小さなマチ付きポーチを作ったことで気づいた、底の角の美しい出方は「わ」を利用するのがベスト【974】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

はぎれ生地でミニサイズのポーチ(コスメケース)を改良版として製作しました。

以前は2枚を中表にした半円型デザインでしたが、角のカーブは使用するにあたってはあまり意味がなく、四角い方が中身との相性が良いと考え直しました。

よって、角の部分まで収納時になじみやすい四角デザインへと変更し、面積がわずかに広いものになりました。

このたびは、「シャドウケース」の改良版としてご紹介したいと思います。

底を「わ」にすることで美しくなった角、はぎれであっても可能な限り面積を確保したい

型紙がファンデーションケースと全く同じ「わ」を使ったものになりますが、マチをつまむのかそうしないのかが分かれ道となって違うデザインになっていきます。

完成したシャドウケース:<サイズ>縦8cmx横10cmxマチ無し

マチ無しとは言え、自然に1cm程の厚みが出来てきます。

その理由は裏地を取り付けているのでその分浮き上がるのです。

<表地:パープル系マルチカラー>生地名不明(ブロード)、綿/100%、日本製(アメリカ原産)。
<裏地:パープル>ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。

こうして写真を見てみると、マチが必要ないと納得していただけるのではないでしょうか。

実は、ミスをしておりまして、フラップに縫い付けるマジックテープの面を間違えてしまいまして、表地に縫い付けてしまったので、出来上がりが反対になってしまい、裏地が正面に出てしまいました。

本来は、柄が正面になるはずでした。

このまま続行してしまいましたが、一応間違えたということになります。

左は以前のファンデーションケースのマチ付き。元は本体の型紙が同じ。蓋の形とマチのある無しの違い。

このマチ無しのミニミニポーチ(右)は、コスメケースの分類で一応お作りしていますが、使い方は様々です。

細かい物を入れることに向いていると思います。

このような単純なミニミニポーチではあるのですが、お仕立てはバッグと同じようなスタンス。

全パーツに接着芯を貼り、マジックテープも二重に縫い付け、何ら、大きなバッグと違わない作り方が特徴。

マチが無い場合に角のとがりが特徴であり、目が行く場所ですので、ここを「わ」に作ることで成功の確率を高めました。

「わ」で作ることで誰がやっても困難な四角い角のラインが綺麗に出やすいのです。

左側の角:十分に角を目打ちで出せていないので下の方が良くないですが、もっと綺麗に角が出るはずです。
右側の角:こちらもまだ十分に角を出し切っていませんが、綺麗にとんがることができます。

せっかく角が出やすい「わ」にしたという環境がありながら、なんたること(汗)、ミスでした<m(__)m>。

あとがき

コスメ用のミニミニポーチは、主に3点お作りしていまして、「ファンデーションケース」「シャドウケース」「ペンシルケース」です。

これだけ小物が揃えば、コスメ用の細かい物の収納の悩みは解決の方向へ向かえると思います。

製作に関しては短い時間で可愛らしくできて、とても楽しいものではありますが、販売となると結構難しいです。

こんな小さなものを何千円も出費して購入しようとなかなか思ってもらえないのです。

こういったものこそ、自作で作ることができるのが一番だと考えるようになった現在。

そのまま出来上がりを販売するよりも、手法などをお伝えしていく方に意味を感じ始めています。

何か始めたいという時に、お部屋で気軽に始められる「ミシンライフ」をお勧めしたいと思います(^-^)。

小さなケースの背にポケットを付けてみた結果。。浅すぎて利用価値はなかったが、今一度見直すことの新鮮さは得られた【644】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ファンデーションケース」という名前でマチ付きのミニサイズのケースをはぎれを使った製作のデザインに取り組んでまいりました。

「もうこれで改良の余地など無い」とそう思った小さなポーチだったのですが、背に少し余裕があったので、ポケットを付けることにしてみました。

もしかして、ミニのシャドウケースが入らないだろうかと思ったからでした。

余計なものは付いていないミニマムで良いのだと実感した余計なポケットの失敗

1つで2個分の機能を果たす作りをしようと、ファンデーションケースの背にポケットを付けてみたのです。

こんな風に後ろ面に挟み込んで第二のお部屋を作りました。

結果は、マチを邪魔し、野暮ったくなってしまいました。

野暮ったくなったから幅を狭くしたところ、あまりにも浅いポケットに(+_+)。

シャドウがこぼれてしまいます。

こうして見てみるとポケットの浅さがてき面。実際にはシャドウ入れとしては機能しない様子(汗)。
せっかくなので、違った裏地で仕立てた2点をご覧いただきます。左は黄色い部分を多く使う裏地がライム色。

このようなポケットだったら、小さなケースはそれ1つで十分なのだと思えて来ます。

イタリア製のジャガード生地の残布で作ったケースはふんわり感が出てすごく良い物になるのですが、その厚みもポケットが使いにくくなる相性の悪さかもしれません。

ジャガードは通常よりも厚みが増していますので、マチを少し付けただけでも膨らみます。

次回、フラップ付きで、もう一度だけ背のところにポケットを付けてみます。

ここまで厚みの無い別生地でやってみますので、その投稿【648】にもお立ち寄りいただければと思います。

一度ひらめいたアイデアなので、一度は成功してみたいものです。

あとがき

時々、客観的に製作品を見直しことは重要だと思います。

勝手に「これが完成品だ」と思っていたら、まだまだ改良のアイデアが浮かんできて終わりがないのです。

しかし、それは、品物を高めるためのきっかけの気持ちであり大切にするべきだと思いました。

世の中の芸術品は、「誰がこれを理解できるのか」というようなものを作家様がとことん作っておられます。

ハンドメイド製作も芸術品に近い部分を感じることもありながら、「売る」と決めた時点でもうそれは「商品」です。

購入してもらうことを目指すことになりますので、「作品」とは別物、「受け入れられるための努力」というのは「芸術作品」と大きく違う点ではないかと考えます。

ポーチの縦横共に10cm未満を意識した特殊サイズ、無難なサイズからの変更はハンドメイドならではの武器【193】

アイキャッチ画像193

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、何度目かのコスメケース3点セット製作になります。

何度か目であっても毎回その時の目標があり、徐々に変化して内容を高めているゆっくりな動きが実はあります。

「コスメケース」という呼び名は、ポーチのサイズ感が分かり易いようあえて付けた仮のネーミング、実際の使用はユーザー様に委ねることになります。

製造者では気付かなかった使い方や新しい発見をフィードバックによっていただければ、非常に嬉しいことです。

このたびの変更点は、これまでのサイズからもっと小さめにしたことです。

「大は小を兼ねる」。。容量が大きい方が無難であるという考え方から、もっと人間の心理を深く掘り下げた「価値があるサイズ」を考案をしてみたのです。

量産品にも溢れ返っているポーチ、特殊なサイズ感こそが差別化であり製作の甲斐があるというもの。

以前のやや普遍的なサイズから入れる物がより特化された一回り小さいサイズにしたのです。

そうすることで、やむなく諦めねばならなかったわずかな残布を救い上げ、製作可能になることも出てきました。

「メインポーチの中で活躍する存在」というコンセプト、巷ではレアサイズとみなされるミニミニポーチへのサイズ変更

接着芯全面貼り:はぎれを使った小さな小物製作もメインバッグと変わらぬ仕立てです。
多角形の蓋の作り方:変六角形。角をとがらせるために「外表」で縫い代1cmを折り込み重ね合わせ。
半月型の蓋の作り方:カーブを伴うタイプはかえって「中表」の方が美しく作ることができます。
本体への蓋の縫い付けを兼ねた入り口の縫い閉じ:縫い閉じステッチの始まりが蓋の縫い付け始めという位置。
マジックテープ設置位置の悪い例:入口の縫い閉じステッチがマジックテープと重なってしまいました。

この解決方法は、マジックテープを下へ1cmほどずらすと同時にフラップの縦の長さを増やす必要があります。

コスメケース3点セットの完成(菊の花のマルチカラーバージョン):<サイズ>ファンデ:6x9x2.5(cm)、シャドウ:3.5x15(cm)、ペンシル:5x4/7.5(cm)。

ペンシルだけは、10cm以上必要ですが、それ以外の1辺ははすべて10cm以下になりました。

以前のサイズとの比較:随分コンパクトになりました。ポーチinポーチが実現できるのはこのたびのサイズの方。

あとがき

こうして、決して主役ではないけれど、メインポーチの中で使える可能性が以前のサイズよりも高まったと考えます。

この考え方は、メインバッグでも同じこと、主役バッグの製作を諦め(良い意味で)、サブバッグ的存在を製作していくスタイルに落とし込みました。

当ブログ記事は、最初の投稿の2025.08.25からおよそ5年後の2025.07.14にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在のメイン製作は、一重仕立てのエコバッグとナップサックというサブバッグ製作のみ。

たくさんの製造者がいる中で、自分の担当はこれだというポジションに自然に向かっていったと思います。

かつては、メインバッグを世に広めるなどと意気込んでいたことからの所謂「諦め」が新しい製作スタイルへいざなったと思います。

ですから、今後も裁断という作業がある限り生まれるであろう「はぎれ」は、ポーチの中でも「ケース」のような存在として製作していくと思います。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク