まるで大地のように包み込むような優しさのブラウンカラー、「サンストーン」を取り入れたマルチストーンジュエリーの装い方【370】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2010年代に「パワーストーンブーム」なるものが到来。

もとは石ころだったかのような扱いの鉱物に付加価値を付け、ジュエリーとして装う文化が生まれました。

この波にはぷかぷかと浮くほどの乗りようでして、随分天然石にはまりました。

この世で5,000以上もの種類の鉱物があるという書誌からの情報があります。

そうしますと、よく宝石に登場する有名な誰もが知るストーンは超有名どころであり、まだまだ隠れたニッチな存在の素敵な天然石があるということになります。

ここ近年は比較的知られてきたストーンだと思うのが、「サンストーン」。

「サンストーン」との初めての出会いは、茶色の天然石を探していたところからの発見でした。

このたびは、優しい大地のようなカラーのサンストーンを中心にして、シルバー925やステンレスと共にエキゾチックな世界観あふれるジュエリーの組み合わせを作っていきました。

サンストーンのペンダントトップとその他の茶系マルチカラーの配置で作った丸みのある組み合わせの完成

5点セット:ペンダントは楕円の重ね付け、ところどころに茶色が登場しています。
〇ペンダント:長い方はトップがマーカサイトの幾何柄の楕円の925製。90cm。短い方はトップがシルバー925台の楕円形のサンストーン68cm。いずれもチェーンはステンレスのフィガロ。
〇ブレスレット:サファイア中心のALL天然石マルチカラーブレス。タンブルカットと呼ばれる俵形のサファイアのマルチカラーの間にステーション的にサンストーンの真ん丸が入る配置。シルバー925の留め具含む20cm。 
〇リング:2点。共に茶色瑪瑙(メノウ)で、サイズは共に15号程度。

ブレスレットの中にもサンストーンが入り込んでいます。

サンストーンは横に細かい線が時々入りますので、類似のカラーからの見分けはこの細かい横線が目印です。

茶色中心のカラーは、お洋服でもそうなのですが田舎っぽくなりがちです。

これをいかにお出かけ用に装えるかはお任せくださればと思います。

お洋服では茶系は柔らかくなり過ぎるのですが、色をしぼり、このたびの茶系マルチカラーのジュエリーの配置で「クール」に寄せる工夫をします。

あとがき

このたびのセットの中でブレスレットが自作品です。

石屋様で多くの連の中から探し出し、つなげて作り上げるのですが、選ぶ時がやはり大きな1つのポイントです。

例えば、冒頭で綴らせていただきましたように茶色のストーンを探すということであれば、カラーを主体にして茶色のストーンが集まった中から選ぶと比較的見つかりやすいです。

その他、丸だけでなく、キューブ型やタンブルカット(楕円みたいな形)やタンブルカットの多面カットなどの発展バージョンの美しいカットもあります。

そういった検索が可能な「ケンケンジェムズ」様はご紹介するに相応しいネットの石屋様です。

留め具をつなげることさえ習得すれば(友人からの教授とYouTubeからの教授)、思うようなストーンをアレンジすることができます。

組み合わせは無限だと思います。

同じストーンでもそれぞれ人間一人一人の解釈の仕方も違うので、その点が面白い所だと思うのです(^-^)。

ジャガードの裏面使いは新しい生地と出会ったような新感覚、2倍の価値を持つ素材で製作の2点のミニポーチ【90】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、高級生地の風通ジャガードの残布を隅々まで活かしたいと、2点のミニポーチを製作。

メインバッグ製作は【39】のドーム型ショルダーバッグでした。

こうしたミニポーチを作るシリーズの最初の3点セットは【88】の投稿から始めておりまして、このたびは二度目のセット製作となります。

【88】には反省点がありまして、はぎれで作る製作を製造者自らがバイヤスの目線で見てしまっていたこと。

その結果として、裏地無しで縁の縫い代始末さえしていない簡素過ぎる作りが、愛着を持てないいずれは廃棄する気持ちになるようなアイテムになってしまいました。

その見直しから、「はぎれ・残布・残り物」などのいかにも価値が無さそうなワードを決して後ろ向きに捉えず、そこに価値を生み出す製造する者の役割を考えました。

そして、このたびからは、こうしたミニサイズのポーチであっても必ず裏地を付けるお仕立てを徹底していくことを決意。

つまり、「いい加減なものは何一つ作らない」という意味のハンドメイド製作すべてに対する姿勢を見直したということになります。

裏地付きの最初の製作は、ファスナー付きの水平型ペンシルポーチとマチ付きのファンデーションケースとなります。

是非、【88】からの変化として、当【90】をご覧になって下さいませ。

マルチカラーのジャガード生地の裏面に発見した新しい世界観、エキゾチックなブルー地のボタニカルなミニポーチ2点

表地(柄):風通ジャガード、ポリエステル/75%、絹/22%、ナイロン/11%、イタリア製。裏地(焦げ茶):ナイロンタフタ撥水アクリルコーティング、ナイロン/100%、日本製。
ファンデーションケースの方の裏地:表地と裏地を別々に縫い合わせた袋同士を合体するトートバッグの作りです。
ファンデーションケース作り:ピンタックステッチを縦四隅に入れてスタイリッシュに。マジックテープ開閉。
ペンシルポーチ作り:底は生地が不足の為「わ」ではなく「はぎ」。内部の三つ折り始末は手まつりで行いました。

分かりにくいのですが、ファスナーの色は濃紺です、黒を配置しないところはマイルドさを幾分か演出したもの。

コスメケース2点セット:<サイズ:左>縦6cmx横9cmxマチ3cm。<サイズ:右>縦5.5cmx横18cm。

専用ケースをイメージした方が良いとコスメ分野にしていますが、様々な物が入ります。

あとがき

ジャガードの裏面は意外な美しさを発見することがあります。

ちなみに、【39】で完成していたメインバッグの表面使いは、こちら↓。

同じ生地なのに、ベースの背景色が違い世界観が変わります。カーキグリーン背景の本来の表地はこちらです。

1つの生地に2つの価値があるとその有難さを存分に喜び、メインバッグ製作にも一部を裏面に使って引用すると、素敵な生地の全体像がより一層感じられます。

色違いのような配置がなされた1点のバッグ内部、バッグを覗いた時などにうっとりと眺める楽しさが生まれます(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

1点物バッグ製作者の生きがい、表地と裏地のまたとないコーデをじっくりと創造する時間を惜しみなく過ごすこと【33】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

生地を選び生地の表地と裏地の組み合わせを考える時間、ハンドメイドバッグ製作者にとって至福の時です。

バッグが完成する前の、柄が広々と配された美しさを100%で感じ取れる段階なのです。

この生地のままの美しさをいかにして完成品(バッグ)に継承できるのかということを意識するようになりました。

良き完成品にならなかった場合は、最初の段階の素敵さを仇にしてしまったと思うことがあります。

このたびは、現時点での製作予定の生地を複数ご紹介しながら、グループに分類して、より生地の性質や存在を大きく見てみる回としたいと思います。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.11からおよそ5年半後の2025.02.02にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

ここに登場のすべての生地は、その後の製作でバッグに作られていきました。

多くが失敗を伴った未熟な期間だと今思えばそう振り返ることができますが、どれも2019年でしか出会えなかった貴重な生地、ほとんどが2025年では見つけることができません。

では、ピクチャレスクの視点で分類をしながらご紹介してまいりたいと思います。

すべての生地に、細かな混率や原産国の情報がありますので、そういった点にもご注目いただければと思います。

たとえ無地でも織柄やミックスカラーを選択、「ジャガード」「マルチカラー」がキーワードのハンドメイドバッグ生地集め

ヨーロッパ製のジャガード生地6点:ジャガードにも様々な種類があり、それぞれの立体感の表現があります。

左上から時計回りに詳細を記載します↓。

インテリアジャカード(うろこ柄)、綿/100%、トルコ製

②ジャガード(暖色系大花柄)、綿/55%、ナイロン/45%、イタリア製。

③ジャガード(黒xゴールド薔薇柄)、ビスコース/70%、ポリエステル/30%、イタリア製

④風通ジャガード(グリーン系ボタニカル柄)、ポリエステル/75%、絹/22%、ナイロン/11%(全体で100にならないため、生地屋様の記載間違いだと思われます)、イタリア製。

⑤ジャガード(シルバーグレーxピンク丸花柄)、ポリエステル/100%、イタリア製

インテリアジャカード(原色系花柄)、綿/100%。スペイン製

日本製のプリント花柄生地6点:曖昧な色こそ「手間」が入っていて高級で優れた生地だと見ることができます。

①ちりめんジャガード(グレーxエンジxモカ花柄)、ポリエステル/100%、日本製。

②つむぎシルクプリント(黒地xブルーグレー小花柄)、絹/100%、日本製。

③エスパンディーニットプリント(白地赤小花柄)、ポリエステル/100%、日本製。

④スエードプリント(濃ピンクx黄緑薔薇柄)、ポリエステル/100%、日本製。

⑤サッカープリント(黒地xセピア薔薇柄)、綿/100%、日本製。

⑥paper printed(ライトグリーン地xマルチフラワー柄)、ポリエステル/100%、日本製。

ネイティブ柄の生地2点:抽象的な模様がかえって落ち着いた感じに映ります。幾何柄のような柄も含みます。

左から順です。

①ジャガード(インディゴ)、綿/100%、日本製。

②バティック(ピンクxグリーンx黒マルチカラー)、綿/100%、タイ製。

柄の外枠が必ずゴールドの線で囲われたこの作りは、「バティック:ろうけつ染め」の特徴です。

ボタニカルテイストの草木柄生地x2点:フローラルとは違ったかっこよさがあり、お花よりもクセが無いのでは。

左から順に行きます。

①インテリアジャガード:フィーユ(カーキグリーン)、ポリエステル/100%、日本製。

②ジャガードプリント(カーキグリーンxオレンジ)、ポリエステル/100%、日本製

無地ライク生地x5点:無地と謳われながらも織柄が出ていたりミックス感がある糸のカラーの織り交ぜが美しい。

左上から時計回りにまいります↓。

①フクレジャガード(黒)、綿/97%、ポリウレタン/3%、日本製。

②塩縮プリント(黒)、綿/100%、日本製。

③パイルニット(カーキグリーン系ミックス)、綿/100%、日本製。

④合繊無地(キャメルベージュ)、ポリエステル/100%、日本製。

⑤クリスティーヌ(ゴールド)、ポリエステル/60%、メタル/40%、日本製。

裏地に色違いで何度も使わせていただいた万能生地:ジャガード(まだら柄)、ポリエステル/100%、日本製。

あとがき

生地の状態の時にも画像や動画でできるだけユーザー様にもお伝えするようにはしていますが、生地の状態をじかに味わうことはバッグの製作者しかできないこと。

十分に眺めイメージしながら楽しませていただく部分は作り手としては必要な時間であり、バッグを作る者にとって大切なことです。

そうして、味わわせていただいた良き心地と引き換えに、良質で素敵なバッグを全力で製作していくのでございます(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク