思ってきたこと、「余計な飾りを入れ過ぎている」ことを徹底的にそぎ落としたい

黒生地:黒にも様々な表面の様子の違いがありますので、カラーを究極に統一することで見えるものがあります。

この先何年もこのお洋服を着ていけるのか。。を考えた時に飽きてしまったり、数年先には手を付けられない古さが表れてしまうことがほとんどです。

そもそも、「流行」というものがベースにあることにこそ疑問を持っています。

ファッション業が「流行」ありきというベースで成り立つものという傾向。

「流行」なくしては、ファッションではないとも言え、反対にずっと同じでは人間の心地の中の「飽き」が次のステップへの気持ちを後押しするのです。

ただ、そのような世界に入る必要があるのかどうかさえ、自分でジャッジしたいものであり、ここ10年以上古着ライフを選択しています。

ハンドメイドバッグもお洋服に附随する小物としてのバッグと同じように流行みたいなものを感じることがあります。

一方で、マイペースなスタイルで製作されている製造者もいらっしゃる様子も。。

超定番とも言えます黒ベースの製作の理由は、まず材料である生地から始めてみるという意味もあり、バッグでは一番多く購入されているであろう黒を選択したということです。

黒コーデが好みであることももちろんありました。

その代わり、裏地には、黒に馴染みながらもコントラストもあるような柄をマッチさせるなどして、まるでお洋服の上下の組み合わせのように考案していきます。

あとがき

「黒特化」のお店というのも訪れたことがありまして、すごく世界観がはっきりしていますが全体的に雰囲気は神秘的。

余計な飾りはそぎ落とすわけですので、ある意味誤魔化しは利きません。

そんな環境の中でじっくりと素直な品物を作ろうとしています。

これも流行なのかクシュクシュとしたタックが寄せてあるバッグのあのタックの意味は何なんだろうと考えることがありました。

あそこにもほこりがたまっていったり、表面の色の差の原因になることがレザーの場合あったりします。

何か特別な秘密が隠されているということであればそれは深みのある品物になるかと。

ただ何となくかわいいのでクシュクシュさせてみただけなら浅い品物だと言えます。

おそらくわざわざ形状を出すということは、何か意味がきっとあるのだと気づく人がいて、実際にその通りであるということが「通じ合う」というものです。

結局は、理由があってそういう作りになっていったのだということのすべての集まりであるバッグを作りたいということになります(^-^)。

ご依頼者様から指示書をいただいて製作した多機能のハンドメイドバッグ製作記録、生地をお任せいただいた以外は、ほぼフルオーダーでした【3】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

当記事は、実際に製作したオーダーメイドバッグが2018年10月の製作でしたが、その時にブログ記事にしておらず、その後の2020年7月7日に、YouTube動画を振り返りながら最初に投稿し致しました。

更には、過去のブログ総投稿数1,400あまりのすべてを、その後の2024年1年間で「手直し」する期間としまして、現在2024.08.09に当記事の順番になってまさにこの部分を追記しています。

今思えば、この時のオーダーメイドは、間違いなくその後のハンドメイドバッグ製作において、機能を重要視した製作に大きく影響を与えたことだったと思っておりまして、貴重な経験をさせていただきました<m(__)m>。

ある一人の人物の希望する作りそのものを受け入れ、その通りに製作をした生地以外「フルオーダーメイド」である記録の2wayバッグ(ショルダーとリュック兼用)をご紹介したいと思います。

生地のみおまかせ、それ以外のサイズや仕様はすべて指示書ご提示によるご依頼者様の希望通りの2wayバッグの製作

この時のオーダーメイド内容は、ショルダーにもなる、リュックにもなる、そして、ドラムのスティック入れも設置されている。。などいくつかの機能が明確でした。

指示書も書いていただき、ご依頼主様の頭の中が理解しやすいものでした。

友人が習う、ドラムの先生で学生の方(男性)、年齢が20歳前後。

学生様らしい緻密な指示書は、希望が伝わりやすい具体的なものでした。

では、指示書をいただいてから出来上がるまでの特に機能の部分にスポットを当てながらご紹介したいと思います。

ショルダーとリュックを兼ねたデザイン:指示書は1枚。写真に納まりきらなかったので、2枚で上下に
仕切りがしっかり決められた多数のポケット:小部屋をいくつか設ける設計のバッグになる見込みです。

生地は、綿/100%の日本製で黒、ダイヤキルトのような織柄が高級感があり、素敵です。

小物入れの充実:先程の指示書の一番下あたりが実際この作り。ペン・ケーブル・モニター・タバコ・ライター。
取り外し可能なリュックショルダー:2WAYでリュックとショルダーに使い分けたいとのご要望。

フラップ付きのショルダーバッグとリュックとの2wayというのは、当時では結構特殊だったと思います。

ペットボトル巾着:ペットボトル入れも設置。リュックではサイドの下の方、ショルダーではてっぺんに配置。
かっこよさも追求の赤いライン:デザイン的に赤の十字ラインを付けたいとのこと。この水滴は撥水施工中。
市販のイメージも取り入れたく、メッシュ素材の利用:メッシュのケースをポケットとして取り付け。
内側の様子:バッグをショルダー使いにした時にフラップを開けたときのすぐ内側。
ドラムスティック入れの機能:ドラムスティック(40cm用)ポケット(グレー)。黒は底板。

写真が横向きですが、左の方はドラムスティックの入り口で、スティックの上部(左側)を共布ベルトが支えます。

強力撥水加工:リュック仕様の上部はショルダーの片サイド。左側の手前はショルダー(車のシートベルト)。

あとがき

完成したしっかりしたフラップを閉めた時の正面の写真が残っていなかったのが非常に残念(+_+)。

本当は十字の赤いラインの表面を残しておきたかったです(^_^;)。

いろいろ学びの多かった全仕様お客様のオーダーというほぼ「フルオーダー」だったのでした。

この経験をいただきました、ご依頼者様そして直接の友人に感謝したいです<m(__)m>。

時代はその後、ショルダー使いが減っていった流れがあります。

健康志向の高まりや使い心地のレビューからか、左右に均等に圧力が配分されるリュックが体の歪み防止には最適で急激にリュック1wayが増えていきました。

自身ももう、2024年現在ではショルダーは製作しておらず、もっぱらリュック型ばかりです。

当時の2018年では、ここまで大半の人がリュックを背負う時代になるとは思いもしなかったので、いよいよ時が流れたことを感じます。

ただ、当時ならではの貴重さもあると思いますので、こうしてオーダー通りの記録に残しましてバッグ製作のヒントになればと、時が流れた2024年から振り返る形でお伝えしました(^-^)。