リュックの内巾着袋のひっくり返しの返し口はマチなり【781】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、「餅巾着:もちきんちゃく」という名前のリュックを連続製作しております。

同じデザインの連続を少しずつちがう同素材素材ごとの分類でシリーズとしてお作りしています。

現在はメッシュシリーズの最終です。

その中で出てくる作業工程が、巾着袋作り。

通常の単品の巾着袋と違う点は、リュックの内部に設置して、マチで縫い付けて固定するというもの。

安心な設計とセキュリティーを考えたものになります。

今回は、この巾着袋パーツをひっくり返すシーンを動画で楽しんでいただけたらと思います。

わざわざ返し口をもうけずとも、マチの穴を利用するひっくり返しの仕方

今回のポイントは、ひっくり返しの返し口にあたる空き口が、マチとして既に存在している点がやりやすいです。

自然にそんな工程となったものです。マチは後々裏地と重ねて裏地にドッキングするのです。

偶然必要な分量の返し口にあたる分量がマチに確保されていたので、ありがたい偶然でした。よく体験する楽しい、「偶然のミラクル」がここに。。

では、YOUTUBEを貼ります。

あとがき

マチを空き口としてひっくり返しをスタート
無理をせずやわらかに内側の部分を引っ張り出します。この時に、マチの縫い目に負担がかからないような優しい力具合で行うことがコツです。。。
完全にひっくり返りまして、裏地部分の紫色が中に入りました。二重仕立ての完成ですね。

内部に設置する巾着袋も一重ではなくて、二重仕立て。

この良さというのが、くったりとならないので、ツンとそびえたち、物の出し入れ時にストレスが無いことです。

ご購入者様、ユーザー様の使う時の心持ちを考慮して、常に、心地よい気持ちでお使いいただけることをゴールに仕立てを考えてまいります(^-^)。

トートバッグ作りの時のマチのミリ単位の徹底が美しい立体フォルムを作る意識【779】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

おそらくハンドメイドバッグで一番多いデザインってトートバッグではないかと思います。

今回は、そのトートバッグのマチの地縫いの部分がとても重要であるということのお話になります。

綺麗な底のフォルムを出すためのマチの縫い代の位置の徹底

私は縫い代1.5cmでとっていますが、マチの部分は台形の突き出した部分が端っこです。

端っこの最初と最後の締め部分でありながらも、位置が曖昧なのは、台形だからですね。

これは物理的なことで、平面を立体にするときの突き出しの構造上縫い代分横に突き出します。

このことで、縫い代が計りにくいわけですね。

この印の付け方は悪い例です。なぜかというと、端っこがあいまいだからです。せっかく真っすぐに縫っても最初と最後がぐにゃっと曲がる可能性があります。
こうして、先端まできちんと縫い代の印を付けます。上の台形の左上の先端からまっすぐに降りてきた位置から左へ1.5cmが台形の底辺の左端です。
右側も同じように先端まで印を付けます。
そして、先端は返し縫いをし、玉止めも先端のとがった部分の位置で丁寧に行います。

こうしてひっくり返した角がどんな出来になるかってもう分かりますね(^-^)。

あとがき

トートバッグという簡単なシンプルなバッグ1つとっても、あっと驚くような綺麗なものに仕上がるためには、間違いなく、このマチのまっすぐな縫いが影響してくると思っています。

結局、いろんな箇所でその小さな1つ1つの丁寧さが完成のぱっと見という数秒に影響する、考えてみればとても重要なことです。

ご注文をいただいて製作するハンドメイドバッグのデザインとサイズのシュミレーション例【772】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグもシーンに応じて、ファスナーだらけの頑丈な物がかえって開け閉めにストレスがかかることもあるものです。

簡単なトートバッグが気さくに、中の物をスムーズに取り出したり出来る快適さというのもセキュリティー性と対極にあるもので、その辺りは、バッグも1点だけではない複数を使い分けるということのヒントになります。

今回、ご注文をいただいてバッグをお作りすることになりました。

その際に、デザインとサイズを決めることをしてから型紙に本格的に入っていきますが、その最初のスタート地点の一場面を一例としてご紹介したいと思います。

悩みから生まれた丸底デザインへのトライ

トートバッグのマチ付きも、角張っているためにその鋭利な部分が傷みやすく、使用するうちに擦れていきます。

それが起こりにくいデザインなのが丸底バッグ。

角張っていないので、全体的に緩やかで他の物と触れにくいという点がやや角のあるタイプよりも良いかと思います。

四角い底のトートバッグとの違いは、マチが別パーツで切り替えであるという点ですかね。

出来上がりが、縦25cmx横40cm(短い方)xマチ20cm。

この出来上りに合わせて、縫い代上下各1.5cmずつを見込み、型紙の側面パーツだけをまず作ります。

ざっくりとしたサイズ感はこのように測ってみました。よく持ち歩くアイテムを実際に置いてみました。
あえて、型紙パーツを2枚用意して、実際に近いシュミレーションをします。サイドの洗濯ばさみは、縫い代を1.5cmくらいずつつまんだイメージ。少しふにゃふにゃしてやりにくいので壁に立てかけながら行いました。
こうして、底が無い状態でも、前面と後ろ面さえあれば、サイズ感を測ることができます。最初の大まかなサイズ感とは違い本が横になり長財布も横たえる、これが実際の使い方に近いものになりますので、この立体的なシュミレーションはなかなか現実的で具体的なものになりますので大切な場面です。

あとがき

サイズというのは寸法だけではなかなかイメージしにくいものですね。

コンタクトレンズと眼鏡との違いもあり、眼鏡で見ると小さく見えまして、コンタクトレンズを久しぶりに装着するといろんなものが大きく見えます。

そういったことが勘違いとか目の錯覚などでイメージと離れたものにならないように、実際の物を当てるということだけでも結構具体的だと思います。

今回は、そういったサイズ感を共有し合う目的のシュミレーションの一例のご紹介でした(^-^)。

ファンシーツイード生地で作る組み立て式によるハンドバッグの側面パーツの縫い付けが二次元のミシンで可能なのか【289】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ドイツ製の高級ファンシーツイード生地で現在フラップ仕様のハンドバッグの製作を進行中。

マルチカラーのにぎやかさは、心躍るような楽しさがあります。

白ベースに原色含む綺麗な色が入っている生地なので、その多色がお洋服の無地にマッチし易かったりします。

このたびは、やや難関の場面になるだろうと身構える場所、「側面」パーツの縫い付け場面です。

この度の作り方というのは、表地と裏地をあらかじめ中表にして縫い合わせ、ひっくり返すことでプレート状のパーツを複数作り、それを合体してバッグに組み立てていくという作り方です。

側面にはカーブもありますし、なにしろミシンは二次元ですので、果たしてうまくできるのだろうかというところにやや不安がありました。

シミュレーションにより、側面パーツの形を今一度確認しながら型紙を作り直す

側面を取り付ける前の状態:ある意味貴重な場面です。ここへ、側面パーツをはめ込むイメージ。
マチは上側が狭い形なので、ストレートの場合上側が内側に折られるイメージ。

側面パーツをはめ込む時点で縫い代の始末が完全にされている状態にしますので、側面パーツ自体を1枚のプレートに完成しておきます。

表地と裏地を中表にして周囲1cmの縫い代で返し口を上辺として縫います。
ひっくり返します。
ひっくり返したらアイロンをかけて、返し口の上辺を1.5cmの縫い代で内側に折り込み縫い代を綺麗に隠します。
返し口である上辺を縫い閉じます。
本体への側面パーツの縫い付け:立体的なのでなかなか平面ミシンでは難しいです。
しっかり縫い合わさらずに裏地のピンクがはみ出したりしている部分がありまして、縫い直しを経ています。
例えばここ。カーブが急なので洗濯ばさみを外したとたんに位置が狂います。しつけ糸が必要でした。

ここからの学びは、①そもそも急カーブのデザインを避けること、そして、②急カーブ続行の場合は、仕付け糸で固定する必要ありというこの2つのポイントが挙げられます。

あとがき

側面を取り付けたら完成です。

もうほぼ完成に近いです。

今回はここまでです。

今回のようなデザインは、レザーではよくある形ですが、これを布で同じように作ろうとすると勝手が違います。

それに加えて扱いにくいファンシーツイード生地でやったことが最初にして非常にチャレンジあふれた製作になってしまったのでした(^_^;)。

一発で良い結果を出すということなど到底できることではないと実感。

もしかして、思い切って大きなサイズの方が、カーブも急にならずにゆるやかで行けるのかもしれません。

まだまだ課題は有りますが、とりあえず、側面取り付けは完了しました。

次回の記事【290】で完成のハンドバッグがご覧になれます。

是非【290】記事にもお立ち寄りどうぞ(^-^)。