1990年代のアクセサリーポーチを回顧したボタニカル花柄のミニバッグ【87】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれシリーズということで、ボタニカル花柄のはぎれを使って、取っ手の付いたミニバッグを作りました。

はぎれと言っても、一度バッグにしたものを解体したはぎれとなります。

表地と裏地の組み合わせも当初のものではなく、新たなる組み合わせとしました。

二度と出会えないような貴重な生地は、ボツ品となった製作を一度解体して再度チャンスを得ていくということをたまにしています。

転写プリントという生地がどんなものなのか

表地は、ボタニカル柄が季節を問わず美しい、ピンク系のマルチカラーのもの。

途中にストライプ状にレース風なつなぎ目があるのがとても個性的。

裏地は、カーキのようなモカのような色のストライプ柄を、表地のレースの切り替えと足並みをそろえてみたものになります。

表地(マルチ):トリアセ転写プリント、トリアセテート67%、ポリエステル/33%、日本製。

この生地を一目見て気に入りましたのが最初の時のバッグの製作でした。

様々なカラーが使用されていて、神秘的な雰囲気があります。

この神秘的な雰囲気がどこから生まれてくるものなのかは、そのプリントの手法によるようです。

転写プリントというものは、こうしたぼんやりとした神秘的な雰囲気を出すプリントの方法の1つになり、とても魅力的です。

何か、大人っぽい感じなどを表現したい時には、べったりとカラーが塗られたような印象の原色カラーのキャラクター物の生地とは随分違った感じにできるのです。

裏地(カーキ):先染ストライプ、綿/100%、日本製。

今回は表地が花柄なのに、裏地も柄ですが、表地のマルチカラーの中の一番暗いようなモカグレーのような色にこの色が意外にマッチしたことが1つあります。

表地の作りの切り替えの大きなストライプに対して、この裏地のストライプがマッチするのではないかなチョイスです。

花柄+他の柄という組み合わせは高度だし、なかなか理解しづらいものではあります。

滅多に組み合わせないですけれど、はぎれなので、限られた中から、意外な良さが感じられた2種の組合わせでした。

柄+柄の時は、ちぐはぐな色だとかなり高度で、私もちょっと想像がつかないです。

なので、片方の柄に含まれている色使いがもう1方とマッチしていると関連付いてなじみやすいかもしれませんね。

今回は、色のマッチと、大きなストライプの柄とのマッチを2点のポイントで合わせてみました。

解体したものを活かすにあたって、ポケットがそのまま使えない場合の工夫

裏地は、こちらも別のバッグの解体であり、大きなバッグについていた裏地なので、ポケットも大きなポケットでした。

それを縁を2.5cm程の縫い代を残して切り取ってあり、後で使えるようなカットにしてあったのです。

ということで、ポケットをそのまま使いたかったのですが、小さなポーチに大きなポケットの場合、そう簡単にはいかないものです。

そのまま使うと入口から飛び出してしまうサイズだったのが、もう少し工夫が必要な点です。

よって、ポケットの底部分をカットして短くし、本体の底辺の縫い代に縫い付けてしまうという方法をとりました。

大きくて困ることもあるのです(汗)。

元々付いていたポケットの底部分を数cmカットして、本体の底に重ねて、縫い代1.5cmで縫いこまれます。
そうすると、縦が15cmの高さにフィットするポケットに生まれ変わります。
一から作るより、修正のカットによって、便利で早く仕上がりました。

ところで、ポケットの口の部分の縫い付け方ですが、縫い代をポケットの入り口のラインより3mmほど突き出したように内側へアイロンで折り込み、その飛び出た3mmの部分をミシンでステッチし固定した取り付け方です。

そして、ポケットのサイドの縫い付けは、もともと縫い付けられていた縫い線の上をそのままたどって縫います。

底部分は、本体同士を縫い合わせる前に仮として、1.5cmの縫い代よりもっと浅めの4-5mm程度をミシンで縫い付けておきます。

簡単に言いますと、本体同士を縫い合わせる前に片面のみで、ポケットをぐるり1周をステッチしておく下準備をするやり方です。

裏地のトライプの柄のピッチが1cm強ほどの柄合わせが可能なものでしたので、柄合わせも意識できました。

完成した90年代風のアクセサリーポーチ

携帯電話+αというようなちょっとした容量ですが、ちゃんとバッグの形になりました。

こういったハイブランドのポーチがかつて流行していた時期があったのが1990年代最終くらいです。

勤務先のオフィスでも貴重品をまとめて、手元に持っているためにこうした入れ物的な役割はとても便利で、移動の際にそのショルダーがとても活躍しました。

懐かしのああいったミニバッグは今はブームというわけではありませんが、その時の流行を色濃くし過ぎないで再現していく秘訣は、マチのあるトートバッグの底のような舟形をデザインにしないということかなと。

ファッションの流行流れもそうなのですが、過去に一世を風靡したようなデザインとか人の記憶に残るようなブームがあったようなデザインというのはそのままの利用は古臭く感じでしまうものです。

自らのフィルターにかけ、過去の香りを取り入れながらも今、この時に作ったという証(あかし)も入った方が素敵になると思います。

ちょっとしたハイブリッド型ということです。

あとがき

はぎれも多くをご紹介していますが、まずは基本的に生地をコスパ良く使い切ることの方が意味があります。

それでも余ってしまったものを有効活用するのがはぎれ製作であるべきで、今回は、たまたまこのようなもったいない余り方があったことで出来上がったお品になります。

最初からこういったバッグを作るということとは少し意味が違ってきます。

裏地の選び方も、はぎれの中から選んだ裏地がたまたま合ったという偶然も相まったものになりますので、生地の選択の仕方さえ違うわけです。

はぎれの良さというのは、もうそれだけしかなかった材料から何とか作り出したというところが、精いっぱいの作品になり美しくなるのであるということだと思います(^-^)。

ミニバッグの取っ手の間隔決めと上からの位置【50】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在小さめのカーブの入ったショルダーバッグを製作。

表地の生地の柄や色から、みかんのような世界観をバッグで表してみようと決めた生地で作って行きました。

そのバッグがこのたび完成しましたので、ご紹介したいと思います。

その製作の中で特にお伝えしたいことは正面から見たときに視線が行く、取っ手の付け位置です。

バッグの取っ手は出来上がったときの顔のようなものだと思います。

ですから地味な場面ではありますが、非常に大切な点だと考えております。

取っ手間の間隔と上からの位置の決定のし方

まず、本体を真半分に折り、ど真ん中に待ち針で印をします。

本体の前面も後ろ面も両方それぞれに真中心に待ち針で印をします。

そして、次に中心から左右4cmずつの位置に取っ手の内側の端っこを揃えます。

真中心中心から4cmの位置に取っ手の内側の端っこが来るように配置します。
上記の位置のまま、縦をてっぺんから水平に6cm降りた位置に取っ手の下部のラインが来るように配置します。

これで位置が決定しました。

なぜ横は4cmなのか、そして、なぜ縦は6cmなのかということですが、これには理由があります。

4cmだという理由は、このバッグがミニサイズだから狭めに取り付けるということです。

取っ手自体の出来上がりの長さは30cm。

ちょこんとかわいらしい飾りのよう取っ手なのです。

ミニバッグなので狭めがバランスが良いという範囲内の中、4cmくらいが望ましい見栄えとバランスだということで決めました。

縦の位置が6cmである理由は、縫い代1.5cmが後に中側に折り込まれ、1.5cm位置が上がりますので、実際に4.5cmの位置となって出来上がるわけです。

そうすると、それ以上上の方だとバランス的に不格好。

余裕があって堂々とそびえ立つように見えるような取っ手の位置として考えたものになります。

上の方すぎると、何かつまった感じでどっしりとしないのです。

また、上の方のスペースが狭いと、ファスナー取り付けなどの時に取っ手の固い縫い目が邪魔になって障害になり、まっすぐに横線が縫えなくなる事態が起きることが過去にあったからです。

そうすると、影響のない離れた位置で、最低限がこの時点での上から6cmという位置になります。

あとがき

完成しました。完成品の取っ手の位置を改めて注目してみるとバランスがよく分かりますね。

中に挟み込む取っ手の付け方は、こういったファスナーを取り付ける場合は望ましくありません。

挟み込みよりも貼り付け式が良いのです。

今後更に改善していくような点は、取っ手の付け根のラインです。

真っすぐではないですね。

どうしてもこのようになりがちなのですが、努力でもどうにもならない場合は仕様変更です。

この取っ手の付け根部分を隠すという手があると思います。

後のブログで付け根パーツも追加していきますので、またちょくちょくお立ち寄りどうぞ(^-^)。